JPH084580A - 内燃機関のノッキング判定装置 - Google Patents

内燃機関のノッキング判定装置

Info

Publication number
JPH084580A
JPH084580A JP6136925A JP13692594A JPH084580A JP H084580 A JPH084580 A JP H084580A JP 6136925 A JP6136925 A JP 6136925A JP 13692594 A JP13692594 A JP 13692594A JP H084580 A JPH084580 A JP H084580A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
knocking
knock
frequency
value
internal combustion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6136925A
Other languages
English (en)
Inventor
Masato Sahashi
眞人 佐橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP6136925A priority Critical patent/JPH084580A/ja
Publication of JPH084580A publication Critical patent/JPH084580A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Testing Of Engines (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、内燃機関に取り付けられたノック
センサより検出された振動の信号を回転数で補正した値
を基にバックグラウンドレベルを設定することにより、
ノッキング判定精度を向上させることを目的とする。 【構成】 内燃機関1の振動をノックセンサ2で検出
し、得られた電気信号の強度を機関回転数で補正する強
度補正手段と、得られた強度補正値を加重平均した値を
バックグラウンドレベルとして更新設定するバックグラ
ウンドレベル設定手段と、強度補正値とバックグラウン
ドレベルとに応じてノッキングの判定をするノッキング
判定手段を備えたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、過渡時における機関の
ノッキングを正確に判定する内燃機関のノッキング判定
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、内燃機関において、所定レベル以
上のノッキングが発生すると、出力を低下させるのみな
らず、衝撃により吸・排気バルブやピストンに悪影響を
及ぼす。そこで、ノッキングが発生した時には点火時期
を補正することにより速やかにノッキングを回避するよ
うにしている。この中のノッキングの発生を検出する装
置として、例えば特開平4−43924号公報に示され
ているノッキング検出装置がある。このノッキング検出
装置では、内燃機関の振動を検出する振動センサの検出
信号を複数の特定周波数成分に分けるとともに、この複
数の周波数強度を機関回転数が大きくなるにつれて強度
の重み付けを大きくするものと小さくするものに分け、
周波数毎に重み付けをした値とノッキング判定の基準値
と比較し、ノッキングを判定している。しかし、回転数
に応じてノッキングと判定すべき値を変化させる他に、
内燃機関の振動の振幅が大きくなるにしたがってノッキ
ングと判定する判定値を大きくする必要がある。そこ
で、特開平4−86531号公報に示されているノッキ
ング検出装置では、ノッキングが発生していない時のエ
ンジンの振動の平均値を上記ノッキング判定の基準値
(以下、バックグランドレベルと呼ぶ)とすることで、
ノッキングによる振動か正常時のエンジン振動かを正確
に判別している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この振動の
振幅はピストンにかかる力の大きさと比例しており、ピ
ストンにかかる力は回転数の2乗に比例していると考え
られる。しかし、上記公報のノッキング検出装置では、
前記バックグラウンドレベルを算出するときに機関回転
数に関係なくあらゆる回転域の振動の信号強度をそのま
ま加重平均している。従って、ノッキングの判定の基準
となるバックグラウンドレベルが機関の回転数の影響を
考慮していないものとなることからノッキングの判定を
する基準としては不適なものとなっており、ノッキング
を正確に判定することができないという課題がある。そ
こで、本発明は上記課題に鑑み、内燃機関に取り付けら
れたノックセンサより検出された振動の信号を回転数で
補正した値を基にバックグラウンドレベルを設定するこ
とにより、ノッキング判定精度を向上させることを目的
とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の手段は、以下の構成を備える。請求項1で
は、内燃機関の振動を検出して電気信号レベルに変換す
るノックセンサと、該ノックセンサからの電気信号の強
