JPH0625668A - 液晶組成物、それを有する液晶素子、それ等を用いた表示方法及び表示装置 - Google Patents

液晶組成物、それを有する液晶素子、それ等を用いた表示方法及び表示装置

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JPH0625668A
JPH0625668A JP28720691A JP28720691A JPH0625668A JP H0625668 A JPH0625668 A JP H0625668A JP 28720691 A JP28720691 A JP 28720691A JP 28720691 A JP28720691 A JP 28720691A JP H0625668 A JPH0625668 A JP H0625668A
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liquid crystal
general formula
iii
crystal composition
formula
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JP28720691A
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Yoshimasa Mori
省誠 森
Masahiro Terada
匡宏 寺田
Kenji Shinjo
健司 新庄
Masataka Yamashita
眞孝 山下
Kazuharu Katagiri
一春 片桐
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Canon Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 良好な配向性を示し、駆動電圧マージンが大
きく、かつ駆動温度マージンの広い液晶組成物及びそれ
を使用する液晶素子、それを用いた表示方法、表示装置
を提供する。 【構成】 で表わされる液晶性化合物の少なくとも一種と (式中、R1,R2,R3,R4はC1〜18アルキル基等
であり、Z1は−COO−又は−CH2O−を示し、
1,X2,X3は単結合、−O−,−COO−等を示
す。A1は単結合、 等を示す。Y1,Y2は水素原子、ハロゲン原子、メチル
基またはトリフルオロメチル基、Y3はハロゲン原子、
2は単結合、 である。)で表される液晶性化合物の少なくとも一種と
を含有する液晶組成物、該液晶組成物を1対の電極基板
間に配置してなる液晶素子、該液晶素子を用いた表示方
法、表示装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液晶組成物およびそれ
を使用した表示素子並びに表示装置に関し、さらに詳し
くは、電界に対する応答特性が改善された新規な液晶組
成物、およびそれを使用した液晶表示素子や液晶−光シ
ャッター等に利用される液晶素子並びに該液晶素子を表
示に使用した表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、液晶は電気光学素子として種
々の分野で応用されている。現在実用化されている液晶
素子はほとんどが、例えばエム シャット(M.Sch
adt)とダブリュ ヘルフリッヒ(W.Helfri
ch)著“アプライド フィジックス レターズ”
(“Applied Physics Letter
s”)Vo.18,No.4(1971.2.15)
P.127〜128の“Voltage Depend
ent Optical Activity ofa
Twisted Nematic Liquid
Crystal”に示されたTN(Twisted N
ematic)型の液晶を用いたものである。
【0003】これらは、液晶の誘電的配列効果に基づい
ており、液晶分子の誘電異方性のために平均分子軸方向
が、加えられた電場により特定の方向に向く効果を利用
している。これらの素子の光学的な応答速度の限界はミ
リ秒であるといわれ、多くの応用のためには遅すぎる。
一方、大型平面ディスプレイへの応用では、価格,生産
性などを考え合わせると、単純マトリクス方式による駆
動が最も有力である。単純マトリクス方式においては、
走査電極群と信号電極群をマトリクス状に構成した電極
構成が採用され、その駆動のためには、走査電極群に順
次周期的にアドレス信号を選択印加し、信号電極群には
所定の情報信号をアドレス信号と同期させて並列的に選
択印加する時分割駆動方式が採用されている。
【0004】しかし、この様な駆動方式の素子に前述し
たTN型の液晶を採用すると、走査電極が選択され、信
号電極が選択されない領域、或いは走査電極が選択され
ず、信号電極が選択される領域(所謂“半選択点”)に
も有限に電界がかかってしまう。
【0005】選択点にかかる電圧と、半選択点にかかる
電圧の差が充分に大きく、液晶分子を電界に垂直に配列
させるのに要する電圧閾値がこの中間の電圧値に設定さ
れるならば、表示素子は正常に動作するわけであるが、
走査線数(N)を増加して行なった場合、画面全体(1
フレーム)を走査する間に一つの選択点に有効な電界が
かかっている時間(duty比)が1/Nの割合で減少
してしまう。
【0006】このために、くり返し走査を行なった場合
の選択点と非選択点にかかる実効値としての電圧差は、
走査線数が増えれば増える程小さくなり、結果的には画
像コントラストの低下やクロストークが避け難い欠点と
なっている。
【0007】この様な現象は、双安定性を有さない液晶
(電極面に対し、液晶分子が水平に配向しているのが安
定状態であり、電界が有効に印加されている間のみ垂直
に配向する)を時間的蓄積効果を利用して駆動する(即
ち、繰り返し走査する)ときに生ずる本質的には避け難
い問題点である。
【0008】この点を改良する為に、電圧平均化法、2
周波駆動法や、多重マトリクス法等が既に提案されてい
るが、いずれの方法でも不充分であり、表示素子の大画
面化や高密度化は走査線数が充分に増やせないことによ
って頭打ちになっているのが現状である。
【0009】このような従来型の液晶素子の欠点を改善
するものとして、双安定性を有する液晶素子の使用がク
ラーク(Clark)およびラガウェル(Lagerw
all)により提案されている(特開昭56−1072
16号公報、米国特許第4,367,924号明細書
等)。
【0010】双安定性液晶としては、一般にカイラルス
メクティックC相(SmC*相)又はH相(SmH*)を
有する強誘電性液晶が用いられる。
【0011】この強誘電性液晶は電界に対して第1の光
学的安定状態と第2の光学的安定状態からなる双安定状
態を有し、従って前述のTN型の液晶で用いられた光学
変調素子とは異なり、例えば一方の電界ベクトルに対し
て第1の光学的安定状態に液晶が配向し、他方の電界ベ
クトルに対しては第2の光学的安定状態に液晶が配向さ
れている。また、この型の液晶は、加えられる電界に応
答して、上記2つの安定状態のいずれかを採り、且つ電
界の印加のないときはその状態を維持する性質(双安定
性)を有する。
【0012】以上の様な双安定性を有する特徴に加え
て、強誘電性液晶は高速応答性であるという優れた特徴
を持つ。それは強誘電性液晶の持つ自発分極と印加電場
が直接作用して配向状態の転移を誘起するためであり、
誘電率異方性と電場の作用による応答速度より3〜4オ
ーダー速い。
【0013】このように強誘電性液晶はきわめて優れた
特性を潜在的に有しており、このような性質を利用する
ことにより、上述した従来のTN型素子の問題点の多く
に対して、かなり本質的な改善が得られる。特に、高速
光学光シャッターや、高密度,大画面ディスプレイへの
応用が期待される。
【0014】この強誘電性液晶層を一対の基板間に挟持
した素子で前述した様な単純マトリクス表示装置とした
場合では、例えば特開昭59−193426号公報、特
開昭59−193427号公報、特開昭60−1560
46号公報、特開昭60−156047号公報などに開
示された駆動法を適用することができる。
【0015】図4は、本発明の実施例中で用いた駆動法
の波形図である。又、図5は、本発明で用いたマトリク
ス電極を配置した強誘電性液晶パネル51の平面図であ
る。図5の液晶パネル51には、走査電極群52の走査
線と情報電極群53のデータ線とが互いに交差して配線
され、その交差部の走査線(52)とデータ線(53)
との間には強誘電性液晶が配置されている。
【0016】図4(A)中のSSは選択された走査線に
印加する選択走査波形を、SNは選択されていない非選
択走査波形を、ISは選択されたデータ線に印加する選
択情報波形(黒)を、INは選択されていないデータ線
に印加する非選択情報信号(白)を表わしている。又、
図中(IS−SS)と(IN−SS)は選択された走査線上
の画素に印加する電圧波形で、電圧(IS−SS)が印加
された画素は黒の表示状態をとり、電圧(IN−SS)が
印加された画素は白の表示状態をとる。
【0017】図4(B)は図4(A)に示す駆動波形
で、図6に示す表示を行ったときの時系列波形である。
図4に示す駆動例では、選択された走査線上の画素に印
加される単一極性電圧の最小印加時間Δtが書込み位相
2の時間に相当し、1ラインクリヤt1位相の時間が2
Δtに設定されている。さて、図4に示した駆動波形の
各パラメータVS,V1,Δtの値は使用する液晶材料の
スイッチング特性によって決定される。
【0018】図7は後述するバイアス比を一定に保った
まま駆動電圧(VS+V1)を変化させたときの透過率T
の変化、即ちV−T特性を示したものである。ここでは
Δt=50μsec、バイアス比VI/(VI+VS)=
1/3に固定されている。図7の正側は図4で示した
(IN−SS)、負側は(IS−SS)で示した波形が印加
される。
【0019】ここで、V1,V3をそれぞれ実駆動閾値電
圧及びクロストーク電圧と呼ぶ。また、V2<V1<V3
の時ΔV=V3−V1を電圧マージンと呼び、マトリクス
駆動可能な電圧幅となる。V3はFLC表示素子駆動
上、一般的に存在すると言ってよい。具体的には、図4
