JP3122163B2 - シクロデキストリン複合体 - Google Patents

シクロデキストリン複合体

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JP3122163B2
JP3122163B2 JP03120134A JP12013491A JP3122163B2 JP 3122163 B2 JP3122163 B2 JP 3122163B2 JP 03120134 A JP03120134 A JP 03120134A JP 12013491 A JP12013491 A JP 12013491A JP 3122163 B2 JP3122163 B2 JP 3122163B2
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茂 亀井
弘晃 岡田
勝一 須藤
彰二 岸本
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、血管新生阻害作用を有
し、各種炎症性疾患、糖尿病性網膜症または腫瘍などの
治療および予防作用を有するフマギロール誘導体または
その塩について、その水に対する溶解度を高めて吸収を
促進し、薬理活性を高めることができるシクロデキスト
リンによる複合体に関する。
【0002】
【従来の技術】各種炎症性疾患、糖尿病性網膜症、腫瘍
などの発症あるいは進行の過程に深く関わっている血管
新生を抑制することが上述の疾病の治療および予防に結
びつくと考えられ、優れた血管新生阻害物質の探索が行
なわれている。フマギロール誘導体に優れた血管新生阻
害作用のあること及びこれらの誘導体の製造法はEP−
A−359,036、EP−A−357,061、EP−
A−354,787、EP−A−386,667、EP−
A−415,294などに開示あるいは記載されてい
る。これらのフマギロール誘導体のいくつかは水に対す
る溶解度があまり高くないので、投与を容易にし、薬理
作用をより有効に得るためには溶解度を高くする工夫が
望まれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は血管新
生抑制作用を有するフマギロール誘導体の水に対する溶
解度を高めること、およびそれによって薬理作用をより
有効に発現させることにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】このような事情に鑑み、
本発明者らはフマギロール誘導体の水に対する溶解度を
高めることに鋭意研究を行った結果、これらフマギロー
ル誘導体とフマギロール誘導体の分野では従来全く適用
されたことがなかったエーテル化されていてもよいシク
ロデキストリンとの新規な複合体を形成させると、意外
にも溶解度を高め得ることができることを見い出し、こ
れに基づいて本発明を完成した。
【0005】すなわち本発明は、一般式
【化2】 [式中、R1は水素を、R2はハロゲン、N(O)mR56
+567・X-、S(O)nR5またはS+56・X
-(式中、R5、R6およびR7はそれぞれ置換基を有して
いてもよい炭化水素基もしくは複素環基を、X-はカウ
ンターアニオンを、mは0または1を、nは0ないし2の
整数を示す。またR5とR6とは隣接する窒素原子もしく
は硫黄原子と共に縮環していてもよい含窒素または含硫
黄異項環を形成していてもよく、これらの縮環していて
もよい含窒素または含硫黄異項環は置換基を有していて
もよい。)を示すか、またはR1とR2とで結合手を示
し、R3は2−メチル−1−プロペニル基またはイソブ
チル基を示し、AはOまたはNR8(式中、R8は水素また
は置換基を有していてもよい低級アルキルもしくはアリ
ール基を示す。)を示し、R4は水素、置換基を有してい
てもよい炭化水素基または置換基を有していてもよいア
シル基を示す。]で表されるフマギリン誘導体またはそ
の塩とエーテル化されていてもよいシクロデキストリン
との複合体、および該複合体を含有する抗腫瘍剤を提供
するものである。
【0006】上記一般式(I)中、R2で示されるハロゲ
ンとしては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられ
る。またR1とR2とで結合手を示すときはエポキシ環を
形成する。
【0007】R5、R6またはR7で示される置換基を有
していてもよい炭化水素基の炭化水素基としては、直鎖
状もしくは分枝状の炭素数1〜6のアルキル基(例、メ
チル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソ
