JP3794915B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体装置の製造方法に関し、特にポリシリコン膜を用いた抵抗体を含む半導体装置の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
集積度の高いSRAMや、アナログ回路を搭載した集積回路(LSI)ではポリシリコン膜からなる比較的抵抗値の高い抵抗体が用いられるのが主流である。
式(1)に抵抗体の抵抗値を表す式を示す。
R =(ρ/t)×(L/W) ・・・(1)
(R:抵抗値、ρ:抵抗率、t:膜厚、L:抵抗体の長さ、W:抵抗体の幅)
【0003】
式(1)からわかるように、抵抗値Rを高くするためには、抵抗率ρもしくは長さLを大きくするか、又は膜厚tもしくは幅Wを小さくする必要がある。
このうち、膜厚tを薄くする方法は抵抗値Rを安定して高くする方法として有用であるが、膜厚tを薄くすることによる以下のような不具合が発生する。
【0004】
図12は、膜厚が薄いポリシリコン膜を使用した薄膜抵抗体と、その抵抗体と金属配線とを接続するコンタクトホールを断面で示す模式図である。
シリコン基板上に形成されたフィールド酸化膜3上に、N型不純物又はP型不純物を含有したポリシリコン膜からなる抵抗体パターン7が形成されており、抵抗体パターン7を覆うようにして層間絶縁膜29が形成されている。抵抗体パターン7にコンタクトを形成する場合、通常、電気的接続を良好にするために抵抗体パターン7の両端に低抵抗領域(高濃度に不純物を含有している領域)7aが形成されている。低抵抗領域7a上の層間絶縁膜29にはコンタクトホール31が形成されている。層間絶縁膜29上には金属配線層39が形成されている。コンタクトホール31内には、低抵抗領域7aと金属配線層39を電気的に接続するための導電材料41が充填されている。
【0005】
抵抗体パターン7の抵抗値を高くするために抵抗体パターン7及び低抵抗領域7aを構成するポリシリコン膜の膜厚を薄くすると、コンタクトホール31を形成するためのドライエッチングによって、図13に示すように、低抵抗領域7aもエッチングされて、コンタクトホール31の底部が低抵抗領域7aを貫通して下地としてのフィールド酸化膜3に達してしまうことがある。この場合、コンタクトホール31に充填された導電材料41と低抵抗領域7aとの接触面積がコンタクトホール31の側面部分31aのみとなって、コンタクト抵抗が上昇してしまう。そのため、所望の抵抗値を得るために抵抗体パターン7の長さを設計しても、コンタクト抵抗の上昇やバラツキなどが大きく影響し、所望の抵抗値が正確に得られないという不具合があった。
【0006】
この不具合を解決するために、従来では以下のような方法が提案されている。
▲1▼ 抵抗体を構成するポリシリコン膜のコンタクトホールを形成する領域のポリシリコン膜を厚膜化する方法(特開平05−235276号公報、特開平05−055520号公報、特開平10−032246号公報、特開平10−163430号公報参照)。
【0007】
例えば特開平05−055520号公報で開示されている方法(従来技術1)では、図14に示すように、配線領域で金属配線層39と電極用コンタクト部31を介して接続しうる低抵抗用の、不純物が高濃度に添加された膜厚の厚いポリシリコン膜2を第1の絶縁膜3上に成長させた後、高抵抗部領域の厚いポリシリコン膜2をエッチングして絶縁膜3に至る高抵抗部用開口10を形成し、開口10を含む絶縁膜3及び厚いポリシリコン膜2上の全面に新たに高抵抗用の、不純物が添加されないか、不純物が低濃度に添加された薄いポリシリコン膜7を成長させ、薄いポリシリコン膜7上の全面に第2の絶縁膜29を形成し、絶縁膜29に電極用コンタクト部31を形成している。
従来技術1では、抵抗体を構成する薄いポリシリコン膜7がコンタクト開口箇所31aで貫通しても、その下部にポリシリコン膜2が存在するのでコンタクト抵抗値に大きな変動はない。
【0008】
従来技術1では抵抗体パターン形成に関する製造方法が開示されているが、例えばこの製造方法を実際にSRAMやアナログ回路などを集積したLSI製造に用いる場合、抵抗体パターン7とは別に、ポリシリコンからなるMOSトランジスタのゲート電極を形成する必要がある。MOSトランジスタのゲート電極を、図14の厚いポリシリコン膜2を用いて形成することを想定すると、ポリシリコン電極の側面に、薄いポリシリコン膜7により形成される側面残渣膜が形成されてしまう。MOSトランジスタのゲート電極の側面に、電気伝導性膜であるポリシリコン膜による残渣膜が形成されると、そのトランジスタ特性は大いに影響を受けることとなる。仮に、この薄いポリシリコン膜7により形成される側面残渣膜が形成されないようにすることを考えると、その製造方法は複雑になることが予想される。
【0009】
また、特開平10−163430号公報で開示されている方法(従来技術2)では、図15に示すように、フィールド酸化膜3上に不純物濃度の低い1層目のポリシリコン膜7を形成し、ポリシリコン膜7と、不純物濃度の高い2層目のポリシリコン膜12との間に、高抵抗素子の形成領域のみにSiNエッチング停止膜パターン14を介在させ、さらにWSix膜16を積層してWSix膜16及びポリシリコン膜12,7をレジストパターンを介してエッチングする。これにより、薄い1層目のポリシリコン膜7を主体とする高抵抗素子と、WSix膜16及びポリシリコン膜7,12用いた低抵抗素子とを、フィールド酸化膜3上に形成する。