度を機関回転数で補正する強度補正手段と、該強度補正
手段で補正された強度補正値を加重平均し、該加重平均
値をバックグランドレベルとして更新設定するバックグ
ランドレベル設定手段と、前記強度補正手段で補正され
た強度補正値と前記バックグランドレベル設定手段によ
って設定されたバックグランドレベルとに応じて内燃機
関のノッキングであるか否かを判定をする第1のノッキ
ング判定手段とを備えたことを特徴とする。請求項2で
は、前記強度補正手段は、ノックセンサからの電気信号
の強度を機関回転数の2乗で除算するとともに、ノッキ
ングに影響を与える複数の周波数成分に抽出する周波数
毎の強度補正値とすることを特徴とする。請求項3で
は、前記バックグランドレベル設定手段は、前記複数の
周波数成分に分けられた強度補正値毎に加重平均し、該
周波数の加重平均値を平均し、該平均値をバックグラン
ドレベルとして更新設定することを特徴とする。請求項
4では、前記第1のノッキング判定手段は、前記周波数
毎に分けられた強度補正値を前記加重平均値の平均値で
正規化し、該正規化補正値と前記バックグランドレベル
とを比較することによってノッキングの判定をすること
を特徴とする。請求項5では、前記複数の周波数成分を
少なくとも3つ以上の周波数成分に分けることを特徴と
する。請求項6では、特許請求の範囲第5項記載の内燃
機関のノッキング判定装置において、前記バックグラン
ドレベル設定手段によって設定されたバックグランドレ
ベルと前記周波数毎の正規化補正値を比較してノッキン
グか否かを判定する第2のノッキング判定手段と、該第
2のノッキング判定手段によって判定された判定値が周
波数毎で一致したか否かを検出する一致検出手段と、該
一致検出手段によって不一致と判定された周波数につい
ては前記第1のノッキング判定手段から除去するノッキ
ング判定除去手段とを備えたことを特徴とする。
【0005】
【作用】本発明の請求項第1項記載の内燃機関のノッキ
ング判定装置では、機関の振動の振幅が機関回転数に比
例することを考慮し、ノッキングの判定の基準となるバ
ックグランドレベルやノックセンサからの強度信号を機
関回転数で補正した強度としている。即ち、判定の基準
となるバックグランドレベルが回転数の影響によるレベ
ル変動を受けない値とすることにより、機関のあらゆる
回転数にも対応したノッキングの判定を行うことができ
る。従って、エンジン回転が急激に上昇または下降する
ような機関の過渡時にも、エンジン回転の変化に対する
追従性を損なうことなくノッキングの判定を行うことが
できる。
【0006】また、請求項第4項では、周波数毎に分け
られた強度補正値を加重平均値の平均値で正規化するこ
とで、各周波数毎のノッキングに対する寄与度合いの重
み付けが経時変化によって変化しても常に最適な重み付
けとすることができる。
【0007】また、請求項第6項では、第2のノッキン
グ判定手段によって判定された判定値が周波数毎で一致
したか否かを検出する一致検出手段を備え、この一致検
出手段によって不一致と判定された周波数については第
1のノッキング判定に考慮させないことで、ノッキング
判定に不適な周波数によるノッキングの判定を未然に除
去することができる。
【0008】
【実施例】以下、本発明の内燃機関のノッキング判定装
置の実施例の構造を添付の図面を参照しながら説明す
る。図1は本実施例の構成を示す図である。本実施例は
大きく分けて4つの部分から構成される。第1は、ノッ
ク振動検出部分であって、これは機関本体1で発生した
ノッキングを電気信号に変換して送出するためのもので
ある。このノック振動検出部分は機関本体1のシリンダ
壁に取り付けられたノックセンサ2から成り、本実施例
では周波数分析を行うのでこのノックセンサ2は非共振
型である。
【0009】第2は、ノック信号前処理部分であって、
後段のノック判定演算部分が演算をするのに適するよう
にノックセンサ2から送られた電気信号を前処理するた
めのものである。このノック信号前処理部分は、受け回
路3、ローパスフィルタ(以下LPFという)4、ハイ
パスフィルタ(以下HPFという)5およびゲイン切替
器6から成り、受け回路3はノックセンサ2から送られ
た電気信号のインピーダンスを調整し、LPF4は例え
ば20kHz以下の周波数の信号のみ通すようにされて
いて折り返し雑音を防止し、HPF5は例えば1kHz
以下の周波数の信号のみを通すようにされていてノック
とは関係の無い低周波数の信号を除去する。また、ゲイ
ン切替器6は演算に適するように信号レベルの大きさを
調整するものであって本実施例では後段のノック判定演
算部分が高速フーリエ変換(以下FFTという)を行う
ために16ビットA/D変換器相当と従来よりも広いダ
イナミックレンジのものを使用している。なお、ゲイン
切替器6は後段のノック判定演算部分が分解能の高いA
/D変換器を有していれば不要である。
【0010】第3は、ノック判定演算部分であって、前
段で前処理された信号をA/D変換し、周波数分析し、
ノック周波数を検出し、そしてノック判定する演算を行
いその結果をノック強度を後段の総合制御部分に送るた
めのものである。このノック判定演算部分はデジタルシ
グナルプロセッサ(以下DSPという)7から成り、そ
の内部に組み込まれた演算回路によって周波数分析、ノ
