JP3283238B2 - 窒化ケイ素系セラミックス部品およびその製造方法 - Google Patents

窒化ケイ素系セラミックス部品およびその製造方法

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JP3283238B2 JP00094899A JP94899A JP3283238B2 JP 3283238 B2 JP3283238 B2 JP 3283238B2 JP 00094899 A JP00094899 A JP 00094899A JP 94899 A JP94899 A JP 94899A JP 3283238 B2 JP3283238 B2 JP 3283238B2
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based ceramic
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は窒化ケイ素系セラミ
ックス部品に関し、さらに詳しくは、機械的強度に優れ
た常圧焼結により得られた窒化ケイ素系セラミックス部
品に関する。 【0002】 【従来の技術】従来から、例えばセラミックス焼結体を
使用して軸受けやボールベアリングのような高い精度を
要求される製品を製造する場合には、最終寸法より大き
めの製品を比較的低い精度で成形して焼成し、このよう
にして得たセラミックス焼結体に切削加工を施して最終
形状とすることが行われていた。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながらこのよう
な方法で製造されたセラミックス部品では、切削過程で
ミクロな鋭角状の切欠きが生じ、このため機械的強度が
低下して所期の特性を得ることができないという問題が
あった。 【0004】特にこのように高い機械的強度を要求され
るセラミックス部品として窒化ケイ素系セラミックス焼
結体からなる部品を用いる場合には、緻密な構造とな
り、かつ密度が理想密度に近いものとなる焼結方法とし
てホットプレスを用いていた。 【0005】しかしながらホットプレスにより焼結され
た窒化ケイ素系セラミックス焼結体は機械的強度は高い
が、複雑形状とすることは困難であった。また高温高圧
下で行うホットプレスは設備も専用の特殊な炉などが必
要であり、コストも高く、より良い方法が望まれてき
た。 【0006】一方、常圧焼結により焼結された窒化ケイ
素系セラミックス焼結体は、複雑形状とすることは容易
であるが、100kg/mm2 に満たない機械的強度し
かなかった。 【0007】本発明はこのような従来の欠点を鑑みてな
されたものであり、機械的強度がホットプレスにより焼
結された窒化ケイ素系セラミックス焼結体と同等であ
り、かつ容易に複雑形状にすることができ、コストの低
減も図れる常圧焼結により焼結された窒化ケイ素系セラ
ミックス焼結体からなるセラミックス部品を提供するこ
とを目的とする。 【0008】 【課題を解決するための手段】本発明の窒化ケイ素系セ
ラミックス部品は、請求項1として窒化アルミニウムを
含有した窒化ケイ素焼結体において、表面に酸化珪素膜
を設けたことを特徴とする窒化ケイ素系セラミックス部
品。 【0009】請求項2として窒化アルミニウムを添加し
た窒化ケイ素成形体を、常圧かつ酸素含有雰囲気中で焼
結したことを特徴とする請求項1記載の窒化ケイ素系セ
ラミックス部品の製造方法。 【0010】請求項3として、該酸素含有雰囲気が大気
であることを特徴とする請求項2記載の窒化ケイ素系セ
ラミックス部品の製造方法。さらに本発明の窒化ケイ素
系セラミックス部品は、常圧焼結により得られる窒化ケ
イ素系セラミックス焼結体を所定の形状に切削加工し、
この窒化ケイ素系セラミックス焼結体の焼結温度よりも
低い温度で、かつそのガラス相の軟化点温度よりも高い
温度で加熱処理してなる窒化ケイ素系セラミックス部品
である。 【0011】また本発明における加熱処理温度は、窒化
ケイ素系セラミックス焼結体のガラス相である酸化イッ
トリウム、酸化アルミニウムおよび窒化アルミニウムの
軟化点である800℃以上の温度である必要がある。ま
