JPH06274846A - 磁気ヘッド及びその製造方法 - Google Patents

磁気ヘッド及びその製造方法

Info

Publication number
JPH06274846A
JPH06274846A JP8531593A JP8531593A JPH06274846A JP H06274846 A JPH06274846 A JP H06274846A JP 8531593 A JP8531593 A JP 8531593A JP 8531593 A JP8531593 A JP 8531593A JP H06274846 A JPH06274846 A JP H06274846A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
core
groove
magnetic head
slider
air groove
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8531593A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinya Kubo
真也 窪
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP8531593A priority Critical patent/JPH06274846A/ja
Publication of JPH06274846A publication Critical patent/JPH06274846A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Adjustment Of The Magnetic Head Position Track Following On Tapes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 本発明に基づく磁気ヘッドは、コアとこのコ
アを挟むスライダとを有し、磁気記録媒体に対する摺接
面に形成されたエアグルーブの実質的深さが 100μm以
下である。上記エアグルーブは、砥石車と所定間隔を以
てセットされた一対の幅狭の砥石車とを用い、又はサン
ドブラスト、パウダービームエッチング若しくはイオン
ミリングによって形成される。 【効果】 エアグルーブの実質的深さを 100μm以下と
小さくしているので、スライダ底壁部の厚さを充分な厚
さにでき、その剛性の低下が極めて少なく、主コア−ス
ライダ結合体に生ずる歪みが極めて小さい。その結果、
磁気記録媒体との摺接面(レール)の平坦度が良好な
り、良好な電磁変換特性(モジュレーション)が保証さ
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気ヘッド及びその製
造方法に関し、例えば、フロッピーディスク等に対して
情報信号を書込み或いは読出しを行うのに好適な磁気ヘ
ッド及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、フロッピーディスク用の磁気ヘッ
ドとして、例えば図19に分解斜視図で、図20に断面図で
示すように構成されたものが提案されている。この磁気
ヘッドは、記録再生用磁気ギャップと消去用磁気ギャッ
プを有する主コア10と、断面略E字状をなす補助コア11
と、駆動コイル29、30が巻装された一対のコイルボビン
12、13とにより磁気回路部が構成される磁気ヘッド素子
が、フロッピーディスクとの当たり特性を確保するため
断面略L字状をなす一対のスライダ43、94によって挟み
込まれてなっている。
【0003】そして、上記主コア10と補助コア11とは、
コイルボビン12、13内で所謂段重ね状態で重ね合わさ
れ、これら主コア10と補助コア11と共に挿入されるコの
字形の金属板ばね39によって押圧支持され磁気的結合が
図られるようになされている。
【0004】このようにして構成された磁気ヘッドは、
例えば、ジンバルを介してフロッピーディスク駆動装置
に搭載されるヘッド支持部材であるキャリッジ及び可動
アームにそれぞれ取付けられる。そして、これら上下に
設けられた磁気ヘッド間に挿入されたフロッピーディス
クの両面に対して、当該一対の磁気ヘッドによって記録
再生が行われる。
【0005】ところで、この種の磁気ヘッドでは、フロ
