JP3856722B2 - スピネル型フェライトコアの製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば電源トランス、パワーインダクタまたは電磁波吸収材料に用いられるスピネル型フェライトコアの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、電源トランス、パワーインダクタや電磁波吸収材料に用いられるスピネル型フェライトコアは、より安価でかつ高性能なものが求められている。一般的なフェライトコアの製造方法は、図7(A)に示すように、原料を秤量して混合(配合)し(S1)、これを乾燥し(S2)、仮焼きし(S3)、粉砕し(S4)、乾燥して造粒し(S5)、所定のコア形状に成形し(S6)、焼成(S7)して製品としている。
【0003】
特公平6-267724号公報には、Ni-Zn-Cu系フェライトにおいて、WOを添加することにより、低損失のものが得られること記載されている。この公報による組成のフェライトコアを得る場合も、800℃での仮焼き工程を入れ、本焼成を1010℃で行うことが記載されている。
【0004】
また、WOを用いた従来例として、特公平6-87441号公報に記載がある。該公報には、WOの融点が1473℃と高融点酸化物であることから、従来の製造方法を用いてフェライトコアを得る場合、WOを、焼成において粗大粒子発生を抑制するための焼結抑制剤として用いることが記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前述のように、従来のスピネル型フェライトコアの製造方法においては、フェライトが生成できる仮焼きと、本焼成との合計二度の焼成工程を行わなければならない。このように、従来の製造方法で仮焼きを必要とした理由は、仮焼き工程を省略した1回の焼成のみでは均一な連続固溶体には成り得ず、フェライトコアとして必要な磁気特性を満たすものが得られなかったためである。
【0006】
そこで、より高い温度での焼成により、原料成分中の元素の拡散を促進させれば、必要な磁気特性を満足するものが実現でき、仮焼き工程を省略できることが予想された。しかし、仮焼き工程を省略し、通常の焼成温度より高い温度で焼成すると、フェライト原料成分中の不純物や粒度分布の影響を受け易く、これにより異常粒成長を引き起こし、著しい磁気特性の劣化を起こすことがある。このため、焼成条件の制御が困難となり、安定した焼成条件を確保することができなかった。
【0007】
したがって、フェライトコアの製造方法において、工程数が殖えてでも仮焼き工程を導入することは、必要な磁気特性を得るのに従来は必要不可欠なものとされてきた。
【0008】
本発明は、従来技術において必須とされてきた仮焼き工程が不要となり、製造時間、製造コストを削減でき、かつ従来のものと比較して遜色のない磁気特性のスピネル型フェライトコアの製造方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
(1)本発明のスピネル型フェライトコアの製造方法は、Feと、これに金属酸化物の一種以上を加えたものとを主成分とし、副成分として、WOを、主成分に対して0.075〜0.7wt%加えた混合粉末を成形し、仮焼工程および仮焼工程後の粉砕工程を経ることなく、1040℃以上、1250℃以下での1回のみの焼成でFeの表面にFeWOの液相を生成させてフェライト焼結体とすることを特徴とする。
【0010】
従来の仮焼き工程を有する製造方法では、仮焼き工程において、例えば800℃で焼成すると、Feと他の金属酸化物との反応により、フェライトを生成する。すなわち例えば主成分原料をFe、NiO、CuO、ZnOとし、副成分をWOとして仮焼きしたとすると、図7(C)に示すように、NiFeと、ZnFeと、CuFeとが先行生成する。そして、本焼成の際に、WOは焼結抑制剤として作用する。
【0011】
一方本発明において、Fe、NiO、ZnO、CuOを主成分原料とし、WOを加えて混合し、仮焼きしないで1040℃以上で焼成すると、FeとWOとが反応し、図7(D)に示すようにFeWOが生成する。このFeWOは、WOと異なり、1050℃という比較的低温で液相となるので、低温焼結化が可能となるのである。図8はFe-WOの2成分系の相図であり、1050℃でFeWOが液相となることを示している。
【0012】
本発明によれば、仮焼きや仮焼き後の粉砕工程が無くなるために、不純物が混入するチャンスが少なくなる上、低温焼成が可能となるので、フェライト原料成分中の不純物や粒度分布による影響が抑制され、異常粒成長を起こしにくくすることができる。このため、著しい磁気特性の劣化を同時に抑制することができる。
