JPH06264274A - 金属の工作物をクリーニングする方法および装置 - Google Patents

金属の工作物をクリーニングする方法および装置

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JPH06264274A
JPH06264274A JP4329867A JP32986792A JPH06264274A JP H06264274 A JPH06264274 A JP H06264274A JP 4329867 A JP4329867 A JP 4329867A JP 32986792 A JP32986792 A JP 32986792A JP H06264274 A JPH06264274 A JP H06264274A
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    • B08B3/04Cleaning involving contact with liquid
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 金属工作物に対するクリーニング効果を全体
として著しく向上させること。 【構成】 本発明による方法および装置は後続工程で熱
処理を受ける金属工作物をクリーニングするために用い
られる。工作物30は大型の洗浄タンク12内に装入さ
れ、次いで洗浄タンク12は閉鎖される。次に工作物3
0をほぼ囲繞する浸漬浴83が暖かい処理液で満たされ
る。浸漬浴83の上方にエアスペース91が残存するよ
うに洗浄タンク12を圧密閉鎖した後で、このエアスペ
ース91は浸漬浴83における処理液の飽和蒸気圧を下
回る負圧が生ぜしめられるまで真空化される。このよう
な処理方式をとることによって、明らかに100℃を下
回る温度で浸漬浴83を沸騰させ且つ工作物30を浮上
する蒸気泡で処理することが達成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は工作物を液体で処理する
方法、特に金属の工作物を後続の熱処理のために予めク
リーニングする方法、並びにこの方法を実施するための
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】工作物をこのように処理する方法および
この方法を実施するための装置は、例えばドイツの定期
刊行物“HTM”第45巻(1990)第5号の273
ページに開示されており、既に公知の技術範疇に属して
いる。
【0003】液体による工作物の処理(以下では「洗
浄」と呼称する)、特に金属工作物のクリーニングおよ
び/または洗浄(すすぎ洗いによる浄化)を行なう方法
および装置が用いられる典型的な技術分野としては、連
鎖型の熱処理プラントが挙げられる。この種のプラント
には、例えば真空熱処理プラント、貫通式熱処理プラン
ト、回転炉床式プラント、鉛直反応器式プラント、多目
的室炉プラント等があり、これらのプラントにおいて
は、光輝熱処理、種々の焼鈍および焼入プロセス、並び
にニトロ置換、ニトロ浸炭、浸炭浸窒、増炭等のような
拡散プロセスを実施することができる。
【0004】ところで、冒頭に述べた形式による従来の
方法および装置においては、専らその効率のみを重視し
て選ばれた処理浴が利用され、原料の濫用とか殊に環境
調和性等の問題については殆ど顧みられることがなかっ
た。そのために従前までは塩素置換された炭化水素類
(CKW)、例えばテトラクロルエタン(Per)また
はトリクロルエタン(Tri)等が金属の工作物をクリ
ーニングするのに使用されていた。然しこれらの物質が
理想的なクリーニング剤、それも特に脂肪および色素に
よる汚れを落すのに適したクリーニング剤であったのは
確かであるにせよ、その環境汚染作用が明らかにされ考
慮されるようになったのは、既にこれが使用されてから
かなりの期間を経た後のことであった。
【0005】多くの国々では、そうこうする裡にも環境
を保護する目的で塩素置換された炭化水素類(CK
W)、特にテトラクロルエタンおよびトリクロルエタン
の使用、並びにハロゲン置換された炭化水素類(HK
W)の使用を徹底して規制するか或いは完全に禁止する
ために各種の法規則が発効された。
【0006】更にトリクロルエタン(Tri)には発癌
性があるとの疑いが持たれたため、現在のヨーロッパで
はこのクリーニング剤の流通が停止されている。
【0007】世界の多くの国家では環境保全に関する極
めて厳しい法的規制が実施されるようになっており、例
えばドイツ連邦共和国においては、第2回連邦エミッシ
ョン防護条令により、従来の冷却剤として用いられてい
た弗化塩化炭化水素類(FCKW)と従来のクリーニン
グ剤として用いられていた1,1,1−トリクロルエタ
ンとを短い猶予期間の後で全面的に禁止することが規定
された。
【0008】更にアメリカ合衆国においては、1990
年10月27日に「クリーン・エア条令」の補足条項が
作成され、この変更条項はブッシュ大統領の署名によっ
て1990年11月15日付で発効された。この法律の
変更は1977年度からのアメリカ合衆国内における連
邦法の立法形態を極端に尖鋭化することに係わってお
り、例えばその第III項では、種々異なった優先順位
で把握されるような所定の産業部門がとり上げられてい
る。この場合、脱脂および金属のクリーニングには第1
の優先順位が与えられている。これに関連して、塩素置
換された炭化水素類(CKW)、例えばトリクロルエチ
レンも明確に指定されている。この法律変更の意図する
ところは、該当する物質の生産および流通を徹底的に規
制して、例えば1989年度の基礎生産量を100%と
した場合、1997年度にはこれを15%にまで削減す
る点にあり、違反行為に対しては厳しい罰則が予定され
ている。
【0009】他方、金属から成る工作物の熱処理に関し
ては、特に工作物が予め別種の加工、例えば変形または
切削加工を施されているような場合に、工作物をその熱
処理もしくは他の表面処理に先立って申し分なくクリー
ニングすることが定められている。
【0010】この場合、金属工作物の表面に生ずる汚れ
の種類は多様であって、例えば冷却潤滑剤、脂肪、ラッ
プ加工用ペースト、顔料、または焼入オイル、ダストお
よび金属切削屑等から生ぜしめられる。この種の工作物
に後続処理としての表面加工を施そうとする際には、工
作物の表面から汚れを落すことが不可欠な条件となる。
何故ならば、工作物の表面に汚れが付着していると、例
えばニトロ置換、ニトロ浸炭、増炭等の処理効果に極め
て不都合な影響が及ぼされ兼ねないからである。つまり
換言するならば、前述の焼入工程(拡散プロセス)に際
しては、例えば窒素および/または炭素のような元素が
拡散プロセスにより工作物の外面から金属工作物におけ
る外位の層内に浸透するからである。しかるに工作物表
面の或る部位から汚損されていると、例えばガス−ニト
ロ浸炭(窒化硬化処理)時に外部から内部に向けて行な
われるべき拡散プロセスが全く行なわれないか、或いは
遅滞もしくは減速された状態でしか行なわれなくなる。
このような事態が生じた場合には、工作物の汚損範囲全
体またはその一部が焼入れされないという結果になる。
【0011】なお真空熱処理、光輝焼鈍、コーティング
またはそれに類した処理を行なう場合にも、工作物表面
をクリーンな状態に保っておくことが必須条件となる。
【0012】上述した各種の問題点を背景にして、クリ
ーニング溶液を製作するに当ってはできるだけ環境を汚
染しない、しかもそれを取り扱う作業員の身体に接触し
ても危険のない物質、例えば水をそのベースとして用い
ることが既にかなり以前から試みられている。
【0013】然し乍ら、この種の水溶性クリーニング
剤、例えば著しい洗浄活性を有し大抵は界面活性剤を含
んでいる物質は、塩素置換された炭化水素類(CKW)
に比してその脂溶特性が劣っているので、このような物
質を用いたクリーニングプロセスでは極めて高濃度のク
リーニング液が使用されねばならず、更にこのクリーニ
ングプロセスは、クリーニングしようとする工作物とク
リーニグ液との間の相対運動によって促進されねばなら
ない。
【0014】金属工作物をクリーニングするための公知
の装置においては、旋回可能なアームを利用して処理液
を高い流出速度で工作物にスプレーすることにより工作
物とクリーニング液との間の相対運動が達成される。こ
の操作方式によれば、工作物に処理液が吹き付けられ、
そのクリーニング効果は夾雑物(汚損物質)粒子の機械
的な分離と化学的な作用とのコンビネーションとして現
出されるが、高い処理液流出速度に由来する油脂の乳化
現象が処理浴の状態に不利な影響を及ぼすという欠点を
免れない。
【0015】複雑な成形形状を有する工作物、例えばク
ランクシャフトまたは複数の軸受部位を備えた圧力ケー
シング等の全表面を上記の方式で申し分なくクリーニン
グするためには、例えばヒンジ乃至リンク式に旋回可能
なスプレー用アームのように高価な機械的装置を用いな
ければならないことが実証されている。また、ばら物ま
たは堆積した装入物(チャージ)を上述した公知の方法
でクリーニングすることは殆ど不可能である。何故なら
ば、旋回可能な複数のスプレー用アームを多重的に利用
した場合ですら、パイルされた装入物の内部または中心
部に位置する工作物の全面に所望の処理を施すことは極
めて困難とされるからである。つまりその理由は、1つ
の工作物を立体的に取り囲むように配置された他の複数
の工作物が中央に位置する当該工作物を遮蔽しているの
で、処理対象としての装入物全体にクリーニング液を高
