JPH06251926A - ニッケル−亜鉛フェライトの製造方法 - Google Patents

ニッケル−亜鉛フェライトの製造方法

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Publication number
JPH06251926A
JPH06251926A JP5034961A JP3496193A JPH06251926A JP H06251926 A JPH06251926 A JP H06251926A JP 5034961 A JP5034961 A JP 5034961A JP 3496193 A JP3496193 A JP 3496193A JP H06251926 A JPH06251926 A JP H06251926A
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JP
Japan
Prior art keywords
zinc ferrite
nickel
binder
raw material
density
Prior art date
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Pending
Application number
JP5034961A
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English (en)
Inventor
Norio Sasaki
教雄 佐々木
Yukinobu Ito
幸信 伊藤
Yoshimi Takahashi
芳美 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】ニッケル−亜鉛フェライトの製造工程におい
て、原料粉末を混合、乾燥、粉砕後、直接原料成分のみ
で乾式成形することにより、高密度で、かつZnO相発
生が抑えられたニッケル−亜鉛フェライトを提供する。 【構成】ニッケル−亜鉛フェライトの製造方法におい
て、原料粉末を混合、乾燥、粉砕後、直接原料成分のみ
で乾式成形を行うことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば磁気ヘッド等に
用いられるニッケル−亜鉛フェライトの製造方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、磁気ヘッド等の分野に於て
は、材料としてマンガン−亜鉛フェライトやニッケル−
亜鉛フェライト等を広く用いてきた。この中でもニッケ
ル−亜鉛フェライトは、マンガン−亜鉛フェライトに比
べ比抵抗値が高く、高周波数帯域における周波数特性が
良好であるという特徴を有している。このニッケル−亜
鉛フェライトは平衡酸素圧が高く単結晶化が困難である
ため、多結晶材が使用されおり、その一般的な製造方法
としては、原料となる酸化ニッケル、酸化亜鉛、ヘマタ
イト等の粉末を混合し、仮焼を行ない、ある程度スピネ
ル化反応を行なった後、粉砕、造粒、成形、焼結し、更
に高密度化のために、熱間静水圧プレス(以下 HIP
と記す)等により高密度化処理を行なうという製法がと
られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一般的なニッケル−亜
鉛フェライトの製造方法では、仮焼、造粒を行ない、造
粒時、バインダーの添加を行なっている。このバインダ
ー添加は、仮焼粉のみでは成形が困難であることから、
その成形性を上げるために行なわれており、バインダー
材としては、一般にポリビニルアルコール等の有機バイ
ンダーが用いられている。ところが、この有機バインダ
ー添加により、成形時のフェライト充填率がバインダー
を添加している分下がり、焼結後の密度低下を招いしま
う。一般的に高密度フェライトは、焼結後、HIPによ
り高密度化処理を行なうが、ニッケル−亜鉛フェライト
は、高温でのHIP処理によりZnO相が発生するた
め、マンガン−亜鉛フェライトに比べHIP処理温度を
高くすることが難しく高密度化が困難である。よって、
焼結後の密度を出来るだけ高くし、その後の高密度化処
理を容易にする必要がある。この点から有機バインダー
の添加は、焼結後の密度低下を招き、その後の高密度化
処理によっても十分に密度が上がらないため問題とな
る。
【0004】また、有機バインダーの脱脂工程後に残留
する炭素により、焼結時、ZnO相の発生が促進され、
この発生したZnO相により加工性が悪化してしまうと
いう問題もあり、この点からも、有機バインダーの添加
は好ましくない。本発明は、かかる従来の実情に鑑みて
提案されたものであって、ニッケル−亜鉛フェライトの
製造工程において、原料粉末を混合、乾燥、粉砕後、直
接原料成分のみで乾式成形することにより、高密度で、
かつZnO相発生が抑えられたニッケル−亜鉛フェライ
トを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上述の目
的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、ニッケル−
亜鉛フェライトの製造方法において、原料粉末を混合、
乾燥、粉砕後、直接原料成分のみで乾式成形すること
で、良好な成形性が得られ、そのため特にバインダーを
添加する必要がないことから、バインダーを添加し作製
したニッケル−亜鉛フェライトに比べ高密度で、かつZ
nO相発生の抑えられたニッケル−亜鉛フェライトが得
られることを見いだし本発明を完成するに至った。
【0006】即ち、本発明は、ニッケル−亜鉛フェライ
トの製造方法において、原料粉末を混合、乾燥、粉砕
後、直接原料成分のみで乾式成形することを特徴とする
ものである。
【0007】
【作用】本発明においては、ニッケル−亜鉛フェライト
を製造する上で原料粉末を混合、乾燥、粉砕後、直接原
料成分のみで乾式成形することを特徴としており、特
に、良好な成形性を得るためにバインダーの添加を必要
としないので、バインダーの添加に起因する密度の低
下、ZnO相発生を抑えられる。このようなニッケル−
亜鉛フェライトの製造方法によれば、高密度で、かつZ
nO相が無い加工性良好なニッケル−亜鉛フェライトを