(A)(IN−SS)の波形におけるVBによるスイッチ
ングを起こす電圧値である。勿論、バイアス比を大きく
することによりV3の値を大きくすることは可能である
が、バイアス比を増すことは情報信号の振幅を大きくす
ることを意味し、画質的にはちらつきの増大、コントラ
ストの低下を招き好ましくない。
【0020】我々の検討ではバイアス比1/3〜1/4
程度が実用的であった。ところで、バイアス比を固定す
れば、電圧マージンΔVは液晶材料のスイッチング特性
に強く依存し、ΔVの大きい液晶材料がマトリクス駆動
上非常に有利であることは言うまでもない。
【0021】この様なある一定温度において、情報信号
の2通りの向きによって選択画素に「黒」および「白」
の2状態を書き込むことが可能であり、非選択画素はそ
の「黒」または「白」の状態を保持することが可能であ
る印加電圧の上下限の値およびその幅(駆動電圧マージ
ンΔV)は、液晶材料間で差があり、特有なものであ
る。また、環境温度の変化によっても駆動マージンはズ
レていくため、実際の表示装置の場合、液晶材料や環境
温度に対して最適駆動電圧にしておく必要がある。
【0022】しかしながら、実用上この様なマトリクス
表示装置の表示面積を拡大していく場合、各画素におけ
る液晶の存在環境の差(具体的には温度や電極間のセル
ギャップの差)は当然大きくなり、駆動電圧マージンが
小さな液晶では表示エリア全体に良好な画像を得ること
が出来なくなる。さらに、この様なマトリクス表示装置
を実現するためには、使用される液晶材料の配向特性も
また重要な課題となる。
【0023】現在広く用いられているTN型液晶材料は
簡便なラビング配向処理が行なわれた配向膜を用いて、
特定の相状態(例えばネマチック相状態)に配向され
る。これに対し、SmC*液晶材料は同様のラビング配
向処理ではジグザグ欠陥や、液晶セル中のギャップ保持
材(例えばスペーサービーズ等)周辺で配向欠陥が生じ
やすいという特徴がある。さらには、液晶素子構成要素
に由来する配向膜表面の凹凸などによって生じる配向膜
のラビング状態の差異により配向欠陥が容易に生じてし
まう。
【0024】これらは、SmC*相状態が等方相状態か
らいくつかの相転移を経由した相状態である場合が多
く、また、ネマチック相と比較し、より結晶相に近い相
状態であることにも起因していると、本発明者らは推察
している。そして、重大な問題点となるのは、これらの
配向欠陥は、SmC*液晶材料の特徴である双安定性を
低下させ、さらには画質の低下、コントラストの低下、
またクロストークの増大を招く要因となってしまうこと
である。
【0025】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前述した様
な従来の液晶素子の問題点を解決し、高速光シャッター
や高密度、大画面ディスプレーへの応用が期待されてい
る強誘電性液晶素子を実用できるように、簡便なラビン
グ処理によって、容易に配向し、欠陥の無い均一なモノ
ドメイン配向性を示し、さらに、駆動電圧マージンが大
きく、液晶素子の表示エリア上に、ある程度の温度バラ
ツキがあっても、全画素が良好にマトリクス駆動できる
駆動温度マージンの広い液晶組成物および該液晶組成物
を使用する液晶素子、表示装置を提供することにある。
【0026】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記一般式
(I)
【0027】
【化34】
【0028】(式中、R1,R2はそれぞれ独立に炭素原
子数が1〜18の直鎖状または分岐状のアルキル基であ
り、該アルキル基中の1個もしくは隣接しない2個以上
の−CH2−基は、ヘテロ原子が隣接しない条件におい
て、−O−,−CO−,−COO−,−OCO−,−O
COO−または−CH(ハロゲン原子)−によって置き
換わってもよい。Z1は−COO−又は−CH2O−を示
し、X1,X2はそれぞれ独立に単結合、−O−,−CO
O−,−OCO−,−CO−,−OCOO−を示す。
【0029】A1は単結合,
【0030】
【化35】
【0031】Y1,Y2はそれぞれ独立に水素原子,ハロ
ゲン原子,メチル基またはトリフルオロメチル基を示
す。)
【0032】で表わされる液晶性化合物の少なくとも一
種と下記一般式(II)
【0033】
【化36】
【0034】(式中、R3,R4はそれぞれ独立に炭素原
子数が1〜18の直鎖状または分岐状のアルキル基であ
り、該アルキル基中の1個もしくは隣接しない2個以上
の−CH2−基は、ヘテロ原子が隣接しない条件におい
て、−O−,−CO−,−COO−,−OCO−,−O
COO−または−CH(ハロゲン原子)−によって置き
換わってもよい。X3は単結合、−O−,−COO−ま
たは−OCO−であり、Y3はハロゲン原子、A2は単結
合あるいは
【0035】
【化37】
【0036】である。)で表される液晶性化合物の少な
くとも一種とを含有することを特徴とする液晶組成物、
そして前記液晶組成物に、さらに下記一般式(III)
【0037】
【化38】
【0038】(式中、R5は置換基を有していてもよい
炭素原子数1〜18の直鎖状または分岐状のアルキル基
である。X4は単結合、−O−,−COO−,OCO−
であり、Z2は単結合、−COO−,−OCO−,−C
OS−,−SCO−であり、X5は−OCH2−,−CO
OCH2−,−OCO−または
【0039】
【化39】
【0040】Lは1〜12である。)で表される液晶性
化合物の少なくとも一種を含有させた液晶組成物、およ
び該液晶組成物を一対の電極基板間に配置してなる液晶
素子並びにその液晶素子を有する表示装置を提供するも
のである。
【0041】さらに、本発明は前記液晶組成物並びに液
晶素子を表示に使用する使用方法を提供するものであ
る。
【0042】一般式(I)で示される液晶性化合物のう
ち、好ましい化合物としては下記[Ia]〜[Ie]式
で示される化合物が挙げられる。
【0043】
【化40】
【0044】(式中、R1,R2,X1,X2は前述の通
り) さらに、より好ましいR1,R2は下記の(I−i)〜
(I−iv)から選ばれる。
【0045】(I−i)炭素原子数が1〜16のn−ア
ルキル基、より好ましくは炭素原子数4〜14のn−ア
ルキル基
【0046】
【化41】
【0047】(ただし、m´は0〜7の整数であり、n
´は1〜9の整数である。又、光学活性であっても良
い。)
【0048】
【化42】
【0049】(ただし、r´は0〜7の整数であり、s
´は0もしくは1である。又、t´は1〜14の整数で
ある。又、これは光学活性であっても良い。)
【0050】
【化43】
【0051】(ただし、p´は0または1で、x´は4
〜14の整数である。*は不斉炭素原子を示す。)
【0052】一般式(II)で示される液晶性化合物の
うち、好ましい化合物としては下記[IIa]〜[II
b]式で示される化合物が挙げられる。
【0053】
【化44】
【0054】(式中、R3,R4,X3,Y3は前述の通り
である)
【0055】又、さらに上記[IIa],[IIb]式
において、X3の好ましい例としては単結合,−O−で
あり、Y3の好ましい例としてはCl,Fであり、特に
好ましくはFを挙げることができる。
【0056】又、一般式(II)で示される液晶性化合
物において、R3,R4の好ましい例として[II−i]
〜[II−iii]を挙げることができる。 [II−i] 炭素数1〜16のn−アルキル基
【0057】
【化45】
【0058】(ただし、m′は0〜7の整数であり、
n′は1〜9の整数であるが、2≦m′+n′≦14の
範囲内にある。)
【0059】
【化46】
【0060】(ただし、r′は0〜7の整数であり、
s′は0もしくは1である。又、t′は1〜14の整数
であるが、1≦r′+s′+t′≦14の範囲内にあ
る。)
【0061】また、前述の一般式(III)で示される
化合物のうち、好ましい化合物例としては、下記式(I
II−a)〜(III−f)で示される化合物が挙げら
れる。
【0062】
【化47】
【0063】(R5,X4,X5,Lは前述の通り)さら
に、上記式(III−a)〜(III−f)で示される
化合物のうち、特に好ましい化合物例としては式(II
I−a)、式(III−b)、式(III−c)を挙げ
ることができる。
【0064】又、さらに上述の式(III−a)〜(I
II−f)におけるX4,X5の好ましい例としては、下
記(III−i)〜(III−v)を挙げることができ
る。 (III−i) X4が単結合、X5が−O−CH2− (III−ii) X4が単結合、X5が−COO−CH
2− (III−iii)X4が単結合、X5が−OCO− (III−iv) X4が−O−、X5が−O−CH2− (III−v) X4が−O−、X5が−COOCH2
【0065】一般式(I)で表わされる液晶性化合物の
代表的な合成経路を以下に示す。
【0066】
【化48】
【0067】
【化49】
【0068】
【化50】
【0069】
【化51】
【0070】次に、一般式(I)で示される液晶性化合
物の代表的な合成例を以下に示す。
【0071】合成例1 5−ヘキシルチオフエン−2−カルボン酸−4−(5−
ドデシル−2−ピリミジニル)フエニル(例示化合物N
o.1−67)の製造
【0072】
【化52】
【0073】i)2−ヘキサノイルチオフエンの製造 5リットルの5ツロフラスコにチオフエン187.3g
(2.23mol)、n−ヘキサノイルクロライド30
0g(2.23mol)、ドライ(dry)ベンゼン
2.7リットルを入れ、0℃以下に冷却した。撹拌下、
SnCl 237.9g(9.13×10−1mo
l)を0℃以下にて1時間かけて滴下した。30分間同
温にて撹拌した後、除々に室温にもどしながら3時間3
0分反応させた。
【0074】反応終了後、10%HCl 2リットルを
添加し、10分間撹拌した後、ベンゼン層を10%HC
l(500ml×3)、水(500ml×3)、5%N
Co (500ml×3)、水(500ml×
3)にて洗浄した。CaCl にて乾燥した後溶媒留
去し粗生成物408gを得た。これを窒素気流下、減圧
蒸留し、精製品313.4gを得た。(収率77.2
%)
