JPH05142030A - 内燃機関のノツキング検出装置 - Google Patents

内燃機関のノツキング検出装置

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JPH05142030A
JPH05142030A JP3304536A JP30453691A JPH05142030A JP H05142030 A JPH05142030 A JP H05142030A JP 3304536 A JP3304536 A JP 3304536A JP 30453691 A JP30453691 A JP 30453691A JP H05142030 A JPH05142030 A JP H05142030A
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knocking
combustion pressure
knock
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engine
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JP3304536A
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English (en)
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Shigeru Sasaki
茂 佐々木
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 内燃機関の各運転領域毎にノッキングが発生
したか否かの判定値のマップをもつことなく、ノッキン
グの発生を精度良く安定して検出する。 【構成】 燃焼圧センサにより検出された燃焼圧pを高
速フーリエ変換する。ノッキングが発生したときにフー
リエ変換された燃焼圧強度Pが高くなる周波数領域につ
いてαを算出する。一方それ以外の周波数領域について
βを算出する。 【数1】 γ=α/βがノック判定値γ0 以上のときにノッキング
が発生したと判定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は内燃機関のノッキング検
出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】機関本体の振動を検出するノックセンサ
と、ノックセンサにより検出された振動を高速フーリエ
変換する変換手段とを具備し、ノッキングが発生したと
きに特定の周波数領域において上述の高速フーリエ変換
された振動強度が高くなり、ノッキングが発生したとき
の高速フーリエ変換された振動強度の波形、即ちノッキ
ング基準波形を予め求めておき、上述の特定の周波数領
域を含むハミングの窓内の周波数領域全域において高速
フーリエ変換された現在の振動強度の波形とノッキング
基準波形とを比較することによりノッキングが発生した
か否かを判定するようにした内燃機関のノッキング検出
装置が公知である(実開昭59−6734号公報参
照)。
【0003】この内燃機関のノッキング検出装置では、
ハミングの窓内におけるノッキング基準波形の最大値が
1.0になるようにノッキング基準波形が規格化されて
いると共にフーリエ変換された現在の振動強度の波形の
最大値が1.0になるように現在の振動強度の波形が規
格化され、ハミングの窓内の周波数領域全域においてこ
れらの規格化された現在の振動強度の波形とノッキング
基準波形との差の絶対値が予め定められた判定値以下で
あればノッキングが発生したと判定するようにしてい
る。このようにノックセンサにより検出された振動をフ
ーリエ変換すると共に規格化してこの規格化された振動
強度の波形とノッキング基準波形とを比較することによ
り、ノックセンサにより検出された振動に含まれる白色
雑音成分の影響が除去され、斯くしてノッキングの発生
の検出精度を向上させるようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこの内燃
機関のノッキング検出装置において上述のフーリエ変換
されたノッキング基準波形は機関回転数等に依存して変
化する。従って機関回転数等に応じた各機関運転領域毎
に予め求められたノッキング基準波形について各ノッキ
ング基準波形上の多数の周波数位置における振動強度の
値をROM内に記憶しておくことが必要になり、その結
果多量のメモリ領域が必要になるという問題がある。ま
た、ハミングの窓内の周波数領域全域において現在の振
