JPH1150904A - 内燃機関用ノック制御装置 - Google Patents

内燃機関用ノック制御装置

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JPH1150904A
JPH1150904A JP21027797A JP21027797A JPH1150904A JP H1150904 A JPH1150904 A JP H1150904A JP 21027797 A JP21027797 A JP 21027797A JP 21027797 A JP21027797 A JP 21027797A JP H1150904 A JPH1150904 A JP H1150904A
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JP
Japan
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value
signal
internal combustion
combustion engine
amplifier circuit
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JP21027797A
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Akira Ichikawa
彰 市川
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高精度な回路素子を使用することなく、ノッ
ク制御に用いる信号を得るため切替られる複数の増幅回
路における公差を吸収して各増幅率の信頼性を向上する
こと。 【解決手段】 複数の×1増幅回路13、×4増幅回路
14、×16増幅回路15からの信号に対応するA/D
変換器21でA/D変換されたA/D変換値のうちの2
つが共に補償し得る正常な所定範囲内であるときには、
それらA/D変換値に基づき算出された比率を用いて、
切替えられた増幅回路からの信号のA/D変換値が補正
される。これにより、複数の増幅回路の各増幅率がそれ
ぞれの回路素子の公差にて設計上からズレていても、A
/D変換器21によるA/D変換値に基づき算出された
比率によって、切替えられた増幅回路からの信号のA/
D変換値が補正されるため、複数の増幅回路の各増幅率
の信頼性が向上し、こののちのノック制御における連続
性が補償できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関に発生す
るノックを検出して点火時期、空燃比等のノック制御要
因を制御する内燃機関用ノック制御装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、内燃機関用ノック制御装置に関連
する先行技術文献としては、特公平7−21440号公
報にて開示されたものが知られている。このものでは、
ノック制御に用いる信号の増幅率を振動レベルに応じて
切替えている。ここで、ノック検出に用いる判定レベル
は、検出される振動レベルに平滑化処理を施し平均化し
たものを使用して設定されている。このとき、増幅率の
切替え前後で出力不連続が生じると制御性が損なわれる
ため、増幅率の切替の際にその補正が実施されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ノック制御
に用いる信号の切替の際の増幅率は、回路設計上の値を
基準として設定されているため、実際の増幅回路におけ
る公差を吸収する手段がなく、この公差を厳しく管理す
ることが不可欠、即ち、高精度な回路素子を使用して増
幅回路を構成する必要があるという不具合があった。
【0004】そこで、この発明はかかる不具合を解決す
るためになされたもので、高精度な回路素子を使用する
ことなく、ノック制御に用いる信号を得るため切替られ
る複数の増幅回路における公差を吸収して各増幅率の信
頼性を向上することができる内燃機関用ノック制御装置
の提供を課題としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1の内燃機関用ノ
ック制御装置によれば、複数の増幅回路からの信号に対
応するA/D変換器でA/D変換されたA/D変換値の
うちの2つが共に補償し得る正常な所定範囲内であると
きには、それらA/D変換値に基づき算出された比率を