圧で吹き付け乃至スプレーしたとしても、各工作物の全
表面にクリーニング液を到達(浸透)させることはでき
ないところにある。
【0016】更に別の公知例として、装入物全体もしく
はばら物全体が1つの処理浴内に浸漬され、ポンプユニ
ット、プロペラユニット、転倒ユニットまたはノズルユ
ニットを用いることにより、或いは装入物全体を昇降さ
せることにより、工作物と処理液との相対運動が実現さ
れるような形式の装置も挙げられる。
【0017】この場合、かなり高度な技術が応用されて
いるにも拘らず、装入物の内部では処理液の通流が行な
われず、装入物内にはいずれにせよ極く僅かな量の液体
もしくは液柱が存在するに過ぎず、液体の運動は主とし
て装入物の外郭に沿った流動運動に限られることが明ら
かにされている。
【0018】更に、洗浄活性が高くしかも極めて多数の
イオン成分が含まれた物質を含有している水性のクリー
ニング溶液を使用する場合には、この洗浄活性物質と金
属の工作物表面との間で生ずる顕著なイオン相互作用に
基づいて、何回もの洗浄プロセスを経た後ですら一種の
潤滑被膜が工作物の表面上に残留することも実証されて
いる。この種の潤滑被膜は例えば後続の窒化硬化プロセ
スに際して拡散作用を著しく阻害する原因となり、ひい
ては前工程で夾雑物(汚れ)を除去したクリーニング剤
の物質そのものが、今や工作物の表面自体を損なうこと
になり兼ねない。
【0019】また金属工作物をクリーニングする場合に
は、クリーニング後および必要に応じて行なわれる洗浄
後に工作物を乾燥するという問題も生ずる。
【0020】従来公知のプラントにおいては、先ず金属
工作物が処理浴もしくは吹き付け装置から取り出される
と、次にこの工作物は加熱された循環空気を利用した当
該パーツの自己熱による蒸発作用により、或いはエアブ
ラストまたは循環空気の加熱により乾燥せしめられてい
た。
【0021】然しこの乾燥方式においては、工作物を或
る一定の時間に亙って大気に曝さねばならない点に難が
ある。更にこの方式では、工作物を完全に乾燥させるこ
とが必ずしも保証されず、殊に梱包されて密閉状態にあ
る装入物、並びに保水性の工作物、つまり袋穴、凹入箇
所またはそれに類する部位のある工作物を乾燥させる場
合には尚更である。
【0022】ところで、洗浄および洗浄されたばかりの
新鮮な金属工作物表面は高い活性を有しているため、極
めて短時間のうちに早くも変質し腐蝕斑を検出できるよ
うな状態になる。また、使用するクリーニング液もしく
は洗浄液にまだ塩類が溶解されているような場合には、
乾燥処理によって工作物の表面に塩斑が形成され、この
ことも矢張り後続の拡散熱処理を行なう場合の由々しい
問題を惹起することになる。
【0023】また従来の循環空気加熱方式では、極めて
低い熱効率しか得られず、従って多大なエネルギーが浪
費されることになる。
【0024】更に金属の工作物を従来の方式によってク
リーニングする際には、所定の温度範囲内でしかクリー
ニング剤を使用できないという難点も生ずる。つまりク
リーニング浴が過度に高い、例えば100℃近い温度を
有している場合には、クリーニング剤が化学的に変質し
て、その浄化作用が著しく低下せしめられる。他方、ク
リーニング浴の温度が辛うじて混濁点を上回る程度の値
もしくは混濁点を下回る値に抑えられているケースで
は、洗浄活性を支援する熱的な作用がもはや充分には得
られなくなるので、矢張りこの場合も浄化作用の低下を
免れない。また潤滑剤の粘度が比較的高いと、化学的な
洗浄プロセスが著しく困難ならしめられる。
【0025】先に引用したドイツの定期刊行物“HT
M”第45巻(1990)第5号の273ページに開示
されている金属工作物をクリーニングする公知の方法お
よび装置においては、既に以上の欠点の一部を回避する
ための措置がとられている。即ちこの装置には洗浄タン
クが設けられており、工作物はクリーニング中、また場
合によっては洗浄および乾燥中にもこの洗浄タンク内に
滞留せしめられる。クリーニングおよび洗浄プロセスに
際しては、工作物が浸漬浴内に保持され、この浸漬浴内
の処理媒体は、タンク底面からノズルを介して空気を噴
入させ、且つポンプ循環を行なうことによって撹拌され
る。なお工作物を乾燥させるためには、真空乾燥装置が
用いられる。
【0026】このクリーニング方式によれば、汚れの粒
子が処理液より重い場合ですら、浮上する気泡がその付
着力により粒子を連行するので、空気を噴入させること
によって処理液を充分に撹拌することが達成される。ま
たこの場合、工作物を同一のタンク内に滞留させること
により工作物と周辺の大気との接触する範囲が極く僅か
なものに抑えられるのみならず、乾燥処理が真空方式で
行なわれることに基づいて、エネルギーの節減を達成す
ることができる。
【0027】然しこのような利点が得られる反面、上述
した公知の装置およびその際に用いられる公知の方法で
は回避することのできない欠点として、クリーニングプ
ロセスにおいて重要な第1の段階、つまり、タンクを満
たす段階で特に粗い夾雑物(汚れ)に関する所望のクリ
ーニング効果が得られないこと、また後続の各工程では
加湿された工作物と外気との接触状態が依然として或る
一定の時間に亙って継続されること、更に工作物におけ
る所定の範囲(袋穴、空隙、保水面)では撹拌された処
理浴による所期の洗浄機能が発揮されないこと等が挙げ
られる。
【0028】ところでドイツ民主共和国特許第9117
7号公報には、事務機械類およびそれに類する機械的な
装置類をクリーニングする方法が開示されており、この
方法によれば、事務機械乃至機械装置は処理浴内でクリ
ーニングされるが、その際、処理浴内では間歇的な気体
流によって形成された気泡柱が浮上せしめられる。
【0029】またフランス国特許第1410251号公
報には、病院で用いる器械類をクリーニングするための
装置が開示されており、この装置の場合、クリーニング
液には圧搾空気の作用で噴射等の運動が与えられる。
【0030】またアメリカ合衆国特許第2567820
号公報には、小型の機械部品をクリーニングするための
装置が開示されており、該公知例では処理対象である機
械部品がケージ状の容器内に装入されるが、その容器の
底面は格子として形成され、格子の下方にはパイプから
構成されたリングが配置され、リングの上面には気泡を
放出するための多数の開口部が設けられている。
【0031】ドイツ連邦共和国実用新案登録第8437
870号公報には、工作物をクリーニングする別の方法
および装置が開示されており、この場合は洗浄液がノズ
ルを介して18m/s〜55m/sの噴射速度で工作物
上にスプレーされる。
【0032】ドイツ連邦共和国特許出願公開第3715
332号公報にも、矢張り工作物をクリーニングする更
に別の方法および装置が開示されており、工作物は浸漬
浴に装入され、浴内には空気乃至他の気体が噴入せしめ
られる。この場合、気泡によって連行される汚れの粒子
は、処理浴上縁におけるオーバーフローにより分離され
る。
【0033】
【発明が解決しようとする課題】以上の公知技術を勘案
した上で本発明の課題とするところは、冒頭に述べた形
式による方法および装置に改良を加えて、今まで避ける
ことのできなかった上述の欠点を除くと共に、金属工作
物に対するクリーニング効果を全体として著しく向上さ
せる点にある。
【0034】
【課題を解決するための手段】この課題を本発明の方法
に関して解決すべく提案された措置は以下の通りであ
る。
【0035】a)1m3 〜10m3 の収容能力を有する
洗浄タンク内に工作物を装入し; b)工作物をほぼ囲繞する浸漬浴に50℃〜90℃の温
度の処理液を満たし; c)浸漬浴の上方にエアスペースが残存するように洗浄
タンクを圧密に閉鎖し; d)エアスペース内に存在している空気と蒸気との混合
気をこの混合気が浸漬浴に収容された上記温度の処理液
における飽和蒸気圧を下回る負圧に達するまで真空化処
理し; e)沸騰状態の浸漬浴において上記の負圧を所定の時間
に亙って維持し; f)エアスペース内の負荷を周辺圧にまで軽減し; g)浸漬浴を排出する。
【0036】更に上記の課題を本発明を実施するための
装置に関して解決すべく提案された措置によれば、1m
3 〜10m3 の収容能力を有する圧密に閉鎖可能な洗浄
タンクと、工作物を洗浄タンク内に装入するための第1
の手段と、工作物をほぼ囲繞する浸漬浴に50℃〜90
℃の温度を有する処理液を満たし、しかもこの場合、浸
漬浴の上方にエアスペースが残存せしめられるようにす
るための第2の手段と、洗浄タンク内に負圧を生ぜしめ
るための手段とを備えている形式の装置において、負圧
を生ぜしめるための手段がエアスペースに接続されてい
ると共に、この手段がエアスペース内の圧力を所定の負
圧値にまで真空化する、即ち浸漬浴に収容された所定温
度の処理液における飽和蒸気圧を予め規定された時間中
だけ下回るような負圧値にまで、真空化する能力を有す
るように構成されている。
【0037】本発明の課題はこのようにして完全に解決
される。
【0038】
【発明の効果】本発明の方法によれば「負圧−沸騰」が
行なわれる。この負圧沸騰とは、周辺圧以下の浸漬浴が
沸騰される筈の通常の温度を明らかに下回る温度で、早
くも浸漬浴を沸騰せしめるようなプロセスである。
【0039】従って本発明による方法が採用されるなら
ば、例えば明らかに100℃を下回る温度で浸漬浴内に
蒸気泡を発生させることが可能になり、蒸気泡は浸漬浴
内で工作物を取り巻くように泡立てられて浮上する。然
しこの蒸気泡は、公知の方法におけるように単に洗浄タ
ンクの底面のみで発生されるのではなく、むしろ浸漬浴
における全ての箇所で、即ち従来の浸漬浴ではノズルか