【0010】
従来技術2では、抵抗体をポリシリコン膜7,12の2層構造としている。図15に示すポリシリコン膜7,12をMOSトランジスタのゲート電極に使用する場合、ゲート電極へのコンタクトは良好に接続することができるが、微細な寸法が要求される場合、ゲート電極を構成するポリシリコン膜が2層構造であるためポリシリコン膜7,12をエッチングする時のエッチング形状が不連続な形状となり、トランジスタ特性の変動、バラツキに影響することが予想される。
【0011】
▲2▼ 薄いポリシリコン膜上面のコンタクトホールを形成する領域のみに金属シリサイド層を形成して、コンタクトホール形成時のエッチング掘れを防ぐ方法(特開平05−029346号公報、特開平07−183526号公報参照)。
この方法は金属シリサイド層のエッチングレートがシリコン酸化膜及び層間絶縁膜よりも小さいことを利用して、コンタクトホール形成用のエッチング処理時に金属シリサイド層でエッチングが終了するようにしたものである。
【0012】
例えば特開平07−183526公報では、薄膜トランジスタへのコンタクト形成方法について開示されており、その方法を薄膜ポリシリコンからなる抵抗体の形成に適用することができる。しかし、薄膜ポリシリコンからなる抵抗体とMOSトランジスタを同一基板上に形成する方法は示されておらず、特開平07−183526公報に記載の方法を抵抗体及びMOSトランジスタの同一基板上への形成に適用した場合、上記従来技術1と同様に、ポリシリコン電極の側面に抵抗体用の薄いポリシリコン膜の側面残渣膜が形成されることが予想され、従来技術1で述べたのと同様の不具合が起こると考えられる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明は、MOSトランジスタ及び薄いポリシリコン膜を用いた抵抗体を同一基板上にともに形成する場合であっても、抵抗体のコンタクト抵抗の安定性、及びMOSトランジスタのトランジスタ特性を維持できる半導体装置の製造方法を提供することを目的とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明の半導体装置の製造方法は、以下の工程(A)から(G)を含む。
(A)半導体基板表面に素子分離のためのフィールド絶縁膜を形成し、フィールド絶縁膜に囲まれた活性領域を形成する素子分離工程、
(B)第1のポリシリコン膜からなる抵抗体パターン、及びその抵抗体パターンを覆う保護用絶縁膜をフィールド絶縁膜上に形成する抵抗体パターン形成工程、
(C)活性領域上にゲート酸化膜を介して第1のポリシリコン膜より厚い膜厚の第2のポリシリコン膜からなるゲート電極パターンを形成するゲート電極形成工程、
(D)半導体基板上全面にCVD酸化膜を形成した後、フォトリソグラフィー技術及びエッチング技術を用いて抵抗体パターン上の層をパターニングして抵抗体パターン上に所定の長さのCVD酸化膜パターンを含むパターンを形成し、抵抗体パターンの両端側上面を露出させるとともに、ゲート電極パターン上面を露出させ、ゲート電極パターン側面にCVD酸化膜の残渣膜を形成し、活性領域表面を露出させるエッチング工程、
(E)活性領域の露出した表面を介して半導体基板にソース及びドレイン用のイオン注入を施すイオン注入工程、
(F)半導体基板上全面に高融点金属を堆積した後、加熱処理を施して、抵抗体パターンの露出した両端側上面、ゲート電極パターン上面、及び活性領域の露出した表面に高融点金属シリサイド層を形成するサリサイド工程、
(G)半導体基板上全面に層間絶縁膜を形成した後、抵抗体パターンの両端側上面に形成された高融点金属シリサイド層上を含む必要な位置に層間絶縁膜に開口部を形成するコンタクトホール形成工程。
本明細書において、CVD酸化膜の語はCVD(Chemical Vapor Deposition:気相成長法)によって形成されたシリコン酸化膜を意味する。
【0015】
本発明の半導体装置の製造方法では、抵抗体パターン及び保護用絶縁膜をフィールド絶縁膜上に形成した後、ゲート電極パターンを形成することにより、抵抗体パターン用のポリシリコン膜がゲート電極パターン側面に残存するのを防止し、MOSトランジスタのトランジスタ特性を維持できる。
さらに、抵抗体パターン上面の両端側に、エッチングレートが層間絶縁膜に比べて遅い高融点金属シリサイド層を形成し、融点金属シリサイド層上にコンタクトホールを形成することにより、コンタクトホール形成時に抵抗体パターンがエッチングされるのを防止し、抵抗体のコンタクト抵抗の安定性を維持できる。
さらに、エッチング工程(D)において、半導体基板上全面に形成したCVD酸化膜をエッチングして、抵抗体を構成するCVD酸化膜パターンを形成するのと同時に、ゲート電極パターン側面にサイドウォールスペーサとなるCVD酸化膜の残渣膜を形成することにより、複雑な工程を経ずに、MOSトランジスタ形成工程に適用可能である。
【0016】
本発明にかかる製造方法の参考例は、抵抗体パターン形成工程(B)において、フィールド酸化膜上に抵抗体パターンを形成した後、熱酸化処理を施して、抵抗体パターン上面及び側面に熱酸化膜からなる保護用絶縁膜を形成するとともに、活性領域表面にゲート酸化膜を形成する。その結果、半導体装置の製造工程数を低減することができる。
