JPH01253210A - 多結晶フェライト材料及びその製造法 - Google Patents
多結晶フェライト材料及びその製造法Info
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- JPH01253210A JPH01253210A JP63080132A JP8013288A JPH01253210A JP H01253210 A JPH01253210 A JP H01253210A JP 63080132 A JP63080132 A JP 63080132A JP 8013288 A JP8013288 A JP 8013288A JP H01253210 A JPH01253210 A JP H01253210A
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Landscapes
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- Soft Magnetic Materials (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
(技術分野)
本発明は、多結晶フェライト材料及びその製造法に関す
るものであり、更に詳しくは、高密度で且つ極めて微細
な結晶粒子からなる多結晶フェライト材料とそれを有利
に製造し得る方法に関するものである。
るものであり、更に詳しくは、高密度で且つ極めて微細
な結晶粒子からなる多結晶フェライト材料とそれを有利
に製造し得る方法に関するものである。
(背景技術)
高周波領域で使用される磁気ヘッド用コア材料として優
れた特性を有するものにフェライトがあるが、このフェ
ライトにあっては、テープ摺動時に発生する摺動ノイズ
が特性を低下させる要因の一つとして挙げられている。
れた特性を有するものにフェライトがあるが、このフェ
ライトにあっては、テープ摺動時に発生する摺動ノイズ
が特性を低下させる要因の一つとして挙げられている。
ところで、この摺動ノイズは、フェライトの単結晶材で
大きく、その多結晶材では結晶粒子径が細かくなる程、
摺動ノイズが小さくなる傾向を示すが、かかる結晶粒子
径を10μm以下に制御することは難しいものであった
。
大きく、その多結晶材では結晶粒子径が細かくなる程、
摺動ノイズが小さくなる傾向を示すが、かかる結晶粒子
径を10μm以下に制御することは難しいものであった
。
そして、そのような結晶粒子径の大きなフェライト材料
は、結晶方位により、テープ摺動に際し摩耗量が異なる
ため、テープ摺動による偏摩耗があり、磁気ヘッドのテ
ープ摺動面に凹凸が生じ、従って再生感度が低下する問
題もあり、更に磁気特性においても、結晶粒子径の大き
なもの程、高周波領域において透磁率が低くなるという
欠点も内在しているのである。
は、結晶方位により、テープ摺動に際し摩耗量が異なる
ため、テープ摺動による偏摩耗があり、磁気ヘッドのテ
ープ摺動面に凹凸が生じ、従って再生感度が低下する問
題もあり、更に磁気特性においても、結晶粒子径の大き
なもの程、高周波領域において透磁率が低くなるという
欠点も内在しているのである。
一方、フェライト原料を焼成して、微細な結晶粒子径の
焼結体(フェライト材料)を得るには、その焼成温度を
低くすることにより可能であるが、その場合において、
一般に焼結密度が低くなり、従って気孔率が高くなると
いう問題を惹起する。
焼結体(フェライト材料)を得るには、その焼成温度を
低くすることにより可能であるが、その場合において、
一般に焼結密度が低くなり、従って気孔率が高くなると
いう問題を惹起する。
而して、この気孔率の高いフェライト材料からなる磁気
ヘッド材料は、加工性が悪く、また磁気ヘッドとした場
合において、チッピングやクラック等が発生し易く、信
頬性に乏しくなるのである。
ヘッド材料は、加工性が悪く、また磁気ヘッドとした場
合において、チッピングやクラック等が発生し易く、信
頬性に乏しくなるのである。
このため、従来から、上記した如き問題を解決するため
に、各種の手法が提案されている。
に、各種の手法が提案されている。
例えば、特公昭62−53445号公報には、Mn−Z
nフェライト中にY2O3の所定量を含有せしめること
により、磁気テープの摺動ノイズを低減させる手法が明
らかにされ、また特公昭61−17787号公報には、