ら導入された気泡が到達できないような袋穴、保水面お
よびそれに類する箇所でも生ぜしめられる。
【0040】このようにすれば、通常ではアプローチ不
能とされていた工作物範囲をも気泡形成によって撹拌す
ることが可能になり、ひいては浮上する気泡がその付着
作用により汚れの粒子を連行すること、つまり通常はア
プローチ不能な工作物範囲からも汚れを除去することが
できるという利点が得られる。
【0041】更に本発明の方法における別の重要な利点
として、周辺圧下での沸点、例えば100℃を明らかに
下回る浸漬浴温度で所望の処理が実施されることが挙げ
られる。従って本発明においては、100℃を明らかに
下回る温度でのみ最適な機能を発揮する化学的添加剤を
含有する処理液、つまり100℃の温度では該添加剤の
化学的特性が望ましくないものに変化するため従来の沸
騰型処理浴では使用できなかった処理液をも有効に利用
することが可能である。
【0042】斯くして本発明の方法によれば、上述のよ
うに今までは使用不能であった処理媒体をも活用できる
ので、完全に新規な処理方式を展開することが可能なら
しめられる。
【0043】処理浴内に気泡をノズル導入する従来公知
の方法および装置は、処理浴内の気泡が多数の工作物の
外面に沿って流動し、処理液の充分な撹拌が行なわれな
いという理由により、堆積物(パイル)乃至ばら物の処
理に適してないが、それに対して本発明による方法は、
この種の処理対象にも申し分なく応用することができ
る。また従来の方法では、例えばねじ乃至それに類する
ばら物を収容してその全てを撹拌された気泡にさらすた
めの補足的な手段として回転式のドラムが必要とされて
いたが、本発明による方法はそのような補足的手段を用
いなくても大抵の使用例に応用することができる。
【0044】
【実施例】本発明による方法の有利な1実施例では、負
圧の値が浸漬浴に収容された前記温度での処理液におけ
る飽和蒸気圧から少なくとも洗浄タンク底面の静水圧を
差し引いた数値に等しくなるように調節される。
【0045】このような措置がとられているならば、洗
浄タンク内の水柱が比較的高い場合ですら、浸漬浴全体
を沸騰状態にもたらし得るという利点が得られる。
【0046】本発明による方法の別の実施例では、前記
d)およびe)の工程中に気体が浸漬浴内に吹き込まれ
る。
【0047】この措置によれば2つの異なった利点が得
られる。つまりその第1の利点は、吹き込まれた気体が
洗浄タンクに接続されて空気と蒸気との混合気を洗浄タ
ンクから吸い上げる真空ポンプのための洗浄ガスとして
用いられるところにあり、その際には空気成分が真空ポ
ンプを貫通案内される一方、蒸気成分は凝縮されるが、
このことについては後で詳しく説明する。気体を吹き込
むことによって得られる第2の利点は、処理効果を高め
る補足的な撹拌作用を生ぜしめることが従来の形式で達
成されるところにある。
【0048】上記の実施例における有利な変化態様によ
れば、気体を洗浄タンクの底面から吹き込んで工作物の
周囲に気泡を流動させる措置がとられている。
【0049】この措置によれば、気泡がタンク内の全て
の装入物(全工作物)周面に沿ってできるだけ均等に流
動せしめられる。
【0050】また本発明による別の有利な実施例では、
空気と蒸気との混合気が凝縮器を介して案内されるが、
この場合、凝縮器内で凝縮された処理液を液体タンク内
にフィードバックさせるようにしておくと更に効果的で
ある。
【0051】この措置の利点としては、例えば蒸気が処
理浴から絶えず取り出される。しかも溶解された処理物
質が浴内に残留するような場合に生じ兼ねない欠点、即
ち処理液の粘稠化もしくは塩析を回避できることが挙げ
られる。この欠点は凝縮された処理液をフィードバック
させることによっても効果的に阻止されるので、本発明
においては長時間に亙る自給自足的な作業、つまり処理
液の補給を必要としない作業を行なうことも可能であ
る。
【0052】本発明の有利な実施例によれば、処理液と
して洗浄液が用いられるか、或いはその代替物としてク
リーニング液が用いられる。
【0053】なおこの場合のクリーニング媒体として
は、工作物の表面と化学的に反応せず且つ/またはこの
種の化学的な反応を支援しないソフトな脂溶性浄化剤の
添加された水を用いると特に有利である。
【0054】このような措置がとられるならば、クリー
ニング剤の残滓が洗浄プロセス後にはもはや工作物表面
上に残留しないという利点が得られる。
【0055】本発明の方法における別の有利な実施例に
よれば、中性乃至弱アルカリ性のクリーニング媒体が用
いられる。
【0056】この場合、水性処理媒体のpH値が上述し
た範囲に設定されているならば、処理媒体が金属乃至合
金の工作物を侵襲したり、環境汚染を惹起したり、或い
はそれを取り扱う操作員に危険を及ぼしたりする難点を
回避することができる。
【0057】本発明による方法の更に別の実施例では、
工程b)〜g)が同一もしくは異なった処理液により相
次いで数回に亙って行なわれる。
【0058】この措置の利点は極めて高い融通性が得ら
れるところにある。つまりこの方式によれば、洗浄工程
もしくはクリーニング工程のみを単独で実施すること
も、クリーニング工程と洗浄工程もしくはその他の処理
工程とを組合わせて実施することも可能である。
【0059】当該実施例においては、完全に脱塩処理さ
れた水が洗浄液として用いられ、工程g)後にはこの水
に洗剤を加えて後続の別のプロセスを実施する際のクリ
ーニング液として使用される。
【0060】この措置の利点は「使用済み」の洗浄浴を
も後でクリーニング浴として再利用できるところにあっ
て、その際に使用するクリーニング液のベースとして
は、完全に脱塩処理された水が特に好適である。
【0061】本発明による別の有利な実施例では、工程
e)中に浸漬浴が循環され、洗浄タンクの外部でクリー
ニングされる。
【0062】この措置の利点は、処理液を供給および排
出する必要なしに長時間の稼働が保証されるところにあ
る。
【0063】更に工程e)中に浸漬浴が機械的に撹拌さ
れるようにしておくと効果的であって、この措置によっ
ても自体公知の利点、即ち既存の化学的作用および蒸気
泡による粒子排出作用以外に工作物の表面に対する機械
的な作用をも付加的に発揮させるならば、処理機能が更
に一層高められるという利点が得られる。
【0064】本発明の各実施例においては、工程e)の
実施時間を1分間から20分間に設定しておくのが望ま
しい。
【0065】「負圧沸騰」を実施するためには、処理時
間をこのように設定すると効果的であるが、個々のケー
スでは処理時間を必要に応じて短縮または延長すること
が可能である。
【0066】更に本発明における工程d)〜f)を間歇
的に実施すると特に有利である。
【0067】この措置によれば、処理浴が1回または数
回「沸騰」されるので、工作物は特に入念且つ効果的に
洗浄される。
【0068】本発明による方法の特に有利なヴァリエー
ションによれば、工作物の全面が工程b)中に先ず1分
間から10分間に亙って処理液の無圧溢水で洗浄され、
その際の溢水通流率は工作物の表面積1m2 当り100
3 /hから300m3 /hまでの値に調節され、処理
液が洗浄タンクからアウトレットを介して連続的に排出
される一方、アウトレットは洗浄タンクが溢水で満たさ
れて液体がオーバーフローに達するまで閉鎖される。
【0069】この措置によって得られる利点は、特に臨
界的な第1の処理段階、例えば第1のクリーニングプロ
セスにおいて、工作物を無圧の溢水で洗浄することによ
り極めて高い通流率が得られると共に、工作物のかなり
大規模な処理またはクリーニングが実施可能になるとこ
ろにあり、その結果として、例えば後続のクリーニング
段階を従来公知の方法におけるより著しくクリーンな状
態の工作物で開始することができる。
【0070】工作物上に極めて高い通流率で注がれる無
圧の溢水は、工作物における通常は到達不能な範囲内に
まで侵入し、その範囲で渦流を形成して汚れの粒子を連
行する。これに対して細い液体流が高圧で工作物上に噴
射される従来公知の装置では、本発明で得られるような
効果は期すべくもない。何故ならば、公知の装置ではど
のような場合にも工作物表面における点状の範囲のみに
処理液が噴射され、既に述べた如く内部範囲にまでは到
達しないからである。
【0071】更に本発明による上記の実施例がノズルか
ら空気を導入する公知の方法と比較してはるかに有利で
あることは、工作物がそのクリーニング浴内への装入に
先立って既にかなり長時間に亙って、つまり空気のノズ
ル導入および蒸気泡発生の作用がまだ全く発揮されてな
い比較的長い時間に亙って洗浄されることからも明らか
である。
【0072】本発明の方法における有利な1実施例によ
れば、工作物の表面は工程g)中に前述した処理液の無
圧溢水により、且つ前述した通流率の80%〜100%
に相当する通流率で洗浄される。
【0073】このような措置がとられているならば、浸
漬浴を空にする時点でも工作物が流入する外気にさらさ
れることは完全に回避され、工作物が高温に直面した場
合にも、その時点における工作物表面の活性が高いた
め、腐蝕またはそれに類する不都合な現象が直ちに発生
することはない。
【0074】更にこの場合、工程g)の後で洗浄タンク
内の圧力を3分間から10分間に亙って負圧に調節す
る。それも有利には60mbar〜350mbarの負
圧に調節するようにしておくと効果的である。
【0075】この措置の利点は、工作物を同一の洗浄タ
ンク内において負圧下で乾燥できるところにある。その
際に例えば85℃の浸漬浴温度に保たれた暖かい工作物
