JPH06272744A - 無段変速機の変速比制御装置 - Google Patents

無段変速機の変速比制御装置

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JPH06272744A
JPH06272744A JP8272993A JP8272993A JPH06272744A JP H06272744 A JPH06272744 A JP H06272744A JP 8272993 A JP8272993 A JP 8272993A JP 8272993 A JP8272993 A JP 8272993A JP H06272744 A JPH06272744 A JP H06272744A
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JP
Japan
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vehicle speed
speed
vehicle
gear ratio
brake
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JP8272993A
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English (en)
Inventor
Yuji Mori
祐司 森
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 停車時に、ブレーキの作動により車速が所定
車速まで低下した時点で変速比のLOW側への急速制御
を行うようになっている無段変速機において、高速走行
中におけるハードなブレーキ操作による車輪のロック時
に、上記急速制御によるエンジン回転数の過上昇を防止
する。 【構成】 変速機構の出力側回転数Nに対応する車速V
に基づいて算出された車両の減速度Gが所定の限界減速
度Gmaxより大きいときに、上記回転数Nに対応する
車速に代えて実際の車速を推定し、この推定車速Vが所
定車速Vlow以下に低下するまで、変速比のLOW側
への急速制御を禁止するように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は車両用の無段変速機にお
ける変速比制御装置、特にブレーキ作動時における変速
比の制御に関する。
【0002】
【従来の技術】車両用の変速機として、ベルト式無段変
速機構を利用したものが知られている。これは、エンジ
ンの出力軸に連結されたトルクコンバータ等の流体継手
と、有効径可変の一対のプーリ及びこれらのプーリ間に
巻き掛けられたベルトとでなる無段変速機構と、この無
段変速機構の入力側もしくは出力側に配置された前後進
切換え機構等によって構成される。そして、この変速機
には、上記切換え機構における摩擦要素及び上記プーリ
に対する作動油圧の給排を制御して、前後進の切換え制
御、変速比制御、ベルトの張力制御等を行う油圧制御回
路と、この油圧制御回路に備えられた各種のソレノイド
バルブの作動を制御することにより、上記各制御を当該
車両の運転状態に応じて行わせるコントロールユニット
とが備えられる。
【0003】その場合に、この種の無段変速機において
は、上記プーリが回転している状態でなければ変速比を
変化させることができないから、車両の停止時には、完
全に停車するまでに変速比をLOWに戻しておくように
制御される。そして、その具体的制御方法としては、例
えばブレーキの作動によって車速が所定車速まで低下し
たときに、変速比のLOW側への急速制御を実行するこ
とが行われ、また、特開昭59−208255号公報に
よれば、無段変速機の変速速度を車速の関数として設定
すると共に、ブレーキ作動時にはこの変速速度をさらに
大きくすることにより、停車時に変速比を完全にLOW
へ戻すようにしたものが開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
に、ブレーキの作動によって車速が所定車速まで低下し
た時に、変速比のLOW側への急速制御を行うようにし
た場合、車速の低下が変速機の出力回転数ないし車輪回
転数に基づいて判定されることに起因して、次のような
不具合の発生が考えられるのである。
【0005】つまり、高速走行中におけるハードなブレ
