JPH06333225A - 薄膜磁気記録媒体 - Google Patents
薄膜磁気記録媒体Info
- Publication number
- JPH06333225A JPH06333225A JP11735593A JP11735593A JPH06333225A JP H06333225 A JPH06333225 A JP H06333225A JP 11735593 A JP11735593 A JP 11735593A JP 11735593 A JP11735593 A JP 11735593A JP H06333225 A JPH06333225 A JP H06333225A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- thin film
- recording medium
- substrate
- magnetic recording
- columnar structure
- Prior art date
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- Pending
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- Magnetic Record Carriers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は高Ｃ／Ｎを有する薄膜磁気記録媒体
を提供する。 【構成】 基板４上に直接あるいは下地層を介してCoと
O 、またはCoとNiとO を主成分として含む磁性層１４が
少なくとも１層形成された薄膜磁気記録媒体において、
前記磁性層１４が基板方面から３０度以上、略直線状に
傾斜した柱状構造を有し、前記柱状構造を形成する各々
の柱１５が膜厚方向に略均一な径を有することを特徴と
する。
を提供する。 【構成】 基板４上に直接あるいは下地層を介してCoと
O 、またはCoとNiとO を主成分として含む磁性層１４が
少なくとも１層形成された薄膜磁気記録媒体において、
前記磁性層１４が基板方面から３０度以上、略直線状に
傾斜した柱状構造を有し、前記柱状構造を形成する各々
の柱１５が膜厚方向に略均一な径を有することを特徴と
する。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は薄膜磁気記録媒体に関す
るものである。
るものである。
【０００２】
【従来の技術】情報化社会の進展に伴い情報記録担体の
大容量化・高密度化が進められている。磁気テープの分
野においても記録媒体の高密度化を目指した研究開発が
盛んであり、高密度記録に適した薄膜磁気記録媒体がい
くつか提案されている。薄膜磁気記録媒体の中でも、Ｃ
ｏ系酸化物薄膜は既にビデオテープとして商品化されて
おり、注目を集めている。
大容量化・高密度化が進められている。磁気テープの分
野においても記録媒体の高密度化を目指した研究開発が
盛んであり、高密度記録に適した薄膜磁気記録媒体がい
くつか提案されている。薄膜磁気記録媒体の中でも、Ｃ
ｏ系酸化物薄膜は既にビデオテープとして商品化されて
おり、注目を集めている。
【０００３】テープ状のＣｏ系酸化物薄膜磁気記録媒体
を製造する方法としては、連続巻き取り真空蒸着法が他
を凌いでおり、量産方法として用いられている。即ち長
尺の高分子基板が円筒状キャンの周面に沿って走行中に
磁性層を電子ビーム蒸着することによって磁気記録媒体
の量産ができる。磁性体としてＣｏ、またはＣｏ−Ｎｉ
を用い、酸素雰囲気下で蒸着を行うことによって長尺の
薄膜磁気テープが生産できる。
を製造する方法としては、連続巻き取り真空蒸着法が他
を凌いでおり、量産方法として用いられている。即ち長
尺の高分子基板が円筒状キャンの周面に沿って走行中に
磁性層を電子ビーム蒸着することによって磁気記録媒体
の量産ができる。磁性体としてＣｏ、またはＣｏ−Ｎｉ
を用い、酸素雰囲気下で蒸着を行うことによって長尺の
薄膜磁気テープが生産できる。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】連続巻き取り真空蒸着
によって形成されたＣｏ系酸化物薄膜磁気記録媒体は、
一般に図４のような断面構造を有している。図４で紙面
の左右方向が媒体の長さ方向である。これは製造工程に
起因するもので、円筒状キャンの周面に基板が走行中に
薄膜を形成する場合に、例えば蒸気の入射が初期入射角
で９０度、終期入射角で３０度とした場合に図４に示す
ような断面構造となる。すなわち、磁性層１４ａが、柱
状構造を有し、柱状構造を形成する各々の柱１５ａの径
が膜表面側で太くなっており、柱状構造が湾曲してい
る。薄膜磁気記録媒体の記録再生特性は膜微細構造と密
接に関係するが、上記従来例においては、更に高密度な
