JPH06275632A - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

半導体装置およびその製造方法

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JPH06275632A
JPH06275632A JP5060370A JP6037093A JPH06275632A JP H06275632 A JPH06275632 A JP H06275632A JP 5060370 A JP5060370 A JP 5060370A JP 6037093 A JP6037093 A JP 6037093A JP H06275632 A JPH06275632 A JP H06275632A
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impurity
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impurity region
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Masaaki Ikegami
雅明 池上
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Mitsubishi Electric Corp
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Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、エミッタ−ベース間の逆耐圧の低
下や電流増幅率の低下を防止しながら、ベースコンタク
ト領域での安定で低抵抗なオーミックコンタクトを得る
ことを目的とする。 【構成】 p+ 型ベース層5の主表面上のn+ 型エミッ
タ層7から所定の間隔を隔てた領域に、p+ 型ベース層
5の不純物濃度よりも高い不純物濃度を有するとともに
+ 型エミッタ層7の拡散深さよりも浅い拡散深さを有
するp++型ベースコンタクト層8を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、半導体装置およびそ
の製造方法に関し、特に、バイポーラトランジスタを有
する半導体装置およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体素子の1つとしてバイポー
ラトランジスタが知られている。図22は、従来のバイ
ポーラトランジスタを含む半導体装置を示した断面構造
図である。図22を参照して、従来のバイポーラトラン
ジスタを含む半導体装置は、p + 型シリコン基板101
と、p+ 型シリコン基板101の主表面上の所定領域に
形成されたn+ 型埋込拡散層102と、p+ 型シリコン
基板101の主表面上の全面に形成されたn- 型エピタ
キシャル層103と、n- 型エピタキシャル層103の
所定領域に形成されたp+ 型素子分離層104と、p+
型素子分離層104に囲まれたn- 型エピタキシャル層
103の主表面上の所定領域に形成されたn+ 型コレク
タ層106と、n+ 型コレクタ層106から所定の間隔
を隔てたn - 型エピタキシャル層103の主表面上の領
域に形成されたp+ 型ベース層105と、p+ 型ベース
層105の主表面上の所定領域に形成さえたn+ 型エミ
ッタ層107とを備えている。
【0003】さらに、従来のバイポーラトランジスタを
含む半導体装置は、n- 型エピタキシャル層103の主
表面上に形成され、n+ 型エミッタ層107、p+ 型ベ
ース層105、n+ 型コレクタ層106上にそれぞれコ
ンタクトホール109a、109b、109cを有する
絶縁酸化膜109と、コンタクトホール109a、10
9b、109c内でそれぞれn+ 型エミッタ層107、
+ 型ベース層105、n+ 型コレクタ層106の表面
に接触するように形成されたチタンシリサイド(TiS
2 )膜110a、110b、110cと、チタンシリ
サイド膜110a、110b、110c上にそれぞれ形
成された窒化チタン(TiN)膜111a、111b、
111cと、窒化チタン膜111a、111b、111
c上にそれぞれ形成されたアルミ配線膜112a、11
2b、112cと、全面を覆うように形成された保護膜
113とを備えている。
【0004】チタンシリサイド膜110a、110b、
110cは、それぞれN+ 型エミッタ層107、p+
ベース層105、n+ 型コレクタ層106とのオーミッ
クコンタクトをとるために形成されるものである。ま
た、窒化チタン膜111a、111b、111cは、そ
れらの上に形成されるアルミ配線層112a、112
b、112cによるアルミニウムアロイスパイクを防止
するためのバリア層としての役割を果たすものである。
なお、p+ 型素子分離層104によって囲まれた領域の
- エピタキシャル層103と、n+ コレクタ層106
とによって、コレクタ領域が構成されている。
【0005】図23〜図31は、図22に示した従来の
バイポーラトランジスタを含む半導体装置の製造プロセ
スを説明するための断面構造図である。図23〜図31
を参照して、次に従来の半導体装置の製造プロセスにつ
いて説明する。
【0006】まず、図23に示すように、p+ 型シリコ
ン基板101中にn+ 型埋込拡散層102を形成する。
そして、p+ 型シリコン基板101の表面の全面にn-
型エピタキシャル層103を形成する。n- 型エピタキ
シャル層103の所定領域にp+ 型素子分離層104を
形成する。n- 型エピタキシャル層103の主表面上に
絶縁酸化膜109を形成する。
【0007】次に、図24に示すように、p+ 型素子分
離層104によって囲まれたn- 型エピタキシャル層1
03の主表面上の所定領域に、絶縁酸化膜109を介し
てp型の不純物をイオン注入法などを用いて導入する。
この後、その導入したp型の不純物を活性化することに
よって、100〜1000Ω/□の抵抗値、0.3〜
1.5nmの拡散深さ、〜5×1018cm-3程度の表面
不純物濃度を有するp+型ベース層105を形成する。
【0008】次に、図25に示すように、絶縁酸化膜1
09上の所定領域に写真製版技術を用いてフォトレジス
ト120を形成する。そしてそのフォトレジスト120
をマスクとしてバイポーラトランジスタのエミッタ電
極、ベース電極、およびコレクタ電極となる領域の絶縁
酸化膜109を異方性エッチングする。これにより、コ
ンタクトホール109a、109b、および109cを
形成する。この後、フォトレジスト120を除去する。
【0009】次に、図26に示すように、バイポーラト
ランジスタのベース電極となる領域を覆うように写真製
版技術を用いてフォトレジスト121を形成する。その
後、全面に砒素イオン(As+ )などのn型不純物をイ
オン注入する。このイオン注入した不純物を活性化する
ことによって、図27に示されるようなn+ 型コレクタ
層106とn+ 型エミッタ層107とを形成する。この
後、フォトレジスト121(図26参照)を除去する。
【0010】次に、図28に示すように、全面に40〜
100nm程度の厚みを有するチタン(Ti)膜122
を形成する。そして、750〜850℃の温度条件下で
2雰囲気中で30秒間程度の熱処理を行なう。これに
より、図29に示されるようなチタンシリサイド膜11
0a、110b、110cと、窒化チタン層111とが
形成される。すなわち、チタン膜122(図28参照)
とn- 型エピタキシャル層103のシリコンとのシリサ
イド反応によってチタンシリサイド膜110a、110
b、110cが形成されるとともに、チタン膜122
(図28参照)のそれ以外の部分はN2 ガスによって窒
化されることにより窒化チタン層111となる。
【0011】次に、図30に示すように、窒化チタン層
111上にアルミ配線層112を形成する。アルミ配線
層112上の所定領域に写真製版技術を用いてフォトレ
ジスト123を形成する。フォトレジスト123をマス
クとしてアルミ配線層112および窒化チタン層111
を異方性エッチングすることによって、図31に示すよ
うな窒化チタン膜111a、111b、111cとアル
ミ配線膜112a、112b、112cとを形成する。
この後、レジスト123を除去する。
【0012】最後に、図32に示すように、全面に保護
膜113を形成する。このようにして、従来のバイポー
ラトランジスタを有する半導体装置は完成されていた。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】前述のように、従来の
バイポーラトランジスタを有する半導体装置では、n+
型エミッタ層107、p+ 型ベース層105、およびn
+ 型コレクタ層106とのオーミックコンタクトを得る
ために、チタン層122と基板シリコンとのシリサイド
反応を利用してチタンシリサイド膜110a、110
b、および110cを形成していた。
【0014】しかしながら、チタンとシリコンとのシリ
サイド反応によってp+ 型ベース層105のp型不純物
がチタンシリサイド膜110bに取込まれるという不都
合が生じていた。図33は、図28に示したシリサイド
反応前の工程のX1 −X1 線に沿った不純物プロファイ
ル図である。図34は、図29に示したシリサイド反応
後の工程のX2 −X2 線に沿った不純物プロファイル図
である。図33および図34を参照して、シリサイド反
応前はp+ 型ベース層105の表面不純物濃度は5×1
18cm-3程度であるが、シリサイド反応後はp+ 型ベ
ース層105の表面不純物濃度は5×1016cm-3程度
にまで低下することが分かる。これは、図34に示すよ
うに、シリサイド反応によって形成されるチタンシリサ
イド(TiSi2 )膜110bにp+ 型ベース層105
のp型不純物が取込まれるためである。
【0015】図35は図32に示した最終的に完成され
た半導体装置のA1 −A1 線に沿った不純物プロファイ
ル図であり、図36はB1 −B1 線に沿った不純物プロ
ファイル図である。まず、図35を参照して、最終的に
完成された半導体装置(図32参照)のA1 −A1 線に
沿った不純物プロファイル図は、上述したようにp+
ベース層105の不純物濃度がシリサイド反応によって
5×1016cm-3にまで低下している。ここで、図36
に示すように、n+ 型エミッタ層107(図32参照)
の不純物濃度は、p+ 型ベース層105の場合と異な
り、シリサイド反応によっては余り低下しない。これ
は、一般にn型の不純物はシリサイド層に取込まれにく
いとともに、n+ 型エミッタ層7の不純物濃度が元々高
いことに起因する。したがって、同じn型であるn+
コレクタ層106の不純物濃度もシリサイド反応によっ
ては余り低下しない。このように、シリサイド反応によ
って悪影響を受けるのは、p型+ ベース層105のみで
あり、この場合のp+ 型ベース層5の不純物濃度の低下
が問題となる。
【0016】すなわち、シリサイド反応によってp+
ベース層105の表面不純物濃度が低下すると、ベース
コンタクト抵抗が増大するという問題点があった。図3
7は、チタンシリサイド(TiSi2 )とシリコン(S
i)との界面不純物濃度と、ベースコンタクト抵抗値と
の関係を示した相関図である。図37を参照して、チタ
ンシリサイドとシリコンとの界面不純物濃度すなわちp
+ 型ベース層105の表面不純物濃度が低下すると、ベ
ースコンタクト抵抗値が急激に増大することが分かる。
具体的には、シリサイド反応後では、シリサイド反応前
に比べてベースコンタクト抵抗値が約1000倍にまで
上昇することが分かる。このように、ベースコンタクト
抵抗値が増大すると、バイポーラトランジスタの動作速
度が低下するという問題点があった。
【0017】また、シリサイド反応によってp+ 型ベー
ス層105の表面不純物濃度が低下すると、ベースコン
タクト抵抗に温度依存性が出てくるという不都合も生じ
る。図38は、p+ 型ベース層105の表面不純物濃度
Nが1.0×1017cm-3以下の場合の温度とベースコ
ンタクト抵抗との関係を示した相関図である。図38を
参照して、p+ 型ベース層105の表面不純物濃度Nが
1.0×1017以下にまで低下すると、ベースコンタク
ト抵抗に著しい温度依存性が出てくることが分かる。す
なわち、温度の上昇にともなってベースコンタクト抵抗
が低下することが分かる。この現象は、電流が小さくな
ればなるほど著しくなる。このような現象は、たとえば
VLSI TECHNOLOGY Edited by
S.M.Sze のpp347−350に開示されて
いる。このようにベースコンタクト抵抗に温度依存性が
出てくると、温度によって回路特性が変化してしまうと
いう問題点がある。
【0018】つまり、従来では、シリサイド反応によっ
てp+ 型ベース層の表面不純物濃度が低下するため、ベ
ースコンタクト抵抗が上昇するという問題点とベースコ
ンタクト抵抗に著しい温度依存性が発生するという問題
点があった。
【0019】そこで、このような問題点を解決するため
に、次のような構造が考えられる。図39は、その提案