ッピーディスクの磁気ヘッドに対する摺動抵抗を小さく
するため、両者の接触面間に空気が這入るよう、エアグ
ルーブと呼ばれる溝AG5が磁気ヘッドの一方のスライ
ダ94に設けられている。エアグルーブAG5の存在のた
め、この底壁部分94aが薄肉となってその剛性を充分に
は高くできず、図24に示すように、スライダ43、94で主
コア10を挟み、これに補助コア11を貼付してこれらを互
いに固定した状態で、フロッピーディスクとの摺接面に
高精度の平坦度が得られ難い。
【0006】そのため、捩れ(図24(a))が起こった
り、下反りによる中央の盛り上がり(同図(b))が起
こったり、上反りによる窪み(同図(c))が起こった
りし易く、これが出力波形に歪みを生じさせて電磁変換
特性(モジュレーション)不良に繋がる。図24(a)、
(b)、(c)のような変形は、組合されて起こること
が多い。なお、4MBという高容量の磁気ヘッドにあっ
ては、上記摺接面の平坦度規格は30nm以下とされている
が、この規格から外れるものがあって、これが歩留低下
の一因となっている。また、上記平坦度の劣化は、磁気
記録媒体を傷付け、更に磁気ヘッドの耐久性劣化に繋が
る。
【0007】エアグルーブは次のように研削加工によっ
て設けられる。図21(a)に示すように、両端縁部に斜
面(チャンファ)を形成させるための一対の砥石車92、
92と、これらの間に位置するエアグルーブ形成用砥石車
91とにより同時に加工され、同図(b)のようになる。
そして、エアグルーブAG5とその両側に一対の摺接面
(レールと呼ばれる)RA5、RA6とが形成される。
【0008】図22は研削加工後の主コア−スライダ結合
体の断面図、図23は図22の部分拡大図である。
【0009】レールRA5、RA6の幅は高い寸法精度
が要求されている。砥石車90には両隅に半径 150〜200
μmの丸みRが付されているので、上記レール幅の精度
を保証するためには、エアグルーブAG5の深さd2は 1
00〜200 μmを必要とすることになる。このため、前述
したような剛性不足による歪みがスライダに生じ、レー
ルの平坦度が悪くなってモジュレーションが不安定にな
ってしまう。図25はこの磁気ヘッドを使用してのモジュ
レーションの一例を示すグラフである。モジュレーショ
ンは、同一強さの記録信号についての最大出力の幅Aに
対する最小出力の幅Bの比、B/Aで表される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の事情
に鑑みてなされたものであって、高い寸法精度によって
良好な電磁変換特性を高い信頼性を以て保証する磁気ヘ
ッド及びその製造方法を提供することを目的としてい
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を
達成するため、次のような構成としている。
【0012】本発明は、コアと、このコアを挟むスライ
ダとを有し、磁気記録媒体に対する摺接面に形成された
エアグルーブの実質的深さが 100μm以下である磁気ヘ
ッドに係る。
【0013】上記「実質的深さ」とは、エアグルーブの
大部分を占める底面の深さ、即ち、エアグルーブとして
機能する面の深さを指す。
【0014】本発明において、エアグルーブの底面が、
第一の加工によって形成された第一の面と、第二の加工
によって形成されかつ第一の面よりも深い第二の面とか
らなることが好ましい。
【0015】また、本発明は、磁気ヘッドを製造するに
際し、スライダ素材でコア素材を挟んで接合する工程
と、このコア−スライダ素材接合体の磁気記録媒体に対
する摺接面側を加工して実質的深さが 100μm以下のエ
アグルーブとなる溝を形成する工程とを有する、磁気ヘ
ッドの製造方法に係る。
【0016】本発明の方法において、第一の面と第二の
面とを、夫々第一の加工と第二の加工とによって形成す
ることができる。
【0017】本発明の方法において、粒子の照射によっ
てスライダ素材の表面層を選択的に除去し、エアグルー
ブを形成することができる。
【0018】本発明の方法において、粒子の照射をサン
ドブラスト、パウダービームエッチング又はイオンミリ
ングによって行うことができる。
【0019】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。以下の実