【0013】
また、必要な磁気特性を確保するための焼成温度領域が拡大するに伴い、フェライトコアの低温焼結も同時に実現できる。
【0014】
また、本発明の製造方法は、仮焼きと仮焼き後の粉砕といった工程が省略されるため、製造時間が短縮され、製造コストが削減される。
【0015】
本発明において、主成分原料として、Fe以外については、NiO、ZnO、CuO、MgOのうちのいずれかまたはこれらの2種以上を含むものとしてもよい。より具体的には、Ni-Cu-Zn系以外に、Ni-Zn系、Mg-Zn系、Mg-Cu-Zn系、Mg-Ni-Zn系フェライトにおいて、本発明が好適に適用される。
(2)本発明の製造方法を実施する場合、好ましくは、単元フェライトAFe(A=Ni、Cu、Znのうちのいずれか1つの金属)と、Feと、前記NiO、CuO、ZnOのうち前記Aを除く金属の酸化物とを混合してなる粉末を主成分とする。このように、Fe以外の金属酸化物の一部を最初からフェライトの形で混合すると、焼成の際に、600℃以上の温度に昇温したときのFeと他の金属酸化物との反応によってフェライトを生じる際の膨張、収縮の度合いが減少するので、製品の変形を抑制することができる。
)本発明による前記製造方法によって得られるスピネル型フェライトコアは、好ましくは、主成分として酸化鉄をFe換算で48.0〜49.7モル%、酸化銅をCuO換算で7.0〜11.0モル%、酸化亜鉛をZnO換算で15.7〜30.3モル%、酸化ニッケルを残りのモル%含み、副成分としてタングステンをWO換算で0.075〜0.7wt%含み、フェライトコア中の結晶粒子間の組成差が、前記ニッケル、銅、亜鉛のうちの少なくとも1元素以上の酸化物について最大1モル%以上の組成差を有するものである。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の製造方法の一実施の形態を、Ni-Cu-Zn系フェライトについて説明する。主成分の原料には、一例として、Fe、NiO、CuO、ZnOからなる混合粉末を用いる。また他の実施の形態として、単元フェライトAFe(AはNi、Cu、Zn)の1つを用い、これにFeと、A以外の金属の酸化物を加えたものを用いる。これらの主成分原料に対して、WOを加え、図7(B)に示すように、所定量秤量して湿式混合(配合)し(S1)、乾燥し(S2)、解砕する。この粉体にバインダーを加えて造粒し、顆粒を作成してコアを成形する(S3)。これを大気中1000〜1250℃で焼成して製品とする(S4)。
【0017】
[実施例1]
主成分の原料には、ZnFe、Fe、NiO、CuOを使用し、Fe=49.3モル%、NiO=21.0モル%、CuO=8.0モル%、ZnO=21.7モル%となるように配合し、さらに副成分としてWOを0.3wt%添加して原料粉末とした。この原料粉末をボールミルで湿式混合し、得られた混合粉末を乾燥し、乾粉とした後、PVA6%水溶液を10wt%添加して造粒した。そして20メッシュのふるいにより整粒して顆粒を作った。この顆粒を乾式圧縮成形機と金型を用いてリング状コアに成形した。これを大気中で1000〜1250℃で2時間焼成し、外径約18mm、内径約10mm、高さ約6mmのリング状コアを得た。
【0018】
[比較例1]
比較例として、表1において比較品1で示す組成のものについて、仮焼き工程を含む従来方法によりリング状コアを作製した。
【0019】
[磁気特性の測定]
このようにして得たリング状コアについて、インピーダンスアナライザ(ヒューレットパッカード社製4291A)により磁界0.4A/m印加し、室温で100kHzにおける初透磁率を測定した。飽和磁束密度は、理研電子株式会社製、直流磁化特性自動記録装置 Model MHS40により、室温で4kA/mの磁界を印加して測定した。
【0020】
[測定結果]
本発明の実施品1は、実施例1における焼成温度が1090℃である場合の製品であり、実施品1について、上記方法により測定した初透磁率(μi)、飽和磁束密度(Bs)を表1に示す。なお、初透磁率(μi)の目標値は、仮焼きの有るサンプル(比較品1)と比較して±25%、飽和磁束密度(Bs)の目標値は、仮焼きの有るサンプル(比較品1)と比較して±5%である。
【0021】
表1から分かるように、仮焼き工程を経る比較品1に比較し、実施品1は初透磁率(μi)、飽和磁束密度(Bs)共に目標値を満たし、コストの上でも30%削減でき、生産のリードタイムは50%削減できた。
【0022】
[焼成温度と密度との関係]
