JPH09241251A - ピラン誘導体及びその製造法 - Google Patents

ピラン誘導体及びその製造法

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JPH09241251A
JPH09241251A JP8081796A JP8081796A JPH09241251A JP H09241251 A JPH09241251 A JP H09241251A JP 8081796 A JP8081796 A JP 8081796A JP 8081796 A JP8081796 A JP 8081796A JP H09241251 A JPH09241251 A JP H09241251A
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JP
Japan
Prior art keywords
reaction
pyran derivative
chemical formula
pyran
silica gel
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Pending
Application number
JP8081796A
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English (en)
Inventor
Masahiko Tajima
聖彦 田嶋
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Noguchi Institute
Original Assignee
Noguchi Institute
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】アルデヒド−D−グルコースペンタアセテート
の、ピラン誘導体への簡便な変換方法を提供する。 【解決手段】下記式(I)で示されるピラン誘導体及
び、下記式(II)で示されるアルデヒド−D−グルコ
ースペンタアセテートを通常用いられるアセトニトリ
ル、またはクロロホルム等の有機溶媒中で、トリエチル
アミン等の塩基化合物の共存下にメタノールと反応させ
た後、シリカゲルで処理することを特徴とする下記式
(I)で示されるピラン誘導体への変換方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明に関わる化1で示され
るピラン誘導体は、本発明者等により初めて合成された
新規化合物であり、香料や医薬品の中間体として価値あ
る化合物である。
【0002】
【従来の技術】化1で示されるピラン誘導体は、従来合
成された例は無い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】解決しようとする問題
点は、天然に豊富に産生される糖類の、簡便な方法によ
る有用合成原料への変換である。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、化2で示され
るアルデヒド−D−グルコースペンタアセテートの塩基
化合物共存下でのメタノールとの反応を検討したとこ
ろ、簡便な操作で化1で示されるピラン誘導体が得られ
ることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0005】すなわち、本発明の要旨は、化1で示され
るピラン誘導体及び、化2で示されるアルデヒド−D−
グルコースペンタアセテートを有機溶媒中塩基化合物の
共存下にメタノールと反応させた後、シリカゲルで処理
することを特徴とする化1で示されるピラン誘導体の製
造方法である。
【0006】かかる反応は、本発明者によって初めて明
らかにされた新規な反応である。
【0007】この反応において、原料として用いられる
化2で示されるアルデヒド−D−グルコースペンタアセ
テートは、市販されているD−グルコピラノースを、
M.L.Wolfrom等の方法 [METHODS IN CARBOHYDRATE CHEMI
STRY,II,427(1963)] で処理することによって合成する
ことが出来る。
【0008】化2で示されるアルデヒド−D−グルコー
スペンタアセテートの塩基化合物共存下でのメタノール
との反応は有機溶媒中で実施される。
【0009】有機溶媒としては、通常使用される有機溶
媒を用いることが出来るが、反応の基質である化2で示
されるアルデヒド−D−グルコースペンタアセテートの
溶解度が高い、クロロホルム、アセトン、アセトニトリ
ル、またはジクロロメタンを用いることが望ましい。
【0010】塩基化合物としては、1,8−ジアザビシ
クロ [5.4.0] −ウンデカ−7−エン(DBU)、
トリエチルアミン、N−メチルピロリジン、N,N−ジ
メチルベンジルアミン、N,N−ジエチルアニリン、ト
リ−n−ブチルアミン等の通常の有機塩基化合物が例示
されるが、特にトリエチルアミンが望ましい。
【0011】塩基化合物の使用量は、通常、原料の化2
で示される化合物に対して、2〜10倍モルであるが、
特に2〜4倍モルが適当である。
【0012】メタノールの使用量は通常、原料の化2の
化合物に対して、1モルが適当である。
【0013】反応温度は、0〜100℃の間で任意であ
るが、0〜30℃付近が望ましい。反応時間は反応温度
により、3〜72時間の間で任意である。
【0014】このような反応によって、本発明の化合物
である化1で示されるピラン誘導体の前駆体が得られ
る。反応溶液を減圧濃縮後、シリカゲル薄層クロマトグ
ラフィーに掛けると、その段階で先に述べた前駆体が、
本発明の化合物である化1で示されるピラン誘導体に変
換される。
【0015】従って、本発明の化合物である化1で示さ
れるピラン誘導体の合成工程の最終段階は、前駆体から
本発明の化合物である化1で示されるピラン誘導体への
変換と分離が同時に行われる為、単離精製は特に必要と
しない。また、この工程はシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィーによっても同様に行うことが出来る。
【0016】薄層クロマトグラフィー、またはカラムク
ロマトグラフィーに用いる展開溶媒は特に制限を必要と
しない。
【0017】
【実施例1】アルデヒド−D−グルコースペンタアセテ
ート0.195gにクロロホルム3ml、メタノール
0.02ml及びトリエチルアミン0.21mlを加
え、室温に於いて64時間撹拌し反応させる。反応終了
後、反応混合物を減圧下に濃縮し、得られた油状物をシ
リカゲル薄層クロマトグラフィーに掛け、3−アセトキ
シ−6−アセトキシメチル−2−メトキシ−2H−ピラ
ンを単離した。(収率40.3%)
【0018】尚、本発明に関わる化1で示されるピラン
誘導体のIRスペクトルデータは下記の通りである。 IR(NaCl); 2943,2850,1748,
1644,1594,1422,1374,1320,
1140,1053,1022,843,681cm-1
【0019】
【実施例2】アルデヒド−D−グルコースペンタアセテ
ート0.195gにクロロホルム5ml、メタノール
0.02ml及びトリエチルアミン0.21mlを加
え、室温で144時間撹拌し反応させる。反応終了後、
反応混合物を減圧下に濃縮し、得られた油状物をシリカ
ゲル薄層クロマトグラフィーに掛け、3−アセトキシ−
6−アセトキシメチル−2−メトキシ−2H−ピランを
単離した。(収率44.6%)
【0020】
【実施例3】アルデヒド−D−グルコースペンタアセテ
ート0.195gにクロロホルム3ml、メタノール
0.02mlおよびトリエチルアミン0.21mlを加
え、室温に於いて193時間撹拌し反応させる。反応終
了後、反応混合物を減圧下に濃縮し得られた油状物をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィーに掛け、3−アセト
キシ−6−アセトキシメチル−2−メトキシ−2H−ピ
ランを単離した。(収率50.3%)
【0021】
【発明の効果】本発明の化合物は、分枝糖、アミノ糖、
又はレアシュガーの合成原料として汎用されるアルキル
ヘキス−3−エノピラノシドウロースの前駆物質でもあ
り、各種糖誘導体の合成に有用である他、香料や医薬品
の中間体として価値ある化合物である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 【化1】 化1で示されるピラン誘導体。
  2. 【請求項2】 【化2】 化2で示されるアルデヒド−D−グルコースペンタアセ
    テートを塩基化合物の共存下にメタノールと反応させた
    後、シリカゲルで処理することを特徴とする化1で示さ
    れるピラン誘導体の製造法。
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