【0017】
本発明にかかる製造方法は、抵抗体パターン形成工程(B)において、フィールド酸化膜上に抵抗体パターン及び抵抗体パターン上層にCVD絶縁膜パターンを形成した後、熱酸化処理を施して、抵抗体パターン側面に熱酸化膜からなる保護用絶縁膜を形成してCVD絶縁膜パターン及び熱酸化膜からなる保護絶縁膜を形成するとともに、活性領域表面にゲート酸化膜を形成する。
本明細書において、CVD絶縁膜の語は、CVDによって形成された絶縁膜を意味する。
上記CVD絶縁膜パターンの材料はシリコン窒化膜である。
上記CVD絶縁膜パターンの材料の参考例はシリコン酸化膜である。
【0018】
本発明によれば、保護用絶縁膜とゲート酸化膜を同時に形成することにより半導体装置の製造工程数を低減することができる。
さらに、熱酸化処理前に予め抵抗体パターン上層にCVD絶縁膜パターンを形成しておくことにより、熱酸化処理時に抵抗体パターンの上面が酸化されるのを抑制できるので、抵抗体の抵抗値の制御性を向上させることができる。特に、CVD絶縁膜パターンとしてシリコン窒化膜を用いるので、抵抗体パターンの上面が酸化されるのを完全に防止できるので、抵抗値の制御性が増す。
参考例として、CVD絶縁膜パターンとしてのシリコン窒化膜を残存させる場合、抵抗体上層の絶縁膜に、レーザー照射によって抵抗体パターンを切断するトリミング処理用の開口部が形成されても、抵抗体パターン上層にシリコン窒化膜が存在しているので、抵抗体パターンへの水分や水素イオンの浸入を防止でき、抵抗体パターンの抵抗値変化を防止することができる。
【0019】
本発明の製造方法において、エッチング工程(D)で、保護用絶縁膜として抵抗体パターン上層に形成されたシリコン窒化膜を選択的に除去した後、半導体基板上全面にCVD酸化膜を形成し、フォトリソグラフィー技術及びエッチング技術を用いてCVD酸化膜をパターニングして抵抗体パターン上に所定の長さのCVD酸化膜パターンを形成するようにしたので、抵抗体パターン上にシリコン窒化膜が存在せず、シリコン窒化膜による抵抗体パターンへの機械的ストレスをなくすことができるので、抵抗体パターンの抵抗値の変化を抑制することができる。
【0020】
【実施例】
図1から図3は、第1参考例を示す工程断面図である。図1から図3を用いて第1参考例を説明する。
(A)シリコン基板1に、公知技術により素子分離のためのフィールド酸化膜3を膜厚400〜1000nm程度に形成し、MOSトランジスタが形成される領域(活性領域)にバッファ酸化膜5を膜厚20〜100nm程度形成する。
【0021】
(B)抵抗体用のポリシリコン膜(第1のポリシリコン)を膜厚10〜300nm程度、例えば50nmの膜厚で形成し、イオン注入によりリンを例えば注入エネルギー10keV、注入量を1×1014cm-2で注入する。フォトリソグラフィー技術及びエッチング技術を用いて、上記ポリシリコン膜をパターニングし、フィールド酸化膜3上にポリシリコン膜からなる所望の抵抗体パターン7を形成する。
(C)ふっ酸溶液にてバッファ酸化膜5をエッチング除去し、活性領域のシリコン基板1を露出させる。
【0022】
(D)活性領域のシリコン基板1の表面にMOSトランジスタを構成するゲート酸化膜9を熱酸化により形成する。このとき、抵抗体パターン7の上面及び側面に保護用絶縁膜としての熱酸化膜11が同時に形成される。
(E)MOSトランジスタのゲート電極用のポリシリコン膜(第2のポリシリコン膜)13を膜厚100〜500nm程度、例えば200nmの膜厚で堆積し、ポリシリコン膜13を低抵抗化するために、不純物としてのリンを例えばイオン注入法により注入エネルギー20keV、注入量を5×1015cm-2の条件で導入する。
【0023】
(F)MOSトランジスタのゲート電極パターン形成のために、活性領域の所定位置のポリシリコン膜13上にフォトレジストパターン15を形成する。
(G)フォトレジストパターン15をマスクにして、ポリシリコン膜13を異方性エッチングし、活性領域のゲート酸化膜9上にポリシリコンからなるゲート電極パターン13aを形成する。このとき、抵抗体パターン7を覆う熱酸化膜11の側面にはポリシリコン膜13から側面残渣膜13bが形成される。
(H)LPCVD(減圧CVD)にてCVD酸化膜17を堆積する。
(I)抵抗体の所望の抵抗値が得られるように、抵抗体パターン7上の領域のCVD酸化膜17上にフォトレジストパターン19を形成する。
【0024】
(J)フォトレジストパターン19をマスクにしてCVD酸化膜17及び熱酸化膜11を異方性エッチングして、抵抗体パターン7上にCVD酸化膜パターン17c及び熱酸化膜パターン11aを形成する。これにより、抵抗体パターン7の熱酸化膜11aが存在しない領域の表面が露出する。同時に、ゲート電極パターン13a上面が露出され、ゲート電極パターン13aの側面にCVD酸化膜17からなるサイドウォールスペーサ17aが形成され、側面残渣膜13bの側面にCVD酸化膜17が残存して側面残渣膜17bが形成される。さらに、MOSトランジスタのソース及びドレインが形成されるシリコン基板1上のゲート酸化膜9も同時に除去され、その領域のシリコン基板1の表面が露出する。
抵抗体パターン7、熱酸化膜パターン11a及びCVD酸化膜パターン17cは抵抗体21を構成する。
