JPH07309850A - 光学活性化合物、それを含有する液晶組成物、それを有する液晶素子及びそれらを用いた表示方法、表示装置 - Google Patents

光学活性化合物、それを含有する液晶組成物、それを有する液晶素子及びそれらを用いた表示方法、表示装置

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JPH07309850A
JPH07309850A JP6124716A JP12471694A JPH07309850A JP H07309850 A JPH07309850 A JP H07309850A JP 6124716 A JP6124716 A JP 6124716A JP 12471694 A JP12471694 A JP 12471694A JP H07309850 A JPH07309850 A JP H07309850A
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diyl
liquid crystal
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phenylene
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JP6124716A
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Takashi Iwaki
孝志 岩城
Takao Takiguchi
隆雄 滝口
Gouji Tokanou
剛司 門叶
Shinichi Nakamura
真一 中村
Yoko Yamada
容子 山田
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Original Assignee
Canon Inc
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  • Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Nitrogen And Oxygen As The Only Ring Hetero Atoms (AREA)
  • Plural Heterocyclic Compounds (AREA)
  • Liquid Crystal Substances (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 強誘電性液晶に大きな自発分極の付与性、高
速応答性、応答速度の温度依存性の軽減、高コントラス
トを付与する光学活性化合物を提供し、これを用いて強
誘電性液晶素子を構成する。 【構成】 下記式で示されるオキサゾリジノン環を含む
特定構造を有する光学活性化合物。尚、*は光学活性で
あることを示す。かかる光学活性化合物を用いて強誘電
性液晶素子を構成する。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な光学活性化合
物、それを含有する液晶組成物及びそれを使用した液晶
素子並びに表示装置に関し、更に詳しくは電界に対する
応答特性が改善された新規な液晶組成物、及びそれを使
用した液晶表示素子や液晶−光シャッター等に利用され
る液晶素子並びに該液晶素子を表示に使用した表示装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、液晶は電気光学素子として種
々の分野で応用されている。現在実用化されている液晶
素子はほとんどが、例えばエム・シャット(M.Sch
adt)とダブリュ ヘルフリッヒ(W.Helfri
ch)著“アプライド フィジックス レターズ”
(“Applied Physics Letter
s”)Vol.18,No.4(1971.2.15)
P.127〜128の“Voltage Depend
ent Optical Activity of a
Twisted Nematic Liquid Cr
ystal”に示されたTN(Twisted Nem
atic)型の液晶を用いたものである。これらは、液
晶の誘電的配列効果に基づいており、液晶分子の誘電異
方性のために平均分子軸方向が加えられた電場により特
定の方向に向く効果を利用している。これらの素子の光
学的な応答速度の限界はミリ秒であるといわれ、多くの
応用のためには遅すぎる。一方、大型平面ディスプレイ
への応用では、価格、生産性などを考え合わせると単純
マトリクス方式による駆動が最も有力である。単純マト
リクス方式においては、走査電極群と信号電極群をマト
リクス状に構成した電極構成が採用され、その駆動のた
めには、走査電極群に順次周期的にアドレス信号を選択
印加し、信号電極群には所定の情報信号をアドレス信号
と同期させて並列的に選択印加する時分割駆動方式が採
用されている。
【0003】しかし、この様な駆動方式の素子に前述し
たTN型の液晶を採用すると、走査電極が選択され信号
電極が選択されていない領域、あるいは走査電極が選択
されず、信号電極が選択される領域(所謂“半選択
点”)にも有限に電界がかかってしまう。選択点にかか
る電圧と、半選択点にかかる電圧の差が十分に大きく、
液晶分子を電界に垂直に配列させるのに要する電圧閾値
がこの中間の電圧値に設定されるならば、表示素子は正
常に動作するわけであるが、走査線数(N)を増加して
いった場合、画面全体(1フレーム)を走査する間に一
つの選択点に有効な電界がかかっている時間(duty
比)が1/Nの割合で減少してしまう。このために、繰
り返し走査を行った場合の選択点と非選択点にかかる実
効値としての電圧差は、走査線数が増えれば増える程小
さくなり、結果的には画像コントラストの低下やクロス
トークが避け難い欠点となっている。
【0004】この様な現象は、双安定性を有さない液晶
(電極面に対し、液晶分子が水平に配向しているのが安
定状態であり、電界が有効に印加されている間のみ垂直
に配向する)を時間的蓄積効果を利用して駆動する(即
ち、繰り返し走査する)時に生ずる本質的には避け難い
問題点である。
【0005】この点を改良するために、電圧平均化法、
2周波駆動法、多重マトリクス法等が既に提案されてい
るが、いずれの方法でも不十分であり、表示素子の大画
面化や高密度化は、走査線数が十分に増やせないことに
よって頭打ちになっているのが現状である。
【0006】この様な従来型の液晶素子の欠点を改善す
るものとして、双安定性を有する液晶素子の使用がクラ
ーク(Clark)及びラガウェル(Lagerwal
l)により提案されている(特開昭56−107216
号公報、米国特許第4367924号明細書等)。
【0007】双安定性液晶としては、一般にカイラルス
メクチックC相(S * C相)又はH相(S * H相)を有す
る強誘電性液晶が用いられる。この強誘電性液晶は電界
に対して第1の光学的安定状態と第2の光学的安定状態
からなる双安定状態を有し、従って前述のTN型の液晶
で用いられた光学変調素子とは異なり、例えば、一方の
電界ベクトルに対して第1の光学的安定状態に液晶が配
向し、他方の電界ベクトルに対しては第2の光学的安定
状態に液晶が配向されている。また、この型の液晶は、
加えられる電界に応答して、上記2つの安定状態のいず
れかを取り、かつ電界の印加のないときはその状態を維
持する性質(双安定性)を有する。
【0008】以上の様な双安定性を有する特徴に加え
て、強誘電性液晶は高速応答性であるという優れた特徴
を持つ。それは強誘電性液晶の持つ自発分極と印加電場
が直接作用して配向状態の転移を誘起するためであり、
誘電率異方性と電場の作用による応答速度より3〜4オ
ーダー速い。
【0009】この様に強誘電性液晶は極めて優れた特性
を潜在的に有しており、この様な性質を利用することに
より、上述した従来のTN型素子の問題点の多くに対し
て、かなり本質的な改善が得られる。特に、高速光学光
シャッターや、高密度・大画面ディスプレイへの応用が
期待される。このため強誘電性を持つ液晶材料に関して
は広く研究がなされているが、現在までに開発された強
誘電性液晶材料は低温作動性、高速応答性、コントラス
ト等を含めて液晶素子に用いる十分な特性を備えている
とはいい難い。
【0010】応答時間τと自発分極の大きさPs及び粘
度ηの間には、下記の式[1]
【0011】
【数1】 の関係が存在する。従って、応答速度を速くするには、 (ア)自発分極の大きさPsを大きくする (イ)粘度ηを小さくする (ウ)印加電界Eを大きくする 方法がある。しかし、印加電界はIC等で駆動するため
上限があり、できるだけ低いほうが望ましい。よって、
実際には粘度ηを小さくするか、自発分極の大きさPs
の値を大きくする必要がある。一般的に自発分極の大き
い強誘電性カイラルスメクチック液晶化合物において
は、自発分極のもたらすセルの内部電界も大きく、双安
定状態をとり得る素子構成への制約が多くなる傾向にあ
る。また、いたずらに自発分極を大きくしても、それに
つれて粘度も大きくなる傾向にあり、結果的には応答速
度はあまり速くならないことが考えられる。
【0012】また、実際のディスプレイとしての使用温
度範囲が例えば5〜40℃程度とした場合、応答速度の
変化が一般に20倍程度もあり、駆動電圧及び周波数に
よる調節の限界を越えているのが現状である。
【0013】また、一般に液晶の屈折率を利用した液晶
素子の場合、直交ニコル下における透過率は、下記
[2]式で表される。
【0014】
【数2】
【0015】[2]式中、I0は入射光強度、Iは透過
光強度、θaは以下で定義される見かけのチルト角、Δ
nは屈折率異方性、dは液晶層の膜厚、そして、λは入
射光の波長である。前述の非ら旋構造における見かけの
チルト角θaは、第1と第2の配向状態でのねじれ配列
した液晶分子の平均分子軸方向の角度として現われるこ
とになる。[2]式によれば、見かけのチルト角θa
22.5°の角度の時最大の透過率となり、双安定性を
実現する非ら旋構造での見かけのチルト角θaは22.
