JP3458552B2 - 内燃機関のノック判定装置 - Google Patents

内燃機関のノック判定装置

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JP3458552B2
JP3458552B2 JP21799495A JP21799495A JP3458552B2 JP 3458552 B2 JP3458552 B2 JP 3458552B2 JP 21799495 A JP21799495 A JP 21799495A JP 21799495 A JP21799495 A JP 21799495A JP 3458552 B2 JP3458552 B2 JP 3458552B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関のノック
を複数のノックセンサで検出するようにした内燃機関の
ノック判定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、内燃機関のノック判定は、各
気筒の点火後に所定のノック判定期間内でノックセンサ
出力のピーク値をピークホールドし、それを所定のノッ
ク判定値と比較してノック発生の有無を判定するように
なっている。この場合、V型エンジンや多気筒エンジン
では1個のノックセンサで全気筒のノックを精度良く検
出することは困難であるため、エンジンの複数箇所に複
数のノックセンサを設け、これら複数のノックセンサの
出力を点火気筒に応じて切り替えてノック判定するよう
になっている。
【0003】このようなノック判定システムでは、ノッ
クセンサの切替タイミングは、次の点火気筒を判別する
気筒信号(TDC)が発生して、次の点火気筒が決まっ
た後にノックセンサの切替が行われるように設定されて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ノックセン
サを切り替える際にノイズが発生するため、ノックセン
サの切替からノック判定期間開始までの時間が短いと、
ノックセンサの切替時のノイズがノック判定期間開始ま
でに減衰せずにピークホールドされてしまう可能性があ
り、ノックを誤判定するおそれがある。
【0005】しかしながら、上記従来構成では、気筒信
号(TDC)が発生して次の点火気筒が決まった後にノ
ックセンサの切替が行われるので、点火からノック判定
期間開始までの時間が短くなる高回転時には、ノックセ
ンサの切替からノック判定期間開始までの時間が極めて
短くなってしまい、上述したノックセンサの切替時のノ
イズによってノックを誤判定する可能性がある。
【0006】本発明はこのような事情を考慮してなされ
たものであり、従ってその目的は、ノックセンサの切替
時のノイズの影響を受けずにノック判定することができ
て、ノック判定精度を向上することができる内燃機関の
ノック判定装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の請求項1の内燃機関のノック判定装置は内
燃機関の第1気筒群のノックを検出する第1ノックセン
サと、内燃機関の第2気筒群のノックを検出する第2ノ
ックセンサと、内燃機関の各気筒群の点火位置に対応し
た気筒信号を出力する気筒群検出センサと、前記気筒群
検出センサから出力される気筒信号に基づき、前記第1
ノックセンサ又は第2ノックセンサの出力を検出するノ
ック判定期間を設定するノック判定期間設定手段と、前
記ノック判定期間設定手段により設定されたノック判定
期間内に前記第1ノックセンサ又は前記第2ノックセン
サの出力を検出し、この検出結果により内燃機関のノッ
クの有無を判定するノック判定手段と、前記第1気筒群
のノック判定期間終了後、前記第2気筒群が点火位置に
達したことを示す前記気筒信号が出力される前にノック
検出用センサを前記第1ノックセンサから前記第2ノッ
クセンサに切り替える行うセンサ切替手段とを具備する
構成となっている。
【0008】つまり、内燃機関の点火順序は予め決まっ
ているため、ノック判定期間終了後に、次の気筒信号が
出力される前に次の点火気筒を予測してノックセンサの
切替をセンサ切替手段により行う。この場合、気筒信号
を待たずにノックセンサの切替が行われるため、ノック
判定期間終了後に速やかにノックセンサの切替を行うこ
とが可能となり、ノックセンサの切替から次のノック判