た大気中のように酸素の存在下であっても窒化ケイ素系
セラミックス焼結体の酸化がほとんど進行しない温度と
して1100℃以下の温度である必要がある。 【0012】また加熱処理時間としては1〜24時間が
適当であるが、加熱処理温度が低いと加熱処理時間は長
時間を要し、加熱処理温度が高いと加熱処理時間は短時
間で済む傾向がある。 【0013】一般的に製品の品質としては、加熱処理温
度が低く加熱処理時間が長い方が加熱処理温度が高く加
熱処理時間が短いものより良い。本発明によれば、切削
加工の際に生じたミクロな鋭角状の切欠きが熱処理によ
り丸められる。また常圧焼結により得られる窒化ケイ素
系セラミックス部品の表面には二酸化ケイ素からなるサ
ブミクロン単位のきわめて薄い酸化膜層が形成され、窒
化ケイ素系セラミックス部品の表面を保護する。これら
の相互作用により、窒化ケイ素系セラミックス部品の機
械的強度は一層向上し、従来のホットプレスにより得ら
れる窒化ケイ素系セラミックス部品と同等の機械的強度
の窒化ケイ素系セラミックス部品が得られる。 【0014】 【発明の実施の形態】以下本発明の実施例について説明
する。 ・実施例1 Si34 100重量部 Y23 5重量部 AlN 3重量部 Al23 3重量部 上記の混合粉末にバインダーを加えて平板状に加圧成形
し、700℃で3時間脱脂した後、常圧にて1750℃
で3時間焼成して100mm×100mm×12mmの
平板状の窒化ケイ素系セラミックス焼結体を得た。 【0015】次いで、この平板状の窒化ケイ素系セラミ
ックス焼結体の最終仕上げとして粒度#400のダイヤ
モンドディスクを用いて3mm×4mm×40mmに裁
断して角棒状の試験試料を作り、そのうち24試料をそ
のまま標点間距離20mmで3点曲げにより抗折強度を
測定し(比較例1)、残り25試料を大気中、1000
℃で2時間熱処理を施した後同じ条件で抗折強度を測定
した(実施例1)。その結果は表1の通りであった。 【0016】 【表1】またこれらのワイブル分布は図1(実施例1)および図
2(比較例2)に示した通りであった。 【0017】 【発明の効果】以上明らかなように、本発明の常圧焼結
により得られる窒化ケイ素系セラミックス部品は、研削
加工が施されているにもかかわらずその機械的強度は非
常に大きく、軸受け部品やベアリング等の構造部品に有
利に使用することができる。 【0018】また従来のように非酸化性雰囲気下(窒素
雰囲気や不活性雰囲気下など)で加熱処理する必要がな
いので、加熱処理が容易でまた大気を使用するのでコス
トの低減も図れた。 【0019】また窒化ケイ素系セラミックス部品に使用
する焼結体っは、常圧焼結により焼結を行うので、ホッ
トプレスにより焼結を行う際より炉などの設備も簡単に
でき、コストの低減を図れ、メンテナンスも容易になっ
た。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の実施例1のワイブル分布を示すグラフ
である。 【図2】本発明の比較例1のワイブル分布を示すグラフ
である。

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.窒化アルミニウムを含有した窒化ケイ素焼結体を裁
    断し、その表面に酸化珪素膜を設けた窒化ケイ素系セラ
    ミック部品において、同じ窒化ケイ素焼結体から裁断さ
    れた窒化ケイ素系セラミック部品を含む任意に抽出した
    少なくとも25試料の抗折強度を3点曲げにより測定し
    たとき、その平均値が105kg/mm以上、かつ最
    小値が71.9kg/mm以上であることを特徴とす
    る窒化ケイ素系セラミックス部品。 2.窒化アルミニウムを添加した窒化ケイ素成形体を、
    常圧かつ酸素含有雰囲気中で焼結したことを特徴とする
    請求項1記載の窒化ケイ素系セラミックス部品の製造方
    法。 3.該酸素含有雰囲気が大気であることを特徴とする請
    求項2記載の窒化ケイ素系セラミックス部品の製造方
    法。
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