JPH06257877A - 一重二重効用吸収式冷凍機 - Google Patents

一重二重効用吸収式冷凍機

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JPH06257877A
JPH06257877A JP3973793A JP3973793A JPH06257877A JP H06257877 A JPH06257877 A JP H06257877A JP 3973793 A JP3973793 A JP 3973793A JP 3973793 A JP3973793 A JP 3973793A JP H06257877 A JPH06257877 A JP H06257877A
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和好 黒柳
Kenji Onishi
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 運転モードの頻繁な切換を繰返し、冷凍機に
とっても内燃機関、冷凍機を含むシステム全体にとって
も不安定な運転となることがなく冷凍機のランニングコ
ストを低減できる。 【構成】 第1の演算器26は、例えば発電機3の最大
発電電力を100%として、この最大発電電力に対する発
電機3の発電電力を発電負荷率とする。第1、第2の演
算器により発電負荷率、空調負荷率を演算し、発電負荷
率が、第2の値より大きいか判断する。大きい場合は、
第1の演算器による演算値が第1の値より大きいか判断
する。大きい場合は、SDモード運転を行なう。小さい
場合は、熱媒体温度第3の値より大きいか否か判断す
る。大きい場合はSモード運転を行なう。小さい場合は
SDモード運転を行なう。発電負荷率が第2の値より小
さい場合は、熱媒体温度が第3の値より大きいか否か判
断する。大きい場合はSDモード運転、小さいときはD
モード運転を行なう。何れも熱媒体温度は一定時間前の
検出値を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関の排熱を溶液
の加熱に利用する一重二重効用吸収式冷凍機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、一重二重効用吸収式冷凍機の溶液
を、コージェネレーションシステムなどにより、内燃機
関の排熱を利用して加熱する場合がある。以下では、従
来の一重二重効用吸収式冷凍機と、このようなコージェ
ネレーションシステムとの概略構成について説明する。
図4は従来の一重二重効用吸収式冷凍機の一例の構成を
説明する図であり、図3は、このような従来のコジェネ
レーションシステムの一例を示す図である。
【0003】従来の一重二重効用吸収式冷凍機1は、バ
ーナなどの熱源で溶液を加熱する高温再生器101と、
該高温再生器101に接続された分離器102と、該分
離器102に加熱流体入り口を接続した高温溶液熱交換
器103と、該高温溶液熱交換器103の加熱流体出口
に中間濃溶液管120を介して接続された低温再生器1
06と、該低温再生器106に冷媒蒸気通路106Aを
介して接続された凝縮器107と、該凝縮器107の底
部にU字形の液封部を備えた液冷媒管121を介して接
続された蒸発器108と、該蒸発器108と同一容器内
に配置された吸収器109と、該吸収器109の底部に
その吸入側を接続した溶液ポンプ105と、該溶液ポン
プ105の吐出側に被加熱流体の入り口側を接続した低
温溶液熱交換器104と、該低温溶液熱交換器104の
被加熱流体の出口側にその吸入側を接続した溶液ポンプ
110と、該溶液ポンプ110の吐出側と前記高温溶液
熱交換器103の被加熱流体入り口側を連通する管に介
装された弁111Bと、前記溶液ポンプ110の吸入側
と前記低温再生器106とを連通する分岐管113と、
を含んで構成されている。
【0004】前記低温再生器106内には仕切り壁10