【0025】
(K)MOSトランジスタのソース及びドレインを形成するためのシリコン基板1に対する不純物注入をイオン注入法によって行ない、活性化のための熱処理を経て、MOSトランジスタの高濃度不純物領域(ソース及びドレイン)23を形成する。
(L)高融点金属であるチタン25を3〜20nm程度の膜厚でスパッタ法にて堆積する。
【0026】
(M)RTA(Rapid Thermal Anneal)法により約400℃、30秒の条件で窒素アニール(窒素雰囲気でのアニール)を施すことにより、シリコンとチタンが結合してチタンシリサイド層27を形成する。すなわち、露出した抵抗体パターン7上面、ソース及びドレイン23の表面(シリコン基板1が露出したところ)、及びゲート電極パターン13a上面にチタンシリサイド層27が形成される。窒素アニール終了後、硫酸と過酸化水素水の混合液によりシリサイド化されていないチタンを除去する。
【0027】
(N)層間絶縁膜29を堆積した後、抵抗体パターン7上のチタンシリサイド層27上ならびにソース及びドレイン23上の層間絶縁膜29にコンタクトホール31を形成する。チタンシリサイド層27のエッチングレートは層間絶縁膜29に比べて遅い(選択比で最大20程度)ので、コンタクトホール31がチタンシリサイド層27を貫通するのを防止することができ、抵抗体21のコンタクト抵抗の安定を図ることができる。
【0028】
第1参考例ではCVD酸化膜17及び熱酸化膜11をパターニングして、抵抗体パターン7上にCVD酸化膜パターン17c及び熱酸化膜11aを形成することにより抵抗体21を形成している。CVD酸化膜17c及び熱酸化膜11aの形状により、抵抗体21の抵抗値を決定することができる。
またCVD酸化膜17は、ゲート電極パターン13aのサイドウォールスペーサ17aの形成も兼ねており、簡単な工程で抵抗体21とMOSトランジスタを同時に形成することができる。
【0029】
図4から図6は、本発明実施例を示す工程断面図である。図4から図6を用いてこの実施例を説明する。
(A)シリコン基板1に、公知技術により素子分離のためのフィールド酸化膜3を膜厚400〜1000nm程度に形成し、MOSトランジスタが形成される領域(活性領域)にバッファ酸化膜5を膜厚20〜100nm程度形成する。
【0030】
(B)抵抗体パターン用のポリシリコン膜を膜厚10〜300nm程度、例えば50nmの膜厚で形成し、イオン注入によりリンを例えば注入エネルギー10keV、注入量を1×1014cm-2で注入する。さらにその上にシリコン窒化膜を膜厚10〜100nm程度、例えば50nmの膜厚で形成する。フォトリソグラフィー技術及びエッチング技術を用いて、上記ポリシリコン膜及びシリコン窒化膜をパターニングして、フィールド酸化膜3上に所望の抵抗体パターン7及びシリコン窒化膜パターン33を形成する。
(C)ふっ酸溶液にてバッファ酸化膜5をエッチング除去し、活性領域のシリコン基板1を露出させる。
【0031】
(D)活性領域のシリコン基板1の表面にMOSトランジスタを構成するゲート酸化膜9を熱酸化により形成する。このとき、抵抗体パターン7の側面に熱酸化膜11が同時に形成される。抵抗体パターン7の上面はシリコン窒化膜パターン33で覆われているので、抵抗体パターン7の上面には酸化膜は形成されない。熱酸化膜11及びシリコン窒化膜パターン33は保護用絶縁膜を構成する。
(E)MOSトランジスタのゲート電極用のポリシリコン膜13を膜厚100〜500nm程度、例えば200nmの膜厚で堆積し、ポリシリコン膜13を低抵抗化するために、不純物としてのリンを例えばイオン注入法により注入エネルギー20keV、注入量を5×1015cm-2の条件で導入する。
【0032】
(F)MOSトランジスタのゲート電極パターン形成のために、フォトリソグラフィー及びエッチング工程を経て、活性領域のゲート酸化膜9上にポリシリコンからなるゲート電極パターン13aを形成する。このとき、シリコン窒化膜パターン33及び熱酸化膜11の側面にはポリシリコン膜13から側面残渣膜13bが形成される。
(G)シリコン窒化膜パターン33を熱リン酸溶液にて除去する。
(H)LPCVDにてCVD酸化膜17を堆積する。
(I)抵抗体パターンの所望の抵抗値が得られるように、抵抗体パターン7上の領域のCVD酸化膜17上にフォトレジストパターン19を形成する。
【0033】
(J)フォトレジストパターン19をマスクにしてCVD酸化膜17を異方性エッチングして、抵抗体パターン7上にCVD酸化膜パターン17cを形成する。これにより、抵抗体パターン7のCVD酸化膜パターン17cが存在しない領域の表面が露出する。同時に、ゲート電極パターン13a上面が露出され、ゲート電極パターン13aの側面にCVD酸化膜17からなるサイドウォールスペーサ17aが形成され、側面残渣膜13bの側面にCVD酸化膜17が残存して側面残渣膜17bが形成される。さらに、MOSトランジスタのソース及びドレインが形成されるシリコン基板1上のゲート酸化膜9も同時に除去され、その領域のシリコン基板1の表面が露出する。
抵抗体パターン7及びCVD酸化膜パターン17cは抵抗体21を構成する。
その後、MOSトランジスタのソース及びドレインを形成するためのシリコン基板1に対する不純物注入をイオン注入法によって行ない、活性化のための熱処理を経て、MOSトランジスタのソース及びドレイン23を形成する。