ブチル、sec−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ヘキ
シルなど)、炭素数2〜6のアルケニル基(例、ビニル、
アリル、2−ブテニル、メチルアリル、3−ブテニル、
2−ペンテニル、4−ペンテニル、5−ヘキセニルな
ど)、炭素数2〜6のアルキニル基(例、エチニル、プロ
パルギル、2−ブチン−1−イル、3−ブチン−2−イ
ル、1−ペンチン−3−イル、3−ペンチン−1−イ
ル、4−ペンチン−2−イル、3−ヘキシン−1−イル
など)、炭素数3〜6のシクロアルキル基(例、シクロプ
ロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシ
ルなど)、炭素数3〜6のシクロアルケニル基(例、シク
ロブテニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シ
クロヘキサジエニルなど)、炭素数7〜13のアラルキ
ル基(例、ベンジル、1−フェネチル、2−フェネチル
など)、炭素数6〜10のアリール基(例、フェニル、ナ
フチルなど)が挙げられる。
【0008】R5、R6またはR7で示される置換基を有
していてもよい複素環基の複素環基としては、ヘテロ原
子(例、窒素、酸素、硫黄など)を1〜4個含む5または
6員複素環基(例、2−フリル、2−チエニル、4−チ
アゾリル、4−イミダゾリル、4−ピリジル、1,3,4
−チアジアゾール−2−イル、1−メチル−5−テトラ
ゾリルなど)が挙げられ、さらに該複素環基は5又は6
員環(例、ベンゼン、ピリジン、シクロヘキサンなど)と
縮合して2環性縮合環基(例、8−キノリル、8−プリ
ニルなど)を形成していてもよい。
【0009】R5とR6とが隣接する窒素原子と共に形成
していてもよい含窒素異項環としては、4〜7員環の含
窒素異項環(例、ピロリジン−1−イル、ピペラジノ、
モルホリノ、4−メチルピペラジン−1−イルなど)が
挙げられる。
【0010】R5とR6とが隣接する硫黄原子と共に形成
していてもよい含硫黄異項環としては、4〜7員環の含
硫黄異項環(例、テトラヒドロチオフェン−1−イル、
1,4−チオキサン−1−イルなど)が挙げられる。
【0011】R5とR6とが隣接する窒素原子または硫黄
原子と共に形成していてもよい含窒素または含硫黄異項
環は5または6員環(例、ベンゼン、ピリジン、ピラジ
ン、ピリダジン、シクロヘキサンなど)と縮環(縮合)し
て2環性縮合環基(例、イソインドリン−2−イル、2
−イソキノリル、1,3−ジヒドロベンゾ[c]チオフェン
−2−イル、2,3−ジヒドロベンゾ[b]チオフェン−1
−イル、3,4−ジヒドロ−1H−2−ベンゾピラン−
2−イル、3,4−ジヒドロ−2H−1−ベンゾピラン
−1−イル、1,2,4,5−テトラヒドロ−3−ベンゾ
チエピン−3−イル、1,3−ジヒドロチエノ[3,4−
c]ピリジン−2−イル、5,7−ジヒドロチエノ[3,4
−b]ピラジン−6−イル、5,7−ジヒドロチエノ[3,
4−d]ピリダジン−6−イルなど)を形成していてもよ
い。
【0012】R8で示される置換基を有していてもよい
低級アルキル基の低級アルキル基としては、炭素数1〜
6のアルキル基(例、メチル、エチル、プロピル、イソ
プロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、ペンチ
ル、イソペンチル、ヘキシルなど)が挙げられる。
【0013】R8で示される置換基を有していてもよい
アリール基のアリール基としては、炭素数6〜10のア
リール基(例、フェニル、ナフチルなど)が挙げられる。
【0014】R4で示される置換基を有していてもよい
炭化水素基としては、上記したR5、R6およびR7で示
される置換基を有していてもよい炭化水素基で詳記した
もの等が挙げられる。
【0015】なお、R4で表わされる炭化水素基がアル
ケニル基のときは無置換ものが好ましい。
【0016】R4で示される置換基を有していてもよい
アシル基としては、置換基を有していてもよいカルボン
酸アシル、スルホン酸アシル、カルバモイル、チオカル
バモイル、スルファモイルなどの酸の残基(該当する酸
より導かれるアシル基)が挙げられ、例えば、それぞれ
置換基を有していてもよいアルカノイル、アロイル、複
素環カルボニル、カルバモイル、チオカルバモイル、ア
リールスルホニル、アルキルスルホニル、スルファモイ
ル、アルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル
などが挙げられる。
【0017】上記した置換基を有していてもよいアルカ