実施例1において、焼成温度を1040〜1150℃の間で変化させた場合の密度の変化を、WOを含まずかつ仮焼きを行わないものと対比して図1に示す。図1から明らかなように、本発明のようにWOを加えて仮焼きを省略した場合、WOを加えずかつ仮焼きを省略した場合に比較し、フェライトとして好適な5.0Mg/m以上の焼結体密度が得られる温度領域が拡大すると共に、フェライトコアの低温焼結化も同時に達成できることが分かる。本発明において望ましい焼成温度は1040〜1250℃、より好ましくは5.0Mg/m以上の焼結体密度が得られる1050℃以上で、かつ焼結体密度がほぼ飽和する1160℃以下である。
【0023】
[焼成温度と初透磁率との関係]
図2に実施例1の場合、焼成温度を1040〜1150℃の間で変化させた場合の初透磁率の変化を、WOを含まずかつ仮焼きを行わないものと対比して示す。図1から明らかなように、本発明のようにWOを加えかつ仮焼きを省略した場合、初透磁率の目標値である400±25%(300〜500)が得られる温度領域が拡大すると共に、WOを加えずかつ仮焼きを省略した場合に比較し、高い初透磁率が得られる焼成温度が低温度側に移っていることが分かる。
【0024】
【表1】
Figure 0003856722
【0025】
[実施例1の原料の変更]
主成分の原料として、実施例1のZnFeの代わりにZnOを用い、かつ各酸化物の組成、工程、コア形状は実施例1と同様になるようにしてサンプルを作製した。このようにして得られた焼結コアの密度および初透磁率を、焼成温度を種々に変えて測定した結果をそれぞれ図3、図4に示す。その結果、実施例1とほぼ同様の結果が得られた。
【0026】
[WOの添加量の影響]
実施例1で示した主原料を用い、工程、コア形状も同一とし、焼成温度も1000℃以上とし、WOの添加量を0〜1.0wt%の範囲で種々に変化させて各添加量における最大コア密度、最大初透磁率(各添加量において、異なる焼成温度で焼成したサンプルのうち最大のコア密度、最大初透磁率)を測定した。その結果を図5に示す。
【0027】
図5から、目標とするコア密度が5.0Mg/m、初透磁率400±25%満たすものは、WOの添加量が0.075〜0.7wt%であることが分かった。
【0028】
[主成分組成の影響]
主成分の原料として、実施例1の種類のものを用い、組成が表1の実施品2〜8に記載のものとなるように種々に変更し、副成分としてのWOの添加量は0.3wt%に固定し、実施例1と同様の工程でサンプルを作製し、初透磁率(μi)、飽和磁束密度(Bs)を測定した。また、比較のため、組成が近似したものについて、WOが無く、かつ仮焼き工程の有る従来工程により比較品2〜8のものを作製し、初透磁率(μi)、飽和磁束密度(Bs)を測定した。各サンプルについての特性測定の結果を表1に示す。
【0029】
表1より明らかなように、いずれの結果と比較しても、実施品のフェライト組成は、比較品と比較し、初透磁率と飽和磁束密度も目標値を満たし、生産のリードタイムを50%短縮でき、製造コストを30%削減できる。
【0030】
なお、本発明を実施する場合において、主成分組成の好適な範囲は、酸化鉄がFe換算で48.0〜49.7モル%、酸化銅がCuO換算で7.0〜11.0モル%、酸化亜鉛がZnO換算で15.7〜30.3モル%、酸化ニッケルが残りのモル%となるものである。
【0031】
Feが前記下限値未満であると初透磁率、飽和磁束密度が低下し、コアロスが増加する傾向がある。また、Feが前記上限値を超えると比抵抗の低下、焼結性の低下による初透磁率、飽和磁束密度の低下、コアロスの増加、安定化した量産が困難化するという傾向がある。
【0032】
CuOが前記下限値未満であると、焼結性が悪くなり、初透磁率、飽和磁束密度が低下し、コアロスが増大する傾向がある。また、CuOが前記上限値を超えると、初透磁率、飽和磁束密度が低下し、コアロスが増加する傾向がある。
【0033】
ZnOが前記下限値未満であると、初透磁率が低下し、コアロスが増大する傾向がある。また、ZnOが前記上限値を超えると、飽和磁束密度が低下し、キュリー点が低下することにより、コアロスが最小となる温度が低下し、コアロスが増加する傾向がある。
【0034】
しかしながら本発明は、FeとWOの存在により効果を発現させるものであって、所望の磁気特性は、主成分元素の組成により調整すればよく、Ni-Cu-Zn系フェライトのみならず、Ni-Zn系、Mg-Zn系、Mg-Cu-Zn系、Mg-Ni-Zn系フェライトにも応用可能である。
【0035】
[結晶粒子間の組成差]
