JPH0626223Y2 - バッグ兼用型自動車用シートカバー - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、自動車のシートに装着
してこれを保護するとともに、折り畳んだ状態で持ち運
び自在なバッグとしても使用できるようにしたバッグ兼
用型自動車用シートカバーに関する。

【０００２】

【従来の技術】自動車用シートカバーは、自動車のシー
トに装着して該シートに対する防水及び防汚等の対策を
施すためのものであるが、従来の一般的な自動車用シー
トカバーとしては、一連に連接された着座部、背もたれ
部及びベッドレスト部とからなり、これらの各部に取付
けられた柔軟性を有する弾性固定用ベルトによって自動
車のシートに固定するようにしたものが一般に知られて
いた（例えば、実開昭５５−９６５９号公報参照）。

【０００３】一方、周縁部にファスナ等の開閉具を開閉
自在に取付けた開放型で内部に濡れた衣服や靴等を収納
するようにしたバッグも一般に広く知られている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
自動車用シートカバーは、そのいずれもが自動車のシー
ト本体の防水や防汚等の保護のみを目的としていたもの
であって、バッグとしても使用できるバッグ兼用型とし
たものではなかった。 このため、特に釣人等のユーザは、雨や水により身体が
濡れた際に自動車のシートを保護するために自動車用シ
ートカバーを利用しているが、釣りが済んだ後等の濡れ
た衣服や靴等を収納するためには、このための袋やバッ
グ等を別に準備する必要があり、不便を感じているのが
現状であった。

【０００５】本考案は上記に鑑み、自動車のシートに装
着した際には該シートの防水や防汚等のための自動車用
シートカバーとして使用することができるとともに、自
動車のシートから取り外し折り畳んでバックとしても使
用できるバッグ兼用型自動車用シートカバーを提供する
ことを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本考案に係るバッグ兼用型自動車用シートカバーは、
一体に連接された着座部及び背もたれ部と、自動車のシ
ートに固定するための固定用ベルトとを備え、前記着座
部と背もたれ部の左右周縁部に互いに折り畳んだ時に側
方開口部を開閉する開閉具を固着するとともに、上下に
ハンドル片を備えたものである。

【０００７】

【作用】上記のように構成した本考案によれば、固定用
ベルトを介して自動車のシートに固定することにより自
動車用シートカバーとして使用することができ、前記固
定用ベルトによる自動車のシートへの固定を解くととも
に２つに折り畳み、更にこの側方開口部を着座部と背も
たれ部の左右周縁部に固着した開閉具で閉じて上方にの
み開口した袋状となし、これによって上下に備えたハン
ドル片を介して持ち運びできるバッグとして使用するこ
ともできる。

【０００８】

【実施例】以下、本考案の実施例を図面を参照して説明
する。 図１及び図２は、本考案の一実施例を示す展開した状態
の裏面図及び表面図を示すもので、バッグ兼用型自動車
用シートカバー（以下、単にシートカバーという）１
は、防水性を有する素材によって一体に連接されて形成
された着座部２、背もたれ部３及びヘッドレスト部４と
から主に構成されている。

【０００９】そして、前記着座部２の下縁には、下端に
フック５を備え下方に延びる２本の下部固定用ベルト６
の上端が、着座部２と背もたれ部３との境界部付近の側
縁には、左右に拡がり先端部に互いに係合する雄型バッ
クル７ａまたは雌型バックル７ｂの一方を備えた一対の
中央部固定用ベルト８の基端が夫々固着され、ヘッドレ
スト部４の上縁には、リング状で横方向に延びる上部固
定用ベルト９と上下方向に延び上下両端に互いに係合す
る雄型バックル７ａまたは雌型バックル７ｂの一方を備
えた収納用ベルト１０が配置されている。

【００１０】ここに、前記各ベルト６，８，９及び１０
は、柔軟性を有する弾性体で構成されている。 これにより、シートカバー１の上部においては、図３に
示すように、ヘッドレスト部４をその長さ方向ほぼ中央
で下方に折り返すとともに、上部固定用ベルト９で自動
車のシートのヘッドレストを横方向に包囲してここを固
定し、また、中央部においては、一対の中央部固定用ベ
ルト８を自動車のシートの後方に引き回し、この先端に
備えた雄型バックル７ａと雌型バックル７ｂとを互いに
係合させてここを固定し、下部においては、下部固定用
ベルト６の下端のフック５を自動車のシートまたはこの
周囲の適当なものに引っ掛けてここを固定するようなさ
れている。