ノイル基のアルカノイル基としては、炭素数1〜6のア
ルカノイル基(例、ホルミル、アセチル、プロピオニ
ル、イソプロピオニル、ブチリル、ペンタノイル、ヘキ
サノイルなど)が挙げられる。
【0018】置換基を有していてもよいアロイル基のア
ロイル基としては、炭素数7〜11のアロイル基(例、
ベンゾイル、1−ナフトイル、2−ナフトイルなど)が
挙げられる。
【0019】置換基を有していてもよい複素環カルボニ
ル基における複素環カルボニル基としては、ヘテロ原子
(例、窒素、酸素、硫黄など)を1〜4個含む5または6
員複素環カルボニル基(例、2−フロイル、2−テノイ
ル、ニコチニル、イソニコチニルなど)が挙げられる。
【0020】置換基を有していてもよいアリールスルホ
ニル基のアリールスルホニル基としては、炭素数6〜1
0のアリールスルホニル基(例、ベンゼンスルホニル、
1−ナフチルスルホニル、2−ナフチルスルホニルな
ど)が挙げられる。
【0021】置換基を有していてもよいアルキルスルホ
ニル基のアルキルスルホニル基としては、炭素数1〜6
のアルキルスルホニル基(例、メチルスルホニル、エチ
ルスルホニルなど)が挙げられる。
【0022】置換基を有していてもよいアルコキシカル
ボニル基のアルコキシカルボニル基としては、炭素数2
〜7のアルコキシカルボニル基(例、メトキシカルボニ
ル、エトキシカルボニル、イソブトキシカルボニルな
ど)が挙げられる。
【0023】置換基を有していてもよいアリールオキシ
カルボニル基のアリールオキシカルボニル基としては、
炭素数7〜11のアリールオキシカルボニル基(例、フ
ェノキシカルボニル、1−ナフチルオキシカルボニル、
2−ナフチルオキシカルボニルなど)が挙げられる。
【0024】R5、R6またはR7で示されるそれぞれ置
換基を有していてもよい炭化水素基または複素環基、R
5とR6とが隣接する窒素原子または硫黄原子と共に形成
していてもよい縮環していてもよい含窒素または含硫黄
異項環基、R8で示されるそれぞれ置換基を有していて
もよい低級アルキル基またはアリール基、およびR4
示されるそれぞれ置換基を有していてもよい炭化水素基
または置換基を有していてもよいアシル基(アルカノイ
ル基、アロイル基、複素環カルボニル基、カルバモイル
基、チオカルバモイル基、アリールスルホニル基、アル
キルスルホニル基、スルファモイル基、アルコキシカル
ボニル基、またはアリールオキシカルボニル基)は可能
な位置に1〜3個の置換基を有していてもよい。
【0025】該置換基としては、例えばC1-6アルキル
基(例、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブ
チル、イソブチル、sec−ブチル、ペンチル、イソペン
チル、ヘキシルなど)、C2-6アルケニル基(例、ビニ
ル、アリル、2−ブテニル、メチルアリル、3−ブテニ
ル、2−ペンテニル、4−ペンテニル、5−ヘキセニル
など)、C2-6アルキニル基(例、エチニル、プロパルギ
ル、2−ブチン−1−イル、3−ブチン−2−イル、1
−ペンチン−3−イル、3−ペンチン−1−イル、4−
ペンチン−2−イル、3−ヘキシン−1−イルなど)、
3-6シクロアルキル基(例、シクロプロピル、シクロブ
チル、シクロペンチル、シクロヘキシルなど)、C3-6
クロアルケニル基(例、シクロブテニル、シクロペンテ
ニル、シクロヘキセニル、シクロヘキサジエニルな
ど)、C6-10アリール基(例、フェニル、ナフチルな
ど)、アミノ、C1-6アルキルアミノ基(例、メチルアミ
ノ、エチルアミノ、イソプロピルアミなど)、ジC1-6
ルキルアミノ基(例、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ
など)、アジド、ニトロ、ハロゲン(例、フッ素、塩素、
臭素、ヨウ素など)、ヒドロキシル、C1-4アルコキシ基
(例、メトキシ、エトキシなど)、C6-10アリールオキシ
基(例、フェニノキシ、ナフチルオキシなど)、C1-6
ルキルチオ基(例、メチルチオ、エチルチオ、プロピル
チオなど)、C6-10アリールチオ基(例、フェニルチオ、
ナフチルチオなど)、シアノ、カルバモイル基、カルボ
キシル基、C1-4アルコキシカルボニル基(例、メトキシ
カルボニル、エトキシカルボニルなど)、C7-11アリー
ルオキシカルボニル基(例、フェノキシカルボニル、1
−ナフチルオキシカルボニル、2−ナフチルオキシカル
ボニルなど)、カルボキシ−C1-4アルコキシ基(例、カ
ルボキシメトキシ、2−カルボキシエトキシなど)、C
1-6アルカノイル基(例、ホルミル、アセチル、プロピオ