定期間開始までの時間が従来よりも長くなる。これによ
り、ノックセンサの切替時のノイズ(以下「センサ切替
ノイズ」という)が次のノック判定期間開始までに十分
に減衰され、センサ切替ノイズの影響を受けずにノック
判定することが可能となる。
【0009】また、請求項2では、前記センサ切替手段
は、現在の気筒信号を基準にして前記ノックセンサの切
替タイミングを前記ノック判定期間の終了直後となるよ
うに設定する。この場合、ノックセンサの切替タイミン
グは、現在の気筒信号発生時からの時間(タイマ割込
み)で設定しても良いし、エンジン回転角で設定しても
良い。いずれの場合も、ノックセンサの切替タイミング
をノック判定期間の終了直後に設定することが可能であ
り、ノックセンサの切替からノック判定期間開始までの
時間(つまりセンサ切替ノイズを減衰させる時間)を最
大にすることができる。
【0010】ところで、外来の電気ノイズ等により気筒
信号のタイミングがずれたりして、点火順序が飛ばされ
たり、重複したりすることがある。このような場合、気
筒信号が発生する前に予測した点火気筒が実際の点火気
筒と異なってくる。
【0011】そこで、請求項3では、前記センサ切替手
段は、ノックセンサの切替後に次の気筒信号が発生して
次の点火気筒が決まった時点で当該点火気筒に応じた前
記ノックセンサの切替を確認的に行う。これにより、点
火順序が飛ばされたり、重複したりした場合でも、気筒
信号発生後に実際の点火気筒に応じた正しいノックセン
サに切り替えられ、正しいセンサ出力がピークホールド
されて、ノック判定が正常に行われる。
【0012】ところで、ノックセンサの切替時に発生す
るノイズの主たる原因は、複数のノックセンサの各々の
信号ラインの基準電圧が抵抗のバラツキ等により不一致
であるためである。
【0013】そこで、請求項4では、前記第1及び第2
の両ノックセンサの出力を前記センサ切替手段に入力す
る信号ラインに同じ基準電圧発生回路を接続して、両ノ
ックセンサの各々の信号ラインに同じ基準電圧を印加す
るようにしている。これにより、第1及び第2の両ノッ
クセンサの各々の信号ラインの基準電圧が一致し、ノッ
クセンサの切替時のノイズが少なくなる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図1
乃至図11に基づいて説明する。まず、図1に基づいて
ノック判定装置全体の回路構成を説明する。第1及び第
2の両ノックセンサ1,2が内燃機関であるエンジンの
シリンダブロック(図示せず)に取り付けられている。
各ノックセンサ1,2の出力は、エンジン制御ユニット
(以下「ECU」と略称する)8内に設けられたセンサ
入力回路3,4を介してマルチプレクサ(以下「MP
X」と略称する)5に入力される。このMPX5は、マ
イクロコンピュータ6からのセンサ切替信号によってノ
ックセンサ1,2の出力(以下「センサ出力」という)
をいずれか一方に切り替えてスイッチトキャパシタフィ
ルタ(以下「SCF」と略称する)7に出力する。この
SCF7では、ノック振動を含む周波数帯域の振動成分
が取り出される。このSCF7の出力特性は図5に示さ
れている。
【0015】このSCF7の出力側には、図1に示すよ
うに、第1及び第2のスイッチS1,S2が設けられ、
第1のスイッチS1がオンのときには、SCF7でフィ
ルタリングされたセンサ出力がゲイン9で増幅されてピ
ークホールド回路(P/H)10でピークホールドさ
れ、そのピーク値がMPX11に入力される。ピークホ
ールド回路10は、図2に示すように、ゲイン9の出力
(センサ出力)が入力されるコンパレータ21と、この
コンパレータ21の出力によってオン/オフされるトラ
ンジスタ22と、このトランジスタ22がオンのときに
5V電源からトランジスタ22と抵抗R1を介して充電
されるコンデンサ23と、このコンデンサ23に充電さ
れた電荷を放電させる抵抗R2と、コンデンサ23の充
電/放電を切り替えるスイッチS3とから構成されてい
る。上記コンパレータ21は、ゲイン9の出力(センサ
出力)とコンデンサ23の充電電圧とを比較し、前者が
後者より高いときにトランジスタ22をオンさせてコン
デンサ21に充電することにより、センサ出力のピーク
値をホールドし、そのピーク値がMPX11に入力され
る。
【0016】また、図1において、SCF7の出力側の
