JPH0625446A - クロスプリプレグおよびその製造法 - Google Patents

クロスプリプレグおよびその製造法

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JPH0625446A
JPH0625446A JP5066028A JP6602893A JPH0625446A JP H0625446 A JPH0625446 A JP H0625446A JP 5066028 A JP5066028 A JP 5066028A JP 6602893 A JP6602893 A JP 6602893A JP H0625446 A JPH0625446 A JP H0625446A
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肇 岸
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徳雄 田崎
Hideo Nagata
秀夫 永田
Takeshi Terashita
武 寺下
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Abstract

(57)【要約】 【構成】エポキシ樹脂と硬化剤と固形ゴムとからなる樹
脂組成物および強化繊維織物とからなるクロスプリプレ
グ(以下、CP)であって、強化繊維織物の織目が潰さ
れており、カバーファクターKp が99〜99.9% であるC
P。 官能基を有し弱架橋構造を有する固形NBRが含
まれてなる樹脂組成物を強化繊維織物に含浸するに際
し、含浸工程を2段階とし、1段目の含浸工程による予
備プリプレグの樹脂含有率WR を10〜30%とするCPの
製造法。 エポキシ樹脂と硬化剤と官能基を有し架橋構
造を有しない固形NBRとからなる樹脂組成物を強化繊
維織物に含浸することを特徴とするCPの製造法。 【効果】ハニカムコキュア成形で、成形板中にポロシテ
ィを生じにくく、また高靭性、高弾性率、高耐熱性、低
吸水性、耐溶剤性に優れたFRPを与え、しかもタック
性、ドレープ性に優れる。成形硬化板はバーンスルー特
性に優れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はクロスプリプレグおよび
その製造法に関するものである。さらに詳細には、高靭
性、高弾性率、さらには高耐熱性、低吸水性、耐溶剤性
に優れた繊維強化プラスチックを与え、またハニカムコ
キュア成形をした場合に成形板中にポロシティを生じに
くいクロスプリプレグ、あるいはバーンスルー特性に優
れた繊維強化プラスチックを与えるクロスプリプレグに
関する。
【0002】
【従来の技術】エポキシ樹脂はその優れた力学的特性、
耐薬品性などを生かし、成形、積層、接着剤、封止剤な
ど各種産業分野に広く使用されている。強化繊維と、マ
トリックス樹脂を必須の構成要素とする繊維強化複合材
料は航空機、自動車等の構造材料等に用いられ、そこに
はエポキシ樹脂が多く使われている。特に炭素繊維強化
プラスチック(CFRP)は、従来から航空機構造材料
に使用されているが、航空機の軽量化の観点からハニカ
ムサンドイッチパネル構造に成形される場所が多い。ア
ラミド紙等からなるハニカムコアの両面に(場合によっ
て、接着剤フィルムを介して)プリプレグを積層し、プ
リプレグそのものの硬化とハニカムとの接着を同時に行
ういわゆるコキュア成形性がプリプレグに要求されてい
る。
【0003】この成形に用いられるプリプレグには、成
形板中にポロシティ(空隙)が発生しないことという要
求がある。ハニカムコアの六角形状空洞の上下部分のプ
リプレグには成形中に圧力がかからず、結果としてプリ
プレグ積層層間あるいは層内に本来ポロシティが発生し
やすい。そのようなポロシティを有する成形板で例えば
航空機のスポイラーを構成するとポロシティに水分が溜
まり、その水分が高高度を飛行中に凍結してスキンにひ
び割れを誘発し、また、これを繰り返しているうちにハ
ニカムにも水分が侵入するようになり、パネルの物性が
低下して航空機の安全な運航に支障をきたすようにな
る。換言すれば、このようなポロシティ量が多ければ、
繊維強化複合材料としての信頼性が損われることとな
る。
【0004】ハニカム成形に用いることを目的とした炭
素繊維を強化繊維とするプリプレグおよびマトリックス
樹脂に関する従来技術として以下のものがある。
【0005】特公昭63−30925号公報、特公平1
−29814号公報ではプリプレグとハニカムとの直接
接着性および表面材としての硬化板のコンポジット特
性、特に層間剪断強度(ILSS)が高いことを満足す
るため次のエポキシ樹脂組成物を開示している。すなわ
ち、エポキシ樹脂としてビスフェノールA型、ノボラッ
ク型及びグリシジルアミン型の3種を選び、両末端にカ
ルボキシル基を有する液状のブタジエン−アクリロニト
リル共重合体とグリシジルアミン型エポキシ樹脂との反
応生成物を含有させ、さらにニトリルゴムと硬化剤とし
てのジシアンジアミドを添加し、かつ各成分の含有比率
を所定のものにすることにより上記特性を達成するとし
ている。また、特公昭62−28167号公報では強化
繊維として炭素繊維と芳香族ポリアミド繊維のハイブリ
ッド材を用いた場合に適するマトリックス樹脂として、
エポキシ樹脂、両末端にカルボキシル基を有する液状の
ブタジエン−アクリロニトリル共重合体とエポキシ樹脂
との反応生成物、ジシアンジアミドにさらに末端にアミ
ノ基を有する液状または半固形状ポリアミドを含むこと
を特徴とする組成物を開示している。特開昭58−82
755号公報、特開昭58−83022号公報、特開昭
58−83031号公報においてはエポキシ樹脂、両末
端にカルボキシル基を有する液状のブタジエン−アクリ
ロニトリル共重合体とエポキシ樹脂との反応生成物、硬
化剤としてジシアンジアミドとジアミノジフェニルスル
ホンを併用した組成物を用いれば、プリプレグとハニカ
ムとの直接接着性が優れ、特に高温下におけるハニカム
との接着強度が高くなることが述べられている。
【0006】特開昭57−21427号公報、特開昭5
7−21450号公報においてはエポキシ樹脂、両末端
にカルボキシル基を有する液状のブタジエン−アクリロ
ニトリル共重合体とエポキシ樹脂との反応生成物、ニト
リルゴムおよびジシアンジアミドに代表される硬化剤か
らなる組成物をアセトン−メチルセロソルブ混合溶剤等
に溶解し、繊維に含浸させたプリプレグはハニカムサン
ドイッチパネルに優れた接着強度と高度の衝撃強度およ
び曲げ強度を与えることが述べられている。
【0007】特開昭57−49646号公報には、エポ
キシ樹脂とニトリルゴムと分子量1万以上の高分子量エ
ポキシ樹脂とからなる樹脂組成物を用いたプリプレグは
ハニカムとの直接接着性に優れ、ハニカムサンドイッチ
パネルに優れた接着強度と高度の曲げ強度を与えること
が述べられている。実施例によれば、ジシアンジアミド
を硬化剤として用い、組成物をアセトン−メチルセロソ
ルブ混合溶剤等に溶解してプリプレグを作製している。
【0008】特開昭58−84825号公報では、ビス
フェノールA型エポキシ樹脂、ウレタン変性エポキシ樹
脂、N,N−ジグリシジルアミノ基を有するエポキシ樹
脂、臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂およびジシ
アンジアミドを含有するエポキシ樹脂組成物を含浸して
なるプリプレグが開示されている。このプリプレグを用
いたハニカムサンドイッチパネルは優れた耐ハイヒール
性および曲げ強度を有することが記されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】以上の従来技術はいず
れも層間ポロシティ低減を目的としたものではなく、こ
れについては述べられていない。
【0010】また、耐熱性の優れたジアミノジフェニル
スルホン単独硬化系の場合、ジシアンジアミド硬化系に
比較しはるかに層間ポロシティが発生しやすく、その改
良は非常に困難な課題である。
【0011】本発明は、ハニカムコキュア成形をした場
合に、ジアミノジフェニルスルホン硬化系においてさえ
も成形板中にポロシティを生じにくく、また高靭性、高
弾性率、さらには高耐熱性、低吸水性、耐溶剤性に優れ
た繊維強化プラスチックを与え、しかもタック性、ドレ
ープ性に優れ、また、内装材として使用した時に重要な
火災時などにおける炎の貫通を阻止する効果、すなわち
バーンスルー特性に優れた繊維強化プラスチックを与え
ることを課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明のクロスプリプレグは次の構成を有する。す
なわち、エポキシ樹脂と硬化剤と固形ゴムとからなる樹
脂組成物および強化繊維織物とからなるクロスプリプレ
グであって、強化繊維織物の織目が潰されており、カバ
ーファクターKp が97〜99.9%であることを特徴
とするクロスプリプレグである。
【0013】また、本発明のクロスプリプレグの製法は
次のいずれかの構成を有する。すなわち、官能基を有し
弱架橋構造を有する固形アクリロニトリルブタジエンゴ
ム(以下、アクリロニトリルブタジエンゴムをNBR)
が含まれてなる樹脂組成物を強化繊維織物に含浸するに
際し、含浸工程を2段階とし、1段目の含浸工程による
予備プリプレグの樹脂含有率WR を10〜30%とする
ことを特徴とするクロスプリプレグの製造法、または、
強化繊維織物に樹脂組成物を含浸するに際し、樹脂組成
物としてエポキシ樹脂と硬化剤と官能基を有し架橋構造
を有しない固形NBRとからなる樹脂組成物を用い、強
化繊維織物として炭素繊維のマルチフィラメントを経糸
および緯糸として組織され、経糸および緯糸の幅W(m
m)と繊度D(デニール)がW=k・(D/ρ)5/9
の関係を満足しており、カバーファクターKc が90.