の自己熱は、まだ付着している残留処理液を蒸発させる
のに充分である。この時点で洗浄タンク内に負圧が形成
されると、蒸発する液体成分は洗浄タンクが再び開放さ
れて工作物が周辺の空気に接触する前に除去され、工作
物は完全に乾燥される。
【0076】更に前述した本発明の装置に関する課題を
解決するための措置によれば、従来形式による自体公知
の洗浄タンクを利用することが可能になり、本発明によ
る方法を実施するにはこの種の洗浄タンクを僅かに改修
するだけでよい。
【0077】本発明によるその他の利点は明細書の説明
と添付の図面とから明らかである。
【0078】なお、本発明における以上に述べた各特
徴、並びに以下に述べる各特徴を単にその都度指定され
た組合わせでのみならず別の組合わせによっても、或い
はそれぞれ単独にでも、本発明の枠を逸脱することなく
応用し得ることは論を俟たない。
【0079】図示例 次に添付の図面に示した実施例につき本発明を詳細に説
明する。
【0080】図1に示された本発明によるクリーニング
装置10は、洗浄タンク12と、第1の処理液を収容す
る第1のタンク14と、第2の処理液を収容する第2の
タンク16と、真空ステーション18と、濾過装置20
と、洗浄タンク12に気体(ガス)をノズル導入するた
めの装置22とを備えている。
【0081】洗浄タンク12は円形の横断面を有してお
り、タンク上面はカバー26によって閉鎖されている。
洗浄タンク12の内室には、工作物30の1回分の装入
物を受容するために用いられるホルダーまたは保持装置
28が配設されている。保持装置28は洗浄タンク12
内に鉛直方向に挿入し或いは洗浄タンク12から取り出
すことが可能であって、その際にはカバー26が開放さ
れる。
【0082】装入される工作物30は主に金属の工作物
であり、後で例えばニトロ増炭等の熱処理を受ける通常
の機械部品である。従ってこれらの工作物30は、その
設計構造上の理由から、必然的に上方または下方もしく
は側方に面した開口部のある中空スペース、穿孔部およ
びそれに類する空隙部位を有している。
【0083】保持装置28の内部には、水平なシャフト
34を有するドラム32が保持されている。シャフト3
4は側方で洗浄タンク12の囲壁を貫通し、洗浄タンク
12の外部に設けられた駆動装置36によって駆動され
る。
【0084】ドラム32はこの図には示されてないばら
物を収容するために用いられ、その周面には、液体およ
び気泡は通すが内部に収容したばら物は脱落させない多
数の開口部が形成されている。
【0085】洗浄タンク12の上縁部にはオーバーフロ
ー38が設けられており、図ではこのオーバーフロー3
8が洗浄タンク12の外周面に沿って配置されたオーバ
ーフローとして描かれている。然し本発明の特に有利な
実施例では、オーバーフロー38が洗浄タンク12の内
面に沿って延在するように構成される。このような配置
形式が採用されるならば、各処理工程を洗浄タンク12
の内部で実施することが可能になるので、負圧が効果的
に利用されることになる。
【0086】このオーバーフロー38は、一方で管路4
0を介して第2のタンク16に接続されており、図示の
実施例においては、この第2のタンク16にクリーニン
グ液42が収容されている。更にこのオーバーフロー3
8は、他方で管路48を介して第1のタンク14にも接
続されており、図示の実施例では第1のタンク14に洗
浄液47が収容されている。オーバーフロー38と第1
のタンク14もしくは第2のタンク16との間の接続お
よび遮断を行なうため、各管路40および48にはそれ
ぞれバルブが設けられているが、この点に関しては後で
詳述する。クリーニング液42を収容する第2のタンク
16は、管路41を介してポンプ43の吸込側に接続さ
れており、ポンプ43自体は吸込側で管路44を介して
洗浄タンク12の底面に配置された管片46に接続され
ている。第2のタンク16とポンプ43との間、並びに
ポンプ43と管片46との間にもそれぞれバルブが設け
られており、これについても矢張り後で説明する。
【0087】ポンプ43はその吸込側の外部で管路45
を介して洗浄液47を収容する第1のタンク14に接続
されている。
【0088】第1のタンク14および第2のタンク16
の各底面範囲には、それぞれ加熱装置49が設けられて
いる。
【0089】図1から明らかなように、第2のタンク1
6の側方にはオーバーフローを介してこのタンクにおけ
る本来の内室に接続された前置分離器50が配置されて
いる。更にこの前置分離器50は図示されてない管路と
ポンプとを介して第2のタンク16に接続されており、
従って前置分離器50から第2のタンク16内に液体を
汲み入れることが可能である。第1のタンク14と第2
のタンク16とにはそれぞれオーバーフロー防護装置が
設けられているので、各処理液42;47中の浮遊汚物
は前置分離器50内に収容される。前置分離器50内に
はスキマー(滓取り堰)が設けられており、汚物はこの
スキマーを介して捕集し且つ除去することができる。
【0090】更にこの前置分離器50は濾過装置20に
接続されており、濾過装置20自体はフィルタ55とオ
イル分離器54とを有している。濾過装置20は必ずし
も不可欠な構成要素ではなく、補助装置として付加的に
接続することも可能である。
【0091】フィルタ55は前置分離器50より到来し
た液体から固形物質を分離するために用いられる。また
オイル分離器54はこの液体からオイル相の物質を分離
する目的で用いられ、これによって分離されたオイル相
の物質は、オイル取出管57から取り出されて排出処理
部に移送される。フィルタ55を通過した液体は、これ
を再び第2のタンク16にフィードバックすることが可
能である。
【0092】真空ステーション18には真空ポンプ70
が設けられており、この真空ポンプ70は管路71を介
して洗浄タンク12の内室に接続されている。この場
合、管路71をオーバーフロー38のすぐ下で洗浄タン
ク12内に開口させておくと有利である。
【0093】真空ポンプ70はその吐出側で冷却トラッ
プ72と捕集器73とに接続されている。管路71内に
も矢張りバルブが配設されており、これについては後で
説明する。
【0094】洗浄タンク12はカバー26乃至オーバー
フロー38の範囲で真空密に閉鎖可能である。
【0095】気体を洗浄タンク12内にノズル導入する
装置22は、圧力下の気体を貯えておくための圧力容器
60を有している。この圧力容器60自体は図示されて
ないコンプレッサに接続可能であるが、その代りに送風
機(ファン)を用いてもよい。またクリーニング装置2
2内で処理される気体としては、空気が優先的に用いら
れるが、非反応性の保護ガスを利用することも可能であ
る。更にこのクリーニング装置22は、気体が洗浄タン
ク12に供給される前に、その気体を加熱することがで
きるように構成することも可能である。
【0096】圧力容器60は、適宜な圧力制御バルブま
たは減圧バルブの内蔵された管路61を介して、洗浄タ
ンク12の囲壁を貫通する管片62に接続されている。
この管路61はそこから洗浄タンク12の内室における
底面範囲に配置されたプレート状の中空体63にまで達
している。ほぼ水平に延在するプレート平面を備えたこ
の中空体63は、洗浄タンク12の底面範囲でその内部
横断面のほぼ全域を覆うように配置されている。この中
空体63の延在寸法は、いずれにせよ洗浄タンク12の
鉛直断面図で見た保持装置28の幅とほぼ等しくなるよ
うに設定しておかねばならない。
【0097】本発明の各実施例においては、プレート状
の中空体63を高級鋼薄板から構成することが可能であ
り、上位のプレート面を形成する高級鋼薄板には複数の
開口部64が設けられている。この場合、有利には約1
mmの直径を有し且つ互いに25mmの間隔をおいて配
置された穿孔部が開口部64として用いられる。
【0098】高級鋼薄板から成る中空体63の代りに、
空気を通流させる多数の細孔を有する多孔性セラミック
に空気分配管を内蔵させた装置を用いることも可能であ
る。
【0099】図1に示されたクリーニング装置10は、
更に電子的な制御ユニット75を有しており、各処理プ
ロセスに関するパラメータはこの制御ユニット75のイ
ンプット76を介して入力され、クリーニング装置10
の各パーツ、特に多数のバルブおよびポンプはそのアウ
トプット77によって制御される。
【0100】次に図1によるクリーニング装置10を用
いて実施される方法を図2〜図7に示された各工程に即
して詳細に説明する:本発明による方法を実施するため
の準備段階として、工作物30の収容された保持装置2
8をクレーンもしくは類似の機械により上方から洗浄タ
ンク12内に装入すべく、先ず初めに洗浄タンク12の
カバー26が開放される。
【0101】工作物30の装入後にはこのカバー26が
再び閉じられる。本発明の方法におけるこの段階では、
まだ洗浄タンク12の真空密な閉鎖を行なう必要はない
が、少なくとも飛散する水の侵入は防止されねばならな
い。
【0102】ところで図2には第1の本質的なプロセス
が示されている。
【0103】先ず初めにこのプロセスを実施する準備段
階では、クリーニング液42を収容した第2のタンク1
6内の加熱装置49が、予め所望のパラメータをインプ
ットしてある電子的な制御ユニット75を介して調整さ
れ、その際に洗浄プロセスが必要とされるならば、洗浄
液47を収容した第1のタンク14内における加熱装置
49の調整もこれと並行して行なわれる。クリーニング
液42と場合によって必要とされる洗浄液47との加熱
はこのようにして実施され、その際の温度値は50℃〜
90℃、有利には80℃〜90℃の範囲内で設定され