5°にできる限り近いことが必要である。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
クラークとラガウェルによって発表された双安定性を示
す非ら旋構造の強誘電性液晶に対して適用した場合に
は、下述のごとき問題点を有し、コントラスト低下の原
因となっている。
【0017】第1に、従来のラビング処理したポリイミ
ド膜によって配向させて得られた非ら旋構造の強誘電性
液晶での見かけのチルト角θa(2つの安定状態の分子
軸のなす角度の1/2)が強誘電性液晶でのチルト角
(後述の図4に示す三角錐の頂角の1/2の角度θ)と
比べて小さくなっているために透過率が低い。第2に電
界を印加しないスタチック状態におけるコントラストは
高くても、電圧を印加して駆動表示を行なった場合に、
マトリックス駆動における非選択期間の微少電界により
液晶分子が揺らぐために黒が淡くなる。
【0018】以上述べたように、強誘電性液晶素子を実
用化するためには高速応答性を有し、応答速度の温度依
存性が小さく、且つコントラストの高いカイラルスメク
チック相を示す液晶組成物が要求される。更に、ディス
プレイの均一なスイッチング、良好な視角特性、低温保
存性、駆動ICへの負荷の軽減等のために液晶組成物の
自発分極、カイラルスメクチックCピッチ、コレステリ
ックピッチ、液晶相をとる温度範囲、光学異方性、チル
ト角、誘電異方性などを適正化する必要がある。
【0019】本発明の目的は、強誘電性液晶素子を実用
できるようにする為に、大きな自発分極の付与性、高速
応答性、応答速度の温度依存性の軽減、高コントラスト
に効果的な光学活性化合物、これを含む液晶組成物、特
に強誘電性カイラルスメクチック液晶組成物、及び該液
晶組成物を使用する液晶素子、表示装置を提供すること
にある。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明は下記一般式
(I)
【0021】
【化3】
【0022】[式中、R1,R2はH,ハロゲン,CNま
たは炭素原子数1〜30の直鎖状あるいは分岐状あるい
は環状のアルキル基であり、該アルキル基中の1つもし
くは隣接しない2つ以上のCH2基は−O−,−S−,
−CO−,−COO−,−OCO−,−CH=CH−,
−C≡C−によって置き換えられていてもよく、該アル
キル基中の水素原子はフッ素原子に交換されていてもよ
い。A2は1,4−フェニレン,1個または2個のF,
Cl,Br,CH3,CF3またはCNで置換されている
1,4−フェニレン,ピリミジン−2,5−ジイル,ピ
リジン−2,5−ジイル,チオフェン−2,5−ジイ
ル,2,6−ナフチレン,チアゾール−2,5−ジイ
ル,チアジアゾール−2,5−ジイル,ピラジン−2,
5−ジイル,ピリダジン−3,6−ジイル,ベンゾチア
ゾール−2,5−ジイル,ベンゾチアゾール−2,6−
ジイル,ベンゾオキサゾール−2,5−ジイル,ベンゾ
オキサゾール−2,6−ジイル,ベンゾフラン−2,5
−ジイル,ベンゾフラン−2,6−ジイル,キノキサリ
ン−2,6−ジイル,キノリン−2,6−ジイル,イン
ダン−2,5−ジイル,2−アルキルインダン−2,5
−ジイル(アルキル基は炭素原子数1〜18の直鎖状ま
たは分岐状のアルキル基である),インダノン−2,6
−ジイル,2−アルキルインダノン−2,6−ジイル
(アルキル基は炭素原子数1〜18の直鎖状または分岐
状のアルキル基である),クマラン−2,5−ジイル,
2−アルキルクマラン−2,5−ジイル(アルキル基は
炭素原子数1〜18の直鎖状または分岐状のアルキル基
である)を示す。A1はA2,1,4−シクロヘキシレ
ン,1,3−ジオキサン−2,5−ジイルまたは1,3
−ジチアン−2,5−ジイルを示す。*は光学活性であ
ることを示す。]で表わされる光学活性化合物、該光学
活性化合物の少なくとも1種を含有する液晶組成物、及
び該液晶組成物を1対の電極基板間に配置してなる液晶
素子並びにそれらを用いた表示方法及び表示装置を提供
するものである。
【0023】前記一般式(I)で表わされる光学活性化
合物のうちで液晶相の温度幅,混和性,粘性,配向性等
の観点から好ましい化合物として(Ia)〜(Ic)が
挙げられる。
【0024】(Ia) A1が1,4−フェニレンある
いは1個または2個のF,Cl,Br,CH3,CF3
たはCNで置換されている1,4−フェニレン,ピリミ
ジン−2,5−ジイル,ピリジン−2,5−ジイル,チ
オフェン−2,5−ジイル,チアゾール−2,5−ジイ
ル,チアジアゾール−2,5−ジイル,ピラジン−2,
5−ジイル,ピリダジン−3,6−ジイル,インダン−
2,5−ジイル,クマラン−2,5−ジイル,1,4−
シクロヘキシレン,1,3−ジオキサン−2,5−ジイ
ルまたは1,3−ジチアン−2,5−ジイルであり、A
2が1,4−フェニレンあるいは1個あるいは2個の
F,Cl,Br,CH3,CF3またはCNで置換されて
いる1,4−フェニレンから選ばれる光学活性化合物。
【0025】(Ib)A1が1,4−フェニレンあるい
は1個または2個のF,Cl,Br,CH3,CF3また
はCNで置換されている1,4−フェニレン,ピリミジ
ン−2,5−ジイル,ピリジン−2,5−ジイル,チオ
フェン−2,5−ジイル,チアゾール−2,5−ジイ
ル,チアジアゾール−2,5−ジイル,ピラジン−2,
5−ジイル,ピリダジン−3,6−ジイル,インダン−
2,5−ジイル,クマラン−2,5−ジイル,1,4−
シクロヘキシレン,1,3−ジオキサン−2,5−ジイ
ル,1,3−ジチアン−2,5−ジイルであり、A2
ピリミジン−2,5−ジイル,ピリジン−2,5−ジイ
ル,チオフェン−2,5−ジイル,チアゾール−2,5
−ジイル,チアジアゾール−2,5−ジイル,ピラジン
−2,5−ジイル,ピリダジン−3,6−ジイルから選
ばれる光学活性化合物。
【0026】(Ic)A1が1,4−フェニレンあるい
は1個または2個のF,Cl,Br,CH3,CF3また
はCNで置換されている1,4−フェニレン,ピリミジ
ン−2,5−ジイル,ピリジン−2,5−ジイル,チオ
フェン−2,5−ジイル,チアゾール−2,5−ジイ
ル,チアジアゾール−2,5−ジイル,ピラジン−2,
5−ジイル,ピリダジン−3,6−ジイル,インダン−
2,5−ジイル,クマラン−2,5−ジイル,1,4−
シクロヘキシレン,1,3−ジオキサン−2,5−ジイ
ルまたは1,3−ジチアン−2,5−ジイルであり、A
2が2,6−ナフチレン,ベンゾチアゾール−2,5−
ジイル,ベンゾチアゾール−2,6−ジイル,ベンゾオ
キサゾール−2,5−ジイル,ベンゾオキサゾール−
2,6−ジイル,キノキサリン−2,6−ジイル,キノ
リン−2,6−ジイル,インダン−2,5−ジイル,2
−アルキルインダン−2,5−ジイル,クマラン−2,
5−ジイル,2−アルキルクマラン−2,5−ジイルか
ら選ばれる光学活性化合物。
【0027】さらに好ましい化合物として(Iaa)〜
(Icb)が挙げられる。
【0028】(Iaa) A1が1,4−フェニレンあ
るいは1個または2個のF,Cl,Br,CH3,CF3
またはCNで置換している1,4−フェニレンであり、
2が1,4−フェニレンあるいは1個または2個の
F,Cl,Br,CH3,CF3またはCNで置換してい
る1,4−フェニレンである光学活性化合物。
【0029】(Iab)A1がピリミジン−2,5−ジ
イル,ピリジン−2,5−ジイル,1,4−シクロヘキ
シレンまたは1,3−ジオキサン−2,5−ジイルであ
り、A2が1,4−フェニレンあるいは1個または2個
のF,Cl,Br,CH3,CF3またはCNで置換して
いる1,4−フェニレンである光学活性化合物。
【0030】(Iba)A1が1,4−フェニレンある
いは1個または2個のF,Cl,Br,CH3,CF3
たはCNで置換されている1,4−フェニレンであり、
2がピリミジン−2,5−ジイル,ピリジン−2,5
−ジイル,チアゾール−2,5−ジイル,ピラジン−
2,5−ジイルまたはピリダジン−3,6−ジイルであ
