JPS6030109Y2 - 自動車用チヤイルドシ−ト - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、自動車のチャイルドシートに関し、特にチャ
イルドシートに着座させられる幼児がリヤーシートに着
座する母親と対面着座され、しかもチャイルドシートの
未使用時にはコンパクトな収納をさせるための構造に関
する。

一般に、自動車に使用されるチャイルドシートにあって
は、自動車に犠装されたシートと独立した単品として立
体構成され、この立体構成されたチャイルドシートを助
手席側のフロントシートの着座面側に吊り下げることに
よって幼児を自動車のフロントガラスに向けて着座させ
ている。

このため、母親はリヤーシートに着座しなければならス
、幼児はフロントシートによって母親から隔離され、幼
児にとっては非常な淋しさと不安を強いる結果にある。

しかも、このチャイルドシートの装着においては、安全
性の観点からチャイルドシートをフロントシートに確り
と取付けられる必要があるので、自動車に蟻装されてい
るシートベルトを利用してチャイルドシートを固定して
おり、その取扱いが面倒である。

さらに、チャイルドシートの装着によってフロントシー
トの着座面が一つ占有されるうえ、幼児が寝て母親が抱
いたりして使用しないとき、手軽に収納することができ
ないので、車室内の居住空間が狭くなる。

本考案は前述した欠点を解消するために、幼児の座席と
なる基板をフロントシートにおけるシートバックの後部
に開閉自在に設け、上記シートバックの後部と基板との
間に幼児の股間を支持する股間支持片と幼児の胴周りを
支持する胴周り支持片とからなる保護部材を折りたたみ
自在に架設し、かつ前記股間支持片の一端を前記基板の
自由端に回動自在に枢支して幼児がリアシートに対面す
るように着座できるようにすることによって、使用に際
しては基板を開けるだけで幼児を母親と対面着座させ、
未使用時には基板を閉じるだけで基板とシートバックと
の間に保護部材をたたみ込みスピーディでコンパクトな
収納が行なえる自動車のチャイルドシートを提供するも
のである。

以下、図面について本考案の施されたチャイルドシート
の詳細を説明する。

第１図は自動車の側面図であって、この自動車の乗員室
内にはフロントシート１とリヤーシート２が備えられて
おり、フロントシート１のシートバック３後部にはチャ
イルドシート４が設けられている。

このチャイルドシート４は第２図示のように幼児の座部
となる基板５を備え、この基板５はシートバック３の後
部に形成された凹部６に、第３図示のようにはめ込まれ
たとき、シートバック３のバックパネル３ａの一部を構
成する。

前記凹部６の下部両側にはシールドバック３と一体的に
設けられた突片７が対向突設され、この突片７に対向す
る基板５の下部両側面と突片７とには支軸８が回転自在
に貫装されており、前記基板５はシールドバック３に対
して支軸８を支点として開閉自在に取付けられている。

この基板５の両側面５ａと凹部６の両側縁６ａとの間に
はそれぞれ扇状の支持ベルト９が張渡され、この支持ベ
ルト９によってシートバック３に対する基板５の開き度
合が規制される。

前記支持ベルト９は蛇腹になっており、基板５を閉じた
とき、凹部６と基板５との間に折りたたまれる。

一方、前記シートバック３と基板５との間には、基板５
上に幼児を着座させたとき幼児が脱落するのを防止する
ための保護部材１０が架設されている。

この保護部材１０は股間支持片１１と胴周り支持片１２
とから構成されており、前記股間支持片１１はＴ字状に
形成され、このＴ字状の左右の延長部分１１ａと基板５
との間には幼児の両足をそれぞれ突出するための貫通孔
１３が形成される。

前記胴周り支持片１２は上記延長部分１１ａから凹部６
の上部に向けて２本張渡されており、この２本の胴周り
支持片１２の間に幼児の胴部が位置される。

前記股間支持片１１は基板５の自由端に回動自在に枢支
されており、基板５を開いたとき股間支持片１１の回動
は胴周り支持片１２の張渡しによって規制される。

基板５を閉じたとき股間支持片１１は支軸８側に倒伏し
、この倒伏に従って胴周り支持片１２が折り込まれるこ
とによって、保護部材１０はシートバック３と基板５と
の間に折りたたまれる。

他方、前記基板５の自由端側に位置する頂面５ａにはロ
ック部材１４が出没自在に突出されており、基板５を閉
じたときこのロック部材１４が凹部６の頂面に設けられ
た図示しない係止部に係止されて、基板５の閉じ状態が
維持される。

