JPH06263718A - 5−ヒドロキシ−2−オキソ吉草酸誘導体とその製造法 - Google Patents
5−ヒドロキシ−2−オキソ吉草酸誘導体とその製造法Info
- Publication number
- JPH06263718A JPH06263718A JP7913993A JP7913993A JPH06263718A JP H06263718 A JPH06263718 A JP H06263718A JP 7913993 A JP7913993 A JP 7913993A JP 7913993 A JP7913993 A JP 7913993A JP H06263718 A JPH06263718 A JP H06263718A
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- hydroxy
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- compound
- oxovaleric acid
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 D−グルコフラヌロノ−6,3−ラクトント
リアセテートの塩基共存下でのエチルメルカプタンとの
反応による5−ヒドロキシ−2−オキソ吉草酸誘導体へ
の簡便な変換方法 【構成】 【化1】 化1で示される5−ヒドロキシ−2−オキソ吉草酸誘導
体が、化2で示されるD−グルコフラヌロノ−6,3−
ラクトントリアセテートを、通常用いられるアセトニト
リル、またはクロロホルム等の有機溶媒中で、トリエチ
ルアミン等の塩基化合物の共存下に反応させることによ
って収率良く得られる。 【化2】
リアセテートの塩基共存下でのエチルメルカプタンとの
反応による5−ヒドロキシ−2−オキソ吉草酸誘導体へ
の簡便な変換方法 【構成】 【化1】 化1で示される5−ヒドロキシ−2−オキソ吉草酸誘導
体が、化2で示されるD−グルコフラヌロノ−6,3−
ラクトントリアセテートを、通常用いられるアセトニト
リル、またはクロロホルム等の有機溶媒中で、トリエチ
ルアミン等の塩基化合物の共存下に反応させることによ
って収率良く得られる。 【化2】
Description
【0001】
【産業上の利用分野】当該化合物は、本発明者らによっ
て新規に合成された化合物であり、香料や医薬品等の合
成原料として価値ある化合物である。
て新規に合成された化合物であり、香料や医薬品等の合
成原料として価値ある化合物である。
【0002】
【従来の技術】当該化合物は、従来製造されたことがな
い新規化合物である。
い新規化合物である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】天然に豊富に得られる
糖類の、有用合成原料への簡便な変換法の開発。
糖類の、有用合成原料への簡便な変換法の開発。
【0004】
【発明が解決しようとする手段】本発明は、化2で示さ
れるD−グルコフラヌロノ−6,3−ラクトントリアセ
テートの塩基化合物共存下でのエチルメルカプタンとの
反応を検討したところ、簡便な操作で化1で示される5
−ヒドロキシ−2−オキソ吉草酸誘導体が得られること
を見いだし、本発明を完成するに至った。
れるD−グルコフラヌロノ−6,3−ラクトントリアセ
テートの塩基化合物共存下でのエチルメルカプタンとの
反応を検討したところ、簡便な操作で化1で示される5
−ヒドロキシ−2−オキソ吉草酸誘導体が得られること
を見いだし、本発明を完成するに至った。
【0005】すなわち、本発明の要旨は、化1で示され
る5−ヒドロキシ−2−オキソ吉草酸誘導体及び化2で
示されるD−グルコフラヌロノ−6,3−ラクトントリ
アセテートを有機溶媒中塩基化合物の共存下にエチルメ
ルカプタンと反応させることを特徴とする化1で示され
る5−ヒドロキシ−2−オキソ吉草酸誘導体の製造方法
である。
る5−ヒドロキシ−2−オキソ吉草酸誘導体及び化2で
示されるD−グルコフラヌロノ−6,3−ラクトントリ
アセテートを有機溶媒中塩基化合物の共存下にエチルメ
ルカプタンと反応させることを特徴とする化1で示され
る5−ヒドロキシ−2−オキソ吉草酸誘導体の製造方法
である。
【0006】かかる化合物及び反応は、本発明者によっ
て初めて明らかにされた新規な化合物及び反応である。
て初めて明らかにされた新規な化合物及び反応である。
【0007】この反応において、原料として用いられる
化2で示されるD−グルコフラヌロノ−6,3−ラクト
ントリアセテートは、市販されているD−グルコフラヌ
ロノ−6,3−ラクトンを、無水酢酸−ピリジン系等の
通常のアセチル化条件下で反応させることによって容易
に合成することが出来る。
化2で示されるD−グルコフラヌロノ−6,3−ラクト
ントリアセテートは、市販されているD−グルコフラヌ
ロノ−6,3−ラクトンを、無水酢酸−ピリジン系等の
通常のアセチル化条件下で反応させることによって容易
に合成することが出来る。
