JPH062607A - エンジンのノック検出装置 - Google Patents

エンジンのノック検出装置

Info

Publication number
JPH062607A
JPH062607A JP15804192A JP15804192A JPH062607A JP H062607 A JPH062607 A JP H062607A JP 15804192 A JP15804192 A JP 15804192A JP 15804192 A JP15804192 A JP 15804192A JP H062607 A JPH062607 A JP H062607A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
knock
frequency
engine
value
frequency analysis
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP15804192A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuhiro Nakai
一弘 中井
Koji Sakakibara
榊原  浩二
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
NipponDenso Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NipponDenso Co Ltd filed Critical NipponDenso Co Ltd
Priority to JP15804192A priority Critical patent/JPH062607A/ja
Publication of JPH062607A publication Critical patent/JPH062607A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 より正確なノック強度検出を行うことができ
ること。 【構成】 エンジンのノックを検出するノックセンサ8
からの信号を所定時間毎にA/D変換器14によりA/
D変換した後、デジタルシグナルプロセッサ13により
周波数分析する。さらに、デジタルシグナルプロセッサ
13はこの周波数分析した結果より複数の周波数成分に
ついて所定のしきい値との大小を比較し、その結果しき
い値より低い場合には0を代入した後、それらの各周波
数成分を加算してノック強度の検出を行う。ここで、各
周波数成分に対するしきい値は、各周波数成分に適した
値が各々個別に記憶されている。また、各周波数成分最
大値を学習して検索周波数の中心値に反映させるように
なっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はエンジンのノック検出装
置及びノック検出手段を設けたエンジン制御装置にかか
り、特にノックセンサ信号を周波数分析してノック強度
を検出する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】エンジンにノックが発生すると各エンジ
ン特有の複数の共鳴周波数を持った振動が発生する。ノ
ックの強さは全振動エネルギーで表せば一般性がある事
が知られており、ノックによる全振動エネルギーを求め
るには前記共鳴周波数成分の和を求めれば良く、従来例
えば特開平3−47449号公報の様に周波数分析結果
出力の所定周波数の和を求めていた。
【0003】ところで、図3に示すようにノックセンサ
からの信号を周波数解析すると、ρ 10〜ρ30のように複
数の周波数スペクトル強度が大きくなる。しかもρ10
ρ30からのスペクトル強度の出方は、運転状態,ノック
発生気筒等によってバラツクため、従来のように特定周
波数帯のみ検出しノック判定を行っていては、ノックを
検出できない場合が生ずる(図18)。そこで、ノック
センサ出力を周波数解析(FFT,WFT等)や複数の
フィルタ(アナログ,デジタル)を用いて、複数周波数
帯でのスペクトル強度を加算して、その結果によりノッ
ク判定していた。
【0004】ここで、ノッキングにより発生するエネル
ギーは、各振動モードの共鳴周波数のスペクトル強度の
総和として、とらえることが可能であるため、前述した
加算によるノッキング強度判定は有効である。
【0005】すなわち、単なるノック判定よりも、ノッ
ク強度判定が出来ればよりよい制御(迅速かつ安全)が
出来るのは当然である。しかしながら、ρ10〜ρ30モー
