JPH0627699Y2 - 金属板葺き屋根 - Google Patents

金属板葺き屋根

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JPH0627699Y2
JPH0627699Y2 JP4863088U JP4863088U JPH0627699Y2 JP H0627699 Y2 JPH0627699 Y2 JP H0627699Y2 JP 4863088 U JP4863088 U JP 4863088U JP 4863088 U JP4863088 U JP 4863088U JP H0627699 Y2 JPH0627699 Y2 JP H0627699Y2
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重治 河野
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株式会社淀川製鋼所
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は,隣接する金属屋根板の立上げ端部どうしを連
結し,この連結部分に外装キャップが被せ付けられる金
属板葺き屋根に関する。
〔従来の技術〕
この種の金属板葺き屋根に関する従来技術を第6図に基
づき説明すると,隣接する金属屋根板4・4の立上げ端
部5・5どうしを,両立上り端部5・5間に嵌め込んだ
連結ピース3で連結すること,両立上げ端部5・5およ
び連結ピース3の外周に外装キャップ6を上方から抜け
止め状に被せ付けることが,実開昭62−113229
号公報に公知である。
問題は取り付け状態における外装キャップ6の上方への
抜け止め規制手段である。この点に関し,前出の従来例
では外装キャップ6の左右の両側面板13・13が前記
立上げ端部5・5の上下中間部位に設けた屈曲係合部2
3・23に上方から乗り越え係合して抜け止めを図って
いる。別に,タイトフレーム2上に固定した連結ピース
(いわゆる吊子)3の両側の外向き係合片10・10に
外装キャップ6の両側面板13・13を抜け止め状に接
当係合することもある(実公昭53−51627号公
報)。
〔考案が解決しようとする課題〕
かかる従来例では,外装キャップ6の両側面板13・1
3が上下方向の中間1か所のみで金属屋根板4・4の立
上げ端部5・5または連結ピース3側の外向き係合片1
0・10に接当係合しているだけであり,取り付け後に
おける外装キャップ6の上方への抜け止め規制に問題が
あった。
従って,屋根が高い場合などに強風にあおられると,外
装キャップ6の両側面板13・13は元来が内外方向に
弾性変形しやすいので,外装キャップ6が外れやすかっ
た。かと言って,その抜け止め係合を強力にすると,外
装キャップ6の取り付け作業性に難が出る。
そこで本考案は,外装キャップの取り付け作業性を確保
したうえで,確実に外装キャップの抜け止めを図ること
を目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本考案は,先に述べたように隣接する金属屋根板4・4
の立上げ端部5・5どうしを連結ピース3で連結し,そ
の外周に外装キャップ6を被せ付ける形態の金属板葺き
屋根において,連結ピース3と外装キャップ6の形状に
改良を加えたものである。
すなわち,本考案の連結ピース3は前記立上げ端部5・
5間に嵌め込まれるピース本体3aの両側に,該立上げ
端部5・5の外向き上端縁5a・5aに係合する係合片
10・10と,該係合片10・10の上段に位置する係
止片11・11とをそれぞれ上下複数段に形成する。こ
こで言う連結ピース3は建物側の梁1上に固定されるタ
イトフレーム2に支持された,いわゆる吊子を主として
いるが,かかる吊子に限られず吊子間に所定のピッチで
配されるピース本体も含む。また,係止片11が更に上
下多段に形成されていてもよい。
かくして,本考案の外装キャップ6はその両側面板13
・13の上下に,前記係止片11・11と前記係合片1