ニル、イソプロピオニル、ブチリル、ペンタノイル、ヘ
キサノイルなど)、C7-11アロイル基(例、ベンゾイル、
1−ナフトイル、2−ナフトイルなど)、C6-10アリー
ルスルホニル基(例、ベンゼンスルホニル、1−ナフチ
ルスルホニル、2−ナフチルスルホニルなど)、C1-6
ルキルスルフィニル基(例、メチルスルフィニル、エチ
ルスルフィニルなど)、C6-10アリールスルフィニル基
(例、ベンゼンスルフィニル、1−ナフチルスルフィニ
ル、2−ナフチルスルフィニルなど)、C1-6アルキルス
ルホニル基(例、メチルスルホニル、エチルスルホニル
など)、ヘテロ原子(例、窒素、酸素、硫黄など)を1〜
4個含む5または6員複素環基(例、2−フリル、2−
チエニル、4−チアゾリル、4−イミダゾリル、4−ピ
リジル、1,3,4−チアジアゾール−2−イル、1−メ
チル−5−テトラゾリルなど)、ヘテロ原子(例、窒素、
酸素、硫黄など)を1〜4個含む5または6員複素環カ
ルボニル基(例、2−フロイル、2−テノイル、ニコチ
ニル、イソニコチニルなど)、ヘテロ原子(例、窒素、酸
素、硫黄など)を1〜4個含む5または6員複素環チオ
基(例、4−ピリジルチオ、2−ピリミジルチオ、1,
3,4−チアジアゾール−2−イルチオ、1−メチル−
5−テトラゾリルチオなど)などが挙げられ、さらに複
素環チオ基はベンゼン環が縮合して2環性縮合環チオ基
(例、2−ベンゾチアゾリルチオ、8−キノリルチオな
ど)を形成していてもよい。また、R4がそれぞれジ置換
のカルバモイル基、チオカルバモイル基、もしくはスル
ファモイル基を示す場合、カルバモイル基、チオカルバ
モイル基、もしくはスルファモイル基の窒素原子ととも
に含窒素異項環(例、ピロリジン−1−イル、ピペリジ
ノ、モルフォリノ、ピペラジン−1−イル、4−メチル
ピペラジン−1−イル、4−フェニルピペラジン−1−
イルなど)を形成していてもよい。
【0026】また、R5、R6またはR7で示されるそれ
ぞれ置換基を有していてもよい炭化水素基または複素環
基における置換基、R5とR6とが隣接する窒素原子また
は硫黄原子と共に形成していてもよい縮環していてもよ
い含窒素または含硫黄異項環基における置換基、R8
示されるそれぞれ置換基を有していてもよい低級アルキ
ル基またはアリール基における置換基、およびR4で示
されるそれぞれ置換基を有していてもよい炭化水素基、
アルカノイル基、アロイル基、複素環カルボニル基、カ
ルバモイル基、チオカルバモイル基、アリールスルホニ
ル基、アルキルスルホニル基、スルファモイル基、アル
コキシカルボニル基、またはアリールオキシカルボニル
基における置換基は、さらに置換可能な位置に1〜3個
置換基を有していてもよい。
【0027】該置換基としては上述したごときC1-6
ルキル基、C2-6アルケニル基、C2-6アルキニル基、C
3-6シクロアルキル基、C3-6シクロアルケニル基、C
6-10アリール基、アミノ基、C1-6アルキルアミノ基、
ジC1-6アルキルアミノ基、アジド基、ニトロ基、ハロ
ゲン、ヒドロキシル基、C1-4アルコキシ基、C6-10
リールオキシ基、C1-6アルキルチオ基、C6-10アリー
ルチオ基、シアノ基、カルバモイル基、カルボキシル
基、C1-4アルコキシカルボニル基、C7-11アリールオ
キシカルボニル基、カルボキシC1-4アルコキシ基、C
1-6アルカノイル基、C7-11アロイル基、C6-10アリー
ルスルホニル基、C1-6アルキルスルフィニル基、C
6-10アリールスルフィニル基、C1-6アルキルスルホニ
ル基、5または6員複素環基、5または6員複素環カル
ボニル基、5または6員複素環チオ基等が用いられる。
【0028】X-で示されるカウンターアニオンとして
は、例えばハロゲンイオン(例、ヨードイオン、ブロム
イオン、クロルイオンなど)、硫酸イオン、リン酸イオ
ン、硝酸イオン、過塩素酸イオン、テトラフルオロボレ
ートイオン、メタンスルフェートイオン、p−トリルス
ルフェートイオン、ベンゼンスルフェートイオン、水酸
イオン、有機酸のカルボキシレートイオン(例、オキザ
レートイオン、マレエートイオン、フマレートイオン、
サクシネートイオン、シトレートイオン、ラクテートイ
オン、トリフルオロアセテートイオン、ラクトビオネー
トイオン、アセテートイオン、プロピオネートイオン、
タータレートイオン、エチルサクシネートイオンなど)
などが挙げられる。
【0029】化合物(I)は分子内に不斉中心をもち光学
活性を有するが、その絶対構造は原料のフマギロールに
基づくものであり、特に明示の場合はフマギロールの絶
対構造と一致するものを意味する。シクロヘキサン環上
