JPH06272028A - 薄膜作製方法およびその装置 - Google Patents

薄膜作製方法およびその装置

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JPH06272028A
JPH06272028A JP5084196A JP8419693A JPH06272028A JP H06272028 A JPH06272028 A JP H06272028A JP 5084196 A JP5084196 A JP 5084196A JP 8419693 A JP8419693 A JP 8419693A JP H06272028 A JPH06272028 A JP H06272028A
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JP
Japan
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thin film
evaporation
distribution
electron beam
evaporation material
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Pending
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JP5084196A
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English (en)
Inventor
Atsumichi Ishikura
淳理 石倉
Minoru Otani
実 大谷
Hidehiko Fujimura
秀彦 藤村
Mitsuharu Sawamura
光治 沢村
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Canon Inc
Japan Science and Technology Agency
Original Assignee
Canon Inc
Research Development Corp of Japan
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 蒸発材料の蒸発分布(蒸気の濃度分布)を一
定かつ時間的に安定化することにより薄膜の膜厚分布を
均一にするとともに、製作される薄膜ごとに膜厚が変化
するのを防ぐ。 【構成】 蒸発材料である複数のペレットP13〜P2
0(ペレットP13,P17のみ図示する)はそれぞれ
円盤状に形成されており、回転ハース2の回転によって
固定盤1の上面を摺動し、順次、回転台3上に搬送され
る。回転台3上に搬送されたペレットP13は回転台3
の回転によって自転しながら電子ビームによって溶融
し、蒸発される。円盤状のペレットP13が自転するた
め、その上面に形成される溶融面形状は一定となり経時
的変化も少い。その結果、溶融面から発生する蒸発分布
(蒸気の濃度分布)は均一となり、その経時的変化も少
い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、各種素子、特に光学素
子に、光の反射を防止する反射防止膜、逆にその反射を
促進する反射増加膜、あるいは光を偏光する偏光膜等を
製作する薄膜作製方法およびその装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】光の反射を防止する反射防止膜、逆にそ
の反射を促進する反射増加膜、あるいは光を偏光する偏
光膜等の薄膜は、一般的に、真空槽内の蒸発源に電子ビ
ームを照射してこれを蒸発させ、発生した蒸気を基板に
付着させることによって製作される。
【0003】従来の蒸発源は、蒸発材料を約15mm程
度の棒状あるいは粒状のペレットに焼結したもので、真
空槽内に固定されたるつぼあるいは回転ハースに、この
ような焼結ペレットを1個ないし数個収容し、電子ビー
ムを照射して溶融し、蒸発させる。このように、電子ビ
ームによって焼結ペレットを溶融させた場合に、るつぼ
あるいは回転ハースにできる溶融面の形状は一定ではな
く、かつ、その経時的変化も大きい。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の技術によれば、前述のように、蒸発材料が棒状あるい
は粒状の焼結ペレットであるため、これを電子ビームで
溶融してできる溶融面の形状が一定ではなく、かつ、そ
の経時的変化も大きい。その結果、例えばH.A.Ma
cleod著の「Thin Film Optical
Filters・2ndE」に示されるように膜厚分
布補正板等を用いて膜厚分布の均一化を行おうとしても
蒸発材料から発生する蒸気の濃度分布が不安定となり、
かつ、経時的にも大きく変化するため、製作される薄膜
の膜厚分布を均一にすることができず、また、同じ蒸発
材料を用いて複数の薄膜を製作する場合には、製作され
る薄膜ごとに膜厚分布が変化するため、これらの薄膜の
膜厚を一定にすることができない。
【0005】本発明は上記従来の技術が有する未解決の
課題に鑑みてなされたものであり、製作される薄膜の膜
厚分布を均一にすることが容易であり、加えて、製作さ
れる薄膜ごとに膜厚が変化するのを防ぐことができる薄
膜作製方法およびその装置を提供することを目的とする
ものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の薄膜作製方法は、蒸発材料に電子ビーム
を照射してこれを溶融し、蒸発させる薄膜作製方法であ
って、前記蒸発材料を溶融しながらこれを自転させるこ