0・10とにそれぞれ抜け止め状に係合作用する上規制
部15・15と下規制部17・17とが長手方向にわた
って形成されたものとなっている。
〔作用〕
連結ピース3の係合片10・10は金属屋根板4の立上
げ端部5・5が外側方に拡開するのを接当規制し,係止
片11・11と協働して外装キャップ6の上方への抜け
止め機能を果たす。
すなわち,隣接する金属屋根板4・4の両立上げ端部5
・5どうしを,これらの間に連結ピース3を嵌め込んで
連結したのち,その外周に上方から外装キャップ6を被
せ付けると,外装キャップ6の両側面板13・13の上
下に設けた規制部15・17が,連結ピース3の両側に
設けた上下の係止片11と係合片10の両者もしくはそ
の一方に弾性的に接当係合する。そして,この取り付け
状態において外装キャップ6が両金属屋根板4・4間の
雨仕舞い作用を果たす。
〔考案の効果〕
かかる本考案によれば,連結ピース3に対して外装キャ
ップ6が上下に段差を以て抜け止め状に接当係合する。
従って,例えば連結ピース3の係合片10にのみ1箇所
で外装キャップ6が抜け止め係合している従来形態と比
較したとき,仮に係合面積が同じであっても,本考案で
は外装キャップ6の抜け止め性能を飛躍的に向上でき
る。なぜなら,外装キャップ6は上下の係合箇所におい
て一方が外れかけても,他方がこれを抑制するよう作用
しながらなお係合状態を維持しており,外装キャップ6
の装着姿勢がグラつくことなく安定的に支持されること
も相まって上下の係合箇所が同時に抜け外れ難いからで
ある。
更に,外装キャップ6の両側面板13・13を上方から
軽く押し込むだけで装着でき,現場での取り付け作業性
も良好に確保できる利点を有する。
〔第1実施例〕 第1図ないし第3図は本考案に係る金属板葺き屋根の第
1実施例を示す。
第3図において,1は建物側の梁,2は該梁2上に固定
したタイトフレーム,3はタイトフレーム2上に支持さ
れる連結ピース(いわゆる吊子),4は折版からなる金
属屋根板である。
左右に隣接する金属屋根板4・4の端部はタイトフレー
ム2の水平上壁部2a上において左右対向状に立ち上が
っており,この両立上げ端部5・5が連結ピース3で連
結されてタイトフレーム2に固定される。この両立上げ
端部5・5を連結ピース3で連結したのち,これらの外
周に前後の長手方向(屋根流れ方向)にわたって外装キ
ャップ6を上方から被せ付けることにより,両立上げ端
部5・5間に雨水が侵入するのを外装キャップ6で防い
でいる。
第1図において,金属屋根板4の立上げ端部5はこれの
上端から外方に向けて水平に折り曲げたのち下向きに折
り曲げ連出した外向き上端縁5aを含む。
第2図において,連結ピース3は金属板材を折り曲げて
ピース本体3aが底板8と左右の側板9・9とからなる
断面コ字形状に形成されており,その左右側板9・9の
上端は前半部が低く,後半部が前半部のほぼ2倍の高さ
を有するように段差をつけている。そして,左右側板9
・9の前半部の上端からは前述の外向き上端縁5aの形
状にほぼ合致する係合片10・10を外向きに折り曲げ
形成し,左右側板9・9の後半部の上端からは斜め下方
に延びる係止片11・11を外向きに折り曲げ形成して
ある。なお,各係止片11の外向き突出量は下段に位置
する係合片10のそれよりも小さい。
第1図および第3図において,外装キャップ6は薄い金
属板製で前後に長く形成され,上面板12の左右端から
側面板13・13を基本的に下拡がり状に折り曲げ連出
してなる。両側面板13・13には上端寄り部位に内向
き対向状に突出する上規制部15・15を長手方向にわ
たって屈曲形成するとともに,下端部を内向きにカール
加工し,この内向きカール部16の延出上端部を外向き
に屈曲させて下規制部17・17としてある。
次に施行要領を第1図に基づき説明すると,隣接する金
属屋根板4の立上げ端部5・5は所定の間隔を置いて対
向しており,立上げ端部5・5の存在箇所において両立
上げ端部5・5間に連結ピース3のピース本体3aを上
方から嵌合し,該ピース本体3aを止め手段19で止め