の置換基の結合様式は、
【化3】 場合を表す。化合物(I)が分子内に酸性置換基(例、カ
ルボキシルなど)あるいは塩基性置換基(例、アミノ、低
級アルキルアミノ、ジ低級アルキルアミノ、含窒素異項
環基など)を有する場合には、生理学的に受容される塩
として用いることもできる。生理学的に受容される塩と
しては、無機塩基との塩、有機塩基との塩、無機酸との
塩、有機酸との塩、塩基性または酸性アミノ酸との塩な
どが用いられる。これらの塩類を生成させうる無機塩基
としてはアルカリ金属(例、ナトリウム、カリウムな
ど)、アルカリ土類金属(例、カルシウム、マグネシウム
など)などが、有機塩基としては例えばトリメチルアミ
ン、トリエチルアミン、ピリジン、ピコリン、N,N−
ジベンジルエチレンジアミン、エタノールアミン、ジエ
タノールアミン、トリスヒドロキシメチルアミノメタ
ン、ジシクロヘキシルアミンなどが、無機酸としては例
えば塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸などが、有
機酸としては例えばギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、シ
ュウ酸、酒石酸、フマール酸、マレイン酸、メタンスル
ホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸
などが、塩基性または酸性アミノ酸としては例えばアル
ギニン、リジン、オルニチン、アスパラギン酸、グルタ
ミン酸などが用いられる。これらの塩のうち塩基との塩
(すなわち無機塩基との塩、有機塩基との塩、塩基性ア
ミノ酸との塩)は化合物(I)の置換基中のカルボキシル
基と、また酸との塩(すなわち無機酸との塩、有機酸と
の塩、酸性アミノ酸との塩)は化合物(I)の置換基中の
アミノ基、低級アルキルアミノ基、ジ低級アルキルアミ
ノ基、含窒素異項環基などと形成しうる塩を意味する。
【0030】また、化合物(I)が分子内にジ低級アルキ
ルアミノ基、含窒素異項環基もしくは含窒素芳香族複素
環基などを有する場合にはこれらの置換基中の窒素原子
がさらにアルキル化されて4級アンモニオ基(例、トリ
メチルアンモニオ、N−メチルピリジニオ、N−メチル
ピロリジン−1−イリウムなど)を形成していてもよ
く、カウンターアニオンとしては前記のX-で示したカ
ウンターアニオンと同様のカウンターアニオンが挙げら
れる。
【0031】化合物(I)においては、R1とR2とで結合
手を示すか、R1が水素でR2がN(O)mR56、N+5
67・X-、S(O)nR5およびS+(O)mR56・X-
あることが好ましく、とりわけS+56・X-でR5
よびR6が炭化水素基であり、X-がハロゲンである化合
物が好ましい。
【0032】AとしてOまたはNHが好ましく、R3
して2−メチル−1−プロペニルが好ましく、R4とし
て置換基を有するカルバモイルまたはウレイドが好まし
い。
【0033】一般式(I)で表される化合物またはその塩
は、微生物の生産するフマギリン(fumagillin)の加水分
解産物フマギロール(fumagillol)[ターベル、ディー・
エス(Tarbell,D. S.)ら、ジャーナル オブ アメリ
カン ケミカル ソサイエティ(J. Am. Chem. Soc.)
、3096(1961)]を出発物質として用いること
によって製造でき、その製造法,物理化学的および生物
学的性質は前記したEP公報に詳細に記載されている。
【0034】本発明で用いるエーテル化されていてもよ
いシクロデキストリン(以下CyDと略記する)は6〜1
2個のグルコース単位から成る環状オリゴ糖およびその
グルコースの2,3,6位の水酸基の一部あるいは全部を
他の官能基に置換した化合物をいう。
【0035】該CyDの例としては、一般式
【化4】 [式中、xは6〜12を満足する整数を、R9、R10およ
びR11は個々の繰り返し単位中で同一または異なって、
それぞれ水素、アルキル基、モノヒドロキシアルキル
基、ジヒドロキシアルキル基、カルボキシアルキル基あ
るいは糖残基を示す。]で表わされる化合物が挙げら
れ、より具体的にはα−CyD(x=6)、β−CyD(x=
7)、γ−CyD(x=8)、δ−CyD(x=9)等およびこ
れらの水酸基のエーテル誘導体である。
【0036】R9〜R11で示されるアルキル基として
は、例えばメチル、エチル、プロピル等のC1-4アルキ
ル基が、モノヒドロキシアルキル基としては、例えばヒ
ドロキシメチル、2−ヒドロキシエチル等のモノヒドロ
キシ−C1-4アルキル基が、ジヒドロキシアルキル基と
しては、例えばジヒドロキシメチル、2,2−ジヒドロ
