JPH06268412A - 誘電体フィルタ - Google Patents

誘電体フィルタ

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JPH06268412A
JPH06268412A JP5194593A JP5194593A JPH06268412A JP H06268412 A JPH06268412 A JP H06268412A JP 5194593 A JP5194593 A JP 5194593A JP 5194593 A JP5194593 A JP 5194593A JP H06268412 A JPH06268412 A JP H06268412A
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dielectric
conductor
electrode
electrodes
resonators
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Toshiharu Noguchi
敏春 野口
Kazuhiro Eguchi
和弘 江口
Hiroshi Ono
博司 大野
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 小型で、かつ部品点数を削減してコストを低
減できる誘電体フィルタを提供する事を目的とする。 【構成】 誘電体共振器11,12にそれぞれ外導体1
1c,12cに切欠部11k,12kを設け、その中に
段間結合用の電極11f,12fをそれぞれ設ける。こ
の時電極11f,12fは各導体、例えば外導体11
c,12cや内導体11d,12dとは接触していな
い。この電極11f,12f同士が当接するように誘電
体共振器11,12を接合する。さらに切欠部11k,
12kの中に入出力結合用の電極11g,12gを設け
る。そして電極11fと電極12fを接合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は携帯電話や無線電話等の
通信機器等に搭載される誘電体フィルタに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】以下、従来の誘電体フィルタについて説
明する。
【0003】図27は従来の誘電体フィルタを示す斜視
図である。1,2は誘電体材料で構成された誘電体基材
1a,2aに貫通孔1b,2bが設けられ、誘電体基材
1a,2aの外周部に外導体1c,2c、貫通孔1b,
2bに内導体1d,2d、外導体1c,2cと内導体1
d,2dとを連結する連結導体1e,2eより構成され
た誘電体共振器で、5は誘電体基板(アルミナ基板等)
上に導体5a,5b,5c,5dを形成し、入出力結合
容量(5aと5c,5bと5d間)、及び段間結合容量
(5aと5b間)を実現した結合基板であり、その詳細
を図28(a)の従来の誘電体フィルタの結合基板の正
面図、及び図28(b)の従来の誘電体フィルタの結合
基板の背面図に示す。6,7は内導体1d,2dと結合
基板5とを電気的、機械的に接続するための中心導体で
ある。8,9は入出力端子で結合基板5の導体5c,5
dに半田付け等で電気的、機械的に接続している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の構成では、結合基板5、中心導体6,7、入出力端
子8,9等が必要であり、誘電体フィルタの大きさを小
型化する事が難しく、また部品点数が多く、工数がかか
り、量産性が悪いという問題点があった。
【0005】本発明は前記従来の課題を解決するもの
で、小型化に加え部品点数も削減でき、量産性に優れた
誘電体フィルタを提供する事を目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、開放端面側の外部導体の2面に外部導体から独立し
て、入出力結合用導体及び、段間結合用導体を設けた誘
電体共振器を段間結合用導体間をハンダ等で密着させ
て、さらに、入出力結合用導体とプリント基板の入出力
線路とを、直接ハンダ等で電気的、機械的に接続した。
【0007】
【作用】この構成によって、誘電体基材の内導体と入出
力結合用導体間との容量及び、内導体と段間結合用導体
間との容量で入出力結合及び段間結合を行わせる事によ
り、結合基板、中心導体、入出力端子をなくす事がで
き、小型化を実現できる。さらに、部品点数の削減によ
り、組立工数の削減ができる。
【0008】
【実施例】(実施例1)図1及び図2はそれぞれ本発明
の第1の実施例における誘電体フィルタを示す斜視図及
び分解斜視図である。図1,図2において、11,12
はそれぞれ誘電体共振器である。以下、誘電体共振器の
構造について、誘電体共振器11を用いて説明する。B
aO−TiO2−Nd23,BaO−TiO2,ZrO2
−SnO2−TiO2,BaO−Sm23−TiO2等の
誘電体材料で構成された誘電体基体11aに貫通孔11
bを設ける。この時誘電体基体11aの外形形状は方形
であり、貫通孔11bは断面円筒型に形成されている。
誘電体基体11aの外側面には外導体11cが設けられ
ており、貫通孔11bを構成する内側面には内導体11
dが設けられている。外導体11cと内導体11dは一
方の端面に設けられた連結導体11eによって連結され
ている。また誘電体基体11aの4つの外側面の内、外
側面11i,11hそれぞれの開放端11j側に誘電体
基体11aがむき出しになるように切欠部11kが設け
られている。さらに外側面11iに設けられた切欠部1
1k内には、他の導体と接触しないように形成された段
間結合用の電極11fが設けられており、外側面11h
に設けられた切欠部11k内には同様に他の導体と接触
しないように形成された入出力結合用の電極11gが設
けられている。
【0009】誘電体共振器12も誘電体共振器11とほ
