JPH06256433A - 透明樹脂組成物 - Google Patents
透明樹脂組成物Info
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- JPH06256433A JPH06256433A JP5062483A JP6248393A JPH06256433A JP H06256433 A JPH06256433 A JP H06256433A JP 5062483 A JP5062483 A JP 5062483A JP 6248393 A JP6248393 A JP 6248393A JP H06256433 A JPH06256433 A JP H06256433A
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- JP
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- acrylate
- meth
- refractive index
- polymer
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- Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 屈折率の異なる2種以上の重合体混合物より
なる樹脂組成物であって、透明性が良好で、ポリメチル
メタクリレートよりも高い屈折率と高いガラス転移温度
を有する樹脂組成物を得ること。 【構成】 メチルメタクリレートを主成分とする重合体
(A) 25〜75重量%と、アダマンチル(メタ)アクリレー
トを主成分とする単量体(B) 75〜25重量%との透明な組
成物を重合し、所望の屈折率と耐熱性とを備えた透明樹
脂組成物を得る。
なる樹脂組成物であって、透明性が良好で、ポリメチル
メタクリレートよりも高い屈折率と高いガラス転移温度
を有する樹脂組成物を得ること。 【構成】 メチルメタクリレートを主成分とする重合体
(A) 25〜75重量%と、アダマンチル(メタ)アクリレー
トを主成分とする単量体(B) 75〜25重量%との透明な組
成物を重合し、所望の屈折率と耐熱性とを備えた透明樹
脂組成物を得る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は任意の屈折率を有する透
明な樹脂組成物、とくに、任意の屈折率を有する光学用
樹脂を有用に作ることができる樹脂と単量体とよりなる
重合可能な樹脂組成物に関するものである。
明な樹脂組成物、とくに、任意の屈折率を有する光学用
樹脂を有用に作ることができる樹脂と単量体とよりなる
重合可能な樹脂組成物に関するものである。
【0002】光学デバイスや半導体レーザーなどの電子
機器の急激な進歩によって、光通信システムが実用化さ
れ、この光通信システムを担う基本となるのは光ファイ
バである。光ファイバとしては石英系光ファイバ、多成
分ガラス系光ファイバ、プラスチック系光ファイバ等が
開発され、これらの光ファイバを用いて種々の光学ケー
ブルが企業化されている。
機器の急激な進歩によって、光通信システムが実用化さ
れ、この光通信システムを担う基本となるのは光ファイ
バである。光ファイバとしては石英系光ファイバ、多成
分ガラス系光ファイバ、プラスチック系光ファイバ等が
開発され、これらの光ファイバを用いて種々の光学ケー
ブルが企業化されている。
【0003】光ファイバは、高屈折率のコア(芯)と低
屈折率のクラッド(鞘)により構成され、芯−鞘界面で
光を反射転送させるステップインデックス型と、光ファ
イバ断面系内にその中心から周辺部に向かって連続的な
屈折率分布を有したグレーテッドインデックス型とに分
けられる。
屈折率のクラッド(鞘)により構成され、芯−鞘界面で
光を反射転送させるステップインデックス型と、光ファ
イバ断面系内にその中心から周辺部に向かって連続的な
屈折率分布を有したグレーテッドインデックス型とに分
けられる。
【0004】また、光ファイバを中心とする情報伝達手
段とあわせて、光学部品、例えば、屈折率分布型レンズ
や光デバイス等の研究も活発化しており、オプトエレク
トロニクス分野において、これらの光学部品は将来重要
な役割を担うものと予想される。以上のような光学材料
の分野において、屈折率を所望のものに調整できる素材
が期待されている。
段とあわせて、光学部品、例えば、屈折率分布型レンズ
や光デバイス等の研究も活発化しており、オプトエレク
トロニクス分野において、これらの光学部品は将来重要
な役割を担うものと予想される。以上のような光学材料