0〜99.8%である強化繊維織物を用いることを特徴
とするクロスプリプレグの製造法である。
【0014】ここで、k:3.5×10-2〜10.0×
10-2(mm・D-5/9)、 ρ:炭素繊維の比重 である。
【0015】以下、詳細に本発明のクロスプリプレグに
ついて説明する。◎本発明に使用するエポキシ樹脂組成
物を構成する要素のひとつはエポキシ樹脂である。エポ
キシ樹脂とは、1分子あたり平均2個以上のエポキシ基
を有する樹脂をいう。
【0016】具体的には、アミン類を前駆体とするエポ
キシ樹脂として、テトラグリシジルジアミノジフェニル
メタン、トリグリシジル−p−アミノフェノール、トリ
グリシジル−m−アミノフェノール、トリグリシジルア
ミノクレゾールの各種異性体があげられる。テトラグリ
シジルジアミノジフェニルメタンは航空機構造材として
の複合材料用樹脂として耐熱性に優れるため好ましい。
【0017】フェノール類を前駆体とするエポキシ樹脂
として、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノ
ールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹
脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾール
ノボラック型エポキシ樹脂、レゾルシノール型エポキシ
樹脂があげられる。液状のビスフェノールA型エポキシ
樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂は低粘度である
ため他のエポキシ樹脂や添加剤の配合に好ましい。
【0018】炭素炭素二重結合を有する化合物を前駆体
とするエポキシ樹脂としては、脂環式エポキシ樹脂等が
あげられる。また、これらのエポキシ樹脂をブロム化し
たブロム化エポキシ樹脂も、樹脂の吸水率が低下し、耐
環境性が向上する観点から好ましく用いられる。
【0019】これらエポキシ樹脂は2種以上の混合系で
用いてもよく、モノエポキシ化合物を含有しても良い。
グリシジルアミン型エポキシ樹脂とグリシジルエーテル
型エポキシ樹脂の組合せは耐熱性、耐水性および作業性
を併せ持つため好ましい。
【0020】耐熱性、耐水性および作業性のバランスを
とる観点から、特に好ましくは以下のエポキシ樹脂の組
み合わせである。すなわち、各種エポキシ樹脂の組成割
合を、次の割合の範囲から選択するものである。
【0021】 ビスフェノールA型エポキシ 10〜60% 臭素化ビスフェノールA型エポキシ 0〜30% テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン 10〜40% ビスフェノールF型エポキシ 5〜40% 本発明に使用するエポキシ樹脂組成物を構成する別の要
素のひとつは硬化剤である。硬化剤はエポキシ基と反応
しうる活性基を有する化合物であればこれを用いること
ができる。アミノ基、酸無水物基、アジド基、水酸基を
有する化合物が好ましく用いられる。
【0022】例えば、ジシアンジアミド、ジアミノジフ
ェニルスルホンの各種異性体、アミノ安息香酸エステル
類、各種酸無水物、フェノールノボラック樹脂、クレゾ
ールノボラック樹脂が挙げられる。ジシアンジアミドは
プリプレグの保存性に優れるため好ましく用いられる。
芳香族ジアミンを硬化剤として用いると耐熱性良好なエ
ポキシ樹脂硬化物が得られる。特に、ジアミノジフェニ
ルスルホンの各種異性体は、耐熱性の良好な硬化物を与
えるため本発明には最も適している。その添加量はエポ
キシ樹脂のエポキシ基とジアミノジフェニルスルホンの
活性水素の化学量論において対エポキシ0.7〜1.2
当量となるよう添加することが好ましい。アミノ安息香
酸エステル類としては、トリメチレングリコールジ−p
−アミノベンゾエートやネオペンチルグリコールジ−p
−アミノベンゾエートが好んで用いられ、ジアミノジフ
ェニルスルホンに比較して、耐熱性に劣るものの、引張
伸度、靭性に優れるため、用途に応じて選択して用いら
れる。メチルヘキサヒドロ無水フタル酸に代表される酸
無水物を硬化剤として用いると、耐熱性が高い硬化物を
与え、低粘度で作業性に優れたエポキシ樹脂組成物が得
られる。フェノールノボラック樹脂あるいはクレゾール
ノボラック樹脂はこれを硬化剤として用いると、分子鎖
中に耐加水分解性の優れたエーテル結合が導入され硬化
物の耐湿性が向上するため好ましい。さらに、種々の硬
化触媒も併用することができる。その代表的なものは三
フッ化ほう素のモノエチルアミン錯体である。また、シ
アネート樹脂(トリアジン樹脂)もエポキシ樹脂と組み
合わせて好ましく用いられる。この場合、シアネートは
エポキシと硬化反応をおこし、吸水率の低い樹脂硬化物
を与える。
【0023】本発明に使用するエポキシ樹脂組成物中に
は、固形ゴムも含まれているものである。固形ゴムと
は、室温において流動性を持たないゴムをいう。ゴムの
素材は、一般にエラスマーとされるものであれば用いる
ことができる。
【0024】固形ゴムをエポキシ樹脂に添加することに
よって、高粘度であり、かつチクソトロピー性の高い樹
脂となる。成形時、マトリックス樹脂は剪断力のかから
ない静止状態におかれているが、チクソトロピー性が高
いとは、このような静止場において高粘度であることを
意味する。当該樹脂のこの特質によって成形中における
ポロシティ形成を抑制することができる。高チクソトロ
ピー性を有するエポキシ樹脂組成物とするために添加す
る固形ゴムとして特に適しているのは、官能基を有し弱
架橋構造を有する固形NBRである。ここで、弱架橋構
造を有するとは、溶剤により膨潤はするけれども、溶剤
に溶解しない程度に架橋構造となっていることをいう。
【0025】また、固形ゴムは、エポキシ樹脂中で3次
元的に膨潤、微分散して部分的には網目状になってお
り、均一溶解しないものが好ましい。特に、弱架橋構造
を有する固形ゴムは未硬化状態から硬化完了に至るまで
常に相分離しており、均一溶解状態を経由しないので好
ましい。固形ゴムの微分散状態の程度は、混合方法やベ
ースとなるエポキシ樹脂の組成によっても異なるが、ゴ
ム相の幅は 0.1〜10μmにあることが好ましい。分散が
細かすぎる場合には樹脂粘度が不必要に低下し、逆に分
散が大きすぎると強化繊維織物への含浸の際の妨げとな
り全体に均一組成になりにくい。このためゴム相の幅が
0.5〜5 μmにあることがさらに好ましい。
【0026】なお、架橋構造を有しない固形ゴムを用い
た場合でも、適切な添加量を選択することにより、高チ
クソトロピー性を有する変性エポキシ樹脂組成物とする
ことは可能であり、本発明に適している。
【0027】また、架橋構造を有しない固形ゴムは、比
較的低粘度であり、後述するような特定の関係式を満た
し、特定カバーファクターKc を有するなどの炭素繊維
織物を強化繊維織物として用いる場合には、本発明の目
的を容易に達成することができるので、別の好ましい態
様である。
【0028】固形ゴムの添加は、樹脂組成物の粘着性、
柔らかさを付与する効果ももたらし、プリプレグとして
の重要特性であるタック性、ドレープ性を向上させる。
【0029】本発明に用いる固形ゴムはエポキシ樹脂あ
るいは硬化剤と反応しうる官能基を有するのが好まし
い。これによって耐溶剤性、力学的物性が高くなる。こ
のような官能基としてとくに好ましいものはカルボキシ
ル基である。
【0030】本発明に用いるエポキシ樹脂組成物には、
さらに別の要素としてポリエーテルスルホンを添加する
ことも樹脂粘度およびタック性・ドレープ性調節を容易
とする観点から好ましい。とくに末端基として水酸基を
有するポリエーテルスルホンがエポキシ樹脂との相溶性
の観点から好ましい。
【0031】マトリックス樹脂組成物100重量部中に
おける固形ゴムおよびポリエーテルスルホンの配合量
は、複合材料の耐熱性低下が著しく低下するのを防ぐ一
方、樹脂の粘度が低くなってポロシティ発生が著しくな
るのを防ぐ観点から、固形ゴムは3〜12重量部、さら
には5〜10重量部が好ましい。また、得られるプリプ
レグのタック性、ドレープ性が顕著に低下するのを防ぐ
観点から、ポリエーテルスルホンは5重量部以下、さら
には1〜4重量部が好ましい。
【0032】本発明に用いる弱架橋構造を有する固形ゴ
ムを含む樹脂組成物は、静止状態において高粘度を保
ち、プリプレグ成形中におけるポロシティ形成を抑制す
る観点から、80℃において振動周波数0.02Hzで