1250℃以上の温度でフェライト材を焼結した後、1
000℃〜1250℃の温度で熱間静水圧プレスを施す
ことにより、lO〜30μm程度の結晶粒子径を有する
、密度の高いフェライト焼結体(フェライト材料)を得
て、摺動ノイズの低減、チッピングの防止等を図るよう
にした手法が明らかにされ、更に特公昭62−2438
0号公報には、Mn−Znフェライトに、更に所定量の
v20.とTn2O:+/Sn○2とを含有せしめて、
1000〜1250゛Cで焼成した後、1000〜12
00℃の温度、600−1600kg/cm2の圧力に
て熱間静水圧プレスを行なうことにより、結晶粒子径の
小さな且つ緻密なMn−Znフェライトを得る手法が明
らかにされている。
nフェライト中にY2O3の所定量を含有せしめること
により、磁気テープの摺動ノイズを低減させる手法が明
らかにされ、また特公昭61−17787号公報には、
1250℃以上の温度でフェライト材を焼結した後、1
000℃〜1250℃の温度で熱間静水圧プレスを施す
ことにより、lO〜30μm程度の結晶粒子径を有する
、密度の高いフェライト焼結体(フェライト材料)を得
て、摺動ノイズの低減、チッピングの防止等を図るよう
にした手法が明らかにされ、更に特公昭62−2438
0号公報には、Mn−Znフェライトに、更に所定量の
v20.とTn2O:+/Sn○2とを含有せしめて、
1000〜1250゛Cで焼成した後、1000〜12
00℃の温度、600−1600kg/cm2の圧力に
て熱間静水圧プレスを行なうことにより、結晶粒子径の
小さな且つ緻密なMn−Znフェライトを得る手法が明
らかにされている。
しかしながら、これら従来の手法にあっては、結晶粒子
径が10μmを越える多結晶フェライト材料となったり
、10μm以下の結晶粒子径を与える場合にあっても、
せいぜい5μm止まりであって、その結晶粒子径の微細
化効果には限度があり、そのため結晶粒子径の微細化に
よる充分な効果を享受するには不充分なものであったの
である。
径が10μmを越える多結晶フェライト材料となったり
、10μm以下の結晶粒子径を与える場合にあっても、
せいぜい5μm止まりであって、その結晶粒子径の微細
化効果には限度があり、そのため結晶粒子径の微細化に
よる充分な効果を享受するには不充分なものであったの
である。
けだし、結晶粒子径が細かくなる程、摺動ノイズや偏摩
耗、透磁率の低下等の問題がより一層改善されるからで
ある。
耗、透磁率の低下等の問題がより一層改善されるからで
ある。
(解決課題)′
ここにおいて、本発明は、かかる事情を背景にして為さ
れたものであって、その解決すべき課題とするところは
、多結晶フェライト材料の製造に際して、得られる多結
晶フェライト材料の結晶粒子径をより一層微細化せしめ
ると共に、その高密度化を図る、換言すればその気孔率
を小さくしようとすることにある。
れたものであって、その解決すべき課題とするところは
、多結晶フェライト材料の製造に際して、得られる多結
晶フェライト材料の結晶粒子径をより一層微細化せしめ
ると共に、その高密度化を図る、換言すればその気孔率
を小さくしようとすることにある。
(解決手段)
そして、本発明にあっては、かかる課題解決のために、
気孔率が0.1%以下、好ましくは0.03%以下であ
り、且つ結晶粒子径が5μm以下、好ましくは3μm以
下である多結晶フェライト材料を提供するものであり、
そしてそのような多結晶フェライト材料を得るべく、酸
化鉄としてスピネル構造を有するか或いはその履歴を有
する酸化鉄を主として用いたフェライト原料から得られ
るフェライト成形体を、1150℃以上1250℃未満
の温度で焼成した後、500kg/cm2以上の圧力、
1050℃以上1250℃未満の温度で熱間静水圧プレ
スを施すことを、その要旨とするものである。
気孔率が0.1%以下、好ましくは0.03%以下であ
り、且つ結晶粒子径が5μm以下、好ましくは3μm以
下である多結晶フェライト材料を提供するものであり、
そしてそのような多結晶フェライト材料を得るべく、酸
化鉄としてスピネル構造を有するか或いはその履歴を有
する酸化鉄を主として用いたフェライト原料から得られ
るフェライト成形体を、1150℃以上1250℃未満
の温度で焼成した後、500kg/cm2以上の圧力、
1050℃以上1250℃未満の温度で熱間静水圧プレ
スを施すことを、その要旨とするものである。
また、本発明にあっては、酸化鉄としてスピネル構造を