とを特徴とする。
【0007】また、蒸発材料を円盤状の塊状体にすると
効果的である。
【0008】さらに、蒸発材料をそれぞれ収容する着脱
自在なるつぼに入れると搬送が容易になる。
【0009】
【作用】蒸発材料に電子ビームを照射してこれを溶融し
ながらこれを自転させるため、溶融面形状が均一とな
り、かつ、経時的変化も少くなる。その結果、溶融面か
ら発生する蒸気の濃度分布を均一にすることができると
ともにその経時的変化も低減できる。
【0010】蒸発材料が円盤状の塊状体に形成されてい
れば、複数個の蒸発材料を用いる場合蒸発位置への搬
送、搬出や自転が容易となる。また、蒸発材料を着脱自
在なるつぼに入れれば、塊状体の蒸発材料が電子ビーム
照射により細かく砕かれても蒸発分布に大きな変化を与
えないですむ。さらに粒状、粉状の蒸発材料もるつぼを
用いると蒸着可能となる。
【0011】
【実施例】本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
【0012】図1は、第1実施例の主要部を示す部分模
式断面図であって、本実施例の薄膜作製装置E1 は、図
示しない真空槽の内部に固定された固定盤1と、固定盤
1の中央に設けられた貫通孔1aを貫通する回転軸2a
を有する搬送手段である回転ハース2と、固定盤1の外
周部に設けられた第1の開口1b内に回転自在に配置さ
れた回転手段である回転台3からなり、回転ハース2
は、図2に示すように周方向に等間隔で配設された複数
の円形穴13〜20を有する。すなわち、各円形穴13
〜20は、回転ハース2の中心軸C1 のまわりに等角度
θをなす位置に配設され、回転ハース2が、中心軸C1
のまわりに角度θだけ間欠的に回転することで、各円形
穴13〜20を順次固定盤1の第1の開口1bに整合さ
せる。なお、前記回転軸2aは可変速モータ8によりギ
ア6aを介して回転される。また、回転台3の回転軸3
aもギア7a,7bを通じて可変速モータ9により回転
される。各回転軸2a,3a内は図示しない冷却水循環
穴があり冷却水はロータリジョイント10,11で接続
されている。また各回転軸2a,3aはOリング4a,
4b,5a,5bにより真空シールされている。さら
に、固定盤1は、図3に示すように、第1の開口1bか
ら前述の角度θだけずれた位置に第2の開口1cを有す
る。
【0013】蒸発源としての円盤状の塊状体であるペレ
ットP13〜P20(ペレットP13およびP17のみ
図示する)は、それぞれ円盤状に一体的に焼結あるいは
他の公知の方法で成形されたもので、それぞれ回転ハー
ス2の各円形穴13〜20に遊嵌し、回転ハース2の回
転によって固定盤1の上面を摺動して順次回転台3上に
移動される。回転台3に載置されたペレットP13は回
転台3の回転によって自転しながら、電子ビームの照射
手段である電子銃12から発せられた電子ビームによっ
て溶融し、蒸発される。これによって発生した蒸気は図
示しない基板の表面に付着して薄膜を形成する。
【0014】ペレットP13の蒸発が進んで所定量の肉
厚まで減少すると、回転ハース2が角度θだけ回転して
ペレットP13を固定盤1の第2の開口1cへ移動さ
せ、第2の開口1cを通って図示下向きに排出させる。
これと同時に、次のペレットが回転台3上へ移動され、
前述と同様に自転しながら溶融し、蒸発される。
【0015】本実施例によれば、蒸気を発生する蒸発材
料が円盤状に成形されたペレットであるため、その上面
に電子ビームを照射して溶融したときにできる溶融面形
状はほぼ均一であり、加えて、前記ペレットが自転しつ
つ、溶融し、蒸発されるため、発生する蒸気の濃度分布
は極めて均一となり、かつ経時的な変化も少い。
【0016】図4は第2実施例の主要部を示す部分模式
断面図であって、本実施例の薄膜作製装置E2 は、第1
実施例の固定盤の替わりに、回転ハース2と同様の回転
ハース22の円形穴34〜41のそれぞれに着脱自在な
皿型のるつぼ42〜49(るつぼ42および46のみ図
示する)を装着し、各るつぼ42〜49内にそれぞれ円
盤状に成形されたペレットP34〜P41(ペレットP
34およびP38のみ図示する)を収容させたものであ
る。るつぼ42は、図6に示すように、ペレットP34
を収容する凹所42aと、その外周縁に一体的に設けら
れたフランジ42bを有し、フランジ42bは円形穴3
4の端縁に摺動自在に載置される。他のるつぼについて
もすべて同様である。第1実施例の回転台3と同様の回
転軸23aを有する回転台23は、回転ハース22の図
示下方に配置され、回転ハース22によって運ばれたる
つぼ42のペレットP34が電子銃32よりの電子ビー
ムによって溶融し、蒸発される間、るつぼ42の底面を
支持してペレットP34を自転させる。回転ハース22
が間欠的に回転することで他のるつぼも順次回転台23
上に運ばれる。
【0017】次に実験例を説明する。
【0018】図7は、第2実施例の薄膜作製装置を用い
て、直径50mm、厚さ10mm程度の円盤状に成形さ
れたSiO2 のペレットを各るつぼに投入し、るつぼを
自転させながら電子ビームで溶融して蒸発させ、一定時
間おきに3回基板上の膜厚分布を測定した結果を示すも
のである。横軸は基板への入射角、縦軸は膜厚比であ
る。膜厚分布をcosn (θ)で近似すると、n=1の
曲線上に安定して分布していることが解る。
【0019】図8は、同様の蒸着源を用いて、自転させ
ずに電子ビームで蒸発させた時の膜厚分布の測定結果で
ある。膜厚分布をcosn (θ)で近似した場合に、n
=1から2の曲線の間で変動し、かつ経時的に変化して
いることが解る。図9および図10は、上記と同様の実
験を、ZrO2 のペレットについて行った場合の測定結