ドでのスペクトル強度のS/N(ノック有り時/ノイ
ズ)が、モードによって異なるため、単純なスペクトル
強度の加算では、ある1つのモードではノック有りと判
断されるにもかかわらず、別のモードでの出力が低いた
め、総合的に判定するとノック無しとなり、検出出来な
い。
【0006】その逆も同様に考えられる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記問題点を解決する
ため本発明では、より正確なノック強度検出を行うこと
を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】そのため本発明はエンジ
ンのノックを検出するノックセンサと、このノックセン
サからの信号を所定時間毎にA−D変換するA−D変換
手段と、このA−D変換されたデータを周波数分析する
周波数分析手段と、この周波数分析結果より複数個の周
波数成分について、所定のしきい値との大小関係を比較
する比較手段と、この比較した結果しきい値より低い場
合、所定値を代入する代入手段と、各々の周波数成分を
加算して、ノック強度の検出を行うノック強度検出手段
とを備えることを特徴とするエンジンのノック検出装置
を提供するものである。
【0009】さらに、本発明はエンジンのノックを検出
するノックセンサと、このノックセンサからの信号を所
定時間毎にA−D変換するA−D変換手段と、このA−
D変換されたデータを周波数分析する周波数分析手段
と、この周波数分析結果より、複数個の周波数成分につ
いて、各々のしきい値との大小関係を検出する比較手段
と、前記しきい値を周波数毎に記憶するしきい値記憶手
段とを備えることを特徴とするエンジンのノック検出装
置を提供するものである。
【0010】さらに、本発明はエンジンのノックを検出
するノックセンサと、このノックセンサからの信号を所
定時間毎にA−D変換するA−D変換手段と、このA−
D変換されたデータを周波数分析する周波数分析手段
と、この周波数分析結果より得られる複数個の周波数成
分によりエンジンのノック判定を行うノック判定手段
と、各々の周波数帯での周波数成分が最大である周波数
値を学習し、検索周波数の中心値に反映させる中心周波
数学習手段とを備えることを特徴とするエンジンのノッ
キング検出装置を提供するものである。
【0011】
【作用】そこで、各モード毎に判定レベルKnmを設定
し、各モードのスペクトル強度PnmをKnmで除算し
てスペクトル強度Pnmを正規化した値MDnmを求め
る。そして、このMDnmが“1”以下であれば、MD
nmのRAM値をクリア(所定の値を代入)する(SN
比の低い周波数帯の影響をなくす)。そして、MDnm
“1”以上であれば、MDnmそのままとし、各モード
のMDnmをそれぞれ加算してMDALL とし、それによ
ってノック判定することで、正確なノック強度検出が可
能となる。
【0012】また、前述したように各モードでSN比が
異なるため、周波数ごとによってノック判定レベルKn
m値を変える必要がある。また、各振動モードでのピー
クスペクトル強度値の周波数は、運転条件等により変動
が生じる(図19)。そのためより正確にノック検出す
るために、各モードでのピーク周波数を学習する必要が
ある。
【0013】上記の手法を用いることにより、より正確
なノック検出及びノック強度検出が可能となる。
【0014】
【発明の効果】本発明により、全運転条件でより正確な
ノック検出ができるという優れた効果が得られる。
【0015】
【実施例】まず始めにノック現象について説明する。ノ
ックはシリンダ内の未燃焼ガスが燃焼ガスにより圧縮さ
れ自己着火し急速に燃焼することによってシリンダ内で
共鳴する現象をいう。このノックを微少レベルで制御す
ればエンジンを破損することなく燃費を向上させること
ができる。特開平3−47449号公報の実施例に開示
されている様に前述した共鳴はエンジンのボア径と音速
で決まる固有周波数を持ち、シリンダ径方向の次数を
n,周方向の次数をmとしたときの共鳴振動モードをP
nmとすると、例えば図3(b)の様な周波数にノック
成分が出ると予測される。
【0016】しかし、実際のエンジンでノック発生周波
数を分析してみると必ずしも図3(b)に示された周波
数にノック成分が発生するとは限らない。図3(b)は
図示しないエンジンブロックに取り付けたノックセンサ
からの信号の1点火分のノック発生時とノックなしの時
の周波数分析結果を示したものである。ρ10とρ20に対
応する振動モードは図3(b)から予想される値と一致
するが、ρ01,ρ30はそれぞれ14.6KHz,16.