例を示した断面構造図である。図39を参照して、この
提案例では、従来に比べて不純物濃度のより高いp++
ベース層205を採用している。このようにより不純物
濃度の高いp++型ベース層205を形成すれば、シリサ
イド反応によってp++型ベース層205の表面不純物濃
度が低下したとしても、その低下した表面不純物濃度が
たとえば1018cm-3以下になるのが容易に防止でき
る。これにより、ベースコンタクト抵抗の増大という問
題点やベースコンタクト抵抗の温度依存性の発生という
問題点も解決することができる。
【0020】しかしながら、このようにより高い不純物
濃度を有するp++型ベース層205を形成すると、p++
型ベース層205とエミッタ層107との界面での不純
物濃度差が大きくなる。これにより、n+ 型エミッタ層
107からの電子がp++型ベース層205を通り抜けに
くくなるため、エミッタベース間の増幅率が低下してし
まうという問題点がある。また、p++型ベース層205
とn+ エミッタ層107との界面での不純物濃度差が大
きくなると、電解集中が発生しやすくなり、エミッタ−
ベース間の逆耐圧が低下してしまうという問題点もあ
る。このように、シリサイド反応によるベース層の表面
不純物濃度の低下を防止するために、より高い不純物濃
度を有するp++型ベース層205を採用すると、新たに
種々の問題点が発生するという不都合を生じる。
【0021】この発明は、上記のような課題を解決する
ためになされたもので、請求項1に記載の発明の1つの
目的は、半導体装置において、新たな別の問題点を生じ
させることなく、シリサイド反応によるベース層の表面
不純物濃度の低下を有効に防止することである。
【0022】請求項1に記載の発明のもう1つの目的
は、半導体装置において、電流増幅率の低下や耐圧の低
下を引起こすことなくシリサイド反応に起因するベース
コンタクト抵抗の増大とベースコンタクト抵抗の温度依
存性の発生とを有効に防止することである。
【0023】請求項2および3に記載の発明の目的は、
半導体装置の製造方法において、新たな別の問題点を発
生させることなくベースコンタクト抵抗の増大とベース
コンタクト抵抗の温度依存性の発生とを有効に防止し得
る半導体装置を容易に製造することである。
【0024】
【課題を解決するための手段】請求項1における半導体
装置は、第1導電型のコレクタ不純物領域と、コレクタ
不純物領域の主表面上の所定領域に形成された第1の不
純物濃度を有する第2導電型のベース不純物領域と、ベ
ース不純物領域の主表面上の所定領域に形成された第1
の深さを有する第1導電型のエミッタ不純物領域と、ベ
ース不純物領域の主表面上にエミッタ不純物領域と所定
の間隔を隔てて形成され、第1の不純物濃度よりも高い
第2の不純物濃度を有するとともに第1の深さよりも浅
い第2の深さを有する第2導電型のベースコンタクト不
純物領域と、少なくともベースコンタクト不純物領域上
に形成された金属シリサイド層とを備えている。
【0025】請求項2における半導体装置の製造方法
は、第1導電型のコレクタ不純物領域を形成する工程
と、コレクタ不純物領域の主表面上の所定領域に第1の
不純物濃度を有する第2導電型のベース不純物領域を形
成する工程と、ベース不純物領域の主表面上の所定領域
に第1の深さを有する第1導電型のエミッタ不純物領域
を形成する工程と、ベース不純物領域の主表面上のエミ
ッタ不純物領域と所定の間隔を隔てた領域に、第2導電
型の不純物を導入することによって第1の不純物濃度よ
りも高い第2の不純物濃度を有するとともに第1の深さ
よりも浅い第2の深さを有するベースコンタクト不純物
領域を形成する工程と、少なくともベースコンタクト不
純物領域上に接触するように金属層を形成した後その金
属層をシリサイド化する工程とを備えている。
【0026】請求項3における半導体装置の製造方法
は、第1導電型のコレクタ不純物領域を形成する工程
と、コレクタ不純物領域の主表面上の所定領域に第1の
不純物濃度を有する第2導電型のベース不純物領域を形
成する工程と、ベース不純物領域の主表面上の所定領域
に第1の深さを有する第1導電型のエミッタ不純物領域
を形成する工程と、ベース不純物領域の主表面上の所定
領域に接触するように金属層を形成する工程と、金属層
に第2導電型の不純物を導入する工程と、熱処理を施す
ことにより、金属層に導入された第2導電型の不純物を
ベース不純物領域の表面に拡散させて第1の不純物濃度
よりも高い第2の不純物濃度を有しかつ第1の深さより
も浅い第2の深さを有するベースコンタクト不純物領域
を形成するとともに金属層をシリサイド化する工程とを
備えている。
【0027】
【作用】請求項1に係る半導体装置では、第1の不純物
濃度を有する第2導電型のベース不純物領域の主表面上
に第1の不純物濃度よりも高い第2の不純物濃度を有す
る第2導電型のベースコンタクト不純物領域が形成さ
れ、そのベースコンタクト不純物領域上に金属シリサイ
ド層が形成されているので、金属シリサイド層の形成時
のシリサイド反応によって金属シリサイド層にベースコ
ンタクト不純物領域内の不純物が取込まれてベースコン
タクト不純物領域の表面不純物濃度が低下したとして
も、従来に比べてベースコンタクト抵抗の上昇が有効に
低減される。また、ベースコンタクト不純物領域はエミ
ッタ不純物領域と所定の間隔を隔てて形成されているの
で、高濃度のベースコンタクト不純物領域の側面とエミ
ッタ不純物領域との側面とが接触することもない。これ
により、高濃度のベースコンタクト不純物領域とエミッ
タ不純物領域とが接触した場合に生じるエミッタ−ベー
ス間の逆耐圧の低下などの不都合が有効に防止される。
さらに、ベースコンタクト不純物領域は、エミッタ不純
物領域の第1の深さよりも浅い第2の深さを有するよう
に形成されているので、ベースコンタクト不純物領域の
側面方向の広がりも小さくなり、この結果素子が微細化
された場合にも高濃度のベースコンタクト不純物領域の
側面とエミッタ不純物領域の側面とが接触するのが防止
される。これにより、素子が微細化された場合にも高濃
度のベースコンタクト不純物領域の側面とエミッタ不純
物領域の側面とが接触することによって生じるエミッタ
−ベース間の逆耐圧の低下などの不都合が有効に防止さ
れる。
【0028】請求項2に係る半導体装置の製造方法で
は、第1の不純物濃度を有するベース不純物領域の主表
面上に第2導電型の不純物を導入することによってその
第1の不純物濃度よりも高い第2の不純物濃度を有する
ベースコンタクト不純物領域が形成され、少なくともそ
のベースコンタクト不純物領域上に接触するように金属
層が形成された後その金属層がシリサイド化されるの
で、金属層がシリサイド化する際にベースコンタクト不
純物領域の不純物がシリサイド化によって形成される金
属シリサイド層に取込まれてベースコンタクト不純物領
域の表面不純物濃度が低下したとしても、ベースコンタ
クト不純物領域は元々高濃度に形成されていることか
ら、従来に比べてベースコンタクト抵抗の上昇が有効に
防止される。また、ベースコンタクト不純物領域はエミ
ッタ不純物領域と所定の間隔を隔てて形成されているこ
とから、高濃度のベースコンタクト不純物領域の側面と
エミッタ不純物領域の側面とが接触することもない。こ
れにより、高濃度のベースコンタクト不純物領域の側面
とエミッタ不純物領域の側面とが接触した場合に生じる
エミッタ−ベース間の逆耐圧の低下などの不都合が有効
に防止される。また、ベースコンタクト不純物領域はエ
ミッタ不純物領域の第1の深さよりも浅い第2の深さを
有するように形成されているので、ベースコンタクト不
純物領域の側面方向の広がりも小さくなり、素子が微細
化された場合にも高濃度のベースコンタクト不純物領域
の側面とエミッタ不純物領域の側面とが接触することが
ない。これにより、素子が微細化された場合にも、高濃
度のベースコンタクト不純物領域とエミッタ不純物領域
とが接触することにより生じるエミッタ−ベース間の逆
耐圧の低下などの種々の不都合が防止される。
【0029】請求項3に係る半導体装置の製造方法で
は、ベース不純物領域の主表面上の所定領域に接触する
ように金属層が形成され、その金属層に第2導電型の不
純物が導入され、その後、熱処理を施すことによって、
金属層に導入された第2導電型の不純物が拡散されてベ
ースコンタクト不純物領域が形成されるので、金属層に
不純物を導入する際にその不純物濃度のピーク位置が金
属層とベース不純物領域との界面近傍にくるように容易
に制御可能である。これにより、より容易にベースコン
タクト不純物領域の表面不純物濃度を高くすることが可
能となる。この結果、ベースコンタクト不純物領域上に
形成された金属層のシリサイド反応の際にベースコンタ
クト不純物領域の表面不純物濃度が低下したとしても、
ベースコンタクト抵抗の上昇がより有効に防止される。
また、この請求項3に係る半導体装置の製造方法では、
ベース不純物領域の形成と同一工程で金属層がシリサイ
ド化されるので、製造工程が短縮化される。
【0030】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0031】図1は、本発明の一実施例によるバイポー
ラトランジスタを含む半導体装置を示した断面構造図で
ある。図1を参照して、このバイポーラトランジスタを
含む半導体装置は、p+ 型シリコン基板1と、p+ 型シ
リコン基板1中に埋込むように形成されたn+ 型埋込拡
散層2と、p+ 型シリコン基板1の主表面上の全面に形
成されたn- 型エピタキシャル層3と、n- 型エピタキ
シャル層3の所定領域に形成されたp+ 型素子分離層4
と、p+ 型素子分離層4に囲まれたn- 型エピタキシャ
ル層3の主表面上の所定領域に形成されたn+ 型コレク
タ層6と、n+型コレクタ層6と所定の間隔を隔てたn
- 型エピタキシャル層3の主表面上の領域に形成された
+ 型ベース層5と、p+ 型ベース層5の主表面上の所
定領域に形成されたn+ 型エミッタ層7と、n+ 型エミ
ッタ層7と所定の間隔を隔てたp + 型ベース層の主表面
上に形成され、p+ ベース層の不純物濃度よりも高い不
純物濃度を有するとともにn+ 型エミッタ層7の拡散深
さよりも浅い拡散深さを有するように形成されたp++
ベースコンタクト層8とを備えている。
【0032】さらに図1に示した半導体装置は、n-
エピタキシャル層3の表面上に形成され、n+ 型エミッ
タ層7、p++型ベースコンタクト層8、n+ 型コレクタ
層6上にそれぞれコンタクトホール9a、9b、9cを
有する絶縁酸化膜9と、コンタクトホール9a、9b、
9c内でそれぞれn+ 型エミッタ層7、p++型ベースコ
ンタクト層8、n+ 型コレクタ層6の表面上に接触して
形成されたチタンシリサイド(TiSi2 )膜10a、
10b、10cと、コンタクトホール9a、9b、9c
内でチタンシリサイド膜10a、10b、10c上にそ
れぞれ形成された窒化チタン(TiN)層11a、11
b、11cと、窒化チタン層11a、11b、11c上
にそれぞれ形成されたアルミ配線膜12a、12b、1
2cと、全面を覆うように形成された保護膜13とを備
えている。
【0033】チタンシリサイド層10a、10b、10
cは、それぞれN+ 型エミッタ層7、p+ 型ベースコン
タクト層8、n+ 型コレクタ層6との安定なコンタクト
を得るために形成されるものであり、その厚みは60〜
100nm程度である。また、窒化チタン層11a、1
1b、11cは、それらの上に形成されるアルミ配線層
12a、12b、12cがアルミアロイスパイクを起こ
すのを防止するためのバリア層としての役割を果たすも
のであり、その厚みは30〜70nm程度である。n+
型コレクタ層6は、5.0×1020cm-3の程度の不純
物濃度と、0.2〜0.5μm程度の拡散深さを有して
いる。p+ 型ベース層5は、2.0×1016〜8.0×
1016cm-3程度の不純物濃度と0.7〜1.2μm程
度の拡散深さを有している。また、n+ 型エミッタ層7
は、5.0×1020cm-3程度の不純物濃度と0.2〜
0.5μm程度の拡散深さを有している。p++型ベース
コンタクト層8は、1.0×1019cm-3程度以上の不
純物濃度と0.1〜0.4μm程度の拡散深さを有して
いる。なお、p+ 型素子分離層4によって囲まれた領域
のn- 型エピタキシャル層3と、n+ 型コレクタ層6と
によって、コレクタ領域が構成されている。
【0034】ここで、本実施例では、p+ 型ベース層5
のベースコンタクト領域に、p+ 型ベース層5よりも不
純物濃度が高くかつp+ 型エミッタ層7よりも拡散深さ
が浅いp++型ベースコンタクト層8を設けている。これ
により、以下のような効果が得られる。
【0035】すなわち、p+ 型ベース層5のベースコン
タクト領域にp+ 型ベース層5の不純物濃度よりも高い
不純物濃度を有するp++型ベースコンタクト層8を形成
することによって、チタンシリサイド膜10bの形成時
のシリサイド反応によりp++型ベースコンタクト層8の
不純物がチタンシリサイド膜10bに取込まれてp++
ベースコンタクト層8の表面不純物濃度が低下したとし
ても、その低下後のp ++型ベースコンタクト層8の表面