付ける。図の止め手段19はタイトフレーム2の上壁部
2aの中央に止めボルト20を上向きに溶着し,ピース
本体3aの底板8に止めボルト20が通る孔21を明
け,ピース本体3aの上方から止めボルト20に座付き
ナット22を螺合して締め付け固定できるものとなって
いる。
タイトフレーム2上に連結ピース3を止め付けた状態に
おいて,ピース本体3aの左右側板9・9が両立上げ端
部5・5の内面に沿い,同時に下段の係合片10・10
が立上げ端部5・5の外向き上端縁5a・5aにこれの
外面に密着する状態で係合し,これで立上げ端部5・5
が外方へ拡開することなく所定間隔に保持される。
その後に外装キャップ6を両立上げ端部5・5の外周に
上方から被せ付ける。その際,連結ピース3の存在箇所
において,外装キャップ6の両側面板13・13は下端
の内向きカール部16・16が下段の係合片10・10
に,上規制部15・15が上段の係止片11・11にそ
れぞれ肩当たりするが,そのまま外装キャップ6を下方
に押し込む。すると両側面板13・13が外方に弾性変
形して,内向きカール部16・16と前記規制部15・
15とがそれぞれ係合片10・10と係止片11・11
の外面を滑って下方側に回り込み,両側面板13・13
の弾性復元力で下規制部17・17が係合片10・10
の下端に,上規制部15・15が係止片11・11の下
端にそれぞれ抜け止め状に接当係合する。なお,各係合
片10はその外面と下端面との角部をアールないし面取
り状の案内面に形成してあるので,前記内向きカール部
16の回り込み係合が円滑に行える。また,内向きカー
ル部16の下端はタイトフレーム2上の金属屋根板4の
水平葺き面Lに先当たりしない状態で接触ないし近接対
向している。
この外装キャップ6の取り付け状態において,強風等で
外装キャップ6の一方の側面板13が外方に変形するよ
うな外力を受け,例えば下規制部17が係合片10から
抜け外れようとしても,屈曲形成した上規制部15は該
当部分を含めて側面板13の曲げ強度を高めているとと
もに,上下のみならず前後にも位相がずれているので,
該側面板13の変形が上規制部15にまで及んで上規制
部15が係止片11から外れることはない。却って,外
装キャップ6は両側面板13・13が上下の2点で段差
を以て安定的に係合支持されており,外装キャップ6の
全体がグラつくこともないので,上規制部15は下規制
部17が係合片10から外れようとしても,これを積極
的に抑制するよう働く。逆に上規制部15が係合の浅さ
等で係止片11から先に外れようとしても,下規制部1
7がこれを抑制するとともに,なお係合片10に係合し
た状態を維持することになる。
〔第2実施例〕 第4図は本考案の第2実施例を示しており,この場合は
外装キャップ6の各側面板13の前記内向きカール部1
6の遊端を外向きの斜め下方に折り曲げて下規制部17
とし,この下規制部17が連結ピース3側の前記係合片
10の延出下端に内側から接当係合するものとした。そ
の他の構成は第1実施例と実質的に同じである。
これによれば,外装キャップ6に上向きの外力が加わっ
たとき,下規制部17は係合片10の内側に係合して行
き,該係合片10から外れることはない。また,外装キ
ャップ6の側面板13が外向きに変形しようとしても,
下規制部17が係合片10の内側に回り込み係合してい
るので,該係合片10から抜け外れ難い。
〔第3実施例〕 第5図は本考案の第3実施例を示しており,この場合は
外装キャップ6の両側面板13・13の下方寄り中間部
に,連結ピース3側の係合片10・10に接当係合する
下規制部17・17を内向き対向状にそれぞれ屈曲形成
し,その他の構成は第1実施例と実質的に同じようにし
た。この第3実施例でも各側面板13の下端は前記葺き
面Lを越えて更に下方に延びるものであってもよい。
〔別実施態様例〕
連結ピース3において,上方の係止片11は更に上下複
数段に設け,これに対応して外装キャップ6の各側面板
13に複数の上規制部15を設けてあってもよい。係止
片11の外向き突出量は,係合片10のそれと同じでも