ック周波数の検索、そしてノック判定の演算が行われ
る。このうち、周波数分析にはFFTの手法が用いられ
る。またこのDSP7は内部にA/D変換器8とパラレ
ルI/O(以下PiOという)9を有し、A/D変換器
8はアナログで送られてきた信号をデジタル信号に変換
し、PiO9は前段のノック信号前処理部分および後段
の総合制御部分との通信を行い、ゲインの切替え信号を
ノック信号前処理部分のゲイン切替器に送ったり、演算
するために必要な基準信号を後段の総合制御部分のホス
トCPU10から取り込んだり、演算結果を後段の総合
制御部分のホストCPU10に送ったりする。
【0011】第4は、総合制御部分であって、前段のノ
ック判定演算部分で演算された結果を取り込み、それに
応じて点火装置11と燃料噴射弁12に制御信号を送出
したり、前述のようにノック判定演算部分に基準信号を
送出したりするものである。
【0012】以下、上記のように較正された本発明の実
施例の基本的な動作について説明する。 (a)ノック振動を検出して電気信号に変換する。 (b)電気信号をA/D変換する。 (c)周波数分析を行う:本実施例ではFFTで行うが
他の手段でも良い〔後述の演算のフローチャートのステ
ップM106参照〕。 (d)複数のノック周波数を求める:各振動モードにお
ける振動の発生が予想される周波数の付近に予め設定さ
れた周波数帯域内で最も大きいスペクトル振幅を示した
周波数を求める〔後述の演算のフローチャートのステッ
プM131〜133参照〕。 (e)各ノック周波数における振動レベルを求める:
(d)で求めたノック周波数を挟んで設定された適当な
周波数帯域、本実施例ではノック周波数±1172H
z、におけるスペクトル振幅の総和を求めて正規化する
〔後述の演算のフローチャートのステップM134〜1
36参照〕。 (f)バックグラウンドレベルを求める:本実施例では
(e)で求めた振動レベルをなまして求めるが、前数点
火分を平均するなどの他の疑似的な平均値を用いても良
いが点火毎に更新していく〔後述の演算のフローチャー
トのステップM137参照〕。 (g)ノック判定指標を求める:各ノック周波数におけ
る正規化した振動レベルの2乗の総和を求める。〔後述
の演算のフローチャートのステップM152参照〕。 (h)ノックを判定する:(g)で求めたノック判定指
標の値をしきい値((平均バックグラウンドレベル)
×(設定値))と比較し、ノックの有無を判定する
〔後述の演算のフローチャートのステップM153〜1
55参照〕。 (i)点火時期および燃料噴射量を制御する信号を送出
する:ノック有無に応じた制御量を送出する。
【0013】次に、特にノック判定演算部分のDSP7
の諸動作を図3のタイミングチャートに従って説明す
る。初めに図3における各符号の意味を説明する。A
は、基準位置信号を示すもので、その信号の立ち下がり
が各気筒のATDC−10°CAであり、その時刻をt
1 とするとt1 よりaの期間で後述する図5の基準位置
割り込み処理が行われる。Bは、ノック判定区間を示
し、その開始時刻をt2 、終了時刻をt3 とすると、そ
れぞれt2 からbの期間、t3 からcの期間、後述する
タイマー1割り込み処理が行われる。dは、時刻t2
り実行される後述されるタイマー2の割り込み処理の期
間を示している。eはメインルーチンで実行されるFF
T等の処理期間を示している。
【0014】続いて動作の説明をするが、先ず時刻t1
の基準位置信号の立ち下がりで基準位置割り込み処理a
が実行されてタイマー1にノック判定区間の開始時刻が
fで示されるようにセットされる。その結果、時刻t2
の判定区間に開始時刻になるとタイマー1割り込み処理
bが実行される。これによりタイマー2にノック判定区
間の終了時刻がgで示されるように再セットされると共
に、タイマー2割り込み処理dが実行されてノック信号
のA/D変換を開始する。この処理はタイマー2割り込
みを用いて20μS毎に1回行われる。
【0015】さて、周波数分析のためにFFTが実行さ
れるがFFTはその原理上2n 個の所定数のデータしか
扱えないので、ここでは27 =128個を単位としてF
FTを行う。従って、区間AD1でA/D変換されたノ
ック信号データは時系列に蓄積され、その数が128個
に達すると図3のeのFFT1区間にてFFTされる。
同時にA/D変換はそれぞれ変換データ数が128個で
区切られた区間AD2,AD3に続き、ノック判定区間
中それらA/D変換動作は同一かつ連続的に実行され、
各A/D変換データが時系列に蓄積される。区間AD2
で同様にデータ数が128個に達したら区間FFT2で
2回目のFFTを行う。この2回目のFFT結果は1回
目の結果に加算する。
【0016】そしてノック判定区間が終了すると、メイ
ンルーチンにてFFT終了後に、1回のノック判定区間
における各FFTの加算結果に基づいて点火1回毎にノ
ック発生周波数を検索してノック強度を判定し、その結
果をホストCPU10に送る。なお、ノック判定区間は
128個のA/D変換終了と同時に終わらないのが普通
であり、通常は図3の区間AD3のように途中でA/D
変換を打ち切る。この場合、残りのA/D変換部分は入
力が0であったと仮定して128個のFFTを実行す
る。また前回のFFTが終了していないうちにノック検