ぼ同じ構成を有している。すなわち誘電体基体12a,
貫通孔12b,外導体12c,内導体12d,連結導体
12e,段間結合用の電極12f,入出力結合用の電極
12g,外側面12h,外側面12i,開放端12j,
切欠部12kで構成されている。誘電体共振器11と誘
電体共振器12はアルファベットに対応している部分
(例えば誘電体基体11aと誘電体基体12a)はほぼ
同じ構成となっている。ほぼ同じ構成と記述したのは、
図2からも判かるように、誘電体共振器11と誘電体共
振器12は互いに鏡面対称の関係になっているからであ
る。従って電極11f,11gの形成位置と、電極12
f,12gの形成位置を注意しなければならない。
【0010】誘電体共振器11と誘電体共振器12は電
極11fと電極12fが対向するように突き合わせてク
リーム半田等で互いに接合した際に、電極11g及び電
極12gがそれぞれ同一面を向くようになっている。こ
れは前述のようにこれら誘電体共振器が互いに鏡面対称
の関係になっているからである。
【0011】また外導体11c,12c、内導体11
d,12d、連結導体11e,12e、電極11f,1
2f、電極11g,12g(以下これらの膜を導体膜と
総称する)それぞれは、銅や銀等の導電材料で構成され
た薄膜で構成されており、その膜厚は5μm程度となる
ように形成される。本実施例では、導体膜を1層で構成
したが、2層以上の多層にしてもよい。さらに膜厚は5
μm程度としたが、誘電体フィルタの使用条件等によっ
て膜厚は適宜決定しなければならない。
【0012】さらに(実施例1)では電極11g,12
g及び電極11f,12fの形状を方形としたが、円形
でも楕円形でもまたは多角形等の何れの形状でもよい。
【0013】図3は本発明の第1の実施例における誘電
体フィルタの等価回路を示す回路図である。図3におい
て13は誘電体共振器11の等価回路を示しており、1
4は誘電体共振器12の等価回路を示している。C1は
電極11gと内導体11d間の容量を示しており、C3
は電極12gと内導体12d間の容量を示している。C
2は電極11fと電極11d間の容量と、電極12fと
内導体12d間容量の合成容量を示している。これから
判るように本実施例の誘電体フィルタは構成が非常に簡
単になり小型化できる。具体的に示せば、中心導体及び
誘電体基板等が本実施例では不要になって、構成が簡単
になり、その結果大きさを50%程度小さくする事がで
きる。
【0014】図4は本発明の第1の実施例における誘電
体フィルタを基板上に実装した状態を示す斜視図であ
る。図4において、15はガラス・エポキシ樹脂等の絶
縁材料で構成されたプリント基板、16,17はそれぞ
れプリント基板15上に形成された入出力線路、18は
同様にプリント基板15上に形成された接地線路であ
る。入出力線路16には誘電体共振器11の電極11g
が半田19で接合されており、入出力線路17には誘電
体共振器12の電極12gが半田20で接合されてい
る。さらに接地線路18には誘電体共振器11,12そ
れぞれの外導体11c,12cが半田21で接合されて
いる。なお入出力線路16,17及び接地線路18はA
gペースト等の導電性ペーストをプリント基板15上に
所定の形状に塗布し、焼き付ける事によってそれぞれ形
成される。
【0015】図5は(実施例1)と従来例それぞれの減
衰特性を示すグラフである。図5においてAは本実施例
の特性曲線を示し、Bは従来例の特性曲線を示す。図5
から判るように本実施例の特性曲線Aにおいて低域及び
高域においてそれぞれ極A1,A2を有している事が判
かる。これは図3に示す等価回路で示されるように、段
間結合において容量性結合以外に若干の電磁界結合Mが
発生する事に起因する。一方従来例では特性曲線には極
は形成されていない。
【0016】以上のように構成された誘電体フィルタに
ついて以下その製造方法を説明する。
【0017】まず原材料(BaO,TiO2,Nd23
等)を所定量ずつ配合し、この配合物をミル等を用いて
混合する。次にこの混合物をスプレードライヤー等を用
いて粒度の調整及びバインダーの添加を行ない、造粒す
る。次に造粒物を乾式プレスを用いて所定の形状に成形
し、その成形物を焼成炉で1300℃〜1400℃の温
度で焼結させ、図6に示すような筒型の誘電体基体11
aを作製する。次に誘電体基体11a上に導体膜を形成
する。まず導体膜を形成する場合には、さまざまな形成
方法があるので、数例を挙げて説明する。
【0018】まず第1の方法として、導体膜を構成する
材料に銅を用いた時について説明する。誘電体基体11
aの表面をバレル研磨機やブラスト装置によって粗面化
し、その後に誘電体基体11aにエッチング処理を施し
て、誘電体基体11aの表面粗度を5μm〜9μm程度
に調整する。この時エッチング液としては例えばHF−
HNO2系のものを用いる。次に誘電体基体11aの全
表面を塩化第1錫等を用いて感受性化処理を行なった後
に、全表面に触媒金属となるパラジウムを付着させる。
次に図7に示すように、誘電体基体11aの一部にレジ
スト膜23を形成する。すなわち誘電体基体11aの導
体膜が付着してはならない部分(将来、切欠部11kや
開放端11jとなる部分)にレジスト膜23を形成す
る。レジスト膜23はレジストインクを印刷技術等を用
いて誘電体基体11a上に塗布し、その塗布したレジス
トインクを乾燥硬化させる事によって形成される。次に
このように加工された誘電体基体11aを無電解銅鍍金
法を用いて、誘電体基体11a上に薄い第1の銅膜を形
成する。この時第1の銅膜はレジスト膜23が形成され
ていない部分のみに選択的に形成される。次に電解銅鍍
金にて第1の銅膜の上に第2の銅膜を積層し、導体膜を
形成する。この時導体膜は5μm程度になるように形成
する。そして最後にレジスト膜23を溶剤等で溶かし出
して図1,2に示すような誘電体共振器11(または1
2)を作製する。なおこの製造方法ではレジスト膜23
