JPH0625123B2 - カルボスチリル誘導体−シクロデキストリン包接化合物 - Google Patents
カルボスチリル誘導体−シクロデキストリン包接化合物Info
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- JPH0625123B2 JPH0625123B2 JP60280107A JP28010785A JPH0625123B2 JP H0625123 B2 JPH0625123 B2 JP H0625123B2 JP 60280107 A JP60280107 A JP 60280107A JP 28010785 A JP28010785 A JP 28010785A JP H0625123 B2 JPH0625123 B2 JP H0625123B2
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Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、新規なカルボスチリル誘導体−シクロデキス
トリン包接化合物に関する。
トリン包接化合物に関する。
発明の開示 本発明のカルボスチリル誘導体−シクロデキストリン包
接化合物は、文献未載の新規化合物であつて、シクロデ
キストリンをホスト分子とし、これに下記一般式(1)
で表わされるカルボスチリル誘導体が包接されたもので
ある。
接化合物は、文献未載の新規化合物であつて、シクロデ
キストリンをホスト分子とし、これに下記一般式(1)
で表わされるカルボスチリル誘導体が包接されたもので
ある。
〔式中R1はフエニル環上にを有していてもよいベンゾ
イル基を示す。R2はフエニル環上に低級アルコキシ基
を有することのあるベンゾイル基を示す。〕 上記一般式(1)で表わされるカルボスチリル誘導体
は、新規の化合物である。該カルボスチリル誘導体は、
心筋の収縮を増加させる作用(陽性変力作用)を有し、
例えばうつ血性心不全等の心臓疾患の治療のための強心
剤として有用である。更に上記カルボスチリル誘導体
は、冠血流量増加作用をも有しており、また心拍数を増
加させないか又はその増加の程度が僅かであり、しかも
持続時間が長いという特長を併せ有している。
イル基を示す。R2はフエニル環上に低級アルコキシ基
を有することのあるベンゾイル基を示す。〕 上記一般式(1)で表わされるカルボスチリル誘導体
は、新規の化合物である。該カルボスチリル誘導体は、
心筋の収縮を増加させる作用(陽性変力作用)を有し、
例えばうつ血性心不全等の心臓疾患の治療のための強心
剤として有用である。更に上記カルボスチリル誘導体
は、冠血流量増加作用をも有しており、また心拍数を増
加させないか又はその増加の程度が僅かであり、しかも
持続時間が長いという特長を併せ有している。
シクロデキストリンをホスト分子とし、これに上記一般
式(1)で表わされるカルボスチリル誘導体を包接させ
た場合には、上記作用に加え、より安定で製剤化し易く
なると共に、生理的に支障のないpH領域にて極めて良
好な水溶性を示すものとなる。しかもこの化合物は副作
用も少ないものであり、従つて本発明の包接化合物は、
例えば注射剤の形態で有利に使用され得る。
式(1)で表わされるカルボスチリル誘導体を包接させ
た場合には、上記作用に加え、より安定で製剤化し易く
なると共に、生理的に支障のないpH領域にて極めて良
好な水溶性を示すものとなる。しかもこの化合物は副作
用も少ないものであり、従つて本発明の包接化合物は、
例えば注射剤の形態で有利に使用され得る。
上記一般式(1)において、R1及びR2で示される各
基は、具体的には以下の通りである。
基は、具体的には以下の通りである。
フェニル環上に水酸基を有していてもよいベンゾイル基
としては、ベンゾイル、2−,3−又は4−ヒドロキシ
ベンゾイル、3,4−ジヒドロキシベンゾイル、2,3
−ジヒドロキシベンゾイル、2,4−ジヒドロキシベン
ゾイル、2,6−ジヒドロキシベンゾイル、3,5−ジ
ヒドロキシベンゾイル、2,5−ジヒドロキシベンゾイ
ル、3,4,5−トリヒドロキシベンゾイル、2,4,
6−トリヒドロキシベンゾイル基等のフェニル環上に水
酸基を1〜3個有していてもよいベンゾイル基を例示で
きる。
としては、ベンゾイル、2−,3−又は4−ヒドロキシ
ベンゾイル、3,4−ジヒドロキシベンゾイル、2,3
−ジヒドロキシベンゾイル、2,4−ジヒドロキシベン
ゾイル、2,6−ジヒドロキシベンゾイル、3,5−ジ
ヒドロキシベンゾイル、2,5−ジヒドロキシベンゾイ
ル、3,4,5−トリヒドロキシベンゾイル、2,4,
6−トリヒドロキシベンゾイル基等のフェニル環上に水
酸基を1〜3個有していてもよいベンゾイル基を例示で
きる。
フェニル環上に低級アルコキシ基を有することのあるベ
ンゾイル基としては、ベンゾイル、2−,3−又は4−
メトキシベンゾイル、2−,3−又は4−エトキシベン
ゾイル、4−イソプロポキシベンゾイル、4−ペンチル
オキシベンゾイル、4−ヘキシルオキシベンゾイル、
3,4−ジメトキシベンゾイル、3,4−ジエトキシベ
ンゾイル、2,5−ジメトキシベンゾイル、2,6−ジ
メトキシベンゾイル基等のフエニル環上に炭素数1〜6
の直鎖又は分枝鎖アルコキシ基を1〜2個有することの
あるベンゾイル基を例示できる。
ンゾイル基としては、ベンゾイル、2−,3−又は4−
メトキシベンゾイル、2−,3−又は4−エトキシベン
ゾイル、4−イソプロポキシベンゾイル、4−ペンチル
オキシベンゾイル、4−ヘキシルオキシベンゾイル、
