JPH0627037B2 - 導電性サイアロン焼結体及びその製造方法及び伸線用ダイス - Google Patents

導電性サイアロン焼結体及びその製造方法及び伸線用ダイス

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JPH0627037B2
JPH0627037B2 JP63309823A JP30982388A JPH0627037B2 JP H0627037 B2 JPH0627037 B2 JP H0627037B2 JP 63309823 A JP63309823 A JP 63309823A JP 30982388 A JP30982388 A JP 30982388A JP H0627037 B2 JPH0627037 B2 JP H0627037B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はサイアロン焼結体およびその製造方法、更に伸
線用ダイスへの応用に関するものであり、特に、一般式
Si6-zAlzOzN8-zで表されるβ型サイアロンを主体とする
導電性焼結体に関するものである。
従来の技術 β型サイアロン焼結体は、鉄などの金属が比較的凝着し
にくい、高温強度および耐酸化性に優れ、熱膨張係数が
小さく耐熱衝撃性が大きい等の利点があるため、近年種
々の分野で応用が試みられている。一方、β型サイアロ
ン焼結体は加工性に難点があり、現状では一般にダイヤ
モンド砥石を用いて加工が行なわれているが、加工屑に
よる砥石の目詰りが起こりやすく、加工時間およびコス
トが非常に大きくなるという問題点がある。
このため、最近β型サイアロンにIVa 、Va、VIa 族元素
の酸化物、窒化物、炭化物を添加して導電性を付与し、
配電加工を可能としたサイアロン焼結体を得ることが提
案されている(特開昭62−265177)。放電加工により、
特殊・複雑形状のものが比較的短時間・低コストで加工
可能となる。従って、伸線用ダイスのようなテーパや曲
面を組合せた形状でも比較的加工が容易となる。
発明が解決しようとする課題 本発明者は、上記公知技術による導電性サイアロン焼結
体を、ダイスやバイトのような金属加工用工具に適用す
べく実験検討を行った結果、実用的にはセラミックス粒
子間の結合力がより高い焼結体が望ましいという結論を
得た。
すなわち、粒子間の結合力が弱い場合、鉄のような金属
が塑性変形する際発生する高い応力によって、粒子が剥
離し摩耗が進行する。この摩耗を抑制し工具寿命を延長
するためには、粒子間の結合力を高めること、すなわち
抗折強度を高める必要がある。抗折強度を高める方法と
しては、ホットプレス、HIP等の物理的方法が提案さ
れている(特開昭59−207881)。
しかしながら、ホットプレスにより焼結する場合には、
比較的単純の形状の焼結体は得られるが、複雑形状の焼
結体を得ることは困難である。また、HIPを用いる場
合、複雑形状の焼結体を得ることは可能であるが、前工
程での焼結が必要となり製造工程がそれだけ増えること
になる。
本発明は、上記事情に鑑み、製造工程を増やすことな
く、抗折強度がより高く特殊・複雑形状を有する導電性
サイアロン焼結体を提供することを目的とするものであ
る。さらに、本焼結体を伸線用ダイスに適用することに
より、寿命の長いダイスを提供することを目的とする。
課題を解決するための手段 上記目的を達成するために本第1の発明は、焼結助剤を
含むβ型サイアロン(Si6-zAlzOzN8-z)に対して、Ti、
Zrの窒化物のうち一種以上が全容量に対して25〜60容量
%、Ti、Zr珪化物のうち一種以上が全容量に対して 0.2
〜4.6 容量%からなる焼結体であることを特徴とする。
すなわち、Ti、Zrの窒化物を構成成分とするのはこれら
が導電性と高融点をもつ化合物であり、サイアロンの焼
結に悪影響を与えることが少ないからである。これら化
合物の添加量を25〜60容量%とするのは、25容量%未満
では導電性化合物粒子相互の接触点が少なく、放電加工
に必要な導電性が得られないからであり、60容量%を越
えると本来β型サイアロンが有する金属との凝着しにく
さや高強度高靭性が損なわれるからである。窒化物の添
加量はより好ましくは30〜50容量%である。
Ti、Zrの珪化物は、いずれもサイアロン焼結時に生成す
る融液と濡れやすい。従って、第1図(A) のように珪化
物がない場合、融液はセラミックス粒子間に十分に行き
渡ることができないが、第1図(B) のように珪化物があ
る場合、融液は珪化物粒子表面を積極的に濡らし、同時
に周囲の粒子表面をも濡らすので融液が粒子間に十分に
行き渡ることができ、より均質性が高く欠陥の少ない組
織となる。その結果、ホットプレスやHIPに匹敵する
高強度を有することになる。
これら珪化物の添加量を 0.2〜4.6 容量%とするのは、
0.2容量%未満では融液と粒子の濡れを向上させるのに
不十分であり、 4.6容量%を越えると珪化物自身が破壊
の起点となる効果の方が顕著になるからである。珪化物
