JPH062608A - エンジンのノック検出装置 - Google Patents

エンジンのノック検出装置

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JPH062608A
JPH062608A JP4230108A JP23010892A JPH062608A JP H062608 A JPH062608 A JP H062608A JP 4230108 A JP4230108 A JP 4230108A JP 23010892 A JP23010892 A JP 23010892A JP H062608 A JPH062608 A JP H062608A
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JP
Japan
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knock
frequency analysis
time
engine
frequency
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Withdrawn
Application number
JP4230108A
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English (en)
Inventor
Yoshihiko Hirata
喜彦 平田
Koji Sakakibara
榊原  浩二
Tadashi Kamata
忠 鎌田
Kazutoshi Koyanagi
一敏 小柳
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Denso Corp
Original Assignee
NipponDenso Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 検出能力と周波数分析精度を落とすことなく
計算量を減らして処理時間を短縮することにより低回転
域でもノック検出が可能なこと。 【構成】 ノックセンサ8からの信号をA−D変換器1
4により所定時間毎にA−D変換し、このA−D変換器
14に所定ポイントのA−D変換値が蓄積されるごとに
周波数分析手段13により周波数分析を繰り返して実行
してその結果を加算し、その加算結果によりノック発生
の有無を判定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はエンジンのノック検出装
置、特にノックセンサ信号を周波数分析してノック強度
を検出する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】エンジンにノックが発生すると各エンジ
ン特有の複数の共鳴周波数を持った振動が発生する。ノ
ックの強さは全振動エネルギーで表せば一般性がある事
が知られており、ノックによる全振動エネルギーを求め
るには前記共鳴周波数成分の和を求めれば良く、従来例
えば特開平3−47449の様に周波数分析結果出力の
所定周波数の和を求めていた。
【0003】しかし、単純に周波数分析を行うと、ノッ
ク判定区間が長くなる低回転で後述するデジタルシグナ
ルプロセッサを用いても計算時間が間に合わないため、
低回転域では別の方法でノック判定する必要があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記問題点を解決する
ため本発明では、検出能力と周波数分析精度を落とすこ
となく計算量を減らして処理時間を短縮することを目的
とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】そのため本発明はエンジ
ンのノックを検出するノックセンサと、このノックセン
サからの信号を所定時間毎にA−D変換して時系列に蓄
積するA−D変換手段と、このA−D変換手段に所定ポ
イントのA−D変換値が蓄積されるごとに繰り返して周
波数分析を実行する周波数分析手段と、この周波数分析
手段により複数回実行された周波数分析結果を加算する
加算手段と、この加算の結果からノックとノイズを分離
し、ノック発生の有無を判定するノック判定手段とを備
えるエンジンのノック検出装置を提供するものである。
【0006】さらに、前記A−D変換手段を1点火サイ
クルごとに設定されたノック判定区間の間動作させる手
段と、前記ノック判定区間の終了時に前記A−D変換手
段に前記所定ポイントまでA−D変換された値が蓄えら
れていない場合は残りのポイントのA−D変換値を所定
値にして前記周波数分析手段による周波数分析を開始さ
せる手段とを備えることもできる。
【0007】また、前記ノック判定手段はニューラルネ
ットを用いてノック強度を判定することにより前記共鳴
周波数の感度変化を吸収するようにしてもよい。
【0008】
【作用】これにより、ノックセンサからの信号をA−D
変換手段により所定時間ごとにA−D変換し、このA−
D変換器に所定ポイントのA−D変換値が蓄積されるご
とに周波数分析手段により周波数分析が繰り返して実行
され、この周波数分析結果を加算手段により加算した結
果からノックとノイズとを分離してノック判定手段によ
りノック発生の有無を判定する。
【0009】
【発明の効果】本発明により、全運転条件で周波数分析
結果を知ることができるので、低回転域でも同一手段で
ノック検出が可能となるため、構成を簡素化できるとい
う優れた効果が得られる。
【0010】
【実施例】まず始めにノック現象について説明する。ノ
ックはシリンダ内の未燃焼ガスが燃焼ガスにより圧縮さ
れ自己着火し急速に燃焼することによってシリンダ内で
共鳴する現象をいう。このノックを微少レベルで制御す
ればエンジンを破損することなく燃費を向上させること
ができる。特開平3−47449号の実施例に開示され
ている様に前述した共鳴はエンジンのボア径と音速で決
まる固有周波数を持ち、シリンダ径方向の次数をn,周
方向の次数をmとしたときの共鳴振動モードをPnmと
すると、例えば図3(b)の様な周波数にノック成分が
出ると予測される。
【0011】しかし、実際のエンジンでノック発生周波
数を分析してみると必ずしも図3(b)に示された周波
数にノック成分が発生するとは限らない。図3(a)は
図示しないエンジンブロックに取り付けたノックセンサ
からの信号の1点火分のノック発生時とノックなしの時
の周波数分析結果を示したものである。ρ10とρ20に対
応する振動モードは図3(b)から予想される値と一致
するが、ρ01,ρ30はそれぞれ14.6KHz,16.