3,4−ジメトキシベンゾイル、3,4−ジエトキシベ
ンゾイル、2,5−ジメトキシベンゾイル、2,6−ジ
メトキシベンゾイル基等のフエニル環上に炭素数1〜6
の直鎖又は分枝鎖アルコキシ基を1〜2個有することの
あるベンゾイル基を例示できる。
一般式(1)のカルボスチリル誘導体は、種々の方法で
合成され得るが、例えば下記反応行程式に示される方法
で製造される。
合成され得るが、例えば下記反応行程式に示される方法
で製造される。
反応行程式 〔式中R1及びR2は前記に同じ。Xはハロゲン原子を
示す。〕 一般式(2)の化合物と一般式(3)の化合物の反応
は、適当な溶媒中塩基性化合物の存在下に行なわれる。
ここで使用される塩基性化合物としては、例えば水素化
ナトリウム、金属カリウム、金属ナトリウム、ナトリウ
ムアミド、カリウムアミド等のアルカリ金属化合物、リ
チウム、n−ブチルリチウム等のリチウム化合物等を例
示できる。使用される溶媒としては、ジオキサン、ジエ
チレングリコールジメチルエーテル、ジエチルエーテ
ル、テトラヒドロフラン等のエーテル類、ベンゼン、ト
ルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、ジメチルホル
ムアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルリン酸
トリアミド等の極性溶媒等を例示できる。一般式(3)
の化合物の使用量としては、一般式(2)の化合物に対
して通常少なくとも等モル、好ましくは等モル〜2倍モ
ル程度とするのがよい。該反応は、通常−20〜70
℃、好ましくは−20℃〜室温付近にて好適に進行し、
一般に数分〜12時間程度にて終了する。
示す。〕 一般式(2)の化合物と一般式(3)の化合物の反応
は、適当な溶媒中塩基性化合物の存在下に行なわれる。
ここで使用される塩基性化合物としては、例えば水素化
ナトリウム、金属カリウム、金属ナトリウム、ナトリウ
ムアミド、カリウムアミド等のアルカリ金属化合物、リ
チウム、n−ブチルリチウム等のリチウム化合物等を例
示できる。使用される溶媒としては、ジオキサン、ジエ
チレングリコールジメチルエーテル、ジエチルエーテ
ル、テトラヒドロフラン等のエーテル類、ベンゼン、ト
ルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、ジメチルホル
ムアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルリン酸
トリアミド等の極性溶媒等を例示できる。一般式(3)
の化合物の使用量としては、一般式(2)の化合物に対
して通常少なくとも等モル、好ましくは等モル〜2倍モ
ル程度とするのがよい。該反応は、通常−20〜70
℃、好ましくは−20℃〜室温付近にて好適に進行し、
一般に数分〜12時間程度にて終了する。
上記の反応において、R1がフェニル低級アルコキシ基
を有するベンゾイル基準である化合物(3)を原料とし
て用いた場合、対応する化合物(1)が得られるが、こ
の化合物(1)を接触還元することによっても、R1が
水酸基を有するベンゾイル基である化合物(1)を製造
することができる。
を有するベンゾイル基準である化合物(3)を原料とし
て用いた場合、対応する化合物(1)が得られるが、こ
の化合物(1)を接触還元することによっても、R1が
水酸基を有するベンゾイル基である化合物(1)を製造
することができる。
上記接触還元は、通常の脱フエニル低級アルキル化反応
の条件を広く採用でき、例えば適当な溶媒中パラジウム
−炭素、パラジウム−黒、白金黒等の接触還元触媒の存
在下0℃〜室温付近にて0.5〜5時間程度で実施され
る。ここで溶媒としては例えば水、メタノール、エタノ
ール、イソプロパノール等の低級アルコール類、ジオキ
サン、テトラヒドロフラン等のエーテル類、酢酸、ジメ
チルホルムアミド等の極性溶媒又はこれらの混合溶媒を
挙げることができる。接触還元触媒は、原料化合物に対
して通常10〜50重量%程度用いられる。またこの反
応系内に濃塩酸等の酸を添加することにより該反応を促
進させることができる。斯くして本発明で使用される上
記一般式(1)のカルボスチリル誘導体が製造される。
の条件を広く採用でき、例えば適当な溶媒中パラジウム
−炭素、パラジウム−黒、白金黒等の接触還元触媒の存
在下0℃〜室温付近にて0.5〜5時間程度で実施され
る。ここで溶媒としては例えば水、メタノール、エタノ
ール、イソプロパノール等の低級アルコール類、ジオキ
サン、テトラヒドロフラン等のエーテル類、酢酸、ジメ
チルホルムアミド等の極性溶媒又はこれらの混合溶媒を
挙げることができる。接触還元触媒は、原料化合物に対
して通常10〜50重量%程度用いられる。またこの反
応系内に濃塩酸等の酸を添加することにより該反応を促
進させることができる。斯くして本発明で使用される上
記一般式(1)のカルボスチリル誘導体が製造される。
本発明において、ホスト分子として用いられるシクロデ
キストリンとしては、例えばα−シクロデキストリン、
β−シクロデキストリン、γ−シクロデキストリン、O
−ジメチル、α−又はβ−シクロデキストリン、O−ジ
エチル、α−又はβ−シクロデキストリン、O−ジ−n
−プロピル α−又はβ−シクロデキストリン、O−ジ
−n−ブチル α−又はβ−シクロデキストリン、O−
ジ−tert−ブチル α−又はβ−シクロデキストリン、
O−ジペンチル α−又はβ−シクロデキストリン、O
−ジヘキシル α−又はβ−シクロデキストリン、O−
メチル α−又はβ−シクロデキストリン、O−エチル