動強度の波形とノッキング基準波形とを比較するのでノ
ッキングの発生の判定処理に時間がかかるという問題が
ある。更に、各機関運転領域毎にノッキング基準波形を
正確に特定することは実際にはかなり困難であり、もし
ノッキング基準波形を正確に特定することができないと
ノッキングの発生を精度良く検出できないという問題が
生ずる。更に、機関の経年変化や製造のばらつきにより
実際にノッキングが発生したときのフーリエ変換された
振動強度の波形がROM内に記憶されているノッキング
基準波形からずれてしまうと、ノッキングの発生を正確
に検出することができないという問題が生ずる。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに本発明によれば、機関本体の振動または燃焼圧を検
出する検出手段と、検出手段により検出された振動また
は燃焼圧の信号をフーリエ変換する変換手段とを具備
し、ノッキングが発生したときに特定の周波数領域にお
いてフーリエ変換された振動強度または燃焼圧強度が高
くなり、更に、上述の特定の周波数領域内における振動
強度または燃焼圧強度と特定の周波数領域以外の周波数
領域内における振動強度または燃焼圧強度とを比較する
ことによりノッキングが発生したか否かを判定するノッ
ク判定手段を具備している。
【0006】
【作用】検出手段により検出された機関本体の振動また
は燃焼圧が変換手段によりフーリエ変換される。ノッキ
ングが発生したときにフーリエ変換された振動強度また
は燃焼圧強度が高くなる特定の周波数領域内における振
動強度または燃焼圧強度と、この特定の周波数領域以外
の周波数領域内における振動強度または燃焼圧強度とが
ノック判定手段により比較され、その比較結果に基づい
てノッキングが発生したか否かが判定される。
【0007】
【実施例】図2を参照すると、燃焼圧センサ1が図示し
ない機関燃焼室内に配置され、この燃焼圧センサ1は燃
焼室内の絶対圧p、即ち燃焼圧pに比例した出力電圧を
発生する。電子制御ユニット10はディジタルコンピュ
ータからなり、双方向性バス11によって相互に接続さ
れたDSP(ディジタルシグナルプロセッサ)12、R
OM(リードオンリメモリ)13、RAM(ランダムア
クセスメモリ)14、AD変換器15、および入出力イ
ンタフェイス16を具備する。燃焼圧センサ1の出力電
圧がアンプ18を介してAD変換器15に入力される。
また入出力インタフェイス16にはクランク角センサ4
の出力信号および上死点検出センサ5の出力信号が入力
される。クランク角センサ4は機関クランクシャフト
(図示しない)が例えば30゜回転する毎に出力パルス
を発生し、上死点検出センサ5はピストン(図示しな
い)が上死点にあることを示す出力信号を発生する。従
ってクランク角センサ4の出力信号と上死点検出センサ
5の出力信号とに基づいて上死点を基準とした現在のク
ランク角を計算することができる。更に、入出力インタ
フェイス16は駆動回路20を介して、機関燃焼室内に
配置された点火栓6に接続され、点火栓6の点火時期が
電子制御ユニット10の出力信号に基づいて制御され
る。なお、電子制御ユニット10のDSP12の代りに
通常のCPU(マイクロプロセッサ)を用いることもで
きる。
【0008】次に、図1を参照してノッキングの検出方
法について説明する。図1および図2に示される実施例
では、機関クランク角CAが爆発行程に当たる上死点か
ら上死点後60゜までの期間において、燃焼圧センサ1
により検出された燃焼圧pが一定サンプリング間隔
s 、例えば25μs毎に電子制御ユニット10内に取
り込まれる。次いでこの燃焼圧pのサンプリングが完了
すると、電子制御ユニット10内ではサンプリングされ
た燃焼圧pのデータに対して周知のソフトウェアにより
高速フーリエ変換処理(FFT処理)が施され、その結
果フーリエ変換された燃焼圧強度Pが算出される。
【0009】図1(a)において、実線P1 は機関高回
転運転領域でノッキングが発生したときにおけるフーリ
エ変換された燃焼圧強度Pの代表的な波形を示してお
り、破線P2 は機関高回転運転領域でノッキングが発生
していないときにおけるフーリエ変換された燃焼圧強度
Pの代表的な波形を示しており、一点鎖線P3 は機関低
回転運転領域でノッキングが発生したときにおけるフー
リエ変換された燃焼圧強度Pの代表的な波形を示してお
り、二点鎖線P4 は機関低回転運転領域でノッキングが
発生していないときにおけるフーリエ変換された燃焼圧
強度Pの代表的な波形を示している。図1(a)からわ
かるように、ノッキングが発生したときには特定の周波
数領域、即ち6kHz 近傍の周波数領域および16kHz 近