6Bで区切られた液溜り106Cが形成され、該液溜り
106C内には加熱コイル106Dが配設されている。
該加熱コイル106Dの一端は分離器102に接続され
てその気相側に開口し、他端は隣接する凝縮器107内
に開口している。前記液溜り106C内にはさらに温水
コイル112が配設されており、その両端は熱媒体循環
路6に熱媒体入口127,熱媒体出口128で接続され
ている。温水コイルに導入される熱媒体は通常温水であ
る。前記中間濃溶液管120の低温再生器側末端開口
は、前記加熱コイル上方に配置され、該末端開口から流
出する中間濃溶液は前記液溜り106Cに流入するよう
になっている。
【0005】凝縮器107内と吸収器109内にはそれ
ぞれ冷却水コイルが配置され、蒸発器108内には蒸発
コイル108Aが配置されていて、前記液冷媒管121
の蒸発器108側の末端には、該液冷媒管から供給され
る液冷媒が該蒸発コイル上に散布されるように図示され
ていない液冷媒散布手段が配置されている。蒸発コイル
108Aは空調負荷10に接続されている。125は、
冷熱媒体、通常は冷水を空調負荷から蒸発コイル108
Aに導入する冷水入口であり、126は冷熱媒体を空調
負荷10に導く冷水出口である。なお、123は、冷却
媒体、通常は冷却水を冷却塔から冷却水コイルに導入す
る冷却水入口であり、124は冷却媒体を吐き出す冷却
水出口である。
【0006】前記低温再生器106の液溜り106Cと
仕切り壁106Bを隔てて隣接する区画の底部は前記低
温溶液熱交換器104の加熱流体入り口と連通され、該
低温溶液熱交換器104の加熱流体出口には濃溶液管1
22が接続されている。該濃溶液管122の他端は吸収
器109内の前記冷却水コイル上方に配置された開口を
備え、該開口から流出した濃溶液が前記冷却水コイルに
散布されるようになっている。
【0007】前記分岐管113の一端は低温溶液熱交換
器104の被加熱流体出口と前記溶液ポンプ110の入
り口を結ぶ管に接続され、他端は前記液溜り106Cの
底部に接続されている。また、前記高温溶液熱交換器1
03の被加熱流体出口は高温再生器101に連通されて
いる。
【0008】上記構成の一重二重効用吸収式冷凍機にお
いて、一重効用運転(以下Sモードという)を行う場
合、弁111Bが閉じられる。吸収器109で生成され
た希溶液は、溶液ポンプ115によって圧送され、低温
溶液熱交換器104の被加熱流体側を経て低温再生器1
06の液溜り106Cに流入する。該液溜りには温水コ
イル112が配設されており、液溜りの希溶液は前記温
水コイル112内を流れる熱媒体により加熱されて冷媒
蒸気を発生させる。この冷媒蒸気は冷媒蒸気通路106
Aを経て凝縮器107に流入し、凝縮されて液冷媒とな
ったのち、蒸発器108の蒸発コイル108A上に散布
される。蒸発コイル上に散布された前記液冷媒は、該蒸
発コイル内の冷熱媒体の熱を奪って蒸発し、再び冷媒蒸
気となって吸収器109に流入する。
【0009】一方、前記低温再生器106内で冷媒蒸気
を発生させた稀溶液は濃縮されて液溜りから仕切り壁1
06Bを越えて溢れだし、濃溶液となって低温溶液熱交
換器104の加熱流体側,濃溶液管122を経て吸収器
109に流入する。吸収器109に流入した前記濃溶液
は、吸収器内の冷却水コイル上に散布され、蒸発器10
8から吸収器109に流入してくる前記冷媒蒸気を吸収
して稀溶液となる。稀溶液生成過程で発生する吸収熱
は、冷却水コイル内の冷却水により取り去られる。生成
された前記稀溶液が吸収器109の底部に溜り、溶液ポ
ンプ115で吸入・圧送されて前述のサイクルを繰り返
す。前記蒸発コイル内で熱を奪われた冷熱媒体は低温源
として空調負荷10に送られ、利用される。
【0010】二重効用運転(以下Dモードという)を行
う場合、弁111Bが開かれ、溶液ポンプ115に加え
溶液ポンプ110が運転される。また、温水コイル11
2への熱媒体の流入が停止される。吸収器109で生成