キシエチル等のジヒドロキシ−C1-4アルキル基が、カ
ルボキシアルキル基としては、例えばカルボキシメチ
ル、2−カルボキシエチル等のカルボキシ−C1-4アル
キル基が、糖残基としてはグルコシル基、マルトシル
基、パノシル基などが用いられる。
【0037】これらのCyDは1種類でもよく、また2
種類以上混合しても使用され、その使用量は化合物(I)
またはその塩と化合物(II)との組合せの種類によって異
なるが、化合物(I)またはその塩に対して1/10〜5
0倍(重量比)、特に1/5〜20倍(重量比)、より好ま
しくは1〜10倍(重量比)となる量から選ばれる。
【0038】通常、本発明の複合体は、該シクロデキス
トリン(II)を水に溶解し、室温(−10℃〜35℃)〜8
0℃で撹拌下化合物(I)またはその塩を添加すること等
により製造される。また所望により濾過、凍結乾燥およ
び有機溶媒を添加して粉末として取り出す等の工程を加
えることもできる。
【0039】これらの複合体は包接化合物であるか、静
電気的あるいは疎水的な相互作用等もしくは水素結合に
よる複合体である。本明細書中の「複合体」なる語は、
複合体自体ならびに複合体、遊離のフマギロール誘導
体、その塩および/または遊離のCyDの混合物を意味
する。
【0040】本発明の複合体はそのまま筋肉内、皮下、
血管、臓器あるいは腫瘍等の病巣などに通常の注射剤と
して投与することができる。また、常法に従って、種々
の放出制御製剤・標的化製剤に成形して投与することも
でき、そのような製剤を製造する際の原材料としても使
用され得る。
【0041】本発明の複合体に通常注射剤に用いられる
防腐剤、安定化剤、等張化剤などを添加してもよい。
【0042】また、常法に従って、注射剤以外の鼻、口
腔、直腸、膣、子宮などの粘膜投与製剤、経皮投与製剤
あるいは直接腫瘍部ないしは腫瘍切除部に投与する埋込
み剤などの製剤としてもよい。
【0043】本発明の複合体は低毒性で強い抗腫瘍作用
を有し、哺乳動物(サル、ウシ、イヌ、ヒトなど)の抗腫
瘍剤として有用である。
【0044】例えば、成人の担ガン患者の治療に用いる
場合、一日当り本発明の複合体を1.0mg〜1.0g、好
ましくは50mg〜1.0gを1〜3回に分けて経口的また
は非経口的に投与する。
【0045】
【作用および実施例】以下に実施例を挙げて本発明をさ
らに具体的に説明するが、これらは本発明を限定するも
のではない。
【0046】実施例1 5、10または20mgのαあるいはβ−シクロデキスト
リン(α−CyDあるいはβ−CyD)をそれぞれ溶解させ
た蒸留水1ミリリットルに5mgの6−O−(N−クロロ
アセチルカルバモイル)フマギロールをそれぞれ添加し
て室温(15〜25℃)で撹拌した。4時間後、これを孔
径0.22μmのフィルターで濾過して得た濾液中のこの
フマギロール化合物を高速液体クロマトグラフィー(H
PLC)法で定量した。表1にCyD無添加時の溶解度を
1として添加時の溶解度を示す。
【表1】
【0047】実施例2 20mgのβ−CyDを溶解させた蒸留水1ミリリットル
に5mgの6α−(N'−クロロアセチルウレイド)−6−
デソキシフマギロールを添加して室温(15〜25℃)で
撹拌した。4時間後、これを孔径0.22μmのフィルタ
ーで濾過して得た濾液中のこのフマギロール化合物をH
PLC法で定量した。表2にβ−CyD無添加時の溶解
度を1として添加時の溶解度を示す。
【表2】
【0048】実施例3 20mgのβ−CyD、ジメチル−β−CyD、2−ヒドロ
キシエチル−β−CyDまたは2,3−ジヒドロキシプロ
ピル−β−CyDを溶解させた蒸留水1ミリリットルに
5mgの6−O−(N−クロロアセチルカルバモイル)フマ
ギロールをそれぞれ添加して室温(15〜25℃)で撹拌
した。4時間後、これを孔径0.22μmのフィルターで
濾過して得た濾液中のこのフマギロール化合物をHPL
C法で定量した。表3にCyD無添加時の溶解度を1と
して添加時の溶解度を示す。
【表3】
【0049】実施例4 20mgのβ−CyDを溶解させた蒸留水1ミリリットル
に10mgの1−ベンジルメチルスルホニオメチル−4−
O−(N−クロロアセチルカルバモイル)−2−(1,2−
エポキシ−1,5−ジメチル−4−ヘキセニル)−5−メ
トキシ−1,4−シクロヘキサンジオールブロミドを添
加して室温(15〜25℃)で撹拌した。4時間後、これ
を孔径0.22μmのフィルターで濾過して得た濾液中の
このブロミド化合物をHPLC法で定量した。表4にβ
−CyD無添加時の溶解度を1として添加時の溶解度を
示す。
【表4】