α−又はβ−シクロデキストリン、O−n−プロピル
α−又はβ−シクロデキストリン、O−n−ブチル
α−又はβ−シクロデキストリン、O−n−ペンチル
α−又はβ−シクロデキストリン、O−n−ヘキシル
α−又はβ−シクロデキストリン、O−トリメチル α
−又はβ−シクロデキストリン、O−トリエチル α−
又はβ−シクロデキストリン等の炭素数1〜6の直鎖又
は分枝鎖状アルキル基が1〜3個置換したα−又はβ−
シクロデキストリン類、O−ヒドロキシメチル α−又
はβ−シクロデキストリン、O−(2−ヒドロキシエチ
ル) α−又はβ−シクロデキストリン、O−(2−ヒ
ドロキシプロピル) α−又はβ−シクロデキストリ
ン、O−(3−ヒドロキシプロピル) α−又はβ−シ
クロデキストリン、O−(4−ヒドロキシブチル) α
−又はβ−シクロデキストリン、O−(5−ヒドロキシ
ペンチル) α−又はβ−シクロデキストリン、O−
(6−ヒドロキシヘキシル) α−又はβ−シクロデキ
ストリン、O−(ジヒドロキシメチル) α−又はβ−
シクロデキストリン、O−(2,2−ジヒドロキシエチ
ル) α−又はβ−シクロデキストリン、O−(1,2
−ジヒドロキシエチル) α−又はβ−シクロデキスト
リン、O−(2,3−ジヒドロキシプロピル) α−又
はβ−シクロデキストリン、O−(3,3−ジヒドロキ
シプロピル) α−又はβ−シクロデキストリン、O−
(4,4−ジヒドロキシブチル) α−又はβ−シクロ
デキストリン、O−(トリヒドロキシメチル) α−又
はβ−シクロデキストリン、O−(1,2,2−トリヒ
ドロキシエチル) α−又はβ−シクロデキストリン、
O−(1,2,3−トリヒドロキシプロピル) α−又
はβ−シクロデキストリン、O−(1,3,4−トリヒ
ドロキシブチル) α−又はβ−シクロデキストリン、
O−(4,5,6−トリヒドロキシヘキシル) α−又
はβ−シクロデキストリン等の置換基としてヒドロキシ
基を1〜3個有する炭素数1〜6の直鎖又は分枝鎖状ア
ルキル基が1〜3個置換したα−又はβ−シクロデキス
トリン類等を挙げることができる。
キストリンとしては、例えばα−シクロデキストリン、
β−シクロデキストリン、γ−シクロデキストリン、O
−ジメチル、α−又はβ−シクロデキストリン、O−ジ
エチル、α−又はβ−シクロデキストリン、O−ジ−n
−プロピル α−又はβ−シクロデキストリン、O−ジ
−n−ブチル α−又はβ−シクロデキストリン、O−
ジ−tert−ブチル α−又はβ−シクロデキストリン、
O−ジペンチル α−又はβ−シクロデキストリン、O
−ジヘキシル α−又はβ−シクロデキストリン、O−
メチル α−又はβ−シクロデキストリン、O−エチル
α−又はβ−シクロデキストリン、O−n−プロピル
α−又はβ−シクロデキストリン、O−n−ブチル
α−又はβ−シクロデキストリン、O−n−ペンチル
α−又はβ−シクロデキストリン、O−n−ヘキシル
α−又はβ−シクロデキストリン、O−トリメチル α
−又はβ−シクロデキストリン、O−トリエチル α−
又はβ−シクロデキストリン等の炭素数1〜6の直鎖又
は分枝鎖状アルキル基が1〜3個置換したα−又はβ−
シクロデキストリン類、O−ヒドロキシメチル α−又
はβ−シクロデキストリン、O−(2−ヒドロキシエチ
ル) α−又はβ−シクロデキストリン、O−(2−ヒ
ドロキシプロピル) α−又はβ−シクロデキストリ
ン、O−(3−ヒドロキシプロピル) α−又はβ−シ
クロデキストリン、O−(4−ヒドロキシブチル) α
−又はβ−シクロデキストリン、O−(5−ヒドロキシ
ペンチル) α−又はβ−シクロデキストリン、O−
(6−ヒドロキシヘキシル) α−又はβ−シクロデキ
ストリン、O−(ジヒドロキシメチル) α−又はβ−
シクロデキストリン、O−(2,2−ジヒドロキシエチ
ル) α−又はβ−シクロデキストリン、O−(1,2
−ジヒドロキシエチル) α−又はβ−シクロデキスト
リン、O−(2,3−ジヒドロキシプロピル) α−又
はβ−シクロデキストリン、O−(3,3−ジヒドロキ
シプロピル) α−又はβ−シクロデキストリン、O−
(4,4−ジヒドロキシブチル) α−又はβ−シクロ
デキストリン、O−(トリヒドロキシメチル) α−又
はβ−シクロデキストリン、O−(1,2,2−トリヒ
ドロキシエチル) α−又はβ−シクロデキストリン、
O−(1,2,3−トリヒドロキシプロピル) α−又
はβ−シクロデキストリン、O−(1,3,4−トリヒ
ドロキシブチル) α−又はβ−シクロデキストリン、
O−(4,5,6−トリヒドロキシヘキシル) α−又
はβ−シクロデキストリン等の置換基としてヒドロキシ
基を1〜3個有する炭素数1〜6の直鎖又は分枝鎖状ア
ルキル基が1〜3個置換したα−又はβ−シクロデキス
トリン類等を挙げることができる。
炭素数1〜6の直鎖又は分枝鎖状アルキル基が1〜3個
置換したα−又はβ−シクロデキストリン類及び置換基
としてヒドロキシ基を1〜3個有する炭素数1〜6の直
鎖又は分枝鎖状アルキル基が1〜3個置換したα−又は
β−シクロデキストリン類は、例えば糖、デンプン等を
アルキル化又はヒドロキシアルキル化する従来公知の方
法を採用することにより製造され得る。その代表例を示
せば、α−シクロデキストリン又はβ−シクロデキスト
リンとアルキル化剤とを塩基性化合物の存在下、適当な
溶媒中で反応させればよい。
置換したα−又はβ−シクロデキストリン類及び置換基
としてヒドロキシ基を1〜3個有する炭素数1〜6の直
鎖又は分枝鎖状アルキル基が1〜3個置換したα−又は
β−シクロデキストリン類は、例えば糖、デンプン等を