ーキ操作により車輪がロックした場合において、直ちに
ブレーキを解除して停車に至らない場合、車輪がロック
したのであるから、車輪回転数もしくは変速機の出力回
転数に基づいて算出される車速は当然のことながら所定
車速以下となり、このとき、変速比のLOW側への急速
制御が行われることになる。しかし、この場合は、車輪
がロックしているだけで実際の車速はまだ十分高い状態
にあり、そのため、車輪のロックが解消されたときに、
変速比がLOWもしくはこれに近い状態で高速走行する
ことになり、エンジン回転数が過度に上昇するのであ
る。
【0006】そこで、本発明は、停車時に変速機の出力
回転数ないし車輪の回転数に基づいて変速比のLOW側
への急速制御を行っている無段変速機において、車輪の
ロックを判定したときには、実際の車速が所定車速に低
下するまでこのLOW側への制御を禁止することによ
り、ロック解消時におけるLOWもしくはこれに近い変
速比での高速走行を回避することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は次のように構成したことを特徴とする。
【0008】まず、本願の請求項1に係る発明(以下、
第1発明という)は、ブレーキの作動を検出するブレー
キ検出手段と、変速機の出力側の回転数に基づいて車速
を検出する車速検出手段とを有し、ブレーキの作動によ
り上記車速検出手段によって検出される車速が所定車速
まで低下したときに変速比をLOW側へ制御するように
なっている無段変速機において、上記車速検出手段によ
って検出された車速に基づいて算出される車両減速度が
所定値より大きいときに実際の車速を推定する車速推定
手段と、同じく上記車両減速度が所定値より大きいとき
に上記推定手段で推定された車速が上記所定車速に低下
するまで変速比のLOW側への制御を禁止する変速比制
御手段とを設けたことを特徴とする。
【0009】そして、請求項2に係る発明(以下、第2
発明という)は、第1発明における車速推定手段を、各
車輪の回転数をそれぞれ検出する車輪速検出手段の出力
値のうちの最も回転数の大きい出力値に基づいて実際の
車速を推定するように構成したことを特徴とする。
【0010】
【作用】上記の構成によれば、第1、第2発明のいずれ
によっても、車速検出手段により変速機の出力側の回転
数に基づいて検出される車速の減少率、即ち車両の減速
度が所定値より大きいとき、換言すれば実際に生じ得る
減速度の最大値(限界減速度)より大きいときは、車輪
がロックしたものと判定される。そして、この場合に
は、上記車速検出手段によって検出される変速機の出力
回転数に基づく車速に代えて、車速推定手段によって推
定した車速に基づいて、変速比のLOW側への制御を行
うか否かが判断されることになる。
【0011】したがって、車輪のロックにより車速検出
手段によって検出される車速が所定車速より低下して
も、実際の車速がこの所定車速より高い場合には、変速
比のLOW側への制御は行われないことになり、ロック
が解消されたときに、変速比が比較的高い状態で走行が
続行されることになる。
【0012】なお、第2発明によれば、ABS(アンチ
スキッドブレーキシステム)が備えられている車両の場
合に、このシステムにおける各車輪の車速をそれぞれ検
出する車輪速センサの出力を利用して実際の車速が推定
されることになり、したがって、車速推定手段として新
たな構成要素を付加することなく、実際の車速を高い精
度で推定することが可能となる。
【0013】
【実施例】以下、本考案の実施例について説明する。
【0014】図1はこの実施例に係る変速機の全体構成
を示す骨子図であって、この変速機1は、エンジン2の
出力軸3に連結されたトルクコンバータ10と、このト
ルクコンバータ10の出力側に配置された前後進切換え
機構20と、この切換え機構20の出力側に配置された
ベルト式無段変速機構30と、さらにこの変速機構30
の出力側に配置された終減速機40及び差動装置50と
で構成されている。
【0015】上記トルクコンバータ10は、エンジン出
力軸3に連結されたケース11と、該ケース11内に固
設されて上記エンジン出力軸3と一体回転するポンプ1
2と、該ポンプ12によりケース11内の作動油を介し
て駆動されるタービン13と、該タービン13とポンプ
12との間に介設されてトルク増大作用を行うステータ
14と、上記ケース11とタービン13とを結合して該