用いて、切替えられた増幅回路からの信号のA/D変換
値が補正される。これにより、複数の増幅回路の各増幅
率がそれぞれの回路素子の公差にて設計上からズレてい
ても、A/D変換器によるA/D変換値に基づき算出さ
れた比率によって、切替えられた増幅回路からの信号の
A/D変換値が補正されるため、複数の増幅回路の各増
幅率の信頼性が向上し、こののちのノック制御における
連続性が補償できるという効果が得られる。
【0006】請求項2の内燃機関用ノック制御装置で
は、内燃機関の同一点火タイミングにおけるノック信号
の大きさに応じて比率が算出されることで、各増幅回路
の増幅率に対する補正が同一条件となり、その比率によ
るA/D変換値の補正の信頼性が向上される。
【0007】請求項3の内燃機関用ノック制御装置で
は、所定期間中の内燃機関におけるノック信号の大きさ
の平均値を用いて比率が算出されることで、複数の増幅
回路の各増幅率の信頼性が更に向上し、こののちのノッ
ク制御における連続性が補償できる。
【0008】請求項4の内燃機関用ノック制御装置で
は、複数の増幅回路からの信号に対応するA/D変換器
でA/D変換されたA/D変換値のうちの2つが共に所
定のダイナミックレンジの上限と下限との間にあること
で、両者の信号を用いて算出された比率は補償し得る正
常な所定範囲内となる。これにより、複数の増幅回路の
各増幅率がそれぞれの回路素子の公差にて設計上からズ
レていても、A/D変換器によるA/D変換値に基づき
算出された比率によって、切替えられた増幅回路からの
信号のA/D変換値が補正されるため、複数の増幅回路
の各増幅率の信頼性が向上し、こののちのノック制御に
おける連続性が補償できるという効果が得られる。
【0009】請求項5の内燃機関用ノック制御装置で
は、所定の平均率による前回値との平滑化によって比率
が算出されることで、複数の増幅回路の各増幅率の信頼
性が向上し、こののちのノック制御における連続性が補
償できる。
【0010】請求項6の内燃機関用ノック制御装置で
は、複数の増幅回路の各増幅率に基づく比率が学習値と
してバックアップされたメモリ内に格納されることで、
こののちのノック制御における連続性が保持される。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を実施
例に基づいて説明する。
【0012】図1は本発明の実施の形態の一実施例にか
かる内燃機関用ノック制御装置の概略構成を示すブロッ
ク図であり、図2は図1における各出力信号の遷移状態
を示すタイムチャートである。
【0013】図1及び図2において、10は例えば、4
サイクル直列4気筒の内燃機関に配設され、そのノック
状態を検出するノックセンサである。このノックセンサ
10からのノックセンサ信号(図2(b)参照)は例え
ば、6KHzのBPF(BandPass Filter:特定周波数
帯域通過フィルタ)11に入力される。そして、BPF
11でフィルタリングされたノック信号(6KHz近傍
の周波数帯域)を含むBPF信号(図2(c)参照)は
ピークホールド回路12に入力される。このBPF信号
は、ピークホールド回路12でマイクロコンピュータ2
0からのゲート信号(図2(d)参照)に基づき設定さ
れたゲート開区間にてピークホールドされることでピー
クホールド信号(図2(e)参照)とされる。このピー
クホールド回路12からのピークホールド信号は、所定
の増幅率(ゲイン)が設定された複数の増幅回路である
増幅率1倍の×1増幅回路13、増幅率4倍の×4増幅
回路14、増幅率16倍の×16増幅回路15にそれぞ
れ入力される。そして、×1増幅回路13からの×1増
幅信号(図2(f)参照)、×4増幅回路14からの×
4増幅信号(図2(g)参照)及び×16増幅回路15
からの×16増幅信号(図2(h)参照)は、マイクロ
コンピュータ20に内蔵されているA/D変換器21の
対応する各ポートAD0,AD1,AD2にそれぞれ入
力される。これらの各ポートAD0,AD1,AD2に
入力された×1増幅信号、×4増幅信号、×16増幅信
号は、A/D変換器21でA/D変換(アナログ−ディ
ジタル変換)されたのちマイクロコンピュータ20にそ
れぞれ取込まれる。
【0014】なお、マイクロコンピュータ20は、内蔵
されたA/D変換器21の他、周知の中央処理装置とし
てのCPU、制御プログラムを格納したROM、各種デ
ータを格納するRAM、B/U(バックアップ)RA