アルキル化又はヒドロキシアルキル化する従来公知の方
法を採用することにより製造され得る。その代表例を示
せば、α−シクロデキストリン又はβ−シクロデキスト
リンとアルキル化剤とを塩基性化合物の存在下、適当な
溶媒中で反応させればよい。
ここでアルキル化剤としては、例えば一般式 R3X 〔式中R3はヒドロキシ基を1〜3個有することのある
炭素数1〜6の直鎖又は分枝鎖状アルキル基、Xはハロ
ゲン原子を示す。〕 で表わされる化合物、ジメチル硫酸、ジエチル硫酸等の
ジ低級アルキル硫酸、エチレンオキシド、プロピレンオ
キシド、1,2−エポキシブタン、2,3−エポキシブ
タン等の低級アルキル基が置換していてもよいエチレン
オキシド類等を挙げることができる。
炭素数1〜6の直鎖又は分枝鎖状アルキル基、Xはハロ
ゲン原子を示す。〕 で表わされる化合物、ジメチル硫酸、ジエチル硫酸等の
ジ低級アルキル硫酸、エチレンオキシド、プロピレンオ
キシド、1,2−エポキシブタン、2,3−エポキシブ
タン等の低級アルキル基が置換していてもよいエチレン
オキシド類等を挙げることができる。
塩基性化合物としては、従来公知のものを広く使用で
き、例えば水酸化バリウム、水素化ナトリウム、水素化
カリウム、金属ナトリウム、金属カリウム、ナトリウム
アミド、カリウムアミド、水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナト
リウム、炭酸水素カリウム等の無機塩基等が挙げられ
る。
き、例えば水酸化バリウム、水素化ナトリウム、水素化
カリウム、金属ナトリウム、金属カリウム、ナトリウム
アミド、カリウムアミド、水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナト
リウム、炭酸水素カリウム等の無機塩基等が挙げられ
る。
また溶媒としては、具体的にはジオキサン、テトラヒド
ロフラン、ジエチルエーテル、ジエチレングリコールジ
メチルエーテル等のエーテル類、ベンゼン、トルエン、
キシレン、クロロベンゼン等の芳香族炭化水素類、ジメ
チルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチ
ルリン酸トリアミド等の極性溶媒又はこれらの混合溶媒
等を例示できる。尚、アルキル化剤として低級アルキル
基が置換していてもよいエチレンオキシド類を使用する
場合には、溶媒として水を使用してもよい。
ロフラン、ジエチルエーテル、ジエチレングリコールジ
メチルエーテル等のエーテル類、ベンゼン、トルエン、
キシレン、クロロベンゼン等の芳香族炭化水素類、ジメ
チルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチ
ルリン酸トリアミド等の極性溶媒又はこれらの混合溶媒
等を例示できる。尚、アルキル化剤として低級アルキル
基が置換していてもよいエチレンオキシド類を使用する
場合には、溶媒として水を使用してもよい。
α−シクロデキストリン又はβ−シクロデキストリンと
アルキル化剤との反応は、通常0〜100℃付近、好ま
しくは0〜70℃付近にて好適に進行し、一般に1〜1
20時間程度で完結する。アルキル化剤の使用量として
は、α−シクロデキストリン又はβ−シクロデキストリ
ンに対して通常少なくとも等モル程度、好ましくは等モ
ル〜大過剰量とするのがよい。
アルキル化剤との反応は、通常0〜100℃付近、好ま
しくは0〜70℃付近にて好適に進行し、一般に1〜1
20時間程度で完結する。アルキル化剤の使用量として
は、α−シクロデキストリン又はβ−シクロデキストリ
ンに対して通常少なくとも等モル程度、好ましくは等モ
ル〜大過剰量とするのがよい。
本発明のカルボスチリル誘導体−シクロデキストリン包
接化合物は、例えば次に示す方法で製造される。まずシ
クロデキストリンを水に溶解するか又はスラリー状に懸
濁させてシクロデキストリンの水溶液又は水懸濁駅を調
製する。次に該水溶液又は水懸濁液に上記カルボスチリ
ル誘導体をそのまま添加するか又は該誘導体を水と相溶
性のある有機溶媒に溶解した液を添加し、よく振盪又は
混練すればよい。本発明では、シクロデキストリンを水
に溶解させた状態で使用するのが好ましい。水と相溶性
のある有機溶媒としては、例えばメタノール、エタノー
ル、イソプロパノール等のアルコール類、ジメチルホル
ムアミド、ジメチルアセトアミド等の非プロトン性溶
媒、アセトン、アセトニトリル、ジエチルエーテル等が
挙げられる。一般式(1)のカルボスチリル誘導体とシ
クロデキストリンとの使用割合としては、特に限定され
ず広い範囲内で適宜選択できるが、通常前者に対して後
者を等モル量以上とするのがよい。振盪又は混練は、通
常室温〜100℃付近、好ましくは室温〜50℃付近に
て行なうのがよい。上記振盪又は混練は、通常30分〜
5時間程度行なわれ、その後反応混合物を過又は減圧
濃縮して目的とする本発明の包接化合物が製造される。
接化合物は、例えば次に示す方法で製造される。まずシ
クロデキストリンを水に溶解するか又はスラリー状に懸
濁させてシクロデキストリンの水溶液又は水懸濁駅を調
製する。次に該水溶液又は水懸濁液に上記カルボスチリ
ル誘導体をそのまま添加するか又は該誘導体を水と相溶
性のある有機溶媒に溶解した液を添加し、よく振盪又は
混練すればよい。本発明では、シクロデキストリンを水
に溶解させた状態で使用するのが好ましい。水と相溶性
のある有機溶媒としては、例えばメタノール、エタノー
ル、イソプロパノール等のアルコール類、ジメチルホル
ムアミド、ジメチルアセトアミド等の非プロトン性溶