有するか或いはその履歴を有する酸化鉄を主として用い
たフェライト原料の100重量部に対して0.05〜0
.5重量部の酸化イットリウム(Y2O:l )を配合
したものから得られるフェライト成形体を、1150℃
以上1250 ℃未満の温度で焼成した後、500 k
g/cm2以上の圧力、1050 ℃以上1250℃未
満の温度で熱間静水圧プレスを施すことをも、特徴とす
るものであり、これによって、結晶粒子径のより一層の
微細化が有利に図られ得るのである。
有するか或いはその履歴を有する酸化鉄を主として用い
たフェライト原料の100重量部に対して0.05〜0
.5重量部の酸化イットリウム(Y2O:l )を配合
したものから得られるフェライト成形体を、1150℃
以上1250 ℃未満の温度で焼成した後、500 k
g/cm2以上の圧力、1050 ℃以上1250℃未
満の温度で熱間静水圧プレスを施すことをも、特徴とす
るものであり、これによって、結晶粒子径のより一層の
微細化が有利に図られ得るのである。
さらに、本発明にあっては、上記の如き酸化鉄としてス
ピネル構造を有するか或いはその履歴を有する酸化鉄を
主として用いたフェライト原料から得られるフェライト
成形体には、フェライト原料の100重量部に対して0
.30〜2.0重量部の割合において、酸化インジウム
(+nzo3)が前記Y2O3に代えて或いはそれと共
に含存せしめられ、これによってより一層の緻密化乃至
は低気孔化が図られることとなる。
ピネル構造を有するか或いはその履歴を有する酸化鉄を
主として用いたフェライト原料から得られるフェライト
成形体には、フェライト原料の100重量部に対して0
.30〜2.0重量部の割合において、酸化インジウム
(+nzo3)が前記Y2O3に代えて或いはそれと共
に含存せしめられ、これによってより一層の緻密化乃至
は低気孔化が図られることとなる。
ところで、かかる本発明において、多結晶フェライト材
料を与える成形体の形成に用いられるフェライト原料は
、よく知られているように、酸化第二鉄(Fe203)
を主成分として、それが所定の割合で含まれるフェライ
ト組成を有するものであって、そのような組成を与える
ように、例えばMn−Znフェライトにあっては、酸化
鉄、酸化マンガン(炭酸マンガン)及び酸化亜鉛からな
る混合物が、またNi−Znフェライトにあっては、酸
化鉄、酸化ニッケル及び酸化亜鉛からなる混合物が、出
発原料として調製され、用いられることとなるのである
。
料を与える成形体の形成に用いられるフェライト原料は
、よく知られているように、酸化第二鉄(Fe203)
を主成分として、それが所定の割合で含まれるフェライ
ト組成を有するものであって、そのような組成を与える
ように、例えばMn−Znフェライトにあっては、酸化
鉄、酸化マンガン(炭酸マンガン)及び酸化亜鉛からな
る混合物が、またNi−Znフェライトにあっては、酸
化鉄、酸化ニッケル及び酸化亜鉛からなる混合物が、出
発原料として調製され、用いられることとなるのである
。
そして、本発明にあっては、かかるフェライト原料を構
成する一成分たる酸化鉄の原料として、スピネル構造を
有するか或いはその履歴を有する酸化鉄を用いた場合に
おいて、得られる多結晶フェライト中の結晶粒子の粒子
径が高温度まで微細な状態で維持され得るとの知見に基
づいて完成されたのである。従って、かかるフェライト
原料を構成する酸化鉄としては、その全てがスピネル構
造を有するか或いはその履歴を有する酸化鉄にて構成さ
れることが望ましいが、その一部を、他の酸化鉄、即ち
スピネル構造を有しない或いはその履歴を有しない酸化
鉄にて置き換えることも可能である。その場合において
、スピネル構造を有する酸化鉄若しくはスピネル構造履
歴を有する酸化鉄の全酸化鉄原料中の割合は、一般に6
0重量%以上、好ましくは80重量%以上とされること
となる。また、本発明にあっては、特に、酸化鉄原料と
して、スピネル構造を有する酸化鉄であるマグネタイト
或いはマグネタイトの使用が推奨され、そのような酸化
鉄の使用によって、より微細な結晶粒子径を有する多結
晶フェライト材料を得ることが出来るのである。
成する一成分たる酸化鉄の原料として、スピネル構造を
有するか或いはその履歴を有する酸化鉄を用いた場合に
おいて、得られる多結晶フェライト中の結晶粒子の粒子
径が高温度まで微細な状態で維持され得るとの知見に基
づいて完成されたのである。従って、かかるフェライト