第2のスイッチS2がオンのときには、SCF7でフィ
ルタリングされたセンサ出力が積分回路12で積分さ
れ、その積分値がMPX11に入力される。このMPX
11はマイクロコンピュータ6からの切替信号によって
ピークホールド回路10の出力と積分回路12の出力の
いずれか一方を選択し、その信号をA/D変換器13に
入力してA/D変換し、マイクロコンピュータ6に入力
する。尚、MPX5からマイクロコンピュータ6までの
信号処理回路20は1つのLSIに組み込まれている。
【0017】上記マイクロコンピュータ6には、気筒判
別センサ14の出力と回転角センサ15の出力が波形整
形回路16を介して入力される。気筒判別センサ14
は、特許請求の範囲でいう気筒群検出センサとして機能
し、各気筒のピストンの上死点であるTDCを検出する
ための信号を出力する。一方、回転角センサ15は、ク
ランク軸が例えば30℃A回転する毎にパルス状のエン
ジン回転数信号NEを出力する。マイクロコンピュータ
6は、これら気筒判別センサ14と回転角センサ15の
出力から点火気筒を判別し、駆動回路17を介してイグ
ナイタ18を駆動し、各気筒の点火プラグ(図示せず)
を点火させる。
【0018】また、マイクロコンピュータ6は、2つの
ノックセンサ1,2の出力を点火気筒に応じて切り替
え、点火後のノック判定期間であるゲート区間内で該セ
ンサ出力のピーク値を検出してそれを所定のノック判定
値と比較することで、ノック発生の有無を判定する。こ
の際、ノックセンサ1,2の切替(以下「センサ切替」
という)により発生するノイズの主たる原因は、2つの
ノックセンサ1,2の各々の信号ラインの基準電圧V
1,V2が抵抗のバラツキ等により不一致であることで
ある。つまり、図4に示すように、MPX5の出力(ノ
ックセンサ1,2の基準電圧V1,V2)がセンサ切替
の前後で不一致であると、センサ切替時にMPX5から
SCF7に入力される信号は、低い周波数から高い周波
数まで含まれ、その周波数領域内にSCF7の中心周波
数(図5参照)が含まれてしまい、これが原因でセンサ
切替時のノイズがSCF7を通過してしまう。
【0019】そこで、この実施形態では、2つのノック
センサ1,2の基準電圧V1,V2を一致させるため
に、図3に示すように、2つのノックセンサ1,2の信
号ラインに対して同じ抵抗値の抵抗24,25を介して
基準電圧発生回路26が接続されている。この基準電圧
発生回路26は、5V電源電圧を2つの抵抗27,28
で分圧する回路であり、その分圧電圧を抵抗24,25
を介して2つのノックセンサ1,2の信号ラインに印加
することで、2つのノックセンサ1,2の基準電圧V
1,V2を一致させている。尚、センサ入力回路3,4
は、ノックセンサ1,2の入力を2つの抵抗31,32
による抵抗分割で減衰させ、コンデンサ33で交流成分
(振動成分)のみをMPX5側に通過させる。
【0020】次に、マイクロコンピュータ6が実行する
ノック制御について説明する。マイクロコンピュータ6
への電源投入後にCPU(図示せず)のリセットが解除
されると、図6のノック制御プログラムが起動される。
このノック制御プログラムでは、まずステップ101
で、イニシャル処理を実行し、RAMの初期化、割込み
・タイマの初期化、各種データの初期値のセット等を行
い、続くステップ102で、処理中に一時的に使用する
記憶領域であるスタックポインタのクリア等の処理を行
うベースルーチン処理をループする。
【0021】このベースルーチン処理中に、例えば30
℃A毎にNE割込みが発生し、図7に示すNE割込み処
理が実行される。このNE割込み処理では、まずステッ
プ111で、点火気筒を判別するためのカウンタCRN
Kを1カウントアップする。この際、カウンタCRNK
のカウント値がノイズ等によってずれる場合もあるの
で、後述する気筒信号(TDC)等によってカウンタC
RNKのカウント値を補正する場合もある。例えば、直
列6気筒エンジンでは、カウンタCRNKは0〜23ま
でカウントアップし、そのカウント値が24になると0
にクリアされる。
【0022】そして、次のステップ112で、カウンタ
CRNKのカウント値が所定値(6気筒エンジンでは
0,4,8,12,16,20のいずれか)であるか否
かを判定し、所定値でなければ、ベースルーチン処理に
戻るが、所定値であれば、図8に示すTDC処理に移行