媒、アセトン、アセトニトリル、ジエチルエーテル等が
挙げられる。一般式(1)のカルボスチリル誘導体とシ
クロデキストリンとの使用割合としては、特に限定され
ず広い範囲内で適宜選択できるが、通常前者に対して後
者を等モル量以上とするのがよい。振盪又は混練は、通
常室温〜100℃付近、好ましくは室温〜50℃付近に
て行なうのがよい。上記振盪又は混練は、通常30分〜
5時間程度行なわれ、その後反応混合物を過又は減圧
濃縮して目的とする本発明の包接化合物が製造される。
本発明の包接化合物は、水に対する溶解度が向上される
と共に、熱や紫外線に対する安定性も向上されたもので
ある。また本発明の包接化合物は苦味も有していない。
と共に、熱や紫外線に対する安定性も向上されたもので
ある。また本発明の包接化合物は苦味も有していない。
本発明の包接化合物は、そのままであるいは慣用の製剤
担体と共に動物及び人に付与することができる。投与単
位形態としては特に限定がなく、必要に応じ適宜選択し
て使用される。斯かる投与単位形態としては錠剤、顆粒
剤、経口用溶液等の経口剤、注射剤等の非経口剤等を例
示できる。投与されるべき有効成分の量としては、特に
限定がなく広い範囲から適宜選択されるが、所期の効果
を発揮するためには1日当り体重1kg当り1〜10mgと
するのがよい。また投与単位形態中に有効成分を50〜
500mg含有せしめるのがよい。
担体と共に動物及び人に付与することができる。投与単
位形態としては特に限定がなく、必要に応じ適宜選択し
て使用される。斯かる投与単位形態としては錠剤、顆粒
剤、経口用溶液等の経口剤、注射剤等の非経口剤等を例
示できる。投与されるべき有効成分の量としては、特に
限定がなく広い範囲から適宜選択されるが、所期の効果
を発揮するためには1日当り体重1kg当り1〜10mgと
するのがよい。また投与単位形態中に有効成分を50〜
500mg含有せしめるのがよい。
本発明において錠剤、カプセル剤、経口用溶液等の経口
剤は常法に従つて製造される。例えば錠剤は、本発明の
包接化合物をゼラチン、澱粉、乳糖、ステアリン酸マグ
ネシウム、滑石、アラビアゴム等の通常の製剤学的賦形
剤と混合し、賦形される。カプセル剤は、本発明の包接
化合物を不活性の製剤充填剤もしくは希釈剤と混合し、
硬質ゼラチンカプセル、軟質カプセル等に充填される。
シロツプ剤もしくはエリキシア剤は、本発明の包接化合
物を蔗糖等の甘味剤、メチル−及びプロピルパラベン類
等の防腐剤、着色剤、調味剤等と混合して製造される。
また非経口剤は常法に従つて製造される。例えば、注射
剤として調製される場合には、液剤及び懸濁剤は殺菌さ
れ、且つ血液と等張であるのが好ましく、これら液剤、
乳剤及び懸濁剤の形態に成形するに際しては、希釈剤と
してこの分野において慣用されているものをすべて使用
でき、例えば水、エチルアルコール、プロピレングリコ
ール、エトキシ化イソステアリルアルコール、ポリオキ
シ化イソステアリルアルコール、ポリオキシエチレンソ
ルビタン脂肪酸エステル類等を挙げることができる。
尚、この場合等張性の溶液を調製するに充分な量の食
塩、ブトウ糖あるいはグリセリンを医薬製剤中に含有せ
しめてもよく、また通常の溶解補助剤、緩衝剤、無痛化
剤等を添加してもよい。更に必要に応じて着色剤、保存
剤、香料、風味剤、甘味剤等や他の医薬品を該製剤中に
含有せしめてもよい。更に安定性を高めるために非経口
剤は、充填後に冷凍され、この分野で公知の凍結乾燥技
術により水を除去することができる。而して使用直前に
凍結乾燥粉末を再調製することもできる。
剤は常法に従つて製造される。例えば錠剤は、本発明の
包接化合物をゼラチン、澱粉、乳糖、ステアリン酸マグ
ネシウム、滑石、アラビアゴム等の通常の製剤学的賦形
剤と混合し、賦形される。カプセル剤は、本発明の包接
化合物を不活性の製剤充填剤もしくは希釈剤と混合し、
硬質ゼラチンカプセル、軟質カプセル等に充填される。
シロツプ剤もしくはエリキシア剤は、本発明の包接化合
物を蔗糖等の甘味剤、メチル−及びプロピルパラベン類
等の防腐剤、着色剤、調味剤等と混合して製造される。
また非経口剤は常法に従つて製造される。例えば、注射
剤として調製される場合には、液剤及び懸濁剤は殺菌さ
れ、且つ血液と等張であるのが好ましく、これら液剤、
乳剤及び懸濁剤の形態に成形するに際しては、希釈剤と
してこの分野において慣用されているものをすべて使用
でき、例えば水、エチルアルコール、プロピレングリコ
ール、エトキシ化イソステアリルアルコール、ポリオキ
シ化イソステアリルアルコール、ポリオキシエチレンソ
ルビタン脂肪酸エステル類等を挙げることができる。
尚、この場合等張性の溶液を調製するに充分な量の食
塩、ブトウ糖あるいはグリセリンを医薬製剤中に含有せ
しめてもよく、また通常の溶解補助剤、緩衝剤、無痛化
剤等を添加してもよい。更に必要に応じて着色剤、保存
剤、香料、風味剤、甘味剤等や他の医薬品を該製剤中に
含有せしめてもよい。更に安定性を高めるために非経口
剤は、充填後に冷凍され、この分野で公知の凍結乾燥技
術により水を除去することができる。而して使用直前に
凍結乾燥粉末を再調製することもできる。
実施例 以下に参考例及び実施例を挙げる。
参考例 β−シクロデキストリン34.6gに14.1%水酸化
ナトリウム水溶液75mを加え、室温攪拌下プロピレ
ンオキシド5.35gを徐々に加える。その後室温にて
1時間、更に60℃にて1時間攪拌反応後、反応混合物
を塩酸にて中和する。透析法にて無機物を除去し、次い
で凍結乾燥して白色粉末状のヘプタキス〔6−O−(2