の分野において、屈折率を所望のものに調整できる素材
が期待されている。
【0005】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】先に
述べたように光ファイバのうち石英系光ファイバや多成
分ガラス系光ファイバは、長距離伝送用として利用され
ることが多く、良好な光伝送特性を有しているという特
徴があるが、脆いという難点がある。一方、プラスチッ
ク系光ファイバは、光伝送特性はガラス系光ファイバに
対して劣るものの、大口径光ファイバとすることがで
き、加工性にも優れているために短距離伝送用として企
業化されている。また、最近になって、石英やガラスの
コアにプラスチックのクラッドを備えたプラスチックク
ラッド光ファイバが中距離伝送用光ファイバとしての特
性を有していると期待されている。
述べたように光ファイバのうち石英系光ファイバや多成
分ガラス系光ファイバは、長距離伝送用として利用され
ることが多く、良好な光伝送特性を有しているという特
徴があるが、脆いという難点がある。一方、プラスチッ
ク系光ファイバは、光伝送特性はガラス系光ファイバに
対して劣るものの、大口径光ファイバとすることがで
き、加工性にも優れているために短距離伝送用として企
業化されている。また、最近になって、石英やガラスの
コアにプラスチックのクラッドを備えたプラスチックク
ラッド光ファイバが中距離伝送用光ファイバとしての特
性を有していると期待されている。
【0006】上記プラスチック光ファイバの芯材として
は、ポリメチルメタクリレート系樹脂、ポリスチレン系
樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリ−4-メチルペンテ
ン-1、重水素化ポリメチルメタクリレートおよび重水素
化ポリスチレン等で代表される透明で高屈折率の有機高
分子材料にて構成されている。またクラッド材料として
は、より低い屈折率を有するシリコン系やフッ素系樹脂
が多く使われており、とくにフッ素系樹脂に関しては、
低屈折率にあわせて耐候性が良好であるという面からも
注目されており、例えば特開昭49−107790号公
報、特開昭49−108321号公報、特開昭49−1
15556号公報、特開昭51−52849号公報、特
開昭53−60242号公報に、これら鞘材が具体的に
示されている。
は、ポリメチルメタクリレート系樹脂、ポリスチレン系
樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリ−4-メチルペンテ
ン-1、重水素化ポリメチルメタクリレートおよび重水素
化ポリスチレン等で代表される透明で高屈折率の有機高
分子材料にて構成されている。またクラッド材料として
は、より低い屈折率を有するシリコン系やフッ素系樹脂
が多く使われており、とくにフッ素系樹脂に関しては、
低屈折率にあわせて耐候性が良好であるという面からも
注目されており、例えば特開昭49−107790号公
報、特開昭49−108321号公報、特開昭49−1
15556号公報、特開昭51−52849号公報、特
開昭53−60242号公報に、これら鞘材が具体的に
示されている。
【0007】しかし、クラッド材料として用いるフッ素
系樹脂は(メタ)アクリル酸フッ化アルキルエステル系
樹脂やフッ化ビニリデン系共重合体等の単一高分子材料
であることが多く、これらの樹脂は他樹脂との相溶性が
悪く、樹脂ブレンドすることにより不透明化するため、
必要性能の多様化を、これら樹脂の改質によって対応で
きなくなっている。このため、これらの樹脂のブレンド
等による性能改善が期待できるが、不透明化するため、
異樹脂をブレンドした樹脂組成物を光ファイバのクラッ
ド材や光学デバイスに応用した例はほとんど知られてい
ない。
系樹脂は(メタ)アクリル酸フッ化アルキルエステル系
樹脂やフッ化ビニリデン系共重合体等の単一高分子材料
であることが多く、これらの樹脂は他樹脂との相溶性が
悪く、樹脂ブレンドすることにより不透明化するため、
必要性能の多様化を、これら樹脂の改質によって対応で
きなくなっている。このため、これらの樹脂のブレンド
等による性能改善が期待できるが、不透明化するため、
異樹脂をブレンドした樹脂組成物を光ファイバのクラッ
ド材や光学デバイスに応用した例はほとんど知られてい
ない。
【0008】最近、相溶性の優れた樹脂混合物の例が、
特開昭59−41348号公報、特開昭59−6245
号公報、特開昭62−57449号公報等に開示され、
光学分野において広範な用途に適するとの記述がなされ
ているが、これらの樹脂組成物は屈折率を所望のものに
調節することが難しく、また、その透明性や機械的強度