傍の周波数領域においてフーリエ変換された燃焼圧強度
Pが高くなる。このとき、16kHz近傍の燃焼圧強度P
のピーク値の方が6kHz 近傍の燃焼圧強度Pのピーク値
よりも高くなる。また、機関高回転運転領域における燃
焼圧強度Pは機関低回転運転領域における燃焼圧強度P
に比べて全体的に高くなる。また、機関回転数が等しい
機関運転領域では周波数fがf2 からf5 までの周波数
領域内における燃焼圧強度Pはノッキングの発生の有無
による影響をほとんど受けないことがわかる。なお、本
実施例では20kHz 付近の周波数までの燃焼圧強度Pを
高速フーリエ変換処理により算出するようにしている。
従って、このフーリエ変換された燃焼圧強度Pが精度良
く求まるようにサンプリング定理に基づいて上述のサン
プリング間隔Ts =(1/2)×(1/20kHz )=2
5μsを定めている。
【0010】このようにしてフーリエ変換された燃焼圧
強度Pが算出されると次に、ノッキングが発生したとき
に燃焼圧強度Pが高くなる特定の周波数領域について、
この特定の周波数領域内の燃焼圧強度Pに図1(b)に
示されるノック評価関数G(f)、即ち重み関数G
(f)を掛け、このデータを特定の周波数領域について
積分する。即ち、式(1)に基づいてノックレベル値α
を算出する。
【0011】
【数1】
【0012】ここでf1 は6kHz 近傍の周波数領域にお
ける重み関数G(f)の評価開始周波数で例えば5kHz
であり、f2 は6kHz 近傍の周波数領域における重み関
数G(f)の評価終了周波数で例えば7kHz であり、f
5 は16kHz 近傍の周波数領域における重み関数G
(f)の評価開始周波数で例えば14kHz であり、f6
は16kHz 近傍の周波数領域における重み関数G(f)
の評価終了周波数で例えば18kHz である。式(1)か
らわかるようにノックレベル値αは、積分区間(f2
1 )および(f6 −f5 )で夫々除算することにより
規格化がなされている。また図1(a),(b)および
式(1)からわかるようにノックレベル値αはノッキン
グが発生したときに大きな値になり、一方ノッキングが
発生していないときには小さな値になる。なお、図1
(b)に示される重み関数G(f)は全機関運転領域に
関して共通の関数である。
【0013】次に、フーリエ変換された燃焼圧強度Pが
ノッキングの発生の有無による影響をほとんど受けない
周波数領域について、この周波数領域内の燃焼圧強度P
に図1(c)に示される判定基準評価関数H(f)を掛
け、このデータをこの周波数領域について積分する。即
ち、式(2)に基づいて基準値βを算出する。
【0014】
【数2】
【0015】ここでf3 は判定基準評価関数H(f)の
評価開始周波数で例えば8kHz であり、f4 は判定基準
評価関数H(f)の評価終了周波数で例えば12kHz で
ある。式(2)からわかるように基準値βは、積分区間
(f4 −f3 )で除算することにより規格化されてい
る。また図1(a),(c)および式(2)からわかる
ように基準値βは機関高回転運転時に大きな値になり、
一方機関低回転運転時に小さな値になる。なお、図1
(c)に示される判定基準評価関数H(f)は全機関運
転領域に関して共通の関数である。
【0016】次に、上述の式(1)に基づいて算出され
たノックレベル値αと式(2)に基づいて算出された基
準値βとから、式(3)に基づいてノックレベル値αと
基準値βとの比γ、即ちノック評価値γが計算される。 γ=α/β …式(3) この式(3)に基づいて算出されたノック評価値γが予
め定められたノック判定値γ0 を越えたときにはノッキ
ングが発生したと判定され、一方ノック評価値γがノッ
ク判定値γ0 以下のときにはノッキングが発生していな
いと判定される。このノック判定値γ0 は全機関運転領
域において一定の値をとり、例えば1.5に設定され
る。
【0017】このように機関運転領域に拘らずにノック
判定値γ0 を一定の値に設定できることについて説明す
る。まずノックレベル値αに着目すると、図1(a),
(b)および式(1)からわかるように機関高回転運転
領域においてノッキングが発生していないときのノック
レベル値αと機関低回転運転領域においてノッキングか
発生したときのノックレベル値αとの差が小さくなる。
従って、このノックレベル値αのみに基づいてノッキン
グの発生の有無を判定しようとすると、機関回転数領域
に応じたノック判定値α0 をマップの形で予め求めてお
くことが必要になる。しかしながら本実施例のようにノ
ックレベル値αと基準値βとの比γをとることにより、
ノッキングが発生したときのノック評価値γは機関回転