る。この温度はクリーニング剤と場合によって添加され
る洗浄剤とが最高の機能を発揮する温度であって、それ
以上の温度範囲ではこれらの処理媒体が化学的に変質
し、またそれ以下の温度範囲ではクリーニング作用また
は洗浄作用が低下する。
【0104】クリーニング液42および場合によって洗
浄液47が所望の作業温度にまで加熱されると、所定の
各バルブが制御ユニット75を介して開放される。先ず
第2のタンク16をポンプ43の吸込側に接続する管路
41内に設けられたバルブ41aが開かれ、更にポンプ
43の吐出側を溢水シャワー52に接続する管路51内
に設けられたバルブ51aが開かれ、次いで管片65を
第2のタンク16に接続する管路67内に設けられたバ
ルブ67aが開かれる。なお管片65は、管路66を介
在させることによって洗浄タンク12における排出部と
して用いられる。
【0105】以上のバルブ操作の結果として、クリーニ
ング液42を第2のタンク16からバルブ41aと管路
41とポンプ43と管路51とバルブ51aとを経て溢
水シャワー52に導く回路が形成される。この場合、電
子的な制御ユニット75はポンプ43の搬送力とバルブ
41a,51aの通流横断面とを制御することによっ
て、溢水シャワー52からクリーニング液42の無圧溢
水80を放出させ、溢水80の通流率を工作物30の表
面積1m2 当り100m3 /h〜300m3 /hの値に
設定する。
【0106】斯くして溢水80は工作物30を無圧状態
で洗浄し、排出口として機能する管片65と管路66,
67と開放されたバルブ67aとを経て再び第2のタン
ク16に戻される。
【0107】無圧溢水80は工作物30に付着している
汚れ、特に顔料乃至染料および脂肪を連行し排出するの
で、工作物30の予備的なクリーニングが達成される。
【0108】この場合のクリーニング液42としては、
一時的な腐蝕防止剤を含む非発泡性中性清浄剤の水溶液
を用いると効果的である。この種の中性清浄剤は、比較
的弱いオイル乳化作用しか有していないが、その反面、
環境に対する絶対的な融和性を示し、クリーニング対象
を侵襲せず、またこれを取り扱う作業員にも何ら不都合
な影響を及ぼさない。弱アルカリ性の一時的腐蝕防止剤
は、薄い保護膜として工作物表面に残留するが、300
℃以上の温度を加えれば完全に蒸発して残滓は生じな
い。
【0109】図2に関連して以上に説明したプロセス
は、有利には1分から10分の時間内で実施される。
【0110】この作業時間が経過すると、図3に示され
た以下のプロセスへの切換えが制御ユニット75を介し
て行なわれる。
【0111】この第2のプロセス中には、第1のプロセ
スの場合と同様にクリーニング液42を第2のタンク1
6からポンプ43を介して溢水シャワー52に導く接続
回路が従前通りの状態で存続されるが、第1のプロセス
とは異なって、管路67内のバルブ67は閉じられるの
で、洗浄タンク12には排出部が形成されていない。
【0112】その結果として、洗浄タンク12内には浸
漬浴83が形成され、浸漬浴83の液面85は矢印86
で示されているように連続的に上昇する。
【0113】斯くして洗浄タンク12には暖かいクリー
ニング液42が連続的に充填され、このプロセスは、図
示されてない充填レベル表示器により液面85がオーバ
ーフロー38に達したことを確認するまで継続される。
当該プロセスはその確認が行なわれると同時に中止され
る。
【0114】図4にはその次のプロセスとして浸漬浴8
3を循環させ且つ撹拌させるプロセスが示されている。
【0115】浸漬浴83を循環させるためには、第2の
タンク16と溢水シャワー52との接続を中断はしない
ものの、例えばポンプ43の搬送力を約30%から80
%低下させることによって、溢水シャワー52から放出
する溢水80′の量が著しく減少せしめられる。
【0116】この場合、制御ユニット75はオーバーフ
ロー38と第2のタンク16との間を結ぶ管路40内の
バルブ40aを開放させるので、オーバーフロー38か
ら溢れ出たクリーニング液42は第2のタンク16内に
流入する。
【0117】液面85がオーバーフロー38に達すると
同時に、溢水シャワー52に通じる管路51内のバルブ
51aが閉じられ、ポンプ43の吐出側を洗浄タンク1
2の底面に接続する接続バルブ51bが開かれる。洗浄
タンク12の底面から液体を供給することにより、上昇
する気泡に連行されて浮き上がる汚れを含有した液体の
みが直ちに洗浄タンク12からオーバーフロー38内に
排除され、溢水シャワー52から供給された液体は排出
されない。
【0118】これと同時に気体をノズル導入するための
装置22が制御ユニット75を介して操作されるが、そ
のためには圧力容器60とプレート状の中空体63とを
接続する管路61内のバルブ61aが開放される。
【0119】その結果としてプレート状の中空体63か
らは気泡が広い範囲に亙って発生され、この気泡が工作
物30を洗浄すると同時に浸漬浴83を撹拌する。
【0120】プレート状の中空体63から発生される気
体、例えば空気は、開口部64の範囲における周辺圧の
値を僅かに上回る圧力下にある。この圧力空気は、プレ
ート状に形成された中空体63から多数の開口部64を
経て小さな気体粒子として放出され、次いでプレス圧と
浮力との作用を受けて迅速に浮上し、オーバーフロー3
8にまで達する。
【0121】工作物30の下面に衝突する気泡はそこか
ら側方に偏向されるので、工作物30の壁面または孔が
鉛直に乃至は鉛直線に対して傾斜した方向で延びている
限り、緊密な気泡流が工作物30の鉛直な壁面に沿って
通流するか、或いは孔を貫通して流動する。これらの気
泡は付着力と液体の渦流(乱流)作用とに基づいて工作
物30の上面をも擦過するように案内されるので、この
範囲でもクリーニング液42には激しい運動が与えられ
ることになる。
【0122】開口部64から放出された気泡は、保持装
置28乃至その内部に収容された工作物30における多
数の衝突部位に遮られて、直線状にではなく蛇行するよ
うに浮上し、且つ部分的には渦流を形成する。
【0123】更に気泡はドラム32をも通流し、従って
ドラム32を回転させた場合には、その内部に収容され
たばら物が細かい気泡粒で洗浄される。
【0124】浸漬浴83を撹拌するためには、バルブ6
1aが制御ユニット75により連続的、断続的に開放さ
れるが、その際の撹拌強度は気泡によって左右される。
またこの措置に対する二者択一的な措置によれば、バル
ブ61aを所定の形式で交互に開閉して間歇的な衝撃を
生ぜしめることにより浸漬浴83が撹拌せしめられる。
この方式を採用した場合には、例えば約10秒から15
秒の短い時間間隔で5バール乃至10バールの圧力空気
を洗浄タンク12内に送り込むことができる。
【0125】特に顔料、砂、穴刳り加工屑、切削屑等の
ような固形物質によって著しく汚損された工作物30
は、クリーニングプロセスの初期段階で極めて高い脈動
圧および高い振動数によって処理される。液体には強力
な渦流が与えられるので、これらの固形物質は機械的な
作用のみによって工作物30から剥離される。更にこれ
らの固形物質が洗浄タンク12内に収容されたクリーニ
ング液42より高い密度を有しているにも拘らず、その
付着力に基づいて迅速に表面範囲、つまりオーバーフロ
ー38の範囲にもたらされることも実証されている。当
該範囲ではこれらの夾雑物が管路40を介して第2のタ
ンク16に送られる。クリーニング対象が極端に汚損さ
れている場合には、オーバーフロー38の範囲で粗目フ
ィルタを用いることも可能である。
【0126】先に述べた非発泡性の中性清浄剤を用いる
ならば、洗浄タンク12内への強力な吹き込みを行なう
場合にも過剰な泡を発生させないことが保証される。
【0127】クリーニング液42には所望の作業温度が
与えられているので、工作物30は洗剤中に含まれた洗
浄効果のある物質、例えば陰イオン界面活性剤によって
脱脂される。即ち換言するならば、工作物30に付着し
た潤滑オイル等による汚れをクリーニングすることがで
きる。
【0128】このプロセスでポンプ43から補給される
循環液の量が工作物30の汚損度に応じて調整可能であ
ることは明らかである。またポンプ43の搬送力をこの
プロセスの経過中に変化させることも可能であって、そ
のためには先ず比較的大きな装入量による作業が行なわ
れ、次いで比較的小さな装入量による作業が行なわれ
る。
【0129】図4に関連して以上に説明したプロセス
は、有利には3分から15分の時間に亙って実施され
る。
【0130】この作業時間が経過すると、制御ユニット
75により図5に示された以下のプロセスへの切換えが
行なわれる。
【0131】そのためには、ポンプ43の搬送力が図3
に関連して説明したプロセスにおける搬送力と完全に等
しいか或いはほぼ等しい値に戻されるように、制御ユニ
ット75が操作される。従って溢水シャワー52から
は、100m3 /h〜300m3 /hの通流率を有する
溢水80が再び放出される。然しこれと同時に、管路6
7内のバルブ67aも再び開放されるので、図5の液面
85における下向きの矢印86′から明らかなように、
浸漬浴83は洗浄タンク12から排出される。
【0132】図5に示されたプロセスで工作物30の継
続的な無圧洗浄を実施することには以下のような意義が
ある。
【0133】浸漬浴83を排出することによって液面8
5が低下し、液面85高さが工作物30を下回ると、そ
れまで浮遊していた汚物粒子は工作物30上に沈着する
ことになる。そこでこのような事態を回避するために、
洗浄タンク12の上部に設けられた溢水シャワー52か