記録再生を行なうには不十分であった。本発明は薄膜磁
気記録媒体において高度な記録再生特性を向上させるこ
とを課題とする。
によって形成されたＣｏ系酸化物薄膜磁気記録媒体は、
一般に図４のような断面構造を有している。図４で紙面
の左右方向が媒体の長さ方向である。これは製造工程に
起因するもので、円筒状キャンの周面に基板が走行中に
薄膜を形成する場合に、例えば蒸気の入射が初期入射角
で９０度、終期入射角で３０度とした場合に図４に示す
ような断面構造となる。すなわち、磁性層１４ａが、柱
状構造を有し、柱状構造を形成する各々の柱１５ａの径
が膜表面側で太くなっており、柱状構造が湾曲してい
る。薄膜磁気記録媒体の記録再生特性は膜微細構造と密
接に関係するが、上記従来例においては、更に高密度な
記録再生を行なうには不十分であった。本発明は薄膜磁
気記録媒体において高度な記録再生特性を向上させるこ
とを課題とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
本発明は、基板上に直接あるいは下地層を介してCoとO
、またはCoとNiとO を主成分として含む磁性層が少な
くとも１層形成された磁気記録媒体において、前記磁性
層が、基板法面から３０度以上、略直線状に傾斜した柱
状構造を有し、前記柱状構造を形成する各々の柱が膜厚
方向に略均一な径を有することを特徴とする。
本発明は、基板上に直接あるいは下地層を介してCoとO
、またはCoとNiとO を主成分として含む磁性層が少な
くとも１層形成された磁気記録媒体において、前記磁性
層が、基板法面から３０度以上、略直線状に傾斜した柱
状構造を有し、前記柱状構造を形成する各々の柱が膜厚
方向に略均一な径を有することを特徴とする。
【０００６】
【作用】上記のように膜微細構造を最適にし、ヘッド磁
界方向に分散の小さい異方性を実現することによって、
優れた高密度記録再生特性が得られる。
界方向に分散の小さい異方性を実現することによって、
優れた高密度記録再生特性が得られる。
【０００７】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。媒
体は図２に示すような装置で形成した。排気系１によっ
て真空排気された真空槽２の中で巻き出しロール３から
回転方向１２に沿って巻出された長尺薄膜の高分子基板
４は、ガイドロール１１に案内されて磁性層形成用の円
筒状キャン５に導かれ、この周面に沿って走行中に、蒸
発用電子銃１８から発射された電子ビーム６を照射され
ているCoの蒸発源７より遮蔽板９の開口部において蒸着
を受ける。その後ガイドロール１１に案内されて、巻き
取りロール１０に導かれ、これに巻きとられる。遮蔽板
９の開口部近傍において酸素導入ノズル８より酸素ガス
が導入されており、反応蒸着によって基板４上にはＣｏ
−Ｏ層が形成される。
体は図２に示すような装置で形成した。排気系１によっ
て真空排気された真空槽２の中で巻き出しロール３から
回転方向１２に沿って巻出された長尺薄膜の高分子基板
４は、ガイドロール１１に案内されて磁性層形成用の円
筒状キャン５に導かれ、この周面に沿って走行中に、蒸
発用電子銃１８から発射された電子ビーム６を照射され
ているCoの蒸発源７より遮蔽板９の開口部において蒸着
を受ける。その後ガイドロール１１に案内されて、巻き
取りロール１０に導かれ、これに巻きとられる。遮蔽板
９の開口部近傍において酸素導入ノズル８より酸素ガス
が導入されており、反応蒸着によって基板４上にはＣｏ
−Ｏ層が形成される。
【０００８】なお、図２において１６は密着用電子銃、
１７は密着用電子ビームである。
１７は密着用電子ビームである。
【０００９】本発明の薄膜磁気記録媒体の断面構造は、
図１に示すように磁性層１４が基板法面Ｖからの傾斜各
θが３０度以上となる傾斜した柱状構造を有し、柱状構
造を形成する各々の柱１５が膜厚方向に略均一な径を有
し、かつ各々の柱１５が湾曲しておらず略直線状となっ
ている。従来の薄膜テープと異なる図１のような断面構
造を有する薄膜磁気記録媒体を形成するには、例えば図
２に示すように蒸着時の初期入射角αｉを８０度終期入
射角αｆを６０度とすると良い。図１のような断面構造
を実現するには、初期入射角αｉを９０度としないこと
と、初期入射角と終期入射角の差を小さくすることが重
要である。従来の斜め入射で形成された薄膜磁気記録媒
体はこの入射角条件を満たしていないために柱状構造を
構成する柱の径が膜厚方向に変化したり、柱が顕著に湾
曲するものと思われる。
図１に示すように磁性層１４が基板法面Ｖからの傾斜各
θが３０度以上となる傾斜した柱状構造を有し、柱状構
造を形成する各々の柱１５が膜厚方向に略均一な径を有
し、かつ各々の柱１５が湾曲しておらず略直線状となっ
ている。従来の薄膜テープと異なる図１のような断面構