測定した複素粘性率η0.02が5000ポイズ以上、さら
には20000ポイズ以上であることが好ましい。
【0033】本発明において複素粘性率とは、レオロジ
ー社製MR−3ソリキッドメータを用い、次のように測
定した値をいう。
【0034】すなわち、直径1.798cmのプレートを
用いたプレート−プレート型(パラレルプレート型)測
定でプレート間のギャップは0.5mmとする。測定雰囲
気温度は80℃に保つ両円盤の間に試料を満たし、一方
の円盤を所定の周波数で振幅1°の振動を与える。その
際に生じるトルクと位相差から複素粘性率を求める。
【0035】振動周波数0.02〜2Hzの範囲で測定
すれば、複素粘性率の周波数依存性が求められる。
【0036】また、本発明に用いる弱架橋構造を有する
固形ゴムを含む樹脂組成物は、剪断力がかかる状態にお
いて粘度を低下させて、高粘度樹脂の難点となりがちな
樹脂フィルムのコーティングも問題なく行なうことがで
きるようにする観点から、振動周波数2Hzで測定した
複素粘性率η2 と上記振動周波数0.02Hzで測定し
た複素粘性率η0.02との関係がlog η0.02−log η2
0.5を満足することが好ましい。
【0037】本発明に用いる架橋構造を有しない固形ゴ
ムを含む樹脂組成物は、良好なフィルムコーティング性
とポロシティ形成を抑制しつつ、プリプレグの含浸性を
より高める観点から、50℃から1.5℃/min の昇温
速度で加熱する過程において振動周波数0.5Hzで測
定した80℃の複素粘性率η0.5 (以下、80℃におけ
る複素粘性率η0.5 )が100〜1500ポアズであ
り、50℃から1.5℃/min の昇温速度で加熱する過
程において振動周波数0.5Hzで測定した複素粘性率
の最低値ηmin が50〜300ポアズであることが好ま
しい。
【0038】このような架橋構造を有しない固形ゴムを
含む樹脂組成物は、後述するようなW=k・(D/ρ)
5/9 との関係を満足し、カバーファクターKc が90.
0〜99.8%である特定の炭素繊維織物と組合せた場
合に、特に優れた効果を得ることができ好ましい。
【0039】本発明において用いる強化繊維織物の繊維
素材は、一般に先進複合材料として用いられる耐熱性お
よび引張強度の良好な繊維、たとえば、炭素繊維、黒鉛
繊維、アラミド繊維、炭化ケイ素繊維、アルミナ繊維、
ボロン繊維、タングステンカーバイド繊維、ガラス繊維
が用いられる。このうち、比強度、比弾性率が良好で軽
量化に大きな寄与が認められる炭素繊維や黒鉛繊維が本
発明には最も良好である。
【0040】炭素繊維や黒鉛繊維は用途に応じてあらゆ
る種類の炭素繊維や黒鉛繊維を用いることが可能である
が、引張強度 350kgf/mm2 、引張伸度 1.5 %以上の高強
度高伸度炭素繊維が最も適している。
【0041】この強化繊維を素材とする強化繊維織物と
しては、従来公知の二次元織物を用いることができる。
織物組織としては、平織、綾織、朱子織など、経糸と緯
糸が一定の法則に従って直角に交錯した二軸織物が好ま
しい。
【0042】前記した架橋構造を有しない固形ゴムを含
む樹脂組成物と組合せた場合に、容易に本発明の目的で
ある低ポロシティを達成しうる観点から、強化繊維織物
として、炭素繊維のマルチフィラメントを経糸および緯
糸として組織され、経糸および緯糸の幅W(mm)と繊度
D(デニール)がW=k・(D/ρ)5/9 との関係を満
足しており、カバーファクターKc が90.0〜99.
8%であるものを用いることは好ましい。
【0043】ここで、kは係数で、3.5×10-2〜1
0.0×10-2(mm・D-5/9)、ρは炭素繊維の比重を
表わす。
【0044】なお、カバーファクターKc は織物のカバ
ーファクターを意味し、織目の大きさに関連するもの
で、織物上に面積がS1 の領域を設定したとき、その面
積S1と、領域内に存在する織目の面積の総和S2 とか
ら、Cf =[(S1 −S2 )/S1 ]×100によって
求められるCf を、任意の10ヵ所について求め、その
単純平均値をカバーファクターKc とするものである。
カバーファクターKc が大きいほど、織糸の開繊、拡幅
・偏平化が進んでいて、織目が小さい。
【0045】スキンにおいて、炭素繊維が全く存在しな
い部分ができたり、樹脂過多な部分ができたり、ボイド
ができたりするのを避けるという意味では、カバーファ
クターは、100%、すなわち、織目が完全に閉塞され
ているのが好ましいようにも思える。しかしながら、そ
のような織物は織糸同士の拘束力が強すぎ、織糸の移動
の自由度が小さすぎるために、ドレープ性に劣り、皺な
どを発生しやすい。極めてわずかではあるが、織糸間に
隙間を作り、変形の自由度をもたせておくことは好まし
いことである。そして、この発明においては、上述し
た、織糸の開繊、拡幅・偏平化の程度と、ドレープ性と
のバランスを考え、カバーファクターの上限を99.8
%とするのが好ましい。
【0046】なお、本発明に置いて織物のカバーファク
ターKc は、具体的には次のようにして測定する。
【0047】すなわち、まず、実体顕微鏡、たとえば株
式会社ニコン社製実体顕微鏡SMZ−10−1を使用し
て、織物の裏面側から光を当てながら、織物の表面を撮
影する。これにより、織糸部分は黒く、織目部分は白
い、織物の透過光パターンが撮影される。光量は、ハレ
ーションを起こさない範囲に設定する。この発明におい
ては、株式会社ニコン社製ダブルアームファイバーの光
をアクリル板で反射させて使用した。撮影倍率は、後の
画像解析において、解析範囲に経糸および緯糸がそれぞ
れ2〜20本入るよう、10倍以内に設定する。次に、
得られた写真をCCD(charge coupled device)カメラ
で撮影し、撮影画像を白黒の明暗を表わすデジタルデー
タに変換してメモリに記憶し、それを画像処理装置で解
析し、全体の面積S1 と、白い部分の面積の総和S2
から、上述した式に基いてCf を計算する。同様のこと
を、同じ織物について10か所行い、その単純平均値を
織物のカバーファクターKc とする。この発明において
は、CCDカメラおよび画像処理装置として、株式会社
ピアス社製パーソナル画像解析システムLA−525を
使用した。画像の解析範囲は、横方向は、最も左に写っ
ている経糸の左端から最も右に写っている経糸の左端ま
でとし、縦方向は、最も上に写っている緯糸の上端から
最も下に写っている緯糸の上端までとし、この範囲に経
糸および緯糸がそれぞれ2〜20本入るようにした。な
お、デジタルデータには、織糸部分(黒い部分)と織目
部分(白い部分)との境界に黒と白との中間部分が含ま
れる。この中間部分を織糸部分と織目部分とに区別する
ため、モデル的に、透明な紙に幅6mmの黒色テープを6
mm間隔で縦横に格子状に貼り付け、カバーファクターが
75%になるように規格化した。すなわち、CCDカメ
ラの絞りを2.8に設定し、画像解析システムLA−5
25のメモリ値が128以下の部分を織糸部分として規
格化した(このシステムでは、白黒の明暗が0〜255
段階のメモリ値として記憶される)。
【0048】このような織物は、たとえば次のようにし
て製造することができる。◎ すなわち、まず、通常の織成操作により、炭素繊維のマ
ルチィラメント糸を、織糸、すなわち経糸および緯糸と
する織物を得る。
【0049】マルチフィラメント糸の単繊維数は、織成
操作の容易性や、後述する開繊、拡幅・偏平化処理にお
ける織糸内での単糸の分散の均一性の向上を考えると、
3,000〜30,000本程度、繊度にして1,20
0〜40,000デニール程度であるのが好ましい。単
繊維径は、5〜10μm程度が好ましい。なお、マルチ
フィラメント糸は、開繊、拡幅・偏平化処理を容易かつ
均一性に優れるものとするために、撚り数が5回/m以
下であるものが好ましい。開繊、拡幅・偏平化という点
では無撚りであるのが最も好ましいが、撚りが全くない
ものは、織成操作を行いにくい。
【0050】上述した炭素繊維のマルチフィラメント糸
を織糸とする織物の織成にあたっては、後の開繊、拡幅
・偏平化処理を容易かつ均一に行えるよう、また、カバ
ーファクターが特定の範囲になるよう、経糸間および緯
糸間に形成される隙間、すなわち織目を、通常の織物よ
りもやや拡げておくのが好ましい。どの程度拡げておく
のが好ましいかは、織糸の太さなどにもよるが、経糸の
幅の少なくとも1/5とするのが好ましい。最も好まし
い織目を例示すれば、経糸の幅が1.5mmのとき、0.