果を示すものである。
【0020】図9は、ZrO2 のペレットを自転させな
がら電子ビームで溶融した場合で、図7と同様に膜厚分
布はcosn (θ)の曲線上にあって経時的な変化は微
小である。
【0021】図10は、ZrO2 のペレットを自転させ
ずに溶融した場合で、図8と同様に膜厚分布がn=1か
ら2の曲線の間で変動し、経時的にも大きく変動してい
るのが解る。
【0022】
【発明の効果】本発明は上述のとおり構成されているの
で、以下に記載するような効果を奏する。
【0023】蒸発材料からの蒸気分布を経時変化なく時
間的に安定化することができ、かつ蒸発材料を変えても
再現性良く蒸気濃度分布を安定化することができる。こ
の結果、膜厚分布補正板等を用い再現性良く安定して均
一な膜厚分布を有する薄膜を容易に製作できる。また、
製作される薄膜ごとに膜厚分布が変化するのを防ぐこと
ができ、膜厚制御性が良くなるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の主要部を示す部分模式断面図であ
る。
【図2】図1の装置の回転ハースのみを示す模式平面図
である。
【図3】図1の装置の固定盤のみを示す模式平面図であ
る。
【図4】第2実施例の主要部を示す部分模式断面図であ
る。
【図5】図4の装置の回転ハースのみを示す模式平面図
である。
【図6】図4の装置のるつぼの詳細を説明する説明図で
ある。
【図7】図4の装置を用いて行った実験の測定結果を示
すグラフである。
【図8】従来の装置を用いて行った比較実験の測定結果
を示すグラフである。
【図9】図4の装置を用いて行った別の実験の測定結果
を示すグラフである。
【図10】従来の装置を用いて行った比較実験の測定結
果を示すグラフである。
【符号の説明】
P13,P17,P34,P38 ペレット 1,21 固定盤 1b 第1の開口 1c 第2の開口 2,22 回転ハース 2a,22a,3a,23a 回転軸 3,23 回転台 13〜20,34〜41 円形穴 42,46 るつぼ 4a,4b,5a,5b,24a,24b,25a,2
5b Oリング 6a,6b,7a,7b,26a,26b,27a,2
7b ギア 8,9,28,29 可変速モータ 10,11,30,31 ロータリジョイント 12,32 電子銃
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤村 秀彦 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 沢村 光治 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 蒸発材料に電子ビームを照射してこれを
    溶融し、蒸発させる薄膜作製方法であって、前記蒸発材
    料を溶融しながらこれを自転させることを特徴とする薄
    膜作製方法。
  2. 【請求項2】 蒸発材料が円盤状の塊状体であることを
    特徴とする請求項1記載の薄膜作製方法。
  3. 【請求項3】 蒸発材料を溶融し、蒸発させるための電
    子ビーム照射手段と、前記蒸発材料を自転させる回転手
    段からなる薄膜作製装置。
  4. 【請求項4】 複数の蒸発材料を順次蒸発位置に搬送す
    る搬送手段と、前記蒸発位置に搬送された蒸発材料を溶
    融し、蒸発させるための電子ビーム照射手段とからなる
    薄膜作製装置であって、前記蒸発位置に搬送された蒸発
    材料を自転させる回転手段を備えていることを特徴とす
    る薄膜作製装置。
  5. 【請求項5】 搬送手段が複数の蒸発材料のそれぞれを
    収容する着脱自在なるつぼを有することを特徴とする請
    求項4記載の薄膜作製方法。
JP5084196A 1993-03-18 1993-03-18 薄膜作製方法およびその装置 Pending JPH06272028A (ja)

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JP5084196A JPH06272028A (ja) 1993-03-18 1993-03-18 薄膜作製方法およびその装置

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JP5084196A JPH06272028A (ja) 1993-03-18 1993-03-18 薄膜作製方法およびその装置

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003522292A (ja) * 1999-08-04 2003-07-22 ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ 電子ビーム物理蒸着被覆装置と該装置用のインゴット・マガジン

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003522292A (ja) * 1999-08-04 2003-07-22 ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ 電子ビーム物理蒸着被覆装置と該装置用のインゴット・マガジン
JP4875817B2 (ja) * 1999-08-04 2012-02-15 ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ 電子ビーム物理蒸着被覆装置と該装置用のインゴット・マガジン

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