された稀溶液は、溶液ポンプ115,110で圧送さ
れ、低温溶液熱交換器104の被加熱流体側,弁111
B,高温溶液熱交換器103の被加熱流体側を経て高温
再生器101に流入する。高温再生器101に流入した
前記稀溶液は、燃焼熱や伝熱等によって加熱され、分離
器102において冷媒蒸気と中間濃溶液に分離される。
中間濃溶液は高温溶液熱交換器103の加熱流体側,中
間濃溶液管120を経て低温再生器106の液溜り10
6Cに流入し、冷媒蒸気は該液溜り内に配設された加熱
コイル106Dに流入する。加熱コイル106Dに流入
した冷媒蒸気は、該加熱コイル106Dを通過する際に
液溜り内の中間濃溶液を加熱して新たな冷媒蒸気を発生
させ、自身は一部が凝縮液化された気液二相流となって
凝縮器107に流入する。前記新たな冷媒蒸気は冷媒蒸
気通路106Aを経て凝縮器107に流入し、前記気液
二相流となって凝縮器107に流入する冷媒蒸気ととも
に冷却水コイルにより冷却凝縮されて液冷媒となる。
【0011】この液冷媒は蒸発器108に導かれ、蒸発
コイル108A上に散布されて該蒸発コイル内の冷熱媒
体の熱を奪って蒸発し、再び冷媒蒸気となって吸収器1
09に流入する。一方、前記低温再生器106内で冷媒
蒸気を発生させた中間濃溶液は濃縮されて液溜りから仕
切り壁106Bを越えて溢れだし、濃溶液となって低温
溶液熱交換器104の加熱流体側,濃溶液管122を経
て吸収器109に流入する。吸収器109に流入した前
記濃溶液は、吸収器内の冷却水コイル上に散布され、蒸
発器108から吸収器109に流入してくる前記冷媒蒸
気を吸収して稀溶液となる。この稀溶液が溶液ポンプ1
05で吸入・圧送されて前述のサイクルを繰り返す。前
記蒸発コイル内で熱を奪われた冷熱媒体は低温源として
空調負荷10で利用される。
【0012】一重二重併用運転(以下SDモードとい
う)を行う場合、弁111Bの開度が中間開度(必ずし
も50%開度ではない)に設定され、溶液ポンプ11
5,110が運転される。また、温水コイル112にも
低温熱交換器加熱用の熱媒他が流される。この運転モー
ドでは、低温熱交換器104を出た稀溶液の一部が低温
再生器106の液溜りに導かれるとともに、その残りは
高温熱交換器103を経て高温再生器101に導かれ
る。高温再生器101で加熱された稀溶液はDモード運
転の場合と同様、分離器102で冷媒蒸気と中間濃溶液
に分離され、該中間濃溶液は前記低温再生器106の液
溜り106Cに導かれる。すなわち、液溜り106Cに
は、低温熱交換器104をでた稀溶液の一部と、分離器
102で分離された中間濃溶液とが流入する。そして、
この低温再生器106の液溜りに流入した吸収液(稀溶
液の一部と中間濃溶液との混合体)は、温水コイル11
2内を流れる熱媒体と加熱コイル内を流れる冷媒蒸気の
双方によって加熱され、新たな冷媒蒸気を発生させる。
新たな冷媒蒸気を発生させた液溜り内の吸収液は濃縮さ
れて液溜り106Cから溢れだし、濃溶液となって低温
溶液熱交換器104の加熱流体側,濃溶液管122を経
て吸収器109に流入する。このあとの冷媒と吸収液の
動作は、前記Dモード運転の場合と同様である。
【0013】ガスエンジン2は発電機3を駆動し、これ
により電力を得る一方、ガスエンジン2の排熱により吸
収式冷凍機1の溶液の加熱を行なうものである。4は、
ガスエンジン2のエンジン冷却水がガスエンジン2と熱
交換器5の間を循環するエンジン冷却水循環路である。
6は吸収式冷凍機1と熱交換器5との間に熱媒体、通常
は温水を熱媒体循環ポンプ15を介して循環させる熱媒
体循環路である。エンジン冷却水と熱交換器5で熱交換
して吸熱した熱媒体は、熱媒体入口127から温水コイ
ル112に導かれ、温水コイル112で冷却後の熱媒体
は熱媒体出口128から排出される。7は冷却媒体、通
常は冷却水を冷却塔8と吸収式冷凍機1との間で冷却水
循環ポンプ15を介して循環させる冷却水循環路であ
る。冷却媒体は冷却水入口125から蒸発器108に導