【0075】ii)2−ヘキシルチオフエンの製造 10リットルの5ツ口フラスコに2−ヘキサノイルチオ
フエン300g(1.65mol)、抱水ヒドラジン
(60%)582.1ml、ジエチレングリコール5リ
ットルを入れ、180℃で過剰の水、抱水ヒドラジンを
留去しながら、2時間反応させた。その後110℃まで
冷却し、KOH313.7gを加え、再び加熱して18
0℃で2時間反応させた。
【0076】反応終了後、水10リットルに注入、IP
Eにて抽出(2リットル×2)、水洗(2リットル×
4)、CaCl 乾燥、溶媒留去して粗生成物285
gを得た。これを窒素気流下、減圧蒸留し、精製品23
0gを得た。(収率83.0%)
【0077】iii)5−ヘキシルチオフエン−2−カ
ルバルデヒドの製造 3リットルの4ツ口フラスコにN,N−ジメチルホルム
アミド173.7g(2.38mol)を入れ、5℃に
冷却した。次に、POCl 201.4g(1.31
mol)を撹拌下10℃以下にて15分間で添加した。
同温にて30分間撹拌した後、室温にもどし2−ヘキシ
ルチオフエン200g(1.19mol)を10分間で
滴下した。室温にて1時間30分撹拌した後、60℃に
加熱し2時間反応させた。
【0078】反応終了後、氷水5リットルに注入し、ク
ロロホルム抽出(2リットル×3)、水洗(2リットル
×6)し、CaCl 乾燥、溶媒留去した後、これを
窒素気流下、減圧蒸留し、生成物199.2gを得た。
(収率85.0%)
【0079】iv)5−ヘキシルチオフエン−2−カル
ボン酸の製造5リットルの4ツ口フラスコに5−ヘキシ
ルチオフエン−2−カルバルデヒド90.0g(4.5
9×10−1mol)、エタノール540ml、AgN
水溶液(AgNO 171.0g、水540m
l)を添加し、その後NaOH水溶液(NaOH 9
1.8g、水270ml)を室温にて30分間かけて滴
下した。その後1時間30分反応させた。
【0080】反応終了後濾過し、濾液を6N−HClに
て酸性側として折出した結晶を濾過し粗生成物を得た。
これを50%含水エタノールにて再結晶をし74.5g
の精製品を得た。(収率76.6%)
【0081】v)5−ヘキシルチオフエン−2−カルボ
ン酸クロライドの製造 5−ヘキシルチオフエン−2−カルボン酸1.0g
(4.72×10−3mol)に塩化チオニル10ml
を添加した。80℃で4時間加熱撹拌した後、過剰の塩
化チオニルを減圧留去し5−ヘキシルチオフエン−2−
カルボン酸クロライドを得た。
【0082】vi)5−ヘキシルチオフエン−2−カル
ボン酸−4−(5−ドデシル−2−ピリミジニル)フエ
ノール製造 4−(5−ドデシル−2−ピリミジニル)フエノール
0.80g(2.36×10−3mol)にピリジン1
5mlを加え氷水浴中で冷却した。これに5−ヘキシル
チオフエン−2−カルボン酸クロライド0.54g
(2.36×10−3mol)を添加し、室温で5時間
反応させた。反応終了後水100mlに注入し、濃塩酸
で酸性側とした後、イソプロピルエーテルで抽出した
(50ml×3)。その後、洗液が中性となるまで水洗
を繰り返した。無水硫酸マグネシウムで乾燥後溶媒留去
して粗生成物を得た。これをシリカゲルカラムクロマト
グラフイー(展開液ヘキサン/酢酸エチル=10/1)
により精製した後、エタノールから再結晶して精製品
0.38gを得た。(収率30.2%) 相転移温度(℃)
【0083】
【数1】
【0084】合成例2 5−ドデシル−2−チオフエンカルボン酸4−(4′−
デシルビフエニル)エステル(例示化合物No.1−3
7)の製造 合成例1vi)における4−(5−ドデシル−2−ピリ
ミジニル)フエノールの代わりに4′−デシルビフエニ
ル−4−オールを用い、5−ヘキシルチオフエン−2−
カルボン酸クロライドの代わりに、5−ドデシルチオフ
エン−2−カルボン酸クロライドを用いた以外は合成例
1と同様にして標記化合物0.7gを得た。(収率73
%) 相転移温度(℃)
【0085】
【数2】
【0086】合成例3 5−ブチルチオフェン−2−カルボン酸4−(5−オク
チル−2−ピリミジニル)−2−フルオロフェニル(例
示化合物No.1−104)の製造 合成例1vi)における4−(5−ドデシル−2−ピリ
ミジニル)フエノールの代わりに、4−(5−オクチル
−2−ピリミジニル)−2−フルオロフエノールを用
い、5−ヘキシルチオフエン−2−カルボン酸クロライ
ドの代わりに、5−ブチルチオフエン−2−カルボン酸
クロライドを用いた以外は合成例1と同様にして標記化
合物0..74gを得た。(収率39.4%) 相転移温度(℃)
【0087】
【数3】
【0088】前記一般式(I)で表される液晶性化合物
の具体的な化合物例を以下に示す。
【0089】
【化53】
【0090】
【化54】
【0091】
【化55】
【0092】
【化56】
【0093】
【化57】
【0094】
【化58】
【0095】
【化59】
【0096】
【化60】
【0097】
【化61】
【0098】
【化62】
【0099】
【化63】
【0100】
【化64】
【0101】
【化65】
【0102】
【化66】
【0103】
【化67】
【0104】
【化68】
【0105】
【化69】
【0106】
【化70】
【0107】
【化71】
【0108】
【化72】
【0109】
【化73】
【0110】
【化74】
【0111】
【化75】
【0112】
【化76】
【0113】次に、一般式(II)で表わされる液晶性
化合物の代表的な合成経路を以下に示す。
【0114】
【化77】
【0115】(式中、R3,R4,X3,Y3,A2は前述
の通りである) 次に、一般式(II)で示される液晶性化合物の代表的
な合成例を以下に示す。
【0116】合成例1(No.2−38の化合物の合
成)
【0117】
【化78】
【0118】2−デシル−5−(3−フルオロ−4−ヒ
ドロキシフェニル)ピリミジン0.80g(2.42m
mole)をピリジン10mlに溶かし、氷冷撹拌下ヘ
プタノイルクロライド0.62ml(4.00mmol
e)を滴下した。滴下終了後15分間氷冷撹拌した。そ
の後45〜56℃に保った水浴上で20分間加熱撹拌し
た。反応終了後反応物を氷水150ml中に注入し、析
出した結晶を濾取水洗した。この結晶をトルエンに溶か
し、水洗、芒硝乾燥後、溶媒を減圧留去した。残渣をト
ルエンを溶離液としたシリカゲルカラムクロマトで精製
し、アセトン−メタノール混合溶媒で2度再結晶し、2
−デシル−5−(3−フルオロ−4−ヘプタノイルオキ
シフェニル)ピリミジン0.66g(収率61.6%)
を得た。 相転移温度(℃)
【0119】
【数4】
【0120】合成例2(No.2−44の化合物の合
成)
【0121】
【化79】
【0122】2−ウンデシル−5−(3−フルオロ−4
−ヒドロキシフェニル)ピリミジン2.00g(5.8
1mmole)、吉草酸0.60g(5.87mmol
e)、ジクロルメタン50mlを200mlナスフラス
コに入れて溶かし、室温撹拌下N,N′−ジシクロヘキ
シルカルボジイミド1.21g(5.86mmol
e)、4−ピロリジルピリジン0.10gを順次加え、
その後4時間45分室温で撹拌した。撹拌終了後析出し
たN,N′−ジシクロヘキシル−ウレアを濾去し、濾液
を減圧乾固した。残渣をトルエン/酢酸エチル:100
/1の溶離液を用いたシリカゲルカラムクロマトで精製
し、アセトン−メタノール混合溶媒で2度再結晶し、2
−ウンデシル−5−(3−フルオロ−4−ペンタノイル
オキシフェニル)ピリミジン1.91g(収率76.8
%)を得た。 相転移温度(℃)
【0123】
【数5】
【0124】合成例3(No.2−108の化合物の合
成)2−フルオロ−4−(5−デシル−2−ピリジニ
ル)フェノール0.50g(1.52mM)をピリジン
4mlに溶かし、トランス−4−n−ペンチルシクロヘ
キサンカルボン酸クロライド0.39g(1.80m
M)を氷浴下で滴下した。滴下後、氷浴を取り、室温で
30分間撹拌後40〜50℃水浴中で2時間撹拌した。
【0125】反応後、氷水100mlにあけ、析出した
結晶を濾出した。この結晶を酢酸エチルに溶かし、2N
−塩酸および水で水洗し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、
留去した。
【0126】これをトリエン溶媒のシリカゲルカラムク
ロマトグラフィーで精製し、エタノール溶媒で冷凍庫か
ら再結晶し、目的物0.45g(0.88mM)を得
た。(収率58.2%) 相転移温度(℃)
【0127】
【数6】
【0128】前記一般式(II)で表わされる液晶性化
合物の具体的な化合物例を以下に示す。
【0129】
【化80】
【0130】
【化81】
【0131】
【化82】
【0132】
【化83】
【0133】
【化84】
【0134】
【化85】
【0135】
【化86】
【0136】
【化87】
【0137】
【化88】
【0138】
【化89】
【0139】
【化90】
【0140】
【化91】
【0141】
【化92】
【0142】
【化93】
【0143】
【化94】
【0144】
【化95】
【0145】
【化96】
【0146】
【化97】
【0147】次に、一般式(III)で示される化合物
は、例えば特開昭63−22042号公報、特開昭63
−122651号公報などに記載の方法により得ること
ができる。代表的な合成例を以下に示す。
【0148】合成例(化合物No.3−24の合成) p−2−フルオロオクチルオキシフェノール1.00g
(4.16mM)をピリジン10ml、トルエン5ml
に溶解させ、トランス−4−n−ペンチルシクロヘキサ
ンカルボン酸クロライド1.30g(6.00mM)を
トルエン5mlに溶解した溶液を、5℃以下、20〜4
0分間で滴下した。滴下後、室温で一晩撹拌し、白色沈
殿を得た。
【0149】反応終了後、反応物をベンゼンで抽出し、
さらにこのベンゼン層を蒸留水で洗ったのち、ベンゼン
層を硫酸マグネシウムで乾燥し、ベンゼンを留去した。
さらにシリカゲルカラムクロマトグラフィーを用いて精
製し、さらにエタノール/メタノールで再結晶して、ト
ランス−4−n−ペンチルシクロヘキサンカルボン酸−
p−2−フルオロオクチルオキシフェニルエステル1.