M、入出力回路及びそれらを接続するバスライン等から
なる論理演算回路として構成されている。
【0015】次に、図2に示す各出力信号について詳細
に説明する。
【0016】図2(a)に示す基準角度信号は、内燃機
関のクランクシャフト(図示略)の回転による各気筒の
圧縮−膨張行程のTDC(Top Dead Center:上死点)
毎、本実施例では180°CA(Crank Angle:クランク
角)毎に発生される信号である。図2(b)に示すノッ
クセンサ信号は、ノックセンサ10から出力される生信
号であり、種々の要因に伴う雑音を含む幅広い周波数帯
域からなる信号である。図2(c)に示すBPF信号
は、BPF11にてフィルタリング処理されたのちの所
定の雑音レベルとしてのバックグランドレベルを有する
6KHz近傍の周波数帯域からなるノック信号を含んだ
信号である。
【0017】また、図2(d)に示すゲート信号は、マ
イクロコンピュータ20からピークホールド回路12に
出力され、ノック発生時に少なくともBPF信号のピー
クが含まれるように例えば、ATDC(After Top Dead
Center:上死点後)20°CA〜90°CA、本実施例
ではATDC60°CAでON、かつATDC120°
CAでOFFとなる、ピークホールド回路12に対する
ピークホールド許可/禁止を指示する信号である。図2
(e)に示すピークホールド信号は、ピークホールド回
路12にてマイクロコンピュータ20からのゲート信号
に基づき設定されたゲート開区間(ATDC60°CA
〜ATDC120°CA)にてBPF信号に対してピー
クホールド処理された信号である。
【0018】そして、図2(f)に示す×1増幅信号
は、ピークホールド回路12からのピークホールド信号
に対して×1増幅回路13で増幅率1倍とされた信号で
ある。図2(g)に示す×4増幅信号は、ピークホール
ド回路12からのピークホールド信号に対して×4増幅
回路14で増幅率4倍とされた信号である。図2(h)
に示す×16増幅信号は、ピークホールド回路12から
のピークホールド信号に対して×16増幅回路15で増
幅率16倍とされた信号である。
【0019】次に、本発明の実施の形態の一実施例にか
かる内燃機関用ノック制御装置で使用されているマイク
ロコンピュータ20内のCPUにおけるピークホールド
及びA/D変換値取込み処理手順を示す図3のフローチ
ャートに基づき、上述の図2を参照して説明する。な
お、このピークホールド及びA/D変換値取込ルーチン
は所定の割込発生毎にCPUにて繰返し実行される。
【0020】図3において、まず、ステップS101で
は、図2に示すATDC60°CAでゲート信号のON
タイミングであるかが判定される。ステップS101の
判定条件が成立し、ATDC60°CAであるときには
ステップS102に移行し、ピークホールド回路12に
対するピークホールドを許可するためゲート信号がON
とされてピークホールドが開始される。一方、ステップ
S101の判定条件が成立しないときには、ATDC6
0°CAでないためステップS102がスキップされ
る。
【0021】次にステップS103に移行して、図2に
示すATDC120°CAでゲート信号のOFFタイミ
ングであるかが判定される。ステップS103の判定条
件が成立し、ATDC120°CAであるときにはステ
ップS104に移行し、ピークホールド回路12に対す
るピークホールドを禁止するためゲート信号がOFFと
されてピークホールドが終了される。一方、ステップS
103の判定条件が成立しないときには、ATDC12
0°CAでないためステップS104がスキップされ
る。
【0022】次にステップS105に移行して、基準角
度信号が入力されたか、即ち、図2に示すピークホール
ド処理後における次のTDCタイミングであるかが判定
される。ステップS105の判定条件が成立しないとき
には何もすることなく本ルーチンを終了する。一方、ス
テップS105の判定条件が成立し、基準角度信号の入
力タイミングであるとステップS106に移行し、ピー
クホールド回路12による図2(e)に示すピークホー
ルド信号が×1増幅回路13にて増幅率1倍の図2
(f)に示す×1増幅信号、×4増幅回路14にて増幅
率4倍の図2(g)に示す×4増幅信号、×16増幅回
路15にて増幅率16倍の図2(h)に示す×16増幅
信号とされ、A/D変換器21の各ポートAD0,AD
1,AD2を通ってA/D変換され、A/D変換値VP