【0034】
(K)全面にチタン25を3〜20nm程度の膜厚でスパッタ法にて堆積する。
(L)RTA法により約400℃、30秒の条件で窒素アニールを施すことにより、シリコンとチタンが結合してチタンシリサイド層27を形成する。すなわち、露出した抵抗体パターン7上面、ソース及びドレイン23の表面、及びゲート電極パターン13a上面にチタンシリサイド層27が形成される。窒素アニール終了後、硫酸と過酸化水素水の混合液によりシリサイド化されていないチタンを除去する。
(M)層間絶縁膜29を堆積した後、抵抗体パターン7上のチタンシリサイド層27上ならびにソース及びドレイン23上の層間絶縁膜29にコンタクトホール31を形成する。チタンシリサイド層27のエッチングレートは層間絶縁膜29に比べて遅いので、コンタクトホール31がチタンシリサイド層27を貫通するのを防止することができ、抵抗体21のコンタクト抵抗の安定を図ることができる。
【0035】
この実施例では、MOSトランジスタ形成のためのゲート酸化膜9を熱酸化により形成する時、抵抗体パターン7の側面に熱酸化膜11が形成されるが、抵抗体パターン7の上面にはシリコン窒化膜パターン33が存在するので酸化膜は形成されない。これにより、酸化により抵抗体パターン7の膜厚が減少することがなく、膜厚減少のバラツキがないので、抵抗体21の抵抗値のバラツキを低減することができる。
【0036】
この実施例ではシリコン窒化膜パターン33を堆積したが、代わりに例えばLPCVDによるシリコン酸化膜を用いてもよい。そのとき、上記実施例では図5に示す工程(G)でシリコン窒化膜パターン33を除去しているが、抵抗体パターン7上に形成したCVD酸化膜であれば除去する必要はない。そのような製造工程を図7から図9を用いて第2参考例として説明する。
図7から図9は、第2参考例を示す工程断面図である。
【0037】
(A)上記第1参考例及び上記実施例の工程(A)と同様にして、シリコン基板1にフィールド酸化膜3及びバッファ酸化膜5を形成する。
(B)抵抗体パターン用のポリシリコン膜を膜厚10〜300nm程度、例えば50nmの膜厚で形成し、イオン注入によりリンを例えば注入エネルギー10keV、注入量を1×1014cm-2で注入する。さらにその上に、LPCVDによってCVD酸化膜を膜厚10〜50nm程度、例えば20nmの膜厚で形成する。フィールド酸化膜3上に所望の抵抗体パターン7及びCVD酸化膜パターン35を形成すべく、フォトリソグラフィー技術により、CVD酸化膜上にフォトレジストパターン37を形成した後、エッチング技術により、フォトレジストパターン37をマスクにして上記ポリシリコン膜及びCVD酸化膜をパターニングして、抵抗体パターン7及びCVD酸化膜パターン35を形成する。
(C)フォトレジストパターン37を残した状態で、ふっ酸溶液にてバッファ酸化膜5をエッチング除去し、活性領域のシリコン基板1を露出させる。
【0038】
(D)フォトレジストパターン37を除去した後、活性領域のシリコン基板1の表面にMOSトランジスタを構成するゲート酸化膜9を熱酸化により形成する。同時に、抵抗体パターン7の側面に熱酸化膜11が形成され、抵抗体パターン7の上部のポリシリコンが酸化される。ここで抵抗体パターン7の上部に形成されたシリコン酸化膜はCVD酸化膜パターン35と一体化して示す。熱酸化膜11及びCVD酸化膜パターン35は保護用絶縁膜を構成する。
(E)MOSトランジスタのゲート電極用のポリシリコン膜13を膜厚100〜500nm程度、例えば200nmの膜厚で堆積し、ポリシリコン膜13を低抵抗化するために、不純物としてのリンを例えばイオン注入法により注入エネルギー20keV、注入量を5×1015cm-2の条件で導入する。
【0039】
(F)MOSトランジスタのゲート電極パターン形成のために、フォトリソグラフィー及びエッチング工程を経て、活性領域のゲート酸化膜9上にポリシリコンからなるゲート電極パターン13aを形成する。このとき、CVD酸化膜パターン35及び熱酸化膜11の側面にはポリシリコン膜13から側面残渣膜13bが形成される。
(G)LPCVDにてCVD酸化膜17を堆積する。
(H)抵抗体パターンの所望の抵抗値が得られるように、抵抗体パターン7上の領域のCVD酸化膜17上にフォトレジストパターン19を形成する。
【0040】
(I)フォトレジストパターン19をマスクにしてCVD酸化膜17及びCVD酸化膜35を異方性エッチングして、抵抗体パターン7上にCVD酸化膜パターン17c及び35aを形成する。これにより、抵抗体パターン7のCVD酸化膜パターン35aが存在しない領域の表面が露出する。同時に、ゲート電極パターン13a上面が露出され、ゲート電極パターン13aの側面にCVD酸化膜17からなるサイドウォールスペーサ17aが形成され、側面残渣膜13bの側面にCVD酸化膜17が残存して側面残渣膜17bが形成される。さらに、MOSトランジスタのソース及びドレインが形成されるシリコン基板1上のゲート酸化膜9も同時に除去され、その領域のシリコン基板1の表面が露出する。
抵抗体パターン7、及びCVD酸化膜パターン17c,35aは抵抗体21を構成する。
その後、MOSトランジスタのソース及びドレインを形成するためのシリコン基板1に対する不純物注入をイオン注入法によって行ない、活性化のための熱処理を経て、MOSトランジスタのソース及びドレイン23を形成する。