5mm前後である。
【0051】織物の組織は、平組織であるのが好まし
い。さらに、経糸および緯糸に、同じ単糸数で、繊度の
等しい糸を使用し、かつ、経方向と緯方向とで織密度を
等しくするのが最も好ましい。
【0052】一方、目付は任意に選び得るが、織糸の単
繊維数が少ない場合には、開繊、拡幅・偏平化処理の容
易性、均一性や、得られる織物の形態保持性、カバーフ
ァクターなどを考えると、120〜250g/m2 、さ
らには140〜195g/m2 の範囲にするのが好まし
い。この目付の範囲は、単繊維数が3,000本である
場合、特に好ましい。なお、目付は、開繊、拡幅・偏平
化処理の後においても変わることはない。
【0053】さて、次に、上述した織物を経方向におい
て連続的に走行させながら、その織物に、その織物の緯
方向に列状に配置した複数個のノズルから噴出したウォ
ータジェット流により処理することにより、経糸および
緯糸を開繊し、拡幅・偏平化する。
【0054】経糸および緯糸を開繊し、拡幅・偏平化を
容易とするために好ましいノズルの孔径は0.05〜
0.5mmの範囲であり、また、ノズルピッチは、織物の
経糸ピッチの1/3以下であり、さらに、ウォータジェ
ットは、織物の表面における1本当たりの打力が0.1
〜3gfの範囲である。
【0055】このようにすれば、織物の経糸および緯糸
は、それぞれ、幅と繊度との関係が、前記式W=k・
(D/ρ)5/9 を容易に満足するものとできる。この条
件を満足する織物は、織糸が極めて均一に開繊、拡幅・
偏平化されていて交錯による曲がりが大変小さく、表面
平滑性に優れている。なお、上式におけるkは、織糸の
開繊、拡幅・偏平化の程度や均一性に関連し、kが下限
値を下回っているときは、拡幅・偏平化が十分に進んで
いない。したがって、織糸の交錯による曲がりは大き
く、表面の凹凸も大きい。また、上限値を上回っている
ときは、開繊状態のむらが大きい。
【0056】さて、上述した織物のなかでも、単糸数お
よび繊度が等しい炭素繊維のマルチフィラメント糸を経
糸および緯糸として平組織され、経糸および緯糸は、幅
と繊度との関係が、前記式W=k・(D/ρ)5/9 を満
足しており、経方向と緯方向とで織密度が等しく、目付
が120〜250g/m2 の範囲にあり、かつ、カバー
ファクターKc が90〜99.8%の範囲にあるもの
は、この発明において特に好適に使用できる。単糸数が
3,000本のマルチフィラメント糸を使用したもの
は、さらに好ましい。
【0057】すなわち、織物は、特殊な組織のものを除
き、織糸が互いに直交する2方向に延在していて異方性
が大きいが、経糸と緯糸の単繊維数、繊度が等しく、ま
た、経方向と緯方向とで織密度が等しい織物は、互いに
直交する方向の特性が同じであるので、経糸または緯糸
が、特定の角度、たとえば45゜づつずれるように積層
して使用することにより、容易に疑似等方性が得られ
る。また、製造方法的にみても、経糸と緯糸の単糸数、
繊度が等しく、かつ、経方向と緯方向とで織密度が等し
いと、織目の大きさが経方向と緯方向とで同じになり、
織糸を両方向に同程度に拡げることで、容易に拡幅・偏
平化できる。
【0058】また、平組織によれば、より薄く、しか
も、織目のずれが少ない、組織の安定した織物が得られ
る。
【0059】さらに、経糸と緯糸の単繊維数、繊度が等
しく、織密度が等しく、目付が120〜250g/m2
の範囲にある織物は、カバーファクタKc が小さくなり
すぎることも無く、交錯部における織糸の曲がりがより
小さく、応力集中による破壊の問題をより確実に回避で
き、また、表面の凹凸も小さくなるので好ましい。製造
方法的にみても、そのような範囲の目付をもつ織物は、
平組織されているにもかかわらず交錯による織糸同士の
拘束力が小さく、また、織目の大きさも小さくて、ウォ
ータジェットで容易に開繊、拡幅・偏平化できる。より
好ましい目付の範囲は、140〜195g/m2 であ
る。
【0060】上記のようなW=k・(D/ρ)5/9 を満
足し、カバーファクターKc が90〜99.8%の範囲
にある炭素繊維織物に含浸する樹脂組成物としては、比
較的低粘度樹脂がポロシティ低減に有効であることか
ら、エポキシ樹脂と硬化剤と官能基を有し架橋構造を有
しない固形BNAゴムとからなる樹脂組成物が好まし
い。 また、上記樹脂組成物の50℃から1.5℃/mi
n の昇温速度で加熱する過程において振動周波数0.5
Hzで測定した80℃の複素粘性率η0.5 が100〜1
500ポアズであり、複素粘性率の最低値ηmin が50
〜300ポアズであることはさらに好ましい。
【0061】本発明のクロスプリプレグには、エポキシ
樹脂組成物と強化繊維織物の他に、さらに、炭酸カルシ
ウム、タルク、マイカ、シリカ、カーボンブラック、炭
化ケイ素、アルミナ水和物等の粒状物を混用することも
樹脂の粘度を適切なものにしたり、得られる複合材料の
物性、例えば圧縮強度、靭性等を改良するために有効で
あり好ましく行なわれる。通常、このような粒状物の混
用率はエポキシ樹脂0.1〜3.0wt%とされる。
【0062】本発明のクロスプリプレグのカバーファク
ターKp は97〜99.9%とするものである。このカ
バーファクターKp は、前記の織物のカバーファクター
ではなく、飽くまでも樹脂含浸後のクロスプリプレグと
しての特性値である。
【0063】このカバーファクターKp が97%未満の
場合には、強化繊維織物の経糸間と緯糸間に形成される
隙間である織目の潰れが不十分であり、ハニカム成形板
にポロシティが発生しやすく、また、内装材として使用
した時に重要な特性、すなわち、火災時などにおける炎
の貫通を阻止する効果(バーンスルー特性)の向上が望
めない。一方、カバーファクターKp が99.9%を越
えるとプリプレグの要求特性として重要なドレープ性が
著しく損われる。
【0064】また、クロスプリプレグのカバーファクタ
ーKp が97〜99.9%の範囲にあることは、クロス
プリプレグ本来のドレープ性を保ったままでハニカム成
形パネルのポロシティを著しく抑制する。
【0065】さらに、本製法のクロスプリプレグを成形
して得られる硬化板はスキンにおいて強化繊維が均一に
分散しており、しかもカバーファクターが大きいことか
ら、内装材として使用した時に重要な火災時などにおけ
る炎の貫通を阻止する効果、すなわちバーンスルー特性
に優れている。
【0066】本発明において、カバーファクターKp
は、前記した織物のカバーファクターKc の測定法にお
いて、織物の代わりにクロスプリプレグを被測定物とす
る以外は全く同様にして求められる値をいう。
【0067】該プリプレグの製法としては、エポキシ樹
脂をマトリックスとした従来公知の製造法が採用でき
る。樹脂組成物を適当な溶剤に溶かした後に強化繊維織
物に含浸するいわゆる湿式法(ウエット法)によっても
プリプレグを調製できるが、一般にハニカム成形板にポ
ロシティが発生しやすい無溶剤法(ホットメルト法)に
ても前記したエポキシ樹脂組成物を用いればポロシティ
の発生しないプリプレグを調製できる。かかるエポキシ