施例は、 3.5インチのフロッピーディスクに対して情報
信号の記録再生を行うフロッピーディスク用の磁気ヘッ
ドに本発明を適用した例である。
【0020】最初に、主コアが一対のスライダに挟まれ
てなる主コア−スライダ結合体の作製手順を、図6〜図
13によって説明する。
【0021】先ず、図6に示すように、一対のスライダ
素材43A、44Aの間に主コア素材10Aを位置させる。ス
ライダ素材43A、44Aは非磁性材料(例えばチタン酸カ
ルシウム又はチタン酸バリウム等)からなる略直方体で
ある。
【0022】スライダ素材43Aの一面には水平方向に幅
広の浅い溝43Aa、43Aaが設けられ、溝43Aa、43A
aには低融点のガラス52が嵌入している。スライダ素材
44Aの一面の上側部分には幅広で浅い溝44Aaが水平方
向に設けられ、溝44Aaにガラス52が嵌入し、溝44Aa
に近い下側のスライダ素材部分に深い溝44Abが水平に
設けられている。
【0023】主コア素材10Aは、非磁性材料14Aを挟ん
だ細長のコア部15、16と、コア部15、16の両側に非磁性
材料14B、14Cを挟んだ板状のコア部17A、18Aとから
なり、板状コア部17A、18Aには、後の加工で磁気ギャ
ップのデプス長を決めるための貫通孔17Aa、18Aaが
夫々設けられている。非磁性材料14A、14B、14Cは、
高融点ガラス(例えは融点 700℃)からなり、これらに
よる融着によって主コア素材10Aが作製される。この主
コア素材は先行イレーズ型主コア用の素材である。
【0024】スライダ素材43A、44Aはガラス52側の面
が互いに向合うように対向し、これらの間に主コア素材
10Aが位置する。
【0025】次に、図7に示すように、スライダ素材43
A、主コア素材10A、スライダ素材44Aを突合わせ、例
えば 500℃に加熱してガラス52を熔融させ、次いで冷却
して固化させる。このようにして、スライダ素材43A、
フロントコア素材10A、スライダ素材44Aを接合し、磁
気ヘッド素材ブロック53Aとする。
【0026】次に、磁気ヘッド素材ブロック53Aを上下
反転し、図8に示すように底面を研削加工してエアグル
ーブ及びチャンファ(面取り)を形成する。この研削加
工に本例の特徴がある。これについては後に詳述する。
なお、この工程において、底盤上にX、Y方向に固定さ
れたコの字形の多数の治具を用い、各治具の2辺に素材
を突当てて位置決めし、同時加工を行う。
【0027】次いで、スライダ素材43A、44Aの部分を
主コア素材10Aの面に平行に研削加工して図9に示す形
状にする。次に、主コア素材10Aの面に直交する方向に
スライダ素材43A、44Aの部分及びフロントコア素材10
Aを研削加工して図10のコア−スライダ結合体53Bとす
る。この互いに直交する方向の研削加工の2工程は、上
記の順序とは逆の順序として良い。この場合、図8の工
程の次に図18の工程、次いで図9の工程を経て図10のコ
ア−スライダ結合体53Bとする。
【0028】次に、主コア−スライダ結合体53Bを図11
に示すように再び上下反転して表面の研削仕上げを行
い、次いで図12に示すように表面のポリッシュ仕上げを
施し、最後に、図13に示すように表面両側縁部の斜面取
り加工を施す。
【0029】以上のようにして作製されたコア−スライ
ダ結合体61Bは、次のような構造を有する。
【0030】一対のスライダ43、44が突合わされ、両ス
ライダの間に、非磁性材料14を挟んだセンタコア部15、
16及びサイドコア部17、18(これらコア部によって主コ
ア10が構成される)が挟まれる。
【0031】一方のスライダ43には、サイドコア部17、
18及びセンタコア部15、16に夫々接触してこれらコア部
の機械的強度を補強する補強脚部45、46、47が立設して
いる。他方のスライダ40には、センタコア部15、16とサ
イドコア部17、18に夫々対応する位置に、ジンバル(図
示省略)との接合を図るための接合用脚部48、49、50が
立設している。
【0032】図2、図4のスライダ素材44Aに設けた溝
44bは、図10のセンタコア部15、16及びサイドコア部1
7、18の根元の補強部44aを形成するのを容易ならしめ
ている。図8には、スライダ素材44Aの研削によって除
去される部分を仮想線で示してある。
【0033】次に、前述した図8の工程でエアグルーブ
を設ける要領を説明する。