ら絶えず純粋で新鮮な、つまり浄化されたクリーニング
液42を補給し、これによって浸漬浴83の排出に際し
ても工作物30が絶えず洗浄されるような措置がとられ
る。
【0134】他方、無圧溢水80を供給することの意義
は、工作物30と周辺の空気との接触を完全もしくはほ
ぼ完全に遮断する点にある。つまり浸漬浴83を排出す
る際には、図には示されていないが、浸漬浴83の放出
を可能ならしめるべく、洗浄タンク12の内室に空気を
供給することができなければならない。然しその際に供
給される新鮮な空気が、この時点で高い活性を有する工
作物30の表面において不都合な反応を惹起するような
ものであってはならない。またそれと同じ理由から、継
続的な無圧洗浄により工作物30を絶えず液体被膜でカ
バーしておくことが望ましい。
【0135】浸漬浴83が排出され、図示されてない適
宜な充填レベルセンサーを介してそのことが確認される
と、制御ユニット75により図6に示した次のプロセス
への切換えが行なわれる。
【0136】なお当該プロセスを実施するためには、洗
浄タンク12のカバー26が圧密に閉鎖されていなけれ
ばならない。
【0137】この場合、制御ユニット75は洗浄タンク
12の内室と真空ポンプ70とを接続する管路71内の
バルブ71aを開放させ、同時に真空ポンプ70が接続
される。
【0138】ここで留意しておかねばならないのは、こ
の時点で工作物30を浸漬浴83の温度、例えば80℃
〜90℃の温度に保っておく点である。
【0139】真空ポンプ70は洗浄タンク12の内室に
負圧を生ぜしめる。工作物30上の残留液は約800m
barで蒸発し始め、図6に矢印90で示したように管
路71を介して吸い出される。真空ポンプ70は洗浄タ
ンク12内の圧力を200mbar〜300mbarの
値に低下させるが、これは60℃〜80℃の水温におけ
る蒸気圧に等しい。斯くして工作物30上にまだ残存し
ている液体が蒸発せしめられる。この場合、工作物30
の平坦な表面における液体が穴または中空スペースもし
くはその他の保水面、つまり上部の開いた凹所を有する
工作物範囲の液体より迅速に蒸発することは言うまでも
ない。
【0140】乾燥プロセスは3分間〜10分間に亙って
実施されるが、工作物30から最後の液体が蒸発すると
同時に、もはや蒸発すべき液体が存在しないことに基づ
いて、洗浄タンク12の内室圧は急激に低下して、例え
ば70mbar〜80mbarにまで下がる。この乾燥
プロセスは、制御ユニット75を介して適宜な時間制御
を行なうことによって、また場合によっては図示されて
ない圧力センサーを操作することによって終了せしめら
れる。
【0141】次の段階または乾燥プロセス前の段階で
は、どのようなプロセスが所望されるかに応じて、別の
処理液による処理工程、例えば第1のタンク14に収容
された洗浄液47による工作物30の洗浄工程を実施す
ることができる。このプロセス経過状況は図2〜図5に
示されたプロセスの場合と等しいので、それについては
前述の説明を参照されたい。
【0142】なおこれに関連して特に重要な点は以下の
通りである。
【0143】全てのプロセス経過中、殊に浸漬浴83の
循環を行なうプロセス中には、その際に用いられる液
体、例えばクリーニング液42が連続的に浄化される
が、これについては既に図1の濾過装置20に関連して
説明してある。
【0144】つまり本発明の第1実施例によるクリーニ
ング装置10は完全な自給自足方式の装置であって、そ
の運転中には処理液の供給および排出を必要としない。
【0145】処理液のいずれかが老化してもはや使用不
能になった場合にのみ、その液体を適宜な装置により再
生・浄化して再利用するか、或いは廃棄処分にして新た
な処理液と交換すればよい。これに対してクリーニング
装置10における通常の運転中には、濾過された汚れの
成分を廃棄することのみが必要とされる。
【0146】処理液には原則として完全に脱塩された水
を使用することが望ましい。完全に脱塩処理された水は
先ず第1に洗浄液47として用いられるが、そうすれ
ば、洗浄後の乾燥プロセス(図6)で工作物30上に塩
斑が形成され、ひいては後続の熱処理、特にニトロ増炭
処理に支障をきたすことが回避される。
【0147】更にこの洗浄液47自体は、これがもはや
洗浄液として使用不能になっても、適正なクリーニング
剤を添加しさえすれば、後続の洗浄工程におけるクリー
ニング液42として再利用できるので、処理液はこれに
新たな液体を補給することなく最後まで利用し尽くされ
ることになる。
【0148】図7には浸漬浴83を撹拌するための本発
明による実施例が示されている。
【0149】図示の実施例による配置形式では、真空ポ
ンプ70と洗浄タンク12とを結ぶ管路71′がカバー
26に接続されている。
【0150】図7に関連して以下に説明するプロセス
は、図4について述べた撹拌プロセスの代替工程もしく
は補完工程である。
【0151】つまり図7に示されたこのプロセスにおい
ては、浸漬浴83の撹拌を行なうために真空ポンプ70
が制御ユニット75を介して接続され、且つそれと同時
に管路71′内のバルブ71a′が開放される。
【0152】この段階では浸漬浴83がオーバーフロー
38に達するまで充填されているため、真空ポンプ70
は溢水シャワー52の範囲に残存している僅かなエアス
ペース91に強力な負圧を生ぜしめる。
【0153】ところでこの負圧は、浸漬浴83が大気圧
における水の沸点100℃を下回る温度でも沸騰し始め
るような値に設定される。即ち換言するならば、この負
圧を設定する際には負圧値がその都度の比較的低い温度
における水の飽和蒸気圧に等しくなるようにすると共
に、補足的に洗浄タンク12内の静水圧をも、つまりタ
ンク内部の液柱高さをも考慮しなければならない。
【0154】例えば浸漬浴83の温度が85℃であると
すれば、それは600mbarの飽和蒸気圧に相当す
る。また洗浄タンク12内の液柱高さが2mである場合
には、それから更に200mbarの静水圧を減じなけ
ればならず、従って必要な圧力は400mbarとな
る。浸漬浴83の温度が80℃であり、飽和蒸気圧が5
00mbarである場合には、2mの水柱における静水
圧を補償すべく200mbarを減算して300mba
rの所要圧力が得られる。
【0155】上述のように400mbar(85℃)ま
たは300mbar(80℃)の所要圧力が設定される
と、浸漬浴83はその温度が100℃未満であっても沸
騰を開始する。
【0156】浸漬浴83が沸騰すると、その各部位、つ
まり工作物30の表面のみならず、その中空スペース、
穿孔部、袋穴、保水面およびそれに類する部位において
も蒸気泡が形成される。更にこれらの蒸気泡は、気体を
ノズル導入する装置22によって生ぜしめられた気泡で
は到達できないような工作物範囲にも形成される。しか
もこれらの蒸気泡は、浮上時にその付着力で汚れの粒子
を連行する機能を発揮し、ひいては袋穴および保水面等
からも汚れを除去するので、極めて効果的な工作物のク
リーニングが達成される。この場合、真空ポンプ70で
負圧を適正に調節することによって沸騰強度を変化させ
得ることは明らかである。負圧沸騰時に蒸気泡によって
連行される汚損物質は浸漬浴表面に集まるが、これは沸
騰相の終了後にオーバーフロー38を介して既述の形式
で洗浄タンク12から除去される。
【0157】浸漬浴83の沸騰処理はクリーニング中の
みならず洗浄中にも行なわれる。つまり何となれば、ク
リーニング時の沸騰は化学的なクリーニングプロセスを
支援することになり、洗浄時の沸騰はアプローチの困難
な箇所における効果的な洗浄を可能ならしめるからであ
る。なお当然のこと乍ら、負圧沸騰時に浸漬浴83の循
環および/または撹拌を行なうことも可能である。
【0158】そのためにはポンプ43の吸込側が管片6
5に接続され、バルブ95aが管路95内に配置され
る。
【0159】ポンプ43の吸引力を適正な値に調整して
おくならば、洗浄タンク12内が負圧であっても、所定
の処理液を管片65から取り出し、これを溢水シャワー
52により再び供給することが可能である。なおこの場
合も、図示されてはいないが、その都度用いられる処理
液を適宜な措置により連続的に浄化することができる。
【0160】管路71′内に凝縮器92を配置しておく
と特に有利であって、そうすれば真空ポンプ70が既述
の形式でその都度用いられる処理液の蒸気を吸出する
が、この蒸気が真空ポンプ70内に達することはない。
従って、適宜な空気供給を行ないさえすれば、真空ポン
プ70は常に空気と蒸気との混合気を吸入し、次いでこ
の蒸気は凝縮器92内で凝縮されて各処理液用のタンク
に供給される。この作業方式によれば、水の損失ができ
るだけ僅かなものに抑えられるので、処理液の濃縮化つ
まり加塩が回避されるという利点が得られる。
【0161】真空ポンプ70で使用される蒸気量は凝縮
される蒸気分だけ僅かなものになるので、真空ポンプ7
0の設計寸法を経済的な小さい値に設定することが可能
である。
【0162】既に述べたように、真空ポンプ70は飽和
した空気のみを吸い上げるので、真空ポンプ70が必要
とする空気は主として中空体63を介して供給される。
この場合に真空ポンプ70の必要とする空気の量は、そ
れが将に浮上空気の量に等しくなるように設定すること
ができる。
【0163】図7について以上に説明した負圧沸騰プロ
セスは、図2〜図6によるプロセスに多種多様な形式で
組込むことが可能である。
【0164】例えばその第1の代替案では、負圧沸騰を
浸漬プロセスにおいて永続的に利用することが可能であ
り、その結果として全クリーニング時間または全洗浄時