20g(2.85mM)を得た。(収率68.6%)
【0150】NMRデータ(ppm) 0.83〜2.83ppm(34H,m) 4.00〜4.50ppm(2H,q) 7.11ppm (4H,s) IRデータ(cm-1) 3456,2928,2852,1742,1508,
1470,1248,1200,1166,1132,
854。
【0151】相転移温度(℃)
【0152】
【数6】
【0153】(ここで、S3,S4,S5,S6は、SmC
*よりも秩序度の高い相を示す。)
【0154】合成例(化合物No.3−56の合成) 十分に窒素置換された容器に、(−)−2−フルオロヘ
プタノール0.40g(3.0mmol)と乾燥ピリジ
ン1.00g(13mmol)を入れ氷冷下で30分間
撹拌した。その溶液にp−トルエンスルホン酸クロリド
0.69g(3.6mmol)を加え、そのまま5時間
撹拌を続けた。反応終了後、1NHC110mlを加
え、塩化メチレン10mlで2回抽出を行った後、その
抽出液を蒸留水10mlで1回洗浄した。得られた塩化
メチレン溶液に無水硫酸ナトリウムを適宜加えて乾燥し
たのち、溶媒を留去し(+)−2−フルオロヘプチルp
−トルエンスルホン酸エステル0.59g(2.0mm
ol)を得た。収率は66%である。生成物の比旋光度
およびIRデータは下記の通りである。
【0155】比旋光度[α]26.4 +2.59°(c=
1,CHCl3)。 比旋光度[α]23.6 435+9.58°(c=1,CH
Cl3)。
【0156】IR(cm-1):2900,2850,1
600,1450,1350,1170,1090,9
80,810,660,550。
【0157】上記のようにして得られた(+)−2−フ
ルオロヘプチルp−トルエンスルホン酸エステル0.4
3g(1.5mmol)と5−オクチル−2−(4−ヒ
ドロキシフェニル)ピリミジン0.28g(1.0mm
ol)に1−ブタノール0.2mlを加えよく撹拌し
た。その溶液に、あらかじめ1−ブタノール1.0ml
に水酸化ナトリウム0.048g(1.2mmol)を
溶解させて調製しておいたアルカリ溶液を速やかに注ぎ
5時間半、加熱還流した。反応終了後蒸留水10mlを
加え、ベンゼン10mlおよび5mlでそれぞれ1回づ
つ抽出を行った後、その抽出液に無水硫酸ナトリウムを
適宜加えて乾燥した。乾燥後、溶媒を留去し、シリカゲ
ルカラム(クロロホルム)により目的物である(+)−
5−オクチル−2−[4−(2−フルオロヘプチルオキ
シ)フェニル]ピリミジン0.17g(0.43mmo
l)を得た。収率は43%であり、以下のような比旋光
度およびIRデータが得られた。
【0158】比旋光度[α]25.6 +0.44°(c=
1,CHCl3)。 比旋光度[α]22.4 435+4.19°(c=1,CH
Cl3)。 IR(cm-1):2900,2850,1600,15
80,1420,1250,1160,800,72
0,650,550
【0159】前記一般式(III)で表わされる液晶性
化合物の具体的な化合物例を以下に示す。
【0160】
【化98】
【0161】
【化99】
【0162】
【化100】
【0163】
【化101】
【0164】
【化102】
【0165】
【化103】
【0166】
【化104】
【0167】
【化105】
【0168】
【化106】
【0169】
【化107】
【0170】液晶組成物中に、本発明の一般式(I)と
一般式(II)で示される液晶性化合物の合計を、1〜
90重量%、好ましくは2〜80重量%、より好ましく
は4〜80重量%、含有させると良い。なお、該一般式
(I)と一般式(II)とは、100:1〜1:10
0、好ましくは70:1〜1:70、より好ましくは3
0:1〜1:30の割合で、含有させることが望まし
い。
【0171】また、本発明の一般式(I)と一般式(I
I)で示される液晶性化合物の一方、もしくは両方にお
いて2種以上用いる場合も混合して得られた液晶組成物
中に占める本発明の一般式(I)、一般式(II)で示
される液晶性化合物の割合は、上述した割合であること
が望ましい。
【0172】更に、本発明の一般式(I)と一般式(I
I)と一般式(III)で示される液晶性化合物の合計
を、1〜99重量%、、好ましくは4〜90重量%、よ
り好ましくは6〜80重量%、含有させると良い。な
お、該一般式(I)及び一般式(II)と、一般式(I
II)とは、1:30〜100:1、好ましくは1:2
0〜50:1、より好ましくは1:10〜30:1の割
合で、含有させると良い。ここで、一般式(I)と一般
式(II)との割合は、前述のとおりである。
【0173】更にまた、本発明の一般式(I)と一般式
(II)と一般式(III)で示される液晶性化合物の
1種、もしくはすべてにおいて2種以上用いる場合も混
合して得られた液晶組成物中に占める本発明の一般式
(I)、一般式(II)、一般式(III)で示される
液晶性化合物の割合は、前述のとおりである。
【0174】又、本発明による液晶組成物は、強誘電性
液晶組成物、特に強誘電性カイラルスメクチック液晶組
成物が好ましい。
【0175】本発明で用いる他の液晶性化合物を一般式
(IV)〜(VIII)で下記に挙げる。
【0176】
【化108】
【0177】(ただし、R1′,R2′は炭素数1〜18
の直鎖状又は分岐状のアルキル基であり、該アルキル基
中の1つもしくは隣接しない2つ以上の−CH2−基は
【0178】
【化109】
【0179】によって置き換えられてもよく、さらにZ
1′,Z2′と直接結合する−CH2−基を除く1つもし
くは2つ以上の−CH2−基は
【0180】
【化110】
【0181】に置き換えられてもよく、R1′,R2′の
少なくとも一方は光学活性である。Z1′,Z2′は単結
合,
【0182】
【化111】
【0183】であり、a1,b1は0,1又は2であり、
1+b1は1又は2である。)
【0184】
【化112】
【0185】(ただし、R3′,R4′は炭素数1〜18
の直鎖状又は分岐状のアルキル基であり、該アルキル基
中の1つもしくは隣接しない2つ以上の−CH2−基は
【0186】
【化113】
【0187】によって置き換えられてもよく、さらにZ
3′,Z4′と直接結合する−CH2−基を除く1つもし
くは2つ以上の−CH2−基は
【0188】
【化114】 に置き換えられてもよい。Z3′,Z4′は単結合,
【0189】
【化115】 であり、X1′,X2′は単結合,
【0190】
【化116】 であり、X1′,X2′がともに単結合であることはな
い。A1′は
【0191】
【化117】 であり、Y1′は水素原子、ハロゲン原子、CH3又はC
3である。)
【0192】
【化118】
【0193】(ただし、R5′,R6′は炭素数1〜18
の直鎖状又は分岐状のアルキル基であり、該アルキル基
中の1つもしくは隣接しない2つ以上の−CH2−基は
【0194】
【化119】
【0195】によって置き換えられてもよく、Z5′,
6′と直接結合する−CH2−基を除く1つもしくは2
つ以上の−CH2−基は
【0196】
【化120】 に置き換えられてもよい。A2′は
【0197】
【化121】 又は単結合であり、A3′は
【0198】
【化122】
【0199】又は単結合であり、A2′,A3′がともに
単結合であることはない。Z5′,Z6′は単結合,
【0200】
【化123】 である。X3′,X4′は単結合,
【0201】
【化97】
【0202】又は単結合であり、A2′が単結合の時
3′は単結合であり、A3′が単結合の時X4′は単結
合である。Y2′,Y3′,Y4′は水素原子、ハロゲン
原子、CH3又はCF3である。)
【0203】
【化124】
【0204】(ただし、R7′,R8′は炭素数1〜18
の直鎖状又は分岐状のアルキル基であり、該アルキル基
中の1つもしくは隣接しない2つ以上の−CH2−基は
【0205】
【化125】
【0206】によって置き換えられてもよく、Z7′,
8′と直接結合する−CH2−基を除く1つもしくは2
つ以上の−CH2−基は
【0207】
【化126】 に置き換えられてもよい。A4′は
【0208】
【化127】 である。Z7′,Z8′は単結合,
【0209】
【化128】 であり、X5′,X6′は単結合,
【0210】
【化129】
【0211】である。a3,b3は0又は1であるが、a
3,b3がともに0であることはない。)
【0212】
【化130】
【0213】(ここで、R9′は炭素数1〜18の直鎖
状又は分岐状のアルキル基であり、R10′は炭素数1〜
16の直鎖状又は分岐状のアルキル基である。A5′は
【0214】
【化131】
【0215】C*は光学活性な不斉炭素原子を示す。) (IV)式〜(VIII)式の好ましい化合物として
(IVa)〜(VIIIe)が挙げられる。
【0216】
【化132】
【0217】
【化133】
【0218】
【化134】
【0219】さらに、本発明による強誘電性液晶素子に
おける強誘電性液晶層は、先に示したようにして作製し
た強誘電性液晶組成物を真空中、等方性液体温度まで加
熱し、素子セル中に封入し、徐々に冷却して液晶層を形
成させ、常圧にもどすことが好ましい。
【0220】図1は強誘電性液晶素子の構成の説明のた
めに、本発明の強誘電性液晶層を有する液晶素子の一例
の断面概略図である。
【0221】図1において符号1は強誘電性液晶層,2
はガラス基板,3は透明電極,4は絶縁性配向制御層,
5はスペーサー,6はリード線,7は電源,8は偏光
板,9は光源を示している。
【0222】2枚のガラス基板2には、それぞれIn2
3,SnO2あるいはITO(インジウム ティン オ
キサイド;Indium−Tin Oxide)等の薄
膜から成る透明電極3が被覆されている。その上にポリ
イミドの様な高分子の薄膜をガーゼやアセテート植毛布
等でラビングして、液晶をラビング方向に並べる絶縁性
配向制御層が形成されている。
【0223】また絶縁物質として例えばシリコン窒化
物、水素を含有するシリコン炭化物、シリコン酸化物、
硼素窒化物、水素を含有する硼素窒化物、セリウム酸化
物、アルミニウム酸化物、ジルコニウム酸化物、チタン
酸化物やフッ化マグネシウムなどの無機物質絶縁層を形
成し、その上にポリビニルアルコール、ポリイミド、ポ
リアミドイミド、ポリエステルイミド、ポリパラキシレ
ン、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリビニルアセ
タール、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリアミ
ド、ポリスチレン、セルロース樹脂、メラミン樹脂、ユ
リヤ樹脂、アクリル樹脂やフォトレジスト樹脂などの有
機絶縁物質を配向制御層として、2層で絶縁性配向制御
層が形成されていてもよく、また無機物質絶縁性配向制
御層あるいは有機物質絶縁性配向制御層単層であっても
良い。
【0224】この絶縁性配向制御層が無機系ならば蒸着
法などで形成でき、有機系ならば有機絶縁物質を溶解さ
せた溶液、またはその前駆体溶液(溶剤に0.1〜20
重量%,好ましくは0.2〜10重量%)を用いて、ス
ピンナー塗布法、浸漬塗布法、スクリーン印刷法、スプ
レー塗布法、ロール塗布法等で塗布し、所定の硬化条件
下(例えば加熱下)で硬化させ形成させることができ
る。絶縁性配向制御層4の層厚は通常30Å〜1μm、
好ましくは40Å〜3000Å、さらに好ましくは40