K0,VPK1,VPK2としてそれぞれマイクロコン
ピュータ20のRAM内に格納される。次にステップS
107に移行して、ピークホールド回路12にリセット
信号が出力され、次回のピークホールド処理に備えて今
回のピークホールド値がリセットされる。
【0023】次にステップS108に移行して、ステッ
プS106でRAM内に格納されたA/D変換値VPK
0,VPK1,VPK2に対する後述の増幅率補正値算
出及び増幅率切替(選択)処理が実行される。次にステ
ップS109に移行して、ステップS108で求められ
た増幅率補正値が考慮され、かつ増幅率切替された制御
値と所定のノック判定値とが比較され、この結果に応じ
てノックコントロール領域(例えば、高負荷領域)で
は、点火時期を進角/遅角制御する周知のノック検出処
理が実行され、本ルーチンを終了する。
【0024】次に、本発明の実施の形態の一実施例にか
かる内燃機関用ノック制御装置で使用されているマイク
ロコンピュータ20内のCPUにおける図3のステップ
S108の増幅率補正値算出及び増幅率切替の処理手順
を示す図4のフローチャートに基づいて説明する。な
お、この増幅率補正値算出及び増幅率切替ルーチンは所
定の割込発生毎にCPUにて繰返し実行される。
【0025】ステップS201では、図3のステップS
106でRAM内に格納されたA/D変換値VPK0,
VPK1,VPK2がそれぞれ log(VPK0), log
(VPK1), log(VPK2)と対数変換され対数変換
値LVP0,LVP1,LVP2がRAM内に格納され
る。ここで、A/D変換値を対数変換によって対数変換
値としてノック制御に用いる手法は、特許第26058
05号にも詳述されており、対数変換においては、出力
値が低い領域ほど対数変換後の精度が粗く、出力値が高
い領域ほど対数変換後の精度が良いと言える。
【0026】次のステップS202〜ステップS207
では、×1増幅回路13からの図2(f)に示す×1増
幅信号と×4増幅回路14からの図2(g)に示す×4
増幅信号との実際の増幅率が算出される。まず、ステッ
プS202で、対数変換値LVP0が増幅率学習実行範
囲の下限値K1、即ち、補償し得るダイナミックレンジ
範囲における下限値K1より大きく、かつ対数変換値L
VP1が増幅率学習実行範囲の上限値K2、即ち、補償
し得るダイナミックレンジ範囲における上限値K2より
小さいかが判定される。ステップS202の判定条件が
成立し、対数変換値LVP0,LVP1が共にダイナミ
ックレンジ範囲内にあるときには、ステップS203に
移行し、×1増幅回路13と×4増幅回路14との今回
の増幅率学習値Δ01(i) が前回の増幅率学習値Δ01
(i-1) と対数変換値LVP0,LVP1とから次式
(1)に示すように更新される。なお、バッテリ接続直
後における増幅率学習値Δ01の初期値は設計上の増幅
率4倍が設定される。
【0027】
【数1】 Δ01(i) ←{Δ01(i-1) +(LVP1−LVP0)}/2・・・(1) 次にステップS204に移行して、増幅率学習値Δ01
(i) が増幅率学習値の最大ガード値KMAX 以上であるか
が判定される。この増幅率学習値の最大ガード値KMAX
としては、一般的に、増幅回路のハードウェアの公差に
基づく限界値から求めた最大増幅率が設定される。ステ
ップS204の判定条件が成立し、増幅率学習値Δ01
(i) が最大ガード値KMAX 以上であるときにはステップ
S205に移行し、Δ01(i) =KMAX とされる。一
方、ステップS204の判定条件が成立せず、増幅率学
習値Δ01(i) が最大ガード値KMAX より小さいときに
はステップS205がスキップされる。
【0028】次にステップS206に移行して、増幅率
学習値Δ01(i) が増幅率学習値の最小ガード値KMIN
以下であるかが判定される。この増幅率学習値の最小ガ
ード値KMIN としては、一般的に、増幅回路のハードウ
ェアの公差に基づく限界値から求めた最小増幅率が設定
される。ステップS206の判定条件が成立し、増幅率
学習値Δ01(i) が最小ガード値KMIN 以下であるとき
にはステップS207に移行し、Δ01(i) =KMIN と
される。一方、ステップS206の判定条件が成立せ
ず、増幅率学習値Δ01(i) が最小ガード値KMIN より
大きいときにはステップS207がスキップされる。こ
のようにして、対数変換値LVP0,LVP1が共にダ
イナミックレンジ範囲にあるときの増幅率学習値Δ01