する(ステップ120)。
【0023】このTDC処理では、まずステップ121
で、カウンタCRNKのカウント値により次の表1に従
って気筒信号(TDC)を更新する。
【0024】
【表1】 この表1において、「#1」は第1気筒を示す(以下、
同様)。
【0025】そして、次のステップ122で、後述する
ゲートクローズ処理が済んでいるか否かを判定し、ゲー
トクローズ処理済であれば、ステップ124にジャンプ
するが、ゲートクローズ処理済でなければ、ステップ1
23に進み、ゲートクローズ処理の必要最小限の処理で
あるピークホールド回路(P/H)10のリセットと積
分回路12のリセットを行い、ステップ124に進む。
【0026】このステップ124では、センサ出力のピ
ークホールド・積分開始タイミングであるゲートオープ
ンタイミングを算出・設定し、次のステップ125で、
前記ステップ121で更新した気筒信号によりノックセ
ンサ1,2を切り替える。例えば、現在の点火気筒が#
1,#2,#3気筒の場合にはノックセンサ1に切り替
え、現在の点火気筒が#4,#5,#6気筒の場合には
ノックセンサ2に切り替える。このセンサ切替は、点火
気筒が決まった時点で当該点火気筒に応じたセンサ切替
を確認的に行う再設定であり、これに先だって、後述す
る図10のステップ144で、次の点火気筒を予測して
センサ切替が行われる。そして、図8のステップ126
では、ゲイン9の設定等、次のピークホールド、積分の
準備を行って、ベースルーチン処理へ戻る。
【0027】図9に示すゲートオープン割込み処理は、
図8のステップ124で算出・設定されたゲートオープ
ンタイミングで起動される。このゲートオープン割込み
処理では、まずステップ131にて、ピークホールド回
路10でセンサ出力のピークホールドを開始すると共
に、積分回路12でフェイル判定のための積分を開始す
る。続くステップ132で、センサ出力のピークホール
ド・積分終了タイミングであるゲートクローズタイミン
グを算出・設定し、ベースルーチン処理へ戻る。前述し
た図8のステップ124のゲートオープンタイミングの
算出・設定処理と上記図9のステップ132のゲートク
ローズタイミングを算出・設定処理とによって、特許請
求の範囲でいうノック判定期間設定手段として機能を実
現する。
【0028】一方、図10に示すゲートクローズ割込み
処理は、図9のステップ132で算出・設定されたゲー
トクローズタイミングで起動される。このゲートクロー
ズ割込み処理では、まずステップ141で、ピークホー
ルド回路10の出力(センサ出力のピーク値)をA/D
変換器13でA/D変換してマイクロコンピュータ6に
取り込む。続くステップ142で、積分回路12の出力
をA/D変換器13でA/D変換してマイクロコンピュ
ータ6に取り込む。この後ステップ143で、ピークホ
ールド回路10と積分回路12をリセットした後、ステ
ップ144で、下記の表2に従って次の点火気筒を予測
してセンサ切替を行う。
【0029】
【表2】
【0030】例えば、直列6気筒エンジンの場合には、
点火順序が#1→#5→#3→#6→#2→#4に決め
られているため、現在の点火気筒が#1気筒であれば、
次の点火気筒は#5気筒と予測される。このようにして
予測された次の点火気筒が#1,#2,#3気筒の場合
にはノックセンサ1に切り替え、現在の点火気筒が#
4,#5,#6気筒の場合にはノックセンサ2に切り替
える。このステップ144の処理が特許請求の範囲でい
うセンサ切替手段として機能する。
【0031】そして、次のステップ145で、センサ出
力の平均値(バックグラウンド)に応じてノック判定値
を更新し、このノック判定値とセンサ出力のピーク値と
を比較してノック発生の有無を判定し、その判定結果を
出力する。このステップ145の処理が特許請求の範囲
でいうノック判定手段として機能する。次のステップ1
46で、センサ出力の積分値をフェイル判定値と比較し
てノックセンサ1,2のフェイル(故障)を判定し、そ
の判定結果を出力してベースルーチン処理へ戻る。
【0032】以上説明した各処理の実行タイミングが図
11のタイムチャートに示されている。センサ切替毎に
SCF7の出力にノイズが含まれるが、上記実施形態で
は、次の気筒信号(TDC)が発生する前に次の点火気
筒を予測してセンサ切替を行うので、ゲート区間(ノッ
ク判定期間)終了時のゲートクローズ処理の中でセンサ