不純物濃度を容易に1.0×1019cm-3程度以上にす
ることができる。
【0036】図2は、図1に示した半導体装置のA2
2 線に沿った不純物プロファイル図である。図2を参
照して、チタンシリサイド膜10bの形成後のp++型ベ
ースコンタクト層8の表面不純物濃度は、1.0×10
19cm-3程度以上になっていることが分かる。このよう
にシリサイド反応後のp++型ベースコンタクト層8の表
面不純物濃度を1.0×1019cm-3程度以上にするた
めには、後述するように、シリサイド反応前のp++型ベ
ースコンタクト層8の表面不純物濃度を1.0×1020
cm-3程度以上にしておく必要がある。本実施例では、
このようにシリサイド反応後のp++型ベースコンタクト
領域8の表面不純物濃度が1×1019cm-3程度以上に
なるように構成しているので、チタンシリサイド膜10
bの形成時のシリサイド反応によって従来のようにベー
スコンタクト抵抗が上昇するのを有効に防止することが
できる。この結果、バイポーラトランジスタの動作速度
の低下を防止することができるとともに、ベースコンタ
クト領域での安定で低抵抗なオーミックコンタクトを得
ることができる。
【0037】また、シリサイド化後のp++型ベースコン
タクト層8の表面不純物濃度が1.0×1019cm-3
上のなるように構成することによって、図38に示した
従来のようにベースコンタクト抵抗に温度依存性が出て
くるという不都合も生じない。図3は、p++型ベースコ
ンタクト層8の表面不純物濃度が1.0×1019cm -3
以上の場合のベースコンタクト抵抗と温度との関係を示
した相関図である。図3を参照して、p++型ベースコン
タクト層8の表面不純物濃度が1.0×1019cm-3
上である場合には、ベースコンタクト抵抗が温度によっ
てほとんど変化せず、ベースコンタクト抵抗に温度依存
性がほとんどないことが分かる。これにより、本実施例
では、ベースコンタクト抵抗の温度依存性に起因して発
生する温度変化による回路特性の変化を有効に防止する
ことができる。
【0038】さらに、本実施例では、図39に示した提
案例と異なり、p++型ベースコンタクト層8がn+ 型エ
ミッタ層7と所定の間隔を隔てたp+ 型ベース層5のベ
ースコンタクト領域に形成されている。これにより、高
濃度のp++型ベースコンタクト層8とn+ 型エミッタ層
7とが接触することもない。この結果、高濃度のp++
ベースコンタクト層8とn+ 型エミッタ層7とが接触し
た場合に生じるエミッタ−ベース間の逆耐圧の低下や、
電流増幅率の低下という不都合も生じない。したがっ
て、本実施例では、エミッタ−ベース間の逆耐圧や電流
増幅率を低下させることなく、ベースコンタクト領域に
おいて安定で低抵抗なオーミックコンタクトを得ること
ができる。
【0039】また、本実施例では、図1に示したよう
に、p++型ベースコンタクト層8の拡散深さをn+ 型エ
ミッタ層7の拡散深さよりも浅く形成することによっ
て、半導体装置の高集積化に伴って素子が微細化された
場合にも高濃度のp++型ベースコンタクト層8の側面と
+ 型エミッタ層7の側面とが接触するのを有効に防止
することができる。すなわち、本実施例では、p++型ベ
ースコンタクト層8の拡散深さをn+ 型エミッタ層7の
拡散深さよりも浅くすることによって、p++型ベースコ
ンタクト層8の側面の広がりを小さくすることができ
る。これにより、素子が微細化された場合にも、高濃度
のp++型ベースコンタクト層8の側面とn+ 型エミッタ
層7の側面とが接触するのが防止される。
【0040】図4は、p++型ベースコンタクト層18の
拡散深さがn+ 型エミッタ層7の拡散深さよりも深くな
った場合の不都合を説明するための断面構造図である。
図4を参照して、素子が微細化されてn+ 型エミッタ層
7とp++型ベースコンタクト層18との間隔が狭くなっ
た場合において、p++型ベースコンタクト層18の拡散
深さがn+ 型エミッタ層7の拡散深さよりも深くなる
と、高濃度のp++型ベースコンタクト層18の側面とn
+ 型エミッタ層7の側面とが接触することになる。この
結果、エミッタ−ベース間の逆耐圧の低下や電流増幅率
の低下を引起こすという不都合が生じる。したがって、
半導体装置の高集積化に伴って素子が微細化された場合
には、図1に示した本実施例のように、p++型ベースコ
ンタクト層8の拡散深さをn+ 型エミッタ層7の拡散深
さよりも浅く形成してp++型ベースコンタクト層8の側
面の広がりを小さくするのが有効である。
【0041】図5〜図12、図14、図16および図1
7は、図1に示した一実施例による半導体装置の一の製
造プロセスを説明するための断面構造図である。図13
は図12に示した工程におけるX3 −X3 線に沿った不
純物プロファイル図であり、図15は図14に示した工
程におけるX4 −X4 線に沿った不純物プロファイル図
である。図5〜図17を参照して、次に本実施例の半導
体装置の一の製造プロセスについて説明する。
【0042】まず、図5に示すように、p+ 型シリコン
基板1中にn+ 型埋込拡散層2を形成する。そして、p
+ 型シリコン基板1の表面上の全面にn- 型エピタキシ
ャル層3を形成する。n- 型エピタキシャル層3の所定
領域に素子分離のためのp+型素子分離層4を形成す
る。そして、n- 型エピタキシャル層3上に絶縁酸化膜
9を形成する。
【0043】次に、図6に示すように、n- 型エピタキ
シャル層3の主表面上の所定領域に絶縁酸化膜9を介し
てp型の不純物をイオン注入法などを用いて導入する。
この導入した不純物を活性化することによって、5×1
18cm-3程度の不純物濃度と0.7〜1.2μm程度
の拡散深さとを有するp+ 型ベース層5を形成する。
【0044】次に、図7に示すように、絶縁酸化膜9の
表面上の所定領域に写真製版技術を用いてフォトレジス
ト20を形成した後、そのフォトレジスト20をマスク
として絶縁酸化膜9を異方性エッチングする。これによ
り、コンタクトホール9a、9b、および9cを形成す
る。この後、フォトレジスト20を除去する。
【0045】次に、図8に示すように、バイポーラトラ
ンジスタのベース電極が形成される領域のコンタクトホ
ール9bを覆うように写真製版技術を用いてフォトレジ
スト21を形成する。その後、砒素イオン(As+ )な
どのn型の不純物を全面にイオン注入する。そしてその
イオン注入した不純物を活性化することによって、図9
に示されるような、5.0×1020cm-3程度の不純物
濃度および0.2〜0.5μm程度の拡散深さを有する
+ 型コレクタ層6と、5.0×1020cm-3程度の不
純物濃度および0.2〜0.5μm程度の拡散深さを有
するn+ 型エミッタ層7とを形成する。この後レジスト
21(図8参照)を除去する。
【0046】次に、図10に示すように、コンタクトホ
ール9b以外の部分を覆うように写真製版技術を用いて
フォトレジスト22を形成する。フォトレジスト22お
よび絶縁酸化膜9をマスクとして、p+ 型ベース層5の
表面領域にイオン注入法などを用いてBF2 + などのp
型の不純物を自己整合的に導入する。そして、その導入
した不純物を900℃以下の温度条件下で活性化するこ
とによって、図11に示されるような、n+ 型エミッタ
層7の拡散深さよりも浅い拡散深さ(0.1〜0.4μ
m程度)と1.0×1020cm-3程度以上の表面不純物
濃度とを有するp++型ベースコンタクト層8を形成す
る。
【0047】次に、図12に示すように、全面を覆うよ
うに40〜100nm程度の厚みを有するチタン(T
i)膜23をスパッタリング法などを用いて形成する。
ここで、図13を参照して、図12に示したシリサイド
反応前の工程では、p++型ベースコンタクト層8の表面
不純物濃度が1×1020cm-3程度以上に設定されてい
る。
【0048】この状態から、図14に示すように、75
0〜850℃の温度条件下でN2 雰囲気中で30秒間程
度の熱処理を行なうことによって、チタンシリサイド
(TiSi2 )膜10a、10b、および10cと、窒
化チタン(TiN)層11とを形成する。すなわち、チ
タン層23のチタン(Ti)とn- 型エピタキシャル層
3のシリコン(Si)とをシリサイド反応させることに
よって、n+ 型エミッタ層7、p++型ベースコンタクト
層8、n+ 型コレクタ層6の表面上にそれぞれチタンシ
リサイド(TiSi2 )膜10a、10b、10cを形
成する。そしてこれと同時に、チタン(Ti)層23を
2 雰囲気中で窒化することによって窒化チタン(Ti
N)層11を形成する。チタンシリサイド膜10a、1
0b、および10cはそれぞれ60〜100nm程度の
膜厚に形成され、窒化チタン層11は30〜70nm程
度の膜厚に形成される。ここで、図14に示したシリサ
イド反応後のp++型ベースコンタクト層8の表面不純物
濃度は、1×1019cm-3程度にまで低下していること
が分かる。これは、シリサイド反応の際にチタンシリサ
イド(TiSi2 )膜15bにp++型ベースコンタクト
層8の不純物が取込まれるためである。しかし、本実施
例では、このようにシリサイド反応によってp++型ベー
スコンタクト層8の表面不純物濃度が低下したとして
も、その低下後のp++型ベースコンタクト層8の表面不
純物濃度は1×1019cm-3以上になるように形成され
ている。したがって、シリサイド反応によってp++型ベ
ースコンタクト層8の表面不純物濃度が低下したとして
も、従来のようにベースコンタクト抵抗が急激に増加し
てしまうという不都合もない。これにより、バイポーラ
トランジスタの動作速度の低下を有効に防止することが
できるとともに、ベースコンタクト領域での安定で低抵
抗なオーミックコンタクトを得ることができる。
【0049】次に、図16に示すように、窒化チタン層
11上にアルミ配線層12を形成した後、そのアルミ配
線層12上の所定領域に写真製版技術を用いてフォトレ
ジスト24を形成する。フォトレジスト24をマスクと
して、アルミ配線層12、窒化チタン層11を異方性エ
ッチングすることによって、図17に示すような、窒化
チタン(TiN)膜11a、11b、11cと、アルミ
配線膜12a、12b、12cを形成する。
【0050】最後に、図1に示したように、全面を覆う
ように保護膜13を形成することによって、本実施例の
バイポーラトランジスタを含む半導体装置が完成され
る。
【0051】図18〜図21は、図1に示した一実施例
による半導体装置の他の製造プロセスを説明するための
断面構造図である。図1および、図18〜図21を参照
して、次に本実施例の半導体装置の他の製造プロセスに
ついて説明する。
【0052】まず、図18に示すように、図5〜図12
に示した一の製造プロセスと同様の製造プロセスを用い
て、チタン膜23までを形成する。この後、チタン膜2
3上のベース電極領域に対応する領域以外の領域に写真
製版技術を用いてフォトレジスト25を形成する。その
フォトレジスト25をマスクとして、チタン膜23にB
2 またはBイオンをイオン注入する。このチタン膜2
3へのイオン注入は、チタン膜23とp+ 型ベース層5
との界面近傍に不純物濃度のピークが来るように行な
う。具体的には、その界面近傍の不純物濃度が1×10
20cm-3程度以上になるようにイオン注入を行なう。こ
の後フォトレジスト25を除去する。
【0053】次に、図19に示すように、750〜85
0℃の温度条件下でN2 雰囲気中で30秒間程度熱処理
を行なう。これにより、チタンシリサイド(TiS
2 )膜10a、10b、10cと、窒化チタン(Ti
N)層11と、1.0×1019cm-3程度以上の不純物
濃度およびn+ 型エミッタ層7の拡散深さよりも浅い
0.1〜0.4μm程度の拡散深さを有するp++型ベー
スコンタクト層28とを自己整合的に形成する。すなわ
ち、熱処理によってチタン膜23のチタン(Ti)とn
- 型エピタキシャル層3のシリコン(Si)とをシリサ
イド反応させることによってチタンシリサイド(TiS
2 )膜10a、10b、10cを形成するとともに、
チタン膜23をN2 雰囲気で窒化することによって窒化
チタン(TiN)層11を形成する。さらに、この熱処
理の際に、同時にチタン膜23に導入したp型の不純物
をp+ 型ベース層5内に熱拡散させることによって、1
×1019cm-3程度以上の不純物濃度を有し、かつn+
型エミッタ層7の拡散深さよりも浅い0.1〜0.4μ
m程度の拡散深さを有するp++型ベースコンタクト層2
8を形成する。
【0054】このように、この他の製造プロセスでは、
チタンシリサイド膜10a、10b、および10cの形
成時に同時にp++型ベースコンタクト層28を形成する
ので、図5〜図17を用いて説明した一の製造プロセス
と比較して、p++型ベースコンタクト層28の活性化工
程(図11参照)を省略することができる。これによ
り、製造プロセスを簡略化することができる。また、こ
の他の製造プロセスでは、チタン膜23に不純物をイオ
ン注入した後、その注入した不純物を熱拡散させるの
で、不純物のイオン注入時に不純物濃度のピーク位置が
チタン膜23とp+型ベース層5との界面近傍に来るよ
うに容易に制御可能である。これにより、その注入した
不純物を拡散させることによって形成されるp++型ベー