が設定される。
【0029】上述の処理の終了後、またはステップS2
02の判定条件が成立せず、対数変換値LVP0,LV
P1がダイナミックレンジ範囲にないときには、次のス
テップS208〜ステップS213で、×4増幅回路1
4からの図2(g)に示す×4増幅信号と×16増幅回
路15からの図2(h)に示す×16増幅信号との実際
の増幅率が算出される。まず、ステップS208で、対
数変換値LVP1が増幅率学習実行範囲の下限値K1、
即ち、補償し得るダイナミックレンジ範囲における下限
値K1より大きく、かつ対数変換値LVP2が増幅率学
習実行範囲の上限値K2、即ち、補償し得るダイナミッ
クレンジ範囲における上限値K2より小さいかが判定さ
れる。ステップS208の判定条件が成立し、対数変換
値LVP1,LVP2が共にダイナミックレンジ範囲内
にあるときには、ステップS209に移行し、×4増幅
回路14と×16増幅回路15との今回の増幅率学習値
Δ12(i) が前回の増幅率学習値Δ12(i-1) と対数変
換値LVP1,LVP2とから次式(2)に示すように
更新される。なお、バッテリ接続直後における増幅率学
習値Δ12の初期値は設計上の増幅率4倍が設定され
る。
【0030】
【数2】 Δ12(i) ←{Δ12(i-1) +(LVP2−LVP1)}/2・・・(2) 次にステップS210に移行して、増幅率学習値Δ12
(i) が増幅率学習値の最大ガード値KMAX 以上であるか
が判定される。この増幅率学習値の最大ガード値KMAX
としては、一般的に、増幅回路のハードウェアの公差に
基づく限界値から求めた最大増幅率が設定される。ステ
ップS210の判定条件が成立し、増幅率学習値Δ12
(i) が最大ガード値KMAX 以上であるときにはステップ
S211に移行し、Δ12(i) =KMAX とされる。一
方、ステップS210の判定条件が成立せず、増幅率学
習値Δ12(i) が最大ガード値KMAX より小さいときに
はステップS211がスキップされる。
【0031】次にステップS212に移行して、増幅率
学習値Δ12(i) が増幅率学習値の最小ガード値KMIN
以下であるかが判定される。この増幅率学習値の最小ガ
ード値KMIN としては、一般的に、増幅回路のハードウ
ェアの公差に基づく限界値から求めた最小増幅率が設定
される。ステップS212の判定条件が成立し、増幅率
学習値Δ12(i) が最小ガード値KMIN 以下であるとき
にはステップS213に移行し、Δ12(i) =KMIN と
される。一方、ステップS212の判定条件が成立せ
ず、増幅率学習値Δ12(i) が最小ガード値KMIN より
大きいときにはステップS213がスキップされる。こ
のようにして、対数変換値LVP1,LVP2が共にダ
イナミックレンジ範囲にあるときの増幅率学習値Δ01
が設定される。
【0032】上述の処理の終了後、またはステップS2
08の判定条件が成立せず、対数変換値LVP1,LV
P2がダイナミックレンジ範囲にないときにはステップ
S214に移行する。次のステップS214〜ステップ
S218では、増幅率補正値Vを算出するため、まず、
一番大きな対数変換値LVP2がダイナミックレンジ範
囲における上限値K2より小さいかが判定される。ステ
ップS214の判定条件が成立するときには、ステップ
S215に移行し、増幅率補正値Vが対数変換値LVP
2と増幅率学習値Δ01,Δ12とから次式(3)に示
すように算出され、本ルーチンを終了する。
【0033】
【数3】 V=LVP2−(Δ12+Δ01) ・・・(3) 一方、ステップS214の判定条件が成立せず、対数変
換値LVP2がダイナミックレンジ範囲における上限値
K2以上であるときにはステップS216に移行し、次
に大きな対数変換値LVP1がダイナミックレンジ範囲
における上限値K2より小さいかが判定される。ステッ
プS216の判定条件が成立するときには、ステップS
217に移行し、増幅率補正値Vが対数変換値LVP1
と増幅率学習値Δ01とから次式(4)に示すように算
出され、本ルーチンを終了する。
【0034】
【数4】 V=LVP1−Δ01 ・・・(4) 一方、ステップS216の判定条件が成立せず、対数変
換値LVP1がダイナミックレンジ範囲における上限値
K2以上であるときにはステップS218に移行し、増
幅率補正値Vが最も小さな対数変換値LVP0とされ、
本ルーチンを終了する。
【0035】このように、本実施例の内燃機関用ノック