【0034】先ず、図3(a)に示すように、砥石車90
によって深さd1が 100μm以下の溝AG2を形成する。
砥石車90には両端に半径 150〜200 μmの丸みRが付さ
れているので、このような浅い溝AG2の幅を高精度の
寸法にすることは極めて困難であり、溝AG2をその儘
エアグルーブとすることはできない。そこで、溝AG2
の幅を、形成しようとするエアグルーブの幅に極く近い
寸法としておく。
【0035】そして、図3(b)に示すように、所定間
隔でセットされた一対の幅狭の砥石車91、91により、形
成しようとするエアグルーブよりも僅か深い溝AG3、
AG3を溝AG2の両端部に設け、溝AG2とその両側
の溝AG3、AG3とからなるエアグルーブAG1を形
成する。
【0036】かくして、エアグルーブAG1両端はその
両側のレールRA1、RA2の面と垂直になり、エアグ
ルーブAG1は高精度の幅を以て形成される。また、エ
アグルーブAG1の大部分を占める溝AG2は、 100μ
m以下の深さd1になる。このように、エアグルーブAG
1の実質的深さd1が 100μm以下という僅かなものにな
り、スライダ44の底壁部44aを充分な厚さとすることが
できる。従って、主コア−スライダ結合体53Bの剛性不
足による歪み(図24で示した歪み)が起こることがな
く、レールRA1、RA2の平坦度が良好なものにな
る。
【0037】エアグルーブAG1の形成には、図3の順
序とは逆に、図4のようにしても良い。即ち、図4
(a)に示すように、一対の幅狭の溝AG3、AG3を
先に設け、次いで、同図(b)のように溝AG3、AG
3の間に深さd1が 100μm以下(20〜30μm以上が実用
的)の溝AG2を設け、エアグルーブAG1を形成す
る。
【0038】エアグルーブの実質的深さ(溝AG2の深
さ)を変化させ、その他は前記のようにして作製された
コア−スライダ結合体について、レール平坦度を測定
し、エアグルーブの実質的深さとレール平坦度との関係
を求めた。その結果は、図1に示す通りである。
【0039】上記「平坦度」とは、レール設計上の表面
に対するレール表面の外れ寸法の最大値である。
【0040】図1から次のことが理解できる。エアグル
ーブの実質的深さが大きくなる程平坦度が大きく(悪
く)なり、深さ 100μm以下では平坦度が4nm程度で小
さい(良好である)。ところが、深さが 100μmを越え
ると平坦度の増大が急激になる。従って、エアグルーブ
の実質的深さは 100μm以下とするのが良い。
【0041】前記のようにして、エアグルーブの実質的
深さを 100μm以下にして作製された主コア−スライダ
結合体を用いて組立てられた磁気ヘッドについて、モジ
ュレーションを調べたところ、図2に示す結果が得られ
た。図25に示したAとBとは、図2では殆ど同じであっ
て、極めて良好なモジュレーションを示している。
【0042】図3又は図4で説明した砥石車によるエア
グルーブ形成に替えて、図5に示すように、サンドブラ
スト又はパウダービームエッチング若しくはイオンミリ
ング(イオンエッチング)によってエアグルーブを形成
することができる。
【0043】先ず、両側のチャンファを形成しておい
て、主コア−スライダ結合体の表面にレジストを被着さ
せる。このレジストは、サンドブラストやイオンミリン
グに対して耐性を有するものであって、例えば東京応化
工業社製のラミネートフィルム:オーディルBF200(ネ
ガ型レジスト)が使用可能である。
【0044】このレジストは、塗布法とは全く異なっ
て、主コア−スライダ結合体に対して例えば80〜100 ℃
で加熱しながら接着する。従って、主コア−スライダ結
合体と同様に融着により被着することになる。
【0045】次いで、図5(a)のように、所定のパタ
ーンに露光(パターン露光)し、更に現像を経てパター
ンを定着させ、レジスト93をパターニングする。このパ
ターニングにより、エアグルーブとなるべき面が露出す
る。
【0046】次いで、レジスト93をマスクとして、サン
ドブラスト法又はパウダービームエッチング法若しくは
イオンミリング法によって下地のスライダを加工し、図
5(b)のように、レジスト93と同一パターンにエアグ
ルーブAG4を形成する。
【0047】ここで、適用可能なサンドブラスト法とし
ては、特開昭60−76961 号公報等に示されたアルミナ微
粒子等を使用する方法(例えば、粒度1500メッシュ以上