【0050】実施例5 300mgの2−ヒドロキシエチル−β−CyDを溶解さ
せた蒸留水1ミリリットルに100mgの4−(N−クロ
ロアセチルカルバモイルオキシ)−2−(1,2−エポキ
シ−1,5−ジメチル−4−ヘキセニル)−1−(1,3−
ジヒドロベンゾ[C]チオフェン−2−イリオ)−3−メ
トキシシクロヘキサノールクロリドを添加して室温(1
5〜25℃)で撹拌した。4時間後、これを孔径0.22
μmのフィルターで濾過して得た濾液中のこのクロリド
化合物をHPLC法で定量した。表5に2−ヒドロキシ
エチル−β−CyD無添加時の溶解度を1として添加時
の溶解度を示す。
【表5】
【0051】実施例6 雌性のC57BL/6マウス皮下に2×106個のマウ
スレティキュラムセルサルコーマ(細網細胞肉芽)M50
76の細胞浮遊液を移植した。移植翌日より12日間に
10回腫瘍移植部位から離れた皮下に6−O−(N−ク
ロロアセチルカルバモイル)フマギロール(以下化合物a
と略記する)とβ−CyDとの複合体(化合物a/β−Cy
D=1/3、重量比)の生理食塩水溶液を投与した。1
3日後に腫瘍体積(縦×(横/2)2)を測定し、対照群と
の比(T/C、%)で表した。化合物aの5%アラビアゴ
ム−生理食塩水懸濁液(1%エタノールを含む)を対照と
して投与した。またさらに同様にして移植した担癌ラッ
トに上記化合物aの懸濁液およびβ−CyD複合体の水溶
液を経口投与し制癌効果を評価した。表6にその結果を
示す。
【表6】
【0052】化合物aとβ−CyDとの複合体の水溶液
は、皮下投与および経口投与のいずれにおいても化合物
aのアラビアゴム懸濁液を投与した場合よりも制癌効果
が大きかった。この結果は、化合物aがβ−CyDと複合
体を形成することによって溶解度が高くなり、吸収が促
進され、薬理作用がより強く発現されたものと考えられ
る。
【0053】また一方、本発明によりこれらのフマギロ
ール(I)またはその塩を水溶液とすることができ、より
高い投与量での血管投与が可能になった。
【0054】実施例7 10mg又は20mgの6−O−α−マルトシル−β−Cy
D(G2−β−CyD)を溶解させた蒸留水1ミリリットル
に5mgの6−O−(N−クロロアセチルカルバモイル)フ
マギロールを添加して室温(15〜25℃)で撹拌した。
4時間後、これを孔径0.22μmのフィルターで濾過し
て得た濾液中のこのフマギロール化合物をHPLC法で
定量した。表7にG2−β−CyD無添加時の溶解度を1
として添加時の溶解度を示す。
【表7】
【0055】実施例8 5mgの6−O−(N−クロロアセチルカルバモイル)フマ
ギロールと等モルのα−あるいはβ−CyDを蒸留水3
ミリリットルに添加して室温(15〜25℃)で撹拌し
た。4時間後、これを孔径0.22μmのフィルターで濾
過した後、凍結乾燥した。得られた凍結乾燥物を重水に
溶解し、1H−NMRで分析した結果を表8に示す。
【表8】
【化5】 α−CyDの添加では、3'、4'および6'aプロトンの
シグナルがシフトし、この部分とα−CyDとの相互作
用が認められた。
【0056】β−CyDの添加では、1'−Me、2'、
3'および4'プロトンのシグナルがシフトした。2'お
よび3'プロトンのシグナルはクロロホルム−d中のそれ
らと良く一致したことから、この部分のβ−CyDによ
る包接および1'−Meおよび4'部分とβ−CyDとの相
互作用が認められた。
【0057】実施例9 実施例4の濾液を凍結乾燥した。得られた凍結乾燥物を
重水に溶解し、1H−NMRで分析した結果を表9に示
す。
【表9】
【化6】 1'−Meおよび3'プロトンのシグナルがシフトし、こ
の部分とβ−CyDとの相互作用が認められた。
【0058】
【発明の効果】本発明の複合体は、水に易溶性で強力な
抗腫瘍作用を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−190824(JP,A) 特開 昭58−121300(JP,A) 特開 昭64−93587(JP,A) 欧州特許出願公開354787(EP,A 1) 欧州特許出願公開357061(EP,A 1) 欧州特許出願公開359036(EP,A 1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 303/00 - 303/16 A61K 47/40 CA(STN)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I): 【化1】 [式中、R1は水素を、R2はハロゲン、N(O)mR56
    +567・X-、S(O)nR5またはS+56・X