原料を構成する酸化鉄としては、その全てがスピネル構
造を有するか或いはその履歴を有する酸化鉄にて構成さ
れることが望ましいが、その一部を、他の酸化鉄、即ち
スピネル構造を有しない或いはその履歴を有しない酸化
鉄にて置き換えることも可能である。その場合において
、スピネル構造を有する酸化鉄若しくはスピネル構造履
歴を有する酸化鉄の全酸化鉄原料中の割合は、一般に6
0重量%以上、好ましくは80重量%以上とされること
となる。また、本発明にあっては、特に、酸化鉄原料と
して、スピネル構造を有する酸化鉄であるマグネタイト
或いはマグネタイトの使用が推奨され、そのような酸化
鉄の使用によって、より微細な結晶粒子径を有する多結
晶フェライト材料を得ることが出来るのである。
また、かかるフェライト原料には、その100重量部に
対して、0.05〜0.5重量部、好ましくはO12〜
0.3重量部の割合において、酸化イツトリウム(Y2
O,)を配合せしめることが望ましい。このY2O3は
、粒成長を抑制する働きを有し、前記の配合範囲内の割
合においてその効果を発揮するものであり、それによっ
て得られる多結晶フェライト中の結晶粒子径をより微細
化せしめる。なお、Y、O,を0.5重量部を越える割
合において添加すると、焼結体に異相を生成せしめる問
題を惹起し、また0、05重量部未満の添加量では、そ
の効果を充分に発揮し得ないのである。
対して、0.05〜0.5重量部、好ましくはO12〜
0.3重量部の割合において、酸化イツトリウム(Y2
O,)を配合せしめることが望ましい。このY2O3は
、粒成長を抑制する働きを有し、前記の配合範囲内の割
合においてその効果を発揮するものであり、それによっ
て得られる多結晶フェライト中の結晶粒子径をより微細
化せしめる。なお、Y、O,を0.5重量部を越える割
合において添加すると、焼結体に異相を生成せしめる問
題を惹起し、また0、05重量部未満の添加量では、そ
の効果を充分に発揮し得ないのである。
さらに、本発明にあっては、かかるY2O,の添加と共
に或いはその添加に代えて、フェライト原料の100重
量部に対して0.30〜2.0重量部の酸化インジウム
(In203)が有利に添加されることとなる。このI
n2O:+は、焼結体の低気孔化、換言すれば緻密化に
効果を有するものであり、前記の如き添加量範囲内にお
いて、その優れた効果を発揮するものである。
に或いはその添加に代えて、フェライト原料の100重
量部に対して0.30〜2.0重量部の酸化インジウム
(In203)が有利に添加されることとなる。このI
n2O:+は、焼結体の低気孔化、換言すれば緻密化に
効果を有するものであり、前記の如き添加量範囲内にお
いて、その優れた効果を発揮するものである。
そして、かくの如き構成のフェライト原料は、常法に従
って仮焼せしめられた後、粉砕され、公知の成形手法に
従って、所定形状のフェライト成形体とされ、更にこの
成形体が、本発明に従って、1150℃以上1250℃
未満の温度で焼成されるのである。この焼成によって、
−iに、密度が95%以上の焼結体が得られることとな
る。なお、かかる焼成温度が1250℃以上となると、
結晶粒が粒成長し、結晶粒子径が大きくなる。特に、本
発明にあっては、望ましくは1220℃以下の焼成温度
とされることとなる。また、1150℃未満の温度で焼
成を行なうと、得られる焼結体に開気孔が残り、後の熱
間静水圧プレス(HIP)処理において焼結体が割れた
り、かかるHIP処理の効果を充分に享受し得なくなる
。
って仮焼せしめられた後、粉砕され、公知の成形手法に
従って、所定形状のフェライト成形体とされ、更にこの
成形体が、本発明に従って、1150℃以上1250℃
未満の温度で焼成されるのである。この焼成によって、
−iに、密度が95%以上の焼結体が得られることとな
る。なお、かかる焼成温度が1250℃以上となると、
結晶粒が粒成長し、結晶粒子径が大きくなる。特に、本
発明にあっては、望ましくは1220℃以下の焼成温度
とされることとなる。また、1150℃未満の温度で焼
成を行なうと、得られる焼結体に開気孔が残り、後の熱
間静水圧プレス(HIP)処理において焼結体が割れた
り、かかるHIP処理の効果を充分に享受し得なくなる
。
次いで、このようにして得られた焼結体には、その低気
孔化(緻密化)を図るために、所定の熱間静水圧プレス
(HIP)処理が施されることとなる。即ち、このHI
P処理は、Ar等の不活性ガスを用いて、500 kg
