JP2005172011A - 無段変速機の変速制御装置 - Google Patents

無段変速機の変速制御装置 Download PDF

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Tomohito Taki
共人 滝
Atsushi Nakayama
淳 中山
Tomoaki Sugiura
朋亮 杉浦
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恵介 鯵本
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Abstract

【課題】 プライマリプーリやセカンダリプーリの回転数が検出限度以下の低速度となった後の車両の再加速ないし発進を円滑に行い得るようにする。
【解決手段】 無段変速機はプライマリプーリとセカンダリプーリとこれらのプーリに装着される動力伝達要素とを有している。変速比はプライマリプーリに設けられたプライマリシリンダの油室に供給されるプライマリ圧を調整することにより制御される。プライマリ回転数またはセカンダリ回転数の少なくとも一方がセンサの回転検出限度値以下となってこれらを検出することができなくなったときには、変速比の演算を停止すると共に、プライマリ圧を通常制御よりロー側の圧力に設定する。これにより、変速比が最大変速比となり、再加速時には円滑に車両を加速することができる。
【選択図】 図2

Description

本発明は車両が微速走行しているときにおける変速比の制御を確実に行うようにした無段変速機の変速制御装置に関する。
自動車などの車両に用いられるベルト式無段変速機は、変速機入力軸に設けられる入力側のプライマリプーリと、変速機出力軸に設けられる出力側のセカンダリプーリと、これらのプーリに掛け渡される金属のベルトやチェーンなどの動力伝達要素とを有している。それぞれのプーリの溝幅を変化させて動力伝達要素のプーリに対する巻き付け径を変化させることによって変速比つまりプーリ比が無段階に変化し、入力軸の回転は変速比に応じた所定の回転数となって出力軸に伝達される。プライマリプーリにはプライマリシリンダが設けられ、セカンダリプーリにはセカンダリシリンダが設けられており、それぞれのシリンダの油室に供給される作動油を調整することにより変速比が制御される。
変速比は、車速やアクセル開度などに基づいて算出した目標変速比に、プライマリプーリとセカンダリプーリの回転数から求めた実変速比を追従制御すべくフィードバック制御される。これらのプーリの回転数を検出するためのセンサには検出できる回転数に限界があり、たとえば100rpm以下となると回転検出精度が低下したり回転数を検出できなくなるので、変速比をフィードバック制御することができなくなる。フィードバック制御ができなくなると、実変速比が目標変速比からずれてしまう可能性があり、実変速比がオーバードライブ側にずれていると、アクセルペダルを踏み込んで微速走行や停止状態から低速走行ないし中速走行などに加速するときに駆動力が不足して迅速に加速できなくなる。
このように、回転数センサによるプーリの回転検出が困難な微速走行時や車両停止時には変速比のフィードバック制御が行えないので、このときには特許文献1記載のように、オープンループ制御により変速比をフルローに設定するようにする技術がある。また上記特許文献1には、車両がほぼ停止状態のときにはプライマリ圧を確保しつつ変速比を確実に目標値に制御すべく、通常走行時には変速比を回転数フィードバック制御し、ほぼ停止状態となったときには圧力フィードバック制御に切り換えるようにする技術も記載されている。
特開2001−146960号公報
無段変速機においては、流量制御弁を用いて変速制御する流量制御方式と、圧力調整弁を用いて変速制御する圧力制御方式とが知られている。上述のように、流量調整弁を用いて変速制御する無段変速機においては、回転数検出が困難な状況のときにオープンループ制御を行うと、次のような問題が生じる。すなわち、流量調整弁はシリンダに供給する作動油の流量をフィードバックすることで目標変速比に実変速比を追従させているため、オープンループ制御では変速制御を確実に行えず、上記公報に記載されるように、圧力センサを設けて圧力フィードバック制御を行わなければならない。そのため、圧力センサを特別に設けなければならず、変速機の製造コスト上問題がある。