【0008】化2で示されるD−グルコフラヌロノ−
6,3−ラクトントリアセテートの塩基化合物共存下で
のエチルメルカプタンとの反応は、有機溶媒中で実施さ
れる。
6,3−ラクトントリアセテートの塩基化合物共存下で
のエチルメルカプタンとの反応は、有機溶媒中で実施さ
れる。
【0009】有機溶媒としては、通常使用される有機溶
媒を用いることが出来るが、反応の基質である化2で示
されるD−グルコフラヌロノ−6,3−ラクトントリア
セテートの溶解度が高い、クロロホルム、アセトン、ア
セトニトリル、またはジクロロメタンを用いることが望
ましい。
媒を用いることが出来るが、反応の基質である化2で示
されるD−グルコフラヌロノ−6,3−ラクトントリア
セテートの溶解度が高い、クロロホルム、アセトン、ア
セトニトリル、またはジクロロメタンを用いることが望
ましい。
【0010】塩基化合物としては、1,8−ジアザビシ
クロ[5.4.0]−ウンデカ−7−エン(DBU)、
トリエチルアミン、N−メチルピロリジン、N,N−ジ
メチルベンジルアミン、N,N−ジエチルアニリン、ト
リ−n−ブチルアミン等の通常の有機塩基化合物が例示
されるが、特にトリエチルアミンが望ましい。
クロ[5.4.0]−ウンデカ−7−エン(DBU)、
トリエチルアミン、N−メチルピロリジン、N,N−ジ
メチルベンジルアミン、N,N−ジエチルアニリン、ト
リ−n−ブチルアミン等の通常の有機塩基化合物が例示
されるが、特にトリエチルアミンが望ましい。
【0011】塩基化合物の使用量は、通常、原料の化2
で示される化合物に対して、2〜10倍モルであるが、
特に1〜3倍モルが適当である。
で示される化合物に対して、2〜10倍モルであるが、
特に1〜3倍モルが適当である。
【0012】エチルメルカプタンの使用量は、通常、原
料の化2の化合物に対して等モル用いる。
料の化2の化合物に対して等モル用いる。
【0013】反応温度は、0〜100℃の間で任意であ
るが、0〜20℃付近が望ましい。反応時間は反応温度
により、3〜24時間の間で任意である。
るが、0〜20℃付近が望ましい。反応時間は反応温度
により、3〜24時間の間で任意である。
【0014】このような反応によって、本発明の化合物
である化1で示される5−ヒドロキシ−2−オキソ吉草
酸誘導体が容易に得られ、通常の分離手段、例えば抽
出、分液、濃縮、薄層クロマトグラフィー、カラムクロ
マトグラフィー等により反応混合物から単離精製するこ
とができる。
である化1で示される5−ヒドロキシ−2−オキソ吉草
酸誘導体が容易に得られ、通常の分離手段、例えば抽
出、分液、濃縮、薄層クロマトグラフィー、カラムクロ
マトグラフィー等により反応混合物から単離精製するこ
とができる。
【0015】
【実施例1】D−グルコフラヌロノ−6,3−ラクトン
トリアセテート0.302gにクロロホルム5ml、及
びトリエチルアミン0.42mlを加え、室温に於いて
3時間攪拌し反応させる。反応終了後、反応混合物を減
圧下に濃縮する。得られた油状物にクロロホルム5ml
及びエチルメルカプタン0.075mlを加え、室温に
於いて24時間攪拌し反応させる。反応終了後、反応混
合物を減圧下に濃縮し、得られた油状物から薄層クロマ
トグラフィーによって2,5−ジアセトキシ−2−ペン
テン酸エチルメルカプトエステルを単離した。(収率
38.8%)
トリアセテート0.302gにクロロホルム5ml、及
びトリエチルアミン0.42mlを加え、室温に於いて
3時間攪拌し反応させる。反応終了後、反応混合物を減
圧下に濃縮する。得られた油状物にクロロホルム5ml
及びエチルメルカプタン0.075mlを加え、室温に
於いて24時間攪拌し反応させる。反応終了後、反応混
合物を減圧下に濃縮し、得られた油状物から薄層クロマ
トグラフィーによって2,5−ジアセトキシ−2−ペン
テン酸エチルメルカプトエステルを単離した。(収率
38.8%)
【0016】尚、本発明に関わる化1で示される2,5
−ジアセトキシ−2−ペンテン酸エチルメルカプトエス
テルのIRスペクトルデーターは下記の通りである。I
R(KBr);2950,2900,1760,174
0,1660,1445,1420,1365,123
0,1180,1035,960,cm-1
−ジアセトキシ−2−ペンテン酸エチルメルカプトエス
テルのIRスペクトルデーターは下記の通りである。I
R(KBr);2950,2900,1760,174
0,1660,1445,1420,1365,123
0,1180,1035,960,cm-1
【0017】
【実施例2】D−グルコフラヌロノ−6,3−ラクトン
トリアセテート0.302gにクロロホルム5ml、及
びトリエチルアミン0.42mlを加え、室温に於いて
3時間攪拌し反応させる。反応終了後、反応混合物を減
圧下に濃縮する。得られた油状物にクロロホルム5ml
及びエチルメルカプタン0.075mlを加え、氷冷下
に於いて16時間攪拌し反応させた後、更に室温で8時
間反応させる。反応終了後、反応混合物を減圧下に濃縮