0KHzに予測されるにも係わらず15.5KHz,1
6.5KHzにノック成分が発生している。ρ10,ρ20
モードの別の点火サイクルでは同様にばらつくので点火
毎にノック発生周波数を検索することが必要である。
【0017】次にノック判定方法について説明する。エ
ンジンの燃焼実験から下記の知見が得られた。すなわ
ち、ブロックに取付けられた振動センサでは各ノック発
生周波数の出力がノック発生毎に異なるのである。この
ため各ノック発生周波数毎にノック検出しきい値を定め
てノック判定するのが望ましい。
【0018】ノック判定方法に続き、具体的な構成につ
いて説明する。図1,図2は本発明の一実施例を示す機
能ブロック図および全体構成図である。これらの図にお
いて1,8はノック信号検出手段およびノックセンサで
あり、エンジン本体の振動を電気信号に変換する。本発
明では周波数分析をするため非共振型センサである必要
がある。2は前処理手段で、センサ信号のインピーダン
ス調整用の受け回路9と、折り返し雑音防止のためのロ
ーパスフィルタ(以下LPFと略す)10とノックとは
関係のない低周波数を除去するためのハイパスフィルタ
(以下HPFと略す)11とで構成されている。LPF
10は20KHz以下の周波数の信号を、HPF11は
1KHz以上の周波数の信号を通り様に構成されてい
る。
【0019】3,12はゲイン切替手段およびゲイン切
替器であり、入力信号を適切な大きさに調整する。ここ
で、ゲイン切替手段3,12を用いなくとも分解能の高
いA−D変換器を使えば良いが高価である。後段のFF
Tを用いるために本実施例では16ビットA−D変換器
相当と従来よりも広いダイナミックレンジを提供してい
る。13はデジタルシグナルプロセッサ(以下DSPと
略す)であり、マイコンに比べ高速に掛算を処理するこ
とができる。DSP13の中にはA−D変換器4,14
とパラレルI/O(以下PiOと略す)15を持つ。P
iO15はゲインの選定とホストCPUとの通信を行
う。
【0020】5,6A,6はDSP13内のソフトによ
り構成される周波数分析手段とノック周波数検索手段と
ノック判定手段であり、それぞれFFT(高速フーリエ
変換による周波数分析)と、FFT結果からのノック発
生周波数の点火毎の検索と、ノック判定とを行う。16
はホストCPUであり、DPS13からのノック発生の
有無の結果を受けて点火装置17に出力する点火時期と
図示しない燃料噴射量を制御する。
【0021】次に、上記構成において特にDSP13の
動作を図4のタイミングチャートにて説明する。図4の
Aは基準位置信号を示すものでその信号の立下りが各気
筒のATDC−10°CAであり、それにより図4の時
刻t1 よりaの期間で後述する図6の基準位置割込み処
理が実行される。図4のBはノック判定区間を示し、図
4のb,cは時刻t2 ,t3 より実行される後述する図
7のタイマー1割込処理の期間を示している。図4のd
は時刻t2 より実行される後述する図8のタイマー2割
込み処理の期間を示している。図4のeはメインルーチ
ンで実行されるFFT等の処理期間を示している。
【0022】まず、図4の時刻t1 の基準位置信号の立
ち下がりで基準位置割込み処理aが実行されてタイマー
1にノック判定区間の開始時刻がfで示すようにセット
される。その結果、時刻t2 の判定区間開始時刻になる
とタイマー1割込み処理bが実行される。これにより、
タイマー2にノック判定区間の終了時刻がgで示すよう
に再セットされると共に、タイマー2割込み処理dが実
行されてノック信号のA−D変換を開始する。この処理
はタイマー2割込みを用いて20μsecに1回行われ
る。
【0023】FFTはその原理上2n 個の所定数のデー
タしか扱えない。従って、ここでは27 =128個を単
位としてFFTを行う。A−D変換された値は時系列に
蓄積され、その数が128個に達すると図4のeのFF
T1区間にて、区間AD1でA−D変換したノック信号
データをFFTする。同時にA−D変換は区間AD2,
AD3に続く。各区間AD1,AD2,AD3の区切は
各区間AD1,AD2でのA−D変換データ数が128
個である区切であるところのものであり、ノック判定区
間中それらのA−D変換動作は同一かつ連続的に実行さ
れ、各A−D変換データが時系列に蓄積される。区間A
D2でも同様にデータ数が128に達したら区間FFT
2で2回目のFFTを行う。この2回目のFFT結果は
1回目の結果に加算する。
【0024】そしてノック判定区間が終了すると、メイ
ンルーチンにてFFT終了後に、1回のノック判定区間
における各FFTの加算結果に基づいて点火1回毎にノ
ック発生周波数を検索してノック強度を判定し、その結
果をホストCPU16に送る。なお、ノック判定区間は
128ポイントのA−D変換終了と同時に終わらないの
が普通であり、通常は図4の区間AD3の様に途中でA