制御装置は、A/D変換を行うA/D変換器21の前段
に配設される×1増幅回路13、×4増幅回路14、×
16増幅回路15からなる複数の増幅回路と、内燃機関
に配設されたノックセンサ10からのノック信号の大き
さに応じて前記複数の増幅回路を適宜切替え、その切替
えられた増幅回路からの信号がA/D変換器21でA/
D変換されたA/D変換値VPK0,VPK1,VPK
2を用いてノック制御を行うマイクロコンピュータ20
からなる電子制御ユニットとを具備し、前記複数の増幅
回路からの信号に対応するA/D変換値VPK0,VP
K1,VPK2のうちの2つが共に所定範囲内であると
き、それらA/D変換値に基づく比率を算出し、切替え
られた前記増幅回路からの信号のA/D変換値をその比
率にて補正するものである。
【0036】したがって、複数の増幅回路としての×1
増幅回路13、×4増幅回路14、×16増幅回路15
からの信号に対応するA/D変換器21でA/D変換さ
れたA/D変換値VPK0,VPK1,VPK2のうち
の2つが共に補償し得る正常な所定範囲内であるときに
は、それらA/D変換値に基づき算出された比率を用い
て、切替えられた増幅回路からの信号のA/D変換値が
補正される。これにより、×1増幅回路13、×4増幅
回路14、×16増幅回路15の各増幅率がそれぞれの
回路素子の公差にて設計上からズレていても、A/D変
換器21によるA/D変換値に基づき算出された比率に
よって、切替えられた増幅回路からの信号のA/D変換
値が補正されるため、×1増幅回路13、×4増幅回路
14、×16増幅回路15の各増幅率の信頼性が向上
し、こののちのノック制御における連続性が補償できる
こととなる。
【0037】また、本実施例の内燃機関用ノック制御装
置は、比率を同一点火タイミングにおける内燃機関に配
設されたノックセンサ10からのノックセンサ信号の大
きさに応じて算出するものである。つまり、同一点火タ
イミングにおけるノックセンサ信号の大きさに応じて比
率が算出されることで、各増幅回路の増幅率に対する補
正が同一条件となり、その比率によるA/D変換値の補
正の信頼性が向上される。
【0038】そして、本実施例の内燃機関用ノック制御
装置は、比率を×1増幅回路13、×4増幅回路14、
×16増幅回路15からなる複数の増幅回路からの信号
のうち、所定のダイナミックレンジの上限を越えない範
囲で最も大きなA/D変換値となる前記増幅回路からの
信号と、それより1段小さい増幅回路からの信号が所定
のダイナミックレンジの下限よりも大きいとき、両者の
信号を用いて算出するものである。つまり、複数の増幅
回路としての×1増幅回路13、×4増幅回路14、×
16増幅回路15からの信号に対応するA/D変換器2
1でA/D変換されたA/D変換値VPK0,VPK
1,VPK2のうちの2つが共に所定のダイナミックレ
ンジの上限と下限との間にあることで、両者の信号を用
いて算出された比率は補償し得る正常な所定範囲内であ
ると言える。これにより、×1増幅回路13、×4増幅
回路14、×16増幅回路15の各増幅率がそれぞれの
回路素子の公差にて設計上からズレていても、A/D変
換器21によるA/D変換値に基づき算出された比率に
よって、切替えられた増幅回路からの信号のA/D変換
値が補正されるため、×1増幅回路13、×4増幅回路
14、×16増幅回路15の各増幅率の信頼性が向上
し、こののちのノック制御における連続性が補償できる
こととなる。
【0039】更に、本実施例の内燃機関用ノック制御装
置は、比率を所定の平均率による前回値との平滑化によ
って算出するものである。つまり、上述したように、対
数変換値の差分を前回値に加算し、平均率として2で除
算して比率としての増幅率学習値が算出される。このた
め、×1増幅回路13、×4増幅回路14、×16増幅
回路15の各増幅率の信頼性が向上し、こののちのノッ
ク制御における連続性が補償できることとなる。
【0040】更にまた、本実施例の内燃機関用ノック制
御装置は、比率を学習値としてバックアップされたメモ
リとしてのマイクロコンピュータ20内のB/URAM
に格納するものである。つまり、×1増幅回路13、×
4増幅回路14、×16増幅回路15の各増幅率に基づ
く比率が学習値としてB/URAMに格納されること
で、こののちのノック制御における連続性が保持される
こととなる。
【0041】ところで、上記実施例では、ノックセンサ
10からのノックセンサ信号がそのままBPF11に入
