JPH0892084A - フマギロール誘導体またはその塩を含有してなる腎炎治療薬 - Google Patents

フマギロール誘導体またはその塩を含有してなる腎炎治療薬

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JPH0892084A
JPH0892084A JP23494194A JP23494194A JPH0892084A JP H0892084 A JPH0892084 A JP H0892084A JP 23494194 A JP23494194 A JP 23494194A JP 23494194 A JP23494194 A JP 23494194A JP H0892084 A JPH0892084 A JP H0892084A
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JP
Japan
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group
substituent
nephritis
substituted
nitrogen
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Application number
JP23494194A
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English (en)
Inventor
Yoshiharu Kanayama
良春 金山
Tadanao Takeda
忠直 武田
Mikio Okamura
幹夫 岡村
Katsuichi Sudo
勝一 須藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Takeda Chemical Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】優れた腎炎治療薬を提供する。 【構成】フマギロール誘導体またはその塩を含有してな
る腎炎治療薬。 【効果】フマギロール誘導体またはその塩を含有してな
る腎炎治療薬は、腎炎に対し優れた治療効果を示し、副
作用はほとんどない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はフマギロール誘導体また
はその塩(以下、単にTNPと略記することがある)を含
有してなる腎炎治療薬に関するものである。
【0002】
【従来の技術】腎炎は効果的な治療法および治療薬がな
く、慢性化し、腎機能が低下した患者では腎透析が行な
われ、さらには腎臓の臓器移植が要望されている疾患で
ある。腎疾患の中で糸球体腎炎が最も多く、全腎疾患の
約70%を占めている。この糸球体腎炎の95%はメサ
ンギウム細胞の増殖及び細胞外成分の増加を特徴とする
メサンギウム増殖性腎炎である。
【発明が解決しようとする課題】メサンギウム増殖性腎
炎に対して有効な治療薬は現在ほとんどなく、その治療
薬開発は強く要望されている。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明者は、胸腺細胞抗
原Thy−1.1の抗体を静脈内に投与して得られる腎
炎ラットを使用して腎炎治療薬を見いだす努力を続けて
来た結果、フマギロール系化合物、例えば6−O−(N
−クロロアセチルカルバモイル)フマギロール(以下化
合物A)が、メサンギウム増殖性腎炎モデルラットにお
けるメサンギウム細胞の増殖および細胞外成分の増殖を
抑制することを認め、本発明を完成した。すなわち、本
発明は、(1)一般式
【化2】 〔式中、R1は水素を、R2はハロゲン、N(O)mR
56、N+567・X-、S(O)nR5またはS+56
・X-(式中、R5、R6およびR7はそれぞれ置換基を有
していてもよい炭化水素基もしくは複素環基を、X-
カウンターアニオンを、mは0または1を、n は0ない
し2の整数を示す。またR5とR6とは隣接する窒素原子
もしくは硫黄原子と共に縮環していてもよい含窒素また
は含硫黄複素環基を形成していてもよく、これらの縮環
していてもよい含窒素または含硫黄複素環基は置換基を
有していてもよい。)を示すか、またはR1とR2とで結
合手を示し、R3は置換基を有していてもよい2−メチ
ル−1−プロペニル基または置換基を有していてもよい
イソブチル基を示し、Aは酸素原子または NR8(式
中、R8は水素または置換基を有していてもよい低級ア
ルキル基もしくはアリール基を示す。)を示し、R4
水素、置換基を有していてもよい炭化水素基またはアシ
ル基を示す。〕で表されるフマギロール誘導体を含有し
てなる腎炎治療薬、(2)R1とR2とで結合手を示す上
記(1)記載の腎炎治療薬、(3)Aが酸素原子である
上記(1)記載の腎炎治療薬、(4)R3が2−メチル
−1−プロペニル基である上記(1)記載の腎炎治療
薬、(5)R4が置換基を有するカルバモイル基である