よいし,僅かに大きく設定してあってもよい。
また,連結ピース3に設けられる上段の係止片11と下
段の係合片10とは,図示例のごとく前後に位相を変え
て設けるに代え,例えば連結ピース3側の側板9から下
段の係合片10を外向きに打ち出し形成し,該係合片1
0の直上に係止片11が外向きに折り曲げ形成されてい
てもよい。
もとより,連結ピース3は金属板製に代えて比較的硬質
のプラスチック成形品としてもよい。タイトフレーム2
上に連結ピース3を支持する止め手段19も任意に選択
でき,それに伴いピース本体3aの形状も自在に変更で
きる。ピース本体3aの左右側板9・9は金属屋根板4
・4の立上げ端部5・5を所定の間隔に保持するスペー
サの機能を果たすものであればよい。係合片10も各金
属屋根板4における立上げ端部5の外向き上端縁5aに
係合して拡開を規制するものであればよく,その形状を
問わない。
更に,タイトフレーム2上に支持する連結ピース3は上
段の係止片11を有しない従来形態のままとし,タイト
フレーム2・2間に配される連結ピース3に本考案を適
用するものでもよい。
その他,図示省略したが,金属屋根板4および外装キャ
ップ6の内面側および必要に応じて連結ピース3の内外
面には,ポリエチレンフオーム,ウレタンフオーム等の
ごとく断熱性および滑り摩擦に優れる裏打材が必要に応
じて形成されることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第3図は本考案に係る金属板葺き屋根の第
1実施例を示しており,第1図は要部の縦断正面図,第
2図は本考案の構成部材のひとつである連結ピースの斜
視図,第3図は梁上における金属屋根板どうしの継ぎ合
わせ部分の納まり状態を示す一部切り欠き分解斜視図で
ある。 第4図は本考案の第2実施例を示す要部の縦断正面図で
ある。 第5図は本考案の第3実施例を示す要部の縦断正面図で
ある。 第6図は従来例を示す要部の縦断正面図である。 2……タイトフレーム, 3……連結ピース, 3a……ピース本体, 4……金属屋根板, 5……立上げ端部, 5a……外向き上端縁, 6……外装キャップ, 10……係合片, 11……係止片, 13……外装キャップの側面板, 15……上規制部, 17……下規制部,

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】隣接する金属屋根板4・4の立上げ端部5
    ・5どうしが,両立上げ端部5・5間に嵌め込まれる連
    結ピース3で連結されており, 両立上げ端部5・5および連結ピース3の外周に上方か
    ら被せ付けられる外装キャップ6を有する金属板葺き屋
    根において, 連結ピース3が,前記立上げ端部5・5間に嵌め込まれ
    るピース本体3aの両側に,該立上げ端部5・5の外向
    き上端縁5a・5aに係合する係合片10・10と,該
    係合片10・10の上段に位置する係止片11・11と
    をそれぞれ有し, 外装キャップ6の両側面板13・13には,前記係止片
    11・11と前記係合片10・10とにそれぞれ抜け止
    め状に係合作用する上規制部15・15と下規制部17
    ・17とが長手方向にわたって形成されていることを特
    徴とする金属板葺き屋根。
JP4863088U 1988-04-11 1988-04-11 金属板葺き屋根 Expired - Lifetime JPH0627699Y2 (ja)

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JP2562411B2 (ja) * 1993-07-21 1996-12-11 一郎 大本 屋根板装置
JP2009174250A (ja) * 2008-01-28 2009-08-06 Nippon Steel & Sumikin Coated Sheet Corp 折板屋根、折板屋根材及びタイトフレーム

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