出区間が終了した時は前回のFFT終了を待って次のF
FTを実行する。以上のように、複数回のFFTの結果
を加算する構成にすることでノック判定区間を自由に設
定することができ、合わせて低回転時は全区間を1回の
FFTで周波数分析するのよりも少ない計算量で周波数
を分析できる。
【0017】以下、DSP7における演算の詳細を図4
から図12に示すフローチャートを参照しながら説明す
る。先ず、電源投入と同時に図4のステップM10から
プログラムが開始され、ステップM20、M30に進む
がステップM20、M30は各種初期設定であり、最初
に1回だけ実行される。
【0018】次に、図5のステップM40からM80が
実行される。ステップM40では、図3の時刻t1 にお
いて基準位置での角度割り込みにより基準位置割り込み
プログラムが開始される。ここで基準位置とは機関のク
ランク角度で各気筒の上死点前(BTDC)10°CA
を示し、ホストCPU10から送られてくる。ステップ
M50では、気筒判別を行い今回の点火する気筒からノ
ックセンサまでの距離に応じた値を出力する。この信号
もホストCPU10から送られてくる信号で、第1(#
1)気筒の時のみ1とし他の気筒はカウンタをもといて
算出する。ステップM60では、回転数計算を行い、前
回の基準信号から今回の基準信号までに要した時間をも
とに計算を行う。ステップM70では、入力信号が適切
な大きさになるようにゲイン切替器12のゲインを調整
し、入力ゲインの設定を行う。ステップM80では、予
め機関回転数に応じて設定してあるクランク角度まで待
つためにタイマー1をセットする。ここで、通常、ノッ
クが発生するのは略上死点後(ATDC)15〜70°
CA程度なのでステップM80では少し前の、ATDC
10°CA程度の値に対応する時刻をセットする。
【0019】次に、図6のステップM90で示されるタ
イマー1割り込みプログラムが実行される。ステップM
91では、ノック判定区間開始かどうかを判定する。Y
ESであればステップM92に進みNOであればステッ
プM96に進む。してがってステップM80で設定され
た時刻(図3のt2 )になると後述するノック判定終了
フラグが1であることによりノック判定区間開始である
と判断してステップM92に進む。また、タイマー1の
再セット時刻(図3のt3 )になると再度図6のステッ
プM90で示すタイマー1割り込みプログラムが実行さ
れる。今度は、ステップM91ではノック判定終了フラ
グが0であることによりノック判定区間終了であると判
断してステップM96に進む。ステップM92では、ノ
ック判定終了フラグを0にする。ステップM93では、
タイマー1にATDC70°CA程度の値に対応する時
刻を再セットする。ステップM94では、A/D変換を
開始させるためのタイマー2をセットして起動させる。
ステップM95では、メインルーチンを起動させる。一
方、ステップM91でノック判定区間開始かどうかを判
定してNOでありステップM96に進んだ場合は以下の
経路をたどる。ステップM96では、ノック判定終了フ
ラグを1にする。ステップM97では、タイマー2の作
動を停止させてA/D変換を終了させる。
【0020】次に、図7に示されるステップM98のタ
イマー2割り込みプログラムが実行されるが、このタイ
マー2割り込みプログラムは20μS毎に実行される。
ステップM99では、A/D変換器14によるノック信
号のA/D変換を開始させる。ステップM100では、
A/D変換器14によりA/D変換された値をDSP7
に取り込む。ステップM101では、ステップM100
で取り込んだA/D変換された値をDSP7の中の図示
しないRAMに時系列に格納して蓄積する。
【0021】次に、図8で示されるメインルーチンの作
動が実行されるが、これは図6のステップM95により
起動されるものである。なお、ステップM107につい
ては後述の図10および14によって、ステップM10
8については後述の図12によってその詳細が説明され
る。 ステップM102では、ノック判定区間終了フラ
グが1かどうかを判断し、フラグが1でない場合、即ち
ノック判定区間が終了していない場合にはステップM1
03に進み、逆にフラグが1である場合、即ちノック判
定区間が終了している場合にはステップM105に進
む。ステップM103では、128個のA/D変換が終
了したかどうかを判断し、終了している場合にはステッ
プM104に進み、逆に終了していない場合にはステッ
プM102に戻る。ステップM104では、FFTを実
行すると共に、その結果を前回までの加算結果に加算す
る。一方、ステップM102でノック判定区間終了フラ
グが1、即ちノック判定区間が終了していてステップM
105に進んだ場合には以下のようなステップをたどっ
ていく。ステップM105では、その時点でA/D変換
中の128までの残りの部分の値を所定値=0にする。
ステップM106では、FFTを実行してその結果を前
回までの加算結果に加算する。ステップM107では、
1回の判定区間における各FFTの加算結果に基づいて
点火1回毎のノック発生周波数の検索等の後処理を行
う。ステップM108では、点火1回毎のノック判定を
行う。ステップM109については後述の図14によっ
てその詳細が説明される。