数に拘らずに比較的大きな値になると共にノッキングが
発生していないときのノック評価値γは機関回転数に拘
らずに比較的小さな値になる。従って、機関運転領域に
よらずに予め定められた一定のノック判定値γ0 を用い
ることができる。
【0018】また、上述のようにノックレベル値αおよ
び基準値βは夫々の積分区間で除算することにより規格
化されている。従って、異なる種類のエンジンに本発明
を適用するときにノックレベル値αおよび基準値βを求
めるための適切な積分区間が変わった場合でも、ノック
判定値γ0 の値はさほど変わらず、例えば1.3から
1.7までの範囲内の一定値に設定することができる。
【0019】また、ノッキング発生時のフーリエ変換さ
れた燃焼圧強度Pの波形、即ちノッキング基準波形を予
め求めておき、フーリエ変換された現在の燃焼圧強度P
の波形とこのノッキング基準波形とを比較することによ
りノッキングが発生したか否かを判定するノッキング検
出方法と本発明によるノッキング検出方法とを比較する
と、本発明ではノッキング基準波形を特定する必要がな
く、またノッキング基準波形を予めROM13内に記憶
しておく必要もない。従ってメモリ領域が少くて済む。
【0020】また、上述のように爆発行程に当たる上死
点後60゜のクランク角において燃焼圧pのサンプリン
グが完了すると、直ちにノッキングが発生したか否かの
判定を行うことができる。即ち、1回でもノッキングが
発生すればその直後にノッキングが発生したことを検出
することができ、この検出結果に基づいて迅速な点火時
期制御等を実施することができる。
【0021】次に、燃焼圧センサ1により検出された燃
焼圧pに含まれる雑音成分がノッキング発生の検出精度
に及ぼす影響について考えてみる。本実施例では上述の
ようにノッキングが発生したときにフーリエ変換された
燃焼圧強度Pが高くなる特定の周波数領域において燃焼
圧強度Pを積分してノックレベル値αを算出し、燃焼圧
強度Pがノッキングの発生の有無による影響をほとんど
受けない周波数領域において燃焼圧強度Pを積分して基
準値βを算出している。この代りに、例えば16kHz に
おける燃焼圧強度Pと10kHz における燃焼圧強度Pと
を比較することによりノッキングが発生したか否かを判
定することもできる。しかしながら本実施例のように比
較的広い周波数領域内のデータを積分処理してノッキン
グの判定を行うことにより、雑音の影響を受けにくく信
頼性の高いノッキング検出を行うことができる。また、
燃焼圧pをフーリエ変換すると共にノックレベル値αと
基準値βとの比γをとることにより、白色雑音成分の影
響が除去され、従って精度が高くかつ信頼性が高いノッ
キング検出を行うことができる。
【0022】また、このように比較的広い周波数領域内
の燃焼圧強度Pを積分処理してノッキングの判定を行っ
ているので、ノッキング発生時に燃焼圧強度Pがピーク
値をとるピーク周波数が機関の経年変化な製造のばらつ
き等によって多少ずれても良好なノッキングの判定を行
うことができる。更に、ノッキング発生時の燃焼圧強度
Pのピーク値の高さが機関の経年変化や製造のばらつき
等によってずれても、そのときには判定基準レベルの燃
焼圧強度Pの高さも同様にずれるので、上述のようにノ
ックレベル値αと基準値βとの比γをとることにより安
定した良好なノッキング判定を行うことができる。従っ
て学習制御等によりノック判定値γ0 等に補正をかける
必要がない。
【0023】また、図1(b)示されるようにノック評
価関数G(f)、即ち重み関数G(f)は16kHz 近傍
の周波数領域における重みの方が6kHz 近傍の周波数領
域における重みよりも大きくなっている。これにより、
図1(a)に示されるようにノッキングが発生したとき
に燃焼圧強度Pがより大きく増大する16kHz 近傍の周
波数領域内のデータをより重点的に利用してノッキング
判定を行うことができ、その結果ノッキング発生の検出
精度を向上させることができる。なお、この重み関数G
(f)は、エンジンの種類、ノッキングの判定感度、D
SP12またはCPUの処理能力等に応じて例えば台形
状の関数等に変更することができる。場合によっては、
周波数fがf1 からf2 までの全領域とf5 からf6
での全領域において重み関数G(f)の値を1.0にす
る、即ち重みをかけないようにすることもできる。
【0024】次に、図3を参照してノッキングの発生を
検出するための制御ルーチンについて説明する。この制
御ルーチンは30゜クランク角間隔毎の割込みによって
実行される。図3を参照すると、まず初めにステップ3
0において現在の機関クランク角CAが爆発行程の上死
点0゜から上死点後60゜までの範囲内にあるか否かが