樹脂組成物は高粘度でありながら高チクソトロピー性を
有するがゆえに、ホットメルト法でのレジンコーティン
グが予想外に容易である。
【0068】本願発明において、弱架橋構造を有する固
形ゴムは、未硬化のエポキシ樹脂中でミクロに微分散す
る相を形成し、樹脂に高粘度かつ高いチクソトロピー性
を付与し、この樹脂をマトリックス樹脂とするプリプレ
グをハニカム成形パネルの表面材として用いた場合に
は、積層板部分に発生しやすいポロシティが著しく抑制
される。固形ゴムを添加したエポキシ樹脂組成物は、高
粘度樹脂でありながら高チクソトロピー性を有するがゆ
えに、ホットメルト法でのレジンコーティングが予想外
に容易である。
【0069】また、弱架橋構造を有する固形ゴムの添加
は、樹脂の柔軟性、粘着性を向上させ、プリプレグとし
ての適度なタック性、ドレープ性を与える効果が著し
い。また、複合材料の耐衝撃性、耐剥離性が向上する。
しかも、熱硬化性樹脂本来の高弾性率、高耐熱性、高耐
溶剤性が損われることはないのである。
【0070】ホットメルト法にて樹脂フィルムを作る場
合、通常は樹脂粘度が高いとフィルム化が困難である
が、弱架橋構造を有する固形ゴムは高粘度樹脂でありな
がら高チクソトロピー性を有する樹脂を用いるがゆえ
に、ホットメルト法でのレジンコーティングが予想外に
容易である。
【0071】弱架橋構造を有する固形ゴムを含む樹脂組
成物を用いる本発明の製造法の場合には、ホットメルト
法にてプリプレグをつくる際に、樹脂含浸を2段に分
け、1段目の含浸圧力を2段目の含浸圧力より高くして
つくることが好ましい。
【0072】この際、1段目に含浸する樹脂組成物の8
0℃において振動周波数0.02Hzで測定した複素粘性
率η0.02を5000ポアズ以上400ポアズ未満とし、
2段目に含浸する樹脂組成物の80℃において振動周波
数0.02Hzで測定した複素粘性率η0.02を40000
〜400000ポアズとすることが好ましい。
【0073】また、含浸する樹脂組成物としては、エポ
キシ樹脂と、芳香族アミン系硬化剤、酸無水物系硬化
剤、ジシアンジアミド系硬化剤およびノボラック系硬化
剤からなる群より選ばれた1種以上の硬化剤と、固形ゴ
ムからなる樹脂組成物を1段目に含浸し、この樹脂組成
物にさらにポリエーテルスルホンを添加してなる樹脂組
成物を2段目に含浸するのが好ましい。
【0074】このようにして得られるプリプレグは1段
目に含浸した樹脂組成物が内層を形成し、2段目に含浸
した樹脂組成物が表層を形成することとなり、硬化後の
成形板中にポロシティを生じにくいという面から好まし
い。
【0075】このように含浸を2段に分けることによ
り、1段目で得られる予備(1次)プリプレグの樹脂含
有率を小さくし、高い含浸圧力を加えた場合にも樹脂は
み出しが抑制され最終的に得られるプリプレグの品質を
高め、同時に成形板のポロシティの発生を著しく抑制で
きるので好ましい。
【0076】なお、高い含浸圧力を加えた際にも樹脂は
み出しを効果的に抑制し、一方、含浸性に優れた予備
(1次)プリプレグの調製を可能として最終的に得られ
るプリプレグの品質をより高いものとする観点から、1
段目の含浸工程において得られる予備(1次)プリプレ
グの樹脂含有率WR を25〜30%、さらには、27〜
29%とすることは好ましい。最終的なプリプレグの樹
脂含有率WR は、1段含浸、2段含浸にかかわらず30
〜50%とするのが一般的である。
【0077】また、この時、1段目の含浸時の含浸線圧
(最大接触応力)が1000kg/cm2 以上であるこ
とがプリプレグの含浸性を良好なものにする。特に好ま
しくは1200kg/cm2 以上の含浸線圧(最大接触
応力)をかけた場合である。
【0078】ここで、含浸線圧(最大接触応力)σH (
kg/cm2 ) は円筒−円筒状の同じ材質からなる2本
のロールの場合、Hertz の弾性接触論によって次式で計
算されるものである。
【0079】 σH ( kg/cm2 ) =0.418 (PE/Lr* 1/2 式中、Pはロールに与える荷重、Eはロールの弾性係
数、Lはロールの接触長さ、r* は2本のロールの半径
1 、r2 から次式によって計算される曲率半径であ
る。
【0080】(1/r1 )+(1/r2 )=1/r* 一段目の含浸で含浸性良好な予備プリプレグを調製して
おくことで、2段目の樹脂含浸は樹脂はみ出しがおこら
ない程度の含浸圧力に抑えても、含浸性に優れた最終プ
リプレグが得られる。こうして得たプリプレグは樹脂含
有率WR の安定性が優れており、タック性も良好であ
る。
【0081】本発明において、欠陥に起因する強度低下
を防ぎ、また、水分の繰返し凍結による複合材料物性の
低下を防ぐなどの観点から、クロスプリプレグの任意の
切断面において存在するボイドの占める面積の割合Bを
0.5%以下とすることは好ましい。
【0082】本発明では、プリプレグの含浸性を評価す
る手段として、マトリックス樹脂が硬化反応中に実質的
に流動しない条件でプリプレグを硬化させた後に、硬化
プリプレグの研磨断面を顕微鏡観察し、未含浸部分の占
める面積の割合を算出し、これをもってプリプレグの含
浸性とした。
【0083】プリプレグの断面を観察して、未含浸部分
と含浸部分とを明確に区分するには、その断面を研磨処
理しなくてはならない。このためには、プリプレグを加
熱して硬化させてやる必要があるが、熱硬化性マトリッ
クス樹脂を加熱していくと、その粘度は、温度上昇につ
れて一旦低下し、樹脂の流動が見られるようになる。硬
化過程で樹脂が流動すると、プリプレグ内に当初から存
在していた未含浸部分に樹脂が入り込むことになり、得
られたプリプレグの含浸性は製造時のものと異なったも
のとなってしまう。従って、プリプレグの硬化において
は、樹脂の反応による粘度上昇分が、温度上昇による樹
脂の粘度低下分を上回る必要がある。それには、徐々に
温度を上昇することによって硬化させればよく、例え
ば、グリシジルアミン型エポキシ樹脂とビスフェノール
A型エポキシ樹脂の混合物に対して、当量のジアミノジ
フェニルスルフォンを硬化剤として加えた樹脂配合物の
場合では、好ましい昇温速度は1℃/時間以下である。
【0084】さて、この様にして硬化させたプリプレグ
の研磨断面を光学顕微鏡によって観察すると、プリプレ
グ中の未含浸部分は、マトリックス樹脂が欠落した空隙
(ボイド)として観測される。写真撮影した顕微鏡像中
の任意の部分の面積をa、この部分の中に存在する空隙
部分が占める面積をbとすれば、ボイド含有率Bは次式
によって算出される: ボイド含有率B=(b/a)×100(%) プリプレグ中のボイド含有率Bとコンポジット中のポロ
シティ含有率Pとの関係について、以下、説明する。◎ プリプレグを用いたコンポジットの成形方法としては、
真空バッグ成形、真空バッグを用いたオートクレーブ成
形、プレス成形等を挙げることが出来るが、高性能の複
合材料を成形する場合には、真空バッグを用いたオート
クレーブ成形が好ましく用いられている。
【0085】そこで、ボイド含有率Bが既知であるプリ