また、圧力制御弁を用いて変速制御する無段変速機においては、フィードバック制御を行わなくてもある程度、プライマリ圧を目標プライマリ圧に制御でき目標変速比を得ることができるが、通常、目標プライマリ圧は圧力調整弁のバラツキなどを考慮してバラツキが考えられるプライマリ圧の範囲の中間値に設定し、フィードバック制御にて各製品のバラツキなどに応じたプライマリ圧に制御している。そのため、フィードバック制御を行えない場合、目標プライマリ圧は各製品のバラツキなどを考慮した中間値に設定しているため、バラツキによっては発進時ないし再加速時の変速比を最大変速比に保つことが困難となる場合がある。
本発明の目的は、プライマリプーリやセカンダリプーリの回転数が検出限度以下の低速度となった後の車両の再加速ないし発進を円滑に行い得るようにすることにある。
本発明の無段変速機の変速制御装置は、プライマリ軸に装着され溝幅が可変のプライマリプーリと、セカンダリ軸に装着され溝幅が可変のセカンダリプーリと、前記プライマリプーリと前記セカンダリプーリとの間に装着される動力伝達要素とを有する無段変速機の変速制御装置であって、前記プライマリプーリに設けられたプライマリシリンダの油室に供給されるプライマリ圧を圧力調整するプライマリ圧調整弁と、前記プライマリプーリの回転数を検出するプライマリ回転数検出手段と、前記セカンダリプーリの回転数を検出するセカンダリ回転数検出手段と、プライマリ回転数とセカンダリ回転数の少なくとも一方が回転検出限度値以下となったときに、前記プライマリプーリの回転数と前記セカンダリ回転数とに基づく変速比の演算を停止すると共に、目標プライマリ圧を通常制御よりロー側の圧力に設定する制御手段とを有することを特徴とする。
本発明の無段変速機の変速制御装置は、プライマリ回転数とセカンダリ回転数の少なくとも一方が回転検出限度値以下となったときに、目標セカンダリ圧に応じた目標プライマリ圧の上限値設定テーブルを読み出してプライマリ圧を通常制御よりロー側の圧力に設定することを特徴とする。また、本発明の無段変速機の変速制御装置は、プライマリ回転数とセカンダリ回転数の少なくとも一方が回転検出限度値以下となったときに、通常制御とは異なる油圧比設定テーブルを読み出してプライマリ圧を通常制御よりロー側の圧力に設定することを特徴とする。さらに、本発明の無段変速機の変速制御装置は、プライマリ回転数とセカンダリ回転数の少なくとも一方が回転検出限度値以下となったときに、目標プライマリ圧のフィードバック補正値を変更してプライマリ圧を通常制御よりロー側の圧力に設定することを特徴とする。
本発明にあっては、車両が微速走行状態やほぼ停止状態となってプライマリプーリやセカンダリプーリの回転数が回転検出限度値以下となったときには、変速比の演算を停止すると共に、プライマリシリンダに供給するプライマリ圧は通常制御より小さく設定されて、変速比が最大変速比に設定されるので、車両が微速走行から再発進ないし再加速されるときには、駆動輪に大きなトルクを伝達して円滑に車両を走行させることができる。
プライマリ圧の制御は、目標セカンダリ圧に応じた目標プライマリ圧上限値設定テーブルを読み出してプライマリ圧を通常制御よりロー側の圧力に設定しても良く、油圧比設定テーブルを読み出してプライマリ圧をロー側の圧力に設定しても良く、目標プライマリ圧のフィードバック補正値を変更してプライマリ圧をロー側の圧力に設定しても良い。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1はベルト式無段変速機を備えた車両の駆動系を示す概略図であり、図示するように無段変速機10は変速機入力軸つまりプライマリ軸11とこれに平行となった変速機出力軸つまりセカンダリ軸12とを有している。プライマリ軸11にはプライマリプーリ13が設けられており、このプライマリプーリ13はプライマリ軸11に一体となった固定プーリ13aと、これに対向してプライマリ軸11にボールスプラインなどにより軸方向に摺動自在に装着される可動プーリ13bとを有し、プーリのコーン面間隔つまりプーリ溝幅が可変となっている。セカンダリ軸12にはセカンダリプーリ14が設けられており、このセカンダリプーリ14はセカンダリ軸12に一体となった固定プーリ14aと、これに対向してセカンダリ軸12に可動プーリ13bと同様にして軸方向に摺動自在に装着される可動プーリ14bとを有し、プーリ溝幅が可変となっている。