/cm”以上の圧力、1050゛C以上1250 ℃未
満の温度で実施されるのである。なお、このHIP処理
の圧力が500 kg/ cm ”よりも低くなると、
焼結体の気孔率を充分に低くすることが出来ず、従って
緻密な多結晶フェライト材料を得ることが困難となる。
孔化(緻密化)を図るために、所定の熱間静水圧プレス
(HIP)処理が施されることとなる。即ち、このHI
P処理は、Ar等の不活性ガスを用いて、500 kg
/cm”以上の圧力、1050゛C以上1250 ℃未
満の温度で実施されるのである。なお、このHIP処理
の圧力が500 kg/ cm ”よりも低くなると、
焼結体の気孔率を充分に低くすることが出来ず、従って
緻密な多結晶フェライト材料を得ることが困難となる。
また、HIP温度を1250℃以上とすると、結晶粒が
粒成長し、微細な結晶粒子が得られなくなるのであり、
望ましくは1200℃以下のHIP温度を採用すること
が好ましい。一方、HIP?M度が1050℃未満とな
ると、焼結体の気孔率を低くする効果がなくなる。
粒成長し、微細な結晶粒子が得られなくなるのであり、
望ましくは1200℃以下のHIP温度を採用すること
が好ましい。一方、HIP?M度が1050℃未満とな
ると、焼結体の気孔率を低くする効果がなくなる。
そして、このようなHI P処理によって、焼結体中の
気孔は著しく低減せしめられ、気孔率が、一般に0.1
%以下、有利には0.03%以下とされ得て、以て気孔
による悪影響が極力回避された、品質の良好な多結晶フ
ェライト材料が有利に製造され得るのである。特に、こ
の得られる多結晶フェライト材料を磁気ヘッド用材料と
して用いる場合においては、その気孔率の低いことが必
要であり、そのため、気孔率が0.03%以下、特に0
.01%以下の焼結体、即ち多結晶フェライト材料とし
て製造されることとなる。
気孔は著しく低減せしめられ、気孔率が、一般に0.1
%以下、有利には0.03%以下とされ得て、以て気孔
による悪影響が極力回避された、品質の良好な多結晶フ
ェライト材料が有利に製造され得るのである。特に、こ
の得られる多結晶フェライト材料を磁気ヘッド用材料と
して用いる場合においては、その気孔率の低いことが必
要であり、そのため、気孔率が0.03%以下、特に0
.01%以下の焼結体、即ち多結晶フェライト材料とし
て製造されることとなる。
かくして、か(の如き工程を経由することによって、気
孔率は0.1%以下、好ましくは0.03%以下とされ
、また結晶粒子径が5μm以下、好ましくは3μm以下
の微細な且つ緻密な焼結体、即ち多結晶フェライト材料
が有利に取得され、以てチッピングによる詰まりに基づ
くところのノイズ防止等が効果的に図られ得ることとな
るのである。
孔率は0.1%以下、好ましくは0.03%以下とされ
、また結晶粒子径が5μm以下、好ましくは3μm以下
の微細な且つ緻密な焼結体、即ち多結晶フェライト材料
が有利に取得され、以てチッピングによる詰まりに基づ
くところのノイズ防止等が効果的に図られ得ることとな
るのである。
なお、本発明において、気孔率とは、試料の任意の切断
面における気孔の占める面積を百分率にて示したもので
あり、具体的には、次のようにしで求められた値である
。即ち、所定の試料の任意の切断面に対して研摩を施し
、そしてその研磨面を金属顕微鏡を用いて1000倍の
倍率にて検査して、視野中の気孔径:dとその個数:n
を測定し、全視野面積に対する気孔面積より、下式に従
って気孔率(p)が求められるのである。
面における気孔の占める面積を百分率にて示したもので
あり、具体的には、次のようにしで求められた値である
。即ち、所定の試料の任意の切断面に対して研摩を施し
、そしてその研磨面を金属顕微鏡を用いて1000倍の
倍率にて検査して、視野中の気孔径:dとその個数:n
を測定し、全視野面積に対する気孔面積より、下式に従
って気孔率(p)が求められるのである。
(実施例)
以下に、本発明の幾つかの実施例を示し、本発明を更に
具体的に明らかにすることとするが、本発明が、かかる
実施例の記載によって、何等制限的に解釈されるもので
ないことは、言うまでもないところである。
具体的に明らかにすることとするが、本発明が、かかる
実施例の記載によって、何等制限的に解釈されるもので
ないことは、言うまでもないところである。
また、本発明が、以下の実施例の他にも、更に上記した
具体的記述の他にも、本発明の趣旨を逸脱しない限りに