【0022】次に、図9に従って前記ステップM107
の詳細を説明するが、これは1回のノック判定区間にお
ける各FFTの加算結果に基づいて得られた図3の
(b)に対応する周波数─スペクトル特性から、各ノッ
キング周波数ρ10,ρ20,ρ01,ρ30,ρ11モードにお
ける各ピーク値検索と各出力計算を行い、点火毎に各ノ
ック発生周波数を検索し、これら各ノック発生周波数に
応じた出力を計算し、更にその和を求めるものである。
ステップM1101では、ρ10モードの周波数について
ピーク値検索と出力計算を行う。ステップM1102で
は、ρ20モードの周波数についてピーク値検索と出力計
算を行う。ステップM1103では、ρ01モードの周波
数についてピーク値検索と出力計算を行う。ステップM
1104では、ρ30モードの周波数についてピーク値検
索と出力計算を行う。ステップM1105では、ρ11
ードの周波数についてピーク値検索と出力計算を行う。
ステップM1106では、各モードの周波数の出力の総
和を求める。
【0023】次に、図10に従って上記図9のステップ
M1101の詳細を説明する。なお、ステップM110
1〜1105も基本的に同じである。図3の(b)の特
性の主要部に対応する各FFTの加算結果を簡略化して
図13に示し、この特性を代表してピーク値検索、即ち
ノック周波数の検索とその出力計算の仕方を説明する。
ステップM131では、ρ10モードにおける下限周波数
L をROM(図示しない)から読み込む。ステップM
132では、ρ10モードにおける上限周波数fU をRO
M(図示しない)から読み込む。ここで、下限および上
限の周波数fL ,fU は共鳴振動モード(ノック発生周
波数)ρ10として予想される値に所定の余裕を見込んで
予めROM上に記憶されている。ステップM133で
は、下限および上限の周波数fL ,fU の範囲内でのス
ペクトル強度が最大値の周波数fmax を求める。ステッ
プM134では、fmax ±1172Hzにおけるスペク
トル強度の総和P10を求める。ステップM135では、
下式のように、ステップM134で求めたスペクトル強
度の総和P10を当該気筒からセンサまでの距離と総和し
たデータの個数と回転数の2乗を乗算したもので除算し
て補正した値P'10 を求める。 P'10 =P10/((気筒からセンサまでの距離)×
(総和したデータの個数)×(回転数)2 ) ステップM136では、P'10 をモード補正係数D10
除算して正規化した値P"10 を求める。ステップM13
7では、次式によってP"10 のなまし値、即ちバックグ
ラウンドレベルSMP10を求める。 SMP10(今回のなまし値)=(1/16)×(P"
10 (今回の値)+15×SMP10(前回のなまし
値))
【0024】次に、図11に従って上記図9のステップ
M1106の詳細を説明する。ステップM141では、
モード毎のバックグラウンドレベルを平均化しSMPを
求める。ステップM142では、次回の正規化処理のた
めにモード毎のバックグラウンドレベルをバックグラウ
ンドレベル平均SMPで除算してモード補正係数Dnm
求める。
【0025】次に、図12に従って図8のステップM1
07のノック判定の演算の詳細を説明する。ステップM
151では、割り込み禁止をする。ステップM152で
は、次式のように各ノッキング周波数ρ10,ρ20
ρ01,ρ30,ρ11モードにおけるP" nmの2乗を全て加
算してノック判定指標Jを求める。ステップM153で
は、ステップM152で求めたノック判定指標Jとノッ
クしきい値((平均バックグラウンドレベル)×(設
定値)又は(平均バックグラウンドレベル)2 ×5
×(設定値))を比較し、ノックの有無を判定する。
尚、上記設定値を回転数毎に設定された値とすること
で、よりノッキング判定の精度を向上させることができ
る。
【0026】次に、図14に従って図8のステップM1
08のノイズ判定の詳細を説明する。ステップM161
〜164では、正規化された振動レベルのうち、1つの
モードのみが単モードしきい値((平均バックグラウン
ドレベル)×(設定値))を越えている場合には、そ
のモードについて非同調上頻度Hnmを1加算し、1つの
モードのみ単モードしきい値を越えていない場合は非同
調下頻度Lnmを1加算する。ステップM165では、点
火カウンタを1加算する。ステップM166では、点火
カウンタが1000点を越えているかを判定する。ステ
ップM167では、モード毎に非同調指標(Hnm×L
nm)と所定値を比較する。
【0027】ステップM168では、ステップM167
で非同調指標が所定値を越えたモードについてノイズ有
りと判定する。そして、ノイズ有りと判定された時に
は、前記ステップM141,ステップM152およびス
テップM153においてノイズ有りと判定された周波数
の各値を考慮しないように各式を変更するものとする。
具体的には、例えばモード11がノイズ有りと判定され
たとすれば、ステップM141に示される計算式にてバ
ックグラウンドレベルの平均値SMPにモード11のバ
ックグラウンドレベルSMP11を加算しないようにする
ため、次式のように式を変更する。 SMP=(SMP10+SMP20+SMP01+SMP30
/4 また、同様にして、ステップM152に示される計算式