入され、冷却水出口から排出される。9は冷熱媒体、通
常は冷水を吸収式冷凍機1と空調負荷との間で冷水循環
ポンプ16を介して循環させる冷水循環路である。冷熱
媒体は、冷水入口125から蒸発コイル108Aに導入
され、冷水出口126から排出される。
【0014】なお、熱交換器11は、三方弁20、21
で熱媒体、冷却媒体の流れを切り替えて、両媒体の熱交
換を行なって暖房運転を行なうためのものであり、熱交
換器12、ファン22は吸収式冷凍機1を運転しないと
きに三方弁23を切り替えてエンジン冷却水を冷却する
ためのものであり、13はガスエンジン2の排ガスを排
出する排ガス管である。熱交換器14は、四方弁25を
切り替えてエンジン冷却水循環ポンプ25でエンジン冷
却水を導くことで、排ガスの熱をエンジン冷却水に吸熱
させ、エンジン排熱の有効利用を図る。
【0015】以上のようなコージェネレーションシステ
ムなどのように内燃機関の排熱を溶液加熱に利用した一
重二重効用吸収式冷凍機においては、冷水出口126部
分における冷熱媒体の温度を冷水温度センサ17で検出
し、かかる検出温度により空調負荷10で必要とされる
負荷の大きさを空調負荷率として制御装置18に設けた
第1の演算器で演算している。すなわち、例えば、検出
温度が9℃の場合を必要な空調負荷率を100%として設
定し、検出温度5℃の場合を必要な空調負荷率を0%と
し、検出温度の大きさに比例して必要な負荷のパーセン
テージが定まるようにしている。また、熱媒体の温度
は、熱媒体入口127部分で熱媒体温度センサ19によ
り検出される。制御装置18は、かかる負荷と熱媒体温
度とに基づいて、上述のSモード、Dモード、SDモー
ドの切換を行なっている。すなわち、負荷が小さく且つ
排熱温度が高いときはSモード、負荷が大きく且つ排熱
温度が低いときはDモード、負荷が小さく且つ排熱温度
が低いときと負荷が大きく且つ排熱温度が高いときとは
SDモードで、それぞれ運転を行なう。これにより、必
要な負荷に対して吸収式冷凍機1に投入される熱量が不
足したり過大とならないように制御している。このよう
に、従来は、冷熱媒体の温度から演算される空調負荷率
などが示す空調の負荷と熱媒体の温度とにより運転モー
ドを切り替える制御が大部分であった。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかし、例えば、冷凍
機1がSDモードで運転されているときに、熱媒体温度
が高く且つ空調負荷率が小さくなった場合は、Sモード
に切り換わる。このとき、熱媒体入口127、熱媒体出
口128における熱媒体温度差はSDモードよりSモー
ドの方が高いため、熱媒体循環路6を流れる熱媒体温度
が一時的に低下する。排熱温度の低下により、必要な負
荷を維持しようとして運転モードはSDモードに切り換
わる。しかし、空調負荷率は低いままで、熱媒体温度の
低下も一時的なものであるのに、空調空調負荷率が高く
且つ熱媒体温度が高い場合の運転を行なおうとするの
で、熱媒体温度の上昇により、またSモードに切換え
る。
【0017】また、排熱を利用した運転モード(Sモー
ド、SDモード)の運転の立ち上げのときには低温再生
器106で、熱媒体により投入される熱量(吸収冷凍機
1が取り込む熱量)は過大となり、もって、熱媒体循環
路6を流れる熱媒体温度は一時的に低下する。例えば、
ガスエンジン2が駆動されていないことにより熱媒体温
度が低くて吸収式冷凍機1に投入される熱がなく、空調
負荷率が高いときは、Dモードで運転される。その後、
発電機3の電力負荷の要請により発電が開始され、熱媒
体の加熱が始まると熱媒体温度が上昇してSDモードに
なる。このときに、上述のように、熱媒体により投入さ
れる熱量(吸収冷凍機1が取り込む熱量)が過大となっ
て、熱媒体温度が低下すると、再びDモードに切換え
る。しかし、Dモード運転ではガスエンジン2の排熱を
利用しないため、熱媒体温度は再び上昇して、再度SD
モードに切り換える。