プライマリプーリ13とセカンダリプーリ14との間には動力伝達要素としての金属製のベルト15が掛け渡され、このベルト15により2つのプーリ13,14は連結されており、両方のプーリ13,14の溝幅を変化させてそれぞれのプーリに対するベルト15の巻き付け径の比率を変化させることにより、プライマリ軸11の回転がセカンダリ軸12に無段階に変速されて伝達される。ベルト15のプライマリプーリ13に対する巻き付け径をRpとし、セカンダリプーリ14に対する巻き付け径をRsとすると、変速比つまりプーリ比iはi=Rs/Rpとなる。セカンダリ軸12の回転は減速歯車およびディファレンシャル装置16を有する歯車列を介して駆動輪17a,17bに伝達されるようになっており、前輪駆動の場合には駆動輪17a,17bは前輪となる。
プライマリ軸11とエンジン18のクランク軸19との間にはトルクコンバータ20が配置されている。トルクコンバータ20はポンプインペラ21が設けられてクランク軸19に連結されるフロントカバー22を有しており、ポンプインペラ21に対向してコンバータ室内に組み込まれたタービンランナ23は、トルクコンバータ出力軸であるタービン軸24に固定されている。タービン軸24にはタービン軸24とクランク軸19とを直結状態とするためのロックアップクラッチ25が取り付けられている。
タービン軸24にはクラッチドラム26が固定され、このクラッチドラム26内に設けられたクラッチハブ27はプライマリ軸11に固定されており、クラッチドラム26とクラッチハブ27との間に装着されたプレッシャプレートにより前進用クラッチ28が構成されている。この前進用クラッチ28は油圧ピストンによって締結状態と開放状態とに切り換えられる。プライマリ軸11には太陽歯車29が固定され、この太陽歯車29とこれに同心状に設けられた環状歯車30との間には、クラッチドラム26に回転自在に装着された遊星歯車31が配置されている。環状歯車30とトランスミッションケースとの間に装着されたプレッシャプレートにより後退用ブレーキ32が構成されており、クラッチドラム26を含めて上述した部材により前後進切換機構33が構成されている。これにより、車両の前進走行時には前進用クラッチ28を締結状態とし後退用ブレーキ32を開放状態とすると、エンジン出力はプライマリ軸11に正転方向となって伝達され、車両の後退走行時には前進用クラッチ28を開放状態とし後退用ブレーキ32を締結状態とすると、エンジン出力はプライマリ軸11に逆転方向となって伝達される。前進用クラッチ28と後退用ブレーキ32をいずれも開放状態とすると、エンジン出力はプライマリ軸11に伝達されないニュートラル状態となる。したがって、前進用クラッチ28は前進走行時の入力クラッチとなり、後退用ブレーキ32は後退走行時の入力クラッチとなる。
プライマリプーリ13の溝幅を変化させるために、プライマリ軸11にはプランジャ34が固定され、このプランジャ34の外周面に摺動自在に接触するプライマリシリンダ35が可動プーリ13bに固定されており、プランジャ34とプライマリシリンダ35とによりプライマリ油室36が形成されている。一方、セカンダリプーリ14の溝幅を変化させるために、セカンダリ軸12にはプランジャ37が固定され、このプランジャ37の外周面に摺動自在に接触するセカンダリシリンダ38が可動プーリ14bに固定されており、プランジャ37とセカンダリシリンダ38とによりセカンダリ油室39が形成されている。それぞれの溝幅はプライマリ油室36に導入される作動油のプライマリ圧Ppと、セカンダリ油室39に導入される作動油のセカンダリ圧Psにより設定される。
プライマリ油室36とセカンダリ油室39にはエンジンあるいは電動モータにより駆動される油圧ポンプ41から吐出される作動油が供給されるようになっており、油圧ポンプ41の吐出口に接続されたセカンダリ圧路42は、セカンダリ油室39に連通されるとともにセカンダリ圧調整弁43のセカンダリ圧ポートに連通されている。このセカンダリ圧調整弁43によって調圧されてセカンダリ油室39に供給されるライン圧つまりセカンダリ圧Psにより、ベルト15による動力伝達容量に見合った締め付け力がセカンダリプーリ14に加えられる。
