JPH0626021B2 - 磁気記録媒体の製造方法 - Google Patents

磁気記録媒体の製造方法

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JPH0626021B2
JPH0626021B2 JP20921585A JP20921585A JPH0626021B2 JP H0626021 B2 JPH0626021 B2 JP H0626021B2 JP 20921585 A JP20921585 A JP 20921585A JP 20921585 A JP20921585 A JP 20921585A JP H0626021 B2 JPH0626021 B2 JP H0626021B2
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紘一 篠原
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は磁気記録媒体の製造方法に係り、特に強磁性金
属薄膜を磁気記録層とする磁気記録媒体の製造方法に関
する。
従来の技術 磁気記録に関する方式としては、従来、記録媒体のほぼ
長手方向の磁化を用いる方式が専ら採用されている。
しかし、このように面内長手方向の磁化を用いる方式で
は、記録の高密度化を図ろうとすると、記録媒体内の減
磁界が増加するために、記録の高密度化にも自ずと限界
がある。そこで、そのような不具合を解消するために、
記録媒体の表面と直交する方向の磁化を利用する,いわ
ゆる垂直磁化記録方式が考えられている。この垂直磁化
記録方式を採用すると、記録密度の増加と共に、媒体内
減磁界が減少するため高密度記録化が可能となる。
この方式には、特別の媒体が必要で、記録媒体面に直交
する方向に磁化容易軸を有する,いわゆる垂直磁化膜が
磁気記録層として配設されたものでなければならないと
考えられている。
このような記録媒体の代表的なものは、ポリイミド等の
高分子フィルム上にCr を20wt%前後含むCo 合金薄
膜を0.1〜0.3μm形成したものが知られている。
Co−Crの薄膜は、性能的にはスパッタリング法で形成
するのが最も優れているが、最近では、薄膜形成速度の
大きい電子ビーム蒸着法による垂直磁化膜の形成が検討
されている。〔例えば、電子通信学会論文誌Vol.J6
6−C,55〜61頁(1983)参照〕 発明が解決しようとする問題点 しかしながら、電子ビーム蒸着法では、高密度記録再生
特性を改良する上で重要な結晶配向性がスパッタリング
法に比べて劣るため、チタン,ゲルマニウム等をあらか
じめ蒸着して、その上にCo−Cr を蒸着することで、
結晶配向性を改良することが検討されているが、積層構
成にすることで、腐食の面は不利であるのと、工程が複
雑になるなどの問題もあり、例え積層構成をとっても、
スパッタリング法で得られるCo−Cr,Co−Cr−Nb
膜等よりも短波長再生出力が劣る問題がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、結晶配向性
の面でもスパッタリング法で得られるものと同等以上の
ものが得られる磁気記録媒体の製造方法を提供するもの
である。
問題点を解決するための手段 上記した問題点を解決するために本発明の磁気記録媒体
の製造方法は、長手方向に運動する高分子フィルム上に
強磁性薄膜を形成する時に、該強磁性薄膜の誘導加熱と
グロー放電の維持を誘導磁界で同時に行うものである。
作 用 本発明の方法は上記した構成により、グロー放電によ
り、蒸気流が活性化されるのと、誘導加熱により強磁性
薄膜表面が渦電流により加熱されるので、高分子フィル
ムを加熱するよりも、実効的に高温に保持されたように
なるため、結晶配向性が膜形減速度が大きいにもかかわ
らず良好になるものである。
実施例 以下、図面を参照しながら本発明の実施例について説明
する。図は本発明の実施に用いた蒸着装置の内部構成概
略図で、1は高分子フィルム、2は送り出し軸、3は巻
取り軸、4はチタン箔(厚み25μm)の周長1.4m
のエンドレスベルト、5,6は温調可能な回転ローラ
(直径30cm)、7は誘導コイルで、7ターンで、回転
ローラ下端より蒸発源容器8側に4ターン配設する構成
とした。9は電子ビーム発生源、10は遮蔽マスク、1
1は蒸気流の入射角成分を限定するためのスリットであ
る。12は真空容器、13は真空排気系、14は絶縁導
入端子である。
本発明の実施に用いた主要構成部の寸法は、回転ロール
6と蒸発源の距離を37cm蒸発源とスリットとの距離を
20cm、スリットのフィルム移動方向の幅を3cmとし
た。
厚み12μmのポリエチレンテレフタレートフィルム上
に直接Co−Cr垂直磁化膜を0.15μm形成し、磁気
テープを製造し、0.12μmのギャップ長を有するセ
ンダストリングヘッドにより、0.25μmの記録再生
を行い、再生出力を相対比較した。
Cr は20.6wt%になるよう調整した。得られた垂直
磁化膜については磁気特性の他に結晶配向性をX線回析
法により調べ、ロッキング曲線の半値幅Δθ50で比較
した。
主な製造条件と測定結果を次表にまとめて示した。
表より明らかなように、本発明の方法により製造された
磁気テープは、高周波スパッタリング法で得られたCo
−Cr垂直磁化膜のΔθ50とほぼ同等であり、記録再
生性能も同等であり、生産性については、約50倍の速
さである。
また、本発明の方法によれば、ポリエチレンテレフタレ
ートフィルムを用いて、該フィルムを高温に保持しなく
ても600〔Oe〕以上の大きい抗磁力を得ることができ
る点、GeやTi等の下地を介さなくても直接、高分子フ
ィルム上にCo−Cr垂直磁化膜を形成して、十分高性能
な記録再生を実現できる点も特徴といえる。
なお、本実施例で用いたポリエチレンテレフタレートフ
ィルムの他にポリエチレンナフタレート,ポリアミド,
ポリイミド等でもよく、Co−Crの他にCo−Ti,Co
−Ru,Co−Mo,Co−W,Co−Ta,Co−Cr−N
b,Co−Cr−Rh等でもよい。
また、必要であれば、下地層,軟磁性層と積層してもよ
い。
さらに、垂直磁化膜でなくても、角型比の良好な強磁性
薄膜,Co−O,Co−Ni−Ni,Co−Ni−O,Co−
Fe−O膜等でもよい。
発明の効果 本発明の方法は上記したように、強磁性薄膜を形成する
際、該強磁性薄膜の誘導加熱とグロー放電の維持を誘導
磁界で同時に行うことにより、高分子フィルムを高温に
しなくても、結晶配向性の改良された大きい保磁力の強
磁性薄膜を高速で得ることができるといったすぐれた効
果がある。
【図面の簡単な説明】
図は本発明の方法を実施するために用いた蒸着装置の一
例の内部構成図である。 4……エンドレスベルト、7……誘導コイル、8……蒸
発源容器、10……遮蔽マスク。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】長手方向に運動する高分子フィルム上に強
    磁性薄膜を形成する際、該強磁性薄膜の誘導加熱とグロ
    ー放電の維持を誘導磁界で同時に行うことを特徴とする
    磁気記録媒体の製造方法。
JP20921585A 1985-09-20 1985-09-20 磁気記録媒体の製造方法 Expired - Lifetime JPH0626021B2 (ja)

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JPS6267728A JPS6267728A (ja) 1987-03-27
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JP2013506855A (ja) 2009-10-05 2013-02-28 ベーリンガー インゲルハイム マイクロパーツ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング マイクロフルイディック部品の接合方法及び接合部

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