を印刷技術で誘電体基体11aの所定の位置にレジスト
インクを塗布した後に乾燥硬化させる方法で形成したけ
れども、レジストとして感光性レジストを用いる方法も
ある。すなわちパラジウム等の触媒金属を誘電体基体1
1aに付着させた後に、誘電体基体11a全表面に感光
性レジストを塗布し、露光させて所定の部分の感光性レ
ジストのみを硬化させる。そして現像剤によって、感光
性レジストが硬化していない部分を洗い流し、図7に示
すようにレジスト膜23を形成してもよい。
【0019】次に他の導体膜の形成方法について説明す
る。最初に誘電体基体11aの全表面に導体膜24を図
8に示すように形成する。この時、導体膜24としては
前述のように銅を2層構造にして形成してもよい。ま
た、Agペーストを誘電体基体11aの全表面に印刷
し、乾燥した後に800℃〜900℃の温度で熱処理を
行う事によって、導体膜24を誘電体基体11aの全表
面に形成してもよい。次に図9に示すようにレジスト膜
25を導体膜24上に所定の形状に形成する。レジスト
膜25の形成方法は前述の例と同じ方法で形成する。導
体及び電極として残す部分上にレジスト膜25を形成
し、誘電体基体11aにケミカルエッチングやドライエ
ッチング等のエッチング技術を用いて不要部分の導体膜
24を削除し、図1,2に示す誘電体共振器11(また
は12)を形成する。
【0020】さらなる方法としては、図8に示すように
誘電体基体11aの全表面に導体膜24を形成した後
に、切削加工やレーザー加工等を施して、物理的に除去
して図1,2に示す誘電体共振器11(または12)を
形成する。
【0021】上述のように構成した誘電体共振器11,
12を電極11fと電極12fが対向するように突合
せ、クリーム半田等で外導体11cと外導体12cを接
合するとともに、電極11fと電極12fをそれぞれク
リーム半田等の接合材によって接合する。
【0022】次に(実施例1)の応用例について説明す
る。図10,11はそれぞれ本発明の第1の実施例の応
用例における誘電体フィルタを示す斜視図及び分解斜視
図である。
【0023】図10及び図11において、26,27は
それぞれ誘電体共振器で、誘電体共振器26,27はそ
れぞれ図1,2に示す構造とほぼ同じであるが、貫通孔
の形状が異なっている。まず誘電体共振器26について
説明する。26aは誘電体材料で構成された誘電体基体
で、誘電体基体26aは外形が方形状に形成されてい
る。さらに誘電体基体26aには貫通孔が設けられてお
り、貫通孔は開放端側に形成された方形状の孔26b
と、孔26bに連結した円筒状の孔26cによって構成
されている。図1,2に示す誘電体共振器において貫通
孔は開放端から連結端に至るまで同一の径を有していた
が、この他の実施例においては、貫通孔に段差部が設け
られている事が特徴になる。この構成によって孔26b
内に形成される内導体26dを大きく形成できるので、
入出力結合用の電極26eと内導体26d間の入出力結
合容量を大きく取る事ができるとともに、段間結合用の
電極26fと内導体26d間の段間結合容量を大きく取
る事ができるので、広帯域の誘電体フィルタを作製する
事ができる。誘電体共振器27も同様に誘電体基体27
aに方形状の孔27bと円筒状の孔27cを連結した貫
通孔が設けられており、この貫通孔内に内導体27dを
設ける事によって電極27eと内導体27d間の入出力
結合容量を大きく取る事ができるとともに、電極27f
と内導体27d間の段間結合容量を大きく取る事ができ
る。
【0024】その他の構成は図1,2に示すものと同様
の構成を有している。 (実施例2)図12及び図13はそれぞれ本発明の第2
の実施例における誘電体フィルタを示す斜視図及び分解
斜視図である。図12,13において、28,29はそ
れぞれ誘電体共振器である。以下、誘電体共振器の構造
について、誘電体共振器28を用いて説明する。BaO
−TiO2−Nd23,BaO−TiO2,ZrO2−S
nO2−TiO2,BaO−Sm23−TiO2等の誘電
体材料で構成された誘電体基体28aに貫通孔28bを
設ける。この時誘電体基体28aの外形形状は方形であ
り、貫通孔28bは断面円筒型に形成されている。誘電
体基体28aの外側面には外導体28cが設けられてお
り、貫通孔28bを構成する内側面には内導体28dが
設けられている。外導体28cと内導体28dは一方の
端面に設けられた連結導体28eによって連結されてい
る。また誘電体基体28aの4つの外側面の内、外側面
28hの開放端28j側に誘電体基体28aがむき出し
になるように切欠部28kが設けられている。さらに切
欠部28k内には、他の導体と接触しないように形成さ
れた段間結合用の電極28fと、電極28fと同様に他
の導体と接触しないように形成された入出力結合用の電
極28gが設けられている。この点が(実施例1)と異
なる点である。すなわち(実施例1)では、段間結合用
の電極と、入出力結合用の電極はそれぞれ誘電体共振器
の外側面の異なる面にそれぞれ形成されていたが、(実
施例2)では、一つの外側面28hに切欠部28kを設
け、その切欠部28k内に電極28f,28gをそれぞ
れ形成した。
【0025】誘電体共振器29も誘電体共振器28とほ
ぼ同じ構成を有している。すなわち誘電体基体29a,
貫通孔29b,外導体29c,内導体29d,連結導体
29e,段間結合用の電極29f,入出力結合用の電極
29g,外側面29h,開放端29j,切欠部29kで
構成されている。誘電体共振器28と誘電体共振器29
はアルファベットに対応している部分(例えば誘電体基
体28aと誘電体基体29a)はほぼ同じ構成となって
いる。ほぼ同じ構成と記述したのは、図13からも判か
るように、誘電体共振器28と誘電体共振器29は互い
に鏡面対称の関係になっているからである。従って電極
28f,28gの形成位置と、電極29f,29gの形
成位置を注意しなければならない。