る光学活性化合物。
【0031】(Ibb)A1がピリミジン−2,5−ジ
イル,ピリジン−2,5−ジイル,インダン−2,5−
ジイル,クマラン−2,5−ジイル,ピラジン−2,5
−ジイル,1,4−シクロヘキシレンまたはピリダジン
−3,6−ジイルであり、A2がピリミジン−2,5−
ジイル,ピリジン−2,5−ジイル,ピラジン−2,5
−ジイルまたはピリダジン−2,5−ジイルである光学
活性化合物。
【0032】(Ica) A1が1,4−フェニレンあ
るいは1個または2個のF,Cl,Br,CH3,CF3
またはCNで置換されている1,4−フェニレンであ
り、A2が2,6−ナフチレン,ベンゾチアゾール−
2,5−ジイル,ベンゾチアゾール−2,6−ジイル,
ベンゾオキサゾール−2,5−ジイル,ベンゾオキサゾ
ール−2,6−ジイル,キノキサリン−2,6−ジイル
またはキノリン−2,6−ジイルである光学活性化合
物。
【0033】(Icb)A1がピリミジン−2,5−ジ
イル,ピリジン−2,5−ジイル,1,4−シクロヘキ
シレン,ピラジン−2,5−ジイルまたはピリダジン−
3,6−ジイルであり、A2は2,6−ナフチレン,ベ
ンゾチアゾール−2,5−ジイル,ベンゾチアゾール−
2,6−ジイル,ベンゾオキサゾール−2,5−ジイ
ル,ベンゾオキサゾール−2,6−ジイル,キノキサリ
ン−2,6−ジイルまたはキノリン−2,6−ジイルで
ある光学活性化合物。
【0034】前記一般式(I)で表わされる光学活性化
合物に1個又は2個の置換基を有する1,4−フェニレ
ンが存在する場合、好ましい置換基はF,Cl,Br,
CF3であり、より好ましくはFである。
【0035】R1、R2は好ましくは下記の(i)〜(x
vi)から選ばれる。
【0036】
【化4】
【0037】(aは1から16の整数、d、g、iは0
から7の整数、b、e、h、j、kは1から10の整
数、f、wは0又は1、m、n、q、r、s、tは0か
ら10の整数。但し、b+d≦16、e+f+g≦1
6、h+i≦16の条件を満たす。EはCH3またはC
3を示す。Y1は単結合、−O−、−COO−、−OC
O−を示し、Y2は−COO−、−CH2O−、−CH2
CH2O−、−CH2CH2CH2O−、−CH2CH2−を
示す。Y3は単結合、−COO−,−CH2O−、−OC
O−、−OCH2−を示す。光学活性であってもよ
い。)
【0038】次に前記一般式(I)で示される光学活性
化合物の合成法の一例を示す。
【0039】
【化5】
【0040】(R3,R4はオキサゾリジノン環の合成条
件で安定であり、R1,R2に変換可能な基。A1,A2
前記定義の通りである)
【0041】次に一般式(I)で示される光学活性化合
物の具体的な構造式を示す。以後、本発明で用いられる
略記は以下の基を示す。
【0042】
【化6】
【0043】
【化7】
【0044】
【表1】
【0045】
【表2】
【0046】
【表3】
【0047】
【表4】
【0048】
【表5】
【0049】
【表6】
【0050】
【表7】
【0051】本発明の液晶組成物は前記一般式(I)で
示される光学活性化合物の少なくとも一種と他の液晶性
化合物1種以上とを適当な割合で混合することにより得
ることができる。併用する他の液晶性化合物の数は1〜
50、好ましくは1〜30、より好ましくは3〜30の
範囲である。
【0052】また、本発明による液晶組成物は強誘電性
液晶組成物、特に強誘電性カイラルスメクチック液晶組
成物が好ましい。
【0053】本発明で用いる他の液晶性化合物として
は、特開平4−272989(23)〜(39)ページ
記載の化合物(III)〜(XII)、好ましい化合物
(IIIa)〜(XIId)、更に好ましい化合物(I
IIaa)〜(XIIdb)が挙げられる。また、化合
物(III)〜(VI)、好ましい化合物(IIIa)
〜(VIf)、更に好ましい化合物(IIIaa)〜
(VIfa)におけるR’1、R’2の少なくとも一方
が、また化合物(VII)、(VIII)、好ましい化
合物(VIIa)〜(VIIIb)、更に好ましい化合
物(VIIIba)、(VIIIbb)における
R’3、R’4の少なくとも一方、および化合物(IX)
〜(XII)、好ましい化合物(IXa)〜(XII
d)、更に好ましい化合物(IXba)、(XIId
b)におけるR’5、R’6の少なくとも一方が−(CH
2EG2G+1(E:0〜10、G:1〜15 整数)
である化合物も同様に用いることができる。更に、次の
一般式(XIII)〜(XVIII)で示される液晶性
化合物も用いることができる。
【0054】
【化8】
【0055】ここでR’7、R’8は水素原子又は炭素数
1〜18の直鎖状又は分岐状のアルキル基であり、該ア
ルキル基中のX’6、X’9と直接結合する−CH2−基
を除く1つ、もしくは隣接しない2つ以上の−CH2
基は−O−、−CO−、−OCO−、−COO−、−C
H(CN)−、−C(CN)(CH3)−、に置き換え
られていてもよい。
【0056】更にR’7、R’8は好ましくはi)〜vi
ii)である。
【0057】i) 炭素数1〜15の直鎖アルキル基
【0058】
【化9】
【0059】N、Q、R、T:0または1 Y’7、Y’8、Y’9:HまたはF A’4:Ph、Np X’6、X’9:単結合、−COO−、−OCO−、−O
− X’7、X’8:単結合、−COO−、−OCO−、−C
2O−、−OCH2− (XIII)の好ましい化合物として(XIIIa)が
挙げられる。
【0060】 R’7−X’6−[Py2]−[Ph]−OCO−[Tn]−R’8 (XIIIa) (XVI)の好ましい化合物として(XVIa),(X
VIb)が挙げられる。
【0061】 R’7−[Tz1]−[Ph]−X’9−R’8 (XVIa) R’7−[PhY’7]−[Tz1]−[PhY’8]−X’9−R’8 (XVIb) (XVII)の好ましい化合物として(XVIIa),
(XVIIb)が挙げられる。
【0062】 R’7−[Boa2]−[Ph]−O−R’8 (XVIIa) R’7−[Boa2]−[Np]−O−R’8 (XVIIb) (XVIII)の好ましい化合物として(XVIII
a)〜(XVIIIc)が挙げられる。
【0063】 R’7−[Btb2]−[Ph]−R’8 (XVIIIa) R’7−[Btb2]−[Ph]−O−R’8 (XVIIIb) R’7−[Btb2]−[NP]−O−R’8 (XVIIIc) (XVIa),(XVIb)の好ましい化合物として
(XVIaa)〜(XVIbc)が挙げられる。
【0064】 R’7−[Tz1]−[Ph]−O−R’8 (XVIaa) R’7−[Ph]−[Tz1]−[Ph]−R’8 (XVIba) R’7−[Ph]−[Tz1]−[Ph]−O−R’8 (XVIbb) R’7−[Ph]−[Tz1]−[Ph]−OCO−R’8 (XVIbc) Ph、Py2、Tn、Tz1、Cy、Boa2、Btb
2の略記は前記定義に準じ、他の略記については以下の
基を示す。
【0065】
【化10】
【0066】本発明の光学活性化合物と、1種以上の上
述の液晶性化合物、あるいは液晶組成物とを混合する場
合、混合して得られた液晶組成物中に占める本発明の光
学活性化合物の割合は使用する化合物の組み合わせに応
じて1重量%〜80重量%の範囲内とすることが望まし
い。強誘電性液晶素子を実用化するためには、広い温度
領域での液晶性、高速応答性、高コントラスト、均一な
スイッチング等の多くの条件を満足させることが不可欠
である。ところが単一の化合物でこれらをすべて満たす
ことは困難であり、それぞれの面で優れた多種の化合物
を用いて液晶組成物を作成するのが一般的である。この
点において、液晶組成物中に占める本発明の光学活性化
合物の割合は好ましくは1重量%〜60重量%、更に、
構成する他の液晶性化合物の特徴を生かすことも考慮す
ると1重量%〜40重量%とすることが特に望ましい。
1重量%未満では、本発明の化合物の効果が小さ過ぎ、