スコンタクト層28の表面不純物濃度を容易に高くする
ことができ、またp++型ベースコンタクト層28の拡散
深さを浅く形成することができる。
【0055】この後、図20に示すように、窒化チタン
層11上にアルミ配線層12を形成する。アルミ配線層
12上の所定領域に写真製版技術を用いてフォトレジス
ト24を形成する。フォトレジスト24をマスクとして
アルミ配線層12および窒化チタン層11を異方性エッ
チングする。これにより、図21に示されるような、窒
化チタン(TiN)膜11a、11b、11cと、アル
ミ配線膜12a、12b、12cとが形成される。
【0056】最後に、図1に示したように、全面を覆う
ように保護膜13を形成する。このような他の製造プロ
セスによっても、図1に示したバイポーラトランジスタ
を含む半導体装置を形成することができる。
【0057】なお、上述の実施例では、チタンシリサイ
ド膜10a、10b、および10cを形成する場合につ
いて述べたが、本発明はこれに限らず、チタンシリサイ
ド膜10a、10b、10c以外の金属シリサイド膜が
形成される場合にも適用可能である。たとえば、ZrS
x 、HfSix 、VSix 、NbSix 、TaS
x 、CrSix 、MoSix 、WSix 、FeS
x 、RuSix 、OsSix、RhSix 、IrSi
x が形成される場合にも適用可能である。
【0058】
【発明の効果】請求項1に記載の半導体装置によれば、
第1の不純物濃度を有する第2導電型のベース不純物領
域の主表面上にその第1の不純物濃度よりも高い第2の
不純物濃度を有する第2導電型のベースコンタクト不純
物領域を形成し、少なくともそのベースコンタクト不純
物領域上に金属シリサイド層を形成することによって、
その金属シリサイド層の形成時にベースコンタクト不純
物領域の不純物が金属シリサイド層に取込まれてベース
コンタクト不純物領域の表面不純物濃度が低下したとし
ても、従来のようにベースコンタクト抵抗が上昇するの
を有効に防止することができる。これにより、素子の動
作速度の低下を有効に防止することができるとともに、
ベースコンタクト領域での安定で低抵抗な、オーミック
コンタクトを得ることができる。また、ベースコンタク
ト不純物領域をエミッタ不純物領域と所定の間隔を隔て
て形成することによって、高濃度のベースコンタクト不
純物領域とエミッタ不純物領域とが接触することがな
い。これにより、高濃度のベースコンタクト不純物領域
とエミッタ不純物領域とが接触した場合に生じるエミッ
タ−ベース間の耐圧の低下などの種々の不都合を防止す
ることができる。さらに、ベースコンタクト不純物領域
をエミッタ不純物領域の第1の深さよりも浅い第2の深
さを有するように形成することによって、ベースコンタ
クト不純物領域の側面の広がりを小さくすることができ
る。これにより、半導体装置の集積化に伴って素子が微
細化された場合にも、高濃度のベースコンタクト不純物
領域の側面とエミッタ不純物領域の側面とが接触するの
を有効に防止することができる。
【0059】請求項2に記載の半導体装置の製造方法に
よれば、第1の不純物濃度を有する第2導電型のベース
不純物領域の主表面上に第2導電型の不純物を導入する
ことによって第1の不純物濃度よりも高い第2の不純物
濃度を有するベースコンタクト不純物領域を形成し、少
なくともそのベースコンタクト不純物領域上に接触する
ように金属層を形成した後その金属層をシリサイド化す
ることにより、金属層のシリサイド化の際に形成される
金属シリサイド層にベースコンタクト不純物領域の不純
物が取込まれてベースコンタクト不純物領域の表面不純
物濃度が低下したとしても、従来のようにベースコンタ
クト抵抗が急激に上昇するのを有効に防止することがで
きる。これにより、半導体装置の動作速度が低下するの
を防止することができる。また、ベースコンタクト不純
物領域をエミッタ不純物領域と所定の間隔を隔てた領域
に形成することによって、高濃度のベースコンタクト不
純物領域とエミッタ不純物領域とが接触するのを防止す
ることができる。これにより、高濃度のベースコンタク
ト不純物領域とエミッタ不純物領域とが接触することに
よって生じるエミッタ−ベース間の耐圧の低下などの種
々の不都合を防止することができる。さらに、ベースコ
ンタクト不純物領域をエミッタ不純物領域の第1の深さ
よりも浅い第2の深さを有するように形成することによ
って、ベースコンタクト不純物領域の側面方向の広がり
も小さくすることができる。これにより、半導体装置の
高集積化に伴って素子が微細化された場合にも、高濃度
のベースコンタクト不純物領域の側面とエミッタ不純物
領域の側面とが接触するのを有効に防止することができ
る。
【0060】請求項3に記載の半導体装置の製造方法に
よれば、ベース不純物領域の主表面上の所定領域の接触
するように金属層を形成し、その金属層に第2導電型の
不純物を導入し、熱処理を施すことによって、その金属
層の導入された第2導電型の不純物を第1の不純物濃度
を有するベース不純物領域の表面に拡散させてその第1
の不純物濃度よりも高い第2の不純物濃度を有しかつ第
1の深さよりも浅い第2の深さを有するベースコンタク
ト不純物領域を形成するとともに金属層をシリサイド化
することによって、金属層のシリサイド化工程とベース
コンタクト不純物領域の形成工程を同一の工程で行なう
ことができ、製造工程を簡略化することができる。ま
た、金属層に不純物を導入した後その導入した不純物を
拡散させることによってベースコンタクト不純物領域を
形成するので、金属層に不純物を導入する際にその不純
物濃度のピーク位置が金属層とベース不純物領域との界
面近傍に来るように容易に制御することができる。これ
により、金属層の不純物を拡散させることによって形成
されるベースコンタクト不純物領域の表面不純物濃度が
高くなるように容易の形成することができ、またベース
コンタクト不純物領域をより浅く形成することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例によるバイポーラトランジス
タを含む半導体装置を示した断面構造図である。
【図2】図1に示した半導体装置のA2 −A2 線に沿っ
た不純物プロファイル図である。
【図3】図1に示した半導体装置のp++型ベースコンタ
クト層の表面不純物濃度が1.0×1019cm-3以上で
ある場合のベースコンタクト抵抗と温度との関係を示し
た相関図である。
【図4】半導体装置が高集積化された場合においてp++
型ベースコンタクト層の拡散深さがn+ 型エミッタ層の
拡散深さよりも深くなったときの不都合を説明するため
の断面図構造図である。
【図5】図1に示した一実施例の半導体装置の一の製造
プロセスの第1工程を説明するための断面構造図であ
る。
【図6】図1に示した一実施例の半導体装置の一の製造
プロセスの第2工程を説明するための断面構造図であ
る。
【図7】図1に示した一実施例の半導体装置の一の製造
プロセスの第3工程を説明するための断面構造図であ
る。
【図8】図1に示した一実施例の半導体装置の一の製造
プロセスの第4工程を説明するための断面構造図であ
る。
【図9】図1に示した一実施例の半導体装置の一の製造
プロセスの第5工程を説明するための断面構造図であ
る。
【図10】図1に示した一実施例の半導体装置の一の製
造プロセスの第6工程を説明するための断面構造図であ
る。
【図11】図1に示した一実施例の半導体装置の一の製
造プロセスの第7工程を説明するための断面構造図であ
る。
【図12】図1に示した一実施例の半導体装置の一の製
造プロセスの第8工程を説明するための断面構造図であ
る。
【図13】図12に示した工程におけるX3 −X3 線に
沿った不純物プロファイル図である。
【図14】図1に示した一実施例による半導体装置の一
の製造プロセスの第9工程を説明するための断面構造図
である。
【図15】図14に示した工程におけるX4 −X4 線に
沿った不純物プロファイル図である。
【図16】図1に示した一実施例による半導体装置の一
の製造プロセスの第10工程を説明するための断面構造
図である。
【図17】図1に示した一実施例による半導体装置の一
の製造プロセスの第11工程を説明するための断面構造
図である。
【図18】図1に示した一実施例による半導体装置の他
の製造プロセスの第1工程を説明するための断面構造図
である。
【図19】図1に示した一実施例による半導体装置の他
の製造プロセスの第2工程を説明するための断面構造図
である。
【図20】図1に示した一実施例による半導体装置の他
の製造プロセスの第3工程を説明するための断面構造図
である。
【図21】図1に示した一実施例による半導体装置の他
の製造プロセスの第4工程を説明するための断面構造図
である。
【図22】従来のバイポーラトランジスタを含む半導体
装置を示した断面構造図である。
【図23】図22に示した従来の半導体装置の製造プロ
セスの第1工程を説明するための断面構造図である。
【図24】図22に示した従来の半導体装置の製造プロ
セスの第2工程を説明するための断面構造図である。
【図25】図22に示した従来の半導体装置の製造プロ
セスの第3工程を説明するための断面構造図である。
【図26】図22に示した従来の半導体装置の製造プロ
セスの第4工程を説明するための断面構造図である。
【図27】図22に示した従来の半導体装置の製造プロ
セスの第5工程を説明するための断面構造図である。
【図28】図22に示した従来の半導体装置の製造プロ
セスの第6工程を説明するための断面構造図である。
【図29】図22に示した従来の半導体装置の製造プロ
セスの第7工程を説明するための断面構造図である。
【図30】図22に示した従来の半導体装置の製造プロ
セスの第8工程を説明するための断面構造図である。
【図31】図22に示した従来の半導体装置の製造プロ
セスの第9工程を説明するための断面構造図である。
【図32】図22に示した従来の半導体装置の製造プロ
セスの第10工程を説明するための断面構造図である。
【図33】図28に示した工程におけるX1 −X1 線に
沿った不純物プロファイル図である。
【図34】図29に示した工程におけるX2 −X2 線に
沿った不純物プロファイル図である。
【図35】図32に示した一連の製造プロセス終了後に
おけるA1 −A1 線に沿った不純物プロファイル図であ
る。
【図36】図32に示した一連の製造プロセス終了後に
おけるB1 −B1 線に沿った不純物プロファイル図であ
る。
【図37】チタンシリサイドとシリコンとの界面不純物
濃度と、ベースコンタクト抵抗値との関係を示した相関
図である。
【図38】p+ 型ベース層の表面不純物濃度が1.0×
1017以下である場合のベースコンタクト抵抗と温度と
の関係を示した相関図である。
【図39】従来の問題点を解決するための提案例の構造
を示した断面構造図である。
【符号の説明】
1:p型シリコン基板 3:n- 型エピタキシャル層 5:p+ 型ベース層 6:n+ 型コレクタ層 7:n+ 型エミッタ層 8:p++型ベースコンタクト層 10a、10b、10c:チタンシリサイド(TiSi
2 )膜 11a、11b、11c:窒化チタン(TiN)膜 12a、12b、12c:アルミ配線膜 なお、各図中、同一符号は同一または相当部分を示す。
【手続補正書】
【提出日】平成5年9月3日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 半導体装置およびその製造方法
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、半導体装置およびそ
の製造方法に関し、特に、バイポーラトランジスタを有
する半導体装置およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体素子の1つとしてバイポー
ラトランジスタが知られている。図22は、従来のバイ
ポーラトランジスタを含む半導体装置を示した断面構造
図である。図22を参照して、従来のバイポーラトラン
ジスタを含む半導体装置は、p + 型シリコン基板101
と、p+ 型シリコン基板101の主表面上の所定領域に
形成されたn+ 型埋込拡散層102と、p+ 型シリコン
基板101の主表面上の全面に形成されたn- 型エピタ
キシャル層103と、n- 型エピタキシャル層103の
所定領域に形成されたp+ 型素子分離層104と、p+
型素子分離層104に囲まれたn- 型エピタキシャル層
103の主表面上の所定領域に形成されたn+ 型コレク
タ層106と、n+ 型コレクタ層106から所定の間隔
を隔てたn - 型エピタキシャル層103の主表面上の領
域に形成されたp+ 型ベース層105と、p+ 型ベース
層105の主表面上の所定領域に形成さえたn+ 型エミ
ッタ層107とを備えている。
【0003】さらに、従来のバイポーラトランジスタを
含む半導体装置は、n- 型エピタキシャル層103の主
表面上に形成され、n+ 型エミッタ層107、p+ 型ベ
ース層105、n+ 型コレクタ層106上にそれぞれコ
ンタクトホール109a、109b、109cを有する
絶縁酸化膜109と、コンタクトホール109a、10