【0018】このように、内燃機関の排熱を媒介する熱
媒体を熱媒体循環路で導入し、該熱媒体が媒介する熱を
溶液の加熱に利用する一重二重効用吸収式冷温水機にお
いては、従来、上述のような運転モードの頻繁な切換え
が生じ、また、冷凍機1のON−OFFの切換えも頻繁
となり、冷凍機1にとっても、ガスエンジン3などの内
燃機関、冷凍機1を含むシステム全体にとっても大変に
不安定な運転となり、冷凍機1のランニングコストを高
めていた。
【0019】本発明は、熱媒体が内燃機関の排熱を媒介
する一重二重効用吸収式冷凍機において、冷凍機にとっ
ても、内燃機関、冷凍機を含むシステム全体にとっても
不安定な運転とならず、冷凍機のランニングコストを低
減できる一重二重効用吸収式冷凍機を提供することを目
的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
めの本発明の要旨は、内燃機関の排熱を媒介する熱媒体
を熱媒体循環路で導入し、該熱媒体が媒介する熱を溶液
の加熱に利用する一重二重効用吸収式冷凍機において、
空調負荷を演算する第1の演算器と、前記熱媒体の温度
を検出する熱媒体温度検出器と、前記内燃機関の出力を
演算する第2の演算器とを備え、前記空調負荷、前記検
出温度及び前記出力に基づいて運転モードの選択を行な
うようにしたことを特徴とする一重二重効用吸収式冷温
水機にある。
【0021】
【作用】運転モード切換えの判断材料として、空調負荷
の他に熱媒体温度の検出値のみ用いても、一重二重効用
吸収冷凍機においては、その運転モードの違いや、かか
る運転モードの切換えのときか否かによって熱媒体が媒
介する熱の利用量が異なり、また、該熱をまったく利用
しないDモード運転もある。従って、内燃機関から排出
される熱量が同一でも熱媒体温度は変動しうる。そこ
で、空調負荷や熱媒体温度の他に、熱媒体の媒介する熱
の利用量では変動しない内燃機関の出力も判断材料とす
ることで、次のような制御が行なえて、上述の運転モー
ドの頻繁な切換を防止することができる。
【0022】(1)第2の演算器による演算値が予め設
定された第2の値より大きい場合は、まず、第1の演算
器による演算値が予め設定された第1の値より大きいか
否か判断する。これが大きい場合は、SDモード運転を
行なう。小さい場合は、熱媒体温度検出器による検出値
が予め設定された第3の値より大きいか否か判断する。
これが大きい場合はSモード運転を行なう。小さい場合
はSDモード運転を行なう。Dモード運転は行なわな
い。なお、上記の制御では熱媒体温度検出器による検出
値は一定時間前の検出値を用いる。
【0023】これにより、熱媒体温度が第3の値より大
きくかつ負荷が第1の値より大きいためにSDモードで
運転されているときに、熱媒体温度が第3の値より大き
く且つ負荷が第1の値より小さくなった場合は、Sモー
ドに切り換わる。このとき、吸収式冷凍機への熱媒体入
口と熱媒体出口における熱媒体温度差はSDモードより
Sモードの方が高いため、熱媒体循環路を流れる熱媒体
温度が一時的に低下して熱媒体温度が予め設定された第
3の値より低くなるが、熱媒体温度検出器による検出値
は一定時間前の検出値を用いるから、SDモードに切り
変わることはない。しかし、前記の一定時間が経過した
ときは、熱媒体温度検出器による検出値は一定時間前の
検出値を用いるから、熱媒体温度が予め設定された第3
の値より低いと判断されるが、第1の演算器による演算
値が第1の値より小さく、熱媒体温度検出器による検出
値が第3の値より小さい場合であるから、運転モードは
SDモードのままである。この後、前記の一定時間が経
過すると、熱媒体温度検出器による検出値は一定時間前
においても現在においても第3の値より大きい安定した
状態となり、内燃機関の出力や負荷の変動がない限り、
そのままSモード運転を継続する。よって、Sモード運
転とSDモード運転とを頻繁に繰り返す不安定な状態は
生じずに、SDモード運転からSモード運転への安定し