−ヒドロキシプロピル)〕−β−シクロデキストリン3
0.6gを得る。
ナトリウム水溶液75mを加え、室温攪拌下プロピレ
ンオキシド5.35gを徐々に加える。その後室温にて
1時間、更に60℃にて1時間攪拌反応後、反応混合物
を塩酸にて中和する。透析法にて無機物を除去し、次い
で凍結乾燥して白色粉末状のヘプタキス〔6−O−(2
−ヒドロキシプロピル)〕−β−シクロデキストリン3
0.6gを得る。
実施例1 1−(4−ヒドロキシベンゾイル)−6−〔4−(3,
4−ジメトキシベンゾイル)−1−ピペラジニル〕−
3,4−ジヒドロカルボスチリル(以下「化合物I」と
いう)1.0g、ヘプタキス〔6−O−(2−ヒドロキ
シプロピル)〕−β−シクロデキストリン(以下「シク
ロデキストリンA」という)7.5g及びブドウ糖1.
8gに水を加えて溶解し、50mの溶液とする。0.
2μmのメンブランフイルターを用いて無菌過し、化
合物I−シクロデキストリンA包接化合物の注射液を得
る。
4−ジメトキシベンゾイル)−1−ピペラジニル〕−
3,4−ジヒドロカルボスチリル(以下「化合物I」と
いう)1.0g、ヘプタキス〔6−O−(2−ヒドロキ
シプロピル)〕−β−シクロデキストリン(以下「シク
ロデキストリンA」という)7.5g及びブドウ糖1.
8gに水を加えて溶解し、50mの溶液とする。0.
2μmのメンブランフイルターを用いて無菌過し、化
合物I−シクロデキストリンA包接化合物の注射液を得
る。
この包接化合物は、化合物I:シクロデキストリンA=
2:5のモル比で成るものである。
2:5のモル比で成るものである。
実施例2 1−ベンゾイル−6−〔4−(3,4−ジメトキシベン
ゾイル)−1−ピペラジニル−3,4−ジヒドロカルボ
スチリル(以下「化合物II」という)1.0g、シクロ
デキストリンA8.5g及びブドウ糖1.8gに水を加
えて溶解し、50mの溶液とする。0.2μmのメン
ブランフイルターを用いて無菌過し、化合物II−シク
ロデキストリンA包接化合物の注射液を得る。
ゾイル)−1−ピペラジニル−3,4−ジヒドロカルボ
スチリル(以下「化合物II」という)1.0g、シクロ
デキストリンA8.5g及びブドウ糖1.8gに水を加
えて溶解し、50mの溶液とする。0.2μmのメン
ブランフイルターを用いて無菌過し、化合物II−シク
ロデキストリンA包接化合物の注射液を得る。
この包接化合物は、化合物II:シクロデキストリンA=
2:5のモル比で成るものである。
2:5のモル比で成るものである。
実施例3 化合物I及びヘプタキス(2,6−O−ジメチル)−β
−シクロデキストリン(以下「シクロデキストリンB」
という)を用い、実施例1と同様にして化合物I−シク
ロデキストリンB包接化合物の注射液を得る。
−シクロデキストリン(以下「シクロデキストリンB」
という)を用い、実施例1と同様にして化合物I−シク
ロデキストリンB包接化合物の注射液を得る。
この包接化合物は、化合物I:シクロデキストリンB=
2:3のモル比で成るものである。
2:3のモル比で成るものである。
実施例4 化合物I及びβ−シクロデキストリンを用い、実施例1
と同様にして化合物I−β−シクロデキストリン包接化
合物の注射液を得る。
と同様にして化合物I−β−シクロデキストリン包接化
合物の注射液を得る。
この包接化合物は、化合物I:β−シクロデキストリン
=2:5のモル比で成るものである。
=2:5のモル比で成るものである。
実施例5 化合物I及びα−シクロデキストリンを用い、実施例1
と同様にして化合物I−α−シクロデキストリン包接化
合物の注射液を得る。
と同様にして化合物I−α−シクロデキストリン包接化
合物の注射液を得る。
実施例6 化合物I及びγ−シクロデキストリンを用い、実施例1
と同様にして化合物I−γ−シクロデキストリン包接化
合物の注射液を得る。
と同様にして化合物I−γ−シクロデキストリン包接化
合物の注射液を得る。
比較例1 6−〔4−(3,4−ジメトキシベンゾイル)−1−ピ
ペラジニル〕−3,4−ジヒドロカルボスチリル(以下
「化合物III」という)及びシクロデキストリンAを用
い、実施例1と同様にして化合物III−シクロデキスト
リンA包接化合物の注射液を得る。
ペラジニル〕−3,4−ジヒドロカルボスチリル(以下
「化合物III」という)及びシクロデキストリンAを用
い、実施例1と同様にして化合物III−シクロデキスト
リンA包接化合物の注射液を得る。
この包接化合物は、化合物III:シクロデキストリンA
=1:11のモル比で成るものである。
=1:11のモル比で成るものである。
比較例2 化合物III及びシクロデキストリンBを用い、実施例1
と同様にして化合物III−シクロデキストリンB包接化
合物の注射液を得る。
と同様にして化合物III−シクロデキストリンB包接化
合物の注射液を得る。
この包接化合物は、化合物III:シクロデキストリンB
=2:11のモル比で成るものである。
=2:11のモル比で成るものである。
比較例3 化合物III及びβ−シクロデキストリンを用い、実施例
1と同様にして化合物III−β−シクロデキストリン包
接化合物の注射液を得る。
1と同様にして化合物III−β−シクロデキストリン包
接化合物の注射液を得る。
この包接化合物は、化合物III:β−シクロデキストリ
ン=3:22のモル比で成るものである。
ン=3:22のモル比で成るものである。
実施例7 β−シクロデキストリン、シクロデキストリンA及びシ
クロデキストリンBの各種濃度の水溶液を調製し、化合
物I、化合物II又は化合物IIIを過剰に加え、約4時間
室温にて振盪する。得られる懸濁液を孔径0.2μmの