0KHzに予想されるにも係わらず15.5KHz,1
6.5KHzにノック成分が発生している。ρ10,ρ20
モードも別の点火サイクルでは同様にばらつくので点火
毎にノック発生周波を検索することが必要である。
【0012】次にノック判定方法について説明する。エ
ンジンの燃焼実験から下記の知見が得られた。すなわ
ち、ブロックに取付けられた振動センサでは各ノック発
生周波数の出力がノック発生毎に異なるのである。この
ため各ノック発生周波数毎にノック検出しきい値を定め
てノック判定するのが望ましい。ただしそのしきい値適
合には莫大な適合工数を要する。
【0013】この問題を解決するため我々はニューラル
ネットワーク(以下NNと略する。)を用いた。NN
は、入力から出力に至るまでを複数段階の重み係数を持
った中間層を経由して結合したものであり、重み係数を
適当にとる事で、従来用いられてきたAND,ORなど
の論理式や、定数倍などの処理相当の演算を行うことが
できる。さらに、NNでは適合時にS/Nの良いセンサ
信号を教師信号として学習させれば簡単に各重み係数を
求めることができるので、適合工数を大幅に減らすこと
ができる。
【0014】ノック判定方法に続き、具体的な構成につ
いて説明する。図1,図2は本発明の一実施例を示す機
能ブロック図および全体構成図である。これらの図にお
いて1,8はノック信号検出手段およびノックセンサで
あり、エンジン本体の振動を電気信号に変換する。本発
明では周波数分析をするため非共振型センサである必要
がある。2は前処理手段で、センサ信号のインピーダン
ス調整用の受け回路9と、折り返し雑音防止のためのロ
ーパスフィルタ(以下LPFと略す)10とノックとは
関係のない低周波数を除去するためのハイパスフィルタ
(以下HPFと略す)11とで構成されている。LPF
10は20KHz以下の周波数の信号を、HPF11は
1KHz以上の周波数の信号を通す様に構成されてい
る。
【0015】3,12はゲイン切替手段およびゲイン切
替器であり、入力信号を適切な大きさに調整する。ここ
で、ゲイン切替手段3,12を用いなくとも分解能の高
いA−D変換器を使えば良いが高価である。後段のFF
Tを用いるために本実施例では16ビットA−D変換器
相当と従来よりも広いダイナミックレンジを提供してい
る。13はデジタルシグナルプロセッサ(以下DSPと
略す)であり、マイコンに比べ高速に掛算を処理するこ
とができる。DSP13の中にはA−D変換器4,14
とパラレルI/O(以下PiOと略す)15を持つ。P
iO15はゲインの選定とホストCPUとの通信を行
う。
【0016】5,6A,6はDSP13内のソフトによ
り構成される周波数分析手段とノック周波数検索手段と
ノック判定手段であり、それぞれFFT(高速フーリエ
変換による周波数分析)と、FFT結果からのノック発
生周波数の点火毎の検索と、NNを用いたノック判定と
を行う。16はホストCPUであり、DSP13からの
ノック発生の有無の結果を受けて点火装置17に出力す
る点火時期と図示しない燃料噴射量を制御する。
【0017】次に、上記構成において特にDSP13の
動作を図4のタイミングチャートにて説明する。図4の
Aは基準位置信号を示すものでその信号の立下りが各気
筒のATDC−10CAであり、それにより図4の時
刻t1 よりaの期間で後述する図6の基準位置割込み処
理が実行される。図4のBはノック判定区間を示し、図
4のb,cは時刻t2,3 より実行される後述する図7
のタイマー1割込処理の期間を示している。図4のdは
時刻t2 より実行される後述する図8のタイマー2割込
み処理の期間を示している。図4のeはメインルーチン
で実行されるFFT等の処理期間を示している。
【0018】まず、図4の時刻t1 の基準位置信号の立
ち下がりで基準位置割込み処理aが実行されてタイマー
1にノック判定区間の開始時刻がfで示すようにセット
される。その結果、時刻t2 の判定区間開始時刻になる
とタイマー1割込み処理bが実行される。これにより、