−D変換を打切る。この場合、残りのA−D変換ポイン
ト部分はA−D変換入力が0であったと想定して128
ポイントのFFTを実行する。
【0025】また、前回のFFTが終了していないうち
にノック検出区間が終了した時は前回のFFT終了を待
って、次のFFTを実行する。以上の様に複数回のFF
Tの結果を加算する構成にすることで、ノック判定区間
を自由に設定することができる。合わせて低回転時は全
区間を1回のFFTで周波数分析するよりも少ない計算
量で周波数を分析できる。
【0026】図5〜図15はDSP13のプログラムの
流れを示すフローチャートである。まず、電源投入と同
時に図5のステップM10からプログラムが開始され
る。ステップM20,M30は各種初期設定であり、最
初に1回だけ実行される。
【0027】次に、図4の時刻t1 において基準位置で
の角度割込により図6のM40で示す基準位置割込プロ
グラムが開始される。ここで、基準位置とはエンジンの
クランク角度で各気筒の上死点前(BTDC)10°ク
ランクアングル(CA)を示し、ホストCPU16から
送られてくる。まず、ステップM50で気筒判別し、今
回点火する気筒からノックセンサまでの距離に応じた値
を出力する。この信号もホストCPU16から送られて
来る信号で、第1(♯1)気筒の時のみ1となってお
り、他の気筒はカウンタを用いて算出する。ステップM
60は回転数計算部分で、前回の基準信号から今回の基
準信号までに要した時間を基に計算する。ステップM7
0は前処理として入力ゲインの設定,フェイル判定とタ
イマ設定などを行う。ステップM80であらかじめエン
ジン回転数に応じて設定してあるクランク角度まで待つ
ためにタイマー1をセットする。ここで、通常ノックが
発生するのは略上死点後(ATDC)15°CA〜AT
DC70°CA程度なので、ステップM80では少し前
のADTC10°CA程度の値に対応する時刻をセット
する。
【0028】そして、ステップM80で設定された時刻
(図4のt2 )になると図7のM90で示すタイマー1
割込みプログラムが開始される。まず、ステップM91
では後述するノック判定終了フラグが1であることによ
りノック判定区間開始であると判断してステップM92
へ進み、ノック判定区間終了フラグを0にする。次にM
93へ進んでタイマー1にATDC70°CA程度の値
に対応する時刻を再セットした後ステップM94へ進ん
でA−D変換を開始させるためのタイマー2をセットし
て起動させる。その後ステップM95へ進んでメインル
ーチンを起動させる。
【0029】また、タイマー1の再セット時刻(図4の
3 )になると再度図7のM90で示すタイマー1割込
フログラムが開始される。今度は、ステップM91では
ノック判定狩猟フラグが0であることによりノック判定
終了区間であると判断してステップM96へ進み、ノッ
ク判定区間終了フラグを1にした後、ステップM97へ
進んでタイマー2の作動を停止させてA−D変換を終了
させる。
【0030】次に、図8に示すタイマー2割込M97に
ついて説明する。このタイマー2割込みは20μsec
毎に実行される。まず、ステップM99でA−D変換器
14によるノック信号のA−D変換を開始させた後ステ
ップM100へ進んでA−D変換器14によりA−D変
換された値をDPS13に取込んだ後、ステップM10
1へ進んで、この取込んだA−D変換値をDPS13中
の図示せぬRAMに時系列に格納して蓄積する。
【0031】図9は図6のステップM70の前処理を示
すもので、まず、ステップM71で、入力信号が適切な
大きさになるようにゲイン切替器12のゲインを調整す
る。次にステップM72へ進んで、ノックセンサ8のフ
ェイルを判定する。このフェイル判定方法としては、図
10に示すごとく、ステップM721にて図14にて詳
述するPALLの値を気筒別に1/16なましした値と
所定値とを比較し、この1/16なまし値が所定値より
小さいときにはステップM722へ進んでセンサフェイ
ル出力をホストCPU16へ供給する。
【0032】図11は図7のステップM94により起動
されるメインルーチンを示すもので、まずステップM1
02でノック判定区間終了フラグが1か判断し、ノック
判定区間終了フラグが1でないときにはステップM10
3へ進んで、128ポイントのA−D変換が終了したか
判断し、終了していないときにはステップM102へ戻
り、終了したときにはステップ104へ進んでFFTを
実行すると共に、その結果を前回までの加算結果に加算
する。
【0033】次に、ステップM102でノック判定区間
終了フラグが1のときにはステップM105へ進んでそ
の時点でA−D変換中の128に満たない部分の値を所
定値=0にした後、ステップM106へ進んでFFTを
実行すると共に、その結果を前回までの加算結果に加算
する。
【0034】そして、次のステップM107で1回のノ