にてノック判定指標Jにモード11のスペクトル強度の
総和を正規化した値P"11 を2乗した値を加算しないよ
うにするため、次式のように式を変更する。 J=(P"10 2 +(P"20 2 +(P"01 2
(P"30 2 また、同様にして、ステップM153に示される計算式
の左辺のノック判定指標Jが上記のように変更されるに
伴って、右辺の値を左辺に見合った値にするため、次式
のように式を変更する。 J>SMP×K×(4/5) ステップM169では、点火カウンタおよび各モードの
非同調上頻度,非同調下頻度の値をクリアする。
【0028】上記のようにして、ノック判定演算部分の
DSP7で判定されたノックの有無は、総合制御部分の
ホストCPU10に送出される。ホストCPU10は、
DSP7から送られてきたノックの有無に応じて点火時
期と燃料噴射量を制御する信号を計算して、それぞれ点
火コイル11および燃料噴射弁14に送出する。
【0029】
【発明の効果】本発明の請求項第1項記載の内燃機関の
ノッキング判定装置では、ノッキングの判定の基準とな
るしきい値と比較する値として、機関の振動の振幅を機
関の回転数で補正した値としているため、機関のあらゆ
る回転数に対応したノッキングの判定を行うことがで
き、従来の機関の回転数の影響を考慮していないものに
比べてノッキングの判定精度が向上する。従って、エン
ジン回転が急激に上昇または下降するような機関の過渡
時にも、エンジン回転の変化に対する追従性を損なうこ
となくノッキングの判定を行うことができる。
【0030】また、請求項第4項では、周波数毎に分け
られた強度補正値を加重平均値の平均値で正規化するこ
とで、各周波数毎のノッキングに対する寄与度合いの重
み付けが経時変化によって変化しても常に最適な重み付
けとすることができ、ノッキング判定をより正確に判定
するとともに、ノッキング判定の算出を簡略することが
できる。
【0031】また、請求項第6項では、第2のノッキン
グ判定手段によって判定された判定値が周波数毎で一致
したか否かを検出する一致検出手段を備え、該一致検出
手段によって不一致と判定された周波数については第1
のノッキング判定に考慮させないことで、ノッキング判
定に不適な周波数によるノッキングの判定を未然に中止
することができる。従って、機関の経時変化に伴ってノ
ックセンサから検出された信号のノッキングを判定する
複数ある周波数のうち1つにノイズがのったとしても、
そのノイズを検知してその周波数によるノッキングの検
出を中止することができ、経時変化に影響を受けないも
のとすることができる。
【0032】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例の全体構成を概略的に
示す図である。
【図2】 (a)はノッキング発生時の起きる振動
のモードとその振動数の例である。(b)はノッキング
の発生毎に振動のスペクトルが異なることを示す図であ
る。
【図3】 上記実施例におけるタイミングチャート
である。
【図4】 上記実施例における初期設定のフローチ
ャートである。
【図5】 上記実施例における基準位置割り込みの
フローチャートである。
【図6】 上記実施例におけるタイマー1割り込み
のフローチャートである。
【図7】 上記実施例におけるタイマー2割り込みの
フローチャートである。
【図8】 上記実施例におけるメインルーチンのフロ
ーチャートである。
【図9】 上記実施例における後処理のフローチャー
トである。
【図10】 上記実施例におけるρ10モードのピーク
値検索と出力計算のフローチャートである。
【図11】 上記実施例におけるバックグラウンドレ
ベル平均,モード補正計算のフローチャートである。
【図12】 上記実施例におけるノック判定のフロー
チャートである。
【図13】 上記実施例におけるピーク値検索の作動
説明に供する特性図である。
【図14】 上記実施例におけるノイズ判定のフロー
チャートである。
【符号の説明】
1 ・・・ 機関本体 2 ・・・ ノックセンサ 3 ・・・ 受け回路 4 ・・・ LPF(ローパスフィルタ) 5 ・・・ HPF(ハイパスフィルタ) 6 ・・・ ゲイン切替え器 7 ・・・ DSP(デジタルシグナルプロセッ
サ) 8 ・・・ A/D変換器 9 ・・・ PiO(パラレルI/O) 10 ・・・ ホストCPU 11 ・・・ 点火コイル 12 ・・・ ディストリビュータ 13 ・・・ 点火栓 14 ・・・ 燃料噴射弁

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の振動を検出して電気信号レベ
    ルに変換するノックセンサと、該ノックセンサからの電
    気信号の強度を機関回転数で補正する強度補正手段と、
    該強度補正手段で補正された強度補正値を加重平均し、
    該加重平均値をバックグランドレベルとして更新設定す
    るバックグランドレベル設定手段と、前記強度補正手段
    で補正された強度補正値と前記バックグランドレベル設
    定手段によって設定されたバックグランドレベルとに応
    じて内燃機関のノッキングであるか否かを判定をする第
    1のノッキング判定手段とを備えたことを特徴とする内
    燃機関のノッキング判定装置。