セカンダリ圧路42はプライマリ圧調整弁44のセカンダリ圧ポートに連通油路45を介して接続されており、このプライマリ圧調整弁44のプライマリ圧ポートはプライマリ圧路46を介してプライマリ油室36に連通されている。このプライマリ圧調整弁44によって減圧調整されるプライマリ圧Ppにより、プライマリプーリ13の溝幅が変化して変速比が制御される。プライマリ圧Ppはセカンダリ圧Psを減圧調整して得られるので、セカンダリ圧Psよりも低圧となるが、プライマリシリンダ35の内径はセカンダリシリンダ38の内径よりも大きく設定されているので、プライマリ圧Ppがセカンダリ圧Psより低い圧力でもプライマリプーリ13に対して所望の締め付け力を加えることができる。セカンダリ圧調整弁43およびプライマリ圧調整弁44は、それぞれ電磁ソレノイド弁であり、ソレノイド43a,44aに供給される電流値やデューティ値を制御することによりセカンダリ圧Psとプライマリ圧Ppが調整される。
トランスミッションケースには、タービン軸24の回転数Ntを検出するためのタービン回転数センサ47と、セカンダリ軸12の回転数Nsecを検出するためのセカンダリ回転数センサ48とがそれぞれ設けられている。
図2は無段変速機の制御回路を示すブロック図であり、CVT制御ユニット50にはタービン回転数センサ47、セカンダリ回転数センサ48およびエンジン回転数センサ51からの信号と、車速およびアクセル開度の信号が送られる。さらにCVT制御ユニット50にはニュートラルレンジ(Nレンジ)、ドライブレンジ(Dレンジ)およびリバースレンジ(Rレンジ)などを選択するセレクトレバーからの信号などの他の各種センサからの信号が送られるようになっている。なお、車速は車速センサによって求めるようにしても良く、セカンダリ回転数から算出するようにしても良い。CVT制御ユニット50は、車速とアクセル開度に基づいてプライマリプーリ13の目標回転数を算出する目標プライマリ回転数算出部52と、目標回転数とセカンダリ回転数とに基づいて目標変速比を算出する目標変速比算出部53とを有している。目標変速比が求められると、これに基づいて油圧比算出部54において目標プライマリ圧Ppと目標セカンダリ圧Psとの油圧比(Pp/Ps)が算出される。
CVT制御ユニット50は入力トルク算出部55と必要セカンダリ圧算出部56とを有し、エンジン回転数とアクセル開度とに基づいてエンジンからプライマリ軸11に入力される入力トルクが算出され、目標変速比に基づいて必要セカンダリ圧が算出される。これらの算出値は目標セカンダリ圧算出部57に送られて、入力トルクと必要セカンダリ圧とに基づいて目標セカンダリ圧が算出され、目標セカンダリ圧に基づいてセカンダリ圧調整弁43のソレノイド43aに制御信号が送られてセカンダリプーリ14には動力伝達容量に見合った締め付け力が加えられる。
油圧比算出部54で算出された油圧比(Pp/Ps)の信号と目標セカンダリ圧Psの信号は、目標プライマリ圧算出部58に送られ目標プライマリ圧Psが算出される。この目標プライマリ圧に基づいてプライマリ圧調整弁44のソレノイド44aに制御信号が送られ、プライマリプーリ13の溝幅が変化して変速比が制御される。
タービン回転数センサ47により検出されたタービン回転数の信号と、セカンダリ回転数センサ48により検出されたセカンダリ回転数の信号は、実変速比算出部59に送られて実変速比が算出され、算出された実変速比と目標変速比とに基づいてフィードバック値算出部60においてフィードバック値が算出されて算出値が加算部61により加算されて変速比がフィードバック制御される。変速比のフィードバック制御は、DレンジやRレンジなどのように入力クラッチが締結されてタービン軸24とプライマリ軸11とが直結されタービン回転数センサ47がプライマリ回転数検出手段として機能しプライマリ回転数を検出しているときに行われる。これに対し、Nレンジが運転者により選択されて入力クラッチが開放されているときには、タービン回転数はプライマリ回転数とは相違することになるので、変速比のフィードバック制御を行わずに、目標プライマリ圧算出部58により算出された目標プライマリ圧の信号をプライマリ圧調整弁44に送るフィードフォワード制御が行われる。