し、得られた油状物から薄層クロマトグラフィーによっ
て、2,5−ジアセトキシ−2−ペンテン酸エチルメル
カプトエステルを単離した。(収率 31.3%)
トリアセテート0.302gにクロロホルム5ml、及
びトリエチルアミン0.42mlを加え、室温に於いて
3時間攪拌し反応させる。反応終了後、反応混合物を減
圧下に濃縮する。得られた油状物にクロロホルム5ml
及びエチルメルカプタン0.075mlを加え、氷冷下
に於いて16時間攪拌し反応させた後、更に室温で8時
間反応させる。反応終了後、反応混合物を減圧下に濃縮
し、得られた油状物から薄層クロマトグラフィーによっ
て、2,5−ジアセトキシ−2−ペンテン酸エチルメル
カプトエステルを単離した。(収率 31.3%)
【0018】
【実施例3】D−グルコフラヌロノ−6,3−ラクトン
トリアセテート0.302gにクロロホルム5ml、及
びトリエチルアミン0.42mlを加え、室温に於いて
3時間攪拌し反応させる。反応終了後、反応混合物を減
圧下に濃縮する。得られた油状物にクロロホルム5ml
及びエチルメルカプタン0.075mlを加え、室温に
於いて16時間攪拌し反応させる。更に60℃に於いて
5時間攪拌し反応させる。反応終了後、反応混合物を減
圧下に濃縮し、得られた油状物から薄層クロマトグラフ
ィーによって2,5−ジアセトキシ−2−ペンテン酸エ
チルメルカプトエステルを単離した。(収率 28.7
%)
トリアセテート0.302gにクロロホルム5ml、及
びトリエチルアミン0.42mlを加え、室温に於いて
3時間攪拌し反応させる。反応終了後、反応混合物を減
圧下に濃縮する。得られた油状物にクロロホルム5ml
及びエチルメルカプタン0.075mlを加え、室温に
於いて16時間攪拌し反応させる。更に60℃に於いて
5時間攪拌し反応させる。反応終了後、反応混合物を減
圧下に濃縮し、得られた油状物から薄層クロマトグラフ
ィーによって2,5−ジアセトキシ−2−ペンテン酸エ
チルメルカプトエステルを単離した。(収率 28.7
%)
【0019】
【実施例4】D−グルコフラヌロノ−6,3−ラクトン
トリアセテート0.302gにクロロホルム5ml、及
びトリエチルアミン0∈42mlを加え、室温に於て3
時間攪拌し反応させる。更に、エチルメルカプタン0.
075mlを加え、室温に於いて3時間攪拌し反応させ
る。反応終了後、反応混合物を減圧下に濃縮し、得られ
た油状物から薄層クロマトグラフィーによって2,5−
ジアセトキシ−2−ペンテン酸エチルメルカプトエステ
ルを単離した。(収率 18.7%)
トリアセテート0.302gにクロロホルム5ml、及
びトリエチルアミン0∈42mlを加え、室温に於て3
時間攪拌し反応させる。更に、エチルメルカプタン0.
075mlを加え、室温に於いて3時間攪拌し反応させ
る。反応終了後、反応混合物を減圧下に濃縮し、得られ
た油状物から薄層クロマトグラフィーによって2,5−
ジアセトキシ−2−ペンテン酸エチルメルカプトエステ
ルを単離した。(収率 18.7%)
Claims (1)
- 【請求項1】 【化1】 化1で示される5−ヒドロキシ−2−オキソ吉草酸誘導
体。 【化2】 化2で示されるD−グルコフラヌロノ−6,3−ラクト
ントリアセテートを塩基化合物の共存下にエチルメルカ
プタンと反応させることを特徴とする化1で示される5
−ヒドロキシ−2−オキソ吉草酸誘導体の製造法
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7913993A JPH06263718A (ja) | 1993-03-12 | 1993-03-12 | 5−ヒドロキシ−2−オキソ吉草酸誘導体とその製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7913993A JPH06263718A (ja) | 1993-03-12 | 1993-03-12 | 5−ヒドロキシ−2−オキソ吉草酸誘導体とその製造法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06263718A true JPH06263718A (ja) | 1994-09-20 |
Family
ID=13681632
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7913993A Pending JPH06263718A (ja) | 1993-03-12 | 1993-03-12 | 5−ヒドロキシ−2−オキソ吉草酸誘導体とその製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06263718A (ja) |
-
1993
- 1993-03-12 JP JP7913993A patent/JPH06263718A/ja active Pending
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