おいて、当業者の知識に基づいて種々なる形態において
実施され得るものであることも、理解されるべきである
。
具体的記述の他にも、本発明の趣旨を逸脱しない限りに
おいて、当業者の知識に基づいて種々なる形態において
実施され得るものであることも、理解されるべきである
。
実施例 1
酸化亜鉛、炭酸マンガン及び下記第1表に示される如き
内容の酸化鉄を出発原料とし、それらをFe2Oz:5
2モル%、ZnO:16モル%、MnO:32モル%の
組成となるように秤量した後、均一に混合せしめ、空気
中において約1050℃の温度で2時間、それぞれ、仮
焼せしめた。
内容の酸化鉄を出発原料とし、それらをFe2Oz:5
2モル%、ZnO:16モル%、MnO:32モル%の
組成となるように秤量した後、均一に混合せしめ、空気
中において約1050℃の温度で2時間、それぞれ、仮
焼せしめた。
次いで、それらの仮焼物を@製ミルにて粉砕した後、泥
漿鋳込成形によって、60mmX 40mmX 10価
の大きさの各種のフェライト成形体を得た。
漿鋳込成形によって、60mmX 40mmX 10価
の大きさの各種のフェライト成形体を得た。
このようにして得られた各種のフェライト成形体を、焼
成炉にて、酸素を10容量%含むヘリウムガス中におい
て、下記第1表に示される焼成温度条件下にて焼成した
後、それぞれの焼結体に対してHIP処理を施した。な
お、このHIP処理は、ガス媒体としてArガスを用い
、最高圧力=1000 kg 7cm2にて、下記第1
表に示される温度条件下にて行なった。
成炉にて、酸素を10容量%含むヘリウムガス中におい
て、下記第1表に示される焼成温度条件下にて焼成した
後、それぞれの焼結体に対してHIP処理を施した。な
お、このHIP処理は、ガス媒体としてArガスを用い
、最高圧力=1000 kg 7cm2にて、下記第1
表に示される温度条件下にて行なった。
さらに、このようにして得られた各種のHIP処理品を
、除歪のため、常圧炉において、温度:1000 ℃に
てアニールを行なった後、得られた焼結体(多結晶フェ
ライト材料)のそれぞれの結晶粒子径及び気孔率を測定
し、その結果を、下記第1表に示した。
、除歪のため、常圧炉において、温度:1000 ℃に
てアニールを行なった後、得られた焼結体(多結晶フェ
ライト材料)のそれぞれの結晶粒子径及び気孔率を測定
し、その結果を、下記第1表に示した。
下記第1表の結果から明らかなように、酸化鉄原料とし
てスピネル構造履歴を有しない酸化鉄を用いた場合(N
o、8,9,14,15.20.21)においては、得
られた焼結体の結晶粒子径が粗く、期待される特性を充
分に発揮し得ないものであることが判った。また、焼成
温度が高くなる程、或いはHIP温度が高くなる程、粒
子径が粗くなることも判った。
てスピネル構造履歴を有しない酸化鉄を用いた場合(N
o、8,9,14,15.20.21)においては、得
られた焼結体の結晶粒子径が粗く、期待される特性を充
分に発揮し得ないものであることが判った。また、焼成
温度が高くなる程、或いはHIP温度が高くなる程、粒
子径が粗くなることも判った。
これに対して、本発明に従う酸化鉄原料を用い、また焼
成温度及びHI P温度とも、本発明範囲内の温度を採
用することによって(No、2.3,6゜10.1.2
,23.24)、結晶粒子径が4μm以下、更には3μ
m以下の掻めて微細な結晶粒子にて構成される、気孔率
の低い、換言すれば機密な多結晶フェライト材料を得る
ことが出来るのである。
成温度及びHI P温度とも、本発明範囲内の温度を採
用することによって(No、2.3,6゜10.1.2
,23.24)、結晶粒子径が4μm以下、更には3μ
m以下の掻めて微細な結晶粒子にて構成される、気孔率
の低い、換言すれば機密な多結晶フェライト材料を得る
ことが出来るのである。
\
\
第 1 表
実施例 2
出発原料として、酸化亜鉛、炭酸マンガン及びマグネタ
イトを用い、Fe、O,:52モル%、ZnO:16モ
ル%、MnO: 32モル%の組成となるように秤量し
て、混合せしめ、更にその混合物の100重量部に対し
て、下記第2表に示される割合のY2O3及びIn2O
3を、それぞれ添加して、均一に配合せしめた。そして
、この得られた各種の混合物を、温度:1050℃にて
仮焼した後、鋼製ミルにて粉砕し、それぞれ、得られた
粉末を泥漿鋳込成形法にて60mmX 40mmx l