プレグを用いて真空バッグを用いたオートクレーブ成形
によってコンポジットを成形し、その任意の研磨断面中
の任意の部分を顕微鏡観察したところ、プリプレグ中の
ボイド含有率Bとコンポジット中のポロシティ含有率P
には正の相関関係が認めれらた。すなわち、プリプレグ
中のボイド含有率Bが小さくなれば、コンポジット中の
ポロシティ含有率Pも小さくなることが判った。しか
も、B値が0.5%以下である場合、適度にフローコン
トロールされたプリプレグを用いることによって、P値
が実質的にゼロとなるコンポジットの得られることを見
出した。更に好ましいB値の上限は0.3%であるが、
下限は0.05%より小さくする必要はない。B値を必
要以上に小さくすることは、ウエット法の場合には、溶
剤を除去するためにより高温長時間の乾燥工程を要し、
また、ホットメルト法の場合には、樹脂を低粘度化する
ために含浸工程でより高温を要することになり、何れも
樹脂の反応が加速されてしまってプリプレグのタック・
ドレープ性が低下し、プリプレグの品位が損われてしま
う結果となるからである。
【0086】以下、実施例によって本発明をさらに詳細
に説明する。
【0087】
【実施例】
[実施例1]下記組成のエポキシ樹脂組成物をニーダー
中で調整したのち、80℃に短時間加熱し、離型紙にコ
ーティングし、樹脂フィルムとした。
【0088】 <エポキシ樹脂> EPC152(臭素化ビスフェノールA型固形エポキシ) 13.4重量部 EP 828(ビスフェノールA型液状エポキシ) 26.8重量部 ELM434(テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン) 17.0重量部 EPC830(ビスフェノールF型液状エポキシ) 8.5重量部 <硬化剤> 4,4'- DDS(4,4'- ジアミノジフェニルスルホン) 23.0重量部 BF3 ・MEA(BF3 モノエチルアミン錯体) 0.3重量部 <固形ゴム> DN 611(弱架橋構造カルボキシル基末端固形NBR) 8.0重量部 <熱可塑性樹脂> PES100P(水酸基末端ポリエーテルスルホン) 3.0重量部 合計 100.0 重量部 この樹脂フィルムをプリプレグマシンにセットし、東レ
(株)製炭素繊維平織織物トレカC07373の両面か
ら常法により加熱加圧下で含浸し、樹脂含有率WR 40
%に調整されたプリプレグを得た。これはタック性、ド
レープ性に優れたプリプレグであり、カバーファクター
Kp が99%であった。
【0089】このプリプレグを積層することによって得
たハニカムパネルの断面を研磨し光学顕微鏡で拡大し写
真撮影したものが図1である。断面全体にわたってポロ
シティはほとんどみられず、ポロシティ含有量Pは0.
05%であった。
【0090】また、このプリプレグを同方向に20層積
層し、成形した硬化板についてダブルカンチレバービー
ム法による靭性値GICを求めたところ9.5ポンド/イ
ンチであった。
【0091】さらに、2層積層した硬化板についてバー
ンスルー特性を測定した。三脚上に成形板を置き、下か
らガスバーナーの火であぶり炎が成形板を貫通するまで
の時間を観測したところ280秒であった。 [比較例1]下記組成のエポキシ樹脂組成物をニーダー
中で調整したのち、80℃に短時間加熱し、離型紙にコ
ーティングし、樹脂フィルムとした。
【0092】 <エポキシ樹脂> EPC152(臭素化ビスフェノールA型固形エポキシ) 13.4重量部 YD 128(ビスフェノールA型液状エポキシ) 26.8重量部 ELM434(テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン) 17.0重量部 EPC830(ビスフェノールF型液状エポキシ) 8.5重量部 <硬化剤> 4,4'- DDS(4,4'- ジアミノジフェニルスルホン) 23.0重量部 BF3 ・MEA(BF3 モノエチルアミン錯体) 0.3重量部 <液状ゴム> TSR−601(エポキシ基末端液状NBR) 8.0重量部 <熱可塑性樹脂> PES100P(水酸基末端ポリエーテルスルホン) 3.0重量部 合計 100.0 重量部 この樹脂フィルムをプリプレグマシンにセットし、東レ
(株)製炭素繊維平織織物トレカC07373の両面か
ら常法により加熱加圧下で含浸し、樹脂含有率WR 40
%に調整されたプリプレグを得たが、このクロスプリプ
レグのカバーファクターKp は92%であった。
【0093】作製したプリプレグを積層することによっ
て得たハニカムパネルの断面を研磨し光学顕微鏡で拡大
し写真撮影したものが図2である。層間部のかなりの部
分にポロシティがみられ、ポロシティ含有量Pは3.0
%であった。
【0094】また、このプリプレグを同方向に20層積
層し、成形した硬化板についてダブルカンチレバービー
ム法による靭性値GICを求めたところ3.5ポンド/イ
ンチであった。
【0095】さらに、2層積層した硬化板についてバー
ンスルー特性を測定した。三脚上に成形板を置き、下か
らガスバーナーの火であぶり炎が成形板を貫通するまで
の時間を観測したところ130秒であった。 [実施例2]下記組成の1次エポキシ樹脂組成物をニー
ダー中で調整したのち、80℃に短時間加熱し、離型紙
にコーティングし、樹脂フィルムとした。樹脂フィルム
の目付は40g/m2 であった。 (1次エポキシ樹脂組成) <エポキシ樹脂> EPC152(臭素化ビスフェノールA型固形エポキシ) 13.7重量部 YD 128(ビスフェノールA型液状エポキシ) 20.3重量部 ELM434(テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン) 17.3重量部 EPC830(ビスフェノールF型液状エポキシ) 16.7重量部 <硬化剤> 4,4'- DDS(4,4'- ジアミノジフェニルスルホン) 23.5重量部 BF3 ・MEA(BF3 モノエチルアミン錯体) 0.5重量部 <固形ゴム> Hycar1072(カルボキシル基末端固形NBR) 7.0重量部 <熱可塑性樹脂> PES100P(水酸基末端ポリエーテルスルホン) 1.0重量部 合計 100.0 重量部 この樹脂フィルムをプリプレグマシンにセットし、東レ
(株)製炭素繊維平織織物トレカC07373の両面か
ら1段目の樹脂含浸を行った。含浸温度は130℃、含
浸線圧は1400kg/cm2 とした。この1段目の含
浸で調製される予備プリプレグの樹脂含有率WR は29
%であった。高い含浸圧力を加えた際にも樹脂はみ出し
が抑制され、所定の樹脂含有率の予備プリプレグを調製
できた。
【0096】次に、上記1次エポキシ樹脂組成物と同組
成の2次エポキシ樹脂組成物をコーティングし、樹脂目
付25g/m2 の2次樹脂フィルムとした。これを、既
に調製した予備(1次)プリプレグの両面から加熱下で
圧着し2段目の含浸を行った。含浸温度は100℃、含
浸線圧は690kg/cm2 とし、樹脂含有率WR 40
%に調整されたプリプレグを得た。この最終的に得られ