Å〜1000Åが適している。
【0225】この2枚のガラス基板2はスペーサー5に
よって任意の間隔に保たれている。例えば所定の直径を
持つシリカビーズ、アルミナビーズをスペーサーとして
ガラス基板2枚で挟持し、周囲をシール材、例えばエポ
キシ系接着材を用いて密封する方法がある。その他スペ
ーサーとして高分子フィルムやガラスファイバーを使用
しても良い。この2枚のガラス基板の間に強誘電性液晶
が封入されている。強誘電性液晶が封入された強誘電性
液晶層1は、一般には0.5〜20μm、好ましくは1
〜5μmである。
【0226】又、この強誘電性液晶は、室温を含む広い
温度域(特に低温側)でSmC*相(カイラルスメクチ
ックC相)を有し、かつ素子とした場合には駆動電圧マ
ージン及び駆動温度マージンが広いことが望まれる。
【0227】又、特に素子とした場合、良好な均一配向
性を示し、モノドメイン状態を得るには、その強誘電性
液晶は、等方相からCh相(コレステリック相)−Sm
A相(スメクチックA相)−SmC*相(カイラルスメ
クチックC相)という相転移系列を有していることが望
ましい。
【0228】透明電極3からはリード線によって外部電
源7に接続されている。またガラス基板2の外側には偏
光板8が貼り合わせてある。図1は透過型なので光源9
を備えている。
【0229】図2は強誘電性液晶素子の動作説明のため
に、セルの例を模式的に描いたものである。21aと2
1bはそれぞれIn23,SnO2あるいはITO(I
ndium−Tin Oxide)等の薄膜からなる透
明電極で被覆された基板(ガラス板)であり、その間に
液晶分子層22がガラス面に垂直になるよう配向したS
mC*相又はSmH*相の液晶が封入されている。太線で
示した線23が液晶分子を表わしており、この液晶分子
23はその分子に直交した方向に双極子モーメント(P
⊥)24を有している。基板21aと21b上の電極間
に一定の閾値以上の電圧を印加すると、液晶分子23の
らせん構造がほどけ、双極子モーメント(P⊥)24が
すべて電界方向に向くよう、液晶分子23は配向方向を
変えることができる。液晶分子23は細長い形状を有し
ており、その長軸方向と短軸方向で屈折率異方性を示
し、従って例えばガラス面の上下に互いにクロスニコル
の偏光子を置けば、電圧印加極性によって光学特性が変
わる液晶光学変調素子となることは、容易に理解され
る。
【0230】本発明における光学変調素子で好ましく用
いられる液晶セルは、その厚さを充分に薄く(例えば1
0μ以下)することができる。このように液晶層が薄く
なるにしたがい、図3に示すように電界を印加していな
い状態でも液晶分子のらせん構造がほどけ、その双極子
モーメントPaまたはPbは上向き(34a)又は下向
き(34b)のどちらかの状態をとる。このようなセル
に、図3に示す如く一定の閾値以上の極性の異る電界E
a又はEbを電圧印加手段31aと31bにより付与す
ると、双極子モーメントは電界Ea又はEbの電界ベク
トルに対応して上向き34a又は下向き34bと向きを
変え、それに応じて液晶分子は、第1の安定状態33a
かあるいは第2の安定状態33bの何れか1方に配向す
る。
【0231】このような強誘電性を光学変調素子として
用いることの利点は先にも述べたが2つある。その第1
は、応答速度が極めて速いことであり、第2は液晶分子
の配向が双安定性を有することである。第2の点を例え
ば図3によって更に説明すると、電界Eaを印加すると
液晶分子は第1の安定状態33aに配向するが、この状
態は電界を切っても安定である。又、逆向きの電界Eb
を印加すると、液晶分子は第2の安定状態33bに配向
してその分子の向きを変えるが、やはり電界を切っても
この状態に留っている。又与える電界EaあるいはEb
が一定の閾値を越えない限り、それぞれ前の配向状態に
やはり維持されている。
【0232】本発明の液晶素子を表示パネル部に使用
し、図8及び図9に示した走査線アドレス情報をもつ画
像情報なるデータフォーマット及びSYNC信号による
通信同期手段をとることにより、液晶表示装置を実現す
る。
【0233】図中、符号はそれぞれ以下の通りである。 101 強誘電性液晶表示装置 102 グラフィックスコントローラ 103 表示パネル 104 走査線駆動回路 105 情報線駆動回路 106 デコーダ 107 走査信号発生回路 108 シフトレジスタ 109 ラインメモリ 110 情報信号発生回路 111 駆動制御回路 112 GCPU 113 ホストCPU 114 VRAM
【0234】本発明の液晶素子を表示パネル部に使用
し、図8及び図9に示した走査線アドレス情報をもつ画
像情報なるデータフォーマット及びSYNC信号による
通信同期手段をとることにより、液晶表示装置を実現す
る。
【0235】画像情報の発生は、本体装置側のグラフィ
ックスコントローラ102にて行われ、図8及び図9に
示した信号転送手段にしたがって表示パネル103に転
送される。グラフィックスコントローラ102は、CP
U(中央演算処理装置、以下GCPU112と略す)及
びVRAM(画像情報格納用メモリ)114を核に、ホ
ストCPU113と液晶表示装置101間の画像情報の
管理や通信をつかさどっており、本発明の制御方法は主
にこのグラフィックスコントローラ102上で実現され
るものである。なお、該表示パネルの裏面には光源が配
置されている。
【0236】
【実施例】以下実施例により本発明について更に説明す
るが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。 実施例1 下記化合物を下記の重量部で混合し、液晶組成物Aを作
成した。
【0237】
【化135】
【0238】
【化136】
【0239】さらにこの液晶組成物Aに対して、以下に
示す例示化合物を各々以下に示す重量部で混合し、液晶
組成物1−Aを作成した。
【0240】
【化137】
【0241】次に、これらの液晶組成物を以下の手順で
作成したセルを用いて、光学的な応答を観察した。2枚
の0.7mm厚のガラス板を用意し、それぞれのガラス
板上にITO膜を形成し、電圧印加電極を作成し、さら
にこの上にSiO2を蒸着させ絶縁層とした。ガラス板
上にシランカップリング剤[信越化学(株)製KBM−
602]0.2%イソプロピルアルコール溶液を回転数
2000r.p.mのスピンナーで15秒間塗布し、表
面処理を施した。この後、120℃にて20分間加熱乾
燥処理を施した。
【0242】さらに表面処理を行なったITO膜付きの
ガラス板上にポリイミド樹脂前駆体[東レ(株)SP−
510]1.0%ジメチルアセトアミド溶液を回転数3
000r.p.mのスピンナーで15秒間塗布した。成
膜後、60分間,300℃加熱縮合焼成処理を施した。
この時の塗膜の膜厚は約120Åであった。
【0243】この焼成後の被膜には、アセテート植毛布
によるラビング処理がなされ、その後イソプロピルアル
コール液で洗浄し、平均粒径1.5μmのシリカビーズ
を一方のガラス板上に散布した後、それぞれのラビング
処理軸が互いに平行となる様にし、接着シール剤[リク
ソンボンド(チッソ(株))]を用いてガラス板をはり
合わせ、60分間,100℃にて加熱乾燥しセルを作成
した。このセルのセル厚をベレック位相板によって測定
したところ約1.5μmであった。
【0244】このセルに液晶組成物1−Aを等方性液体
状態で注入し、等方相から20℃/hで25℃まで徐冷
することにより、強誘電性液晶素子を作成した。この強
誘電性液晶素子を用いて前述した図4に示す駆動波形
(1/3バイアス比)で、駆動電圧マージンΔV(V3
−V1)を測定した。その結果を次に示す。(尚、Δt
はV1≒15Vとなる様に設定)
【0245】 10℃ 25℃ 40℃ 駆動電圧マージン 14.1V 14.5V 12.2V (測定時設定Δt)(650μsec)(205μsec)(86μsec)
【0246】さらに25℃における駆動電圧マージン中
央値に電圧を設定して、測定温度を変化させた場合駆動
可能な温度差(以下駆動温度マージンという。)は±
4.2℃であった。また、25℃におけるこの駆動時の
コントラストは11.8であった。
【0247】比較例1 実施例1で使用した液晶組成物1−Aのうち例示化合物
No.2−36,2−44,2−103を混合せずに、
Aに対して例示化合物No.1−67,1−107のみ
を実施例1と同様の重量部にて混合した1−AIと例示
化合物No.1−67,1−107を混合せずにAに対
して例示化合物No.2−36,2−44,2−103
のみを混合した液晶組成物1−AIIを作成した。
【0248】液晶組成物1−Aを用いる代わりに、液晶
組成物A,I−AI,1−AIIをセル内に注入する以
外は全く実施例1と同様の方法で強誘電性液晶素子を作
成し、駆動電圧マージンΔVを測定した。
【0249】 駆動電圧マージン(測定時設定Δt) 10℃ 25℃ 40℃ A 8.9V 8.8V 7.5V (845μsec) (238μsec) (87μsec) 1−AI 10.5V 12.1V 9.5V (745μsec) (220μsec) (89μsec) 1−AII 9.8V 10.4V 8.5V (730μsec) (210μsec) (80μsec)
【0250】さらに25℃における駆動温度マージンは A ±1.7℃ 1−AI ±3.8℃ 1−AII ±3.5℃ であった。
【0251】実施例1と比較例1より明らかな様に、本
発明による液晶組成物1−Aを含有する強誘電液晶素子
の方が駆動電圧マージン及び駆動温度マージンは広がっ
ており、環境温度の変化や、セルギャップバラツキに対
して、画像を良好に保つ能力に優れている。
【0252】実施例2 実施例1で用いた液晶材注入セルの作成時において、ポ
リイミド樹脂の膜厚を60Å,120Å,180Åと変
化させた基板を作成し、さらに、アセテート植毛布によ
るラビング処理の条件、ラビングスピード、ラビング時
植毛布押し込み巾等を変更して、ラビング強度(配向規
制力)に強弱をつけた以外は、全く実施例1と同様の方
法で液晶素子を作成し、素子内の配向性を観察した。
【0253】
【表1】
【0254】*1)ラビング強度は数字が大きい程強い ◎:均一良好な配向性モノドメイン状態、欠陥全く無し ○:シリカビーズ周辺の一部にスジ状配向欠陥がわずか
にある。 *2)実施例1で用いたセル。
【0255】比較例2 実施例2で使用した液晶組成物1−Aに代えて、比較例
1で用いた液晶組成物A,1−AI,1−AIIを用い
た以外は、全く実施例2と同様の方法で液晶素子を作成
し、素子内の配向性を観察した。
【0256】
【表2】
【0257】
【表3】
【0258】
【表4】
【0259】*1)比較例1で用いたセル △:配向は均一モノドメイン的だがシリカビーズ周辺全
てにスジ状配向欠陥と一部ジグザク欠陥有り。 ×:ジグザグ欠陥が多く確認される。 ××:ほぼ全面にジグザグ欠陥が生じ、配向不均一
【0260】実施例2と比較例2より明らかな様に、本
発明による液晶組成物1−Aは均一的なモノドメイン配
向性を示し、配向性の良好な液晶組成物といえる。さら
にまた、実施例1,比較例1と実施例2,比較例2より
明らかな様に、本発明による液晶組成物を用いることに
より、強誘電性液晶素子の早期実用化が期待できる。
【0261】実施例3 実施例1で使用した例示化合物に加えて、以下に示す例
示化合物を各々以下に示す重量部で混合し、液晶組成物
3−Aを作成した。
【0262】