On+a+の大きさのフェライト成形体に成形した。
イトを用い、Fe、O,:52モル%、ZnO:16モ
ル%、MnO: 32モル%の組成となるように秤量し
て、混合せしめ、更にその混合物の100重量部に対し
て、下記第2表に示される割合のY2O3及びIn2O
3を、それぞれ添加して、均一に配合せしめた。そして
、この得られた各種の混合物を、温度:1050℃にて
仮焼した後、鋼製ミルにて粉砕し、それぞれ、得られた
粉末を泥漿鋳込成形法にて60mmX 40mmx l
On+a+の大きさのフェライト成形体に成形した。
次いで、かかる各種の成形体を、10容星%の酸素を含
むHeガス中において、1220 ℃の温度で焼成し、
その後、Arガスを媒体とし、最高圧カニ 1000
kg/am2、温度1100’cにてHIP処理した後
、1000 ℃の温度にてアニール処理を施した。
むHeガス中において、1220 ℃の温度で焼成し、
その後、Arガスを媒体とし、最高圧カニ 1000
kg/am2、温度1100’cにてHIP処理した後
、1000 ℃の温度にてアニール処理を施した。
この得られた各種の焼結体の結晶粒子径及び気孔率を測
定し、その結果を、下記第2表に示すが、かかる第2表
から明らかなように、Y2O3の添加によって結晶粒子
径の微細化が認められ、またIn2Oyの添加によって
気孔率が低下することが1忍められるのである。
定し、その結果を、下記第2表に示すが、かかる第2表
から明らかなように、Y2O3の添加によって結晶粒子
径の微細化が認められ、またIn2Oyの添加によって
気孔率が低下することが1忍められるのである。
第 2 表
実施例 3
出発原料として、酸化亜鉛、炭酸マンガン及びマグネタ
イトを用い、Fe2O3:52モル%、ZnO:16モ
ル%、MnO:32モル%の組成となるように秤量した
後、均一に混合せしめた。
イトを用い、Fe2O3:52モル%、ZnO:16モ
ル%、MnO:32モル%の組成となるように秤量した
後、均一に混合せしめた。
そして、この混合物を、温度:1050℃にて仮焼した
後、鋼製ミルにて粉砕し、得られた粉末を用いて、泥漿
鋳込成形法にて60mmX 40mmX 10 mmの
大きさのフェライト成形体を成形した。
後、鋼製ミルにて粉砕し、得られた粉末を用いて、泥漿
鋳込成形法にて60mmX 40mmX 10 mmの
大きさのフェライト成形体を成形した。
次いで、かかる成形体を、10容量%の酸素を含むHe
ガス中にて、1220℃の温度で焼成した後、Arガス
を媒体とし、温度:1100℃にて、下記第3表に示さ
れる処理圧力の下で、それぞれ、HIP処理を行なった
。そして、このHIP処理の後、温度: 1000℃で
アニールを行ない、得られた焼結体の結晶粒子径と気孔
率を測定したところ、下記第3表の如くであった。
ガス中にて、1220℃の温度で焼成した後、Arガス
を媒体とし、温度:1100℃にて、下記第3表に示さ
れる処理圧力の下で、それぞれ、HIP処理を行なった
。そして、このHIP処理の後、温度: 1000℃で
アニールを行ない、得られた焼結体の結晶粒子径と気孔
率を測定したところ、下記第3表の如くであった。
かかる第3表の結果から明らかなように、HIP処理圧
力が上昇するに従って、焼結体中の気孔率が低下するこ
とが認められた。
力が上昇するに従って、焼結体中の気孔率が低下するこ
とが認められた。
第 3 表
(発明の効果)
以上の説明から明らかなように、本発明に従って、フェ
ライト原料を構成する酸化鉄として、スピネル構造を有
するか或いはその履歴を有する酸化鉄を用い、そして所
定の温度下での焼成を行ない、更に所定圧力並びに温度
下でのHIP処理を施すことによって、3μm以下にも
達する、極めて微細な結晶粒子径を有する、気孔率の低
い、換言すれば緻密な多結晶フェライト材料を得ること
が出来ることとなったのであり、これによって、単位面
積当たりの粒子数が増し、以て従来の多結晶材の欠点で
ある結晶粒子間の摺動摩耗量の差異による偏摩耗の程度
が軽減され、VTR用磁気ヘッドの如き狭トラツクにお
いても、経時変化の少ない材料を提供し得ることとなっ
たのである。
ライト原料を構成する酸化鉄として、スピネル構造を有
するか或いはその履歴を有する酸化鉄を用い、そして所
定の温度下での焼成を行ない、更に所定圧力並びに温度
下でのHIP処理を施すことによって、3μm以下にも
達する、極めて微細な結晶粒子径を有する、気孔率の低