メンブランフイルターを用いて過後、得られる溶液中
の化合物I、化合物II又は化合物IIIの濃度を高速液体
クロマトグラフ法〔検出器;紫外吸光光度計,測定波長
254nm,島津製作所SPD−2A、カラム;ヌクレ
オシル5C18,ナーゲル社製,内径4.6mm×1.5
cm、移動層;1%酢酸/メタノール=3/4、内部標準
物質;n−プロピルパラベン〕にて測定する。結果を下
記第1表、第2表及び第3表に示す。
クロデキストリンBの各種濃度の水溶液を調製し、化合
物I、化合物II又は化合物IIIを過剰に加え、約4時間
室温にて振盪する。得られる懸濁液を孔径0.2μmの
メンブランフイルターを用いて過後、得られる溶液中
の化合物I、化合物II又は化合物IIIの濃度を高速液体
クロマトグラフ法〔検出器;紫外吸光光度計,測定波長
254nm,島津製作所SPD−2A、カラム;ヌクレ
オシル5C18,ナーゲル社製,内径4.6mm×1.5
cm、移動層;1%酢酸/メタノール=3/4、内部標準
物質;n−プロピルパラベン〕にて測定する。結果を下
記第1表、第2表及び第3表に示す。
実施例8 上記実施例1〜4及び比較例1〜3で得られた各種包接
化合物の安定度定数を次に示す方法に従つて求める。即
ち、ヒグチらの方法〔T.Higuchi,K.A.Connors,Advan.An
al.Chem.Instr.,4,117(1965)〕に従い溶解度相図を作成
し、下式から見掛けの安定度定数(K)を算出する。結
果を下記第4表に示す。
化合物の安定度定数を次に示す方法に従つて求める。即
ち、ヒグチらの方法〔T.Higuchi,K.A.Connors,Advan.An
al.Chem.Instr.,4,117(1965)〕に従い溶解度相図を作成
し、下式から見掛けの安定度定数(K)を算出する。結
果を下記第4表に示す。
〔C〕=y−y0(モル/) 〔A〕=y0(モル/) 〔B〕=x−(y−y0(モル/) ここで x=加えられたシクロデキストリンの濃度 y=シクロデキストリン溶液中におけるカルボスチリル
誘導体の飽和濃度 y0=純水におけるカルボスチリル誘導体の飽和濃度で
ある。
誘導体の飽和濃度 y0=純水におけるカルボスチリル誘導体の飽和濃度で
ある。
実施例9 体重9〜15kgの雌雄の雑種成犬を用いた。犬をペント
バルビタール・ナトリウム30mg/kgの静脈内投与によ
り麻酔し、引き続きペントバルビタール・ナトリウム4
mg/kg/hrで静脈内に持続注入、一定の麻酔深度を保つ
た。人工呼吸器を用いて、1分間18回の呼吸数、20
m/kgの吸気量の条件で人工呼吸し、開胸した。左心
室収縮力は左心室外壁に装着したアーチ型ストレインゲ
ージを介して測定した。左大腿動脈にポリエチレンチユ
ーブを挿入して圧トランスデユーサーを介して全身血圧
を測定し、全てのパラメーターはインク書き記録計上に
記録した。上記実施例1及び2で得られた注射液を、大
腿動脈に挿入したカテーテルを介して投与した。本発明
の包接化合物の変力作用は該化合物投与の1分後、5分
後、10分後、30分後及び60分後に該化合物投与前
の発生張力に対する%変化として表わした。結果を下記
第5表に示す。
バルビタール・ナトリウム30mg/kgの静脈内投与によ
り麻酔し、引き続きペントバルビタール・ナトリウム4
mg/kg/hrで静脈内に持続注入、一定の麻酔深度を保つ
た。人工呼吸器を用いて、1分間18回の呼吸数、20
m/kgの吸気量の条件で人工呼吸し、開胸した。左心
室収縮力は左心室外壁に装着したアーチ型ストレインゲ
ージを介して測定した。左大腿動脈にポリエチレンチユ
ーブを挿入して圧トランスデユーサーを介して全身血圧
を測定し、全てのパラメーターはインク書き記録計上に
記録した。上記実施例1及び2で得られた注射液を、大
腿動脈に挿入したカテーテルを介して投与した。本発明
の包接化合物の変力作用は該化合物投与の1分後、5分
後、10分後、30分後及び60分後に該化合物投与前
の発生張力に対する%変化として表わした。結果を下記
第5表に示す。
実施例10 次に示す供試化合物No.1〜4につき、上記実施例9と
同様にして試験を行ない、各化合物の陽性変力作用を該
化合物投与の1分後、5分後、10分後、30分後及び
60分後に該化合物投与前の発生張力に対する%変化と
して表わした。結果を下記第6表に示す。
同様にして試験を行ない、各化合物の陽性変力作用を該
化合物投与の1分後、5分後、10分後、30分後及び
60分後に該化合物投与前の発生張力に対する%変化と
して表わした。結果を下記第6表に示す。
供試化合物 No.1:1−(3−ヒドロキシベンゾイル)−6−〔4
−(3,4−ジメトキシベンゾイル)−1−ピペラジニ
ル〕−3,4−ジヒドロカルボスチリル No.2:1−ベンゾイル−6−〔4−(3,4−ジメト
キシベンゾイル)−1−ピペラジニル〕−3,4−ジヒ
ドロカルボスチリル No.3:1−(2,4−ジヒドロキシベンゾイル)−6
−〔4−(3,4−ジメトキシベンゾイル)−1−ピペ
ラジニル〕−3,4−ジヒドロカルボスチリル No.4:6−〔4−(3,4−ジメトキシベンゾイル)
−1−ピペラジニル〕−3,4−ジヒドロカルボスチリ
ル(比較化合物)
−(3,4−ジメトキシベンゾイル)−1−ピペラジニ
ル〕−3,4−ジヒドロカルボスチリル No.2:1−ベンゾイル−6−〔4−(3,4−ジメト
キシベンゾイル)−1−ピペラジニル〕−3,4−ジヒ
ドロカルボスチリル No.3:1−(2,4−ジヒドロキシベンゾイル)−6
−〔4−(3,4−ジメトキシベンゾイル)−1−ピペ