タービン13をエンジン出力軸3に直結させるロックア
ップクラッチ15とを有し、タービン13に連結された
タービンシャフト16が上記前後進切換え機構20の入
力軸として該切換え機構20側へ延びている。
【0016】また、前後進切換え機構20は、ダブルピ
ニオン型遊星歯車機構21と、フォワードクラッチ22
と、リバースブレーキ23とで構成されている。
【0017】上記遊星歯車機構21は、サンギヤ21a
と、該サンギヤ21aに噛合された第1ピニオンギヤ2
1bと、該第1ピニオンギヤ21bに噛合された第2ピ
ニオンギヤ21cと、第1、第2ピニオンギヤ21b,
21cを支持するピニオンキャリヤ21dと、第2ピニ
オンギヤ21cに噛合されたリングギヤ21eとで構成
されている。そして、サンギヤ21aが上記タービンシ
ャフト16に連結されていると共に、ピニオンキャリヤ
21dに無段変速機構30側への出力軸24が連結され
ている。
【0018】また、上記サンギヤ21a(タービンシャ
フト16)とピニオンキャリヤ21dとの間に上記フォ
ワードクラッチ22が介設されていると共に、リングギ
ヤ21eと変速機ケース25との間にリバースブレーキ
23が介設されている。
【0019】これにより、上記フォワードクラッチ22
が締結され、かつリバースブレーキ23が解放されたと
きに、サンギヤ21aとピニオンキャリヤ21dとが結
合されることにより、遊星歯車機構21の全体が一体的
に回転して、タービンシャフト16の回転をそのまま無
段変速機構30側への出力軸24へ伝達する前進状態と
なり、また、リバースブレーキ23が締結され、かつフ
ォワードクラッチ22が解放されたときには、リングギ
ヤ21eが固定されることにより、サンギヤ21aに入
力されるタービンシャフト16の回転が、その回転方向
を逆転された上でピニオンキャリヤ21dから無段変速
機構30側へ出力され、当該変速機1が後退状態とな
る。
【0020】さらに、無段変速機構30は、入力軸24
(遊星歯車機構20の出力軸)上に配置されたプライマ
リプーリ31と、該入力軸24に平行な出力軸32上に
配置されたセカンダリプーリ33と、両プーリ31,3
3間に巻き掛けられたVベルト34とで構成されてい
る。
【0021】上記プライマリプーリ31及びセカンダリ
プーリ33は、いずれも、入力軸24もしくは出力軸3
2に固定された固定ディスク31a,33aと、これら
の軸24,32上にスライド可能に支持されて上記固定
ディスク31a,33aに対向する可動ディスク31
b,33bとで構成されている。
【0022】そして、可動ディスク31b,33bの背
部にはシリンダ31c,33cが設けられ、これらのシ
リンダ31c,33cに対する作動油圧の給排制御によ
り、両プーリ31,33におけるVベルト34の挟持位
置の半径、即ちこれらのプーリ31,33の有効半径が
変化し、これにより無段変速機構30ないし当該変速機
1としての変速比が制御され、また、この制御された変
速比で所要のトルクが伝達されるようにVベルト34の
張力が調整されるようになっている。
【0023】そして、この無段変速機構30の出力が上
記出力軸32及び一対の伝動ギヤ35,36を介して、
小径の第1ギヤ41と大径の第2ギヤ42とでなる終減
速機40に伝達されると共に、さらに差動装置50に入
力され、該差動装置50によって分割されて、左右の車
輪の駆動軸51,52に出力されるようになっている。
【0024】次に、図2により、上記前後進切換え機構
20におけるフォワードクラッチ22及びリバースブレ
ーキ23、並びに無段変速機構30におけるプライマリ
プーリ31及びセカンダリプーリ33のシリンダ(以
下、プライマリシリンダ、セカンダリシリンダという)
31c,33cに対する作動油圧の給排を制御する油圧
制御回路60について説明する。
【0025】この油圧制御回路60には、主たる構成要
素として、調圧バルブ61、減圧バルブ62、変速比制
御バルブ63、変速比ホールドバルブ64、変圧バルブ
65、クラッチバルブ66、マニュアルバルブ67、コ
ンバータリリーフバルブ68、アキュムレータ制御バル
ブ69、ロックアップシフトバルブ70、及びロックア
ップ制御バルブ71等が備えられている。
【0026】また、上記各バルブの制御用として、変速
比制御バルブ63を制御する変速用デューティソレノイ
ドバルブ72、変速比ホールドバルブ64を制御する変
速用ON−OFFソレノイドバルブ73、変圧バルブ6