実施品1において、フェライトコアの断面を研磨した面を走査型電子顕微鏡により撮像した反射電子像の模式図を図6(A)に示す。また、従来の仮焼き工程を有する製造方法により作製した比較品1のフェライトコアの前記反射電子像の模式図を図6(B)に示す。このような反射電子像においては、原子量の大きい重い粒子は明度が大きく(白く)写る傾向があり、原子量の小さい軽い粒子は明度が小さく(黒く)写る傾向がある。図6(A)、(B)の対比から分かるように、本発明による製造方法を用いたものは、従来方法により得たものに比較し、結晶粒子間の明度差が大きく、結晶粒子間の組成ばらつきが大きい。
【0036】
表2、表3は、それぞれ実施品1、比較品1について、各結晶粒子間の組成を、TEM-EDSを用いて測定した結果を示す。表2から分かるように、実施品1の場合、前記ニッケル、銅、亜鉛のうちの少なくとも1元素以上の酸化物について、結晶粒子間で1モル%以上の組成ばらつきを有する。一方、表3に示すように、比較品1の場合には、前記組成ばらつきが1モル%未満であることが判明した。
【0038】
【表2】
Figure 0003856722
【0039】
【発明の効果】
本発明によれば、仮焼きや仮焼き後の粉砕工程が無くなるために、不純物が混入するチャンスが少なくなる上、低温焼成が可能となるので、フェライト原料成分中の不純物や粒度分布による影響が抑制され、異常粒成長を起こしにくくすることができる。このため、著しい磁気特性の劣化を同時に抑制することができる。
【0040】
また、1040℃以上、1250℃以下での1回のみの焼成でFe の表面にFe WO の液相を生成させてフェライト焼結体を得る方法であり、必要な磁気特性を確保するための焼成温度領域が拡大するに伴い、フェライトコアの低温焼結も同時に実現できる。
【0041】
また、本発明の製造方法は、仮焼きと仮焼き後の粉砕といった工程が省略されるため、製造時間が短縮され、製造コストが削減される。
【0042】
【表3】
Figure 0003856722

【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における焼成温度と密度との関係を、WOを含まないものと対比して示す図である。
【図2】本発明の実施例1における焼成温度と初透磁率との関係を、WOを含まないものと対比して示す図である。
【図3】本発明の実施例1において、原料に単元フェライトを含ませた場合の焼成温度と密度との関係を、WOを含まないものと対比して示す図である。
【図4】本発明の実施例1において、原料に単元フェライトを含ませた場合の焼成温度と初透磁率との関係を、WOを含まないものと対比して示す図である。
【図5】本発明において、WOの添加量と焼結コア密度および初透磁率との関係を示す図である。
【図6】本発明の実施品1および比較品1の焼結コア断面を研磨した面を走査型電子顕微鏡により撮像した反射電子像の模式図である。
【図7】(A)、(B)はそれぞれ従来と本発明のフェライトコアの製造方法を示す工程図、(C)は仮焼き工程を含む従来の製造方法による場合の仮焼きによるフェライトの生成を説明する図、(D)は本発明による製造方法を用いた場合のFeとWOとの反応を説明する図である。
【図8】Fe-WOの2成分系の相図である。

Claims (3)

  1. Feと、これに金属酸化物の一種以上を加えたものとを主成分とし、
    副成分として、WOを、主成分に対して0.075〜0.7wt%加えた混合粉末を成形し、
    仮焼工程および仮焼工程後の粉砕工程を経ることなく、1040℃以上、1250℃以下での1回のみの焼成でFeの表面にFeWOの液相を生成させてフェライト焼結体とすることを特徴とするスピネル型フェライトコアの製造方法。
  2. Feと、これにNiO、CuO、ZnOのうちの一種以上を加えたものとを主成分とし、
    副成分として、WOを、主成分に対して0.075〜0.7wt%加えた混合粉末を成形し、
    仮焼工程および仮焼工程後の粉砕工程を経ることなく、1040℃以上、1250℃以下での1回のみの焼成でFeの表面にFeWOの液相を生成させてフェライト焼結体とすることを特徴とするスピネル型フェライトコアの製造方法。
  3. 単元フェライトAFe(A=Ni、Cu、Znのうちのいずれか1つの金属)と、Feと、前記NiO、CuO、ZnOのうち前記Aを除く金属の酸化物とを混合してなる粉末を主成分とし、
    副成分として、WOを、主成分に対して0.075〜0.7wt%加えた混合粉末を成形し、
    仮焼工程および仮焼工程後の粉砕工程を経ることなく、1040℃以上、1250℃以下での1回のみの焼成でFeの表面にFeWOの液相を生成させてフェライト焼結体とすることを特徴とするスピネル型フェライトコアの製造方法。
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