造を有する薄膜磁気記録媒体を形成するには、例えば図
２に示すように蒸着時の初期入射角αｉを８０度終期入
射角αｆを６０度とすると良い。図１のような断面構造
を実現するには、初期入射角αｉを９０度としないこと
と、初期入射角と終期入射角の差を小さくすることが重
要である。従来の斜め入射で形成された薄膜磁気記録媒
体はこの入射角条件を満たしていないために柱状構造を
構成する柱の径が膜厚方向に変化したり、柱が顕著に湾
曲するものと思われる。
【００１０】表１は、図１のような断面構造を持つ本発
明の磁気記録媒体の記録再生特性を、図４のような断面
構造を持つ従来の薄膜テープと比較して示す表である。
記録再生はギャップ長０．２μｍのセンダストＭＩＧヘ
ッドを用いて行い、従来の薄膜テープのＣ／Ｎと、本発
明の薄膜磁気記録媒体のＣ／Ｎを示した。表１から分か
るように、本発明の薄膜磁気記録媒体は測定した全波長
領域で従来の薄膜テープより高いＣ／Ｎを示す。
明の磁気記録媒体の記録再生特性を、図４のような断面
構造を持つ従来の薄膜テープと比較して示す表である。
記録再生はギャップ長０．２μｍのセンダストＭＩＧヘ
ッドを用いて行い、従来の薄膜テープのＣ／Ｎと、本発
明の薄膜磁気記録媒体のＣ／Ｎを示した。表１から分か
るように、本発明の薄膜磁気記録媒体は測定した全波長
領域で従来の薄膜テープより高いＣ／Ｎを示す。
【００１１】
【表１】
【００１２】図３は蒸着時の入射角を、柱状構造を形成
する各々の柱が膜厚方向に略均一な径を有し、かつ各々
の柱が湾曲しない範囲で変化させて、薄膜磁気記録媒体
を形成したときの、基板法面からの柱の傾斜角と、記録
波長０．５μｍにおけるＣ／Ｎを、傾斜角０°の場合を
基準として示す図である。図３から分かるように、柱状
構造の傾斜角が３０度以上で顕著に高いＣ／Ｎが得られ
る。
する各々の柱が膜厚方向に略均一な径を有し、かつ各々
の柱が湾曲しない範囲で変化させて、薄膜磁気記録媒体
を形成したときの、基板法面からの柱の傾斜角と、記録
波長０．５μｍにおけるＣ／Ｎを、傾斜角０°の場合を
基準として示す図である。図３から分かるように、柱状
構造の傾斜角が３０度以上で顕著に高いＣ／Ｎが得られ
る。
【００１３】以上の結果から、基板上に直接あるいは下
地層を介してCoとO を主成分として含む磁性層が少なく
とも１層形成された磁気記録媒体において、前記CoとO
を主成分として含む磁性層が基板方面から３０度以上傾
斜した柱状構造を有し、前記柱状構造を形成する各々の
柱が膜厚方向に略均一な径を有し、かつ前記各々の柱が
湾曲していないことによって、従来のＣｏ系酸化物薄膜
磁気記録媒体に比べて大幅に優れた記録再生特性を有す
る薄膜磁気記録媒体を実現することができる。
地層を介してCoとO を主成分として含む磁性層が少なく
とも１層形成された磁気記録媒体において、前記CoとO
を主成分として含む磁性層が基板方面から３０度以上傾
斜した柱状構造を有し、前記柱状構造を形成する各々の
柱が膜厚方向に略均一な径を有し、かつ前記各々の柱が
湾曲していないことによって、従来のＣｏ系酸化物薄膜
磁気記録媒体に比べて大幅に優れた記録再生特性を有す
る薄膜磁気記録媒体を実現することができる。
【００１４】このように本発明の磁気記録媒体が優れた
高密度記録再生特性を示す理由は、径及び成長方向が均
一な傾斜柱状構造によってヘッド磁界方向に分散の小さ
い異方性が実現され、これによって記録再生特性が向上
するものと思われる。
高密度記録再生特性を示す理由は、径及び成長方向が均
一な傾斜柱状構造によってヘッド磁界方向に分散の小さ
い異方性が実現され、これによって記録再生特性が向上
するものと思われる。
【００１５】尚、図１に示した実施例では基板４と磁性
層１４のみを記載しているが、基板上に下地層を介して
磁性層を形成した場合、磁性層表面側に保護層や潤滑層
を形成した場合、基板の裏側に易滑層を形成した場合、
あるいは基板の両面に磁性層を形成した場合や多層構造
の磁性層とした場合等々、本発明の磁性層を用いた他の
様々な組合せにおいても本発明は有効である。
層１４のみを記載しているが、基板上に下地層を介して
磁性層を形成した場合、磁性層表面側に保護層や潤滑層
を形成した場合、基板の裏側に易滑層を形成した場合、
あるいは基板の両面に磁性層を形成した場合や多層構造
の磁性層とした場合等々、本発明の磁性層を用いた他の
様々な組合せにおいても本発明は有効である。
【００１６】また、実施例としては磁性層としてＣｏ−
Ｏを用いた場合についてのみ述べてきたが、Ｃｏ−Ｎｉ
−Ｏを用いた場合にも同様の結果が得られた。さらに、
製造方法としては円筒状キャンを用いる方法の他、ベル
ト状の金属薄帯をはじめとする他の形状の支持体に沿っ
て基板を走行させることによっても本発明の薄膜磁気記
録媒体を形成することが出来る。
Ｏを用いた場合についてのみ述べてきたが、Ｃｏ−Ｎｉ