5を制御するライン圧調整用デューティソレノイドバル
ブ74が備えられ、さらに、ロックアップシフトバルブ
70を制御するロックアップ用ON−OFFソレノイド
バルブ75、及びロックアップ制御バルブ71を制御す
る同じくロックアップ用デューティソレノイドバルブ7
6が備えられている。
【0027】そして、図1に示すエンジン出力軸3によ
って駆動されるオイルポンプ77から吐出される作動油
は、まず、調圧バルブ61によって所定のライン圧に調
整されると共に、このライン圧がライン101を介して
セカンダリシリンダ33cに供給され、セカンダリプー
リ33を介してVベルト34に所要の張力を付与する。
また、このライン圧はライン102を介してクラッチバ
ルブ66に供給され、該クラッチバルブ66によって所
定圧に減圧された上で、ライン103を介してマニュア
ルバルブ67に供給される。
【0028】また、減圧バルブ62は、上記ライン10
1からのライン圧を減圧して、変圧バルブ65、変速比
制御バルブ63及び変速比ホールドバルブ64にパイロ
ット圧として供給される一定油圧を生成し、これをライ
ン104に出力すると共に、該一定油圧をライン105
を介して上記クラッチバルブ66にも供給する。
【0029】そして、この一定油圧に基づいて、エンジ
ン出力トルク及び変速比に応じたデューティ率で作動す
るライン圧調整用デューティソレノイドバルブ74によ
り、変圧バルブ65のパイロット圧が生成されると共
に、このパイロット圧に対応したモデファイヤ圧が該変
圧バルブ65で生成されて調圧バルブ61に供給される
ことにより、該調圧バルブ61でエンジン出力トルク及
び変速比に応じたライン圧が調整されるようになってい
る。
【0030】一方、変速比制御バルブ63は、変速用デ
ューティソレノイドバルブ72によって制御されて、ラ
イン101からオリフィス78を介して供給されるライ
ン圧をプライマリプーリ31の作動用の油圧に調整し、
これをライン106に出力する。そして、この油圧は、
変速比ホールドバルブ64及びライン107を介してプ
ライマリシリンダ31cに供給される。
【0031】また、変速比ホールドバルブ64は、変速
用ON−OFFソレノイドバルブ73によって制御さ
れ、該ソレノイドバルブ73のON時に、変速比制御バ
ルブ63からのライン106とプライマリシリンダ31
cに通じるライン107とを連通させ、OFF時にこれ
らのライン106,107の間を遮断する。したがっ
て、上記ON−OFFソレノイドバルブ73のOFF時
には、プライマリシリンダ31c内の圧力が保持され、
無段変速機構30の変速比が固定されることになる。
【0032】そして、変速用ON−OFFソレノイドバ
ルブ73がON状態にあって変速比ホールドバルブ64
が上記ライン106とライン107とを連通させている
状態において、変速用デューティソレノイドバルブ72
がON状態にある場合には、プライマリシリンダ31c
内の作動油が上記ライン107,106、及びライン1
08を介してリリーフバルブ79からドレンされ、プラ
イマリシリンダ31c内が排圧されることになる。
【0033】また、上記変速用デューティソレノイドバ
ルブ72がOFF状態にある場合には、ドレン通路であ
る上記ライン108が閉じられることにより、オリフィ
ス78を介して変速比制御バルブ63に供給されるライ
ン圧が上記ライン106,107を介してプライマリシ
リンダ31cに供給されることになる。その場合に、変
速比制御バルブ63により、ライン圧が変速用デューテ
ィソレノイドバルブ72のデューティ率に応じて調整さ
れることにより、このデューティ率に応じた変速比が得
られれる。
【0034】なお、この場合、ライン圧は上記オリフィ
ス78を介して変速比制御バルブ63ないしプライマリ
シリンダ31cに供給されるので、該プライマリシリン
ダ31c内での急激な圧力上昇が防止される。
【0035】そして、この油圧制御回路60によれば、
前進時には、クラッチバルブ66で減圧されたクラッチ
圧がライン103、マニュアルバルブ67及びライン1
09を通じてフォワードクラッチ22に供給され、該ク
ラッチ22が締結されることになる。そして、このと
き、リバースブレーキ23の油圧はライン110を介し
てドレンされ、該ブレーキ23が解放される。
【0036】また、後退時には、ロックアップ制御バル
ブ71が非ロックアップ状態にあるときに、上記クラッ