の研削粉を5Kg重/cm2 以下のノズル噴射圧で噴出さ
せ、歪みやクラックの発生なしに加工できる方法)が挙
げられる。パウダービームエッチング法としては、特開
平4−19070 号や同4−115869号公報等に示された粒径
1μm以上のシリコンカーバイド粉等を使用する方法が
挙げられる。また、イオンミリング法としては、特開昭
51−71597 号や同52−126174号公報等に示されたプラズ
マによってエッチングする方法が挙げられる。
【0048】次いで、レジスト93を除去、図5(c)の
ように主コア−スライダ結合体として完成させる。
【0049】前記のようにして作製された主コア−スラ
イダ結合体は、図14のようにして組立てられ、図15及び
図15の XVI−XVI 線断面図である図16に示す磁気ヘッド
となる。なお、これらの図では、図3又は図4に示した
方法によってエアグルーブAG1を設けた主コア−スラ
イダ結合体53Bを使用している。
【0050】磁気ヘッド3は、図14、図15及び図16に示
すように、主として磁気ギャップを介して閉磁路を構成
する磁気コアとなる主コア10及び補助コア11と、主コア
10及び補助コア11に嵌合配設される駆動コイルが巻装さ
れた一対のコイルボビン12、13よりなる。
【0051】一対のスライダ43、44が突合わされ、両ス
ライダの間に、非磁性材料14を挟んだセンタコア部15、
16及びサイドコア部17、18(これらコア部によって主コ
ア10が構成される)が挟まれる。
【0052】一方のスライダ44には、センタコア部15、
16及びサイドコア部17、18に夫々接触してこれらコア部
の機械的強度を補強する補強脚部45、46、47が立設し、
これら補助脚部に夫々対応する位置に、ジンバル(図示
省略)との接合を図るための接合用脚部48、49、50が立
設している。
【0053】主コア10は、磁気的に干渉しないように非
磁性材14を介して接合された一対の棒状のセンターコア
部15、16の両側に、夫々略L字状をなすサイドコア部1
7、18が突き合わされ、当該突合わせ面に夫々第一の磁
気ギャップと第二の磁気ギャップ(いずれも図示は省略
する。)を有している。この第一の磁気ギャップは、記
録再生用磁気ギャップとして動作し、第二の磁気ギャッ
プは消去用磁気ギャップとして動作するようになされて
いる。
【0054】他方、補助コア11は、上記主コア10のコア
形状に対応して形成された一対のコア部材19、20が非磁
性材55を介して側面側で接合されることによって構成さ
れている。
【0055】コア部材19、20は、上記主コア10のセンタ
ーコア部15、16及びサイドコア部17、18と対向する位置
に夫々センター脚部21、22及びサイド脚部23、24を有
し、連結部材25、26にて連結され平面形状が略コ字状と
されている。従って、センター脚部21、22とサイド脚部
23、24を設けることにより、主コア10の奥行き方向での
長さを長くするコア同士の接合面積を確保することが可
能となり、電磁変換特性の向上が図れる。
【0056】コイルボビン12、13は、フープ材を打ち抜
き加工して形成した外部端子27、28にインサート成型し
て作製されてなるもので、駆動コイル29、30を巻装する
胴体部と、この胴体部に巻装される駆動コイル29、30の
巻装位置を高さ方向で規制する上下一対のフランジ部3
1、32、33、34とを有してなる。
【0057】消去用磁気ギャップが構成される側の主コ
ア10のサイドコア部17を挿通させるコイルボビン12に
は、一本の駆動コイル29が所定数巻回され、その巻始め
と巻終わりが外部端子27に夫々巻き付けられている。
【0058】他方、記録再生用磁気ギャップが構成され
る側の主コア10のサイドコア部18を挿通させるコイルボ
ビン13には、2本の駆動コイル30が所定数それぞれ巻回
され、巻始めと巻終わり及び共通部(コモン)が夫々3
本の外部端子28に巻き付けられている。
【0059】一方、後述する可動アーム側に取付けられ
るフランジ部31、33には、これらコイルボビン12、13の
対向側と反対側の一側縁に沿って外部端子27、28を支持
する端子支持部35、36が肉厚状の突起として設けられて
いる。端子支持部35、36には、外部端子27、28が夫々所
定間隔で植立されるようになっている。
【0060】そして、主コア10と補助コア11とは、コイ
ルボビン12、13に設けられる貫通孔12a、13a内で主コ