【0026】誘電体共振器28と誘電体共振器29は外
側面28h,29hがそれぞれ他方の誘電体共振器の外
側面と対向しないように、しかも外側面28h,29h
がそれぞれ同一方向を向くように半田等で接合されてい
る。また端子30にて電極28fと電極29fは互いに
電気的に接合されている。この時、端子30は銀や銅,
アルミニウム等の導電性材料で構成されており、端子3
0と電極28f,29fはそれぞれ半田等の導電性接合
材によって互いに接合されている。また電極28gには
端子31が、また電極29gには端子32がそれぞれ半
田等の導電性接合材を用いて互いに接合されている。こ
の時端子31,32はそれぞれ銅やアルミニウム等の導
電性材料によって構成される。
【0027】また外導体28c,29c、内導体28
d,29d、連結導体28e,29e、電極28f,2
9f、電極28g,29g(以下これらの膜を導体膜と
総称する)それぞれは、銅や銀等の導電材料で構成され
た薄膜で構成されており、その膜厚は5μm程度となる
ように形成される。本実施例では、導体膜を1層で構成
したが、2層以上の多層にしてもよい。さらに膜厚は5
μm程度としたが、フィルタの使用条件等によって膜厚
は適宜決定しなければならない。
【0028】さらに(実施例2)では電極28g,29
g及び電極28f,29fの形状を方形としたが、円形
でも楕円形でもまたは多角形等の何れの形状でもよい。
【0029】以上のように本実施例の誘電体フィルタは
構成が非常に簡単になり小型化できる。具体的に示せ
ば、中心導体及び誘電体基板等が本実施例では不要にな
って、構成が簡単になり、その結果大きさを50%程度
小さくする事ができる。
【0030】図14は本発明の第2の実施例における誘
電体フィルタを基板上に実装した状態を示す斜視図であ
る。図14において、33はガラス・エポキシ樹脂等の
絶縁材料で構成されたプリント基板、34,35はそれ
ぞれプリント基板33上に形成された入出力線路、36
は同様にプリント基板33上に形成された接地線路であ
る。入出力線路34には誘電体共振器28の端子31が
半田等の導電性接合材で接合されており、入出力線路3
5には誘電体共振器29の端子32が半田等の導電性接
合材で接合されている。さらに接地線路36には誘電体
共振器28,29それぞれの外導体28c,29cが半
田等の導電性接合材で接合されている。なお入出力線路
34,35及び接地線路36はAgペースト等の導電性
ペーストをプリント基板33上に所定の形状に塗布し、
焼き付ける事によってそれぞれ形成される。なお本実施
例では、電極28fと電極29fの接合に端子30を用
いているために、入出力線路34,35と誘電体フィル
タの電気的接合を端子31,32を介して行なったけれ
ども、電極28fと電極29fの電気的接合をプリント
基板33上に設けた接合電極によって行なう事によって
端子30を省き、それにともなって端子31,32を省
く事もできる。すなわち具体的に説明するならば、入出
力線路34,35の間に接合電極(図示せず)を導電性
材料を用いて形成し、互いに接合した誘電体共振器2
8,29(端子30や端子31,32を接合していない
状態)を電極28f,29fを双方とも接合電極に当接
させ、また入出力端子28g,29gを入出力線路3
4,35にそれぞれ当接させ、さらには外導体28c,
29cを接地導体36に当接させる。そしてクリーム半
田等の導電性接合材によってそれらを互いに接合する。
従って、端子30を設ける事によって、電極28g,2
9gとプリント基板33のそれぞれの間にすき間が生じ
る事はないので、端子31,32を別途も受ける必要は
ない。
【0031】さらに以上のように構成された誘電体フィ
ルタの製造方法は(実施例1)と同等の製造方法で作製
できるのでここでは省略する。
【0032】次に(実施例2)の応用例について説明す
る。図15,16はそれぞれ本発明の第2の実施例の応
用例における誘電体フィルタを示す斜視図及び分解斜視
図である。
【0033】図15,16において、図12、13に示
す誘電体フィルタと異なる点は、貫通孔の形状である。
図12,13に示す誘電体フィルタには貫通孔が開放端
からその反対側に行くまで同一径を有するが、この実施
例では、貫通孔の形が異なり、途中に段差部を有する構
成となっている。即ち誘電体フィルタ28には誘電体基
体28aには断面方形状の孔28mと、孔28mに連結
した断面円形状の孔28nで貫通孔が形成されており、
その貫通孔を構成する内側面には内導体28qが形成さ
れている。また誘電体フィルタ29にも同様に断面方形
状の孔29mと、孔29mに連結する孔29nによって
貫通孔が形成されており、その貫通孔を構成する内側面
には内導体29qが形成されている。このように貫通孔
に段差を設け、しかも開放端側の孔28m,29mをそ
れぞれ方形状とし、孔28n,29nよりも大きな径に
する事によって、電極28gと内導体28q間及び電極
29gと内導体29q間の入出力結合容量を大きくする
事ができ、しかも電極28fと内導体28q間及び電極
29fと内導体29q間の段間結合容量を大きくする事
ができるので、広帯域のフィルタを構成する事ができ
る。
【0034】その他の構成は図12,13に示すものと
同様の構成を有している。 (実施例3)図17及び図18はそれぞれ本発明の第3
の実施例における誘電体フィルタを示す斜視図及び分解
斜視図である。図17,図18において、37,38は
それぞれ誘電体共振器である。以下、誘電体共振器の構
造について、誘電体共振器37を用いて説明する。Ba
O−TiO2−Nd23,BaO−TiO2,ZrO2
SnO2−TiO2,BaO−Sm23−TiO2等の誘
電体材料で構成された誘電体基体37aに貫通孔37b
を設ける。この時誘電体基体37aの外形形状は方形で
あり、貫通孔37bは断面円筒型に形成されている。誘
電体基体37aの外側面には外導体37cが設けられて