チ圧がライン103、マニュアルバルブ67、ライン1
11及びライン110を介してリバースブレーキ23に
供給され、該ブレーキ23が締結される。そして、この
とき、上記フォワードクラッチ22の油圧はライン10
9を介してドレンされ、該クラッチ22が解放される。
【0037】ここで、上記フォワードクラッチ22及び
リバースブレーキ23にそれぞれクラッチ圧を供給する
ライン109,110には、アキュムレータ80,81
がそれぞれ接続され、該クラッチ22及びブレーキ23
の締結時のショックを緩和するようになっている。
【0038】つまり、これらのアキュムレータ80,8
1の排圧室80a,81aにはアキュムレータ制御バル
ブ69から出力される油圧がライン112を介して供給
されるようになっており、また、このアキュムレータ制
御バルブ69のパイロット圧として、変圧バルブ65か
ら調圧バルブ61に供給されるパイロット圧がライン1
13を介して導入されるようになっている。
【0039】その場合に、変圧バルブ65は、前述のよ
うに、エンジン出力トルク及び変速比に応じたデューテ
ィ率で作動する第2デューティソレノイドバルブ74に
よって制御されるから、アキュムレータ制御バルブ69
から上記アキュムレータ80,81に供給される背圧も
エンジン出力トルク及び変速比に応じて調整されること
になる。したがって、上記フォワードクラッチ22及び
リバースブレーキ23の締結時のショックが、その時の
エンジン出力トルク及び変速比に応じて常に適切に緩和
されることになる。
【0040】さらに、上記調圧バルブ61におけるライ
ン圧調整動作によって生じる余剰油は、該調圧バルブ6
1からライン114に排出され、コンバータリリーフバ
ルブ68に供給される。また、このコンバータリリーフ
バルブ68からライン115に吐出される作動油は、上
記クラッチバルブ66からライン116に吐出されてラ
イン115に導入される作動油と共に、ロックアップシ
フトバルブ70及びロックアップ制御バルブ71を介し
てトルクコンバータ10に供給される。その場合に、上
記コンバータリリーフバルブ68は、トルクコンバータ
10に供給される作動油圧の上限を規制する。
【0041】そして、上記ロックアップシフトバルブ7
0とロックアップ制御バルブ71とがロックアップ用O
N−OFFソレノイドバルブ75及びデューティソレノ
イドバルブ76によって制御されて、ライン117から
トルクコンバータ10のリヤ室10aへの作動油の供給
と、ライン118から該コンバータ10のフロント室1
0bへの供給とが制御されることにより、該トルクコン
バータ10内のロックアップクラッチ15の締結、解放
の制御が行われるようになっている。
【0042】一方、図3に示すように、この変速機1に
は、上記油圧制御回路60における変速用のデューティ
ソレノイドバルブ72及びON−OFFソレノイドバル
ブ73、ライン圧調整用のデューティソレノイドバルブ
74、並びにロックアップ制御用のON−OFFソレノ
イドバルブ75及びデューティソレノイドバルブ76に
それぞれ信号を出力して、これらの作動を制御するコン
トロールユニット120が備えられている。
【0043】そして、このコントロールユニット120
には、無段変速機構30の入力側及び出力側の回転数を
それぞれ検出するセンサ121,122からの信号、エ
ンジン2のスロットル開度を検出するセンサ123から
の信号等が入力され、これらの信号に基づいて、運転状
態に応じた変速比とVベルト34の張力とが得られるよ
うに、上記変速用ソレノイドバルブ72,73及びライ
ン圧調整用ソレノイドバルブ74に制御信号を出力し、
また、運転状態に応じて図1に示すロックアップクラッ
チ15が作動するように、上記ロックアップ用ソレノイ
ドバルブ75,76に制御信号を出力するようになって
いる。
【0044】さらに、このコントロールユニット120
は、ブレーキの作動を検出するブレーキセンサ124か
らの信号を入力し、ブレーキの作動時において車速が所
定車速(Vlow)まで低下したとき、即ち停車時に無
段変速機構30の変速比をLOW側へ速やかに移行させ
る制御を行うようになっている。
【0045】次に、この停車時のLOW側への急速制御
の具体的動作を図4のフローチャート及び図5のタイム
チャートに従って説明する。
【0046】まず、コントロールユニット120は、ス