タイマー2にノック判定区間の終了時刻がgで示すよう
に再セットされると共に、タイマー2割込み処理dが実
行されてノック信号のA−D変換を開始する。この処理
はタイマー2割込みを用いて20μsecに1回行われ
る。
【0019】FFTはその原理上2n 個の所定数のデー
タしか扱えない。従って、ここでは27 =128個を単
位としてFFTを行う。A−D変換された値は時系列に
蓄積され、その数が128個に達すると図4のeのFF
T1区間にて、区間AD1でA−D変換したノック信号
データをFFTする。同時にA−D変換は区間AD2,
AD3に続く。各区間AD1,AD2,AD3の区切は
各区間AD1,AD2でのA−D変換データ数が128
個である区切であるところのものであり、ノック判定区
間中それらのA−D変換動作は同一かつ連続的に実行さ
れ、各A−D変換データが時系列に蓄積される。区間A
D2でも同様にデータ数が128に達したら区間FFT
2で2回目のFFTを行う。この2回目のFFT結果は
1回目の結果に加算する。
【0020】そしてノック判定区間が終了すると、メイ
ンルーチンにてFFT終了後に、1回のノック判定区間
における各FFTの加算結果に基づいて点火1回毎にノ
ック発生周波数を検索してノック強度を判定し、その結
果をホストCPU16に送る。なお、ノック判定区間は
128ポイントのA−D変換終了と同時に終わらないの
が普通であり、通常は図4の区間AD3の様に途中でA
−D変換を打切る。この場合、残りのA−D変換ポイン
ト部分はA−D変換入力が0であったと想定して128
ポイントのFFTを実行する。
【0021】また、前回のFFTが終了していないうち
にノック検出区間が終了した時は前回のFFT終了を待
って、次のFFTを実行する。以上の様に複数回のFF
Tの結果を加算する構成にすることで、ノック判定区間
を自由に設定することができる。合わせて低回転時は全
区間を1回のFFTで周波数分析するよりも少ない計算
量で周波数を分析できる。
【0022】図5〜図15はDSP13のプログラムの
流れを示すフローチャートである。まず、電源投入と同
時に図5のステップM10からプログラムが開始され
る。ステップM20,M30は各種初期設定であり、最
初に1回だけ実行される。
【0023】次に、図4の時刻t1 において基準位置で
の角度割込により図6のM40で示す基準位置割込プロ
グラムが開始される。ここで、基準位置とはエンジンの
クランク角度で各気筒の上死点前(BTDC)10°ク
ランクアングル(CA)を示し、ホストCPU16から
送られてくる。まず、ステップM50で気筒判別し、今
回点火する気筒からノックセンサまでの距離に応じた値
を出力する。この信号もホストCPU16から送られて
来る信号で、第1(♯1)気筒の時のみ1となってお
り、他の気筒はカウンタを用いて算出する。ステップM
60は回転数計算部分で、前回の基準信号から今回の基
準信号までに要した時間を基に計算する。ステップM7
0は前処理として入力ゲインの設定,フェイル判定とタ
イマ設定などを行う。ステップM80であらかじめエン
ジン回転数に応じて設定してあるクランク角度まで待つ
ためにタイマー1をセットする。ここで、通常ノックが
発生するのは略上死点後(ATDC)15°CA〜AT
DC70°CA程度なので、ステップM80では少し前
のADTC10°CA程度の値に対応する時刻をセット
する。
【0024】そして、ステップM80で設定された時刻
(図4のt2 )になると図7のM90で示すタイマー1
割込みプログラムが開始される。まず、ステップM91
では後述するノック判定終了フラグが1であることによ
りノック判定区間開始であると判断してステップM92
へ進み、ノック判定区間終了フラグを0にする。次にM
93へ進んでタイマー1にATDC70°CA程度の値
に対応する時刻を再セットした後ステップM94へ進ん
でA−D変換を開始させるためのタイマー2をセットし
て起動させる。その後ステップM95へ進んでメインル
ーチンを起動させる。