が十分な成形物となし得るものはほとんど開発されてい
ない。樹脂のブレンド系で透明な組成物としては、フッ
化ビニリデン系樹脂とビニルエステル系共重合体とのブ
レンド物のみが知られており、その製造は各ポリマを溶
融状態で混練する方法と、この2種のポリマを共通溶媒
に溶解したものを混合した後に溶媒を除去して製造する
方法である。
特開昭59−41348号公報、特開昭59−6245
号公報、特開昭62−57449号公報等に開示され、
光学分野において広範な用途に適するとの記述がなされ
ているが、これらの樹脂組成物は屈折率を所望のものに
調節することが難しく、また、その透明性や機械的強度
が十分な成形物となし得るものはほとんど開発されてい
ない。樹脂のブレンド系で透明な組成物としては、フッ
化ビニリデン系樹脂とビニルエステル系共重合体とのブ
レンド物のみが知られており、その製造は各ポリマを溶
融状態で混練する方法と、この2種のポリマを共通溶媒
に溶解したものを混合した後に溶媒を除去して製造する
方法である。
【0009】フッ化ビニリデン系樹脂とビニルエステル
系共重合体とのブレンド系は屈折率を調整できる範囲が
狭いという難点があり、さらに広い範囲で屈折率を調整
し得るとともに透明性に優れた樹脂系の開発をすすめ、
本発明者等はこれまでにも種々の屈折率の異なるポリマ
のブレンド体ならびにブレンド体の製造方法について検
討し、特願昭63−118134号、特願昭62−26
2725号、特願昭62−294220号、特願昭63
−118133号、特願平1−281725号等として
提案してきた。これらの樹脂ブレンド体においてもその
耐熱性は先のフッ化ビニリデン系樹脂とビニルエステル
系共重合体とのブレンド系と比較してあまりよいものと
はいえなかった。
系共重合体とのブレンド系は屈折率を調整できる範囲が
狭いという難点があり、さらに広い範囲で屈折率を調整
し得るとともに透明性に優れた樹脂系の開発をすすめ、
本発明者等はこれまでにも種々の屈折率の異なるポリマ
のブレンド体ならびにブレンド体の製造方法について検
討し、特願昭63−118134号、特願昭62−26
2725号、特願昭62−294220号、特願昭63
−118133号、特願平1−281725号等として
提案してきた。これらの樹脂ブレンド体においてもその
耐熱性は先のフッ化ビニリデン系樹脂とビニルエステル
系共重合体とのブレンド系と比較してあまりよいものと
はいえなかった。
【0010】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者等は、よ
り広範囲で屈折率を調整することができ、より耐熱性を
備えた樹脂組成物を得ることを目的として検討した結
果、メチルメタクリレートを主要成分とする重合体(A)
と該重合体(A) よりも高屈折率の重合体を与えるアダマ
ンチル(メタ)アクリレートを主成分として含んでいる
単量体(B) に重合開始剤を混合したものを重合すること
によって、所望の屈折率を有する透明樹脂とする本発明
を完成した。
り広範囲で屈折率を調整することができ、より耐熱性を
備えた樹脂組成物を得ることを目的として検討した結
果、メチルメタクリレートを主要成分とする重合体(A)
と該重合体(A) よりも高屈折率の重合体を与えるアダマ
ンチル(メタ)アクリレートを主成分として含んでいる
単量体(B) に重合開始剤を混合したものを重合すること
によって、所望の屈折率を有する透明樹脂とする本発明
を完成した。
【0011】本発明を実施するに際して用いる重合体
(A) よりも高屈折率の重合体(B) を作るのに用い得る単
量体としては、アダマンチル(メタ)アクリレートが10
重量%以上含有しているものを用いるのがよく、このア
ダマンチル(メタ)アクリレートと同時に用いられる単
量体としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル
(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレ
ート、n-プロピル(メタ)アクリレート、tert−ブチル
(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレー
ト、フェニル(メタ)アクリレート、その他の脂環式
(メタ)アクリレート等が挙げられる。フッ素化アルキ
ル(メタ)アクリレートも単量体混合物から得た重合体
が、重合体(A) より高屈折率となる組合せであれば用い
ることも可能である。アダマンチル(メタ)アクリレー
トの重合体(B) 中での重合量は10〜68重量%なる範囲の