おり、貫通孔37bを構成する内側面には内導体37d
が設けられている。外導体37cと内導体37dは一方
の端面に設けられた連結導体37eによって連結されて
いる。また誘電体基体37aの4つの外側面の内、外側
面37i,37hそれぞれの開放端37j側に誘電体基
体37aがむき出しになるように切欠部37p,37k
がそれぞれ設けられている。さらに外側面37hに設け
られた切欠部37k内には、他の導体と接触しないよう
に形成された段間結合用の電極37fが設けられてお
り、外側面37iに設けられた切欠部37p内には同様
に他の導体と接触しないように形成された入出力結合用
の電極(図示せず)が設けられている。また切欠部37
pは隣接する外側面(実装するプリント基板に対向する
面)にまで延在させている。また入出力結合用の電極に
はL字型の端子39を接続させる事もある。即ち誘電体
フィルタが実装されるプリント基板の状態等に応じて、
入出力結合用の電極に端子39等を接合させ、その端子
39とプリント基板上の導体膜(入出力線路等)を半田
等で互いに接合させるか、また入出力結合用の電極に端
子を設けずに、プリント基板上の導体膜と入出力結合用
の電極を半田等で直接接合させる。後者の場合は、実装
されるプリント基板に対向する面まで切欠部37pを延
在させる事によって、導電膜と入出力結合用の電極を電
気的に接続する半田等が外導体37cと接触しないよう
になっている。
【0035】誘電体共振器38も誘電体共振器37とほ
ぼ同じ構成を有している。すなわち誘電体基体38a,
貫通孔38b,外導体38c,内導体38d,連結導体
38e,段間結合用の電極38f,入出力結合用の電極
38g(誘電体共振器37の入出力結合用の電極もこの
電極と同様の構成),外側面38h,外側面38i,開
放端38j,切欠部38k,38pで構成されている。
誘電体共振器37と誘電体共振器38はアルファベット
に対応している部分(例えば誘電体基体37aと誘電体
基体38a)はほぼ同じ構成となっている。ほぼ同じ構
成と記述したのは、図18からも判かるように、誘電体
共振器37と誘電体共振器38は互いに鏡面対称の関係
になっているからである。従って電極37f,37gの
形成位置と、電極38f,38gの形成位置を注意しな
ければならない。また電極38gには誘電体共振器37
と同様に、実装されるプリント基板の状態において端子
39が接合される事がある。
【0036】誘電体共振器37と誘電体共振器38は電
極37fと電極38fが対向するように突き合わせてク
リーム半田等で互いに接合した際に、電極37g及び電
極38gがそれぞれ共振器の側面を向くようになってい
る。これは前述のようにこれら誘電体共振器が互いに鏡
面対称の関係になっているからである。
【0037】また外導体37c,38c、内導体37
d,38d、連結導体37e,38e、電極37f,3
8f、電極37g,38g(以下これらの膜を導体膜と
総称する)それぞれは、銅や銀等の導電材料で構成され
た薄膜で構成されており、その膜厚は5μm程度となる
ように形成される。本実施例では、導体膜を1層で構成
したが、2層以上の多層にしてもよい。さらに膜厚は5
μm程度としたが、フィルタの使用条件等によって膜厚
は適宜決定しなければならない。
【0038】さらに(実施例3)では電極37g,38
g及び電極37f,38fの形状を方形としたが、円形
でも楕円形でもまたは多角形等の何れの形状でもよい。
【0039】以上のように本実施例の誘電体フィルタは
構成が非常に簡単になり小型化できる。具体的に示せ
ば、中心導体及び誘電体基板等が本実施例では不要にな
って、構成が簡単になり、その結果大きさを50%程度
小さくする事ができる。
【0040】図19及び図20は本発明の第3の実施例
における誘電体フィルタを基板上に実装した状態を示す
斜視図である。図19において、40はガラス・エポキ
シ樹脂等の絶縁材料で構成されたプリント基板、41,
42はそれぞれプリント基板40上に形成された入出力
線路、43,44はそれぞれプリント基板40上に形成
され、入出力線路41,42を挟むように形成された接
地線路である。入出力線路41には誘電体共振器37の
入出力結合用の電極37gに接合された端子39が半田
等の導電性接合材で接合されており、入出力線路42に
は誘電体共振器38の電極38gに接続している端子3
9が半田等の導電性接合材で接合されている。さらに接
地線路43,44にはそれぞれ誘電体共振器37,38
それぞれの外導体37c,38cが半田等の導電性接合
材で接合されている。なお入出力線路41,42及び接
地線路43,44はAgペースト等の導電性ペーストを
プリント基板40上に所定の形状に塗布し、焼き付ける
事によってそれぞれ形成される。
【0041】さらに図20に示すように、端子39を用
いずに誘電体フィルタをプリント基板40上に実装する
方法として、誘電体共振器37の入出力結合用の電極3
7g及び誘電体共振器38の電極38gを半田等の導電
性接合材45にて直接入出力線路41,42に接合して
もよい。この時、導電性接合材45は外導体38g(誘
電体共振器37では外導体37g)と接触しないように
する。
【0042】以上のように構成された誘電体フィルタの
製造方法は(実施例1)と同等の製造方法で作製できる
のでここでは省略する。
【0043】さらに(実施例1)と(実施例3)の各周
波数における帯域外減衰量を比較した。その結果を図2
1に示す。図21においてAは(実施例3)の減衰特性
を示す線で、Bは(実施例1)の減衰特性を示す線であ
る。図21から判かるように(実施例3)では帯域外減
衰量を向上させる事ができる。
【0044】なお(実施例1)(実施例2)と同様に、
本実施例においても、誘電体基体37a,38aに設け
られた貫通孔を図15に示すように段差を持つ形状にす
る事によって、入出力結合容量を大きくする事ができ、
しかも段間結合容量も大きくする事ができるので、広帯
域のフィルタを構成する事ができる。