目標プライマリ回転数を算出するためにメモリに格納される目標回転数テーブルないしマップなどの制御データと、油圧比を算出するための油圧比テーブルないしマップなどの制御データは、変速比をフィードバック制御するときとフィードフォワード制御するときとにおいて相違している。ただし、タービン回転数センサ47に代えてプライマリ回転センサを設けるか、タービン回転数センサに加えてプライマリ回転数センサを変速機に設け、このセンサからの信号に基づいて実変速比を算出するようにすれば、NレンジとDレンジなどの走行レンジとでは同一のテーブルないしマップのデータをメモリから読み出して目標プライマリ回転数と油圧比とを算出することにより、いずれのレンジでも変速比をフィードバック制御することができる。なお、CVT制御ユニット50は、制御信号を演算するマイクロプロセッサと、制御プログラム、演算式およびマップデータやテーブルデータなどの制御データを格納するROMと、一時的にデータを格納するRAMや入出力ポートなどを有し、図2のCVT制御ユニット50においては制御ユニットの有する機能がブロックで示されている。
図3はDレンジなどの走行レンジで車両が走行しているときにブレーキペダルの踏み込みによって車速がゼロに近い微速走行にまで減速されたときにおける変速比とプライマリ圧との関係を示すタイムチャートである。プライマリプーリ13あるいはセカンダリプーリ14の少なくともいずれか一方の回転数が100rpm以下となるまで車速が微速走行ないし速度ゼロにまで低下すると、Dレンジのもとでプライマリ軸11の回転を検出するタービン回転数センサ47と、セカンダリ軸14の回転数を検出するセカンダリ回転数センサ48の検出精度が低下したり回転数を検出することができなくなる。
そこで、本発明にあっては、プライマリプーリ13の回転を検出するタービン回転数センサ47およびセカンダリプーリ14の回転を検出するセカンダリ回転数センサ48の検出信号がこれらのプーリ13,14の回転数が低いために回転検出不能となったときには、プライマリ回転数とセカンダリ回転数とに基づく変速比の演算を停止し、変速比のフィードバック制御を中止すると共に、目標セカンダリ圧に応じて予めメモリに格納された目標プライマリ圧の上限値設定テーブル62からの信号を読み出して、油圧比算出部54で演算された油圧比に対して目標プライマリ圧の上限値を通常制御(通常時のローに制御している時の目標プライマリ圧の上限値)に対して低下させるように制御し、目標プライマリ圧を図3に示されるように通常制御より低下させる。これにより、変速比は微速走行時には常にロー側に制御されることになる。
これに対して、従来のように微速走行でも目標変速比をフィードバック制御すると、目標変速比を算出することができなくなるとともにフィードバック値を算出するための実変速比も算出することができなくなり、図3において二点鎖線で示すように変速比がオーバードライブ側にずれることがある。たとえば、微速走行で仰角30%以上の上り坂を走行したり、車両の機能テストに際して車輪をローラ上に乗せてローラの回転により車輪を駆動させると、油圧比を微速走行前の値と同じ値に設定しても、車輪には負のトルクが加わるので、変速比はオーバードライブ側に演算されることがある。
本発明にあっては、プライマリ軸11やセカンダリ軸12の回転数が回転検出限度値N1以下にまで低下してタービン回転数センサ47およびセカンダリ回転数センサ48の検出信号が回転検出不能となったときには、変速比の演算を停止すると共に、変速比がロー側となるように目標プライマリ圧の値を通常制御より低下させるので、アクセルペダルを踏み込んで微速走行から低速ないし中速走行にする場合に、十分な駆動力を得ることができ、円滑に車両を加速することができる。
図2に示すように、図示する実施の形態にあっては、タービン回転数センサ47およびセカンダリ回転数センサ48による回転検出不能となる回転検出限度値N1以下の回転数となったときに、目標セカンダリ圧に応じた目標プライマリ圧上限値設定テーブル62に予め格納された目標プライマリ圧値により変速比を制御するようにしているが、プライマリ軸11とセカンダリ軸12の少なくともいずれか一方の回転数が回転検出限度値N1以下となったとき専用の油圧比テーブルないしマップを設け、そのテーブルないしマップを読み出してプライマリ圧を設定するようにして変速比が確実にロー側となるように制御するようにしても良い。その場合、専用の油圧比は通常制御における油圧比よりも目標プライマリ圧が小さくなるように設定する。また、油圧比を目標セカンダリ圧やスロットル開度などの入力トルクに関するパラメータから設定すると良い。また、フィードバック値算出部60から加算部に所定の信号を送るようにして、変速比がロー側となるように目標プライマリ圧を低下させるようにしても良い。