ものが好ましい。これはこのアダマンチル(メタ)アク
リレートを多量に共重合した重合体(B) は重合体(A) と
の相溶性を損なう。
(A) よりも高屈折率の重合体(B) を作るのに用い得る単
量体としては、アダマンチル(メタ)アクリレートが10
重量%以上含有しているものを用いるのがよく、このア
ダマンチル(メタ)アクリレートと同時に用いられる単
量体としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル
(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレ
ート、n-プロピル(メタ)アクリレート、tert−ブチル
(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレー
ト、フェニル(メタ)アクリレート、その他の脂環式
(メタ)アクリレート等が挙げられる。フッ素化アルキ
ル(メタ)アクリレートも単量体混合物から得た重合体
が、重合体(A) より高屈折率となる組合せであれば用い
ることも可能である。アダマンチル(メタ)アクリレー
トの重合体(B) 中での重合量は10〜68重量%なる範囲の
ものが好ましい。これはこのアダマンチル(メタ)アク
リレートを多量に共重合した重合体(B) は重合体(A) と
の相溶性を損なう。
【0012】また、本発明において用いられるメチルメ
タクリレートを主成分とする重合体(A) としては、メチ
ルメタクリレートのホモポリマを用いてもよいし、メチ
ルメタクリレートと他の共重合可能な単量体との共重合
体を用いてもよい。この種の単量体としては、メチルア
クリレート、エチル(メタ)アクリレート、イソプロピ
ル(メタ)アクリレート、n-プロピル(メタ)アクリレ
ート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、ベンジル
(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレー
ト、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-フェ
ノキシエチル(メタ)アクリレート、2-(n-ブトキシエ
チル)(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アク
リレート、2-メチルグリシジル(メタ)アクリレート、
2,2,2-トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、2,2,
3,3-テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、2,
2,3,3,3-ペンタフルオロプロピル(メタ)アクリレー
ト、1-トリフルオロメチル−2,2,2-トリフルオロエチル
(メタ)アクリレート、2,2,3,3,4,4,5,5-オクタフルオ
ロペンチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3,4,4-ヘキサ
フルオロ(メタ)アクリレート、その他の脂環式(メ
タ)アクリレート等のごとき(メタ)アクリレート類が
挙げられる。
タクリレートを主成分とする重合体(A) としては、メチ
ルメタクリレートのホモポリマを用いてもよいし、メチ
ルメタクリレートと他の共重合可能な単量体との共重合
体を用いてもよい。この種の単量体としては、メチルア
クリレート、エチル(メタ)アクリレート、イソプロピ
ル(メタ)アクリレート、n-プロピル(メタ)アクリレ
ート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、ベンジル
(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレー
ト、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-フェ
ノキシエチル(メタ)アクリレート、2-(n-ブトキシエ
チル)(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アク
リレート、2-メチルグリシジル(メタ)アクリレート、
2,2,2-トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、2,2,
3,3-テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、2,
2,3,3,3-ペンタフルオロプロピル(メタ)アクリレー
ト、1-トリフルオロメチル−2,2,2-トリフルオロエチル