【0045】その他の構成は図17,18に示すものと
同様の構成を有している。 (実施例4)図22及び図23はそれぞれ本発明の第4
の実施例における誘電体フィルタを示す斜視図及び分解
斜視図である。図22,図23において、46,47は
それぞれ同形の誘電体共振器である。以下、誘電体共振
器の構造について、誘電体共振器46を用いて説明す
る。BaO−TiO2−Nd23,BaO−TiO2,Z
rO2−SnO2−TiO2,BaO−Sm23−TiO2
等の誘電体材料で構成された誘電体基体46aに貫通孔
46bを設ける。この時誘電体基体46aの外形形状は
方形であり、貫通孔46bは断面円筒型に形成されてい
る。誘電体基体46aの外側面には外導体46cが設け
られており、貫通孔46bを構成する内側面には内導体
46dが設けられている。外導体46cと内導体46d
は一方の端面に設けられた連結導体46eによって連結
されている。また誘電体基体46aの4つの外側面の
内、外側面46i,46hそれぞれの開放端46j側に
誘電体基体46aがむき出しになるように切欠部46
p,46kがそれぞれ設けられている。さらに外側面4
6hに設けられた切欠部46k内には、他の導体と接触
しないように形成された段間結合用の電極46fが設け
られており、外側面46iに設けられた切欠部46p内
には同様に他の導体と接触しないように形成された入出
力結合用の電極(図示せず)が設けられている。また切
欠部46pは隣接する外側面(実装するプリント基板に
対向する面)にまで延在させている。また入出力結合用
の電極にはL字型の端子を接続させる事もある。即ち誘
電体フィルタが実装されるプリント基板の状態等に応じ
て、入出力結合用の電極に端子等を接合させ、その端子
とプリント基板上の導体膜(入出力線路等)を半田等で
互いに接合させるか、また入出力結合用の電極に端子を
設けずに、プリント基板上の導体膜と入出力結合用の電
極を半田等で直接接合させる。後者の場合は、実装され
るプリント基板に対向する面まで切欠部46pを延在さ
せる事によって、導電膜と入出力結合用の電極を電気的
に接続する半田等が外導体46cと接触しないようにな
っている。
【0046】誘電体共振器47も誘電体共振器46と同
じ構成を有している。すなわち誘電体基体47a,貫通
孔47b,外導体47c,内導体47d,連結導体47
e,段間結合用の電極(誘電体共振器46の段間結合用
の電極46fと同じ),入出力結合用の電極47g(誘
電体共振器46の入出力結合用の電極もこの電極と同様
の構成),外側面47h,外側面47i,開放端47
j,切欠部47k,47pで構成されている。誘電体共
振器46と誘電体共振器47はアルファベットに対応し
ている部分(例えば誘電体基体46aと誘電体基体47
a)は同じ構成となっている。また電極47gには誘電
体共振器46と同様に、実装されるプリント基板の状態
によって端子を接合させる事がある。
【0047】誘電体共振器46と誘電体共振器47は電
極46fと電極47fが対向するように突き合わせてク
リーム半田等で互いに接合した際に、誘電体共振器46
の入出力結合用の電極及び電極47gがそれぞれ共振器
の側面を向くようになっているとともに、誘電体共振器
46と誘電体共振器47の各開放端が反対方向を向くよ
うになっている。
【0048】また外導体46c,47c、内導体46
d,47d、連結導体46e,47e、電極46f(誘
電体共振器47の段間結合用の電極も同じ)、電極47
g(誘電体共振器46の入出力結合用電極も同じ)(以
下これらの膜を導体膜と総称する)それぞれは、銅や銀
等の導電材料で構成された薄膜で構成されており、その
膜厚は5μm程度となるように形成される。本実施例で
は、導体膜を1層で構成したが、2層以上の多層にして
もよい。さらに膜厚は5μm程度としたが、フィルタの
使用条件等によって膜厚は適宜決定しなければならな
い。
【0049】さらに(実施例3)では電極47g(誘電
体共振器46の入出力結合用の電極も同じ)及び電極4
6f(誘電体共振器47の段間結合用の電極も同じ)の
形状を方形としたが、円形でも楕円形でもまたは多角形
等の何れの形状でもよい。
【0050】以上のように本実施例の誘電体フィルタは
構成が非常に簡単になり小型化できる。具体的に示せ
ば、中心導体及び誘電体基板等が本実施例では不要にな
って、構成が簡単になり、その結果大きさを50%程度
小さくする事ができる。
【0051】なお(実施例1)(実施例2)と同様に、
本実施例においても、誘電体基体に設けられた貫通孔を
図15に示すように段差を持つ形状にする事によって、
入出力結合容量を大きくする事ができ、しかも段間結合
容量も大きくする事ができるので、広帯域のフィルタを
構成する事ができる。
【0052】その他の構成は図17,18に示すものと
同様の構成を有している。(実施例1)〜(実施例4)
までの誘電体フィルタは誘電体共振器を2つ用いた構成
にて説明したが、例えば図24,25,26に示すよう
に2つ以上誘電体共振器を用いた場合でも上記と同様の
効果を得る事ができる。
【0053】図24は(実施例1)の誘電体フィルタを
誘電体共振器を3つ用いて構成した時の状態を示す斜視
図である。図24において11,12は(実施例1)に
示す誘電体共振器と同じ構成である。48は誘電体共振
器11と誘電体共振器12の間に設けられた誘電体共振
器で、誘電体共振器48には異なる外側面に段間結合用
の電極48a,48bがそれぞれ設けられており、入出
力結合用の電極は設けられていない。電極48aには誘
電体共振器11の段間結合用の電極11fが接合されて
おり、電極48bには誘電体共振器12の段間結合用の
電極12fが接合されている。このように誘電体共振器
を3つ以上並べる誘電体フィルタにおいては、段間結合
用の電極及び入出力結合用の電極を設けた誘電体共振器
(以下端部共振器と略す)を両端に設け、それらの端部