特徴が生かされない可能性がある。また、本発明の光学
活性化合物を2種以上用いる場合は、混合して得られた
液晶組成物中に占める本発明の光学活性化合物2種以上
の混合物の割合は1重量%〜80重量%、上記のように
多種の化合物からなる液晶組成物を作成する点におい
て、好ましくは1重量%〜60重量%、更に構成する他
の液晶性化合物の特徴を生かすことも考慮すると1重量
%〜40重量%であることが望ましい。
【0067】更に本発明による強誘電性液晶素子におけ
る強誘電性液晶層は、先に示したようにして調製した本
発明の光学活性化合物を含有する液晶組成物を真空中、
等方性液体温度まで加熱し、素子セル中に封入し、徐々
に冷却して液晶層を形成させ常圧に戻すことによって得
ることが好ましい。
【0068】図1は強誘電性液晶素子の構成の説明のた
めに、本発明の強誘電性液晶層を有する液晶素子の一例
を示す断面概略図である。図1において符号1は強誘電
性液晶層、2はガラス基板、3は透明電極、4は絶縁性
配向制御層、5はスペーサー、6はリード線、7は電
源、8は偏光板、9は光源を示している。
【0069】2枚のガラス基板2には、それぞれIn2
3、SnO2あるいはITO(インジウム チン オキ
サイド;Indium Tin Oxide)等の薄膜
からなる透明電極3が被覆されている。その上にポリイ
ミドの様な高分子の薄膜をガーゼやアセテート植毛布等
でラビングして、液晶をラビング方向に並べる絶縁性配
向制御層4が形成されている。また絶縁物質として、例
えばシリコン窒化物、水素を含有するシリコン炭化物、
シリコン酸化物、ホウ素窒化物、水素を含有するホウ素
窒化物、セリウム酸化物、アルミニウム酸化物、ジルコ
ニウム酸化物、チタン酸化物、フッ化マグネシウム等の
無機物質絶縁層を形成し、その上にポリビニルアルコー
ル、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエステルイミ
ド、ポリパラキシレン、ポリエステル、ポリカーボネー
ト、ポリビニルアセタール、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸
ビニル、ポリアミド、ポリスチレン、セルロース樹脂、
メラミン樹脂、ユリヤ樹脂、アクリル樹脂やフォトレジ
スト樹脂等の有機絶縁物質を配向制御層として、2層で
絶縁性配向制御層4が形成されていてもよく、また無機
物質絶縁性配向制御層あるいは有機物質絶縁性配向制御
層単層であってもよい。この絶縁性配向制御層が無機系
ならば蒸着法などで形成でき、有機系ならば有機絶縁物
質を溶解させた溶液、又はその前駆体溶液(溶剤に0.
1%〜20重量%,好ましくは0.2〜10重量%)を
用いて、スピナー塗布法、浸漬塗布法、スクリーン印刷
法、スプレー塗布法、ロール塗布法等で塗布し、所定の
硬化条件下(例えば加熱下)で硬化させ形成させること
ができる。絶縁性配向制御層4の層厚は通常10Å〜1
μm、好ましくは10Å〜3000Å、更に好ましくは
10Å〜1000Åが適している。この2枚のガラス基
板2はスペーサー5によって任意の間隔に保たれてい
る。例えば所定の直径を持つシリカビーズ、アルミナビ
ーズをスペーサーとしてガラス基板2枚で挟持し、周囲
をシール剤、例えばエポキシ系接着剤を用いて密封する
方法がある。その他スペーサーとして高分子フィルムや
ガラスファイバーを使用してもよい。この2枚のガラス
基板の間に強誘電性液晶即ち、前述したような本発明の
液晶組成物が封入されている。
【0070】強誘電性液晶が封入された強誘電性液晶層
1は、一般には0.5〜20μm、好ましくは1〜5μ
mである。
【0071】透明電極3からリード線によって外部の電
源7に接続されている。またガラス基板2の外側には偏
光板8が貼り合わせてある。図1は透過型なので光源9
を備えている。図2は強誘電性液晶素子の動作説明のた
めに、セルの例を模式的に描いたものである。21aと
21bはそれぞれIn23、SnO2あるいはITO
(Indium Tin Oxide)等の薄膜からな
る透明電極で被膜された基板(ガラス板)であり、その
間に液晶分子層22がガラス面に垂直になるように配向
したS * C相又はS * H相の液晶が封入されている。太線
で示した線23が液晶分子を表わしており、この液晶分
子23はその分子に直交した方向に双極子モーメント
(P⊥)24を有している。基板21aと21b上の電
極間に一定の閾値以上の電圧を印加すると、液晶分子2
3のら旋構造がほどけ、双極子モーメント(P⊥)24
がすべて電界方向に向くよう液晶分子23は配向方向を
変えることができる。液晶分子23は細長い形状を有し
ており、その長軸方向と短軸方向で屈折率異方性を示
し、従って例えばガラス面の上下に互いにクロスニコル
の偏光子を置けば、電圧印加極性によって光学特性が変
わる液晶光学変調素子となることは容易に理解される。
【0072】本発明における光学変調素子で好ましく用
いられる液晶セルは、その厚さを充分に薄く(例えば1
0μm以下)することができる。このように液晶層が薄
くなるに従い、図3に示すように電界を印加していない
状態でも液晶分子のら旋構造がほどけ、その双極子モー
メントPaまたはPbは上向き(34a)又は下向き
(34b)のどちらかの状態をとる。この様なセルに図
3に示す如く一定の閾値以上の極性の異なる電界Ea又
はEbを電圧印加手段31aと31bにより付与する
と、双極子モーメントは電界Ea又はEbの電界ベクト
ルに対応して上向き34a又は下向き34bと向きを変
え、それに応じて液晶分子は第1の安定状態33aか或
いは第2の安定状態33bの何れかの一方に配向する。
【0073】この様な強誘電性液晶素子を光学変調素子
として用いることの利点は先にも述べたが2つある。そ
の第1は応答速度が極めて速いことであり、第2は液晶
分子の配向が双安定性を有することである。第2の点を
例えば図3によって更に説明すると、電界Eaを印加す
ると液晶分子は第1の安定状態33aに配向するが、こ
の状態は電界を切っても安定である。また、逆向きの電
界Ebを印加すると、液晶分子は第2の安定状態33b
に配向してその分子の向きを変えるが、やはり電界を切
ってもこの状態に留まっている。また、与える電界Ea
或いはEbが一定の閾値を越えない限り、それぞれ前の
配向状態にやはり維持されている。
【0074】図5は本発明で用いた駆動波形の一例であ
る。図5(A)中のSSは選択された走査線に印加する
選択走査波形を、SNは選択されていない非選択走査波
形を、ISは選択されたデータ線に印加する選択情報波
形(黒)を、INは選択されていないデータ線に印加す
る非選択情報信号(白)を表わしている。また、図中
(IS−SS)と(IN−SS)は選択された走査線上の画
素に印加する電圧波形で、電圧(IS−SS)が印加され
た画素は黒の表示状態をとり、電圧(IN−SS)が印加
された画素は白の表示状態をとる。
【0075】図5(B)は図5(A)に示す駆動波形
で、図6に示す表示を行なった時の時系列波形である。
図5に示す駆動例では、選択された走査線上の画素の印
加される単一極性電圧の最小印加時間Δtが書き込み位
相t2の時間に相当し、1ラインクリヤt1位相の時間が
2Δtに設定されている。さて、図5に示した駆動波形
の各パラメータVS、VI、Δtの値は使用する液晶材料
のスイッチング特性によって決定される。ここではバイ
アス比VI/(VI+VS)=1/3に固定されている。
バイアス比を大きくすることにより駆動適正電圧の幅を
大きくすることは可能であるが、バイアス比を増すこと
は情報信号の振幅を大きくすることを意味し、画質的に
はちらつきの増大、コントラストの低下を招き好ましく
ない。我々の検討ではバイアス比1/3〜1/4程度が
実用的であった。
【0076】本発明の液晶素子を表示パネル部に使用
し、図7及び図8に示した走査線アドレス情報をもつ画
像情報なるデータフォーマット及びSYNC信号による
通信同期手段をとることにより、液晶表示装置を実現す