テップS1で無段変速機構30の出力側回転数Nを入力
し、ステップS2でこの回転数Nに基づいて車速Vを算
出する。次いで、ステップS3でブレーキセンサ124
からの信号に基づいてブレーキが作動したか否かを判定
し、ブレーキが作動したときに、ステップS4で上記回
転数Nに基づく車速Vの減少率である車両の減速度Gを
算出する。
【0047】次に、コントロールユニット120は、ス
テップS5で上記減速度Gが当該車両について生じ得る
減速度の最大値、即ち限界減速度Gmax以下であるか
否かを判定する。そして、通常はG≦Gmaxであるか
ら、ステップS6を実行して、車速Vが停車時にLOW
側への変速比の急速制御を開始する所定車速Vlowま
で低下したか否かを判定し、低下していないときには、
ステップS7でこの急速制御を禁止し、V≦Vlowと
なった時点で、ステップS8でこのLOW側への急速制
御を実行する。
【0048】これにより、図5に矢印Aで示すように、
停車した時点では無段変速機構30の変速比はLOWま
で戻されていることになり、したがって、次の走行時に
必ずLOWの状態で発進することが可能となる。
【0049】一方、高速走行時等において、ハードなブ
レーキ操作により車輪がロックした場合、車輪の回転数
に対応する無段変速機構30の出力側回転数Nに基づい
て算出される車速Vは、当然のことながら上記所定回転
数Vlow以下となる。そのため、本案によらない場合
には、実際の車速は十分高いのに、変速比のLOW側へ
の急速制御が行われることになる。
【0050】しかし、コントロールユニット120は、
このような不具合を回避するため、次のように動作す
る。
【0051】つまり、ステップS5で上記回転数Nに基
づいて算出される車両減速度Gが限界減速度Gmax以
下であるか否かを判定するのであるが、回転数Nは車輪
のロック時に急速に減少するからG>Gmaxとなり、
ステップS9を実行することになる。そして、このステ
ップS9で、実際の車速を推定し、この推定車速を上記
無段変速機構30の出力側回転数Nに基づいて算出した
車速と置換して、以下の制御で用いる車速Vとするので
ある。
【0052】そして、上記ステップS6〜S8に従い、
この車速(推定車速)Vが所定車速Vlow以下となっ
たか否かにより、変速比のLOW側への急速制御を行う
か否かを判定する。
【0053】したがって、図5に示すように、時点Bに
おいて、車輪のロックにより無段変速機構30の出力側
回転数Nに基づいて算出した車速が急速に低下して所定
車速Vlow以下となっても、推定車速が所定車速Vl
ow以下に低下していないのでLOW側への急速制御は
実行されないことになる。そして、その後、この推定車
速も所定車速Vlow以下に低下すれば、矢印Cに示す
ように、LOW側への急速制御が行われる。
【0054】また、矢印Dに示すように所定車速Vlo
w以下に低下する前に車輪のロックが解消されれば、L
OW側への急速制御は行われないことになり、これによ
り、実際の車速が高い状態で変速比がLOW側に制御さ
れる、といった不具合が回避されるのである。
【0055】ここで、上記ステップS9による実際の車
速の推定は、例えば次のように行われる。
【0056】まず、ABSが備えられていない車両の場
合には、ブレーキの作動前に求められている変速機構出
力側回転数Nに基づく車速Vと、限界減速度Gmaxと
を用い、ブレーキ作動後の車速を次式によって算出す
る。
【0057】V(i)=V(i−1)−Gmax×Δt ここで、V(i),V(i−1)は、今回の制御サイク
ル及び前回の制御サイクルでそれぞれ求めた車速Vであ
り、Δtは各制御サイクル間の時間(制御周期)であ
る。
【0058】また、ABSが備えられている車両の場合
には、このシステムにおける各車輪の回転数をそれぞれ
検出する車輪速センサからの信号を利用し、これらの信
号のうち、最も大きな回転数を示す信号に基づいて車速
を推定する。つまり、各車輪の回転数に対応する車速を
V1,V2,V3,V4とすれば、推定車速Vは、 V=max(V1,V2,V3.V4) となる。
【0059】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、車両の停
車時において、ブレーキの作動により車速が所定車速ま
で低下したときに、変速比をLOW側へ急速制御するよ
うになっている無段変速機において、変速機の出力側回