共振器の間に、段間結合用の電極を設けた誘電体共振器
(以下段間共振器と略す)を複数個並べ、互いの段間結
合用の電極を接合しあって複数の段間共振器は接合して
いるとともに、端部共振器と段間共振器は互いの段間結
合用の電極が接合している。このように構成する事によ
って(実施例1)に示す誘電体フィルタは、3個以上の
誘電体共振器を用いる事ができる。図25は(実施例
2)の誘電体フィルタを誘電体共振器を3つ用いて構成
した時の状態を示す斜視図である。図25において2
8,29は(実施例2)に示す誘電体共振器と同じ構成
である。49は誘電体共振器28と誘電体共振器29の
間に設けられた誘電体共振器で、誘電体共振器49には
同一外側面に段間結合用の電極49a,49bがそれぞ
れ設けられており、入出力結合用の電極は設けられてい
ない。電極49aには誘電体共振器28の段間結合用の
電極28fが端子50を介して接合されており、電極4
9bには誘電体共振器29の段間結合用の電極29fが
端子50を介して接合されている。このように誘電体共
振器を3つ以上並べる誘電体フィルタにおいては、段間
結合用の電極及び入出力結合用の電極を設けた誘電体共
振器(以下端部共振器と略す)を両端に設け、それらの
端部共振器の間に、段間結合用の電極を設けた誘電体共
振器(以下段間共振器と略す)を複数個並べ、互いの段
間結合用の電極を端子で接合しあって複数の段間共振器
は接合しているとともに、端部共振器と段間共振器の間
は互いの段間結合用の電極が端子で接合している。この
ように構成する事によって(実施例2)に示す誘電体フ
ィルタは、3個以上の誘電体共振器を用いる事ができ
る。
【0054】図26は(実施例3)の誘電体フィルタを
誘電体共振器を3つ用いて構成した時の状態を示す斜視
図である。図26において37,38は(実施例3)に
示す誘電体共振器と同じ構成である。51は誘電体共振
器37と誘電体共振器38の間に設けられた誘電体共振
器で、誘電体共振器51には異なる外側面に段間結合用
の電極51a,51bがそれぞれ設けられており、入出
力結合用の電極は設けられていない。電極51aには誘
電体共振器37の段間結合用の電極37fが接合されて
おり、電極51bには誘電体共振器38の段間結合用の
電極38fが接合されている。このように誘電体共振器
を3つ以上並べる誘電体フィルタにおいては、段間結合
用の電極及び入出力結合用の電極を設けた誘電体共振器
(以下端部共振器と略す)を両端に設け、それらの端部
共振器の間に、段間結合用の電極を設けた誘電体共振器
(以下段間共振器と略す)を複数個並べ、互いの段間結
合用の電極を接合しあって複数の段間共振器は接合して
いるとともに、端部共振器と段間共振器は互いの段間結
合用の電極が接合している。このように構成する事によ
って(実施例3)に示す誘電体フィルタは、3個以上の
誘電体共振器を用いる事ができる。
【0055】また(実施例4)も同様に3つ以上の誘電
体共振器を用いる場合、上述のように段間共振器を複数
用いて接合し、両端に端部共振器を用いて作製する事が
できる。
【0056】
【発明の効果】以上のように本発明は開放端面側の外導
体2面に、内導体と対向して外導体から独立して、段間
結合用導体と入出力結合用導体を形成した方形状の誘電
体共振器において、段間結合用導体間を導体同士が密着
するように少なくとも2つ配設して、半田により電気
的、機械的に接続して、さらに入出力結合用導体とプリ
ント基板上の入出力線路とをハンダ等で接続し、これら
の導体間容量で、段間結合及び入出力結合をさせ、誘電
体フィルタを構成する事により、従来の結合基板、中心
導体、及び入出力端子をなくす事ができ、小型化でき、
かつ、部品点数を削減でき、さらに組立て作業を省略し
て生産性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における誘電体フィルタ
を示す斜視図
【図2】本発明の第1の実施例における誘電体フィルタ
を示す分解斜視図
【図3】本発明の第1の実施例における誘電体フィルタ
の等価回路を示す回路図
【図4】本発明の第1の実施例における誘電体フィルタ
を基板上に実装した状態を示す斜視図
【図5】(実施例1)と従来例それぞれの減衰特性を示
す特性図
【図6】本発明の第1の実施例における誘電体共振器の
製造方法を示す斜視図
【図7】本発明の第1の実施例における誘電体共振器の
製造方法を示す斜視図
【図8】本発明の第1の実施例における誘電体共振器の
製造方法を示す斜視図
【図9】本発明の第1の実施例における誘電体共振器の
製造方法を示す斜視図
【図10】本発明の第1の実施例の応用例における誘電
体フィルタを示す斜視図
【図11】本発明の第1の実施例の応用例における誘電
体フィルタを示す分解斜視図
【図12】本発明の第2の実施例における誘電体フィル
タを示す斜視図
【図13】本発明の第2の実施例における誘電体フィル
タを示す分解斜視図
【図14】本発明の第2の実施例における誘電体フィル
タを基板上に実装した状態を示す斜視図
【図15】本発明の第2の実施例の応用例における誘電
体フィルタを示す斜視図
【図16】本発明の第2の実施例の応用例における誘電
体フィルタを示す分解斜視図
【図17】本発明の第3の実施例における誘電体フィル
タを示す斜視図
【図18】本発明の第3の実施例における誘電体フィル
タを示す分解斜視図
【図19】本発明の第3の実施例における誘電体フィル
タを基板上に実装した状態を示す斜視図
【図20】本発明の第3の実施例における誘電体フィル
タを基板上に実装した状態を示す斜視図
【図21】(実施例1)と(実施例3)のそれぞれの誘
電体フィルタの各周波数における帯域外減衰量を比較し
た特性図
【図22】本発明の第4の実施例における誘電体フィル
タを示す斜視図
【図23】本発明の第4の実施例における誘電体フィル
タを示す分解斜視図
【図24】(実施例1)の誘電体フィルタを誘電体共振
器を3つ用いて構成した時の状態を示す斜視図