【0041】
(J)全面にチタン25を3〜20nm程度の膜厚でスパッタ法にて堆積する。
(K)RTA法により約400℃、30秒の条件で窒素アニールを施すことにより、シリコンとチタンが結合してチタンシリサイド層27を形成する。すなわち、露出した抵抗体パターン7上面、ソース及びドレイン23の表面、及びゲート電極パターン13a上面にチタンシリサイド層27が形成される。窒素アニール終了後、硫酸と過酸化水素水の混合液によりシリサイド化されていないチタンを除去する。
(L)層間絶縁膜29を堆積した後、抵抗体パターン7上のチタンシリサイド層27上ならびにソース及びドレイン23上の層間絶縁膜29にコンタクトホール31を形成する。チタンシリサイド層27のエッチングレートは層間絶縁膜29に比べて遅いので、コンタクトホール31がチタンシリサイド層27を貫通するのを防止することができ、抵抗体21のコンタクト抵抗の安定を図ることができる。
【0042】
第2参考例では、MOSトランジスタ形成のためのゲート酸化膜9を熱酸化により形成する時、抵抗体パターン7の上面にCVD酸化膜パターン35を存在させることにより抵抗体パターン7上面の酸化膜形成を低減できるので、膜厚減少のバラツキを減少させ、抵抗体21の抵抗値のバラツキを低減することができる。
さらに、第2参考例の工程(G)でのシリコン窒化膜パターン33除去と同様の、CVD酸化膜パターン35を除去する工程を設ける必要が無いので、工程数を低減することができる。
【0043】
上記実施例、第1参考例及び第2参考例に示したような抵抗体パターンは、抵抗体パターン上層の絶縁膜に開口部を形成して、その開口部を介してレーザー照射によって抵抗体パターンを切断することにより抵抗値を調整するトリミング処理にも用いられる。その場合、トリミング処理用の開口部を介して水分や水素イオンが浸入し、抵抗体パターンの抵抗値が変化してしまうことがある。
【0044】
図10及び図11は、第3参考例を示す工程断面図である。第3参考例は、抵抗体パターンへの水分や水素イオンの浸入を防止すべく、抵抗体パターン上にシリコン窒化膜パターンを形成し、残存させるものである。第3参考例において、シリコン基板1上にフィールド酸化膜3、バッファ酸化膜5、抵抗体パターン7、シリコン窒化膜パターン33、ポリシリコン膜13及びゲート電極パターン13aを形成する工程は、図4に示した上記実施例の工程(A)から工程(E)及び図5に示した上記実施例の工程(F)と同じなので、その説明は省略する。その続きの工程を図10及び図11を用いて説明する。
【0045】
(G)上記実施例の工程(A)から工程(F)と同様にして、シリコン基板1上に、フィールド酸化膜3、抵抗体パターン7、ゲート酸化膜9、熱酸化膜11、ゲート電極パターン13a、側面残渣膜13b及びシリコン窒化膜パターン33を形成した後、シリコン基板1上全面にLPCVDにてCVD酸化膜17を堆積する。
(H)抵抗体パターンの所望の抵抗値が得られるように、抵抗体パターン7上の領域のCVD酸化膜17上にフォトレジストパターン19を形成する。
【0046】
(I)フォトレジストパターン19をマスクにしてCVD酸化膜17及びシリコン窒化膜パターン33を異方性エッチングして、抵抗体パターン7上にCVD酸化膜パターン17c及びシリコン窒化膜パターン33aを形成する。これにより、抵抗体パターン7のシリコン窒化膜パターン33aが存在しない領域の表面が露出する。同時に、ゲート電極パターン13a上面が露出され、ゲート電極パターン13aの側面にCVD酸化膜17からなるサイドウォールスペーサ17aが形成され、側面残渣膜13bの抵抗体パターン7側の側面にシリコン窒化膜パターン33が残存して側面残渣膜33bが形成され、側面残渣膜13bの抵抗体パターン7側とは反対側の側面にCVD酸化膜17が残存して側面残渣膜17bが形成される。さらに、MOSトランジスタのソース及びドレインが形成されるシリコン基板1上のゲート酸化膜9も同時に除去され、その領域のシリコン基板1の表面が露出する。
抵抗体パターン7、CVD酸化膜パターン17c及びシリコン窒化膜パターン33aは抵抗体21を構成する。
その後、MOSトランジスタのソース及びドレインを形成するためのシリコン基板1に対する不純物注入をイオン注入法によって行ない、活性化のための熱処理を経て、MOSトランジスタのソース及びドレイン23を形成する。
【0047】
(J)全面にチタン25を3〜20nm程度の膜厚でスパッタ法にて堆積する。
(K)RTA法により約400℃、30秒の条件で窒素アニールを施すことにより、シリコンとチタンが結合してチタンシリサイド層27を形成する。すなわち、露出した抵抗体パターン7上面、ソース及びドレイン23の表面、及びゲート電極パターン13a上面にチタンシリサイド層27が形成される。窒素アニール終了後、硫酸と過酸化水素水の混合液によりシリサイド化されていないチタンを除去する。
(L)層間絶縁膜29を堆積した後、抵抗体パターン7上のチタンシリサイド層27上ならびにソース及びドレイン23上の層間絶縁膜29にコンタクトホール31を形成する。チタンシリサイド層27のエッチングレートは層間絶縁膜29に比べて遅いので、コンタクトホール31がチタンシリサイド層27を貫通するのを防止することができ、抵抗体21のコンタクト抵抗の安定を図ることができる。