ア10のサイドコア部17、18と補助コア11のサイド脚部2
3、24とが接触して所謂段重ね状態で重ね合わされる。
即ち、サイドコア部17の一側面17aとサイド脚部23の一
側面23aとが接触されて磁気的結合が図られるととも
に、サイドコア部18の一側面18aとサイド脚部24の一面
側24aとが接触されて磁気的結合が図られ、閉磁路が構
成される。
【0061】従って、主コア10、補助コア11、コイルボ
ビン12、13によって、記録再生用磁気ギャップとして動
作する第一の磁気ギャップを有した磁気ヘッド素子、つ
まり記録再生ヘッドと、消去用磁気ギャップとして動作
する第二の磁気ギャップを有した磁気ヘッド素子、つま
り消去ヘッドが構成される。
【0062】また、コイルボビン12、13の貫通孔12a、
13a内には、主コア10と補助コア11とを磁気的に結合さ
せるためのコア押え部材39が挿入されている。コア押え
部材39は、板厚の薄い金属板ばねよりなり、主コア10の
サイドコア部17、18及び補助コア11のサイド脚部23、24
と共にコイルボビン12、13内に挿入されるコア押え片部
40、41と、これらを連結する連結部42とを有してなって
いる。
【0063】コア押え片部40、41は、連結部42の長手方
向の両端部より主コア10方向に垂下して設けられ、連結
部材42に一体的に設けられている。なお、コア押え片部
40、41の先端側は、くの字状に折曲され、その屈曲部40
a、41aの弾性力で補助コア11を主コア10に押圧するよ
うになっている。
【0064】上記のように形成されたコア押え部材39
は、コイルボビン12、13の貫通孔12a、13a内でコア押
え片部40、41の先端が貫通孔12a、13aの内壁に当接
し、屈曲部40a、41aが補助コア11と接触すると共に、
連結部42の一部が貫通孔12a、13aの外周縁と接触して
撓み、補助コア11のサイド脚部23、24を主コア10のサイ
ド部17、18へ押圧支持せしめる。
【0065】この結果、サイドコア部17、18とサイド脚
部23、24とが押圧支持され、サイドコア部17、18とサイ
ド脚部23、24間の磁気的、機械的結合が確実なものとな
る。従って、主コア10と補助コア11間には、隙間が生じ
ることがなく、而も磁気ヘッドの駆動時に上記隙間が不
所望なギャップとして動作するという不都合が生ずるこ
ともない。
【0066】そして、上記構成の磁気ヘッド部3におい
ては、記録再生用磁気ギャップ及び消去用磁気ギャップ
が設けられる側に一対のスライダ43、44が取付けられて
フロッピーディスクとの当たり特性を確保するようにな
されている。
【0067】上記各構成部分は、四角形の枠状を呈する
磁気シールド部材51に収容される。磁気シールド部材51
は、例えばフェライトからなっている。
【0068】図14に示した磁気ヘッド組立てに際して
も、エアグルーブの実質的深さを 100μm以下にしてい
るので、コア−スライダ結合体に歪みが生じることがな
く、レールの平坦度が良好に保たれる。
【0069】次に、磁気ヘッドの使用状態を説明する。
なお、磁気ヘッドは、図17に示すように、図示しないフ
ロッピーディスク駆動装置本体のガイドバー等に固定さ
れるヘッド支持部材を構成するキャリッジ1及びキャリ
ッジ1に対して同図中矢印X方向に回動自在に取付けら
れる可動アーム2とを備え、これらキャリッジ1、可動
アーム2の先端側に夫々設けられた磁気ヘッド部3、4
によってフロッピーディスク5の両面に対して記録再生
が行われるように構成されてなる。
【0070】磁気ヘッド部3、4は、夫々可撓性を有す
る金属板ばねよりなるジンバル6、7を介してキャリッ
ジ1または可動アーム2にディスクの周方向或いは径方
向に可動な状態で取付けられ、ディスクの動きに対して
良好な追従性を示すようになっている。図中の86、87
は、フレキシブル プリント サーキット(FPC)
で、夫々ジンバル6、7に一端が固定されている。
【0071】また、可動アーム2に取付けられる磁気ヘ
ッド部3は、ピボット8を介して可動アーム2とキャリ
ッジ1とに亘り張架される引っ張りばねにより加圧さ
れ、ディスク5をフォローし上下に動くようになってい
る。即ち、ピボット8を支点として磁気ヘッド部3が前
後左右及び上下動され、上記ディスク5に対する接触状
態が常に一定に保たれる。なお、同様にキャリッジ1に