ック判定区間における各FFTの加算結果に基づいて点
火1回毎のノック発生周波数の検索などの後処理を実行
した後、ステップM108で点火1回ごとにノック強度
判定を行う。
【0035】図12は図11のステップM107をより
詳細に示すもので、1回のノック判定区間における各F
FTの加算結果に基づいて得られた図3(a)に対応す
る周波数−スペクトル強度特性から、ステップM110
1〜M1105にて各ノッキング周波数ρ10,ρ20,ρ
01,ρ30,ρ11モードにおける各ピーク値検索と各出力
計算をそれぞれ実行することにより、点火毎に各ノック
発生周波数が検索されてそれら各ノッキング発生周波数
に応じた出力が計算される。次のステップM1106で
ノック信号の電力総和を計算する。
【0036】図13により図12のステップM1101
をより詳細に説明する。なお、図12のステップM11
02〜M1105も図13と基本的に同じである。図3
(a)の特性の要部に対応する各FFTの加算結果を簡
略化して図16に示し、この特性を代表してピーク値検
索(ノック発生周波数の検索)とその出力計算の仕方を
説明する。
【0037】まず、ステップM131にてρ10モードに
おける中心周波数学習値fMG10を図示しないRAMか
ら読み込む。ここで、図20に示すごとく、各振動モー
ドρ 10〜ρ11毎に各中心周波数学習値fMG10〜fMG
11はRAM中に記憶されている。また、RAMとしてキ
ースイッチ(図示せぬ)を切った後も電源バックアップ
されているものを用いれば、キースイッチを切った後も
各中心周波数学習値fMG10〜fMG11を記憶保持する
ことができる。なお、RAMとしてキースイッチを切っ
たときに電源バックアップされていないものを用いる場
合には、キースイッチ投入時に、各中心周波数学習値f
MG10〜fMG11としてあらかじめ定められた初期値
(例えば、ρ10モードでは7KHz)をRAM中に記憶
させるようにすればよい。
【0038】次のステップM132でρ10モードにおけ
る上下限周波数fu,L を算出する。ここで、上下限周
波数fL,u は共鳴振動モード(ノック発生周波数)ρ
10の中心周波数学習値fMG10に所定の余裕を見込んで
予め設定した周波数(例えば2KHz〜3KHz)を加
算および減算して求められる。
【0039】次のステップM133で上下限周波数fL,
u 内でのスペクトル強度の最大値fMAX を求めた後、
ステップM134でfMAX ±1172Hzにおけるスペ
クトル強度の総和P10を求める。次に、ステップM13
5で、スペクトル強度の総和P10を正規化した値MD10
を求める。すなわち、該当気筒からノックセンサ8まで
の距離と総和したデータ個数とρ10モードにおけるノッ
ク判定値K10とを乗算した値でスペクトル強度の総和P
10を除算して正規化した値MD10を求める。ここで、図
21に示すごとく、各振動モードρ10〜ρ11ごとに各ノ
ック判定値は図示しないROM中にあらかじめ記憶され
ている。
【0040】更にMD10が“1”より小さければステッ
プM137へ進んでMD10値を0にクリア(0を代入)
し、“1”以上であれば、ステップM138へ進んで今
回のループで求めたfMAX10 により前回の中心周波数学
習値fMG10(i−1)をなまして、中心周波数学習値
fMG10とし、この値を次のステップM139でRAM
中に記憶して、図20のρ10モードにおける学習値を更
新する。
【0041】図14により図12のステップM1106
をより詳細に説明する。ステップM141で1回のノッ
ク判定区間における各FFTの加算結果に基づいて得ら
れた図3(a)に対応する周波数−スペクトル強度特性
から5〜20KHzの全スペクトル強度の和PALLを
求める。
【0042】図15は図11のノック判定ステップM1
08をより詳細に示すもので、まず、ステップM151
で割込みを禁止した後ステップM152で各々ノッキン
グ周波数ρ10,ρ20,ρ01,ρ30,ρ11モードにおける
MDnm値を全て加算しMD ALL とする。
【0043】次のステップM153では、ステップM1
52で求めたMDALL を用いて、図17に示すTKNK
テーブルよりノック強度KNKを算出する。そして、図
11のステップM102〜M107が本発明の周波数分
析手段に相当し、図11のステップM108が本発明の
ノック判定手段に相当する。また、図13のステップM
131〜M139が本発明の中心周波数学習手段に相当
し、図13のステップM135,M136が本発明の比
較手段に相当し、図13のステップM137が本発明の
代入手段に相当する。さらに、図15のステップM15
2,M153が本発明のノック強度検出手段に相当し、
図21のノック判定値(しきい値に相当)を記憶するR
OMが本発明のしきい値記憶手段に相当する。
【0044】なお、上述した実施例においては、図13