る。
【0077】図中、符号はそれぞれ以下の通りである。
【0078】101 強誘電性液晶表示装置 102 グラフィックコントローラ 103 表示パネル 104 走査線駆動回路 105 情報線駆動回路 106 デコーダ 107 走査信号発生回路 108 シフトレジスタ 109 ラインメモリ 110 情報信号発生回路 111 駆動制御回路 112 GCPU 113 ホストCPU 114 VRAM
【0079】画像情報の発生は、本体装置側のグラフィ
ックコントローラ102にて行なわれ、図7及び図8に
示した信号転送手段に従って表示パネル103に転送さ
れる。グラフィックコントローラ102はCPU(中央
演算処理装置、以下GCPU112と略す)及びVRA
M(画像情報格納用メモリ)114を核に、ホストCP
U113と液晶表示装置101間の画像情報の管理や通
信を司っており、本発明の制御方法は主にこのグラフィ
ックコントローラ102上で実現されるものである。な
お該表示パネルの裏面には、光源が配置されている。以
下実施例により本発明について更に詳細に説明するが、
本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0080】
【実施例】
実施例1(例示化合物No.2の合成) 4−ブチルフェノール2.00g(13.3mM)
にDMF10mlを加え、氷水冷下撹拌した。ここへ水
素化ナトリウム(60%油性)0.59g(14.8m
M)を添加した。次いで(R)−(−)−エピクロルヒ
ドリン1.36g(14.7mM)を滴下した。油浴温
度を60℃にしさらに撹拌した。反応後氷水中にあけ、
食塩を加えて酢酸エチルで抽出した。飽和食塩水で洗っ
た後無水硫酸ナトリウムで乾燥した。硫酸ナトリウムを
濾別後、溶媒を留去して光学活性3−(4−ブチルフェ
ノキシ)−1,2−エポキシプロパンの粗生成物3.1
6gを得た。
【0081】 光学活性3−(4−ブチルフェノキ
シ)−1,2−エポキシプロパン1.50g(6.30
mM),塩化リチウム0.008gおよびDMF3ml
を加え、還流下撹拌した。ここへ、4−メトキシフェニ
ルイソシアネート0.95g(6.37mM)のDMF
1ml溶液を30分かけて滴下し、滴下後さらに1時間
撹拌した。反応後氷水にあけ食塩を加え室温で撹拌し
た。不溶物を濾取し、アセトンで洗った後シリカゲルカ
ラム精製(展開溶媒 トルエン/酢酸エチル:100/
1)し、ついでアセトンから再結晶し、例示化合物N
o.2に相当する光学活性化合物0.73gを得た(収
率32.6%)。
【0082】
【数3】
【0083】実施例2(例示化合物No.113の合
成) 例示化合物No.2 0.65g(1.83mM)
に塩化メチレン15.6mlを加え撹拌下ドライアイス
−アセトン浴で冷却し、1.0M三臭化ホウ素の塩化メ
チレン溶液3.8mlを滴下した。冷却浴をはずし撹拌
を3時間つづけた。温度は17.5℃まで上昇した。つ
いで冷水にあけ食塩を加えて酢酸エチルで抽出した。飽
和食塩水で洗った後無水硫酸ナトリウムで乾燥した。硫
酸ナトリウムを濾別し、溶媒を留去した。光学活性5−
(4−ブチルフェニルオキシメチル)−3−(4−ヒド
ロキシフェニル)−2−オキサゾリジノンの粗生成物
0.57gを得た。
【0084】 光学活性5−(4−ブチルフェニルオ
キシメチル)−3−(4−ヒドロキシフェニル)−2−
オキサゾリジノン0.30g(0.88mM),DMF
3.5ml,ヨウ化ヘキシル0.15ml(1.02m
M)および、水素化ナトリウム(60%油性)0.04
g(1.00mM)を加え、油浴温度70℃で30分間
撹拌した。反応後氷水中にあけ、食塩を加え室温で撹拌
した。不溶物を濾取し、水で洗った。トルエンに溶解さ
せ、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥後硫酸ナトリ
ウムを濾別し、溶媒を留去しシリカゲルカラム精製(展
開溶媒 トルエン/酢酸エチル=20/1)し、アセト
ンから再結晶し、例示化合物No.113の光学活性化
合物0.2gを得た(収率53.5%)。
【0085】
【数4】
【0086】実施例3 下記化合物を下記の重量部で混合し、液晶組成物Aを作
成した。
【0087】
【化11】
【0088】更にこの液晶組成物Aに対して、以下に示
す例示化合物を各々以下に示す重量部で混合し、液晶組
成物Bを作成した。
【0089】
【表8】
【0090】実施例4 2枚の0.7mm厚のガラス板を用意し、それぞれのガ
ラス板上にITO膜を形成し、電圧印加電極を作成し、
更にこの上にSiO2を蒸着させ絶縁層とした。ガラス
板上にシランカップリング剤[信越化学(株)KBM−
602]0.2%イソプロピルアルコール溶液を回転数
2000r.p.mのスピナーで15秒間塗布し、表面
処理を施した。この後、120℃にて20分間加熱乾燥
処理を施した。更に表面処理を行なったITO膜付きの
ガラス板上にポリイミド樹脂前駆体[東レ(株)SP−
510]1.5%ジメチルアセトアミド溶液を回転数2
000r.p.mのスピナーで15秒間塗布した。成膜
後、60分間、300℃加熱縮合焼成処理を施した。こ
の時の塗膜の膜厚は約250Åであった。
【0091】この焼成後の被膜にはアセテート植毛布に
よるラビング処理がなされ、その後、イソプロピルアル
コール液で洗浄し、平均粒径2μmのシリカビーズを一
方のガラス板上に散布した後、それぞれのラビング処理
軸が互いに平行となるようにし、接着シール剤[チッソ
(株)リクソンボンド]を用いてガラス板を貼り合わ
せ、60分間、100℃にて加熱乾燥しセルを作成し
た。このセルに実施例3で混合した液晶組成物Bを等方
性液体状態で注入し、等方相から20℃/hで25℃ま
で徐冷することにより、強誘電性液晶素子を作成した。
このセルのセル厚をベレック位相板によって測定したと
ころ約2μmであった。この強誘電性液晶素子を使っ
て、ピーク・トゥ・ピーク電圧Vpp=20Vの電圧印
加により直行ニコル下での光学的な応答(透過光量変化
0〜90%)を検知して応答速度(以後光学応答速度と
いう)を測定した。その結果を次に示す。
【0092】
【表9】
【0093】比較例1 実施例3で混合した液晶組成物Aをセル内に注入する以
外は全く実施例4と同様の方法で強誘電性液晶素子を作
成し、光学応答速度を測定した。その結果を次に示す。
【0094】
【表10】
【0095】実施例5 実施例3で混合した例示化合物の代わりに以下に示す例
示化合物を各々以下に示す重量部で混合し、液晶組成物
Cを作成した。
【0096】
【表11】
【0097】液晶組成物Cをセル内に注入する以外は全
く実施例4と同様の方法で強誘電性液晶素子を作成し、
光学応答速度を測定し、スイッチング状態を観察した。
この液晶素子内の均一配向性は良好であり、モノドメイ
ン状態が得られた。その測定結果を次に示す。
【0098】
【表12】
【0099】実施例6 実施例3で混合した例示化合物の代わりに以下に示す例
示化合物を各々以下に示す重量部で混合し、液晶組成物
Dを作成した。
【0100】
【表13】
【0101】液晶組成物Dをセル内に注入する以外は全
く実施例4と同様の方法で強誘電性液晶素子を作成し、
光学応答速度を測定し、スイッチング状態を観察した。
この液晶素子内の均一配向性は良好であり、モノドメイ
ン状態が得られた。その測定結果を次に示す。
【0102】
【表14】
【0103】実施例7 下記化合物を下記の重量部で混合し、液晶組成物Eを作
成した。
【0104】
【化12】
【0105】更にこの液晶組成物Eに対して、以下に示
す例示化合物を各々以下に示す重量部で混合し、液晶組
成物Fを作成した。
【0106】
【表15】
【0107】液晶組成物Fをセル内に注入する以外は全
く実施例4と同様の方法で強誘電性液晶素子を作成し、
光学応答速度を測定し、スイッチング状態を観察した。
この液晶素子内の均一配向性は良好であり、モノドメイ
ン状態が得られた。その測定結果を次に示す。
【0108】