間に亙る負圧下での沸騰が行なわれることになる。
【0165】また第2の代替案では、浸漬プロセスにお
ける負圧沸騰が浮上処理に対して補足的に、つまりクリ
ーニング時間および洗浄時間の一部ごとに利用される。
【0166】更に第3の代替案では、全クリーニング時
間中もしくは全洗浄時間中にあるにせよ、或いは個々の
時間区分中であるにせよ、負圧沸騰のプロセスを制御ユ
ニット75による適宜な調整によって間歇的に利用する
ことも可能である。間歇的な負圧沸騰を実施するために
は、その都度洗浄タンク12を強力に真空化することに
より沸騰効果を完全にまたはほぼ完全に発揮するよう
な、ひいては新鮮な空気の急激な供給により蒸発つまり
減圧を達成するような措置がとられる。
【0167】この場合、新鮮な空気は中空体63または
溢水シャワー52を介して供給することができる。
【0168】更に第4の代替案によれば、浸漬プロセス
における負圧沸騰が循環処理と空気のノズル導入処理と
に対して補足的に利用することも可能である。
【0169】負圧沸騰の処理時間は1分間から20分間
に亙って継続することが可能である。
【0170】図8は本発明の変化実施例によるクリーニ
ング装置100を示すものであるが、この場合、図には
単に洗浄タンク104が描出されているに過ぎず、しか
もこの洗浄タンク104は図1〜図7によるクリーニン
グ装置10の洗浄タンク12にほぼ等しい。従って以下
の説明では主に前述の実施例とは異なる要素のみがとり
上げられており、図においてそれぞれ対応するパーツに
は部分的に等しい参照符号が付されている。
【0171】洗浄タンク104は矢張りほぼ円形の横断
面を有する容器として構成されており、その底面には、
図1〜図7に示された洗浄タンク12の管片46,65
に代る管片105が設けられている。
【0172】洗浄タンク104は更にドラム106を有
しており、このドラム106は駆動装置107により水
平な軸線108を中心にして回転させることができる。
ドラム106内には六角形の工作物110,110′…
が収容されている。カバー112の範囲では洗浄タンク
104にオーバーフロー111が設けられており、この
オーバーフロー111は、クリーニング液42を収容す
る第2のタンク16と洗浄液47を収容する第1のタン
ク14とに接続されている。洗浄タンク104は側方の
管片を介して真空ステーション18にも接続されてい
る。「負圧沸騰」のプロセスを実施することができるよ
うにするため、カバー112には管片114が設けられ
ている。カバー112の内面には溢水シャワー113が
配置されており、既に繰返し説明したように、この溢水
シャワー113も矢張り洗浄タンク104の内室に装入
された工作物110を溢水で無圧洗浄するために用いら
れる。
【0173】既に図4に関連して詳しく述べたように、
クリーニングプロセス中における洗浄タンク104の充
填は、クリーニング液42がオーバーフロー111に達
するまで行なわれる。洗浄タンク104内には種々異な
る別の工作物120を保持するためのホルダー118が
設けられている。
【0174】気体をノズル導入する装置122は、底面
部分130と側面部分131とを有する中空体126か
ら構成されており、この実施例では気体として窒素ガス
が用いられる。
【0175】中空体126の側面部分131は、ホルダ
ー118における一方の側面に沿って延び、少なくとも
その周面のかなりの部分に亙って円弧状に形成されてい
る。
【0176】この場合、中空体126におけるホルダー
118に面した側には、矢張り既述の実施例の場合と同
じように、多数の開口部が設けられており、図8の実施
例ではこれらの開口部がノズル128として構成されて
いる。
【0177】これらのノズル128からは、圧力容器6
0より到来した窒素ガスが細かい粒子または気泡127
として放出される。この実施例においても、各気泡12
7はそれぞれ既述の如く例えば矢印136で示されたよ
うに工作物120を完全に囲繞して浮上する。
【0178】中空体126に側面部分131が設けられ
ていることに基づいて、例えば矢印139で示されたよ
うな側方に向う気泡流も生ぜしめられる。この場合、側
方のノズル128から放出された気泡は、その浮力によ
り直ちに上方へ浮上しようとする傾向を有しているた
め、上向きに彎曲したラインが形成される。
【0179】この場合、側方のノズル128から放出さ
れる気泡127の圧力は、クリーニングプロセスに際し
てこれらの気泡127が洗浄タンク104における少な
くともほぼ縦中心軸線に達するように、即ち換言すれば
図8の断面で見て矢印138で示した如くその側方の幅
の少なくとも半分にまで達するように調節される。
【0180】少なくとも部分的にホルダー118を取り
巻く側面部分131を設けることによって、複雑な形状
を有する工作物120においても迅速なクリーニングを
実施することが保証される。
【0181】中空体126は分割スライダ132,13
3によって上位区分134と中央区分135と底面区分
とに仕切ることができるので、洗浄タンク104に装入
された処理対象の種類如何に応じて、単に底面範囲のみ
から気体141を供給することも、また単数もしくは複
数の互いに上下に位置する側面範囲から気体を圧入する
ことも可能である。
【0182】図8に矢印137で示したように、浮上す
る気泡127は二次流動をも生ぜしめる。この場合、洗
浄タンク104内に収容された液体は循環する回路内で
流動運動を行なう。
【0183】図9および図10には、本発明の方法を実
施するために用いることのできる本発明による装置の更
に別の実施態様が示されている。
【0184】図9および図10においては、特に金属の
工作物をクリーニングするための装置が符号150で示
されており、この装置は洗浄タンク151を囲繞してい
る。この洗浄タンク151内には、矢張り工作物を保持
するためのホルダー152が設けられている。但しこの
実施例では、図1〜図8による実施例の場合とは異なっ
て、ホルダー152を洗浄タンク151から装入ドア1
53を経て取り出しうるようにした配置形式が採用され
ている。この装入ドア153は、矢印で示したように鉛
直方向で摺動可能に構成しておくと有利である。
【0185】液体および気体は既に詳述した形式で各管
路154,155,156を介して供給乃至排出され、
その経過は前述の実施例におけるのと同様である。
【0186】溢水シャワー157の作用形式も矢張り前
述した実施例の場合と同等であり、図9および図10に
示された水平な装置構造ではその作用面が図1〜図8に
よる鉛直な装置構造におけるより大きくなるにも拘ら
ず、このクリーニング装置150においても溢水シャワ
ー157は同じように無圧の溢水を供給する。
【0187】この装置150におけるその他の特別な措
置としては、洗浄タンク151が架台160上に配置さ
れており、しかもこの架台160が同時に処理液用の各
タンク161,162をも受容していることが挙げられ
る。なおこの実施例の場合にも、クリーニング液と洗浄
液とを収容するために2つのタンク161,162が用
いられている。
【0188】本発明がその枠を逸脱することなく種々異
なった態様で実施可能であることは明らかであって、例
えば比較的低温の工作物をも処理できるようにするた
め、或いは処理液の残留分が多い場合にも効果的な乾燥
が行なわれるようにするため、洗浄タンク12内には補
助加熱装置を設けることが可能であり、そのような場合
には、必要とされる付加的な蒸発熱がこの補助加熱装置
によって供給される。
【0189】更に激しい物理的エネルギーによって処理
液内にキャビテーションを生ぜしめるため、自体公知の
形式で洗浄タンク12内に超音波発生器を設けてもよ
い。このような措置がとられるならば、工作物にこびり
ついた厄介な無機物質、または工作物の表面内に侵入し
た夾雑物等を効果的に除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】金属工作物をクリーニングするための本発明に
よる装置における1実施例の全体を概略的に示した図で
ある。
【図2】「無圧洗浄」のプロセスを説明するための図1
と同様な概略的全体図である。
【図3】「無圧洗浄および充填」のプロセスを説明する
ための図1と同様な概略的全体図である。
【図4】「気泡撹拌を伴う循環」のプロセスを説明する
ための図1と同様な概略的全体図である。
【図5】「無圧洗浄および排出」のプロセスを説明する
ための図1と同様な概略的全体図である。
【図6】「真空乾燥」のプロセスを説明するための図1
と同様な概略的全体図である。
【図7】「負圧乾燥」のプロセスを説明するための図1
と同様な概略的全体図である。
【図8】図1〜図7に示された本発明による洗浄タンク
の変化実施例、即ち側方空気導入型タンクを示した図で
ある。
【図9】本発明による洗浄タンクの更に別の変化実施
例、即ち水平型タンクの概略的な側面図である。
【図10】図9による洗浄タンクの正面図である。
【符号の説明】