(メタ)アクリレート、2,2,3,3,4,4,5,5-オクタフルオ
ロペンチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3,4,4-ヘキサ
フルオロ(メタ)アクリレート、その他の脂環式(メ
タ)アクリレート等のごとき(メタ)アクリレート類が
挙げられる。
【0013】これらの単量体の中でメチルメタクリレー
トより低い屈折率を有する単量体をメチルメタクリレー
トと共重合した重合体(A) は、メチルメタクリレートホ
モポリマより屈折率の小さなものとなり、本発明の透明
樹脂組成物の調整し得る屈折率の範囲は大きくなるが、
両重合体(A),(B) 間の相溶性は悪くなる傾向にあり、そ
の透明性を損なわないように留意することが必要であ
る。
トより低い屈折率を有する単量体をメチルメタクリレー
トと共重合した重合体(A) は、メチルメタクリレートホ
モポリマより屈折率の小さなものとなり、本発明の透明
樹脂組成物の調整し得る屈折率の範囲は大きくなるが、
両重合体(A),(B) 間の相溶性は悪くなる傾向にあり、そ
の透明性を損なわないように留意することが必要であ
る。
【0014】また、メチルメタクリレートより高い屈折
率を有する単量体とメチルメタクリレートとの共重合体
はメチルメタクリレートホモポリマより屈折率の大きな
ものとなり、この重合体を用いた本発明の樹脂組成物の
調節可能な屈折率範囲は小さくなるが、両重合体(A),
(B) 間の相溶性はよくなるという傾向がある。このこと
から重合体(B) を作るに際して用いるメチルメタクリレ
ートより低い屈折率の単量体の種類の選定およびその共
重合量は、重合体(A),(B) の相溶性を損なわない範囲と
することが必要である。
率を有する単量体とメチルメタクリレートとの共重合体
はメチルメタクリレートホモポリマより屈折率の大きな
ものとなり、この重合体を用いた本発明の樹脂組成物の
調節可能な屈折率範囲は小さくなるが、両重合体(A),
(B) 間の相溶性はよくなるという傾向がある。このこと
から重合体(B) を作るに際して用いるメチルメタクリレ
ートより低い屈折率の単量体の種類の選定およびその共
重合量は、重合体(A),(B) の相溶性を損なわない範囲と
することが必要である。
【0015】本発明の樹脂組成物を構成する重合体(B)
の含有量は25〜75重量%であることが必要である。この
範囲以外の組成物より形成される樹脂組成物は相溶性が
悪く白化しやすい傾向にある。
の含有量は25〜75重量%であることが必要である。この
範囲以外の組成物より形成される樹脂組成物は相溶性が
悪く白化しやすい傾向にある。
【0016】本発明の樹脂組成物は重合体(A) と、重合
体(B) を構成する単量体との組成物を作り、重合する方
法にて作ることにより、両重合体間にインターネットワ
ークポリマ構造が形成されるものと考えられ、透明性良
好な樹脂組成物となる。重合法としては熱重合法、光重
合法が好ましく、とくに光重合法がよい。重合触媒とし
ては、例えば、ベンゾイン、ベンゾインイソブチルエー
テル、ベンジル、ベンゾフェノン、p-メトキシベンゾフ
ェノン、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン等
のカルボニル化合物、テトラメチルチウラムモノスルフ
ィド、テトラメチルチウラムジスルフィドなどのイオウ
化合物、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビス−2,4-
ジメチルバレロニトリル等のアゾ化合物、ベンゾイルパ
ーオキシド、ジターシャリーブチルパーオキシドなどの
パーオキシド化合物等が挙げられる。また、光重合開始
剤と同時に光増感剤を併用することもできる。
体(B) を構成する単量体との組成物を作り、重合する方
法にて作ることにより、両重合体間にインターネットワ
ークポリマ構造が形成されるものと考えられ、透明性良
好な樹脂組成物となる。重合法としては熱重合法、光重
合法が好ましく、とくに光重合法がよい。重合触媒とし
ては、例えば、ベンゾイン、ベンゾインイソブチルエー
テル、ベンジル、ベンゾフェノン、p-メトキシベンゾフ
ェノン、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン等
のカルボニル化合物、テトラメチルチウラムモノスルフ
ィド、テトラメチルチウラムジスルフィドなどのイオウ
化合物、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビス−2,4-