【0025】また、タイマー1の再セット時刻(図4の
3 )になると再度図7のM90で示すタイマー1割込
プログラムが開始される。今度は、ステップM91では
ノック判定終了フラグが0であることによりノック判定
終了区間であると判断してステップM96へ進み、ノッ
ク判定区間終了フラグを1にした後、ステップM97へ
進んでタイマー2の作動を停止させてA−D変換を終了
させる。
【0026】次に、図8に示すタイマー2割込M97に
ついて説明する。このタイマー2割込みは20μsec
毎に実行される。まず、ステップM99でA−D変換器
14によるノック信号のA−D変換を開始させた後ステ
ップM100へ進んでA−D変換器14によりA−D変
換された値をDSP13に取込んだ後、ステップM10
1へ進んで、この取込んだA−D変換値をDSP13中
の図示せぬRAMに時系列に格納して蓄積する。
【0027】図9は図6のステップM70の前処理を示
すもので、まず、ステップM71で、入力信号が適切な
大きさになるようにゲイン切替器12のゲインを調整す
る。次にステップM72へ進んで、ノックセンサ8のフ
ェイルを判定する。このフェイル判定方法としては、図
10に示すごとく、ステップM721にて図14にて詳
述するPALLの値を気筒別に1/16なましした値と
所定値とを比較し、この1/16なまし値が所定値より
小さいときにはステップM722へ進んでセンサフェイ
ル出力をホストCPU16へ供給する。
【0028】図11は図7のステップM94により起動
されるメインルーチンを示すもので、まずステップM1
02でノック判定区間終了フラグが1か判断し、ノック
判定区間終了フラグが1でないときにはステップM10
3へ進んで、128ポイントのA−D変換が終了したか
判断し、終了していないときにはステップM102へ戻
り、終了したときにはステップM104へ進んでFFT
を実行すると共に、その結果を前回までの加算結果に加
算する。
【0029】次に、ステップM102でノック判定区間
終了フラグが1のときにはステップM105へ進んでそ
の時点でA−D変換中の128に満たない部分の値を所
定値=0にした後、ステップM106へ進んでFFTを
実行すると共に、その結果を前回までの加算結果に加算
する。
【0030】そして、次のステップM107で1回のノ
ック判定区間における各FFTの加算結果に基づいて点
火1回毎のノック発生周波数の検索などの後処理を実行
した後、ステップM108で点火1回ごとにニューラル
ネットを用いてノック強度判定を行う。
【0031】図12は図11のステップM107をより
詳細に示すもので、1回のノック判定区間における各F
FTの加算結果に基づいて得られた図3(a)に対応す
る周波数−スペクトル強度特性から、ステップM110
1〜M1105にて各ノッキング周波数ρ10,ρ20,ρ
01,ρ30,ρ11モードにおける各ピーク値検索と各出力
計算をそれぞれ実行することにより、点火毎に各ノック
発生周波数が検索されてそれら各ノッキング発生周波数
に応じた出力が計算される。次のステップM1106で
ノック信号の電力総和を計算する。
【0032】図13により図12のステップM1101
をより詳細に説明する。なお、図12のステップM11
02〜M1105も図13と基本的に同じである。図3
(a)の特性の要部に対応する各FFTの加算結果を簡
略化して図16に示し、この特性を代表してピーク値検
索(ノック発生周波数の検索)とその出力計算の仕方を
説明する。まず、ステップM131にてρ10モードにお
ける下限周波数fL を図示しないROMから読み込み、
次のステップM132でρ10モードにおける上限周波数
u を同様に読み込む。ここで、上下限周波数fL,u
は共鳴振動モード(ノック発生周波数)ρ10として予想
される値に所定の余裕を見込んで予め設定されている値
である。
【0033】次のステップM133で上下限周波数fL,
u 内でのスペクトル強度の最大値fMAX を求めた後、
ステップM134でfMAX ±1172Hzにおけるスペ