  2. 【請求項2】 前記強度補正手段は、ノックセンサから
    の電気信号の強度を機関回転数の2乗で除算するととも
    に、ノッキングに影響を与える複数の周波数成分に抽出
    する周波数毎の強度補正値とすることを特徴とする特許
    請求の範囲第1項記載の内燃機関のノッキング判定装
    置。
  3. 【請求項3】 前記バックグランドレベル設定手段は、
    前記複数の周波数成分に分けられた強度補正値毎に加重
    平均し、該周波数の加重平均値を複数の周波数の中で平
    均し、該平均値をバックグランドレベルとして更新設定
    することを特徴とする特許請求の範囲第2項記載の内燃
    機関のノッキング判定装置。
  4. 【請求項4】 前記第1のノッキング判定手段は、前記
    周波数毎に分けられた強度補正値を前記加重平均値の平
    均値で正規化し、該正規化補正値と前記バックグランド
    レベルとを比較することによってノッキングの判定をす
    ることを特徴とする特許請求の範囲第3項記載の内燃機
    関のノッキング判定装置。
  5. 【請求項5】 前記複数の周波数成分を少なくとも3つ
    以上の周波数成分に分けることを特徴とする特許請求の
    範囲第4項記載の内燃機関のノッキング判定装置。
  6. 【請求項6】 特許請求の範囲第5項記載の内燃機関の
    ノッキング判定装置において、前記バックグランドレベ
    ル設定手段によって設定されたバックグランドレベルと
    前記周波数毎の正規化補正値を比較してノッキングか否
    かを判定する第2のノッキング判定手段と、該第2のノ
    ッキング判定手段によって判定された判定値が周波数毎
    で一致したか否かを検出する一致検出手段と、該一致検
    出手段によって不一致と判定された周波数については前
    記第1のノッキング判定手段から除去するノッキング判
    定除去手段とを備えたことを特徴とする内燃機関のノッ
    キング判定装置。
JP6136925A 1994-06-20 1994-06-20 内燃機関のノッキング判定装置 Pending JPH084580A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6136925A JPH084580A (ja) 1994-06-20 1994-06-20 内燃機関のノッキング判定装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6136925A JPH084580A (ja) 1994-06-20 1994-06-20 内燃機関のノッキング判定装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH084580A true JPH084580A (ja) 1996-01-09

Family

ID=15186782

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6136925A Pending JPH084580A (ja) 1994-06-20 1994-06-20 内燃機関のノッキング判定装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH084580A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008044623A1 (fr) * 2006-10-06 2008-04-17 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Dispositif de jugement de cliquetis de moteur à combustion interne et procédé de jugement de cliquetis
JP2010159642A (ja) * 2009-01-06 2010-07-22 Mitsubishi Electric Corp 内燃機関の制御装置
JP2010180809A (ja) * 2009-02-06 2010-08-19 Honda Motor Co Ltd 周波数成分分析装置
US8005607B2 (en) 2005-12-05 2011-08-23 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Device and method for controlling ignition timing of internal combustion engine
JP2016156296A (ja) * 2015-02-23 2016-09-01 株式会社デンソー 内燃機関用電子制御装置
JP2021134710A (ja) * 2020-02-26 2021-09-13 株式会社デンソー ノック判定装置及びノック制御装置

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8005607B2 (en) 2005-12-05 2011-08-23 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Device and method for controlling ignition timing of internal combustion engine