力されているが、所定期間中における信号の大きさの平
均値を用いて比率を算出することもできる。このような
内燃機関用ノック制御装置は、比率を所定期間中の内燃
機関に配設されたノックセンサ10からのノックセンサ
信号の大きさの平均値を用いて算出するものであると言
える。このものでは、×1増幅回路13、×4増幅回路
14、×16増幅回路15の各増幅率の信頼性が更に向
上し、こののちのノック制御における連続性が補償でき
ることとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明の実施の形態の一実施例にかか
る内燃機関用ノック制御装置の概略構成を示すブロック
図である。
【図2】 図2は図1における各出力信号の遷移状態を
示すタイムチャートである。
【図3】 図3は本発明の実施の形態の一実施例にかか
る内燃機関用ノック制御装置で使用されているマイクロ
コンピュータ内のCPUにおけるピークホールド及びA
/D変換値取込の処理手順を示すフローチャートであ
る。
【図4】 図4は本発明の実施の形態の一実施例にかか
る内燃機関用ノック制御装置で使用されているマイクロ
コンピュータ内のCPUにおける増幅率補正値算出及び
増幅率切替の処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 ノックセンサ 13 ×1増幅回路 14 ×4増幅回路 15 ×16増幅回路 20 マイクロコンピュータ(電子制御ユニット) 21 A/D変換器

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 A/D変換(アナログ−ディジタル変
    換)を行うA/D変換器の前段に配設される複数の増幅
    回路と、 内燃機関におけるノック信号の大きさに応じて前記複数
    の増幅回路を適宜切替え、その切替えられた増幅回路か
    らの信号が前記A/D変換器でA/D変換されたA/D
    変換値を用いてノック制御を行う電子制御ユニットとを
    具備し、 前記複数の増幅回路からの信号に対応するA/D変換値
    のうちの2つが共に所定範囲内であるとき、それらA/
    D変換値に基づく比率を算出し、切替えられた前記増幅
    回路からの信号のA/D変換値を前記比率にて補正する
    ことを特徴とする内燃機関用ノック制御装置。
  2. 【請求項2】 前記比率は、同一点火タイミングにおけ
    る前記ノック信号の大きさに応じて算出することを特徴
    とする請求項1に記載の内燃機関用ノック制御装置。
  3. 【請求項3】 前記比率は、所定期間中の前記ノック信
    号の大きさの平均値を用いて算出することを特徴とする
    請求項1または請求項2に記載の内燃機関用ノック制御
    装置。
  4. 【請求項4】 前記比率は、前記複数の増幅回路からの
    信号のうち、所定のダイナミックレンジの上限を越えな
    い範囲で最も大きなA/D変換値となる前記増幅回路か
    らの信号と、それより1段小さい増幅回路からの信号が
    所定のダイナミックレンジの下限よりも大きいとき、両
    者の信号を用いて算出することを特徴とする請求項1乃
    至請求項3の何れか1つに記載の内燃機関用ノック制御
    装置。
  5. 【請求項5】 前記比率は、所定の平均率による前回値
    との平滑化によって算出することを特徴とする請求項1
    乃至請求項4の何れか1つに記載の内燃機関用ノック制
    御装置。
  6. 【請求項6】 前記比率は、学習値としてバックアップ
    されたメモリ内に格納することを特徴とする請求項1乃
    至請求項5の何れか1つに記載の内燃機関用ノック制御
    装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002062341A (ja) * 2000-08-21 2002-02-28 Sanyo Electric Co Ltd 電気自動車用バッテリシステムの電流検出方式
JP2013122229A (ja) * 2011-12-12 2013-06-20 Denso Corp 内燃機関の電子制御装置
JP2014006092A (ja) * 2012-06-22 2014-01-16 Niles Co Ltd 状態検出装置

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