−Ｏを用いた場合にも同様の結果が得られた。さらに、
製造方法としては円筒状キャンを用いる方法の他、ベル
ト状の金属薄帯をはじめとする他の形状の支持体に沿っ
て基板を走行させることによっても本発明の薄膜磁気記
録媒体を形成することが出来る。
【００１７】
【発明の効果】以上のように本発明の磁気記録媒体によ
れば、優れた記録再生特性を有するＣｏ系酸化物薄膜を
有する磁気記録媒体を提供することができる。
れば、優れた記録再生特性を有するＣｏ系酸化物薄膜を
有する磁気記録媒体を提供することができる。
【図１】本発明の磁気記録媒体の断面構造の一例を示す
図である。
図である。
【図２】本発明の薄膜磁気記録媒体の製造装置の一例を
示す図である。
示す図である。
【図３】柱状構造の傾斜角と記録再生特性の関係を示す
図である。
図である。
【図４】Ｃｏ系酸化物薄膜磁気記録媒体の一般的な断面
構造を示す図である。
構造を示す図である。
１ 排気系 ２ 真空槽 ３ 巻き出しロール ４ 高分子基板 ５ 磁性層形成用キャン ６ 電子ビーム ７ 電子ビーム蒸発源 ８ 酸素導入ノズル ９ 遮蔽板 １０ 巻き取りロール １１ ガイドロール １２ 回転方向 １４ 磁性層 １５ 柱状構造を構成する柱
Claims (2)
- 【請求項１】 基板上に直接あるいは下地層を介してCo
とO 、またはCoとNiとO を主成分として含む磁性層が少
なくとも１層形成された薄膜磁気記録媒体において、前
記磁性層が、基板法面から３０度以上、略直線状に傾斜
した柱状構造を有し、前記柱状構造を形成する各々の柱
が膜厚方向に略均一な径を有することを特徴とする薄膜
磁気記録媒体。 - 【請求項２】 基板の形状がテープ状であり、かつ柱状
構造を形成する柱が、前記基板の略長さ方向に傾斜して
いることを特徴とする請求項１記載の薄膜磁気記録媒
体。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11735593A JPH06333225A (ja) | 1993-05-19 | 1993-05-19 | 薄膜磁気記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11735593A JPH06333225A (ja) | 1993-05-19 | 1993-05-19 | 薄膜磁気記録媒体 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06333225A true JPH06333225A (ja) | 1994-12-02 |
Family
ID=14709640
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11735593A Pending JPH06333225A (ja) | 1993-05-19 | 1993-05-19 | 薄膜磁気記録媒体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06333225A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6327234B1 (en) | 1996-06-11 | 2001-12-04 | Pioneer Electronics Corporation | System for discriminating optical discs |
| US7296891B2 (en) | 2001-06-29 | 2007-11-20 | Johnson & Johnson Vision Care, Inc. | Colored contact lens |
-
1993
- 1993-05-19 JP JP11735593A patent/JPH06333225A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6327234B1 (en) | 1996-06-11 | 2001-12-04 | Pioneer Electronics Corporation | System for discriminating optical discs |
| US6487153B2 (en) | 1996-06-11 | 2002-11-26 | Pioneer Electronic Corporation | System for discriminating optical discs |
| US7296891B2 (en) | 2001-06-29 | 2007-11-20 | Johnson & Johnson Vision Care, Inc. | Colored contact lens |
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