【表16】
【0109】比較例2 実施例7で混合した液晶組成物Eをセル内に注入する以
外は全く実施例4と同様の方法で強誘電性液晶素子を作
成し、光学応答速度を測定した。その結果を次に示す。
【0110】
【表17】
【0111】実施例8 実施例7で混合した例示化合物の代わりに以下に示す例
示化合物を各々以下に示す重量部で混合し、液晶組成物
Gを作成した。
【0112】
【表18】
【0113】液晶組成物Gをセル内に注入する以外は全
く実施例4と同様の方法で強誘電性液晶素子を作成し、
光学応答速度を測定し、スイッチング状態を観察した。
この液晶素子内の均一配向性は良好であり、モノドメイ
ン状態が得られた。その測定結果を次に示す。
【0114】
【表19】
【0115】実施例9 実施例7で混合した例示化合物の代わりに以下に示す例
示化合物を各々以下に示す重量部で混合し、液晶組成物
Hを作成した。
【0116】
【表20】
【0117】液晶組成物Hをセル内に注入する以外は全
く実施例4と同様の方法で強誘電性液晶素子を作成し、
光学応答速度を測定し、スイッチング状態を観察した。
この液晶素子内の均一配向性は良好であり、モノドメイ
ン状態が得られた。その測定結果を次に示す。
【0118】
【表21】
【0119】実施例10 下記化合物を下記の重量部で混合し、液晶組成物Iを作
成した。
【0120】
【化13】
【0121】更にこの液晶組成物Iに対して、以下に示
す例示化合物を各々以下に示す重量部で混合し、液晶組
成物Jを作成した。
【0122】
【表22】
【0123】液晶組成物Jをセル内に注入する以外は全
く実施例4と同様の方法で強誘電性液晶素子を作成し、
光学応答速度を測定し、スイッチング状態を観察した。
この液晶素子内の均一配向性は良好であり、モノドメイ
ン状態が得られた。その測定結果を次に示す。
【0124】
【表23】
【0125】比較例3 実施例10で混合した液晶組成物Iをセル内に注入する
以外は全く実施例4と同様の方法で強誘電性液晶素子を
作成し、光学応答速度を測定した。その結果を次に示
す。
【0126】
【表24】
【0127】実施例11 実施例10で混合した例示化合物の代わりに以下に示す
例示化合物を各々以下に示す重量部で混合し、液晶組成
物Kを作成した。
【0128】
【表25】
【0129】液晶組成物Kをセル内に注入する以外は全
く実施例4と同様の方法で強誘電性液晶素子を作成し、
光学応答速度を測定し、スイッチング状態を観察した。
この液晶素子内の均一配向性は良好であり、モノドメイ
ン状態が得られた。その測定結果を次に示す。
【0130】
【表26】
【0131】実施例12 実施例10で混合した例示化合物の代わりに以下に示す
例示化合物を各々以下に示す重量部で混合し、液晶組成
物Lを作成した。
【0132】
【表27】
【0133】液晶組成物Lをセル内に注入する以外は全
く実施例4と同様の方法で強誘電性液晶素子を作成し、
光学応答速度を測定し、スイッチング状態を観察した。
この液晶素子内の均一配向性は良好であり、モノドメイ
ン状態が得られた。その測定結果を次に示す。
【0134】
【表28】
【0135】実施例4〜12より明らかな様に、本発明
による液晶組成物B、C、D、F、G、H、J、Kおよ
びLを含有する強誘電性液晶素子は低温における作動特
性、高速応答性が改善され、また光学応答速度の温度依
存性も軽減されたものとなっている。
【0136】実施例13 実施例4で使用したポリイミド樹脂前駆体1.5%ジメ
チルアセトアミド溶液に代えて、ポリビニルアルコール
樹脂[クラレ(株)PUA−117]2%水溶液を用い
た他は全く同様の方法で強誘電性液晶素子を作成し、実
施例4と同様の方法で光学応答速度を測定した。その結
果を次に示す。
【0137】
【表29】
【0138】実施例14 実施例4で使用したSiO2を用いずに、ポリイミド樹
脂だけで配向制御層を作成した以外は全く実施例4と同
様の方法で強誘電性液晶素子を作成し、実施例と同様の
方法で光学応答速度を測定した。その結果を次に示す。
【0139】
【表30】
【0140】実施例13、14より明らかな様に、素子
構成を変えた場合でも本発明に従う強誘電性液晶組成物
を含有する液晶素子は実施例4と同様に低温作動特性が
非常に改善され、かつ光学応答速度の温度依存性が軽減
されたものとなっている。
【0141】実施例15 下記化合物を下記の重量部で混合し、液晶組成物Mを作
成した。
【0142】
【化14】
【0143】更にこの液晶組成物Mに対して、以下に示
す例示化合物を各々以下に示す重量部で混合し、液晶組
成物Nを作成した。
【0144】
【表31】
【0145】次にこれらの液晶組成物を以下の手順で作
成したセルを用いて、光学的な応答を観察した。
【0146】2枚の0.7mm厚のガラス板を用意し、
それぞれのガラス板上にITO膜を形成し、電圧印加電
極を作成し、更にこの上にSiO2を蒸着させ絶縁層と
した。ガラス板上にシランカップリング剤[信越化学
(株)製KBM−602]0.2%イソプロピルアルコ
ール溶液を回転数2000r.p.mのスピナーで15
秒間塗布し、表面処理を施した。この後、120℃にて
20分間加熱乾燥処理を施した。更に表面処理を行なっ
たITO膜付きのガラス板上にポリイミド樹脂前駆体
[東レ(株)SP−510]1.0%ジメチルアセトア
ミド溶液を回転数3000r.p.mのスピナーで15
秒間塗布した。成膜後、60分間、300℃加熱縮合焼
成処理を施した。この時の塗膜の膜厚は約120Åであ
った。
【0147】この焼成後の被膜にはアセテート植毛布に
よるラビング処理がなされ、その後、イソプロピルアル
コール液で洗浄し、平均粒径1.5μmのシリカビーズ
を一方のガラス板上に散布した後、それぞれのラビング
処理軸が互いに平行となるようにし、接着シール剤[チ
ッソ(株)リクソンボンド]を用いてガラス板を貼り合
わせ、60分間、100℃にて加熱乾燥しセルを作成し
た。このセルのセル厚をベレック位相板によって測定し
たところ約1.5μmであった。このセルに液晶組成物
Mを等方性液体状態で注入し、等方相から20℃/hで
25℃まで徐冷することにより、強誘電性液晶素子を作
成した。この強誘電性液晶素子を用いて前述した図5に
示す駆動波形(1/3バイアス比)で30℃における駆
動時のコントラストを測定した結果14.2であった。
【0148】比較例4 実施例15で混合した液晶組成物Mをセル内に注入する
以外は全く実施例15と同様の方法で強誘電性液晶素子
を作成し、同様の駆動波形を用いて30℃における駆動
時のコントラストを測定した。その結果コントラストは
8.1であった。
【0149】実施例16 実施例15で使用した例示化合物の代わりに以下に示す
例示化合物を各々以下に示す重量部で混合し、液晶組成
物Oを作成した。
【0150】
【表32】
【0151】この液晶組成物を用いた以外は全く実施例
15と同様の方法で強誘電性液晶素子を作成し、実施例
15と同様の駆動波形を用いて30℃における駆動時の
コントラストを測定した。その結果コントラストは1
9.8であった。
【0152】実施例17 実施例15で使用した例示化合物の代わりに以下に示す
例示化合物を各々以下に示す重量部で混合し、液晶組成
物Pを作成した。
【0153】
【表33】
【0154】この液晶組成物を用いた以外は全く実施例
15と同様の方法で強誘電性液晶素子を作成し、実施例
15と同様の駆動波形を用いて30℃における駆動時の
コントラストを測定した。その結果コントラストは1
8.1であった。
【0155】実施例18 実施例15で使用した例示化合物の代わりに以下に示す
例示化合物を各々以下に示す重量部で混合し、液晶組成
物Qを作成した。
【0156】
【表34】
【0157】この液晶組成物を用いた以外は全く実施例
15と同様の方法で強誘電性液晶素子を作成し、実施例
15と同様の駆動波形を用いて30℃における駆動時の
コントラストを測定した。その結果コントラストは1
7.8であった。