切替を行うことができ、センサ切替から次のゲート区間
開始(ゲートオープン)までの時間を従来よりも長くと
ることができる。これにより、センサ切替時のノイズ
(以下「センサ切替ノイズ」という)が次のゲートオー
プンまでに十分に減衰され、センサ切替ノイズの影響を
受けずにノック判定することができて、ノック判定精度
を向上することができる。
【0033】尚、上記実施形態では、センサ切替をゲー
トクローズ処理の中で行うようにしたが、他の処理で行
うようにしても良く、要は、次の気筒信号(TDC)が
発生する前に次の点火気筒を予測してセンサ切替をゲー
ト区間終了後に速やかに行うようにすれば良い。この場
合、センサ切替タイミングやゲートオープン/クローズ
のタイミングは、現在の気筒信号(TDC)発生時から
の時間(タイマ割込み)で設定しても良いし、エンジン
回転角で設定しても良い。いずれの場合も、センサ切替
タイミングをゲート区間終了直後に設定することが可能
であり、センサ切替からゲートオープンまでの時間を最
大にすることができる。
【0034】ところで、外来の電気ノイズ等により気筒
信号(TDC)のタイミングがずれたりして、点火順序
が飛ばされたり、重複したりすることがある。このよう
な場合、気筒信号が発生する前に予測した点火気筒が実
際の点火気筒と異なってくる。また、ゲートクローズ処
理をタイマ割込みで行う場合には、急加速時にゲートク
ローズ処理が行われずにNE割込みでTDC処理が行わ
れることがあり、この場合には、ゲートクローズ処理に
よるセンサ切替が行われない。
【0035】そこで、上記実施形態では、TDC処理の
中で、次の気筒信号が発生して次の点火気筒が決まった
時点で当該点火気筒に応じたセンサ切替を確認的に行う
(ステップ125)。これにより、点火順序が飛ばされ
たり、重複したり、或は急加速によりゲートクローズ処
理が行われなかった場合でも、気筒信号発生後に実際の
点火気筒に応じた正しいノックセンサに切り替えること
ができ、正しいセンサ出力をピークホールドすることが
でき、ノック判定を正常に行うことができる。
【0036】更に、上記実施形態では、図3に示すよう
に、2つのノックセンサ1,2の信号ラインに同じ基準
電圧発生回路26を接続して、両信号ラインに同じ基準
電圧を印加するようにしたので、2つのノックセンサ
1,2の基準電圧を整合させることができて、センサ切
替ノイズを少なくすることができ、ノック判定に対する
センサ切替ノイズの影響を一層少なくすることができ
る。
【0037】しかしながら、本発明は、次の点火気筒を
予測してセンサ切替をゲート区間終了後に速やかに行う
ことで、次のゲートオープンまでにセンサ切替ノイズを
十分に減衰させることができるので、図3の基準電圧発
生回路26に限定されず、図12に示すように、2つの
ノックセンサ1,2の各々の信号ラインに別々の基準信
号発生回路27,28を設けた構成としても良い。この
場合、基準信号発生回路27,28は、それぞれ2つの
抵抗R3とR4,R5とR6で5V電源電圧を分圧し、
その分圧電圧を各信号ラインに印加する。但し、両基準
信号発生回路27,28の分圧比は同一である。
【0038】尚、上記実施形態では、直列6気筒エンジ
ンを例にして説明したが、V型6気筒エンジン、8気筒
以上のエンジン等、2つのノックセンサを必要とするエ
ンジンに広く本発明を適用して実施できることは言うま
でもない。
【0039】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の請求項1の構成によれば、ノック判定期間(ゲート区
間)終了後に、次の気筒信号が出力される前に次の点火
気筒を予測してセンサ切替を行うようにしたので、ノッ
ク判定期間終了後に速やかにノックセンサの切替を行う
ことができて、次のノック判定期間開始までにセンサ切
替ノイズを十分に減衰させることができ、センサ切替ノ
イズの影響を受けずにノック判定を精度良く行うことが
できる。
【0040】また、請求項2では、現在の気筒信号を基
準にしてセンサ切替タイミングをノック判定期間の終了
直後となるように設定するので、センサ切替からノック
判定期間開始までの時間(つまりセンサ切替ノイズを減
衰させる時間)を最大にすることができ、センサ切替ノ
イズの影響を最小にできる。
【0041】更に、請求項3では、次の気筒信号が発生