転数ないし車輪の回転数から算出される車速が所定車速
以下に低下したときであっても、この車速に基づく車両
の減速度が所定値より大きいとき、換言すれば、ハード
なブレーキ操作により車輪がロックしたときには、実際
の車速を推定して、この推定車速が上記所定車速に低下
するまで変速比のLOW側への制御を禁止するようにし
たから、車輪のロック時に、実際の車速は十分高いのに
変速比がLOW側へ制御されて、ロックが解消したとき
にエンジン回転数が過度に上昇するといった不具合が回
避されることになる。これにより、この種の無段変速機
を搭載した車両の走行性や信頼性が向上することにな
る。
【0060】そして、第2発明によれば、ABSに備え
られるセンサを利用して実際の車速を推定することがで
きるので、新たな構成要素を付加することなく、しかも
高い精度で上記の制御を行うことができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例に係る変速機の骨子図であ
る。
【図2】 同実施例における油圧制御回路図である。
【図3】 同じく電気制御回路図である。
【図4】 実施例の動作を示すフローチャート図であ
る。
【図5】 同じくタイムチャート図である。
【符号の説明】
1 変速機 30 無段変速機構 120 車速推定手段、変速比制御手段(コントロ
ールユニット) 122 車速検出手段(変速機構出力側回転数セン
サ) 124 ブレーキ検出手段(ブレーキセンサ)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブレーキの作動を検出するブレーキ検出
    手段と、変速機の出力側の回転数に基づいて車速を検出
    する車速検出手段とを有し、ブレーキの作動により上記
    車速検出手段によって検出される車速が所定車速まで低
    下したときに変速比をLOW側へ制御するようになって
    いる無段変速機の変速比制御装置であって、上記車速検
    出手段によって検出された車速に基づいて算出される車
    両減速度が所定値より大きいときに実際の車速を推定す
    る車速推定手段と、同じく上記車両減速度が所定値より
    大きいときに上記推定手段で推定された車速が上記所定
    車速に低下するまで変速比のLOW側への制御を禁止す
    る変速比制御手段とが設けられていることを特徴とする
    無段変速機の変速比制御装置。
  2. 【請求項2】 車速推定手段は、各車輪の回転数をそれ
    ぞれ検出する車輪速検出手段の出力値のうちの最も回転
    数の大きい出力値に基づいて実際の車速を推定する請求
    項1に記載の無段変速機の変速比制御装置。
JP8272993A 1993-03-16 1993-03-16 無段変速機の変速比制御装置 Pending JPH06272744A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6068575A (en) * 1996-09-25 2000-05-30 Honda Giken Kogyo Kabushiki Kaisha Control apparatus for hydraulically operated vehicular transmission
JP2002500741A (ja) * 1998-03-27 2002-01-08 オー・ウント・カー・オレンシュタイン・ウント・コッペル・アクチェンゲゼルシャフト 自走式建設土木機械の液圧式走行駆動装置を負荷に依存して切換えるための方法と装置

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US6068575A (en) * 1996-09-25 2000-05-30 Honda Giken Kogyo Kabushiki Kaisha Control apparatus for hydraulically operated vehicular transmission
JP2002500741A (ja) * 1998-03-27 2002-01-08 オー・ウント・カー・オレンシュタイン・ウント・コッペル・アクチェンゲゼルシャフト 自走式建設土木機械の液圧式走行駆動装置を負荷に依存して切換えるための方法と装置

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