【0048】
第3参考例は、抵抗体パターン7上にシリコン窒化膜パターン33aを残存させているので、後工程で、層間絶縁膜29にトリミング用の開口部が形成されても、抵抗体パターンへの水分や水素イオンの浸入を防止でき、抵抗パターン7の抵抗値変化を防止することができる。
さらに、MOSトランジスタ形成のためのゲート酸化膜9を熱酸化により形成する時、抵抗体パターン7の側面に熱酸化膜11が形成されるが、抵抗体パターン7の上面にはシリコン窒化膜パターン33が存在するため酸化膜は形成されないので、抵抗体パターン7の膜厚が減少することがなく、膜厚減少のバラツキがないので、抵抗体21の抵抗値のバラツキを低減することができる。
【0049】
上記実施例及び上記第1から第3参考例では、抵抗体パターン7用のポリシリコン膜及びゲート電極パターン13a用のポリシリコン膜13に不純物を導入する方法としてイオン注入を用いているが、本発明及び参考例はこれに限定されるものではなく、固相拡散法や、不純物をドープしながらLPCVDでポリシリコンを堆積する方法など、他の方法を用いてもよい。
また、ゲート電極パターン13a用のポリシリコン膜13にイオン注入によって不純物を導入する場合、イオン注入する工程の順番には特に制約はなく、ポリシリコン膜13をエッチングしてゲート電極パターン13aを形成した後にゲート電極パターン13aにイオン注入を行なってもよい。
【0050】
上記実施例及び上記第1から第3参考例では、サイドウォールスペーサ17aをソース及びドレイン23上のチタンシリサイド層27とゲート電極パターン13a上のチタンシリサイド層27が短絡するのを防ぐための絶縁物として使用しているが、本発明及び参考例はこれに限定されるものではなく、MOSトランジスタのLDD(Lightly Doped Drain)構造形成のためのスペーサとして用いてもよい。
上記実施例及び上記第1から第3参考例では高融点金属としてチタン25を用いているが、本発明及び参考例はこれに限定されるものではなく、ニッケル、タングステン、コバルト、モリブデンなど、他の高融点金属を使用してもよい。
【0051】
【発明の効果】
請求項1の製造方法では、抵抗体パターン形成工程(B)で第1のポリシリコン膜からなる抵抗体パターン及び抵抗体パターンを覆う保護用絶縁膜をフィールド絶縁膜上に形成した後、ゲート電極形成工程(C)において第1のポリシリコン膜より厚い膜厚の第2のポリシリコン膜からなるゲート電極パターンを形成するようにしたので、抵抗体パターン用のポリシリコン膜がゲート電極パターン側面に残存するのを防止し、MOSトランジスタのトランジスタ特性を維持することができる。
さらに、サリサイド工程(F)で抵抗体パターン上面の両端側に高融点金属シリサイド層を形成し、コンタクトホール形成工程(G)で融点金属シリサイド層上を含む必要な位置にコンタクトホールを形成するようにしたので、コンタクトホール形成時に抵抗体パターンがエッチングされるのを防止でき、抵抗体のコンタクト抵抗の安定性を維持することができる。
さらに、エッチング工程(D)で、抵抗体を構成するCVD酸化膜パターンを抵抗体パターン上に形成するのと同時に、ゲート電極パターン側面にサイドウォールスペーサとなるCVD酸化膜の残渣膜を形成するようにしたので、複雑な工程を経ずに、MOSトランジスタ形成工程に適用可能である。
【0052】
参考例として、請求項1に記載の製造方法の抵抗体パターン形成工程(B)において、フィールド酸化膜上に抵抗体パターンを形成した後、熱酸化処理を施して、抵抗体パターン上面及び側面に熱酸化膜からなる保護用絶縁膜を形成するとともに、活性領域表面にゲート酸化膜を形成するようにすれば、半導体装置の製造工程数を低減することができる。
【0053】
請求項の製造方法では、抵抗体パターン形成工程(B)において、フィールド酸化膜上に抵抗体パターン及び抵抗体パターン上層にCVD絶縁膜パターンを形成した後、熱酸化処理を施して、抵抗体パターン側面に熱酸化膜からなる保護用絶縁膜を形成してCVD絶縁膜パターン及び熱酸化膜からなる保護絶縁膜を形成するとともに、活性領域表面にゲート酸化膜を形成するようにしたので、保護用絶縁膜とゲート酸化膜を同時に形成することにより半導体装置の製造工程数を低減することができ、さらに、熱酸化処理時に抵抗体パターンの上面が酸化されるのを抑制でき、抵抗体の抵抗値の制御性を向上させることができる。
【0054】
他の参考例として上記CVD絶縁膜パターンの材料としてシリコン酸化膜を用いるようにすれば、保護用絶縁膜とゲート酸化膜を同時に形成することにより半導体装置の製造工程数を低減することができ、さらに、熱酸化処理時に抵抗体パターンの上面が酸化されるのを抑制でき、抵抗体の抵抗値の制御性を向上させることができる。
【0055】
請求項の製造方法では、上記CVD絶縁膜パターンの材料としてシリコン窒化膜を用いるようにしたので、抵抗体パターンの上面が酸化されるのを完全に防止でき、抵抗値の制御性が増す。
さらに他の参考例として、CVD絶縁膜パターンとしてのシリコン窒化膜を残存させるようにすれば、抵抗体上層の絶縁膜に、レーザー照射によって抵抗体パターンを切断するトリミング処理用の開口部が形成されても、抵抗体パターン上層にシリコン窒化膜が存在しているので、抵抗体パターンへの水分や水素イオンの浸入を防止でき、抵抗体パターンの抵抗値変化を防止することができる。