図4は本発明の変速比制御手順のアルゴリズムを示すフローチャートであり、ステップS1ではプライマリプーリ13の回転数が回転検出限度値N1以下となってプライマリ回転数検出手段としてのタービン回転数センサ47が回転数検出不能であるか否かを判定し、ステップS2ではセカンダリプーリ14の回転数が回転数検出限度N1以下となってセカンダリ回転数センサ48が回転数検出不能であるか否かを判定する。プライマリプーリ13とセカンダリプーリ14の両方が回転数の検出が可能であれば(Np>N1,Ns>N1)、ステップS3が実行されて変速比は通常制御つまりフィードバック制御される。
これに対し、ステップS1,S2のいずれかにおいて回転数の検出が不可能であると判定された場合には、ステップS4が実行されて変速比の算出が停止されるとともに、ステップS5において目標プライマリ圧は変速比が確実にロー側となるように上限値設定テーブル62からの信号に基づいて制御される。
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。たとえば、それぞれのセンサ47,48の検出不能回転数N1については、実際にセンサ47,48が回転数を検出することができない回転数に限られず、予め回転数を検出することができない値に近い値をセンサのバラツキを考慮して設定しておき、プライマリ軸11とセカンダリ軸12の回転数が設定値以下となったときに通常制御を行わずに変速比をロー側に設定するようにしても良い。
ベルト式無段変速機を備えた車両の駆動系を示す概略図である。 無段変速機の制御回路を示すブロック図である。 車速がゼロに近い微速走行にまで減速されたときにおける変速比とプライマリ圧との関係を示すタイムチャートである。 本発明の変速比制御手順のアルゴリズムを示すフローチャートである。
符号の説明
11 プライマリ軸
12 セカンダリ軸
13 プライマリプーリ
14 セカンダリプーリ
15 ベルト
18 エンジン
20 トルクコンバータ
24 タービン軸
28 前進用クラッチ
32 後退用ブレーキ
36 プライマリ油室
39 セカンダリ油室
41 油圧ポンプ
43 セカンダリ圧調整弁
44 プライマリ圧調整弁
50 CVT制御ユニット(制御手段)
62 上限値設定テーブル

Claims (4)

  1. プライマリ軸に装着され溝幅が可変のプライマリプーリと、セカンダリ軸に装着され溝幅が可変のセカンダリプーリと、前記プライマリプーリと前記セカンダリプーリとの間に装着される動力伝達要素とを有する無段変速機の変速制御装置であって、
    前記プライマリプーリに設けられたプライマリシリンダの油室に供給されるプライマリ圧を圧力調整するプライマリ圧調整弁と、
    前記プライマリプーリの回転数を検出するプライマリ回転数検出手段と、
    前記セカンダリプーリの回転数を検出するセカンダリ回転数検出手段と、
    プライマリ回転数とセカンダリ回転数の少なくとも一方が回転検出限度値以下となったときに、前記プライマリプーリの回転数と前記セカンダリ回転数とに基づく変速比の演算を停止すると共に、目標プライマリ圧を通常制御よりロー側の圧力に設定する制御手段とを有することを特徴とする無段変速機の変速制御装置。
  2. 請求項1記載の無段変速機の変速制御装置において、プライマリ回転数とセカンダリ回転数の少なくとも一方が回転検出限度値以下となったときに、目標セカンダリ圧に応じた目標プライマリ圧の上限値設定テーブルを読み出してプライマリ圧を通常制御よりロー側の圧力に設定することを特徴とする無段変速機の変速制御装置。
  3. 請求項1記載の無段変速機の変速制御装置において、プライマリ回転数とセカンダリ回転数の少なくとも一方が回転検出限度値以下となったときに、通常制御とは異なる油圧比設定テーブルを読み出してプライマリ圧を通常制御よりロー側の圧力に設定することを特徴とする無段変速機の変速制御装置。
  4. 請求項1記載の無段変速機の変速制御装置において、プライマリ回転数とセカンダリ回転数の少なくとも一方が回転検出限度値以下となったときに、目標プライマリ圧のフィードバック補正値を変更してプライマリ圧を通常制御よりロー側の圧力に設定することを特徴とする無段変速機の変速制御装置。


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