9b、109c内でそれぞれn+ 型エミッタ層107、
+ 型ベース層105、n+ 型コレクタ層106の表面
に接触するように形成されたチタンシリサイド(TiS
2 )膜110a、110b、110cと、チタンシリ
サイド膜110a、110b、110c上にそれぞれ形
成された窒化チタン(TiN)膜111a、111b、
111cと、窒化チタン膜111a、111b、111
c上にそれぞれ形成されたアルミ配線膜112a、11
2b、112cと、全面を覆うように形成された保護膜
113とを備えている。
【0004】チタンシリサイド膜110a、110b、
110cは、それぞれn+ 型エミッタ層107、p+
ベース層105、n+ 型コレクタ層106とのオーミッ
クコンタクトをとるために形成されるものである。ま
た、窒化チタン膜111a、111b、111cは、そ
れらの上に形成されるアルミ配線層112a、112
b、112cによるアルミニウムアロイスパイクを防止
するためのバリア層としての役割を果たすものである。
なお、p+ 型素子分離層104によって囲まれた領域の
- エピタキシャル層103と、n+ コレクタ層106
とによって、コレクタ領域が構成されている。
【0005】図23〜図31は、図22に示した従来の
バイポーラトランジスタを含む半導体装置の製造プロセ
スを説明するための断面構造図である。図23〜図31
を参照して、次に従来の半導体装置の製造プロセスにつ
いて説明する。
【0006】まず、図23に示すように、p+ 型シリコ
ン基板101中にn+ 型埋込拡散層102を形成する。
そして、p+ 型シリコン基板101の表面の全面にn-
型エピタキシャル層103を形成する。n- 型エピタキ
シャル層103の所定領域にp+ 型素子分離層104を
形成する。n- 型エピタキシャル層103の主表面上に
絶縁酸化膜109を形成する。
【0007】次に、図24に示すように、p+ 型素子分
離層104によって囲まれたn- 型エピタキシャル層1
03の主表面上の所定領域に、絶縁酸化膜109を介し
てp型の不純物をイオン注入法などを用いて導入する。
この後、その導入したp型の不純物を活性化することに
よって、100〜1000Ω/□の抵抗値、0.3〜
1.5nmの拡散深さ、〜5×1018cm-3程度の表面
不純物濃度を有するp+型ベース層105を形成する。
【0008】次に、図25に示すように、絶縁酸化膜1
09上の所定領域に写真製版技術を用いてフォトレジス
ト120を形成する。そしてそのフォトレジスト120
をマスクとしてバイポーラトランジスタのエミッタ電
極、ベース電極、およびコレクタ電極となる領域の絶縁
酸化膜109を異方性エッチングする。これにより、コ
ンタクトホール109a、109b、および109cを
形成する。この後、フォトレジスト120を除去する。
【0009】次に、図26に示すように、バイポーラト
ランジスタのベース電極となる領域を覆うように写真製
版技術を用いてフォトレジスト121を形成する。その
後、全面に砒素イオン(As+ )などのn型不純物をイ
オン注入する。次に、フォトレジスト121を除去す
る。その後、イオン注入した不純物を活性化することに
よって、図27に示されるようなn+ 型コレクタ層10
6とn+ 型エミッタ層107とを形成する。
【0010】次に、図28に示すように、全面に40〜
100nm程度の厚みを有するチタン(Ti)膜122
を形成する。そして、750〜850℃の温度条件下で
2雰囲気中で30秒間程度の熱処理を行なう。これに
より、図29に示されるようなチタンシリサイド膜11
0a、110b、110cと、窒化チタン層111とが
形成される。すなわち、チタン膜122(図28参照)
とn- 型エピタキシャル層103のシリコンとのシリサ
イド反応によってチタンシリサイド膜110a、110
b、110cが形成されるとともに、チタン膜122
(図28参照)のそれ以外の部分はN2 ガスによって窒
化されることにより窒化チタン層111となる。
【0011】次に、図30に示すように、窒化チタン層
111上にアルミ配線層112を形成する。アルミ配線
層112上の所定領域に写真製版技術を用いてフォトレ
ジスト123を形成する。フォトレジスト123をマス
クとしてアルミ配線層112および窒化チタン層111
を異方性エッチングすることによって、図31に示すよ
うな窒化チタン膜111a、111b、111cとアル
ミ配線膜112a、112b、112cとを形成する。
この後、レジスト123を除去する。
【0012】最後に、図32に示すように、全面に保護
膜113を形成する。このようにして、従来のバイポー
ラトランジスタを有する半導体装置は完成されていた。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】前述のように、従来の
バイポーラトランジスタを有する半導体装置では、n+
型エミッタ層107、p+ 型ベース層105、およびn
+ 型コレクタ層106とのオーミックコンタクトを得る
ために、チタン層122と基板シリコンとのシリサイド
反応を利用してチタンシリサイド膜110a、110
b、および110cを形成していた。
【0014】しかしながら、チタンとシリコンとのシリ
サイド反応によってp+ 型ベース層105のp型不純物
がチタンシリサイド膜110bに取込まれるという不都
合が生じていた。図33は、図28に示したシリサイド
反応前の工程のX1 −X1 線に沿った不純物プロファイ
ル図である。図34は、図29に示したシリサイド反応
後の工程のX2 −X2 線に沿った不純物プロファイル図
である。図33および図34を参照して、シリサイド反
応前はp+ 型ベース層105の表面不純物濃度は5×1
18cm-3程度であるが、シリサイド反応後はp+ 型ベ
ース層105の表面不純物濃度は5×1016cm-3程度
にまで低下することが分かる。これは、図34に示すよ
うに、シリサイド反応によって形成されるチタンシリサ
イド(TiSi2 )膜110bにp+ 型ベース層105
のp型不純物が取込まれるためである。
【0015】図35は図32に示した最終的に完成され
た半導体装置のA1 −A1 線に沿った不純物プロファイ
ル図であり、図36はB1 −B1 線に沿った不純物プロ
ファイル図である。まず、図35を参照して、最終的に
完成された半導体装置(図32参照)のA1 −A1 線に
沿った不純物プロファイル図は、上述したようにp+
ベース層105の不純物濃度がシリサイド反応によって
5×1016cm-3にまで低下している。ここで、図36
に示すように、n+ 型エミッタ層107(図32参照)
の不純物濃度は、p+ 型ベース層105の場合と異な
り、シリサイド反応によっては余り低下しない。これ
は、一般にn型の不純物はシリサイド層に取込まれにく
いとともに、n+ 型エミッタ層107の不純物濃度が元
々高いことに起因する。したがって、同じn型であるn
+ 型コレクタ層106の不純物濃度もシリサイド反応に
よっては余り低下しない。このように、シリサイド反応
によって悪影響を受けるのは、p+ 型ベース層105の
みであり、この場合のp+ 型ベース層105の不純物濃
度の低下が問題となる。
【0016】すなわち、シリサイド反応によってp+
ベース層105の表面不純物濃度が低下すると、ベース
コンタクト抵抗が増大するという問題点があった。図3
7は、チタンシリサイド(TiSi2 )とシリコン(S
i)との界面不純物濃度と、ベースコンタクト抵抗値と
の関係を示した相関図である。図37を参照して、チタ
ンシリサイドとシリコンとの界面不純物濃度すなわちp
+ 型ベース層105の表面不純物濃度が低下すると、ベ
ースコンタクト抵抗値が急激に増大することが分かる。
具体的には、シリサイド反応後では、シリサイド反応前
に比べてベースコンタクト抵抗値が約1000倍にまで
上昇することが分かる。このように、ベースコンタクト
抵抗値が増大すると、バイポーラトランジスタの動作速
度が低下するという問題点があった。
【0017】また、シリサイド反応によってp+ 型ベー
ス層105の表面不純物濃度が低下すると、ベースコン
タクト抵抗に温度依存性が出てくるという不都合も生じ
る。図38は、p+ 型ベース層105の表面不純物濃度
Nが1.0×1017cm-3以下の場合の温度とベースコ
ンタクト抵抗との関係を示した特性図である。図38を
参照して、p+ 型ベース層105の表面不純物濃度Nが
1.0×1017以下にまで低下すると、ベースコンタク
ト抵抗に著しい温度依存性が出てくることが分かる。す
なわち、温度の上昇にともなってベースコンタクト抵抗
が低下することが分かる。この現象は、電流が小さくな
ればなるほど著しくなる。このような現象は、たとえば
VLSI TECHNOLOGY Edited by
S.M.Sze のpp347−350に開示されて
いる。このようにベースコンタクト抵抗に温度依存性が
出てくると、温度によって回路特性が変化してしまうと
いう問題点がある。
【0018】つまり、従来では、シリサイド反応によっ
てp+ 型ベース層の表面不純物濃度が低下するため、ベ
ースコンタクト抵抗が上昇するという問題点とベースコ
ンタクト抵抗に著しい温度依存性が発生するという問題
点があった。また、従来では、シリサイド反応の他に、
+ 型ベース層の表面の酸化などによってもp+ 型ベー
ス層の表面不純物濃度が低下していた。
【0019】そこで、このような問題点を解決するため
に、次のような構造が考えられる。図39は、その提案
例を示した断面構造図である。図39を参照して、この
提案例では、従来に比べて不純物濃度のより高いp++
ベース層205を採用している。このようにより不純物
濃度の高いp++型ベース層205を形成すれば、シリサ
イド反応等によってp++型ベース層205の表面不純物
濃度が低下したとしても、その低下した表面不純物濃度
がたとえば1018cm-3以下になるのが容易に防止でき
る。これにより、ベースコンタクト抵抗の増大という問
題点やベースコンタクト抵抗の温度依存性の発生という
問題点も解決することができる。
【0020】しかしながら、このようにより高い不純物
濃度を有するp++型ベース層205を形成すると、p++
型ベース層205とエミッタ層107との界面での不純
物濃度差が大きくなる。これにより、n+ 型エミッタ層
107からの電子がp++型ベース層205を通り抜けに
くくなるため、エミッタベース間の増幅率が低下してし
まうという問題点がある。また、p++型ベース層205
とn+ エミッタ層107との界面での不純物濃度差が大
きくなると、電界集中が発生しやすくなり、エミッタ−
ベース間の逆耐圧が低下してしまうという問題点もあ
る。このように、シリサイド反応等によるベース層の表
面不純物濃度の低下を防止するために、より高い不純物
濃度を有するp++型ベース層205を採用すると、新た
に種々の問題点が発生するという不都合を生じる。
【0021】この発明は、上記のような課題を解決する
ためになされたもので、請求項1および2に記載の発明
の1つの目的は、半導体装置において、新たな別の問題
点を生じさせることなく、シリサイド反応によるベース
層の表面不純物濃度の低下を有効に防止することであ
る。
【0022】請求項1および2に記載の発明のもう1つ
の目的は、半導体装置において、電流増幅率の低下や耐
圧の低下を引起こすことなくシリサイド反応に起因する
ベースコンタクト抵抗の増大とベースコンタクト抵抗の
温度依存性の発生とを有効に防止することである。
【0023】請求項3および4に記載の発明の目的は、
半導体装置の製造方法において、新たな別の問題点を発
生させることなくベースコンタクト抵抗の増大とベース
コンタクト抵抗の温度依存性の発生とを有効に防止し得
る半導体装置を容易に製造することである。
【0024】
【課題を解決するための手段】請求項1における半導体
装置は、第1導電型のコレクタ不純物領域と、コレクタ
不純物領域の主表面上の所定領域に形成された第1の不
純物濃度を有する第2導電型のベース不純物領域と、ベ
ース不純物領域の主表面上の所定領域に形成された第1
の深さを有する第1導電型のエミッタ不純物領域と、ベ
ース不純物領域の主表面上にエミッタ不純物領域と所定
の間隔を隔てて形成され、第1の不純物濃度よりも高い
第2の不純物濃度を有するとともに第1の深さよりも浅
い第2の深さを有する第2導電型のベースコンタクト不
純物領域とを備えている。
【0025】請求項2における半導体装置は、第1導電
型のコレクタ不純物領域と、そのコレクタ不純物領域の
主表面上の所定領域に形成された第1の不純物濃度を有
する第2導電型のベース不純物領域と、そのベース不純
物領域の主表面上の所定領域に形成された第1導電型の
エミッタ不純物領域と、ベース不純物領域の主表面上に
エミッタ不純物領域と所定の間隔を隔てて形成され第1
の不純物濃度よりも高い第2の不純物濃度を有する第2
導電型のベースコンタクト不純物領域と、少なくともベ
ースコンタクト不純物領域上に形成された金属シリサイ
ド層とを備えている。
【0026】請求項3における半導体装置の製造方法
は、第1導電型のコレクタ不純物領域を形成する工程
と、コレクタ不純物領域の主表面上の所定領域に第1の