判別される。肯定判定された場合にはステップ31に進
んで燃焼圧センサ1の出力信号のサンプリングが続行さ
れ、次いでステップ32に進む。一方、否定判定された
場合にはそのままステップ32に進む。
【0025】ステップ32ではクランク角CAが爆発行
程の上死点後60゜であるか否かが判別される。否定判
定された場合には本制御ルーチンを終了する。一方肯定
判定された場合、即ち燃焼圧pのサンプリングが完了す
ると、ステップ33に進んでサンプリングされた燃焼圧
pのデータに対して高速フーリエ変換処理が施され、フ
ーリエ変換された燃焼圧強度P(f)が算出される。次
いでステップ34では上述の式(1)に基づいてノック
レベル値αが算出される。次いでステップ35では上述
の式(2)に基づいて基準値βが算出される。次いでス
テップ36では上述の式(3)に基づいてノック評価値
γが算出される。次いでステップ37ではノック評価値
γが予め定められたノック判定値γ0 以上であるか否か
が判別される。ノック評価値γがノック判定値γ0 以上
である場合にはステップ38に進んで点火時期の遅角等
のノッキング発生時の処理が行われる。
【0026】図4に本発明によるノッキング検出装置の
第2の実施例を示す。図1から図3に示す実施例では燃
焼圧センサ1により燃焼圧pを検出しているが、図4に
示す実施例では非共振型ノックセンサ41により機関本
体の振動kを検出するようにしている。この非共振型ノ
ックセンサ41は機関本体のシリンダブロック(図示し
ない)に取り付けられ、機関本体の振動kに比例した出
力電圧を発生する。この非共振型ノックセンサ41の出
力電圧がアンプ18介してAD変換器15に入力され
る。
【0027】図4に示す実施例においても図1から図3
に示す実施例の場合と同様に、機関クランク角が爆発行
程の上死点から上死点後60゜までの期間において、非
共振型ノックセンサ41により検出された機関本体の振
動kが一定サンプリング間隔Ts 、例えば25μs毎に
電子制御ユニット10内に取り込まれる。このようにし
てサンプリングされた振動kのデータに対して高速フー
リエ変換処理が施される。フーリエ変換された振動強度
Kの波形は図1(a)に示される燃焼圧強度Pの波形と
同様の波形になる。従って、振動強度Kに基づいて図1
から図3に示す実施例の場合と同様にしてノッキングの
発生の検出を行うことができる。
【0028】次に、図5および図6を参照して第3の実
施例について説明する。図5および図6に示す実施例で
は共振型ノックセンサ43により機関本体の振動を検出
するようにしている。この共振型ノックセンサ43は機
関本体のシリンダブロック(図示しない)に取り付けら
れる。この共振型ノックセンサ43は6kHz で共振する
振動センサであり、共振型ノックセンサ43の出力電圧
がアンプ18を介してAD変換器15に入力される。
【0029】図5および図6に示す実施例においても図
1から図3に示す実施例の場合と同様に、機関クランク
角が爆発行程の上死点から上死点後60゜までの期間に
おいて、共振型ノックセンサ43により検出された機関
本体の振動nが一定サンプリング間隔Ts 、例えば25
μs毎に電子制御ユニット10内に取り込まれる。この
ようにしてサンプリングされた振動nのデータに対して
高速フーリエ変換処理が施される。フーリエ変換された
振動強度Nの波形は図6(a)に示すようになる。図6
(a)において、実線N1 は機関高回転運転領域でノッ
キングが発生したときにおけるフーリエ変換された振動
強度Nの代表的な波形を示しており、破線N2 は機関高
回転運転領域でノッキングが発生していないときにおけ
るフーリエ変換された振動強度Nの代表的な波形を示し
ており、一点鎖線N3 は機関低回転運転領域でノッキン
グが発生したときにおけるフーリエ変換された振動強度
Nの代表的な波形を示しており、二点鎖線N4 は機関低
回転運転領域でノッキングが発生していないときにおけ
るフーリエ変換された振動強度Nの代表的な波形を示し
ている。
【0030】このようにしてフーリエ変換された振動強
度Nが算出されると次に、図1から図3に示す実施例の
場合と同様にノッキングが発生したときに振動強度Nが
高くなる周波数領域について、その周波数領域内の振動
強度Nから式(4)に基づいてノックレベル値αが算出
される。
【0031】
【数3】
【0032】ここでf7 はノック評価関数G(f)、即
ち重み関数G(f)の評価開始周波数で例えば5kHz で
あり、f8 は重み関数G(f)の評価終了周波数で例え
ば7kHz である。次に、図1から図3に示す実施例の場
合と同様に、フーリエ変換された振動強度Nがノッキン