た切り変えができる。
【0024】(2)第2の演算器による演算値が予め設
定された第2の値より大きい場合は、熱媒体温度検出器
による検出値が予め設定された第3の値より大きいか否
か判断する。大きい場合はSDモード運転、小さいとき
はDモード運転を行なう。Sモード運転は行なわない。
この場合も、熱媒体温度検出器による検出値は一定時間
前の検出値を用いる。
【0025】これにより、冷凍機の運転立ち上げの場合
に、内燃機関が駆動されていないことにより熱媒体温度
が低くて吸収式冷凍機に投入される熱がなくて負荷が高
い状態のときは、第2の演算器による演算値が第2の値
より小さく、熱媒体温度検出器による検出値は一定時間
前においても第3の値より小さいから、Dモード運転が
行なわれる。その後、内燃機関が駆動されると熱媒体の
加熱が開始され、Dモード運転では熱媒体の媒介する熱
を吸収式冷凍機で吸熱しないから、熱媒体の温度は徐々
に上昇する。そして、現在における熱媒体温度検出器に
よる検出値が第3の値より大きい状態になっても、一定
時間前においては小さいから、SDモード運転への切換
えは行なわない。このとき、従来のようにSDモード運
転への切換えが行なわれれば、SDモードは熱媒体の熱
を吸収式冷凍機で利用するものゆえ、吸収式冷凍機に熱
媒体により投入される熱量(吸収冷凍機が取り込む熱
量)は過大となり、もって、熱媒体循環路を流れる熱媒
体温度は一時的に低下して、それによりSモードに再び
戻ることにより、熱媒体温度が再度上昇して、また、S
Dモードに切り換わることとが、このようにSDモード
運転への切換えがを行なわないで、熱媒体温度が直線的
に上昇をつづける。そして、一定時間前においては熱媒
体温度が第3の値を超えたとき、現在の熱媒体温度は第
3の値よりある程度大きなものとなっている。この時点
で熱媒体温度検出器による検出温度は第3の値を超える
から、SDモードに切換える。これにより、上述のよう
に熱媒体温度は一時的に下がるが、かかる温度低下は現
在の熱媒体温度が第3の値よりある程度高い状態から起
こるため、この温度低下によって、Sモード運転とSD
モード運転との間で頻繁に切換を行なうことなく、安定
した運転モード切換えがを行なう。
【0026】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ説
明する。図1は、本願発明の一実施例にかかる一重二重
効用吸収式冷温水機を組み入れたコジェネレーションシ
ステムの構成の一例を説明する図である。図3と同一符
号の部材は、図3を参照して説明した従来の一重二重効
用吸収式冷温水機の当該部材と同様であるため、説明を
省略する。また、冷凍機1の構造も図4を参照して説明
した従来の冷凍機1と同様であるため、説明を省略し、
以下では図4の符号もそのまま用いて説明する。
【0027】本実施例の吸収式冷凍機においては例え
ば、発電機3の発電負荷率を演算する第2の演算器26
を備えている。演算器26は、例えば発電機3の最大発
電電力を100%として、この最大発電電力に対する発電
機3の発電電力を発電負荷率としてパーセンテージであ
らわす。第2の演算器26は、この発電負荷率により、
ガスエンジン2の最大出力に対する該エンジン2の出力
を間接的に演算するものである。演算器26で演算され
た発電負荷率は、エンジン出力信号として制御装置27
に送られる。
【0028】制御装置27は、図3を参照して説明した
制御装置18と同様の図示しない第1の演算器を備え、
発電負荷率、第1の演算器で演算される空調負荷率及び
熱媒体温度とに基づき以下のような制御を行なう。
【0029】図2は、かかる制御を説明するフローチャ
ートである。同図を参照して、最初に、第1、第2の演
算器により発電負荷率、空調負荷率を演算する。この
後、発電負荷率が、予め設定された第2の値(例えば70
%)より大きいか否かを判断する。
【0030】第2の演算器26による演算値が予め設定