クトル強度の総和P10を求める。次に、ステップM13
5で、スペクトル強度の総和P10を正規化した値MD10
を求める。すなわち、該当気筒からノックセンサ8まで
の距離と総和したデータ個数とを乗算した値でスペクト
ル強度の総和P10を除算して正規化した値MD10を求め
る。
【0034】図14により図12のステップM1106
をより詳細に説明する。ステップM141で1回のノッ
ク判定区間における各FFTの加算結果に基づいて得ら
れた図3(a)に対応する周波数−スペクトル強度特性
から5〜20KHzの全スペクトル強度の和PALLを
求める。
【0035】図15は図11のノック判定ステップM1
08をより詳細に示すもので、まず、ステップM151
で割込みを禁止した後ステップM152で中間層出力N
MOUTn を次式により計算する。
【0036】
【数1】NMOUTn =CYL×WCYLHn +TRP
M×WRPMHn +PALL×WALLHn +MD10
×W10Hn +MD20×W20Hn+MD01×W0
1Hn +MD30×W30Hn +MD11×W11Hn
+WOFFHn ここで、CYLは気筒間差と呼ばれるもので、気筒ごと
の全スペクトル強度の和PALLを3/4なまし処理し
たものの逆数で、TRPMはホストCPU16から入力
される基準位置信号の周期を示す値である。また、PA
LLは5KHz〜20KHzの間のノックセンサ8の振
動エネルギーの総和値であり、MD10,MD20,M
D01,MD30,MD11はそれぞれのシリンダ内部
にノッキングが原因で生じた圧力波の固有振動の近傍の
総和値であり、それぞれ気筒間差、及び振動解析の際入
力したデータの数で除算し正規化したものである。WC
YLHn,WRPMHn,WALLHn,W10Hn,W20H
n,W01Hn,W30Hn,W11Hn,W0FFHn はそれ
ぞれシナプス結合係数と呼ばれる重み係数である。(た
だしここでnは中間ニューロンの数であり、例では0〜
9,A〜Fの16個の値を取るもので、はじめに0に初
期化されている。
【0037】NMOUTn は数式1により得られた結果
であり、この16ビットのデータの上位8ビットは次の
ステップM153で図17に示すごときシグモイド関数
f(χ)=1/(1+exp(−χ))の関数テープル
によりテーブルルックアップされ、中間ニューロンの出
力Hn を得る。
【0038】次のステップM154で中間ニューロンの
数n=16か判別し、中間ニューロンの数nに達してい
ない時にはステップM152に戻り、中間ニューロンの
数nと等しくなるとステップM155へ進む。
【0039】この様にして得られたn=16個の中間層
出力H0〜HFに対してステップM155にて次式に示
す様な重み係数WH0〜WHFが対応され、中間層と同
様の演算を行うことで、出力層ニューロンの出力NNO
UTを得る。
【0040】
【数2】NNOUT=H0×WH0+H1×WH1+H
2×WH2+H3×WH3+H4×WH4+H5×WH
5+H6×WH6+H7×WH7+H8×WH8+H9
×WH9+HA×WHA+HB×WHB+HC×WHC
+HD×WHD+HE×WHE+HF×WHF この出力NNOUTを次のステップM156で図18に
示すごとき関数テーブルによりテーブルルックアップし
てノック強度に応じた16ビットの出力を求め、次のス
テップM157でそのうち上位2ビットを出力する処理
を施し、ノック強度に応じた判定結果KNKを得る。
【0041】ここで前述の各重み係数は、一般に知られ
た、例えばバックプロパゲーション法等により、学習し
て得るもので、これにより与えられた学習データに基づ
いて未知の入力群に対する出力KNKを得るものであ
る。そして、次のステップM158で割込みを許可す
る。
【0042】そして、図11のステップM102〜M1
07が本発明の周波数分析手段および加算手段に相当
し、図11のM108が本発明のノック判定手段に相当
する。なお、上述した実施例においては、図11のノッ