もピボット9が設けられ、上記磁気ヘッド部4のディス
ク5に対する接触状態が常に一定に保たれている。
【0072】上述の構成の磁気ヘッドにおいて、フロッ
ピーディスク5のチャッキング動作時には、上記可動ア
ーム2は引っ張りばねによりキャリッジ1方向に引きつ
けられ、相対向する磁気ヘッド部3、4間に当該フロッ
ピーディスク5を挟み付けることになる。
【0073】以上、本発明の実施例を説明したが、本発
明の技術的思想に基いて種々の変形を前記の実施例に加
えることができる。
【0074】例えば、本発明に基づく磁気ヘッドは、
3.5インチフロッピーディスク用のほか、他のサイズの
フロッピーディスク用、或いはフロッピーディスク以外
の磁気記録媒体用として好適である。また、磁気ヘッド
アセンブリを構成する部分の材料には、前記とは異なる
適宜の材料を使用して良い。
【0075】
【発明の作用効果】本発明に基づく磁気ヘッドでは、エ
アグルーブの実質的深さを 100μm以下にしているの
で、コアとこのコアを挟むスライダとからなるコア−ス
ライダ結合体は、エアグルーブ形成に起因する剛性低下
が極めて小さい。
【0076】従って、コア−スライダ結合体作製や磁気
ヘッド組立てに際し、コア−スライダ結合体には不所望
な歪みが生ずることがなく、磁気記録媒体に対する摺接
面の平坦度が良好に保たれる。その結果、磁気ヘッド
は、高い寸法精度が保証され、良好な電磁変換特性が保
証されることになり、信頼生の高いものになる。また、
当然のことながら、歩留も向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例によるエアグルーブの実質的深さとレー
ル平坦度との関係を示すグラフである。
【図2】同磁気ヘッドの電磁変換特性(モジュレーショ
ン)を示すグラフである。
【図3】同エアグルーブ形成の要領を示す正面図であ
り、同図(a)は第一工程を、同図(b)は第二工程を
示す。
【図4】他の実施例によるエアグルーブ形成の要領を示
す正面図であり、同図(a)は第一工程を、同図(b)
は第二工程を示す。
【図5】更に他の実施例によるエアグルーブ形成の要領
を示す正面図であり、同図(a)は第一工程を、同図
(b)は第二工程を、同図(c)は第三工程を示す。
【図6】図1〜図3の実施例による主コア−スライダ結
合体作製の第一ステップを示す斜視図である。
【図7】同主コア−スライダ結合体作製の第二ステップ
を示す斜視図である。
【図8】同主コア−スライダ結合体作製の第三ステップ
を示す斜視図である。
【図9】同主コア−スライダ結合体作製の第四ステップ
を示す斜視図である。
【図10】同主コア−スライダ結合体作製の第五ステップ
を示す斜視図である。
【図11】同主コア−スライダ結合体作製の第六ステップ
を示す斜視図である。
【図12】同主コア−スライダ結合体作製の第七ステップ
を示す斜視図である。
【図13】同主コア−スライダ結合体作製の第八ステップ
を示す斜視図である。
【図14】同磁気ヘッド部の分解斜視図である。
【図15】実施例による磁気ヘッド部の斜視図である。
【図16】同磁気ヘッド部の断面図(図15の XVI−XVI 線
断面図)である。
【図17】同磁気ヘッドアセンブリの使用状態を示す概略
斜視図である。
【図18】他の実施例による磁気ヘッド部の図2と同様の
斜視図である。
【図19】従来例による磁気ヘッド部の分解斜視図であ
る。
【図20】同磁気ヘッドの断面図である。
【図21】同エアグルーブ形成の要領を示す正面図であ
り、同図(a)は第一工程を、同図(b)は第二工程を
示す。
【図22】同主コア−スライダ結合体の正面図である。
【図23】同図22の部分拡大図である。
【図24】同主コア−スライダ結合体の変形を示す斜視図
である。
【図25】同磁気ヘッドの電磁変換特性(モジュレーショ
ン)を示すグラフである。
【符号の説明】
3、4・・・磁気ヘッド 10・・・主コア 11・・・補助コア 43、44・・・スライダ 44a・・・スライダの底壁部 52・・・接合用ガラス 53B・・・主コア−スライダ結合体 90、91・・・砥石車 93・・・レジスト AG1、AG4・・・エアグルーブ AG2、AG3・・・溝 RA1、RA2、RA3、RA4・・・レール d1・・・エアグルーブの実質的深さ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コアと、このコアを挟むスライダとを有