【００１１】上記ようにして、シートカバー１を自動車
のシートに固定し、これによって自動車のシートに対す
る防水及び防汚等の対策を施してこれを保護する自動車
用シートカバーとして使用するのである。シートカバー
１には、上記のように自動車用シートカバーとして使用
できる他に、バッグとして使用できるようにするため
に、以下のような構成が備えられている。

【００１２】即ち、着座部２の下縁部には、下方にＵ字
状に延びるハンドル片１１の上端部が固着されている。
一方、背もたれ部３の裏面側の上部左右にも、下端が固
着された一対のハンドル片１２ａ，１２ｂが互いに対峙
して配置されているとともに、この各ハンドル片１２
ａ，１２ｂの上端には、互いに咬合する面ファスナ１３
ａ，１３ｂが取付けられ、これによって面ファスナ１３
ａ，１３ｂを互いに咬合させることによってハンドル片
１２ａ，１２ｂを連続したＵ字状になすようなされてて
いる。

【００１３】更に、着座部２の裏面側左右両側縁及び背
もたれ部３の裏面側左右両側縁には、各側縁に沿って夫
々直線状に延びる開閉具としてのファスナ１４が、着座
部２と背もたれ部３との境界部付近を境として互いに折
り畳んだ時に咬合するように配置固定されている。即
ち、折り曲げ線Ｌ上にファスナ１４の基部１４ａが位置
し、この基部１４ａを境にして互いに咬合する一方のテ
ープ部１４ｂが着座部２の一側縁部を、他方のテープ部
１４ｃが背もたれ部３の一側縁部を夫々直線状に延び、
前記着座部２と背もたれ部３とを互いに折り畳んだ時
に、このファスナ１４を介しこの開閉金具１５によって
側方開口部が開閉できるようなされている。

【００１４】これにより、バッグ兼用型自動車用シート
カバー１をバッグとして使用する際には、前記固定用ベ
ルト６，８，９による自動車のシートへの固定を解くと
ともに，裏側が表面となるように２つに折り畳む。この
時、ヘッドレスト部４を内側に折り込んでこれが外部に
露出してしまうことを防止する。そして、図４に示すよ
うにこの側方開口部を着座部２と背もたれ部３の左右周
縁部に固着したファスナ１４で閉じて上方にのみ開口し
た袋状となし、これによって上下に備えたハンドル片１
１及び一対のハンドル片１２ａ，１２ｂを介して持ち運
びできるバッグとして使用するものである。

【００１５】なお、上記実施例においては、開閉具とし
てファスナ１４を使用した例を示しているが、面ファス
ナを使用することもできる。また、本明細書中における
面ファスナには、「マジックテープ」という商標名で知
られるものがある。

【００１６】

【考案の効果】本考案は上記のような構成であるので、
自動車のシートを保護する自動車用シートカバーとして
使用することができる他に、バッグとしても使用するこ
とができる。これによって、例えば、釣りが済んで着替
えが必要な際、殆どの人がシート周辺でこの着替えを行
うが、本考案を使用することにより、濡れた衣服や靴等
をシートカバーの上に脱ぎ捨てた後、シートよりシート
カバーを取り外し、そのままバッグに変形させることに
より、車の他の箇所を濡らしたり汚したりせず、非常に
簡単に塗れ物の始末をすることができる効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示す展開した状態の裏面図
である。

【図２】本考案の一実施例を示す展開した状態の表面図
である。

【図３】本考案の一実施例を示すシートカバーとして使
用する際のヘッドレスト部の斜視図である。

【図４】本考案の一実施例を示すバッグとして使用した
状態の斜視図である。

【図５】図１のＡ部拡大図である。

【符号の説明】

１ シートカバー ２ 着座部 ３ 背もたれ部 ４ ヘッドレスト部 ６，８，９ 固定用ベルト １１，１２ａ，１２ｂ ハンドル片 １４ ファスナ（開閉具）

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 一体に連接された着座部及び背もたれ部
   と、自動車のシートに固定するための固定用ベルトとを
   備え、前記着座部と背もたれ部の左右周縁部に互いに折
   り畳んだ時に側方開口部を開閉する開閉具を固着すると
   ともに、上下にハンドル片を備えたことを特徴とする自
   動車用シートカバー。