ジメチルバレロニトリル等のアゾ化合物、ベンゾイルパ
ーオキシド、ジターシャリーブチルパーオキシドなどの
パーオキシド化合物等が挙げられる。また、光重合開始
剤と同時に光増感剤を併用することもできる。
【0017】本発明の所望の屈折率と透明性および耐熱
性を備えた樹脂混合物を作成するには、メチルメタクリ
レートを主成分とする重合体(A) と該重合体(A) よりも
高屈折率の重合体を与えるアダマンチル(メタ)アクリ
レートを主要成分として含んでいる単量体(B) とを相溶
性良好な状態で混合したものを用いることが最も重要で
あり、さらに該組成物に光重合触媒を加えてよく混合
し、紫外線等の光を照射する重合硬化処理する方法を用
いるのがよい。
性を備えた樹脂混合物を作成するには、メチルメタクリ
レートを主成分とする重合体(A) と該重合体(A) よりも
高屈折率の重合体を与えるアダマンチル(メタ)アクリ
レートを主要成分として含んでいる単量体(B) とを相溶
性良好な状態で混合したものを用いることが最も重要で
あり、さらに該組成物に光重合触媒を加えてよく混合
し、紫外線等の光を照射する重合硬化処理する方法を用
いるのがよい。
【0018】本発明に単量体(B) としてアダマンチルメ
タクリレートを主とするものを用いると、そのホモポリ
マのガラス転移温度(Tg)が 170℃と高く、アダマンチ
ルアクリレートはホモポリマのガラス転移温度(Tg) 1
15℃や、メチルメタクリレートのホモポリマの(Tg) 1
10℃より高いTgを有する本発明の樹脂組成物とすること
ができるとともに、その吸湿性も低いものとすることが
できるので好ましい。
タクリレートを主とするものを用いると、そのホモポリ
マのガラス転移温度(Tg)が 170℃と高く、アダマンチ
ルアクリレートはホモポリマのガラス転移温度(Tg) 1
15℃や、メチルメタクリレートのホモポリマの(Tg) 1
10℃より高いTgを有する本発明の樹脂組成物とすること
ができるとともに、その吸湿性も低いものとすることが
できるので好ましい。
【0019】
【発明の効果】本発明の樹脂組成物は低屈折率の重合体
(A) と高屈折率の重合体(B) とよりなるインターネット
ワークポリマ構造を形成している混合物にて構成されて
おり、この混合比を、その相溶性を損なわないような範
囲で適宜調節することにより、所望の屈折率を有する新
規な透明な樹脂組成物とすることができたものである。
また、この樹脂組成物は光ファイバ用鞘材あるいは芯材
として、さらにはグレーテッドインデックス型光ファイ
バ材料としても使用できる。
(A) と高屈折率の重合体(B) とよりなるインターネット
ワークポリマ構造を形成している混合物にて構成されて
おり、この混合比を、その相溶性を損なわないような範
囲で適宜調節することにより、所望の屈折率を有する新
規な透明な樹脂組成物とすることができたものである。
また、この樹脂組成物は光ファイバ用鞘材あるいは芯材
として、さらにはグレーテッドインデックス型光ファイ
バ材料としても使用できる。
【0020】以下、実施例にて本発明をさらに詳細に説
明する。
明する。
【0021】
【実施例1】ポリメチルメタクリレート(nD=1.489、
[η]=0.425、25℃ MEK中で測定、以下同じ)40重量
部、アダマンチルメタクリレート32重量部、メチルメタ
クリレート28重量部、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェ
ニルケトン 0.5重量部からなる混合物を作成し、この混
合物を2枚のポリエステルフィルムに挟み、25℃で紫外
線を照射することによって透明なフィルムを得た。この
フィルムの屈折率は1.503であり、光線透過率は91%で
あった。またこのフィルムのガラス転移温度(Tg)は 1
29℃であった。
[η]=0.425、25℃ MEK中で測定、以下同じ)40重量
部、アダマンチルメタクリレート32重量部、メチルメタ
クリレート28重量部、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェ
ニルケトン 0.5重量部からなる混合物を作成し、この混
合物を2枚のポリエステルフィルムに挟み、25℃で紫外
線を照射することによって透明なフィルムを得た。この
フィルムの屈折率は1.503であり、光線透過率は91%で
あった。またこのフィルムのガラス転移温度(Tg)は 1
29℃であった。
【0022】
【比較例1】アダマンチルメタクリレート53重量%、メ
チルメタクリレート47重量%とからなる重合体(nD=1.5
13、[η]=0.350)60重量部とポリメチルメタクリレー