前記基板５には第３図示のような手掛凹部１５が刻設さ
れており、この手掛凹部１５に指を掛けて基板５を手前
に引張ることによって基板５が第２図示のように開けら
れる。

以上のように構成された前記実施例によれば、幼児を抱
いてリヤーシート２に着座した母親が第３図示の状態に
あるチャイルドシート４を使用スるには、手掛凹部１５
にす旨を掛けて基板５を手前に引張り、チャイルドシー
ト４を第２図示の状態にセットさせる。

その後、幼児の両足を胴周り支持片１２の間を通してそ
れぞれ貫通孔１３から突出させつつ幼児の警部を基板５
上に着座させることによって、幼児は股間支持片１１で
前すりを防止されかつ胴周り支持片１２で横倒れを防止
された状態で、しかも母親と対面着座することができる
。

そして、第２図示の状態にあるチャイルドシート４をし
まうときには、保護部材１０を折り込みながら基板５を
閉じれば、ロック部材１４の係正によって基板５がシー
トバック３のバックパネル３ａの一部を構成した状態と
なり、チャイルドシート４は第３図示のようにスピーデ
ィかつコンパクトに収納される。

第４図は、本考案のチャイルドシートの他の実施例の斜
視図であって、前記実施例と同一部材には同符号を付し
て詳述を省略する。

このチャイルドシートは基板５の開き度合を規制する支
持ベルト９Ａが折りたたみ可能で幅狭の帯状に構成され
、支持ベル）９Ａの両端は凹部６の上部に一体的に突成
された吊り下げ片１６と、基板５の自由端側面とにそれ
ぞれ固定されている。

基板５の自由端と凹部６の上部との間には折りたたみ自
在なシート材１７が張付けられ、このシート材１７に幼
児の警部を着座させる。

胴周り支持片１２Ａは上記シート材１７の上部両側から
股間支持片１１に向けて延設され、この延長端が股間支
持片１１の延長部分１１ａに固定されている。

したがって、この実施例にあっては幼児の警部をシート
材１７で受けることができるので、基板５に剛性の高い
材質を使用しても、幼児に対するクッション性を保つこ
とができる。

第５図は本考案のチャイルドシートの更に別の実施例の
斜視図であって、前記各実施例と同一部材には同一符号
を付して詳述を省略する。

このチャイルドシートにおいては、保護部材１０Ｂが例
えば厚手の布やコントン等のような折りたたみ自在な材
料でもって幼児のパンツのように形成されたことに特徴
がある。

したがって、この実施例にあっては着座した幼児を、よ
り一層ソフトに保持させることができる。

以上説明したように本考案によれば、基板を開くだけで
シートバックの後部にチャイルドシートが出来上るので
、幼児を母親と対面した状態で着座させることができる
うえ、基板を閉じるだけでシートバックと基板との間に
保護部材を折りたたむことができるので、スピーディ−
でコンパクトな収納ができる。

しかも、チャイルドシートによって自動車に蟻装された
シートの着座面が占有されないので、居住空間を有効に
利用することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の施されたチャイルドシートを犠装した
自動車の側面図、第２図は同チャイルドシートを開いた
ときのフロントシートの斜視図、第３図は同チャイルド
シートを閉じたときのフロントシートの斜視図、第４図
は第２図に相当する本考案のチャイルドシートの他の実
施例の斜視図、第５図は第２図に相当する本考案のチャ
イルドシートの更に他の実施例の斜視図である。 １・・・・・・フロントシート、３・・・・・・シート
バック、４・・・・・・チャイルドシート、５・・・・
・・基板、６・・・・・・凹部、訃・・・・・支軸、９
・・・・・・支持ベルト、１０・・・・・・保護部材、
１１・・・・・・股間支持片、１２・・・・・・胴周り
支持片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 幼児の座部となる基板をフロントシートにおけるシート
   バックの後部に開閉自在に設け、上記シートバックの後
   部と基板との間に幼児の股間を支持する股間支持片と幼
   児の胴周りを支持する胴周り支持片とからなる保護部材
   を折りたたみ自在に架設し、かつ前記股間支持片の一端
   を前記基板の自由端に回動自在に枢支して幼児がリアシ
   ートに対面するように着座できるようにしたことを特徴
   とする自動車用チャイルドシート。