い、換言すれば緻密な多結晶フェライト材料を得ること
が出来ることとなったのであり、これによって、単位面
積当たりの粒子数が増し、以て従来の多結晶材の欠点で
ある結晶粒子間の摺動摩耗量の差異による偏摩耗の程度
が軽減され、VTR用磁気ヘッドの如き狭トラツクにお
いても、経時変化の少ない材料を提供し得ることとなっ
たのである。
加えて、かかる本発明に従って得られる多結晶フェライ
ト材料は、その結晶粒子が極めて微細とされていること
により、それが磁気ヘッド用材料として用いられる場合
において、テープ走行時に発生するノイズの軽減が有利
に達成され、また高周波名舅域での透磁率の改善等の特
性の向上も有利に図られ得るのである。
ト材料は、その結晶粒子が極めて微細とされていること
により、それが磁気ヘッド用材料として用いられる場合
において、テープ走行時に発生するノイズの軽減が有利
に達成され、また高周波名舅域での透磁率の改善等の特
性の向上も有利に図られ得るのである。
Claims (4)
- (1)気孔率が0.1%以下であり、且つ結晶粒子径が
5μm以下である多結晶フェライト材料。 - (2)酸化鉄としてスピネル構造を有するか或いはその
履歴を有する酸化鉄を主として用いたフェライト原料か
ら得られるフェライト成形体を、1150℃以上125
0℃未満の温度で焼成した後、500kg/cm^2以
上の圧力、1050℃以上1250℃未満の温度で熱間
静水圧プレスを施すことを特徴とする多結晶フェライト
材料の製造法。 - (3)酸化鉄としてスピネル構造を有するか或いはその
履歴を有する酸化鉄を主として用いたフェライト原料の
100重量部に対して0.05〜0.5重量部のY_2
O_3を配合したものから得られるフェライト成形体を
、1150℃以上1250℃未満の温度で焼成した後、
500kg/cm^2以上の圧力、1050℃以上12
50℃未満の温度で熱間静水圧プレスを施すことを特徴
とする多結晶フェライト材料の製造法。 - (4)酸化鉄としてスピネル構造を有するか或いはその
履歴を有する酸化鉄を主として用いたフェライト原料の
100重量部に対して、0.30〜2.0重量部のIn
_2O_3を配合した請求項(1)または(2)に記載
の多結晶フェライト材料の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63080132A JPH01253210A (ja) | 1988-03-31 | 1988-03-31 | 多結晶フェライト材料及びその製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63080132A JPH01253210A (ja) | 1988-03-31 | 1988-03-31 | 多結晶フェライト材料及びその製造法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01253210A true JPH01253210A (ja) | 1989-10-09 |
Family
ID=13709710
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63080132A Pending JPH01253210A (ja) | 1988-03-31 | 1988-03-31 | 多結晶フェライト材料及びその製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH01253210A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH03141611A (ja) * | 1989-10-27 | 1991-06-17 | Tokin Corp | 微粒組織Mn―Znフェライト材料及びその製造方法 |
EP0703571A3 (en) * | 1994-09-21 | 1996-07-31 | Sony Corp | Magnetic head |
Citations (11)
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-
1988
- 1988-03-31 JP JP63080132A patent/JPH01253210A/ja active Pending
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