グの発生の有無による影響をほとんど受けない周波数領
域について、その周波数領域内の振動強度Nから式
(5)に基づいて基準値βが算出される。
【0033】
【数4】
【0034】ここでf9 は6kHz よりも高い周波数領域
における判定基準評価関数H(f)の評価開始周波数で
例えば7.2kHz であり、f10は判定基準評価関数H
(f)の評価終了周波数で例えば7.7kHz であり、f
11は6kHz よりも低い周波数領域における判定基準評価
関数H(f)の評価開始周波数で例えば4.2kHzであ
り、f12は判定基準評価関数H(f)の評価終了周波数
で例えば4.7kHz である。
【0035】次に、上述の式(4)に基づいて算出され
たノックレベル値αと式(5)に基づいて算出された基
準値βとから、式(6)に基づいてノックレベル値αと
基準値βとの比γ、即ちノック評価値γが計算される。 γ=α/β …式(6) この式(6)に基づいて算出されたノック評価値γが予
め定められたノック判定値γ0 を越えたときにはノッキ
ングが発生したと判定され、一方ノック評価値γがノッ
ク判定値γ0 以下のときにはノッキングが発生していな
いと判定される。このノック判定値γ0 は全機関運転領
域において一定の値をとり、例えば5.5に設定され
る。
【0036】なお、これまでのノックレベル値αと基準
値βとの比γを用いてノッキング発生の判定を行う実施
例について説明してきたが、ノックレベル値αと基準値
βとの比較の方法は比γをとることに限定されない。ま
た、これまで爆発行程の上死点から上死点後60゜まで
の期間において機関本体の振動または燃焼圧をサンプリ
ングする場合について説明してきた。しかしながら、エ
ンジンの機種等により、このサンプリング期間を例えば
上死点から上死点後80゜までの期間、或いは上死点か
ら上死点後90゜までの期間にすることもできる。ま
た、これまで高速フーリエ変換処理をソフトウェアによ
り行う場合について説明してきたが、高速フーリエ変換
器を用いてハードウェアにより高速フーリエ変換処理を
行うこともできる。
【0037】
【発明の効果】機関の各運転領域毎にノッキングが発生
したか否かの判定値のマップをもつことなく、ノッキン
グの発生を精度良く検出することができる。また、機関
の経年変化や製造のばらつき等によってノッキングが発
生したときのノッキングの振幅や周波数が変化しても、
ノッキングの発生を精度良く安定して検出することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ノッキングの検出方法を説明するための図であ
る。
【図2】内燃機関のノッキング検出装置の全体構成図で
ある。
【図3】ノッキングの発生を検出するための制御ルーチ
ンを示すフローチャートである。
【図4】第2の実施例の全体構成図である。
【図5】第3の実施例の全体構成図である。
【図6】第3の実施例におけるノッキングの検出方法を
説明するための図である。
【符号の説明】
1…燃焼圧センサ 10…電子制御ユニット 41…非共振型ノックセンサ 43…共振型ノックセンサ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機関本体の振動または燃焼圧を検出する
    検出手段と、該検出手段により検出された振動または燃
    焼圧の信号をフーリエ変換する変換手段とを具備し、ノ
    ッキングが発生したときに特定の周波数領域において上
    記フーリエ変換された振動強度または燃焼圧強度が高く
    なり、更に、上記特定の周波数領域内における振動強度
    または燃焼圧強度と上記特定の周波数領域以外の周波数
    領域内における振動強度または燃焼圧強度とを比較する
    ことによりノッキングが発生したか否かを判定するノッ
    ク判定手段を具備する内燃機関のノッキング検出装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005090250A (ja) * 2003-09-12 2005-04-07 Nissan Motor Co Ltd エンジンのノック制御装置
JP2008190489A (ja) * 2007-02-07 2008-08-21 Nissho Shipping Co Ltd 内燃機関における燃焼状態を検知する方法
KR20180023247A (ko) * 2016-08-25 2018-03-07 현대중공업 주식회사 엔진 실린더 감시장치

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