不純物濃度を有する第2導電型のベース不純物領域を形
成する工程と、ベース不純物領域の主表面上の所定領域
に第1の深さを有する第1導電型のエミッタ不純物領域
を形成する工程と、ベース不純物領域の主表面上のエミ
ッタ不純物領域と所定の間隔を隔てた領域に、第2導電
型の不純物を導入することによって第1の不純物濃度よ
りも高い第2の不純物濃度を有するとともに第1の深さ
よりも浅い第2の深さを有するベースコンタクト不純物
領域を形成する工程とを備えている。
【0027】請求項4における半導体装置の製造方法
は、第1導電型のコレクタ不純物領域を形成する工程
と、コレクタ不純物領域の主表面上の所定領域に第1の
不純物濃度を有する第2導電型のベース不純物領域を形
成する工程と、ベース不純物領域の主表面上の所定領域
に第1の深さを有する第1導電型のエミッタ不純物領域
を形成する工程と、ベース不純物領域の主表面上の所定
領域に接触するように金属層を形成する工程と、金属層
に第2導電型の不純物を導入する工程と、熱処理を施す
ことにより、金属層に導入された第2導電型の不純物を
ベース不純物領域の表面に拡散させて第1の不純物濃度
よりも高い第2の不純物濃度を有しかつ第1の深さより
も浅い第2の深さを有するベースコンタクト不純物領域
を形成するとともに金属層をシリサイド化する工程とを
備えている。
【0028】
【作用】請求項1に係る半導体装置では、第1の不純物
濃度を有する第2導電型のベース不純物領域の主表面上
に第1の不純物濃度よりも高い第2の不純物濃度を有す
る第2導電型のベースコンタクト不純物領域が形成され
ているので、たとえば、そのベースコンタクト不純物領
域上に金属シリサイド層が形成される際のシリサイド反
応によって金属シリサイド層にベースコンタクト不純物
領域内の不純物が取込まれてベースコンタクト不純物領
域の表面不純物濃度が低下したとしても、従来に比べて
ベースコンタクト抵抗の上昇が有効に低減される。ま
た、ベースコンタクト不純物領域はエミッタ不純物領域
と所定の間隔を隔てて形成されているので、高濃度のベ
ースコンタクト不純物領域の側面とエミッタ不純物領域
の側面とが接触することもない。これにより、高濃度の
ベースコンタクト不純物領域とエミッタ不純物領域とが
接触した場合に生じるエミッタ−ベース間の逆耐圧の低
下などの不都合が有効に防止される。さらに、ベースコ
ンタクト不純物領域は、エミッタ不純物領域の第1の深
さよりも浅い第2の深さを有するように形成されている
ので、ベースコンタクト不純物領域の側面方向の広がり
も小さくなり、この結果素子が微細化された場合にも高
濃度のベースコンタクト不純物領域の側面とエミッタ不
純物領域の側面とが接触するのが防止される。これによ
り、素子が微細化された場合にも高濃度のベースコンタ
クト不純物領域の側面とエミッタ不純物領域の側面とが
接触することによって生じるエミッタ−ベース間の逆耐
圧の低下などの不都合が有効に防止される。
【0029】請求項2に係る半導体装置では、第1の不
純物濃度を有する第2導電型のベース不純物領域の主表
面上に第1の不純物濃度よりも高い第2の不純物濃度を
有する第2導電型のベースコンタクト不純物領域が形成
され、そのベースコンタクト不純物領域上に金属シリサ
イド層が形成されているので、金属シリサイド層の形成
時のシリサイド反応によって金属シリサイド層にベース
コンタクト不純物領域内の不純物が取り込まれてベース
コンタクト不純物領域の表面不純物濃度が低下したとし
ても、従来に比べてベースコンタクト抵抗の上昇が有効
に低減される。また、ベースコンタクト不純物領域はエ
ミッタ不純物領域と所定の間隔を隔てて形成されている
ので、高濃度のベースコンタクト不純物領域の側面とエ
ミッタ不純物領域の側面とが接触することもない。これ
により、高濃度のベースコンタクト不純物領域とエミッ
タ不純物領域とが接触した場合に生じるエミッタ−ベー
ス間の逆耐圧の低下などの不都合が有効に防止される。
【0030】請求項3に係る半導体装置の製造方法で
は、第1の不純物濃度を有するベース不純物領域の主表
面上に第2導電型の不純物を導入することによってその
第1の不純物濃度よりも高い第2の不純物濃度を有する
ベースコンタクト不純物領域が形成されるので、たとえ
ば、そのベースコンタクト不純物領域上に接触するよう
に金属層が形成された後その金属層がシリサイド化され
る場合に、ベースコンタクト不純物領域の不純物がシリ
サイド化によって形成される金属シリサイド層に取込ま
れてベースコンタクト不純物領域の表面不純物濃度が低
下したとしても、ベースコンタクト不純物領域は元々高
濃度に形成されていることから、従来に比べてベースコ
ンタクト抵抗の上昇が有効に防止される。また、ベース
コンタクト不純物領域はエミッタ不純物領域と所定の間
隔を隔てて形成されていることから、高濃度のベースコ
ンタクト不純物領域の側面とエミッタ不純物領域の側面
とが接触することもない。これにより、高濃度のベース
コンタクト不純物領域の側面とエミッタ不純物領域の側
面とが接触した場合に生じるエミッタ−ベース間の逆耐
圧の低下などの不都合が有効に防止される。また、ベー
スコンタクト不純物領域はエミッタ不純物領域の第1の
深さよりも浅い第2の深さを有するように形成されてい
るので、ベースコンタクト不純物領域の側面方向の広が
りも小さくなり、素子が微細化された場合にも高濃度の
ベースコンタクト不純物領域の側面とエミッタ不純物領
域の側面とが接触することがない。これにより、素子が
微細化された場合にも、高濃度のベースコンタクト不純
物領域とエミッタ不純物領域とが接触することにより生
じるエミッタ−ベース間の逆耐圧の低下などの種々の不
都合が防止される。
【0031】請求項4に係る半導体装置の製造方法で
は、ベース不純物領域の主表面上の所定領域に接触する
ように金属層が形成され、その金属層に第2導電型の不
純物が導入され、その後、熱処理を施すことによって、
金属層に導入された第2導電型の不純物が拡散されてベ
ースコンタクト不純物領域が形成されるので、金属層に
不純物を導入する際にその不純物濃度のピーク位置が金
属層とベース不純物領域との界面近傍にくるように容易
に制御可能である。これにより、より容易にベースコン
タクト不純物領域の表面不純物濃度を高くすることが可
能となる。この結果、ベースコンタクト不純物領域上に
形成された金属層のシリサイド反応の際にベースコンタ
クト不純物領域の表面不純物濃度が低下したとしても、
ベースコンタクト抵抗の上昇がより有効に防止される。
また、この請求項3に係る半導体装置の製造方法では、
ベース不純物領域の形成と同一工程で金属層がシリサイ
ド化されるので、製造工程が短縮化される。
【0032】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0033】図1は、本発明の一実施例によるバイポー
ラトランジスタを含む半導体装置を示した断面構造図で
ある。図1を参照して、このバイポーラトランジスタを
含む半導体装置は、p+ 型シリコン基板1と、p+ 型シ
リコン基板1中に埋込むように形成されたn+ 型埋込拡
散層2と、p+ 型シリコン基板1の主表面上の全面に形
成されたn- 型エピタキシャル層3と、n- 型エピタキ
シャル層3の所定領域に形成されたp+ 型素子分離層4
と、p+ 型素子分離層4に囲まれたn- 型エピタキシャ
ル層3の主表面上の所定領域に形成されたn+ 型コレク
タ層6と、n+型コレクタ層6と所定の間隔を隔てたn
- 型エピタキシャル層3の主表面上の領域に形成された
+ 型ベース層5と、p+ 型ベース層5の主表面上の所
定領域に形成されたn+ 型エミッタ層7と、n+ 型エミ
ッタ層7と所定の間隔を隔てたp + 型ベース層の主表面
上に形成され、p+ ベース層の不純物濃度よりも高い不
純物濃度を有するとともにn+ 型エミッタ層7の拡散深
さよりも浅い拡散深さを有するように形成されたp++
ベースコンタクト層8とを備えている。
【0034】さらに図1に示した半導体装置は、n-
エピタキシャル層3の表面上に形成され、n+ 型エミッ
タ層7、p++型ベースコンタクト層8、n+ 型コレクタ
層6上にそれぞれコンタクトホール9a、9b、9cを
有する絶縁酸化膜9と、コンタクトホール9a、9b、
9c内でそれぞれn+ 型エミッタ層7、p++型ベースコ
ンタクト層8、n+ 型コレクタ層6の表面上に接触して
形成されたチタンシリサイド(TiSi2 )膜10a、
10b、10cと、コンタクトホール9a、9b、9c
内でチタンシリサイド膜10a、10b、10c上にそ
れぞれ形成された窒化チタン(TiN)層11a、11
b、11cと、窒化チタン層11a、11b、11c上
にそれぞれ形成されたアルミ配線膜12a、12b、1
2cと、全面を覆うように形成された保護膜13とを備
えている。
【0035】チタンシリサイド層10a、10b、10
cは、それぞれN+ 型エミッタ層7、p+ 型ベースコン
タクト層8、n+ 型コレクタ層6との安定なコンタクト
を得るために形成されるものであり、その厚みは60〜
100nm程度である。また、窒化チタン層11a、1
1b、11cは、それらの上に形成されるアルミ配線層
12a、12b、12cがアルミアロイスパイクを起こ
すのを防止するためのバリア層としての役割を果たすも
のであり、その厚みは30〜70nm程度である。n+
型コレクタ層6は、5.0×1020cm-3の程度の不純
物濃度と、0.2〜0.5μm程度の拡散深さを有して
いる。p+ 型ベース層5は、2.0×1016〜8.0×
1016cm-3程度の不純物濃度と0.7〜1.2μm程
度の拡散深さを有している。また、n+ 型エミッタ層7
は、5.0×1020cm-3程度の不純物濃度と0.2〜
0.5μm程度の拡散深さを有している。p++型ベース
コンタクト層8は、1.0×1019cm-3程度以上の不
純物濃度と0.1〜0.4μm程度の拡散深さを有して
いる。なお、p+ 型素子分離層4によって囲まれた領域
のn- 型エピタキシャル層3と、n+ 型コレクタ層6と
によって、コレクタ領域が構成されている。
【0036】ここで、本実施例では、p+ 型ベース層5
のベースコンタクト領域に、p+ 型ベース層5よりも不
純物濃度が高くかつp+ 型エミッタ層7よりも拡散深さ
が浅いp++型ベースコンタクト層8を設けている。これ
により、以下のような効果が得られる。
【0037】すなわち、p+ 型ベース層5のベースコン
タクト領域にp+ 型ベース層5の不純物濃度よりも高い
不純物濃度を有するp++型ベースコンタクト層8を形成
することによって、チタンシリサイド膜10bの形成時
のシリサイド反応によりp++型ベースコンタクト層8の
不純物がチタンシリサイド膜10bに取込まれてp++
ベースコンタクト層8の表面不純物濃度が低下したとし
ても、その低下後のp ++型ベースコンタクト層8の表面
不純物濃度を容易に1.0×1019cm-3程度以上にす
ることができる。
【0038】図2は、図1に示した半導体装置のA2
2 線に沿った不純物プロファイル図である。図2を参
照して、チタンシリサイド膜10bの形成後のp++型ベ
ースコンタクト層8の表面不純物濃度は、1.0×10
19cm-3程度以上になっていることが分かる。このよう
にシリサイド反応後のp++型ベースコンタクト層8の表
面不純物濃度を1.0×1019cm-3程度以上にするた
めには、後述するように、シリサイド反応前のp++型ベ
ースコンタクト層8の表面不純物濃度を1.0×1020
cm-3程度以上にしておく必要がある。本実施例では、
このようにシリサイド反応後のp++型ベースコンタクト
領域8の表面不純物濃度が1×1019cm-3程度以上に
なるように構成しているので、チタンシリサイド膜10
bの形成時のシリサイド反応によって従来のようにベー
スコンタクト抵抗が上昇するのを有効に防止することが
できる。この結果、バイポーラトランジスタの動作速度
の低下を防止することができるとともに、ベースコンタ
クト領域での安定で低抵抗なオーミックコンタクトを得
ることができる。
【0039】また、シリサイド化後のp++型ベースコン
タクト層8の表面不純物濃度が1.0×1019cm-3
上のなるように構成することによって、図38に示した
従来のようにベースコンタクト抵抗に温度依存性が出て
くるという不都合も生じない。図3は、p++型ベースコ
ンタクト層8の表面不純物濃度が1.0×1019cm -3
以上の場合のベースコンタクト抵抗と温度との関係を示
した特性図である。図3を参照して、p++型ベースコン
タクト層8の表面不純物濃度が1.0×1019cm-3
上である場合には、ベースコンタクト抵抗が温度によっ
てほとんど変化せず、ベースコンタクト抵抗に温度依存
性がほとんどないことが分かる。これにより、本実施例
では、ベースコンタクト抵抗の温度依存性に起因して発
生する温度変化による回路特性の変化を有効に防止する
ことができる。
【0040】さらに、本実施例では、図39に示した提
案例と異なり、p++型ベースコンタクト層8がn+ 型エ
ミッタ層7と所定の間隔を隔てたp+ 型ベース層5のベ
ースコンタクト領域に形成されている。これにより、高
濃度のp++型ベースコンタクト層8とn+ 型エミッタ層