【0056】
請求項の製造方法では、上記エッチング工程(D)で、保護用絶縁膜として抵抗体パターン上層に形成されたシリコン窒化膜を選択的に除去した後、半導体基板上全面にCVD酸化膜を形成し、フォトリソグラフィー技術及びエッチング技術を用いてCVD酸化膜をパターニングして抵抗体パターン上に所定の長さのCVD酸化膜パターンを形成するようにしたので、抵抗体パターン上にシリコン窒化膜が存在せず、シリコン窒化膜による抵抗体パターンへの機械的ストレスをなくすことができるので、抵抗体パターンの抵抗値の変化を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1参考例の前半を示す工程断面図である。
【図2】 第1参考例の中盤を示し、図1の続きを示す工程断面図である。
【図3】 第1参考例の後半を示し、図2の続きを示す工程断面図である。
【図4】 実施例の前半を示す工程断面図である。
【図5】 同実施例の中盤を示し、図4の続きを示す工程断面図である。
【図6】 同実施例の後半を示し、図5の続きを示す工程断面図である。
【図7】 第2参考例の前半を示す工程断面図である。
【図8】 第2参考例の中盤を示し、図7の続きを示す工程断面図である。
【図9】 第2参考例の後半を示し、図8の続きを示す工程断面図である。
【図10】 第3参考例の中盤を示し、図5(F)の続きを示す工程断面図である。
【図11】 第3参考例の後半を示し、図10の続きを示す工程断面図である。
【図12】 従来の製造方法によって形成した膜厚が薄いポリシリコン膜を使用した薄膜抵抗体と、その抵抗体と金属配線とを接続するコンタクトホールを断面で示す模式図である。
【図13】 従来の製造方法における不具合を示す断面図である。
【図14】 従来技術1によって形成した抵抗体を示す断面図である。
【図15】 従来技術2によって形成した抵抗体を示す断面図である。
【符号の説明】
1 シリコン基板
3 フィールド酸化膜
5 バッファ酸化膜
7 抵抗体パターン
9 ゲート酸化膜
11 熱酸化膜
11a 熱酸化膜パターン
13 ポリシリコン膜
13a ゲート電極パターン
13b 側面残渣膜
15,19,37 フォトレジストパターン
17 CVD酸化膜
17a サイドウォールスペーサ
17b 側面残渣膜
17c CVD酸化膜パターン
21 抵抗体
23 ソース及びドレイン
25 チタン
27 チタンシリサイド層
29 層間絶縁膜
31 コンタクトホール
33 シリコン窒化膜パターン
35,35a CVD酸化膜パターン

Claims (1)

  1. 以下の工程(A)から(G)を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
    (A)半導体基板表面に素子分離のためのフィールド絶縁膜を形成し、フィールド絶縁膜に囲まれた活性領域を形成する素子分離工程、
    (B)第1のポリシリコン膜からなる抵抗体パターン、及びその抵抗体パターンを覆う保護用絶縁膜を前記フィールド絶縁膜上に形成する抵抗体パターン形成工程、
    (C)前記活性領域上にゲート酸化膜を介して前記第1のポリシリコン膜より厚い膜厚の第2のポリシリコン膜からなるゲート電極パターンを形成するゲート電極形成工程、
    (D)半導体基板上全面にCVD酸化膜を形成した後、フォトリソグラフィー技術及びエッチング技術を用いて前記抵抗体パターン上の層をパターニングして前記抵抗体パターン上に所定の長さのCVD酸化膜パターンを含むパターンを形成し、前記抵抗体パターンの両端側上面を露出させるとともに、前記ゲート電極パターン上面を露出させ、前記ゲート電極パターン側面に前記CVD酸化膜の残渣膜を形成し、前記活性領域表面を露出させるエッチング工程、
    (E)前記活性領域の露出した表面を介して前記半導体基板にソース及びドレイン用のイオン注入を施すイオン注入工程、
    (F)半導体基板上全面に高融点金属を堆積した後、加熱処理を施して、前記抵抗体パターンの露出した両端側上面、前記ゲート電極パターン上面、及び前記活性領域の露出した表面に高融点金属シリサイド層を形成するサリサイド工程、
    (G)半導体基板上全面に層間絶縁膜を形成した後、前記抵抗体パターンの両端側上面に形成された前記高融点金属シリサイド層上を含む必要な位置に前記層間絶縁膜に開口部を形成するコンタクトホール形成工程を含み、
    前記抵抗体パターン形成工程(B)は、前記フィールド酸化膜上に前記抵抗体パターン及び抵抗体パターン上層にシリコン窒化膜からなるCVD絶縁膜パターンを形成した後、熱酸化処理を施して、前記抵抗体パターン側面に熱酸化膜からなる前記保護用絶縁膜を形成して前記CVD絶縁膜パターン及び前記熱酸化膜からなる前記保護絶縁膜を形成するとともに、前記活性領域表面にゲート酸化膜を形成する工程を含み、
    前記エッチング工程(D)は、前記保護用絶縁膜として前記抵抗体パターン上層に形成された前記CVD絶縁膜パターンを選択的に除去した後、半導体基板上全面にCVD酸化膜を形成し、フォトリソグラフィー技術及びエッチング技術を用いて前記CVD酸化膜をパターニングして前記抵抗体パターン上に所定の長さの前記CVD酸化膜パターンを形成する工程を含む。
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