作製することが容易に可能となる。
【0008】
【実施例】以下、本発明を具体的な実施例により説明す
るが、本発明がこの実施例に限定されるものでないこと
は言うまでもない。ヘマタイト、酸化亜鉛、酸化ニッケ
ルを原料とし、その組成がFe2 3 50mol%、Z
nO 33mol%、NiO 17mol%となるよう
に調合した。その調合物をボールミルにて混合し、乾燥
後、粉砕を行なった。粉砕後の粉末の平均粒径は0.5
μm、水分量は0.4wt%であった。この粉末を、1
00MPaの成形圧で成形し、その後、平衡酸素圧を考
慮し温度1200度、保持時間5時間の条件で焼結を行
ない、さらに、アルゴンガスを圧力媒体とし温度110
0度、圧力100MPa、保持時間3時間の条件でHI
P処理を行なって試料を作製した。
【0009】また、比較例1として上記実施例と同組成
の試料を通常の製造工程、すなわち、混合、乾燥、仮
焼、粉砕、造粒、成形、焼結、HIP処理の工程で作製
した。仮焼は、大気中、温度900度、保持時間3時間
の条件で行ない、その後の粉砕では、粉砕後の粉末粒径
が実施例の粉砕後の粒径と同等となるようにした。造粒
時のバインダーとしては、ポリビニルアルコール水溶液
を使用し、成形、焼結及びHIP処理は実施例と同条件
で行なった。
【0010】さらに、バインダーを添加しない場合の成
形性について評価を行なうため、比較例2として、比較
例1と同条件で混合、乾燥、仮焼、粉砕を行なった粉末
について、バインダーを添加せずに成形を行なった。こ
こでの成形も、実施例と同条件で行なった。
【0011】実施例及び比較例1について、焼結後及び
HIP処理後の試料に鏡面加工を施し気孔率を測定し
た。さらにZnO相発生の有無をX線回折により評価し
た。その結果を表1に示す。
【0012】
【表1】
【0013】また、バインダーを添加しない場合の非仮
焼粉及び仮焼粉の成形性について、実施例及び比較例2
の成形歩留りとして表2に示す。
【0014】
【表2】
【0015】表1から、バインダーを添加していない実
施例における気孔率が焼結後、及びHIP処理後とも低
く、すなわち高密度であり、かつ、ZnO相の発生が無
いことがわかる。
【0016】また、表2から、比較例2における成形歩
留りが極端に低く、仮焼粉にバインダーを添加しない場
合には成形が非常に困難で有るのに対し、実施例では、
バインダーを添加しなくとも高い成形性が得られること
がわかる。
【0017】以上より、原料粉末を混合、乾燥、粉砕
後、直接原料成分のみで乾式成形を行なうことにより、
バインダーを必要としなくとも、高い成形性が得られ、
かつ、通常の製法であるバインダー添加法に比べ高密度
となり、ZnO相発生も抑えられることがわかる。
【0018】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明では、ニッケル−亜鉛フェライト製造方法において、
原料粉末を混合、乾燥、粉砕後、直接原料成分のみで乾
式成形を行なうことにより、高い成形性が得られるの
で、バインダーを添加する必要がない。そのため、バイ
ンダー添加に起因する密度低下、ZnO相発生を抑える
ことが可能である。従って、このニッケル−亜鉛フェラ
イトの製造方法によれば、高密度で、かつZnO相が無
く加工性良好なニッケル−亜鉛フェライトを容易に作製
することが出来る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ニッケル−亜鉛フェライトの製造方法に
    おいて、原料粉末を混合、乾燥、粉砕後、直接原料成分
    のみで乾式成形を行なうことを特徴とするニッケル−亜
    鉛フェライトの製造方法。
JP5034961A 1993-02-24 1993-02-24 ニッケル−亜鉛フェライトの製造方法 Pending JPH06251926A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5034961A JPH06251926A (ja) 1993-02-24 1993-02-24 ニッケル−亜鉛フェライトの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5034961A JPH06251926A (ja) 1993-02-24 1993-02-24 ニッケル−亜鉛フェライトの製造方法

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Publication Number Publication Date
JPH06251926A true JPH06251926A (ja) 1994-09-09

Family

ID=12428751

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5034961A Pending JPH06251926A (ja) 1993-02-24 1993-02-24 ニッケル−亜鉛フェライトの製造方法

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JP (1) JPH06251926A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017014036A (ja) * 2015-06-29 2017-01-19 Tdk株式会社 フェライト焼結体、及びフェライトコア
JP2017014047A (ja) * 2015-06-30 2017-01-19 Tdk株式会社 フェライト焼結体、及びフェライトコア

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017014036A (ja) * 2015-06-29 2017-01-19 Tdk株式会社 フェライト焼結体、及びフェライトコア
JP2017014047A (ja) * 2015-06-30 2017-01-19 Tdk株式会社 フェライト焼結体、及びフェライトコア

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