7とが接触することもない。この結果、高濃度のp++
ベースコンタクト層8とn+ 型エミッタ層7とが接触し
た場合に生じるエミッタ−ベース間の逆耐圧の低下や、
電流増幅率の低下という不都合も生じない。したがっ
て、本実施例では、エミッタ−ベース間の逆耐圧や電流
増幅率を低下させることなく、ベースコンタクト領域に
おいて安定で低抵抗なオーミックコンタクトを得ること
ができる。
【0041】また、本実施例では、図1に示したよう
に、p++型ベースコンタクト層8の拡散深さをn+ 型エ
ミッタ層7の拡散深さよりも浅く形成することによっ
て、半導体装置の高集積化に伴って素子が微細化された
場合にも高濃度のp++型ベースコンタクト層8の側面と
+ 型エミッタ層7の側面とが接触するのを有効に防止
することができる。すなわち、本実施例では、p++型ベ
ースコンタクト層8の拡散深さをn+ 型エミッタ層7の
拡散深さよりも浅くすることによって、p++型ベースコ
ンタクト層8の側面の広がりを小さくすることができ
る。これにより、素子が微細化された場合にも、高濃度
のp++型ベースコンタクト層8の側面とn+ 型エミッタ
層7の側面とが接触するのが防止される。
【0042】図4は、p++型ベースコンタクト層18の
拡散深さがn+ 型エミッタ層7の拡散深さよりも深くな
った場合の不都合を説明するための断面構造図である。
図4を参照して、素子が微細化されてn+ 型エミッタ層
7とp++型ベースコンタクト層18との間隔が狭くなっ
た場合において、p++型ベースコンタクト層18の拡散
深さがn+ 型エミッタ層7の拡散深さよりも深くなる
と、高濃度のp++型ベースコンタクト層18の側面とn
+ 型エミッタ層7の側面とが接触することになる。この
結果、エミッタ−ベース間の逆耐圧の低下や電流増幅率
の低下を引起こすという不都合が生じる。したがって、
半導体装置の高集積化に伴って素子が微細化された場合
には、図1に示した本実施例のように、p++型ベースコ
ンタクト層8の拡散深さをn+ 型エミッタ層7の拡散深
さよりも浅く形成してp++型ベースコンタクト層8の側
面の広がりを小さくするのが有効である。
【0043】図5〜図12、図14、図16および図1
7は、図1に示した一実施例による半導体装置の一の製
造プロセスを説明するための断面構造図である。図13
は図12に示した工程におけるX3 −X3 線に沿った不
純物プロファイル図であり、図15は図14に示した工
程におけるX4 −X4 線に沿った不純物プロファイル図
である。図5〜図17を参照して、次に本実施例の半導
体装置の一の製造プロセスについて説明する。
【0044】まず、図5に示すように、p+ 型シリコン
基板1中にn+ 型埋込拡散層2を形成する。そして、p
+ 型シリコン基板1の表面上の全面にn- 型エピタキシ
ャル層3を形成する。n- 型エピタキシャル層3の所定
領域に素子分離のためのp+型素子分離層4を形成す
る。そして、n- 型エピタキシャル層3上に絶縁酸化膜
9を形成する。
【0045】次に、図6に示すように、n- 型エピタキ
シャル層3の主表面上の所定領域に絶縁酸化膜9を介し
てp型の不純物をイオン注入法などを用いて導入する。
この導入した不純物を活性化することによって、5×1
18cm-3程度の不純物濃度と0.7〜1.2μm程度
の拡散深さとを有するp+ 型ベース層5を形成する。
【0046】次に、図7に示すように、絶縁酸化膜9の
表面上の所定領域に写真製版技術を用いてフォトレジス
ト20を形成した後、そのフォトレジスト20をマスク
として絶縁酸化膜9を異方性エッチングする。これによ
り、コンタクトホール9a、9b、および9cを形成す
る。この後、フォトレジスト20を除去する。
【0047】次に、図8に示すように、バイポーラトラ
ンジスタのベース電極が形成される領域のコンタクトホ
ール9bを覆うように写真製版技術を用いてフォトレジ
スト21を形成する。その後、砒素イオン(As+ )な
どのn型の不純物を全面にイオン注入する。次に、レジ
スト21を除去する。その後、イオン注入した不純物を
活性化することによって、図9に示されるような、5.
0×1020cm-3程度の不純物濃度および0.2〜0.
5μm程度の拡散深さを有するn+ 型コレクタ層6と、
5.0×1020cm-3程度の不純物濃度および0.2〜
0.5μm程度の拡散深さを有するn+ 型エミッタ層7
とを形成する。
【0048】次に、図10に示すように、コンタクトホ
ール9b以外の部分を覆うように写真製版技術を用いて
フォトレジスト22を形成する。フォトレジスト22お
よび絶縁酸化膜9をマスクとして、p+ 型ベース層5の
表面領域にイオン注入法などを用いてBF2 + などのp
型の不純物を自己整合的に導入する。そして、その導入
した不純物を900℃以下の温度条件下で活性化するこ
とによって、図11に示されるような、n+ 型エミッタ
層7の拡散深さよりも浅い拡散深さ(0.1〜0.4μ
m程度)と1.0×1020cm-3程度以上の表面不純物
濃度とを有するp++型ベースコンタクト層8を形成す
る。
【0049】次に、図12に示すように、全面を覆うよ
うに40〜100nm程度の厚みを有するチタン(T
i)膜23をスパッタリング法などを用いて形成する。
ここで、図13を参照して、図12に示したシリサイド
反応前の工程では、p++型ベースコンタクト層8の表面
不純物濃度が1×1020cm-3程度以上に設定されてい
る。
【0050】この状態から、図14に示すように、75
0〜850℃の温度条件下でN2 雰囲気中で30秒間程
度の熱処理を行なうことによって、チタンシリサイド
(TiSi2 )膜10a、10b、および10cと、窒
化チタン(TiN)層11とを形成する。すなわち、チ
タン層23のチタン(Ti)とn- 型エピタキシャル層
3のシリコン(Si)とをシリサイド反応させることに
よって、n+ 型エミッタ層7、p++型ベースコンタクト
層8、n+ 型コレクタ層6の表面上にそれぞれチタンシ
リサイド(TiSi2 )膜10a、10b、10cを形
成する。そしてこれと同時に、チタン(Ti)層23を
2 雰囲気中で窒化することによって窒化チタン(Ti
N)層11を形成する。チタンシリサイド膜10a、1
0b、および10cはそれぞれ60〜100nm程度の
膜厚に形成され、窒化チタン層11は30〜70nm程
度の膜厚に形成される。
【0051】ここで、図14に示したシリサイド反応後
のp++型ベースコンタクト層8の表面不純物濃度は、1
×1019cm-3程度にまで低下していることが分かる。
これは、シリサイド反応の際にチタンシリサイド(Ti
Si2 )膜15bにp++型ベースコンタクト層8の不純
物が取込まれるためである。しかし、本実施例では、こ
のようにシリサイド反応によってp++型ベースコンタク
ト層8の表面不純物濃度が低下したとしても、その低下
後のp++型ベースコンタクト層8の表面不純物濃度は1
×1019cm-3以上になるように形成されている。した
がって、シリサイド反応によってp++型ベースコンタク
ト層8の表面不純物濃度が低下したとしても、従来のよ
うにベースコンタクト抵抗が急激に増加してしまうとい
う不都合もない。これにより、バイポーラトランジスタ
の動作速度の低下を有効に防止することができるととも
に、ベースコンタクト領域での安定で低抵抗なオーミッ
クコンタクトを得ることができる。
【0052】次に、図16に示すように、窒化チタン層
11上にアルミ配線層12を形成した後、そのアルミ配
線層12上の所定領域に写真製版技術を用いてフォトレ
ジスト24を形成する。フォトレジスト24をマスクと
して、アルミ配線層12、窒化チタン層11を異方性エ
ッチングすることによって、図17に示すような、窒化
チタン(TiN)膜11a、11b、11cと、アルミ
配線膜12a、12b、12cを形成する。
【0053】最後に、図1に示したように、全面を覆う
ように保護膜13を形成することによって、本実施例の
バイポーラトランジスタを含む半導体装置が完成され
る。
【0054】図18〜図21は、図1に示した一実施例
による半導体装置の他の製造プロセスを説明するための
断面構造図である。図1および、図18〜図21を参照
して、次に本実施例の半導体装置の他の製造プロセスに
ついて説明する。
【0055】まず、図18に示すように、図5〜図12
に示した一の製造プロセスと同様の製造プロセスを用い
て、チタン膜23までを形成する。この後、チタン膜2
3上のベース電極領域に対応する領域以外の領域に写真
製版技術を用いてフォトレジスト25を形成する。その
フォトレジスト25をマスクとして、チタン膜23にB
2 またはBイオンをイオン注入する。このチタン膜2
3へのイオン注入は、チタン膜23とp+ 型ベース層5
との界面近傍に不純物濃度のピークが来るように行な
う。具体的には、その界面近傍の不純物濃度が1×10
20cm-3程度以上になるようにイオン注入を行なう。こ
の後フォトレジスト25を除去する。
【0056】次に、図19に示すように、750〜85
0℃の温度条件下でN2 雰囲気中で30秒間程度熱処理
を行なう。これにより、チタンシリサイド(TiSi
2 )膜10a、10b、10cと、窒化チタン(Ti
N)層11と、1.0×1019cm-3程度以上の不純物
濃度およびn+ 型エミッタ層7の拡散深さよりも浅い
0.1〜0.4μm程度の拡散深さを有するp++型ベー
スコンタクト層28とを自己整合的に形成する。すなわ
ち、熱処理によってチタン膜23のチタン(Ti)とn
- 型エピタキシャル層3のシリコン(Si)とをシリサ
イド反応させることによってチタンシリサイド(TiS
2 )膜10a、10b、10cを形成するとともに、
チタン膜23をN2 雰囲気で窒化することによって窒化
チタン(TiN)層11を形成する。さらに、この熱処
理の際に、同時にチタン膜23に導入したp型の不純物
をp+ 型ベース層5内に熱拡散させることによって、1
×1019cm-3程度以上の不純物濃度を有し、かつn+
型エミッタ層7の拡散深さよりも浅い0.1〜0.4μ
m程度の拡散深さを有するp++型ベースコンタクト層2
8を形成する。
【0057】このように、この他の製造プロセスでは、
チタンシリサイド膜10a、10b、および10cの形
成時に同時にp++型ベースコンタクト層28を形成する
ので、図5〜図17を用いて説明した一の製造プロセス
と比較して、p++型ベースコンタクト層28の活性化工
程(図11参照)を省略することができる。これによ
り、製造プロセスを簡略化することができる。また、こ
の他の製造プロセスでは、チタン膜23に不純物をイオ
ン注入した後、その注入した不純物を熱拡散させるの
で、不純物のイオン注入時に不純物濃度のピーク位置が
チタン膜23とp+型ベース層5との界面近傍に来るよ
うに容易に制御可能である。これにより、その注入した
不純物を拡散させることによって形成されるp++型ベー
スコンタクト層28の表面不純物濃度を容易に高くする
ことができ、またp++型ベースコンタクト層28の拡散
深さを浅く形成することができる。
【0058】この後、図20に示すように、窒化チタン
層11上にアルミ配線層12を形成する。アルミ配線層
12上の所定領域に写真製版技術を用いてフォトレジス
ト24を形成する。フォトレジスト24をマスクとして
アルミ配線層12および窒化チタン層11を異方性エッ
チングする。これにより、図21に示されるような、窒
化チタン(TiN)膜11a、11b、11cと、アル
ミ配線膜12a、12b、12cとが形成される。
【0059】最後に、図1に示したように、全面を覆う
ように保護膜13を形成する。このような他の製造プロ
セスによっても、図1に示したバイポーラトランジスタ
を含む半導体装置を形成することができる。
【0060】なお、上述の実施例では、チタンシリサイ
ド膜10a、10b、および10cを形成する場合につ
いて述べたが、本発明はこれに限らず、チタンシリサイ
ド膜10a、10b、10c以外の金属シリサイド膜が
形成される場合にも適用可能である。たとえば、ZrS
x 、HfSix 、VSix 、NbSix 、TaS
x 、CrSix 、MoSix 、WSix 、FeS
x 、RuSix 、OsSix、RhSix 、IrSi
x が形成される場合にも適用可能である。
【0061】
【発明の効果】請求項1に記載の半導体装置によれば、
第1の不純物濃度を有する第2導電型のベース不純物領
域の主表面上にその第1の不純物濃度よりも高い第2の
不純物濃度を有する第2導電型のベースコンタクト不純
物領域を形成することによって、たとえば、そのベース
コンタクト不純物領域上に金属シリサイド層を形成する
場合に、その金属シリサイド層の形成時にベースコンタ
クト不純物領域の不純物が金属シリサイド層に取込まれ
てベースコンタクト不純物領域の表面不純物濃度が低下
したとしても、従来のようにベースコンタクト抵抗が上
昇するのを有効に防止することができる。これにより、
素子の動作速度の低下を有効に防止することができると
ともに、ベースコンタクト領域での安定で低抵抗な、オ
ーミックコンタクトを得ることができる。また、ベース
コンタクト不純物領域をエミッタ不純物領域と所定の間