【化138】
【0263】この液晶組成物を用いた以外は全く実施例
1と同様の方法で強誘電性液晶素子を作成し、実施例1
と同様の方法で駆動電圧マージン、駆動温度マージンを
測定した。測定結果を次に示す。
【0264】 10℃ 25℃ 40℃ 駆動電圧マージン 13.8V 14.2V 12.0V (測定時設定Δt)(570μsec)(185μsec)(76μsec) 駆動温度マージン ±4.0℃ 駆動時コントラスト 12.1
【0265】比較例3 実施例3で使用した液晶組成物3−Aのうち例示化合物
No.2−36,2−44,2−103を混合せずに、
Aに対して例示化合物No.1−67,1−107,3
−11,3−66のみを実施例3と同様の重量部にて混
合した3−AIと例示化合物No.1−67,1−10
7を混合せずにAに対して例示化合物No.2−36,
2−44,2−103,3−11,3−66のみを混合
した液晶組成物3−AIIを作成した。
【0266】液晶組成物3−Aを用いる代わりに、液晶
組成物A,3−AI,3−AIIをセル内に注入する以
外は全く実施例3と同様の方法で強誘電性液晶素子を作
成し、駆動電圧マージンΔVを測定した。
【0267】 駆動電圧マージン(測定時設定Δt) 10℃ 25℃ 40℃ A 8.9V 8.8V 7.5V (845μsec) (228μsec) (87μsec) 3−AI 10.2V 11.8V 9.2V (685μsec) (208μsec) (83μsec) 3−AII 9.5V 10.1V 8.2V (675μsec) (203μsec) (75μsec)
【0268】さらに25℃における駆動温度マージンは A ±1.7℃ 3−AI ±3.7℃ 3−AII ±3.4℃ であった。
【0269】実施例3と比較例3より明らかな様に、本
発明による液晶組成物3−Aを含有する強誘電液晶素子
の方が駆動電圧マージン及び駆動温度マージンは広がっ
ており、環境温度の変化や、セルギャップバラツキに対
して、画像を良好に保つ能力に優れている。
【0270】実施例4 実施例3で用いた液晶組成物3−Aを使用する以外は、
全く実施例2と同様の方法で液晶素子を作成し、素子内
の配向性を観察した。
【0271】
【表5】
【0272】*1)ラビング強度は数字が大きい程強い ◎:均一良好な配向性モノドメイン状態、欠陥全く無し ○:シリカビーズ周辺の一部にスジ状配向欠陥がわずか
にある。
【0273】*2)実施例3で用いたセル。
【0274】比較例4 実施例4で使用した液晶組成物3−Aに代えて、比較例
3で用いた液晶組成物A,3−AI,3−AIIを用い
た以外は、全く実施例2と同様の方法で液晶素子を作成
し、素子内の配向性を観察した。
【0275】
【表6】
【0276】
【表7】
【0277】
【表8】
【0278】*1)比較例3で用いたセル △:配向は均一モノドメイン的だがシリカビーズ周辺全
てにスジ状配向欠陥と一部ジグザク欠陥有り。 ×:ジグザグ欠陥が多く確認される。 ××:ほぼ全面にジグザグ欠陥が生じ、配向不均一
【0279】実施例4と比較例4より明らかな様に、本
発明による液晶組成物3−Aは均一的なモノドメイン配
向性を示し、配向性の良好な液晶組成物といえる。さら
にまた、実施例3,比較例3と実施例4,比較例4より
明らかな様に、本発明による液晶組成物を用いることに
より、強誘電性液晶素子の早期実用化が期待できる。
【0280】実施例5 下記化合物を下記の重量部で混合し、液晶組成物Bを作
成した。
【0281】
【化139】
【0282】
【化140】
【0283】さらにこの液晶組成物Bに対して、以下に
示す例示化合物を各々以下に示す重量部で混合し、液晶
組成物5−Bを作成した。
【0284】
【化141】
【0285】この液晶組成物を用いた以外は全く実施例
1と同様の方法で強誘電性液晶素子を作成し、実施例1
と同様の方法で駆動電圧マージン、駆動温度マージンを
測定した。測定結果を次に示す。
【0286】 10℃ 25℃ 40℃ 駆動電圧マージン 11.8V 11.7V 10.6V (測定時設定Δt)(450μsec)(140μsec)(55μsec) 駆動温度マージン ±3.8℃ 駆動時コントラスト 10.8
【0287】比較例5 実施例5で使用した液晶組成物5−Bのうち例示化合物
No.2−44,2−46,2−99を混合せずに、B
に対して例示化合物No.1−4,1−37,1−5
5,1−86のみを実施例5と同様の重量部にて混合し
た5−BIと例示化合物No.1−4,1−37,1−
55,1−86を混合せずにBに対して例示化合物N
o.2−44,2−46,2−99のみを混合した液晶
組成物5−BIIを作成した。
【0288】液晶組成物5−Bを用いる代わりに、液晶
組成物B,5−BI,5−BIIをセル内に注入する以
外は全く実施例5と同様の方法で強誘電性液晶素子を作
成し、駆動電圧マージンΔVを測定した。
【0289】 駆動電圧マージン(測定時設定Δt) 10℃ 25℃ 40℃ B 8.3V 8.2V 7.2V (515μsec) (160μsec) (55μsec) 5−BI 10.6V 10.5V 8.4V (485μsec) (155μsec) (56μsec) 5−BII 9.2V 9.3V 8.0V (470μsec) (150μsec) (53μsec)
【0290】さらに25℃における駆動温度マージンは B ±1.9℃ 5−BI ±3.2℃ 5−BII ±2.6℃ であった。
【0291】実施例5と比較例5より明らかな様に、本
発明による液晶組成物5−Bを含有する強誘電液晶素子
の方が駆動電圧マージン及び駆動温度マージンは広がっ
ており、環境温度の変化や、セルギャップバラツキに対
して、画像を良好に保つ能力に優れている。
【0292】実施例6 実施例5で用いた液晶組成物5−Bを使用する以外は、
全く実施例2と同様の方法で液晶素子を作成し、素子内
の配向性を観察した。
【0293】
【表9】
【0294】*1)ラビング強度は数字が大きい程強い ◎:均一良好な配向性モノドメイン状態、欠陥全く無し ○:シリカビーズ周辺の一部にスジ状配向欠陥がわずか
にある。 *2)実施例5で用いたセル。
【0295】比較例6 実施例6で使用した液晶組成物5−Bに代えて、比較例
5で用いた液晶組成物B,5−BI,5−BIIを用い
た以外は、全く実施例6と同様の方法で液晶素子を作成
し、素子内の配向性を観察した。
【0296】
【表10】
【0297】
【表11】
【0298】
【表12】
【0299】*1)比較例5で用いたセル △:配向は均一モノドメイン的だがシリカビーズ周辺全
てにスジ状配向欠陥と一部ジグザク欠陥有り。 ×:ジグザグ欠陥が多く確認される。 ××:ほぼ全面にジグザグ欠陥が生じ、配向不均一。
【0300】実施例6と比較例6より明らかな様に、本
発明による液晶組成物5−Bは均一的なモノドメイン配
向性を示し、配向性の良好な液晶組成物といえる。さら
にまた、実施例5,比較例5と実施例6,比較例6より
明らかな様に、本発明による液晶組成物を用いることに
より、強誘電性液晶素子の早期実用化が期待できる。
【0301】実施例7 実施例5で示した例示化合物に加えて、以下に示す例示
化合物を各々以下に示す重量部で混合し、液晶組成物7
−Bを作成した。
【0302】
【化142】
【0303】この液晶組成物を用いた以外は全く実施例
1と同様の方法で強誘電性液晶素子を作成し、実施例1
と同様の方法で駆動電圧マージン、駆動温度マージンを
測定した。測定結果を次に示す。
【0304】 10℃ 25℃ 40℃ 駆動電圧マージン 11.4V 11.0V 10.3V (測定時設定Δt)(365μsec)(115μsec)(44μsec) 駆動温度マージン ±3.6℃ 駆動時コントラスト 11.2
【0305】比較例7 実施例7で使用した液晶組成物7−Bのうち例示化合物
No.2−44,2−46,2−99を混合せずに、B
に対して例示化合物No.1−4,1−37,1−5
5,1−86,3−24,3−53,3−61のみを実
施例7と同様の重量部にて混合した7−BIと例示化合
物No.1−4,1−37,1−55,1−86を混合
せずにBに対して例示化合物No.2−44,2−4
6,2−99,3−24,3−53,3−61のみを混
合した液晶組成物7−BIIを作成した。
【0306】液晶組成物7−Bを用いる代わりに、液晶
組成物B,7−BI,7−BIIをセル内に注入する以
外は全く実施例7と同様の方法で強誘電性液晶素子を作
成し、駆動電圧マージンΔVを測定した。
【0307】 駆動電圧マージン(測定時設定Δt) 10℃ 25℃ 40℃ B 8.3V 8.2V 7.2V (515μsec) (160μsec) (55μsec) 7−BI 10.4V 10.3V 8.1V (390μsec) (123μsec) (45μsec) 7−BII 9.0V 9.2V 7.8V (285μsec) (120μsec) (43μsec)
【0308】さらに25℃における駆動温度マージンは B ±1.9℃ 7−BI ±3.1℃ 7−BII ±2.5℃ であった。
【0309】実施例7と比較例7より明らかな様に、本
発明による液晶組成物7−Bを含有する強誘電液晶素子
の方が駆動電圧マージン及び駆動温度マージンは広がっ
ており、環境温度の変化や、セルギャップバラツキに対
して、画像を良好に保つ能力に優れている。
【0310】実施例8 実施例7で用いた液晶組成物7−Bを使用する以外は、
全く実施例2と同様の方法で液晶素子を作成し、素子内
の配向性を観察した。
【0311】
【表13】
【0312】*1)ラビング強度は数字が大きい程強い ◎:均一良好な配向性モノドメイン状態、欠陥全く無し ○:シリカビーズ周辺の一部にスジ状配向欠陥がわずか
にある。 *2)実施例7で用いたセル。
【0313】比較例8 実施例8で使用した液晶組成物7−Bに代えて、比較例
7で用いた液晶組成物B,7−BI,7−BIIを用い
た以外は、全く実施例8と同様の方法で液晶素子を作成
し、素子内の配向性を観察した。
【0314】
【表14】
【0315】
【表15】
【0316】
【表16】
【0317】*1)比較例7で用いたセル △:配向は均一モノドメイン的だがシリカビーズ周辺全
てにスジ状配向欠陥と一部ジグザク欠陥有り。 ×:ジグザグ欠陥が多く確認される。 ××:ほぼ全面にジグザグ欠陥が生じ、配向不均一
【0318】実施例8と比較例8より明らかな様に、本
発明による液晶組成物7−Bは均一的なモノドメイン配
向性を示し、配向性の良好な液晶組成物といえる。さら
にまた、実施例7,比較例7と実施例8,比較例8より
明らかな様に、本発明による液晶組成物を用いることに
より、強誘電性液晶素子の早期実用化が期待できる。
【0319】実施例9 実施例1で使用したポリイミド樹脂前駆体1.5%ジメ
チルアセトアミド溶液に代えて、ポリビニルアルコール
樹脂[クラレ(株)製PVA−117]2%水溶液を用
いた他は全く同様の方法で強誘電性液晶素子を作成し、
実施例1と同様の方法で光学応答速度を測定した。その
結果を次に示す。
【0320】 10℃ 25℃ 40℃ 駆動電圧マージン 14.2V 14.5V 12.3V 測定時設定Δt (655μsec)(212μsec)(87μsec) 駆動温度マージン ±4.3℃
【0321】実施例10 実施例1で使用したSiO2を用いずに、ポリイミド樹
脂だけで配向制御層を作成した以外は全く実施例1と同