された第2の値より大きい場合は、まず、図示しない第
1の演算器による演算値が予め設定された第1の値より
大きいか否か判断する。これが大きい場合は、SDモー
ド運転を行なう。小さい場合は、熱媒体温度センサ19
による検出値が予め設定された第3の値より大きいか否
か判断する。これが大きい場合はSモード運転を行な
う。小さい場合はSDモード運転を行なう。Dモード運
転は行なわない。なお、この場合、熱媒体温度センサ1
9による検出値は一定時間(数分程度)前の検出値を用
いる。
【0031】これにより、熱媒体温度が第3の値より大
きくかつ空調負荷率が第1の値より大きいためにSDモ
ードで運転されているときに、熱媒体温度が第3の値よ
り大きく且つ空調負荷率が第1の値より小さくなった場
合は、Sモードに切り換わる。このとき、吸収式冷凍機
への熱媒体入口127部分と熱媒体出口128部分とに
おける熱媒体温度差はSDモードよりSモードの方が高
いため、熱媒体循環路6を流れる熱媒体温度が一時的に
低下して熱媒体温度が第3の値より低くなるが、熱媒体
温度センサ19による検出値は一定時間前の検出値を用
いるから、SDモードに切り変わることはない。しか
し、前記の一定時間が経過したときは、熱媒体温度セン
サ19による検出値は一定時間前の検出値を用いている
ことから、熱媒体温度が予め設定された第3の値より低
いと判断されるが、図示しない第1の演算器による演算
値が第1の値より小さく、熱媒体温度センサ19による
検出値が第3の値より小さい場合であるから、運転モー
ドはSDモードのままである。この後、前記の一定時間
が経過すると、熱媒体温度センサ19による検出値は一
定時間前においても現在においても第3の値より大きい
安定した状態となり、ガスエンジン3の出力や空調負荷
の変動がない限り、そのままSモード運転を継続する。
よって、Sモード運転とSDモード運転とを頻繁に繰り
返す不安定な状態は生じずに、SDモード運転からSモ
ード運転への安定した切り変えができる。
【0032】なお、本実施例のコジェネレーションシス
テムにより、冷凍機1に熱媒体の熱を取り込む構成の場
合等においては、熱媒体を冷凍機1の他給湯などにも用
いる場合があるが、この場合は発電負荷率が100%であ
ったとしても熱媒体温度がことがある。このようなとき
は、熱媒体温度と第3の値とを比較してSモード運転ま
たはSDモード運転を選択する。
【0033】発電負荷率が第2の値より小さい場合は、
熱媒体温度センサ19による検出値が第3の値より大き
いか否か判断する。大きい場合はSDモード運転、小さ
いときはDモード運転を行なう。Sモード運転は行なわ
ない。この場合も、熱媒体温度センサ19による検出値
は一定時間前の検出値を用いる。
【0034】これにより、冷凍機1の運転立ち上げの場
合に、ガスエンジン3が駆動されていないことにより熱
媒体温度が低くて冷凍機1に投入される熱がなく空調負
荷が高い状態のときは、第2の演算器26による演算値
が第2の値より小さく、熱媒体温度センサ19による検
出値は一定時間前においても第3の値より小さいから、
Dモード運転が行なわれる。その後、ガスエンジン3が
駆動されると熱媒体の加熱が開始され、Dモード運転で
は熱媒体の媒介する熱を冷凍機1で吸熱しないから、熱
媒体の温度は徐々に上昇する。そして、現在における熱
媒体温度センサ19による検出値が第3の値より大きい
状態になっても、一定時間前においては小さいから、S
Dモード運転への切換えは行なわない。このとき、従来
のようにSDモード運転への切換えが行なわれれば、S
Dモードは熱媒体の熱を冷凍機1で利用するものゆえ、
冷凍機1に熱媒体により投入される熱量(冷凍機1が取
り込む熱量)は過大となり、もって、熱媒体循環路6を
流れる熱媒体温度は一時的に低下して、それによりSモ
ードに再び戻ることにより、熱媒体温度が再度上昇し
て、また、SDモードに切り換わることとが、本実施例
ではこのようにSDモード運転への切換えがを行なわな