のステップM137において、MD 10値を0にクリア
(0を代入)するようにしたが、0にクリアする代わり
に、0に近い所定の値を代入するようにしてもよい。
【0045】また、上述した実施例では、図13のステ
ップM135におて、ρ10をρ10モードにおけるノック
判定値K10で除算してMD10を求め、次のステップM1
36においてMD10を“1”と比較するようにしたが、
ステップM135においてノック判定値K10で除算する
代わりに、次のステップM136でMD10をρ10モード
におけるノック判定値K10と比較するようにしてもよい
ことはもちろんである。
【0046】また、上述した実施例においては、図13
のステップM138において、今回のループで求めたf
MAX10 により前の中心周波数学習値fMG10(i−1)
をなまして中心周波数学習値fMG10としたが、今回の
ループで求めたfMAX10 をそのまま中心周波数学習値f
MG10として用いるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す機能ブロック図であ
る。
【図2】本発明の一実施例を示す全体構成図である。
【図3】(a)はノックセンサ信号の周波数−スペクト
ル強度特性図、(b)はエンジンのノック発生周波数分
析図である。
【図4】上記実施例のタイミングチャートである。
【図5】上記実施例における初期設定のフローチャート
である。
【図6】上記実施例における基準位置割り込みのフロー
チャートである。
【図7】上記実施例におけるタイマー1割り込みのフロ
ーチャートである。
【図8】上記実施例におけるタイマー2割り込みのフロ
ーチャートである。
【図9】上記実施例における前処理のフローチャートで
ある。
【図10】上記実施例におけるセンサフェール判定のフ
ローチャートである。
【図11】上記実施例におけるメインルーチンのフロー
チャートである。
【図12】上記実施例における後処理のフローチャート
である。
【図13】上記実施例におけるρ10モードピーク値検索
のフローチャートである。
【図14】上記実施例における電力総和計算のフローチ
ャートである。
【図15】上記実施例におけるノック判定のフローチャ
ートである。
【図16】上記実施例におけるピーク値検索の作動説明
に供する特性図である。
【図17】上記実施例におけるノック強度算出テーブル
(TKNK)である。
【図18】(a),(b)は互いに異なる運転状態での
周波数−スペクトル強度特性図である。
【図19】(a),(b),(c)は互いに異なる回転
速度での周波数−スペクトル強度特性図である。
【図20】RAMに記憶される中心周波数学習値を示す
図である。
【図21】ROMに記憶されているノック判定値を示す
図である。
【符号の説明】
1 ノック信号検出手段 4 A−D変換手段 5 周波数分析手段 6 ノック判定手段 6A ノック周波数検索手段 7 点火時期制御手段 8 ノックセンサ 13 デジタルシグナルプロセッサ 14 A−D変換器 16 ホストCPU 17 点火装置

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンのノックを検出するノックセン
    サと、 このノックセンサからの信号を所定時間毎にA−D変換
    するA−D変換手段と、 このA−D変換されたデータを周波数分析する周波数分
    析手段と、 この周波数分析結果より複数個の周波数成分について、
    所定のしきい値との大小関係を比較する比較手段と、 この比較した結果しきい値より低い場合、所定値を代入
    する代入手段と、 各々の周波数成分を加算して、ノック強度の検出を行う
    ノック強度検出手段とを備えることを特徴とするエンジ
    ンのノック検出装置。
  2. 【請求項2】 エンジンのノックを検出するノックセン
    サと、 このノックセンサからの信号を所定時間毎にA−D変換
    するA−D変換手段と、 このA−D変換されたデータを周波数分析する周波数分
    析手段と、 この周波数分析結果より、複数個の周波数成分につい
    て、各々のしきい値との大小関係を検出する比較手段
    と、 前記しきい値を周波数毎に記憶するしきい値記憶手段と
    を備えることを特徴とするエンジンのノック検出装置。
  3. 【請求項3】 エンジンのノックを検出するノックセン
    サと、 このノックセンサからの信号を所定時間毎にA−D変換
    するA−D変換手段と、 このA−D変換されたデータを周波数分析する周波数分
    析手段と、 この周波数分析結果より得られる複数個の周波数成分に
    よりエンジンのノック判定を行うノック判定手段と、 各々の周波数帯での周波数成分が最大である周波数値を
    学習し、検索周波数の中心値に反映させる中心周波数学
