JPH06256481A - 生分解性農業用フィルム - Google Patents

生分解性農業用フィルム

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JPH06256481A
JPH06256481A JP4527593A JP4527593A JPH06256481A JP H06256481 A JPH06256481 A JP H06256481A JP 4527593 A JP4527593 A JP 4527593A JP 4527593 A JP4527593 A JP 4527593A JP H06256481 A JPH06256481 A JP H06256481A
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JP
Japan
Prior art keywords
film
agricultural
biodegradability
agricultural film
present
Prior art date
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Pending
Application number
JP4527593A
Other languages
English (en)
Inventor
Kunio Kimura
邦生 木村
Takeshi Ito
武 伊藤
Tomohiro Aoyama
知裕 青山
Keiichi Uno
敬一 宇野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Toyobo Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH06256481A publication Critical patent/JPH06256481A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 優れた機械的強度と共に完全な生分解性を有
する農業用フイルムを提供する。 【構成】 一般式−O−CHR−CO−(RはHまたは
炭素数1〜3のアルキル基を示す。)を主たる繰り返し
単位とする脂肪族ポリエステルより得られる生分解性農
業用フイルム。 【効果】 本発明の生分解性農業用フイルムは完全な生
分解性を有しているゆえに、使用後回収不可能な用途に
用いられても自然環境下で分解し、環境公害等の問題を
引き起こすことがない。従って種々の農業用途に広範囲
に応用することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、脂肪族ポリエステルよ
りなり、生分解性を有することを特徴とする農業用フイ
ルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来農業分野において、土壌の保護、雑
草種子の発芽防止、また、果実の汚れ保護等を目的とし
たフイルムが大量に使用されている。これらフイルムの
殆んどは主にポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ナイロン
から成っており、1年から2年間使用されるのが通常で
ある。このようなフイルムは、使用後回収され、焼却廃
棄されるのが通常である。しかし、その回収には多大な
労力を要する故に、現実には回収し切れずに畑等に放置
され、様々な問題を引き起している。即ち、ポリエチレ
ン等には全くと言ってよい程生分解性が無く、土中に半
永久的に残存し、それゆえに問題が発生していることは
周知の通りである。
【0003】近年、このようなポリエチレン等に生分解
性を付与するべく、例えば澱粉等の生分解性を有する成
分をブレンドすることが種々検討されている。更には、
光分解性を付与する方法、或は、光分解性を付与したポ
リエチレンと澱粉等の生分解性を有する成分をブレンド
する方法等が検討され、上述の問題の解決策として注目
されている。澱粉をブレンドする方法は、澱粉部分は生
分解性を有する故に微生物によって分解され、それゆえ
にフイルムの機械的強度は減少し、ひいては形状を保た
なくなる。しかしながら、そのような分解過程において
澱粉以外のポリマー部分は分解されず、結局はフイルム
はバラバラにはなるが、単に細かく切断されたに過ぎ
ず、上記問題の根本的解決策とはならない。また、光分
解性についても同様なことが言え、光によって重合度の
低下を引き起すに過ぎず、生分解性を有するとは言えな
い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述の如く、土中に放
置された状態で完全に分解される農業用フイルムは未だ
得られていない。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、真の生分
解性を有する農業用フイルムを開発すべく鋭意検討した
結果、遂に本発明を完成するに至った。即ち本発明は、
下記一般式(I)を主たる繰り返し単位とする脂肪族ポ
リエステルより得られる生分解性農業用フイルムを提供
するものである。 −O−CHR−CO− ・・・・・・(I) (但し、RはHまたは炭素数1〜3のアルキル基を示
す。)
【0006】本発明において、前記(I)式を主たる繰
り返し単位とする脂肪族ポリエステルより得られるフイ
ルムが優れた特性と完全な生分解性の両立を可能せしめ
ることが出来たことは、まさに驚異に値する。このよう
に、本発明のフイルムは、使用時の植物の保護、或は支
持体等の性能は充分であり、使用後土中或は水中に廃棄
した時には優れた生分解性を示すので、無公害フイルム
として産業上極めて有用である。