ト(nD=1.489、[η]=0.425)40重量部をメチルエチル
ケトン 900重量部に溶解した。この溶液をフィルム上に
流し、厚さ0.1mm とした後にメチルエチルケトンを揮発
させた。その時、そのフィルムは白化した。
チルメタクリレート47重量%とからなる重合体(nD=1.5
13、[η]=0.350)60重量部とポリメチルメタクリレー
ト(nD=1.489、[η]=0.425)40重量部をメチルエチル
ケトン 900重量部に溶解した。この溶液をフィルム上に
流し、厚さ0.1mm とした後にメチルエチルケトンを揮発
させた。その時、そのフィルムは白化した。
【0023】
【実施例2】ポリメチルメタクリレート(nD=1.489、
[η]=0.425)45重量部、アダマンチルアクリレート30
重量部、メチルメタクリレート25重量部、1-ヒドロキシ
シクロヘキシルフェニルケトン 0.8重量部からなる混合
物を作成し、この混合物を2枚のポリエステルフィルム
に挟み、30℃で紫外線を照射することによって透明なフ
ィルムを得た。このフィルムの屈折率は1.503 であり、
光線透過率は92%であった。また、このフィルムのガラ
ス転移温度(Tg)は 113℃であった。
[η]=0.425)45重量部、アダマンチルアクリレート30
重量部、メチルメタクリレート25重量部、1-ヒドロキシ
シクロヘキシルフェニルケトン 0.8重量部からなる混合
物を作成し、この混合物を2枚のポリエステルフィルム
に挟み、30℃で紫外線を照射することによって透明なフ
ィルムを得た。このフィルムの屈折率は1.503 であり、
光線透過率は92%であった。また、このフィルムのガラ
ス転移温度(Tg)は 113℃であった。
【0024】
【実施例3〜6】メチルメタクリレート98重量%、メチ
ルアクリレート2重量%とからなる重合体(nD=1.489、
[η]=0.335)とアダマンチルメタクリレート59重量%
とメチルメタクリレート41重量%の単量体混合物と、光
重合開始剤として1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニル
ケトン 1.0重量%を加えたものを使用し、[表1]に示
すように混合し、実施例1と同様にして光重合を行い、
得られた樹脂組成物の物性を測定した結果を[表1]に
示した。
ルアクリレート2重量%とからなる重合体(nD=1.489、
[η]=0.335)とアダマンチルメタクリレート59重量%
とメチルメタクリレート41重量%の単量体混合物と、光
重合開始剤として1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニル
ケトン 1.0重量%を加えたものを使用し、[表1]に示
すように混合し、実施例1と同様にして光重合を行い、
得られた樹脂組成物の物性を測定した結果を[表1]に
示した。
【表1】
【0025】
【実施例7〜9および比較例2】メチルメタクリレート
98重量%、メチルアクリレート2重量%とからなる重合
体(nD=1.489、[η]=0.335)と、下記の単量体混合物
との混合割合を50:50とし、その混合物に1-ヒドロキシ
シクロヘキシルフェニルケトン 1.0重量%を加えたもの
を光重合して得た樹脂組成物の特性を評価した結果を
[表2]に示した。ただし、単量体混合物はメチルメタ
クリレート(C)とアダマンチルメタクリレート(D)
の混合比は[表2]に示したものを用いた。
98重量%、メチルアクリレート2重量%とからなる重合
体(nD=1.489、[η]=0.335)と、下記の単量体混合物
との混合割合を50:50とし、その混合物に1-ヒドロキシ
シクロヘキシルフェニルケトン 1.0重量%を加えたもの
を光重合して得た樹脂組成物の特性を評価した結果を
[表2]に示した。ただし、単量体混合物はメチルメタ
クリレート(C)とアダマンチルメタクリレート(D)
の混合比は[表2]に示したものを用いた。
【表2】
Claims (2)
- 【請求項1】 メチルメタクリレートを主成分とする重
合体(A) 25〜75重量%と、該重合体(A) よりも高屈折率
のアダマンチル(メタ)アクリレートを主成分とする単
量体(B) 75〜25重量%との混合物を重合することを特徴
とする所望の屈折率と耐熱性とを備えた透明樹脂組成
物。 - 【請求項2】 単量体(B) としてアダマンチル(メタ)
アクリレート10〜68重量%と他の共重合可能な単量体90
〜32重量%とよりなる単量体混合物を用いることを特徴