ク判定ステップM108でニューラルネットを用いてノ
ック強度判定を行ったが、ファジィ推論を用いてノック
強度判定を行うこともできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す機能ブロック図であ
る。
【図2】本発明の一実施例を示す全体構成図である。
【図3】(a)はノックセンサ信号の周波数−スペクト
ル強度特性図、(b)はエンジンのノック発生周波数分
析図である。
【図4】上記実施例のタイミングチャートである。
【図5】上記実施例における初期設定のフローチャート
である。
【図6】上記実施例における基準位置割り込みのフロー
チャートである。
【図7】上記実施例におけるタイマー1割り込みのフロ
ーチャートである。
【図8】上記実施例におけるタイマー2割り込みのフロ
ーチャートである。
【図9】上記実施例における前処理のフローチャートで
ある。
【図10】上記実施例におけるセンサフェール判定のフ
ローチャートである。
【図11】上記実施例におけるメインルーチンのフロー
チャートである。
【図12】上記実施例における後処理のフローチャート
である。
【図13】上記実施例におけるρ10モードピーク値検索
のフローチャートである。
【図14】上記実施例における電力総和計算のフローチ
ャートである。
【図15】上記実施例におけるノック判定のフローチャ
ートである。
【図16】上記実施例におけるピーク値検索の作動説明
に供する特性図である。
【図17】上記実施例における関数テーブルサーチ特性
図である。
【図18】上記実施例における関数テーブルサーチ特性
図である。
【符号の説明】
1 ノック信号検出手段 4 A−D変換手段 5 周波数分析手段 6 ノック判定手段 6A ノック周波数検索手段 7 点火時期制御手段 8 ノックセンサ 13 デジタルシグナルプロセッサ 14 A−D変換器 16 ホストCPU 17 点火装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小柳 一敏 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンのノックを検出するノックセン
    サと、このノックセンサからの信号を所定時間毎にA−
    D変換して時系列に蓄積するA−D変換手段と、このA
    −D変換手段に所定ポイントのA−D変換値が蓄積され
    るごとに繰り返して周波数分析を実行する周波数分析手
    段と、この周波数分析手段により複数回実行された周波
    数分析結果を加算する加算手段と、この加算手段の結果
    からノックとノイズを分離し、ノック発生の有無を判定
    するノック判定手段とを備えるエンジンのノック検出装
    置。
  2. 【請求項2】 前記A−D変換手段を1点火サイクルご
    とに設定されたノック判定区間の間動作させる手段と、
    前記ノック判定区間の終了時に前記A−D変換手段に前
    記所定ポイントまでA−D変換された値が蓄えられてい
    ない場合は残りのポイントのA−D変換値を所定値にし
    て前記周波数分析手段による周波数分析を開始させる手
    段とを備える請求項1記載のエンジンのノック検出装
    置。
  3. 【請求項3】 前記ノック判定手段はニューラルネット
    を用いてノック強度を判定するものである請求項1また
    は2に記載のエンジンのノック検出装置。
JP4230108A 1992-04-21 1992-08-28 エンジンのノック検出装置 Withdrawn JPH062608A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS6437438A (en) * 1987-08-04 1989-02-08 Nippon Chemical Ind Slag-treating agent
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