【図25】(実施例2)の誘電体フィルタを誘電体共振
器を3つ用いて構成した時の状態を示す斜視図
【図26】(実施例3)の誘電体フィルタを誘電体共振
器を3つ用いて構成した時の状態を示す斜視図
【図27】従来の誘電体フィルタを示す斜視図
【図28】(a)は従来の誘電体フィルタの結合基板の
正面図 (b)は従来の誘電体フィルタの結合基板の背面図
【符号の説明】 11,12 誘電体共振器 11a,12a 誘電体基材 11b,12b 貫通孔 11c,12c 外導体 11d,12d 内導体 11e,12e 連結導体 11f,12f 電極 11g,12g 電極 11k,12k 切欠部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01P 7/04 11/00 L

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】筒型の誘電体基体と、前記誘電体基体の外
    側面に設けられた外導体と、前記誘電体基体の内側面に
    設けられた内導体と、前記誘電体基体の端面に設けら
    れ、前記外導体と前記内導体を連結する連結導体と、前
    記外側面に設けられ、前記各導体と電気的に接触せず、
    さらに互いに接合していない電極を有する誘電体共振器
    を複数備え、前記複数の電極の内少なくとも一部の電極
    を互いに電気的に接続させて前記複数の誘電体共振器を
    互いに接合させた事を特徴とする誘電体フィルタ。
  2. 【請求項2】複数の誘電体共振器の内少なくとも2つに
    入出力結合用の電極を設けた事を特徴とする請求項1記
    載の誘電体フィルタ。
  3. 【請求項3】貫通孔に段差を有する誘電体共振器を用い
    た事を特徴とする請求項1記載の誘電体フィルタ。
  4. 【請求項4】筒型の誘電体基体と、前記誘電体基体の外
    側面に設けられた外導体と、前記誘電体基体の内側面に
    設けられた内導体と、前記誘電体基体の端面に設けら
    れ、前記外導体と前記内導体を連結する連結導体と、前
    記外側面に設けられ、前記各導体と電気的に接触しない
    段間結合用電極を有する誘電体共振器を複数備え、前記
    段間結合用電極を互いに電気的に接続させて前記誘電体
    共振器を互いに接合させた事を特徴とする誘電体フィル
    タ。
  5. 【請求項5】複数の誘電体共振器の内少なくとも2つに
    入出力結合用の電極を設けた事を特徴とする請求項4記
    載の誘電体フィルタ。
  6. 【請求項6】貫通孔に段差を有する誘電体共振器を用い
    た事を特徴とする請求項4記載の誘電体フィルタ。
  7. 【請求項7】筒型の誘電体基体と、前記誘電体基体の外
    側面に設けられた外導体と、前記誘電体基体の内側面に
    設けられた内導体と、前記誘電体基体の一方の端面に設
    けられ、前記外導体と前記内導体を連結する連結導体を
    設けた誘電体共振器を一対備え、前記一対の誘電体共振
    器を外導体同士が当接するように接合した誘電体フィル
    タであって、一対の誘電体共振器の他方の誘電体共振器
    と対向する外側面に、外導体と接触しない段間結合用の
    電極をそれぞれ設け、前記段間結合用の電極を互いに接
    合させるとともに、前記一対の誘電体共振器それぞれに
    入出力結合用の電極を設けた事を特徴とする誘電体フィ
    ルタ。
  8. 【請求項8】一対の誘電体共振器のそれぞれに設けられ
    た入出力結合用の電極を同一方向を向くようにした事を
    特徴とする請求項7記載の誘電体フィルタ。
  9. 【請求項9】入出力結合用の電極を一対の誘電体共振器
    の互いの接合部分と反対側の部分に設けた事を特徴とす
    る請求項7記載の誘電体フィルタ。
  10. 【請求項10】筒型の誘電体基体と、前記誘電体基体の
    外側面に設けられた外導体と、前記誘電体基体の内側面
    に設けられた内導体と、前記誘電体基体の一方の端面に
    設けられ、前記外導体と前記内導体を連結する連結導体
    を設けた誘電体共振器を一対備え、前記一対の誘電体共
    振器を外導体同士が当接するように接合した誘電体フィ
    ルタであって、一対の誘電体共振器の接合部分以外の外
    導体に切欠部をそれぞれ設け、前記切欠部内に前記外導
    体と接触しない段間結合用の電極と入出力結合用の電極
    をそれぞれ設け、前記段間結合用の電極同士を端子を用
    いて接合した事を特徴とする誘電体フィルタ。
  11. 【請求項11】切欠部が同一方向を向くようにそれぞれ
    の誘電体共振器に設けた事を特徴とする請求項10記載
    の誘電体フィルタ。
  12. 【請求項12】筒型の誘電体基体と、前記誘電体基体の
    外側面に設けられた外導体と、前記誘電体基体の内側面
    に設けられた内導体と、前記誘電体基体の一方の端面に
    設けられ、前記外導体と前記内導体を連結する連結導体
    を設けた誘電体共振器を一対備え、前記一対の誘電体共
    振器を外導体同士が当接するように、しかも開放端と連
    結端が同一方向を向くように接合した誘電体フィルタで
    あって、一対の誘電体共振器の他方の誘電体共振器と対
    向する外側面に、外導体と接触しない段間結合用の電極
    をそれぞれ設け、前記段間結合用の電極を互いに接合さ
    せるとともに、前記一対の誘電体共振器それぞれに入出
    力結合用の電極を設けた事を特徴とする誘電体フィル
    タ。
  13. 【請求項13】入出力結合用の電極を一対の誘電体共振
    器の互いの接合部分と反対側の部分に設けた事を特徴と
    する請求項12記載の誘電体フィルタ。
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