    し、磁気記録媒体に対する摺接面に形成されたエアグル
    ーブの実質的深さが 100μm以下である磁気ヘッド。
  2. 【請求項2】 エアグルーブの底面が、第一の加工によ
    って形成された第一の面と、第二の加工によって形成さ
    れかつ第一の面よりも深い第二の面とからなる、請求項
    1に記載された磁気ヘッド。
  3. 【請求項3】 磁気ヘッドを製造するに際し、 スライダ素材でコア素材を挟んで接合する工程と、 このコア−スライダ素材接合体の磁気記録媒体に対する
    摺接面側を加工して実質的深さが 100μm以下のエアグ
    ルーブとなる溝を形成する工程とを有する、請求項1に
    記載された磁気ヘッドの製造方法。
  4. 【請求項4】 第一の面と第二の面とを、夫々第一の加
    工と第二の加工とによって形成する、請求項2に記載さ
    れた磁気ヘッドの製造方法。
  5. 【請求項5】 粒子の照射によってスライダ素材の表面
    層を選択的に除去し、エアグルーブを形成する、請求項
    3又は4に記載された製造方法。
  6. 【請求項6】 粒子の照射をサンドブラスト、パウダー
    ビームエッチング又はイオンミリングによって行う、請
    求項5に記載された製造方法。
JP8531593A 1993-03-18 1993-03-18 磁気ヘッド及びその製造方法 Pending JPH06274846A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8531593A JPH06274846A (ja) 1993-03-18 1993-03-18 磁気ヘッド及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8531593A JPH06274846A (ja) 1993-03-18 1993-03-18 磁気ヘッド及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06274846A true JPH06274846A (ja) 1994-09-30

Family

ID=13855179

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8531593A Pending JPH06274846A (ja) 1993-03-18 1993-03-18 磁気ヘッド及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06274846A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH06274846A (ja) 磁気ヘッド及びその製造方法
JP3277268B2 (ja) 浮動型磁気ヘッド
JPS6218617A (ja) 磁気ヘツド
JP2885106B2 (ja) 磁気ヘッド
JP2522615Y2 (ja) 磁気ヘツド
JP2520602Y2 (ja) 磁気ヘツド
JPH05234232A (ja) 磁気ヘッドスライダーの製造方法および磁気ヘッドスライダーの製造に使用する治具
JP2959909B2 (ja) 磁気ヘッド
JPH03198216A (ja) Fdd用磁気ヘッドの製造方法
JPH05109014A (ja) 磁気ヘツド
JPH0156445B2 (ja)
JPS62128013A (ja) 磁気ヘツド
JPH0317806A (ja) 磁気ヘッド
JPH06195621A (ja) 磁気ヘッドアセンブリ
JPH0817157A (ja) 積層型磁気ヘッドと磁気ディスク装置
JPH0628609A (ja) 磁気ヘッドの製造方法
JPH064816A (ja) 磁気ヘッド
JPS6216210A (ja) 垂直磁気ヘツド
JPH11149699A (ja) 磁気ヘッド装置およびその製造方法
JPH0684155A (ja) 磁気ヘッドスライダ
JPH09190607A (ja) 浮上型磁気ヘッド及びその製造方法
JPS62121914A (ja) 磁気ヘツド
JPH07235010A (ja) 磁気ヘッド装置及びその製造方法
JPH02208810A (ja) 磁気ヘッド及びその製造方法
JPS58133618A (ja) 磁気ヘッドの製造方法