ラジニル〕−3,4−ジヒドロカルボスチリル No.4:6−〔4−(3,4−ジメトキシベンゾイル)
−1−ピペラジニル〕−3,4−ジヒドロカルボスチリ
ル(比較化合物)
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−77676(JP,A) 特開 昭58−83677(JP,A) 特開 昭58−88314(JP,A) 特開 昭50−116617(JP,A) 特開 昭59−46228(JP,A) 特開 昭51−149247(JP,A) 特開 昭53−124607(JP,A) 特開 昭59−130866(JP,A)
Claims (1)
- 【請求項1】一般式 〔式中R1はフェニル環上に水酸基を有していてもよい
ベンゾイル基を示す。R2はフェニル環上に低級アルコ
キシ基を有することのあるベンゾイル基を示す。〕 で表わされるカルボスチリル誘導体を包接させたことを
特徴とするカルボスチリル誘導体−シクロデキストリン
包接化合物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60280107A JPH0625123B2 (ja) | 1985-12-12 | 1985-12-12 | カルボスチリル誘導体−シクロデキストリン包接化合物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60280107A JPH0625123B2 (ja) | 1985-12-12 | 1985-12-12 | カルボスチリル誘導体−シクロデキストリン包接化合物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62138473A JPS62138473A (ja) | 1987-06-22 |
JPH0625123B2 true JPH0625123B2 (ja) | 1994-04-06 |
Family
ID=17620415
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP60280107A Expired - Lifetime JPH0625123B2 (ja) | 1985-12-12 | 1985-12-12 | カルボスチリル誘導体−シクロデキストリン包接化合物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0625123B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5358949A (en) * | 1986-03-05 | 1994-10-25 | Otsuka Pharmaceutical Co., Ltd. | Carbostyril derivatives and salts thereof and anti-arrhythmic agents containing the carbostyril derivatives |
CN113289589B (zh) * | 2021-05-28 | 2022-08-02 | 中国石油大学(华东) | 一种苯环修饰的β-环糊精凝胶吸附剂、制备方法及其应用 |
Family Cites Families (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5835968B2 (ja) * | 1974-02-25 | 1983-08-05 | 帝人株式会社 | サイクロデキストリン包接化合物の製造法 |
GB1520522A (en) * | 1975-06-16 | 1978-08-09 | Ono Pharmaceutical Co | 16-methyleneprostaglandins |
JPS53124607A (en) * | 1977-04-06 | 1978-10-31 | Fujimoto Seiyaku Kk | Novel preparation of aspirin included in dextrine analogue |
JPS5777676A (en) * | 1980-10-31 | 1982-05-15 | Otsuka Pharmaceut Co Ltd | Carbostyril derivative |
JPS5883677A (ja) * | 1981-11-11 | 1983-05-19 | Otsuka Pharmaceut Co Ltd | カルボスチリル誘導体 |
JPS5888314A (ja) * | 1981-11-20 | 1983-05-26 | Otsuka Pharmaceut Co Ltd | 強心剤 |
JPS5946228A (ja) * | 1982-09-08 | 1984-03-15 | Zeria Shinyaku Kogyo Kk | 生物学的に活性な有機化合物の水溶性及びリンパ移行性薬剤の製造方法 |
JPS59130866A (ja) * | 1983-01-17 | 1984-07-27 | Zeria Shinyaku Kogyo Kk | ピンドロ−ル製剤の製造法 |
-
1985
- 1985-12-12 JP JP60280107A patent/JPH0625123B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62138473A (ja) | 1987-06-22 |
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