たプリプレグは含浸性、タック性、ドレープ性に優れて
いた。このクロスプリプレグのカバーファクターKp は
98%であった。
【0097】このプリプレグを積層することによって得
たハニカムパネルの断面を研磨し光学顕微鏡で拡大し写
真撮影したところ、層間部のポロシティはほとんど見ら
れず、ポロシティ含有量Pは0.04%であった。 [比較例2]実施例2と同組成のエポキシ樹脂組成物を
用い、1段含浸でプリプレグを作製した。
【0098】すなわち、エポキシ樹脂組成物を80℃に
短時間加熱し、離型紙にコーティングし目付65g/m
2 の樹脂フィルムとした。この樹脂フィルムをプリプレ
グマシンにセットし、東レ(株)製炭素繊維平織織物ト
レカC07373の両面から1段で樹脂含浸を行った。
含浸温度は120℃、含浸線圧は1400kg/cm2
とした。加熱下で圧着した際、樹脂はみ出しがおこり、
樹脂含有率WR が34%のプリプレグとなってしまっ
た。このクロスプリプレグのカバーファクターKp は9
5%であった。 [比較例3]実施例2と同組成の樹脂を用い、1段含浸
でプリプレグを作製した。樹脂を80℃に短時間加熱
し、離型紙にコーティングし目付65g/m2 の樹脂フ
ィルムとした。この樹脂フィルムをプリプレグマシンに
セットし、東レ(株)製炭素繊維平織織物トレカC07
373の両面から1段で樹脂含浸を行った。含浸温度は
120℃、含浸線圧は900kg/cm2 とした。加熱
下で圧着した際、樹脂はみ出しはおこらず、樹脂含有率
R が40%の規定どおりのプリプレグとなった。この
クロスプリプレグのカバーファクターKp は98%であ
った。
【0099】このプリプレグを積層することによって得
たハニカムパネルの断面を研磨し光学顕微鏡で拡大し写
真撮影したところ、層間部のかなりの部分にポロシティ
がみられ、層内にもプリプレグの含浸不足に起因すると
思われるポロシティが多数見られた。ポロシティ含有量
Pは1.5%であった。 [比較例4]実施例2と同組成の樹脂を用い、2段含浸
でプリプレグを作製した。ニーダー中で調整した樹脂を
80℃に短時間加熱し、離型紙にコーティングし、1次
樹脂フィルムとした。樹脂フィルムの目付は40g/m
2 であった。この樹脂フィルムをプリプレグマシンにセ
ットし、東レ(株)製炭素繊維平織織物トレカC073
73の両面から1段目の樹脂含浸を行った。含浸温度は
130℃、含浸線圧は690kg/cm2 とした。この
1段目の含浸で調製される予備プリプレグの樹脂含有率
R は29%であった。
【0100】次に、上記同組成の2次樹脂をコーティン
グし、樹脂目付25g/m2 の2次樹脂フィルムとし
た。これを、既に調製した予備(1次)プリプレグの両
面から加熱下で圧着し2段目の含浸を行った。含浸線圧
は1段目の含浸圧力と同じ690kg/cm2 、含浸温
度は100℃とし、所定のWR (40%)に調整された
プリプレグを得た。このクロスプリプレグのカバーファ
クターKp は98%であった。
【0101】このプリプレグを積層することによって得
たハニカムパネルの断面を研磨し光学顕微鏡で拡大し写
真撮影したところ、層間部のかなりの部分にポロシティ
がみられ、層内にもプリプレグの含浸不足に起因すると
思われるポロシティが多数見られた。ポロシティ含有量
Pは2.5%であった。 [参考例1]撚り数が0.8回/mの、東レ株式会社炭
素繊維“トレカ”T300糸(平均単糸径:7μ、単糸
数:3、000本、繊度:1、800デニール、比重:
1.76)を、織糸、すなわち経糸および緯糸とし、経
糸および緯糸の幅がそれぞれ1.47mm、1.49m
mで、経方向および緯方向の織目の大きさがそれぞれ
0.57mm、0.59mmで、経方向および緯方向の
繊密度が共に4.85本/cm(経糸ピッチ:約2.0
6mm)で、目付が194g/m2 で、厚みが0.31
mmの平組織された織物を得た。
【0102】次に、上記織物を、経方向に1.5m/分
の速度で走行させながらウォータージェットを使用して
開繊、拡幅・偏平化処理をした。なお、このとき、ノズ
ルの孔径を0.13mm、ノズルピッチを0.6mmと
し、ウォータージェット1本当たりの打力を0.6gf
とした。
【0103】かくして得られた織物は、よく開繊され、
経糸及び緯糸の幅がそれぞれ1.71mm、1.91m
mに拡幅・偏平化されていた。また、厚みは0.28m
m、カバーファクターは約99%で、薄く、しかも、表
面の凹凸が極めて小さかった。さらに、単糸切れや毛羽
の発生は認められなかった。 [実施例3]下記組成のエポキシ樹脂組成物をニーダー
で調製した。 <エポキシ樹脂> EPC152(臭素化ビスフェノールA型固形エポキシ) 63.0重量部 EPC828(ビスフェノールA型液状エポキシ) 127.0重量部 ELM434(テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン) 40.0重量部 EPC830(ビスフェノールF型液状エポキシ) 20.0重量部 <硬化剤> 4,4'- DDS(4,4'- ジアミノジフェニルスルホン) 80.0重量部 <固形ゴム> NIPOL 1072( カルボキシル基末端固形NBR) 25.0重量部(7.0 重量%) この樹脂組成物を50℃から1.5℃/min の昇温速度
で加熱する過程において振動周波数0.5Hzで測定し
た80℃の複素粘性率η0.5 は700ポアズ、複素粘性
率の最小値ηmin は90ポアズであった。
【0104】次いで、この樹脂を80℃に短時間加熱
し、離型紙にコーティングして樹脂フィルムとした。
【0105】この樹脂フィルムをプリプレグマシンにセ
ットし、参考例1で製造した開繊された炭素繊維織物の
両面から樹脂含浸を行なった。この時の含浸温度は10
0℃、含浸圧力は4kgf/cm2 であり、樹脂含有率40%
のタック、ドレープ性に優れた織物プリプレグが得られ
た。このクロスプリプレグのカバーファクターKp は9
9%であった。
【0106】このプリプレグを熱風オーブン中で0.5
℃/時間の昇温速度で180℃まで昇温して硬化させた
後、その研磨断面を光学顕微鏡で拡大してボイドの占め
る面積の割合、すなわち、ボイド含有率Bを測定したと
ころ0.15%であった。
【0107】次に、シリコーン系離型剤を塗布したアル
ミニウム板上に、上記織物プリプレグを1枚置き、その
上に織り糸の方向が、先に置いたプリプレグの織物の織
り糸に対して±45゜になるように更に織物プリプレグ
を置き、次いで、その上にセル孔の大きさが1/8イン
チ(約3.2mm)で、厚みが1/2インチ(約12.
7mm)のアラミドハニカム体(アラミド紙に耐熱性フ
ェノール樹脂を含浸してなる材料からなるハニカム体)
を置き、更にその上に2枚の上記プリプレグを、織り糸
の方向が、アラミドハニカム体の厚み中心に対して最初
に置いた2枚のプリプレグの織物と鏡面対称になるよう
に置き、全体をフッ素樹脂フィルムでパックした。
【0108】上記パック体をオートクレーブに入れ、パ
ック体内を減圧しながら、3kgf/cm2 の加圧下に、1.