    習手段とを備えることを特徴とするエンジンのノッキン
    グ検出装置。
JP15804192A 1992-06-17 1992-06-17 エンジンのノック検出装置 Withdrawn JPH062607A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15804192A JPH062607A (ja) 1992-06-17 1992-06-17 エンジンのノック検出装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15804192A JPH062607A (ja) 1992-06-17 1992-06-17 エンジンのノック検出装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH062607A true JPH062607A (ja) 1994-01-11

Family

ID=15662998

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP15804192A Withdrawn JPH062607A (ja) 1992-06-17 1992-06-17 エンジンのノック検出装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH062607A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6437438A (en) * 1987-08-04 1989-02-08 Nippon Chemical Ind Slag-treating agent
JPH06108915A (ja) * 1992-09-30 1994-04-19 Hitachi Ltd 内燃機関のノッキング検出方法及び点火時期制御方法
CN104838094A (zh) * 2012-12-14 2015-08-12 三菱重工业株式会社 废热回收系统及废热回收方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6437438A (en) * 1987-08-04 1989-02-08 Nippon Chemical Ind Slag-treating agent
JPH06108915A (ja) * 1992-09-30 1994-04-19 Hitachi Ltd 内燃機関のノッキング検出方法及び点火時期制御方法
CN104838094A (zh) * 2012-12-14 2015-08-12 三菱重工业株式会社 废热回收系统及废热回收方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4465928B2 (ja) 内燃機関のノック制御装置
US7347081B2 (en) Knock detecting apparatus and method for internal combustion engine
JP3753583B2 (ja) 内燃機関用ノック制御装置
JP4949167B2 (ja) 内燃機関のノック判定装置
JP2004317207A (ja) ノッキング検出装置
JP2016169686A (ja) 内燃機関の制御装置及び異常燃焼検出方法
JP2687390B2 (ja) エンジンのノッキング検出装置
JP3093467B2 (ja) エンジンのノック検出装置
JPH062607A (ja) エンジンのノック検出装置
JPH07109949A (ja) 内燃機関のノッキング検出装置
JPS61237884A (ja) 内燃機関用ノツキング制御装置
JPH06123250A (ja) エンジンのノック検出装置
JPH0734955A (ja) 内燃機関のノッキング制御装置
JPH062608A (ja) エンジンのノック検出装置
JPH05340292A (ja) エンジンのノック検出装置
JPH084580A (ja) 内燃機関のノッキング判定装置
JPH11303673A (ja) 内燃機関用制御信号処理システム
JPH0379548B2 (ja)
JP3376685B2 (ja) 内燃機関用ノック検出装置
JPH06173754A (ja) エンジンのノック検出装置
JPH11315752A (ja) 内燃機関用制御信号処理システム
JP2510767B2 (ja) 内燃機関のノッキング検出方法とその装置及びこれを利用した内燃機関の点火時期制御装置
JP3098104B2 (ja) ノッキング制御装置
JPH07139415A (ja) 内燃機関用ノッキング検出装置
JPH05142030A (ja) 内燃機関のノツキング検出装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 19990831