とする請求項1記載の樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05062483A JP3130165B2 (ja) | 1993-03-01 | 1993-03-01 | 透明樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05062483A JP3130165B2 (ja) | 1993-03-01 | 1993-03-01 | 透明樹脂組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06256433A true JPH06256433A (ja) | 1994-09-13 |
JP3130165B2 JP3130165B2 (ja) | 2001-01-31 |
Family
ID=13201478
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP05062483A Expired - Fee Related JP3130165B2 (ja) | 1993-03-01 | 1993-03-01 | 透明樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3130165B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2004003609A1 (de) * | 2002-06-27 | 2004-01-08 | Atotech Deutschland Gmbh | Verfahren zur herstellung von integrierten wellenleitern, polymersysteme zur herstellung solcher wellenleiter sowie verfahren zur erzeugung von planaren wellenleiterkanälen |
JP2005258000A (ja) * | 2004-03-11 | 2005-09-22 | Jsr Corp | 光導波路形成用感光性組成物および光導波路 |
JP2009526877A (ja) * | 2006-02-13 | 2009-07-23 | スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー | 光学物品用硬化性組成物 |
JP2012031351A (ja) * | 2010-08-03 | 2012-02-16 | Mitsubishi Rayon Co Ltd | アクリル樹脂板の製造方法、アクリル樹脂板、アクリル樹脂積層体及び表示装置 |
-
1993
- 1993-03-01 JP JP05062483A patent/JP3130165B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2004003609A1 (de) * | 2002-06-27 | 2004-01-08 | Atotech Deutschland Gmbh | Verfahren zur herstellung von integrierten wellenleitern, polymersysteme zur herstellung solcher wellenleiter sowie verfahren zur erzeugung von planaren wellenleiterkanälen |
JP2005258000A (ja) * | 2004-03-11 | 2005-09-22 | Jsr Corp | 光導波路形成用感光性組成物および光導波路 |
WO2005088372A1 (ja) * | 2004-03-11 | 2005-09-22 | Jsr Corporation | 光導波路形成用感光性組成物および光導波路 |
JP2009526877A (ja) * | 2006-02-13 | 2009-07-23 | スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー | 光学物品用硬化性組成物 |
JP2012031351A (ja) * | 2010-08-03 | 2012-02-16 | Mitsubishi Rayon Co Ltd | アクリル樹脂板の製造方法、アクリル樹脂板、アクリル樹脂積層体及び表示装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3130165B2 (ja) | 2001-01-31 |
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