隔を隔てて形成することによって、高濃度のベースコン
タクト不純物領域とエミッタ不純物領域とが接触するこ
とがない。これにより、高濃度のベースコンタクト不純
物領域とエミッタ不純物領域とが接触した場合に生じる
エミッタ−ベース間の耐圧の低下などの種々の不都合を
防止することができる。さらに、ベースコンタクト不純
物領域をエミッタ不純物領域の第1の深さよりも浅い第
2の深さを有するように形成することによって、ベース
コンタクト不純物領域の側面の広がりを小さくすること
ができる。これにより、半導体装置の集積化に伴って素
子が微細化された場合にも、高濃度のベースコンタクト
不純物領域の側面とエミッタ不純物領域の側面とが接触
するのを有効に防止することができる。
【0062】請求項2に記載の半導体装置によれば、第
1の不純物濃度を有する第2導電型のベース不純物領域
の主表面上にその第1の不純物濃度よりも高い第2の不
純物濃度を有する第2導電型のベースコンタクト不純物
領域を形成し、少なくともそのベースコンタクト不純物
領域上に金属シリサイド層を形成することによって、そ
の金属シリサイド層の形成時にベースコンタクト不純物
領域の不純物が金属シリサイド層に取り込まれてベース
コンタクト不純物領域の表面不純物濃度が低下したとし
ても、従来のようにベースコンタクト抵抗が上昇するの
を有効に防止することができる。これにより、素子の動
作速度の低下を有効に防止することができるとともに、
ベースコンタクト領域での安定で低抵抗なオーミックコ
ンタクトを得ることができる。また、ベースコンタクト
不純物領域をエミッタ不純物領域と所定の間隔を隔てて
形成することによって、高濃度のベースコンタクト不純
物領域とエミッタ不純物領域とが接触することがない。
これにより、高濃度のベースコンタクト不純物領域とエ
ミッタ不純物領域とが接触した場合に生じるエミッタ−
ベース間の耐圧の低下などの種々の不都合を防止するこ
とができる。
【0063】請求項3に記載の半導体装置の製造方法に
よれば、第1の不純物濃度を有する第2導電型のベース
不純物領域の主表面上に第2導電型の不純物を導入する
ことによって第1の不純物濃度よりも高い第2の不純物
濃度を有するベースコンタクト不純物領域を形成するこ
とにより、たとえば、そのベースコンタクト不純物領域
上に接触するように金属層を形成した後その金属層をシ
リサイド化する場合に、金属層のシリサイド化の際に形
成される金属シリサイド層にベースコンタクト不純物領
域の不純物が取込まれてベースコンタクト不純物領域の
表面不純物濃度が低下したとしても、従来のようにベー
スコンタクト抵抗が急激に上昇するのを有効に防止する
ことができる。これにより、半導体装置の動作速度が低
下するのを防止することができる。また、ベースコンタ
クト不純物領域をエミッタ不純物領域と所定の間隔を隔
てた領域に形成することによって、高濃度のベースコン
タクト不純物領域とエミッタ不純物領域とが接触するの
を防止することができる。これにより、高濃度のベース
コンタクト不純物領域とエミッタ不純物領域とが接触す
ることによって生じるエミッタ−ベース間の耐圧の低下
などの種々の不都合を防止することができる。さらに、
ベースコンタクト不純物領域をエミッタ不純物領域の第
1の深さよりも浅い第2の深さを有するように形成する
ことによって、ベースコンタクト不純物領域の側面方向
の広がりも小さくすることができる。これにより、半導
体装置の高集積化に伴って素子が微細化された場合に
も、高濃度のベースコンタクト不純物領域の側面とエミ
ッタ不純物領域の側面とが接触するのを有効に防止する
ことができる。
【0064】請求項4に記載の半導体装置の製造方法に
よれば、ベース不純物領域の主表面上の所定領域の接触
するように金属層を形成し、その金属層に第2導電型の
不純物を導入し、熱処理を施すことによって、その金属
層の導入された第2導電型の不純物を第1の不純物濃度
を有するベース不純物領域の表面に拡散させてその第1
の不純物濃度よりも高い第2の不純物濃度を有しかつ第
1の深さよりも浅い第2の深さを有するベースコンタク
ト不純物領域を形成するとともに金属層をシリサイド化
することによって、金属層のシリサイド化工程とベース
コンタクト不純物領域の形成工程を同一の工程で行なう
ことができ、製造工程を簡略化することができる。ま
た、金属層に不純物を導入した後その導入した不純物を
拡散させることによってベースコンタクト不純物領域を
形成するので、金属層に不純物を導入する際にその不純
物濃度のピーク位置が金属層とベース不純物領域との界
面近傍に来るように容易に制御することができる。これ
により、金属層の不純物を拡散させることによって形成
されるベースコンタクト不純物領域の表面不純物濃度が
高くなるように容易の形成することができ、またベース
コンタクト不純物領域をより浅く形成することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例によるバイポーラトランジス
タを含む半導体装置を示した断面構造図である。
【図2】図1に示した半導体装置のA2 −A2 線に沿っ
た不純物プロファイル図である。
【図3】図1に示した半導体装置のp++型ベースコンタ
クト層の表面不純物濃度が1.0×1019cm-3以上で
ある場合のベースコンタクト抵抗と温度との関係を示し
た特性図である。
【図4】半導体装置が高集積化された場合においてp++
型ベースコンタクト層の拡散深さがn+ 型エミッタ層の
拡散深さよりも深くなったときの不都合を説明するため
の断面図構造図である。
【図5】図1に示した一実施例の半導体装置の一の製造
プロセスの第1工程を説明するための断面構造図であ
る。
【図6】図1に示した一実施例の半導体装置の一の製造
プロセスの第2工程を説明するための断面構造図であ
る。
【図7】図1に示した一実施例の半導体装置の一の製造
プロセスの第3工程を説明するための断面構造図であ
る。
【図8】図1に示した一実施例の半導体装置の一の製造
プロセスの第4工程を説明するための断面構造図であ
る。
【図9】図1に示した一実施例の半導体装置の一の製造
プロセスの第5工程を説明するための断面構造図であ
る。
【図10】図1に示した一実施例の半導体装置の一の製
造プロセスの第6工程を説明するための断面構造図であ
る。
【図11】図1に示した一実施例の半導体装置の一の製
造プロセスの第7工程を説明するための断面構造図であ
る。
【図12】図1に示した一実施例の半導体装置の一の製
造プロセスの第8工程を説明するための断面構造図であ
る。
【図13】図12に示した工程におけるX3 −X3 線に
沿った不純物プロファイル図である。
【図14】図1に示した一実施例による半導体装置の一
の製造プロセスの第9工程を説明するための断面構造図
である。
【図15】図14に示した工程におけるX4 −X4 線に
沿った不純物プロファイル図である。
【図16】図1に示した一実施例による半導体装置の一
の製造プロセスの第10工程を説明するための断面構造
図である。
【図17】図1に示した一実施例による半導体装置の一
の製造プロセスの第11工程を説明するための断面構造
図である。
【図18】図1に示した一実施例による半導体装置の他
の製造プロセスの第1工程を説明するための断面構造図
である。
【図19】図1に示した一実施例による半導体装置の他
の製造プロセスの第2工程を説明するための断面構造図
である。
【図20】図1に示した一実施例による半導体装置の他
の製造プロセスの第3工程を説明するための断面構造図
である。
【図21】図1に示した一実施例による半導体装置の他
の製造プロセスの第4工程を説明するための断面構造図
である。
【図22】従来のバイポーラトランジスタを含む半導体
装置を示した断面構造図である。
【図23】図22に示した従来の半導体装置の製造プロ
セスの第1工程を説明するための断面構造図である。
【図24】図22に示した従来の半導体装置の製造プロ
セスの第2工程を説明するための断面構造図である。
【図25】図22に示した従来の半導体装置の製造プロ
セスの第3工程を説明するための断面構造図である。
【図26】図22に示した従来の半導体装置の製造プロ
セスの第4工程を説明するための断面構造図である。
【図27】図22に示した従来の半導体装置の製造プロ
セスの第5工程を説明するための断面構造図である。
【図28】図22に示した従来の半導体装置の製造プロ
セスの第6工程を説明するための断面構造図である。
【図29】図22に示した従来の半導体装置の製造プロ
セスの第7工程を説明するための断面構造図である。
【図30】図22に示した従来の半導体装置の製造プロ
セスの第8工程を説明するための断面構造図である。
【図31】図22に示した従来の半導体装置の製造プロ
セスの第9工程を説明するための断面構造図である。
【図32】図22に示した従来の半導体装置の製造プロ
セスの第10工程を説明するための断面構造図である。
【図33】図28に示した工程におけるX1 −X1 線に
沿った不純物プロファイル図である。
【図34】図29に示した工程におけるX2 −X2 線に
沿った不純物プロファイル図である。
【図35】図32に示した一連の製造プロセス終了後に
おけるA1 −A1 線に沿った不純物プロファイル図であ
る。
【図36】図32に示した一連の製造プロセス終了後に
おけるB1 −B1 線に沿った不純物プロファイル図であ
る。
【図37】チタンシリサイドとシリコンとの界面不純物
濃度と、ベースコンタクト抵抗値との関係を示した相関
図である。
【図38】p+ 型ベース層の表面不純物濃度が1.0×
1017以下である場合のベースコンタクト抵抗と温度と
の関係を示した特性図である。
【図39】従来の問題点を解決するための提案例の構造
を示した断面構造図である。
【符号の説明】 1:p型シリコン基板 3:n- 型エピタキシャル層 5:p+ 型ベース層 6:n+ 型コレクタ層 7:n+ 型エミッタ層 8:p++型ベースコンタクト層 10a、10b、10c:チタンシリサイド(TiSi
2 )膜 11a、11b、11c:窒化チタン(TiN)膜 12a、12b、12c:アルミ配線膜 なお、各図中、同一符号は同一または相当部分を示す。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1導電型のコレクタ不純物領域と、 前記コレクタ不純物領域の主表面上の所定領域に形成さ
    れた第1の不純物濃度を有する第2導電型のベース不純
    物領域と、 前記ベース不純物領域の主表面上の所定領域に形成され
    た第1の深さを有する第1導電型のエミッタ不純物領域
    と、 前記ベース不純物領域の主表面上に前記エミッタ不純物
    領域と所定の間隔を隔てて形成され、前記第1の不純物
    濃度よりも高い第2の不純物濃度を有するとともに前記
    第1の深さよりも浅い第2の深さを有する第2導電型の
    ベースコンタクト不純物領域と、 少なくとも前記ベースコンタクト不純物領域上に形成さ
    れた金属シリサイド層とを備えた、半導体装置。
  2. 【請求項2】 第1導電型のコレクタ不純物領域を形成
    する工程と、 前記コレクタ不純物領域の主表面上の所定領域に第1の
    不純物濃度を有する第2導電型のベース不純物領域を形
    成する工程と、 前記ベース不純物領域の主表面上の所定領域に第1の深
    さを有する第1導電型のエミッタ不純物領域を形成する
    工程と、 前記ベース不純物領域の主表面上の前記エミッタ不純物
    領域と所定の間隔を隔てた領域に、第2導電型の不純物
    を導入することによって前記第1の不純物濃度よりも高
    い第2の不純物濃度を有するとともに前記第1の深さよ
    りも浅い第2の深さを有するベースコンタクト不純物領
    域を形成する工程と、 少なくとも前記ベースコンタクト不純物領域上に接触す
    るように金属層を形成した後、前記金属層をシリサイド
    化する工程とを備えた、半導体装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 第1導電型のコレクタ不純物領域を形成
    する工程と、 前記コレクタ不純物領域の主表面上の所定領域に第1の
    不純物濃度を有する第2導電型のベース不純物領域を形
    成する工程と、 前記ベース不純物領域の主表面上の所定領域に第1の深
    さを有する第1導電型のエミッタ不純物領域を形成する
    工程と、 前記ベース不純物領域の主表面上の所定領域に接触する
    ように金属層を形成する工程と、 前記金属層に第2導電型の不純物を導入する工程と、 熱処理を施すことにより、前記金属層に導入された第2
    導電型の不純物を前記ベース不純物領域の表面に拡散さ
    せて前記第1の不純物濃度よりも高い第2の不純物濃度
    を有しかつ前記第1の深さよりも浅い第2の深さを有す
    るベースコンタクト不純物領域を形成するとともに前記
    金属層をシリサイド化する工程とを備えた、半導体装置
    の製造方法。
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