いで、熱媒体温度が直線的に上昇をつづける。そして、
一定時間前においては熱媒体温度が第3の値を超えたと
き、現在の熱媒体温度は第3の値よりある程度大きなも
のとなっている。この時点で熱媒体温度センサ19によ
る検出温度は第3の値を超えるから、SDモードに切換
える。これにより、上述のように熱媒体温度は一時的に
下がるが、かかる温度低下は現在の熱媒体温度が第3の
値よりある程度高い状態から起こるため、この温度低下
によって、Sモード運転とSDモード運転との間で頻繁
に切換を行なうことなく、安定した運転モード切換えを
行なう。
【0035】なお、発電負荷率が第1の値より小さく
て、上述のように熱媒体を冷凍機1の他給湯などにも用
いる場合も、熱媒体温度と第3の値を比較してDモード
運転とSDモード運転との選択を行なう。
【0036】また、上述の予め設定された第1、第2、
第3の値はガスエンジン3や冷凍機1の能力や個々の特
性などにより異なり、具体的にはこれらの様々な条件を
考慮して決定する。上述の一定期間を具体的にどのよう
な期間に設定するかということも同様であるが、一般的
には数分程度である。
【0037】
【発明の効果】以上説明した、本発明の一重二重効用吸
収式冷凍機によれば、上述のとおり、運転モード切換え
のときや運転立ち上げのときに、運転モードの頻繁な切
換を繰返し、冷凍機にとっても内燃機関、冷凍機を含む
システム全体にとっても不安定な運転となることがなく
冷凍機のランニングコストを低減できる一重二重効用吸
収式冷凍機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例にかかる一重二重効用吸収式
冷凍機をコジェネレーションシステムに組み入れた場合
の構成の一例を説明する図である。
【図2】本実施例にかかる一重二重効用吸収式冷凍機の
制御を説明するフローチャート図である。
【図3】従来の一重二重効用吸収式冷凍機をコジェネレ
ーションシステムに組み入れた場合の構成の一例を説明
する図である。
【図4】従来の一重二重効用吸収式冷凍機の構造の一例
を説明する図である。
【符号の説明】
6 熱媒体循環路 9 冷却水循環路 17 循環水温度センサ 19 熱媒体温度センサ 26 第2の演算器 27 第1の演算器を備えた制御装置

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の排熱を媒介する熱媒体を熱媒
    体循環路で導入し、該熱媒体が媒介する熱を溶液の加熱
    に利用する一重二重効用吸収式冷凍機において、空調負
    荷を演算する第1の演算器と、前記熱媒体の温度を検出
    する熱媒体温度検出器と、前記内燃機関の出力を演算す
    る第2の演算器とを備え、前記前記空調負荷、前記検出
    温度及び前記出力に基づいて運転モードの切換を行なう
    ようにしたことを特徴とする一重二重効用吸収式冷温水
    機。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002147890A (ja) * 2000-11-14 2002-05-22 Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd 空調方法及び空調装置
JP2012202589A (ja) * 2011-03-24 2012-10-22 Hitachi Appliances Inc 吸収式ヒートポンプ装置

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JP2002147890A (ja) * 2000-11-14 2002-05-22 Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd 空調方法及び空調装置
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