WO2008044623A1 (fr) * 2006-10-06 2008-04-17 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Dispositif de jugement de cliquetis de moteur à combustion interne et procédé de jugement de cliquetis
JP2008111423A (ja) * 2006-10-06 2008-05-15 Toyota Motor Corp 内燃機関のノッキング判定装置、ノッキング判定方法、その方法を実現するプログラムおよびそのプログラムを記録した記録媒体
US7673615B2 (en) 2006-10-06 2010-03-09 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Internal combustion engine knocking judging device and knocking judging method
JP2010159642A (ja) * 2009-01-06 2010-07-22 Mitsubishi Electric Corp 内燃機関の制御装置
US7853400B2 (en) 2009-01-06 2010-12-14 Mitsubishi Electric Corporation Control apparatus for internal combustion engine
JP4703731B2 (ja) * 2009-01-06 2011-06-15 三菱電機株式会社 内燃機関の制御装置
JP2010180809A (ja) * 2009-02-06 2010-08-19 Honda Motor Co Ltd 周波数成分分析装置
JP2016156296A (ja) * 2015-02-23 2016-09-01 株式会社デンソー 内燃機関用電子制御装置
JP2021134710A (ja) * 2020-02-26 2021-09-13 株式会社デンソー ノック判定装置及びノック制御装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4297734B2 (ja) 内燃機関のノック制御装置
US6688286B2 (en) Knock control apparatus for engine
US7347081B2 (en) Knock detecting apparatus and method for internal combustion engine
EP1862670B1 (en) Ignition timing control apparatus and method for internal combustion engine
EP1126261B1 (en) Knock control apparatus and method for engines
JP2004317207A (ja) ノッキング検出装置
WO2008044623A1 (fr) Dispositif de jugement de cliquetis de moteur à combustion interne et procédé de jugement de cliquetis
KR20020092246A (ko) 내연기관의 노킹제어장치
JP4532348B2 (ja) 内燃機関のノッキング制御装置
US6845312B1 (en) Method for detecting engine knock
US7676323B2 (en) Signal processing method for an engine knock signal
JP3325067B2 (ja) 内燃機関のノッキング検出装置
JPH084580A (ja) 内燃機関のノッキング判定装置
EP2873841A2 (en) Power unit, vehicle and method for controlling power unit
JP4583477B2 (ja) 内燃機関の制御装置
JPH01203643A (ja) エンジンのノッキング検出装置
JP3093467B2 (ja) エンジンのノック検出装置
JP4925251B2 (ja) 内燃機関のノック判定装置
JPH0734955A (ja) 内燃機関のノッキング制御装置
JPH07109949A (ja) 内燃機関のノッキング検出装置
JP6554073B2 (ja) 内燃機関の制御装置及びノック判定方法
EP2868902B1 (en) Power unit of saddle-riding type vehicle, saddle-riding type vehicle and method for controlling power unit
JP3471034B2 (ja) ノッキング検出装置
JPH05332192A (ja) エンジン用ノック制御装置
JPH11303673A (ja) 内燃機関用制御信号処理システム