して次の点火気筒が決まった時点で当該点火気筒に応じ
たセンサ切替を確認的に行うので、点火順序が飛ばされ
たり、重複したり、或は急加速によりゲートクローズ処
理が行われなかった場合でも、気筒信号発生後に実際の
点火気筒に応じた正しいノックセンサに切り替えること
ができて、ノック判定を正常に行うことができる。
【0042】また、請求項4では、2つのノックセンサ
の信号ラインに同じ基準電圧発生回路を接続して、各々
の信号ラインに同じ基準電圧を印加するようにしたの
で、センサ切替ノイズ自体も小さくすることができ、ノ
ック判定に対するセンサ切替ノイズの影響を一層少なく
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示すノックセンサ信号処
理回路の構成を示す回路図
【図2】ピークホールド回路の構成を示す回路図
【図3】ノックセンサ信号の入力段の構成を示す回路図
【図4】センサ切替時のノイズ発生原因を説明するため
のタイムチャート
【図5】SCFの出力特性を示す図
【図6】ノック制御プログラムの処理の流れを示すフロ
ーチャート
【図7】NE割込み処理の流れを示すフローチャート
【図8】TDC処理の流れを示すフローチャート
【図9】ゲートオープン割込み処理の流れを示すフロー
チャート
【図10】ゲートクローズ割込み処理の流れを示すフロ
ーチャート
【図11】各処理の実行タイミングを示すタイムチャー
【図12】ノックセンサ信号の入力段の他の実施形態を
示す回路図
【符号の説明】
1…第1ノックセンサ、2…第2ノックセンサ、5…マ
ルチプレクサ(MPX)、6…マイクロコンピュータ
(センサ切替手段,ノック判定期間設定手段,ノック判
定手段)、7…スイッチトキャパシタフィルタ(SC
F)、9…ゲイン、10…ピークホールド回路、11…
マルチプレクサ(MPX)、12…積分回路、13…A
/D変換器、14…気筒判別センサ(気筒群検出セン
サ)、15…回転角センサ、26〜28…基準電圧発生
回路。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の第1気筒群のノックを検出す
    る第1ノックセンサと、 内燃機関の第2気筒群のノックを検出する第2ノックセ
    ンサと、 内燃機関の各気筒群の点火位置に対応した気筒信号を出
    力する気筒群検出センサと、 前記気筒群検出センサから出力される気筒信号に基づ
    き、前記第1ノックセンサ又は第2ノックセンサの出力
    を検出するノック判定期間を設定するノック判定期間設
    定手段と、 前記ノック判定期間設定手段により設定されたノック判
    定期間内に前記第1ノックセンサ又は前記第2ノックセ
    ンサの出力を検出し、この検出結果により内燃機関のノ
    ックの有無を判定するノック判定手段と、 前記第1気筒群のノック判定期間終了後、前記第2気筒
    群が点火位置に達したことを示す前記気筒信号が出力さ
    れる前にノック検出用センサを前記第1ノックセンサか
    ら前記第2ノックセンサに切り替える行うセンサ切替手
    段とを具備することを特徴とする内燃機関のノック判定
    装置。
  2. 【請求項2】 前記センサ切替手段は、現在の気筒信号
    を基準にして前記ノックセンサの切替タイミングを前記
    ノック判定期間の終了直後となるように設定することを
    特徴とする請求項1に記載の内燃機関のノック判定装
    置。
  3. 【請求項3】 前記センサ切替手段は、前記ノックセン
    サの切替後に次の気筒信号が発生して次の点火気筒が決
    まった時点で当該点火気筒に応じた前記ノックセンサの
    切替を確認的に行うことを特徴とする請求項1又は2に
    記載の内燃機関のノック判定装置。
  4. 【請求項4】 前記第1及び第2の両ノックセンサの出
    力を前記センサ切替手段に入力する信号ラインに同じ基
    準電圧発生回路を接続して、両ノックセンサの各々の信
    号ラインに同じ基準電圧を印加するようにしたことを特
    徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の内燃機関の
    ノック判定装置。
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