    -(式中、R5、R6およびR7、それぞれ、置換基A群
    (C 1-6 アルキル基、C 2-6 アルケニル基、C 2-6 アルキ
    ニル基、C 3-6 シクロアルキル基、C 3-6 シクロアルケニ
    ル基、C 6-10 アリール基、アミノ基、C 1-6 アルキルア
    ミノ基、ジC 1-6 アルキルアミノ基、アジド基、ニトロ
    基、ハロゲン、ヒドロキシル基、C 1-4 アルコキシ基、
    6-10 アリールオキシ基、C 1-6 アルキルチオ基、C
    6-10 アリールチオ基、シアノ基、カルバモイル基、カル
    ボキシル基、C 1-4 アルコキシカルボニル基、C 7-11
    リールオキシカルボニル基、カルボキシC 1-4 アルコキ
    シ基、C 1-6 アルカノイル基、C 7-11 アロイル基、C
    6-10 アリールスルホニル基、C 1-6 アルキルスルフィニ
    ル基、C 6-10 アリールスルフィニル基、C 1-6 アルキル
    スルホニル基、ヘテロ原子を1〜4個含む5または6員
    複素環基、ヘテロ原子を1〜4個含む5または6員複素
    環カルボニル基、ヘテロ原子を1〜4個含む5または6
    員複素環チオ基もしくはベンゼン環と縮合した2環性縮
    合環チオ基)から選択される1〜3個の置換基で置換さ
    れていてもよい、C 1-6 アルキル基、C 2-6 アルケニル
    基、C 2-6 アルキニル基、C 3-6 シクロアルキル基、C
    3-6 シクロアルケニル基、C 6-10 アリール基、アミノ
    基、C 1-6 アルキルアミノ基、ジC 1-6 アルキルアミノ
    基、アジド基、ニトロ基、ハロゲン、ヒドロキシル基、
    1-4 アルコキシ基、C 6-10 アリールオキシ基、C 1-6
    ルキルチオ基、C 6-10 アリールチオ基、シアノ基、カル
    バモイル基、カルボキシル基、C 1-4 アルコキシカルボ
    ニル基、C 7-11 アリールオキシカルボニル基、カルボキ
    シC 1-4 ルコキシ基、C 1-6 アルカノイル基、C 7-11
    ロイル基、C 6-10 アリールスルホニル基、C 1-6 アルキ
    ルスルフィニル基、C 6-10 アリールスルフィニル基、C
    1-6 アルキルスルホニル基、ヘテロ原子を1〜4個含む
    5または6員複素環基、ヘテロ原子を1〜4個含む5ま
    たは6員複素環カルボニル基、ヘテロ原子を1〜4個含
    む5または6員複素環チオ基もしくはベンゼン環と縮合
    した2環性縮合環チオ基(以下、「置換基B群」とい
    う)から選択される置換基を有していてもよい炭化水素
    基もしくは複素環基を、X-はカウンターアニオンを、m
    は0または1を、nは0ないし2の整数を示す。またR5
    とR6とは隣接する窒素原子もしくは硫黄原子と共に縮
    環していてもよい含窒素または含硫黄異項環を形成して
    いてもよく、これらの縮環していてもよい含窒素または
    含硫黄異項環は置換基B群から選択される置換基を有し
    ていてもよい。)を示すか、またはR1とR2とで結合手
    を示し、R3は2−メチル−1−プロペニル基またはイ
    ソブチル基を示し、AはOまたはNR8(式中、R8は水素
    または置換基B群から選択される置換基を有していても
    よい低級アルキルもしくはアリール基を示す。)を示
    し、R4は水素、置換基B群から選択される置換基を有
    していてもよい炭化水素基、または、置換基B群から選
    択される置換基を有していてもよいアシル基を示す。]
    で表されるフマギリン誘導体またはその塩と一般式(I
    I): 【化7】 [式中、xは6〜12を満足する整数を、R 9 、R 10
    よびR 11 は個々の繰り返し単位中で同一または異なっ
    て、それぞれ水素、アルキル基、モノヒドロキシアルキ
    ル基、ジヒドロキシアルキル基、カルボキシアルキル基
    あるいは糖残基を示す。]で表わされる化合物との複合
    体。
  2. 【請求項2】 フマギリン誘導体が6−O−(N−クロ
    ロアセチルカルバモイル)フマギロールである請求項1
    記載の複合体。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の複合体を含有する抗腫瘍
    剤。
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