【0158】実施例15〜18より明らかな様に、本発
明による液晶組成物N、O、PおよびQを含有する強誘
電性液晶素子は駆動時におけるコントラストが高くなっ
ている。
【0159】実施例19 実施例15で使用したポリイミド樹脂前駆体1.0%ジ
メチルアセトアミド溶液に代えて、ポリビニルアルコー
ル樹脂[クラレ(株)製PVA−117]2%水溶液を
用いた他は全く実施例15と同様の方法で強誘電性液晶
素子を作成し、実施例15と同様の方法で30℃におけ
る駆動時のコントラストを測定した結果コントラストは
17.8であった。
【0160】実施例20 実施例15で使用したSiO2を用いずに、ポリイミド
樹脂だけで配向制御層を作成した以外は全く実施例15
と同様の方法で強誘電性液晶素子を作成し、実施例15
と同様の方法で30℃における駆動時のコントラストを
測定した結果、コントラストは14.0であった。
【0161】実施例21 実施例15で使用したポリイミド樹脂前駆体1.0%ジ
メチルアセトアミド溶液に代えて、ポリアミド酸[日立
化成(株)製LQ1802]1%NMP溶液を用い、2
70℃で1時間焼成した以外は全く実施例15と同様の
方法で強誘電性液晶素子を作成し、実施例15と同様の
方法で30℃における駆動時のコントラストを測定し
た。その結果コントラストは21.8であった。
【0162】実施例19、20及び21より明らかなよ
うに、素子構成を変えた場合でも本発明に従う強誘電性
液晶組成物を含有する液晶素子は実施例15と同様に高
いコントラストが得られている。また駆動波形を変えた
場合においても詳細に検討した結果、同様に本発明の強
誘電性液晶組成物を含有する液晶素子の方が高いコント
ラストが得られることが判明した。
【0163】
【発明の効果】本発明の光学活性化合物を含有する液晶
組成物は、液晶組成物が示す強誘電性を利用して動作さ
せることができる。このようにして利用されうる本発明
の強誘電性液晶素子は、スイッチング特性が良好で、高
速応答性、光学応答速度の温度依存性の軽減、高コント
ラスト等の優れた特性を有する液晶素子とすることがで
きる。
【0164】なお、本発明の液晶素子を表示素子として
光源、駆動回路等と組み合わせた表示装置は良好な装置
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】カイラルスメクチック相を示す液晶を用いた液
晶素子の一例の断面概略図である。
【図2】液晶のもつ強誘電性を利用した液晶素子の動作
説明のために素子セルの一例を模式的に表わす斜視図で
ある。
【図3】液晶のもつ強誘電性を利用した液晶素子の動作
説明のために素子セルの一例を模式的に表わす斜視図で
ある。
【図4】チルト角(θ)を示す説明図である。
【図5】本発明で用いる液晶素子の駆動法の波形図であ
る。
【図6】図5(B)に示す時系列駆動波形で実際の駆動
を行ったときの表示パターンの模式図である。
【図7】強誘電性を利用した液晶素子を有する液晶表示
装置とグラフィックスコントローラを示すブロック構成
図である。
【図8】液晶表示装置とグラフィックスコントローラと
の間の画像情報通信タイミングチャート図である。
【符号の説明】
1 カイラルスメクチック相を有する液晶層 2 ガラス基板 3 透明電極 4 絶縁性配向制御層 5 スペーサー 6 リード線 7 電源 8 偏光板 9 光源 I0 入射光 I 透過光 21a 基板 21b 基板 22 カイラルスメクチック相を有する液晶層 23 液晶分子 24 双極子モーメント(P⊥) 31a 電圧印加手段 31b 電圧印加手段 33a 第1の安定状態 33b 第2の安定状態 34a 上向きの双極子モーメント 34b 下向きの双極子モーメント Ea 上向きの電界 Eb 下向きの電界 101 強誘電性液晶表示装置 102 グラフィックスコントローラ 103 表示パネル 104 走査線駆動回路 105 情報線駆動回路 106 デコーダ 107 走査信号発生回路 108 シフトレジスタ 109 ラインメモリ 110 情報信号発生回路 111 駆動制御回路 112 GCPU 113 ホストCPU 114 VRAM
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07D 413/12 241 417/04 263 C09K 19/34 9279−4H 19/54 B 9279−4H G02F 1/13 500 (72)発明者 中村 真一 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 山田 容子 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I)で示される光学活性化
    合物。 【化1】 [式中、R1,R2はH,ハロゲン,CNまたは炭素原子
    数1〜30の直鎖状あるいは分岐状あるいは環状のアル
    キル基であり、該アルキル基中の1つもしくは隣接しな
    い2つ以上のCH2基は−O−,−S−,−CO−,−
    COO−,−OCO−,−CH=CH−,−C≡C−に
    よって置き換えられていてもよく、該アルキル基中の水
    素原子はフッ素原子に交換されていてもよい。A2
    1,4−フェニレン,1個または2個のF,Cl,B
    r,CH3,CF3またはCNで置換されている1,4−
    フェニレン,ピリミジン−2,5−ジイル,ピリジン−
    2,5−ジイル,チオフェン−2,5−ジイル,2,6
    −ナフチレン,チアゾール−2,5−ジイル,チアジア
    ゾール−2,5−ジイル,ピラジン−2,5−ジイル,
    ピリダジン−3,6−ジイル,ベンゾチアゾール−2,
    5−ジイル,ベンゾチアゾール−2,6−ジイル,ベン
    ゾオキサゾール−2,5−ジイル,ベンゾオキサゾール
    −2,6−ジイル,ベンゾフラン−2,5−ジイル,ベ
    ンゾフラン−2,6−ジイル,キノキサリン−2,6−
    ジイル,キノリン−2,6−ジイル,インダン−2,5
    −ジイル,2−アルキルインダン−2,5−ジイル(ア
    ルキル基は炭素原子数1〜18の直鎖状または分岐状の
    アルキル基である),インダノン−2,6−ジイル,2
    −アルキルインダノン−2,6−ジイル(アルキル基は
    炭素原子数1〜18の直鎖状または分岐状のアルキル基
    である),クマラン−2,5−ジイル,2−アルキルク
    マラン−2,5−ジイル(アルキル基は炭素原子数1〜
    18の直鎖状または分岐状のアルキル基である)を示
    す。A1はA2,1,4−シクロヘキシレン,1,3−ジ
    オキサン−2,5−ジイルまたは1,3−ジチアン−
    2,5−ジイルを示す。*は光学活性であることを示
    す。]
  2. 【請求項2】 前記一般式(I)で表わされる化合物が
    (Ia)〜(Ic)のいずれかである請求項1記載の光
    学活性化合物。 (Ia) A1が1,4−フェニレンあるいは1個また
    は2個のF,Cl,Br,CH3,CF3またはCNで置
    換されている1,4−フェニレン,ピリミジン−2,5
    −ジイル,ピリジン−2,5−ジイル,チオフェン−
    2,5−ジイル,チアゾール−2,5−ジイル,チアジ
    アゾール−2,5−ジイル,ピラジン−2,5−ジイ
    ル,ピリダジン−3,6−ジイル,インダン−2,5−
    ジイル,クマラン−2,5−ジイル,1,4−シクロヘ
    キシレン,1,3−ジオキサン−2,5−ジイルまたは
    1,3−ジチアン−2,5−ジイルであり、A2が1,
    4−フェニレンあるいは1個あるいは2個のF,Cl,
    Br,CH3,CF3またはCNで置換されている1,4
    −フェニレンから選ばれる光学活性化合物。 (Ib)A1が1,4−フェニレンあるいは1個または
    2個のF,Cl,Br,CH3,CF3またはCNで置換