様の方法で強誘電性液晶素子を作成し、実施例1と同様
の方法で光学応答速度を測定した。その結果を次に示
す。
【0322】 10℃ 25℃ 40℃ 駆動電圧マージン 14.3V 14.6V 12.3V 測定時設定Δt (640μsec)(203μsec)(86μsec) 駆動温度マージン ±4.4℃
【0323】また、素子構成を変えた場合でも、本発明
による液晶組成物を含有する実施例9,10の素子は実
施例1とほぼ同様に良好な配向性を示していた。実施例
9,10より明らかな様に、素子構成を変えた場合で
も、本発明に従う液晶組成物を含有する液晶素子は、良
好な配向性を示し、かつ駆動電圧マージン、駆動温度マ
ージンが広がっており、環境温度や、セルギャップのバ
ラツキに対して、画像を良好に保つ能力に優れている。
【0324】実施例11〜21 実施例1で用いた例示化合物及び液晶組成物または実施
例5で用いた例示化合物及び液晶組成物に代えて表17
に示した例示化合物及び液晶組成物を各重量部で用い
て、11−A,12−A,13−A,14−A,15−
A,16−A,17−B,18−B,19−B,20−
B,21−Bの液晶組成物を得た。これらを用いた他は
全く実施例1と同様の方法で駆動電圧マージン、駆動温
度マージンを測定し、スイッチング状態等を観察した。
作製した各々の液晶素子内の均一モノドメイン配向性は
良好であった。測定結果を表17に示す。
【0325】
【表17】
【0326】実施例11〜21より明らかな様に、本発
明による液晶組成物を含有する液晶素子は良好な配向性
を示し、かつ駆動電圧マージン、駆動温度マージンが広
がっており、環境温度の変化や、セルギャップのバラツ
キに対して、画像を良好に保つ能力に優れている。
【0327】さらに、測定時設定パルス幅Δtに着目す
ると、本発明による液晶組成物を含有する液晶素子は応
答速度の温度依存性も軽減されている。このことにより
明らかな様に、本発明による液晶組成物を用いることに
より、強誘電性液晶素子の早期実用化が期待できる。
【0328】
【発明の効果】本発明による液晶組成物は簡便なラビン
グ処理によって容易に配向し、かつ欠陥の無い均一なモ
ノドメイン配向性を示す配向性良好な液晶組成物であ
り、さらに、本発明の液晶組成物を用いた液晶素子は、
スイッチング特性が良好で、駆動電圧マージンが大き
く、液晶素子の表示エリア上にある程度の温度バラツキ
があっても全画素が良好にマトリクス駆動できる駆動温
度マージンの広がった液晶素子とすることができ、強誘
電性液晶素子の早期実用化に大きく寄与することができ
る。
【0329】なお、本発明の液晶素子を表示素子として
光源,駆動回路等と組み合わせた表示装置は良好な装置
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】液晶を用いた液晶表示素子の一例の断面概略図
である。
【図2】強誘電性液晶素子の動作説明のために、素子セ
ルの例を模式的に表わす斜視図である。
【図3】強誘電性液晶素子の動作説明のために、素子セ
ルの例を模式的に表わす斜視図である。
【図4】実施例等の中で用いた駆動法の波形図である。
【図5】マトリクス電極を配置した液晶パネルの平面図
である。
【図6】図4(B)に示す時系列駆動波形で実際の駆動
を行ったときの表示パターンの模式図である。
【図7】駆動電圧を変化させた時の透過率の変化を表わ
す(V−T特性図)グラフである。
【図8】強誘電性を利用した液晶素子を有する液晶表示
装置とグラフィックスコントローラを示すブロック構成
図である。
【図9】液晶表示装置とグラフィックスコントローラと
の間の画像情報通信タイミングチャート図である。
【符号の説明】
1 強誘電性液晶層 2 ガラス基板 3 透明電極 4 絶縁性配向制御層 5 スペーサー 6 リード線 7 電源 8 偏光板 9 光源 I 透過光 I0 入射光 21a 基板 21b 基板 22 液晶分子層 23 液晶分子 24 双極子モーメント(P⊥) 31a 電圧印加手段 31b 電圧印加手段 33a 第1の安定状態 33b 第2の安定状態 34a 上向きの双極子モーメント 34b 下向きの双極子モーメント Ea 上向きの電界 Eb 下向きの電界
フロントページの続き (72)発明者 山下 眞孝 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 片桐 一春 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (46)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I) 【化1】 (式中、R1,R2はそれぞれ独立に炭素原子数が1〜1
    8の直鎖状または分岐状のアルキル基であり、該アルキ
    ル基中の1個もしくは隣接しない2個以上の−CH2
    基は、ヘテロ原子が隣接しない条件において、−O−,
    −CO−,−COO−,−OCO−,−OCOO−また
    は−CH(ハロゲン原子)−によって置き換わってもよ
    い。Z1は−COO−又は−CH2O−を示し、X1,X2
    はそれぞれ独立に単結合、−O−,−COO−,−OC
    O−,−CO−,−OCOO−を示す。A1は単結合, 【化2】 1,Y2はそれぞれ独立に水素原子,ハロゲン原子,メ
    チル基またはトリフルオロメチル基を示す。)で表わさ
    れる液晶性化合物の少なくとも一種と下記一般式(I
    I) 【化3】 (式中、R3,R4はそれぞれ独立に炭素原子数が1〜1
    8の直鎖状または分岐状のアルキル基であり、該アルキ
    ル基中の1個もしくは隣接しない2個以上の−CH2
    基は、ヘテロ原子が隣接しない条件において、−O−,
    −CO−,−COO−,−OCO−,−OCOO−また
    は−CH(ハロゲン原子)−によって置き換わってもよ
    い。X3は単結合、−O−,−COO−または−OCO
    −であり、Y3はハロゲン原子、A2は単結合あるいは 【化4】 である。)で表される液晶性化合物の少なくとも一種と
    を含有することを特徴とする液晶組成物。
  2. 【請求項2】 下記一般式(III) 【化5】 (式中、R5は置換基を有していてもよい炭素原子数1
    〜18の直鎖状または分岐状のアルキル基である。X4
    は単結合、−O−,−COO−,OCO−であり、Z2
    は単結合、−COO−,−OCO−,−COS−,−S
    CO−であり、X5は−OCH2−,−COOCH2−,
    −OCO−または 【化6】 Lは1〜12である。)で表される液晶性化合物の少な
    くとも一種をさらに含有することを特徴とする請求項1
    記載の液晶組成物。
  3. 【請求項3】 一般式(I)で示される液晶性化合物
    が、下記(Ia)〜(Ie)式で示される化合物である
    請求項1記載の液晶組成物。 【化7】 (式中、R1,R2はそれぞれ独立に炭素原子数が1〜1
    8の直鎖状または分岐状のアルキル基であり、該アルキ
    ル基中の1個もしくは隣接しない2個以上の−CH2
    基は、ヘテロ原子が隣接しない条件において、−O−,
    −CO−,−COO−,−OCO−,−OCOO−また
    は−CH(ハロゲン原子)−によって置き換わってもよ
    い。X1,X2はそれぞれ独立に単結合,−O−,−CO
    O−,−OCO−,−CO−,−OCOO−を示す。Y
    1,Y2はそれぞれ独立に水素原子,ハロゲン原子,メチ
    ル基またはトリフルオロメチル基を示す。)
  4. 【請求項4】 一般式(I)中、R1,R2が下記(I−
    i)〜(I−iv)から選ばれる請求項1記載の液晶組
    成物。 (I−i)炭素原子数が2〜16のn−アルキル基。 【化8】 (ただし、m´は0〜7の整数であり、n´は1〜9の
    整数である。) 【化9】 (ただし、r´は0〜7の整数であり、s´は0もしく
    は1である。また、t´は1〜14の整数である。) 【化10】 (ただし、p´は0または1で、x´は1〜14の整数
    である。*は不斉炭素原子を示す。)
  5. 【請求項5】 一般式(II)で示される液晶性化合物
    が、下記[IIa],[IIb]式で示される化合物で
    ある請求項1記載の液晶組成物。 【化11】 (式中、R3,R4はそれぞれ独立に炭素原子数が1〜1
    8の直鎖状または分岐状のアルキル基であり、該アルキ
    ル基中の1個もしくは隣接しない2個以上の−CH2
    基は、ヘテロ原子が隣接しない条件において、−O−,
    −CO−,−COO−,−OCO−,−OCOO−また
    は−CH(ハロゲン原子)−によって置き換わってもよ
    い。X3は単結合,−O−,−COO−または−OCO
    −であり、Y3はハロゲン原子を示す。)
  6. 【請求項6】 上記[IIa],[IIb]式におい
    て、X3が単結合,−O−で示される請求項5記載の液
    晶組成物。
  7. 【請求項7】 上記[IIa],[IIb]式におい
    て、YがClまたはFで示される請求項5記載の液晶組
    成物。
  8. 【請求項8】 一般式(II)において、R3,R4は下
    記(i)〜(iii)から選ばれる請求項1記載の液晶
    組成物。(i)炭素原子数1〜16のn−アルキル基。 【化12】 (ただし、m′は0〜7の整数であり、n′は1〜9の
    整数であり、2≦m′+n′≦14の範囲内にある。) 【化13】 (ただし、r′は0〜7の整数であり、s′は0もしく
    は1である。また、t′は1〜14の整数であり、1≦
    r′+s′+t′≦14の範囲内にある。)
  9. 【請求項9】 前述の一般式(III)で示される化合
    物が、下記式(III−a)〜(III−f)で示され
    る化合物である請求項2記載の液晶組成物。 【化14】 (式中、R5は置換基を有していてもよい炭素原子数1
    〜18の直鎖状または分岐状のアルキル基である。X4
    は単結合、−O−,−COO−,OCO−であり、X5
    は−OCH2−,−COOCH2−,−OCO−または 【化15】 Lは1〜12である。)
  10. 【請求項10】 前記(III−a)〜(III−f)
    におけるX4,X5が、下記(III−i)〜(III−
    v)で示される請求項9記載の液晶組成物。 (III−i) X4が単結合、X5が−O−CH2− (III−ii) X4が単結合、X5が−COO−CH
    2− (III−iii)X4が単結合、X5が−OCO− (III−iv) X4が−O−、X5が−O−CH2− (III−v) X4が−O−、X5が−COOCH2
  11. 【請求項11】 一般式(I)と一般式(II)で示さ
    れる液晶性化合物を前記液晶組成物に対し、1〜90重
    量%含有する請求項1記載の液晶組成物。
  12. 【請求項12】 一般式(I)と一般式(II)で示さ
    れる液晶性化合物を前記液晶組成物に対し、2〜80重
    量%含有する請求項1記載の液晶組成物。
  13. 【請求項13】 一般式(I)と一般式(II)で示さ
    れる液晶性化合物を前記液晶組成物に対し、4〜80重
    量%含有する請求項1記載の液晶組成物。
  14. 【請求項14】 一般式(I)と一般式(II)と一般