10 クリーニング装置 12 洗浄タンク 14 第1のタンク 16 第2のタンク 18 真空ステーション 20 濾過装置 22 気体導入装置 26 洗浄タンクのカバー 28 保持装置 30 工作物 32 ドラム 34 シャフト 36 駆動装置 38 オーバーフロー 40 管路 40a バルブ 41 管路 41a バルブ 42 クリーニング液 43 ポンプ 44 管路 45 管路 46 管片 47 洗浄液 48 管路 49 加熱装置 50 前置分離器 51 管路 51a バルブ 51b 接続バルブ 52 溢水シャワー 54 オイル分離器 55 フィルタ 57 オイル取出管 60 圧力容器 61 管路 61a バルブ 62 管片 63 中空体 64 開口部 65 管片 66 管路 67 管路 67a バルブ 70 真空ポンプ 71 管路 71′ 管路 71a バルブ 72 冷却トラップ 73 捕集器 75 制御ユニット 76 インプット 77 アウトプット 80,80′ 無圧の溢水 83 浸漬浴 85 液面 86 液面上昇方向を示す矢印 86′ 液面下降方向を示す矢印 90 水蒸気の吸出方向を示す矢印 91 エアスペース 92 凝縮器 100 クリーニング装置 104 洗浄タンク 105 管片 106 ドラム 107 駆動装置 108 水平な軸線 110,110′ 工作物 111 オーバーフロー 112 カバー 113 溢水シャワー 114 管片 118 ホルダー 120 工作物 122 気体導入装置 126 中空体 127 気体粒子または気泡 128 ノズル 130 底面部分 131 側面部分 132,133 分割スライダ 134 中空体の上位区分 135 中央区分 136 気泡が工作物を囲繞して流動
する状態を示す矢印 137 浮上する気体粒子によって生
ぜしめられる二次流動運動を示す矢印 138 気泡の圧力方向を示す矢印 139 側方に向う気泡流を示す矢印 141 気体 150 クリーニング装置 151 洗浄タンク 152 ホルダー 153 装入ドア 154,155,156 管路 157 溢水シャワー 160 架台 161,162 タンク ◆
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 アレクサンダー ヴィッテ ドイツ連邦共和国 デー7016 ガーリンゲ ン ライフルストラッセ 8

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 工作物(30;110,120)を液体
    で処理する方法、特に金属の工作物を後続の熱処理のた
    めに予めクリーニングする方法において、 a)1m3 〜10m3 の収容能力を有する洗浄タンク
    (12;104;151)内に工作物(30;110,
    120)を装入し; b)工作物(30;110,120)をほぼ囲繞する浸
    漬浴(83)に50℃〜90℃の温度の処理液(42,
    47)を満たし; c)浸漬浴(83)の上方にエアスペース(91)が残
    存せしめられるように洗浄タンク(12;104;15
    1)を圧密に閉鎖し; d)エアスペース(91)内に存在している空気と蒸気
    との混合気をこの混合気が浸漬浴(83)に収容された
    上記温度の処理液(42,47)における飽和蒸気圧を
    下回る負圧に達するまで真空化処理し; e)沸騰状態の浸漬浴(83)において上記の負圧を所
    定の時間に亙って維持し; f)エアスペース(91)内の負荷を周辺圧にまで軽減
    し; g)浸漬浴(83)を排出する;以上a)〜g)の工程
    を実施することを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 負圧をこれが浸漬浴(83)に収容され
    た上記温度での処理液(42,47)における飽和蒸気
    圧から少なくとも洗浄タンク(12;104;151)
    底面の静水圧を差し引いた値に等しくなるように調節す
    ることを特徴とする請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 d)およびe)の工程中に気体を浸漬浴
    (83)内に吹き込むことを特徴とする請求項1または
    2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 気体を洗浄タンク(12;104;15
    1)の底面から吹き込んで工作物(30;110,12
    0)の周囲に気泡(127)が流動せしめられるように
    することを特徴とする請求項3記載の方法。
  5. 【請求項5】 空気と蒸気との混合気を凝縮器(92)
    を介して案内することを特徴とする請求項1〜4のいず
    れか1項または複数項に記載の方法。
  6. 【請求項6】 凝縮器(92)内で凝縮された処理液
    (42,47)を液体タンク(14,16)内にフィー
    ドバックすることを特徴とする請求項5記載の方法。
  7. 【請求項7】 処理液として洗浄液(42)を用いるこ
    とを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項または複数
    項に記載の方法。
  8. 【請求項8】 処理液としてクリーニング液(浄化液)
    (47)を用いることを特徴とする請求項1〜6のいず
    れか1項または複数項に記載の方法。
  9. 【請求項9】 工作物(30;110,120)の表面
    と化学的に反応せず且つ/またはこの種の化学的な反応
    を支援しないソフトな脂溶性の浄化剤が添加された水を
    クリーニング媒体(42)として用いることを特徴とす
    る請求項8記載の方法。
  10. 【請求項10】 中性乃至弱アルカリ性のクリーニング
    媒体を用いることを特徴とする請求項9記載の方法。
  11. 【請求項11】 工程b)〜g)を同一もしくは異なっ
    た処理液(42,47)により相次いで数回に亙って実
    施することを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項
    または複数項に記載の方法。
  12. 【請求項12】 洗浄液(47)としては完全に脱塩処
    理された水を用い、工程g)の後ではこの水に洗剤を加
    えて後続の別のプロセスを実施する際のクリーニング液
    として使用することを特徴とする請求項7,8,11の
    いずれか1項に記載の方法。
  13. 【請求項13】 工程c)中に浸漬浴(83)を循環さ
    せ、洗浄タンク(12;104;151)の外部でクリ
    ーニングすることを特徴とする請求項1〜12のいずれ
    か1項または複数項に記載の方法。
  14. 【請求項14】 工程e)中に浸漬浴(83)を機械的
    に撹拌することを特徴とする請求項1〜13のいずれか
    1項または複数項に記載の方法。
  15. 【請求項15】 工程e)を1分間から20分間に亙っ
    て実施することを特徴とする請求項1〜14のいずれか
    1項または複数項に記載の方法。
  16. 【請求項16】 工程d)〜f)を間歇的に実施するこ
    とを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項または複
    数項に記載の方法。
  17. 【請求項17】 工程b)中に工作物(30;110,
    120)の全面を先ず1分間から10分間に亙って処理
    液(42,47)の無圧溢水(80)で洗浄し、その際
    に溢水(80)の通流率を工作物表面積1m2 当り10
    0m3 /hから300m3 /hまでの値に調節し、処理
    液(42,47)を洗浄タンク(12;104;15
    1)からアウトレット(65;105)を介して連続的
    に排出する一方、洗浄タンク(12;104;151)
    が溢水(80)で満たされて液体がオーバーフロー(3
    8;111)に達するまでは、アウトレット(65;1
    05)を閉鎖しておくことを特徴とする請求項1〜16
    のいずれか1項または複数項に記載の方法。
  18. 【請求項18】 工程g)中に工作物(30;110,
    120)の表面を洗浄することを特徴とする請求項1〜
    17のいずれか1項または複数項に記載の方法。
  19. 【請求項19】 工程g)の後で洗浄タンク(12;1
    04;151)内の圧力を負圧に調節する、それも有利
    には60mbar〜350mbarの負圧に調節するこ
    とを特徴とする請求項1〜18のいずれか1項または複
    数項に記載の方法。
  20. 【請求項20】 工作物を液体で処理する方法、特に金
    属の工作物を後続の熱処理のために予めクリーニングす
    る方法を実施するための装置であって、1m3 〜10m
    3 の収容能力を有する圧密に閉鎖可能な洗浄タンク(1
    2;104;151)と、工作物(30;110,12
    0)を洗浄タンク(12;104;151)内に装入す
    るための第1の手段と、工作物(30;110,12
    0)をほぼ囲繞する浸漬浴(83)に50℃〜90℃の
    温度を有する処理液(42,47)を満たし、しかもこ
    の場合、浸漬浴(83)の上方にエアスペース(91)
    が残存せしめられるようにするための第2の手段と、洗
    浄タンク(12;104;151)内に負圧を生ぜしめ
    るための手段とを備えている形式のものにおいて、負圧
    を生ぜしめるための手段がエアスペース(91)に接続
    されていると共に、この手段がエアスペース(91)内
    の圧力を所定の負圧値にまで真空化する、即ち浸漬浴
    (83)に収容された所定温度の処理液(42,47)
    における飽和蒸気圧を予め規定された時間中だけ下回る
    ような負圧値にまで、真空化する能力を有するように構
    成されていることを特徴とする装置。
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