【0007】本発明での一般式(I)で示されるポリマ
ーとしては、例えばポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリ
(2−オキシ酪酸)等を挙げることが出来るが、これら
に限定されるものではない。また、場合によっては、そ
れらは単独でも良く、或は混合物、共重合体を使用して
も差し支えない。ポリマー中不斉炭素を有するものは、
L体、DL体、D体といった光学異性体が存在するが、
それら何れでも良く、また、それら光学異性体の混合物
でも良い。これらのフイルムの成分となる上述したポリ
マーは、対応するα−オキシ酸を脱水重縮合、或は、α
−オキシ酸の脱水環状エステル化合物の開環重合等公知
の方法で製造される。
【0008】本発明のフイルムは上述した如くのポリマ
ーを原料とし、そのポリマーの融点以上での溶融押し出
し法や溶液法により製造され、必要に応じてインフレー
シェン法、カレンダー法、一軸延伸法、或は二軸延伸法
といった方法で延伸製膜される。また、フイルムを延伸
することによりスプリットヤーンとし、これを織りまた
は編みによって得たものも本発明の農業用フイルムの一
態様である。
【0009】該ポリマーは、粘度平均分子量で5×10
3 以上必要である。5×103 未満であると、得られた
フイルムの物性が著しく劣り、且つ、分解速度が速すぎ
たりしてしまい目的を達し得ない。また、高温での溶融
押し出し法によるフイルム製造時にポリマー分子鎖の切
断が起こり分子量が低下してしまう傾向にあり、故にも
粘度平均分子量で5×103 以上が必要である。一方、
粘度平均分子量が余りに 高いと、フイルム製造工程に
おいて例えば溶融押し出しが困難になるという問題等が
生じ、好ましくない。好ましい範囲は、104 以上10
6 以下である。
【0010】前述の製膜方法により、目的に応じて種々
の厚さのフイルムを作り得るが、概して農業用としては
5μm〜800μmの厚さが良い。これらのフイルム
は、その目的により強度及び伸度といった力学的性質は
異なるが、強度1.0kg/mm2 以上、伸度は1.0
%以上必要である。好ましくは、強度2.0kg/mm
2 以上、伸度2.0%以上が良い。更に先に述べた様に
溶融製膜及び溶融製膜が可能故に、必要に応じて他のポ
リマーや無機物と混合して用いることも出来る。また、
通常のポリエステルと同じく、艶消剤、顔料例えばカー
ボンブラック等、酸化防止剤例えばヒンダードフェノー
ル化合物、ヒンダードアミン化合物、リン系化合物、紫
外線吸収剤例えばベンゾフェノン化合物、ベンゾトリア
ゾール化合物、サリシレート化合物等、また、場合によ
っては架橋性基を持つ化合物を含んでいても何等差し仕
えない。更には、使用される目的分野の要求により、他
のフイルムとの積層等の形態で使用することもできる。
【0011】本発明の農業用フイルムは植物の保護や植
物の根おおい等の農業用、または農園芸用として使用さ
れ、具体的には、例えばグリーンハウスカバーフイル
ム、植物保護用カバーフイルム、土壌の保護や雑草種子
の発芽防止用農業用マルチフイルム、カップ、植物の包
装用フイルム等であるがこれらに限定されるものではな
い。
【0012】
【実施例】以下に実施例を持って本発明を具体的に示す
が、本発明はこれらに何ら限定されるものではない。
【0013】実施例1 粘度平均分子量30万のポリ−L−乳酸を原料とし、こ
れを240℃で溶融押し出し、キャストして未延伸シー
ト状とした。その後、120℃で縦方向に3倍および横
方向に4倍延伸し、次いで加熱下4%両方向弛緩熱処理
を行なって厚さ40μのフイルムを得た。
【0014】実施例2 粘度平均分子量37万のポリ−DL−乳酸を原料とし、
実施例1と同様にして厚さ50μのフイルムを得た。
【0015】実施例3 粘度平均分子量25万のポリ−グリコール酸を原料と
し、これを280℃で溶融押し出し、キャストして未延
伸シート状とした。その後、160℃で縦方向に3倍お
よび横方向に3倍延伸し、次いで加熱下3%両方向弛緩
熱処理を行なって厚さ30μのフイルムを得た。
【0016】実施例4 実施例1〜3で作製したフイルムを農地から採取した土
中に埋め、充分な湿度下で温度35℃に6カ月保った
後、それぞれのフイルムの状態を観察した。結果を表1
に示す。また、同時にポリエチレンマルチフイルムの結
果も示す。表1より本発明のフイルムは優れた生分解性
を有していることが明らかである。尚、実施例1〜3で
得られたフイルムは優れた機械的強度をも有しており、
農業用フイルムとしての使用特性は良好であった。
【0017】
【表1】
【0018】
【発明の効果】本発明のフイルムは生分解性が優れてお
り、また、同時に優れた機械的強度も合わせ持ってお
り、農業用フイルムとして極めて有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宇野 敬一 滋賀県大津市堅田二丁目1番1号 東洋紡 績株式会社総合研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I)を主たる繰り返し単位とす
    る脂肪族ポリエステルより得られる生分解性農業用フィ
    ルム。 −O−CHR−CO− ・・・・・・(I) (但し、RはHまたは炭素数1〜3のアルキル基を示
    す。)
JP4527593A 1993-03-05 1993-03-05 生分解性農業用フィルム Pending JPH06256481A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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