の添加量はより好ましくは 1.5〜2.5 容量%である。
焼結助剤としては、公知のものが使用できる。
さらに、本第2の発明である導電性サイアロン焼結体の
製造方法は次の通りである。
すなわち、Si3N粉末、Al2O粉末、AlNポリタイプ粉
末(AlNを含む)および焼結助剤に対し、Ti、Zrの窒化
物のうち一種以上を全容量に対して25〜60容量%、Ti、
Zrの珪化物のうち一種以上が全容量に対して 0.2〜4.6
容量%からなる混合粉末を成形し、この成形体を常圧又
は加圧窒素ガス雰囲気中で1600℃±50℃で1時間以上保
持した後、1700〜1840℃で2時間以上保持して焼結する
ことにより本発明導電性サイアロン焼結体が得られる。
ここで、1600℃±50℃で1時間以上保持するのは、融液
を粒界に均一に分布させるためである。1550℃未満では
融液の分布が不充分であり、1650℃を超えるとSi3N
の溶解が始まるので好ましくない。また、1700℃未満の
焼結温度では緻密化が十分に進まず、1840℃を越える場
合には 100気圧以上の窒素ガス中でなければSi3Nの分
解を抑制することはできないが、このような高圧では予
め成型体の開気孔をなくすことが必要となり製造工程を
増やすことになる。
さらに本第3の発明は、上述の焼結体又は上述の製造方
法によって製造した焼結体をニブとダイケースとを有す
る伸線用ダイスにおいて、ニブに適用することである。
作用 以上のように本発明により、ホットプレスすることなし
に、常圧もしくは加圧の窒素雰囲気中で焼結することに
より、従来の導電性サイアロン焼結体よりも粒子間の結
合力が高く、従って抗折強度が高い焼結体を容易に得る
ことが可能となった。更に、ニブとダイケースとを有す
る伸線用ダイスにおいて、該ニブへ上述の導電性サイア
ロン焼結体を適用し、金属線材を伸線とすると、従来材
料よりもダイス寿命が向上した。これは、ニブを構成す
る材料の粒子間結合力向上により、粒子が剥離しにくく
なり、ニブの摩耗が抑制されたためである。
実施例 以下、本発明を実施例に基づいて、更に詳細に説明す
る。
実施例1 Si3N粉末(平均粒径 0.5μm、α化率97%以上)、Al
2O粉末(平均粒径 0.2μm)、AlNポリタイプ粉末
(結晶型21R、平均粒径3μm)を用いて、焼結体中の
β型サイアロン(Si6-zAlzOzN8-z)のZ=0.45となるよ
うに配合し、更に焼結助剤としてY2O3粉末(平均粒径
0.6μm)を(Y2O3/β型サイアロン+Y2O3)× 100=
7.3重量%となるように配合した。
この粉末に、TiN、ZrN(いずれも平均粒径2μm)お
よびTiSi、ZrSi(いずれも平均粒径3μm)を表1
に示す割合となるように配合した。
これらを混合、成形後、常圧窒素ガス雰囲気中で1600℃
で2時間保持した後、1750℃で5時間保持して焼結し、
室温まで徐冷した。これにより得られた焼結体の常温抗
折強度、電気抵抗率を表1に示す。
比較例は、TiあるいはZrの珪化物を含まない例である。
実施例2 実施例1に示す本発明の焼結体のうちいくつかを伸線用
ダイスのニブに適用し、伸線テストに供試した。その結
果を表2に示す。
発明の効果 本発明により、従来のものより抗折強度が高く、放電可
能加工なβ型サイアロン焼結体の製造が可能となった。
また本発明のサイアロンを伸線用ダイスに適用すること
により、ダイスの高寿命化が可能となった。本発明のサ
イアロンは伸線用ダイスに限定されるものではなく、バ
イトその他金属加工用工具にも適用が可能である。
【図面の簡単な説明】
第1図は融液とセラミックス粒子の濡れを示す説明図で
ある。 1……セラミックス粒子、2……融液、3……珪化物粒
子。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】焼結助剤を含むβ型サイアロン(Si6-zAlz
    OzN8-z)に対して、Ti、Zrの窒化物のうち一種以上が全
    容量に対して25〜60容量%、Ti、Zrの珪化物のうち一種
    以上が全容量に対して 0.2〜4.6 容量%添加してなるこ
    とを特徴とする導電性サイアロン焼結体。
  2. 【請求項2】Si3N粉末、Al2O粉末、AlN ポリタイプ
    粉末(AlN を含む)および焼結助剤に対し、Ti、Zrの窒
    化物のうち一種以上を全容量に対して25〜60容量%、T
    i、Zrの珪化物のうち一種以上が全容量に対して 0.2〜
    4.6 容量%からなる混合粉末を成形し、この成形体を常
    圧又は加圧窒素ガス雰囲気中で1600℃±50℃で1時間以
    上保持した後、1700〜1840℃で2時間以上保持して焼結
    することを特徴とする導電性サイアロン焼結体の製造方
    法。
  3. 【請求項3】ニブとダイケースとを有する伸線用ダイス
    において、該ニブが請求項1記載の導電性サイアロン焼
    結体からなることを特徴とする伸線用ダイス。
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