    式(III)で示される液晶性化合物を前記液晶組成物
    に対し、1〜99重量%含有する請求項2記載の液晶組
    成物。
  15. 【請求項15】 一般式(I)と一般式(II)と一般
    式(III)で示される液晶性化合物を前記液晶組成物
    に対し、4〜90重量%含有する請求項2記載の液晶組
    成物。
  16. 【請求項16】 一般式(I)と一般式(II)と一般
    式(III)で示される液晶性化合物を前記液晶組成物
    に対し、6〜80重量%含有する請求項2記載の液晶組
    成物。
  17. 【請求項17】 前記液晶組成物がカイラルスメクチッ
    ク相を有する請求項1記載の液晶組成物。
  18. 【請求項18】 請求項1記載の液晶組成物を1対の電
    極基板間に配置してなることを特徴とする液晶素子。
  19. 【請求項19】 前記電極基板上にさらに配向制御層が
    設けられている請求項18記載の液晶素子。
  20. 【請求項20】 前記配向制御層がラビング処理された
    層である請求項19記載の液晶素子。
  21. 【請求項21】 液晶分子の配列によって形成されたら
    せんが解除された膜厚で前記一対の電極基板を配置する
    請求項18記載の液晶素子。
  22. 【請求項22】 請求項18記載の液晶素子を有する表
    示装置。
  23. 【請求項23】 さらに液晶素子の駆動回路を有する請
    求項22記載の表示装置。
  24. 【請求項24】 さらに光源を有する請求項22記載の
    表示装置。
  25. 【請求項25】 下記一般式(I)で表わされる液晶性
    化合物の少なくとも1種と、下記一般式(II)で表わ
    される液晶性化合物の少なくとも1種とを含有する液晶
    組成物を用いた表示方法。 【化16】 (式中、R1,R2はそれぞれ独立に炭素原子数が1〜1
    8の直鎖状または分岐状のアルキル基であり、該アルキ
    ル基中の1個もしくは隣接しない2個以上の−CH2
    基は、ヘテロ原子が隣接しない条件において、−O−,
    −CO−,−COO−,−OCO−,−OCOO−また
    は−CH(ハロゲン原子)−によって置き換わってもよ
    い。Z1は−COO−又は−CH2O−を示し、X1,X2
    はそれぞれ独立に単結合、−O−,−COO−,−OC
    O−,−CO−,−OCOO−を示す。A1は単結合, 【化17】 1,Y2はそれぞれ独立に水素原子,ハロゲン原子,メ
    チル基またはトリフルオロメチル基を示す。) 【化18】 (式中、R3,R4はそれぞれ独立に炭素原子数が1〜1
    8の直鎖状または分岐状のアルキル基であり、該アルキ
    ル基中の1個もしくは隣接しない2個以上の−CH2
    基は、ヘテロ原子が隣接しない条件において、−O−,
    −CO−,−COO−,−OCO−,−OCOO−また
    は−CH(ハロゲン原子)−によって置き換わってもよ
    い。X3は単結合、−O−,−COO−または−OCO
    −であり、Y3はハロゲン原子、A2は単結合あるいは 【化19】 である。)
  26. 【請求項26】 前記液晶組成物が下記一般式(II
    I) 【化20】 (式中、R5は置換基を有していてもよい炭素原子数1
    〜18の直鎖状または分岐状のアルキル基である。X4
    は単結合、−O−,−COO−,OCO−であり、Z2
    は単結合、−COO−,−OCO−,−COS−,−S
    CO−であり、X5は−OCH2−,−COOCH2−,
    −OCO−または 【化21】 Lは1〜12である。)で表される液晶性化合物の少な
    くとも一種をさらに含有する請求項25記載の表示方
    法。
  27. 【請求項27】 一般式(I)で示される液晶性化合物
    が、下記(Ia)〜(Ie)式で示される化合物である
    請求項25記載の表示方法。 【化22】 (式中、R1,R2はそれぞれ独立に炭素原子数が1〜1
    8の直鎖状または分岐状のアルキル基であり、該アルキ
    ル基中の1個もしくは隣接しない2個以上の−CH2
    基は、ヘテロ原子が隣接しない条件において、−O−,
    −CO−,−COO−,−OCO−,−OCOO−また
    は−CH(ハロゲン原子)−によって置き換わってもよ
    い。X1,X2はそれぞれ独立に単結合,−O−,−CO
    O−,−OCO−,−CO−,−OCOO−を示す。Y
    1,Y2はそれぞれ独立に水素原子,ハロゲン原子,メチ
    ル基またはトリフルオロメチル基を示す。)
  28. 【請求項28】 一般式(I)中、R1,R2が下記(I
    −i)〜(I−iv)から選ばれる請求項25記載の表
    示方法。 (I−i)炭素原子数が2〜16のn−アルキル基。 【化23】 (ただし、m´は0〜7の整数であり、n´は1〜9の
    整数である。) 【化24】 (ただし、r´は0〜7の整数であり、s´は0もしく
    は1である。また、t´は1〜14の整数である。) 【化25】 (ただし、p´は0または1で、x´は1〜14の整数
    である。*は不斉炭素原子を示す。)
  29. 【請求項29】 一般式(II)で示される液晶性化合
    物が、下記[IIa],[IIb]式で示される化合物
    である請求項25記載の表示方法。 【化26】 (式中、R3,R4はそれぞれ独立に炭素原子数が1〜1
    8の直鎖状または分岐状のアルキル基であり、該アルキ
    ル基中の1個もしくは隣接しない2個以上の−CH2
    基は、ヘテロ原子が隣接しない条件において、−O−,
    −CO−,−COO−,−OCO−,−OCOO−また
    は−CH(ハロゲン原子)−によって置き換わってもよ
    い。X3は単結合,−O−,−COO−または−OCO
    −であり、Y3はハロゲン原子を示す。)
  30. 【請求項30】 上記[IIa],[IIb]式におい
    て、X3が単結合,−O−で示される請求項29記載の
    表示方法。
  31. 【請求項31】 上記[IIa],[IIb]式におい
    て、YがClまたはFで示される請求項29記載の表示
    方法。
  32. 【請求項32】 一般式(II)において、R3,R4
    下記(i)〜(iii)から選ばれる請求項25記載の
    表示方法。 (i)炭素原子数1〜16のn−アルキル基。 【化27】 (ただし、r′は0〜7の整数であり、s′は0もしく
    は1である。また、t′は1〜14の整数であり、1≦
    r′+s′+t′≦14の範囲内にある。)
  33. 【請求項33】 前述の一般式(III)で示される化
    合物が、下記式(III−a)〜(III−f)で示さ
    れる化合物である請求項26記載の表示方法。 【化28】 (式中、R5は置換基を有していてもよい炭素原子数1
    〜18の直鎖状または分岐状のアルキル基である。X4
    は単結合、−O−,−COO−,OCO−であり、X5
    は−OCH2−,−COOCH2−,−OCO−または 【化29】 Lは1〜12である。)
  34. 【請求項34】 前記(III−a)−(III−f)
    におけるX4,X5が、下記(III−i)〜(III−
    v)で示される請求項33記載の表示方法。 (III−i) X4が単結合、X5が−O−CH2− (III−ii) X4が単結合、X5が−COO−CH
    2− (III−iii)X4が単結合、X5が−OCO− (III−iv) X4が−O−、X5が−O−CH2− (III−v) X4が−O−、X5が−COOCH2
  35. 【請求項35】 一般式(I)と一般式(II)で示さ
    れる液晶性化合物を前記液晶組成物に対し、1〜90重
    量%含有する請求項25記載の表示方法。
  36. 【請求項36】 一般式(I)と一般式(II)で示さ
    れる液晶性化合物を前記液晶組成物に対し、2〜80重
    量%含有する請求項25記載の表示方法。
  37. 【請求項37】 一般式(I)と一般式(II)で示さ
    れる液晶性化合物を前記液晶組成物に対し、4〜80重
    量%含有する請求項25記載の表示方法。
  38. 【請求項38】 一般式(I)と一般式(II)と一般
    式(III)で示される液晶性化合物を前記液晶組成物
    に対し、1〜99重量%含有する請求項26記載の表示
    方法。
  39. 【請求項39】 一般式(I)と一般式(II)と一般
    式(III)で示される液晶性化合物を前記液晶組成物
    に対し、4〜90重量%含有する請求項26記載の表示
    方法。
  40. 【請求項40】 一般式(I)と一般式(II)と一般
    式(III)で示される液晶性化合物を前記液晶組成物
    に対し、6〜80重量%含有する請求項26記載の表示
    方法。
  41. 【請求項41】 前記液晶組成物がカイラルスメクチッ
    ク相を有する請求項25記載の液晶組成物。
  42. 【請求項42】 下記一般式(I)で表わされる液晶性
    化合物の少なくとも1種と、下記一般式(II)で表わ
    される液晶性化合物の少なくとも1種とを含有する液晶
    組成物を1対の基板間に有する液晶素子を用いた表示方
    法。 【化30】 (式中、R1,R2はそれぞれ独立に炭素原子数が1〜1
    8の直鎖状または分岐状のアルキル基であり、該アルキ
    ル基中の1個もしくは隣接しない2個以上の−CH2
    基は、ヘテロ原子が隣接しない条件において、−O−,
    −CO−,−COO−,−OCO−,−OCOO−また
    は−CH(ハロゲン原子)−によって置き換わってもよ
    い。Z1は−COO−又は−CH2O−を示し、X1,X2
    はそれぞれ独立に単結合、−O−,−COO−,−OC
    O−,−CO−,−OCOO−を示す。A1は単結合, 【化31】 1,Y2はそれぞれ独立に水素原子,ハロゲン原子,メ
    チル基またはトリフルオロメチル基を示す。) 【化32】 (式中、R3,R4はそれぞれ独立に炭素原子数が1〜1
    8の直鎖状または分岐状のアルキル基であり、該アルキ
    ル基中の1個もしくは隣接しない2個以上の−CH2
    基は、ヘテロ原子が隣接しない条件において、−O−,
    −CO−,−COO−,−OCO−,−OCOO−また
    は−CH(ハロゲン原子)−によって置き換わってもよ
    い。X3は単結合、−O−,−COO−または−OCO
    −であり、Y3はハロゲン原子、A2は単結合あるいは 【化33】 である。)
  43. 【請求項43】 前記電極基板上にさらに配向制御層が
    設けられている請求項42記載の表示方法。
  44. 【請求項44】 戦記配向制御層がラビング処理された
    層である請求項43記載の表示方法。
  45. 【請求項45】 液晶分子の配列によって形成されたら
    せんが解除された膜厚で前記一対の電極基板を配置する
    請求項42記載の表示方法。
  46. 【請求項46】 前記液晶組成物を電気的に駆動して表
    示を行なう請求項42記載の表示方法。
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