    されている1,4−フェニレン,ピリミジン−2,5−
    ジイル,ピリジン−2,5−ジイル,チオフェン−2,
    5−ジイル,チアゾール−2,5−ジイル,チアジアゾ
    ール−2,5−ジイル,ピラジン−2,5−ジイル,ピ
    リダジン−3,6−ジイル,インダン−2,5−ジイ
    ル,クマラン−2,5−ジイル,1,4−シクロヘキシ
    レン,1,3−ジオキサン−2,5−ジイル,1,3−
    ジチアン−2,5−ジイルであり、A2がピリミジン−
    2,5−ジイル,ピリジン−2,5−ジイル,チオフェ
    ン−2,5−ジイル,チアゾール−2,5−ジイル,チ
    アジアゾール−2,5−ジイル,ピラジン−2,5−ジ
    イル,ピリダジン−3,6−ジイルから選ばれる光学活
    性化合物。 (Ic)A1が1,4−フェニレンあるいは1個または
    2個のF,Cl,Br,CH3,CF3またはCNで置換
    されている1,4−フェニレン,ピリミジン−2,5−
    ジイル,ピリジン−2,5−ジイル,チオフェン−2,
    5−ジイル,チアゾール−2,5−ジイル,チアジアゾ
    ール−2,5−ジイル,ピラジン−2,5−ジイル,ピ
    リダジン−3,6−ジイル,インダン−2,5−ジイ
    ル,クマラン−2,5−ジイル,1,4−シクロヘキシ
    レン,1,3−ジオキサン−2,5−ジイルまたは1,
    3−ジチアン−2,5−ジイルであり、A2が2,6−
    ナフチレン,ベンゾチアゾール−2,5−ジイル,ベン
    ゾチアゾール−2,6−ジイル,ベンゾオキサゾール−
    2,5−ジイル,ベンゾオキサゾール−2,6−ジイ
    ル,キノキサリン−2,6−ジイル,キノリン−2,6
    −ジイル,インダン−2,5−ジイル,2−アルキルイ
    ンダン−2,5−ジイル,クマラン−2,5−ジイル,
    2−アルキルクマラン−2,5−ジイルから選ばれる光
    学活性化合物。
  3. 【請求項3】 前記一般式(I)で表わされる化合物が
    (Iaa)〜(Icb)のいずれかである請求項1記載
    の光学活性化合物。 (Iaa) A1が1,4−フェニレンあるいは1個ま
    たは2個のF,Cl,Br,CH3,CF3またはCNで
    置換している1,4−フェニレンであり、A2が1,4
    −フェニレンあるいは1個または2個のF,Cl,B
    r,CH3,CF3またはCNで置換している1,4−フ
    ェニレンである光学活性化合物。 (Iab)A1がピリミジン−2,5−ジイル,ピリジ
    ン−2,5−ジイル,1,4−シクロヘキシレンまたは
    1,3−ジオキサン−2,5−ジイルであり、A2
    1,4−フェニレンあるいは1個または2個のF,C
    l,Br,CH3,CF3またはCNで置換している1,
    4−フェニレンである光学活性化合物。 (Iba)A1が1,4−フェニレンあるいは1個また
    は2個のF,Cl,Br,CH3,CF3またはCNで置
    換されている1,4−フェニレンであり、A2がピリミ
    ジン−2,5−ジイル,ピリジン−2,5−ジイル,チ
    アゾール−2,5−ジイル,ピラジン−2,5−ジイル
    またはピリダジン−3,6−ジイルである光学活性化合
    物。 (Ibb)A1がピリミジン−2,5−ジイル,ピリジ
    ン−2,5−ジイル,インダン−2,5−ジイル,クマ
    ラン−2,5−ジイル,ピラジン−2,5−ジイル,
    1,4−シクロヘキシレンまたはピリダジン−3,6−
    ジイルであり、A2がピリミジン−2,5−ジイル,ピ
    リジン−2,5−ジイル,ピラジン−2,5−ジイルま
    たはピリダジン−3,6−ジイルである光学活性化合
    物。 (Ica) A1が1,4−フェニレンあるいは1個ま
    たは2個のF,Cl,Br,CH3,CF3またはCNで
    置換されている1,4−フェニレンであり、A2が2,
    6−ナフチレン,ベンゾチアゾール−2,5−ジイル,
    ベンゾチアゾール−2,6−ジイル,ベンゾオキサゾー
    ル−2,5−ジイル,ベンゾオキサゾール−2,6−ジ
    イル,キノキサリン−2,6−ジイルまたはキノリン−
    2,6−ジイルである光学活性化合物。 (Icb)A1がピリミジン−2,5−ジイル,ピリジ
    ン−2,5−ジイル,1,4−シクロヘキシレン,ピラ
    ジン−2,5−ジイルまたはピリダジン−3,6−ジイ
    ルであり、A2は2,6−ナフチレン,ベンゾチアゾー
    ル−2,5−ジイル,ベンゾチアゾール−2,6−ジイ
    ル,ベンゾオキサゾール−2,5−ジイル,ベンゾオキ
    サゾール−2,6−ジイル,キノキサリン−2,6−ジ
    イルまたはキノリン−2,6−ジイルである光学活性化
    合物。
  4. 【請求項4】 前記一般式(I)で表わされる光学活性
    化合物のR1、R2が(i)〜(xvi)のいずれかであ
    ることを特徴とする請求項1〜3いずれかに記載の光学
    活性化合物。 【化2】 (aは1から16の整数、d、g、iは0から7の整
    数、b、e、h、j、kは1から10の整数、f、wは
    0又は1、m、n、q、r、s、tは0から10の整
    数。但し、b+d≦16、e+f+g≦16、h+i≦
    16の条件を満たす。EはCH3またはCF3を示す。Y
    1は単結合、−O−、−COO−、−OCO−を示し、
    2は−COO−、−CH2O−、−CH2CH2O−、−
    CH2CH2CH2O−、−CH2CH2−を示す。Y3は単
    結合、−COO−,−CH2O−、−OCO−、−OC
    2−を示す。光学活性であってもよい。)
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の光学活
    性化合物を少なくとも一種を含有することを特徴とする
    液晶組成物。
  6. 【請求項6】 前記光学活性化合物を1〜80重量%含
    有することを特徴とする請求項5記載の液晶組成物。
  7. 【請求項7】 前記光学活性化合物を1〜60重量%含
    有することを特徴とする請求項5記載の液晶組成物。
  8. 【請求項8】 前記光学活性化合物を1〜40重量%含
    有することを特徴とする請求項5記載の液晶組成物。
  9. 【請求項9】 カイラルスメクチック相を有することを
    特徴とする請求項5〜8のいずれかに記載の液晶組成
    物。
  10. 【請求項10】 請求項5〜9のいずれかに記載の液晶
    組成物を1対の電極基板間に配置してなることを特徴と
    する液晶素子。
  11. 【請求項11】 前記電極基板上の液晶組成物と接する
    側に更に配向制御層が設けられていることを特徴とする
    請求項10記載の液晶素子。
  12. 【請求項12】 前記配向制御層がラビング処理された
    層であることを特徴とする請求項11記載の液晶素子。
  13. 【請求項13】 液晶分子のらせんが解除された膜厚で
    前記1対の電極基板を配置することを特徴とする請求項
    10〜12のいずれかに記載の液晶素子。
  14. 【請求項14】 請求項5〜9のいずれかに記載の液晶
    組成物を制御して表示を行うことを特徴とする表示方
    法。
  15. 【請求項15】 請求項10〜13のいずれかに記載の
    液晶素子を表示素子として具備したことを特徴とする表
    示装置。
  16. 【請求項16】 液晶素子の駆動回路を有することを特
    徴とする請求項15記載の表示装置。
  17. 【請求項17】 光源を有することを特徴とする請求項
    15又は16記載の表示装置。
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