5℃/分の速度で180℃に加熱し、その温度に2時間
保持し、織物プリプレグのエポキシ樹脂を硬化させてス
キンを形成すると共に、そのスキンとハニカム体とを接
着した。
【0109】この様にして得られたハニカムサンドイッ
チパネルについて、その横断面を顕微鏡観察したとこ
ろ、ポロシティ含有量Pは0.01%であった。 [比較例5]開繊されていない炭素繊維織物東レ(株)
社製“C07373Z”を使用した他は、実施例3と同
様の評価を行なった。このクロスプリプレグのカバーフ
ァクターKp は96%であった。得られた複合材料のポ
ロシティ含有率Pは、0.3%であり、実施例3より劣
っていた。 [比較例6]固形NBRとして“NIPOL 107
2”を12重量%使用した他は、実施例3と同様の評価
を行なった。このクロスプリプレグのカバーファクター
Kp は99%であった。マトリックス樹脂の最低複素粘
性率ηmin は500ポアズに上昇したが、80℃におけ
る複素粘性率η0.5 は2500ポアズとなり、従って、
プリプレグの含浸性(ボイド含有率B)は0.8%にま
で低下した。このため、得られた複合材料のポロシティ
含有率Pは0.5%となり、実施例3に比べて劣ってい
た。 [比較例7]固形NBRとして“NIPOL 107
2”を3重量%使用した他は、実施例3と同様の評価を
行なった。このクロスプリプレグのカバーファクターK
p は99%であった。マトリックス樹脂の80℃におけ
る複素粘性率η0.5 は350ポアズまで低下したたた
め、プリプレグの含浸性(ボイド含有率B)は0.8%
に向上した。しかし、最低複素粘性率も15ポアズまで
低下してしまったため、得られた複合材料のポロシティ
含有率Pは0.4%となり、実施例3に比べて劣ってい
た。
【0110】実施例3および比較例5〜7の結果を表1
に併せて示す。
【0111】
【表1】
【0112】
【発明の効果】本発明によるクロスプリプレグは、ハニ
カムコキュア成形をした場合に、成形板中にポロシティ
を生じにくく、また高靭性、高弾性率、さらには高耐熱
性、低吸水性、耐溶剤性に優れた繊維強化プラスチック
を与え、しかもプリプレグとしてのタック性、ドレープ
性に優れる。
【0113】また、本発明のクロスプリプレグを成形し
て得られる硬化板は火災時などにおける炎の貫通を阻止
する効果、すなわちバーンスルー特性に優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1に記載したハニカム成形パネルの断面
を研磨し、光学顕微鏡で撮影した写真である。
【図2】比較例1に記載したハニカム成形パネルの断面
を研磨し、光学顕微鏡で撮影した写真である。
【図3】実施例3に記載したハニカム成形パネルの断面
を研磨し、光学顕微鏡で撮影した写真である。
【図4】比較例7に記載したハニカム成形パネルの断面
を研磨し、光学顕微鏡で撮影した写真である。
フロントページの続き (72)発明者 永田 秀夫 愛媛県伊予郡松前町大字筒井1515東レ株式 会社愛媛工場内 (72)発明者 寺下 武 愛媛県伊予郡松前町大字筒井1515東レ株式 会社愛媛工場内

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エポキシ樹脂と硬化剤と固形ゴムとからな
    る樹脂組成物および強化繊維織物とからなるクロスプリ
    プレグであって、強化繊維織物の織目が潰されており、
    カバーファクターKp が97〜99.9%であることを
    特徴とするクロスプリプレグ。
  2. 【請求項2】固形ゴムが固形アクリロニトリルブタジエ
    ンゴムであることを特徴とする請求項1記載のクロスプ
    リプレグ。
  3. 【請求項3】固形ゴムが官能基を有する固形アクリロニ
    トリルブタジエンゴムであることを特徴とする請求項2
    記載のクロスプリプレグ。
  4. 【請求項4】固形ゴムが弱架橋構造を有する固形アクリ
    ロニトリルブタジエンゴムであることを特徴とする請求
    項2または請求項3記載のクロスプリプレグ。
  5. 【請求項5】樹脂組成物が、80℃において振動周波数
    0.02Hzで測定した複素粘性率η0.02が5000ポ
    アズ以上であり、振動周波数2Hzで測定した複素粘性
    率η2 と上記振動周波数0.02Hzで測定した複素粘
    性率η0.02との関係がlog η0.02−log η2 ≧0.5を
    満足する樹脂組成物であることを特徴とする請求項1〜
    4のいずれかに記載のクロスプリプレグ。
  6. 【請求項6】樹脂組成物がエポキシ樹脂と硬化剤と固形
    ゴムとポリエーテルスルホンからなることを特徴とする
    請求項1〜5のいずれかに記載のクロスプリプレグ。
  7. 【請求項7】硬化剤が芳香族アミン系硬化剤、酸無水物
    系硬化剤、ジシアンジアミド系硬化剤およびノボラック
    系硬化剤からなる群より選ばれた1種以上であることを
    特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のクロスプリ
    プレグ。
  8. 【請求項8】固形ゴムが未硬化の樹脂組成物中にて少な
    くとも部分的に3次元的な網目を形成し、微分散されて
    いることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の
    クロスプリプレグ。
  9. 【請求項9】樹脂組成物が、50℃から1.5℃/min
    の昇温速度で加熱する過程において振動周波数0.5H
    zで測定した80℃の複素粘性率η0.5 が100〜15
    00ポアズ、50℃から1.5℃/min の昇温速度で加
    熱する過程において振動周波数0.5Hzで測定した複
    素粘性率の最低値ηmin が50〜300ポアズの樹脂組
    成物であることを特徴とする請求項1〜3、請求項6ま
    たは請求項7に記載のクロスプリプレグ。
  10. 【請求項10】強化繊維織物が炭素繊維のマルチフィラ
    メントを経糸および緯糸として組織され、経糸および緯
    糸の幅W(mm)と繊度D(デニール)がW=k・(D/
    ρ)5/9 との関係を満足しており、カバーファクターK
    c が90.0〜99.8%であることを特徴とする請求
    項1〜3、請求項6〜7または請求項9に記載のクロス
    プリプレグ。 ここで、k:3.5×10-2〜10.0×10-2(mm・
    -5/9)、 ρ:炭素繊維の比重
  11. 【請求項11】強化繊維織物および表層と内層とで粘度
    の異なる2種の樹脂組成物からなるクロスプリプレグで
    あって、表層の樹脂組成物の80℃において振動周波数
    0.02Hzで測定した複素粘性率η0.02が40000
    〜400000ポアズであり、内層のエポキシ樹脂組成
    物の80℃において振動周波数0.02Hzで測定した
    複素粘性率η0.02が5000ポアズ以上40000ポア
    ズ未満であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか
    に記載のクロスプリプレグ。
  12. 【請求項12】2種の樹脂組成物がともに、エポキシ樹
    脂と、芳香族アミン系硬化剤、酸無水物系硬化剤、ジシ
    アンジアミド系硬化剤およびノボラック系硬化剤からな
    る群より選ばれた1種以上の硬化剤と、固形ゴムからな
    り、表層の樹脂組成物がさらにポリエーテルスルホンを
    添加してなるものであることを特徴とする請求項11に
    記載のクロスプリプレグ。
  13. 【請求項13】任意の切断面において存在するボイドの
    占める面積の割合が0.5%以下であることを特徴とす
    る請求項1〜12のいずれかに記載のクロスプリプレ
    グ。
  14. 【請求項14】官能基を有し弱架橋構造を有する固形ア
    クリロニトリルブタジエンゴムが含まれてなる樹脂組成
    物を強化繊維織物に含浸するに際し、含浸工程を2段階
    とし、1段目の含浸工程による予備プリプレグの樹脂含
    有率WR を10〜30%とすることを特徴とするクロス
    プリプレグの製造法。
  15. 【請求項15】1段目の含浸工程における圧力を2段目
    の含浸工程における圧力より高くし、1段目の含浸時の
    含浸最大線圧が1000kg/cm2 以上であることを
    特徴とする請求項14記載のクロスプリプレグの製造
    法。
  16. 【請求項16】1段目の含浸工程において用いる樹脂組
    成物の80℃において振動周波数0.02Hzで測定し
    た複素粘性率η0.02が5000ポアズ以上40000ポ
    アズ未満であり、2段目の含浸工程において用いる樹脂
    組成物の80℃において振動周波数0.02Hzで測定
    した複素粘性率η0.02が40000〜400000ポア
    ズであることを特徴とする請求項14または請求項15
    記載のクロスプリプレグの製造法。
  17. 【請求項17】1段目の含浸工程における含浸圧力を2
    段目の含浸工程における含浸圧力より高くすることを特
    徴とする請求項14〜16のいずれかに記載のクロスプ
    リプレグの製造法。
  18. 【請求項18】強化繊維織物に樹脂組成物を含浸するに
    際し、樹脂組成物としてエポキシ樹脂と硬化剤と官能基
    を有し架橋構造を有しない固形アクリロニトリルブタジ
    エンゴムとからなる樹脂組成物を用い、強化繊維織物と
    して炭素繊維のマルチフィラメントを経糸および緯糸と
    して組織され、経糸および緯糸の幅W(mm)と繊度D
    (デニール)がW=k・(D/ρ)5/9 との関係を満足
    しており、カバーファクターKc が90.0〜99.8
    %である強化繊維織物を用いることを特徴とするクロス
    プリプレグの製造法。 ここで、k:3.5×10-2〜10.0×10-2(mm・
    -5/9)、 ρ:炭素繊維の比重
  19. 【請求項19】樹脂組成物の50℃から1.5℃/min
    の昇温速度で加熱する過程において振動周波数0.5H
    zで測定した80℃の複素粘性率η0.5 が100〜15
    00ポアズであり、複素粘性率の最低値ηmin が50〜
    300ポアズであることを特徴とする請求項18に記載
    のクロスプリプレグの製造法。
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