上記(1)記載の腎炎治療薬、(6)R4がハロゲンで
置換されていてもよいC1-6アルカノイル基で置換され
たカルバモイル基である上記(1)記載の腎炎治療薬ま
たは(7)フマギロール誘導体が6−O−(N−クロロ
アセチルカルバモイル)フマギロールである上記(1)
記載の腎炎治療薬を提供するものである。
【0004】本発明で用いるフマギロール誘導体として
は、血管細胞の増殖を低濃度で阻害する活性を保持する
ものであればよく、例えば一般式
【化3】 〔式中、R1は水素を、R2はハロゲン、N(O)mR
56、N+567・X-、S(O)nR5またはS+56
・X-(式中、R5、R6およびR7はそれぞれ置換基を有
していてもよい炭化水素基もしくは複素環基を、X-
カウンターアニオンを、mは0または1を、nは0ないし
2の整数を示す。また、R5とR6とは隣接する窒素原子
または硫黄原子と共に縮環していてもよい含窒素または
含硫黄複素環基を形成していてもよく、これらの縮環し
ていてもよい含窒素または含硫黄複素環基は置換基を有
していてもよい)を示すか、または、R1とR2とで結合
手を示し、R3は2−メチル−1−プロペニル基または
イソブチル基を示し、Aは酸素原子またはNR8(式中、
8は水素、それぞれ置換基を有していてもよい低級ア
ルキル基またはアリール基を示す)を示し、R4は水素、
置換基を有していてもよい炭化水素基またはアシル基を
示す〕で表される化合物(以下、化合物(I)と略記する
こともある)またはその塩である。上記一般式(I)中、
2で示されるハロゲンとしては、例えばフッ素、塩
素、臭素、ヨウ素が挙げられる。また、R1とR2とで結
合手を示すときはエポキシ環を形成する。
【0005】R5、R6またはR7で示される置換基を有
していてもよい炭化水素基の炭化水素基としては、例え
ば直鎖または分枝状の炭素数1〜6のアルキル基(例、
メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イ
ソブチル、sec−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ヘ
キシルなど)、炭素数2〜6のアルケニル基(例、ビニ
ル、アリル、2−ブテニル、メチルアリル、3−ブテニ
ル、2−ペンテニル、4−ペンテニル、5−ヘキセニル
など)、炭素数2〜6のアルキニル基(例、エチニル、プ
ロパルギル、2−ブチン−1−イル、3−ブチン−2−
イル、1−ペンチン−3−イル、3−ペンチン−1−イ
ル、4−ペンチン−2−イル、3−ヘキシン−1−イル
など)、炭素数3〜6のシクロアルキル基(例、シクロプ
ロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシ
ルなど)、炭素数3〜6のシクロアルケニル基(例、シク
ロブテニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シ
クロヘキサジエニルなど)、炭素数7〜13のアラルキ
ル基(例、ベンジル、1−フェネチル、2−フェネチル
など)、炭素数6〜10のアリール基(例、フェニル、ナ
フチルなど)などが挙げられる。
【0006】R5、R6またはR7で示される置換基を有
していてもよい複素環基の複素環基としては、例えばヘ
テロ原子(例、窒素、酸素、硫黄など)を1〜4個含む5
または6員複素環基(例、2−フリル、2−チエニル、
4−チアゾリル、4−イミダゾリル、4−ピリジル、
1,3,4−チアジアゾール−2−イル、5−テトラゾリ
ルなど)などが挙げられる。該複素環基は、炭素原子の
他に1〜3個のヘテロ原子(例、窒素、酸素、硫黄など)
を含んでいてもよい5または6員環(例、ベンゼン、ピ
リジン、シクロヘキサンなど)と縮合して2環性縮合環
基(例、8−キノリル、8−プリニルなど)などを形成し
ていてもよい。R5とR6とが隣接する窒素原子と共に形
成していてもよい含窒素複素環基としては、窒素原子の
他に1〜3個のヘテロ原子(例、窒素、酸素、硫黄など)
を含んでいてもよい4〜7員環の含窒素複素環基(例、
ピロリジン−1−イル、ピペリジノ、モルホリノ、ピペ
ラジン−1−イルなど)などが挙げられる。R5とR6
が隣接する硫黄原子と共に形成していてもよい含硫黄複
素環基としては、硫黄原子の他に1〜3個のヘテロ原子
(例、窒素、酸素、硫黄など)を含んでいてもよい4〜7
員環の含硫黄複素環基(例、テトラヒドロチオフェン−
1−イル、1,4−チオキサン−1−イルなど)などが挙
げられる。
【0007】R5とR6とが隣接する窒素原子または硫黄
原子と共に形成していてもよい含窒素または含硫黄複素
環基は5または6員環(例、ベンゼン、ピリジン、ピラ
ジン、ピリミジン、ピリダジン、シクロヘキサンなど)
と縮環(縮合)して2環性縮合環基(例、イソインドリル
−2−イル、2−イソキノリル、1,3−ジヒドロベン
ゾ〔c〕チオフェン−2−イル、2,3−ジヒドロベンゾ
〔b〕チオフェン−1−イル、1,2,4,5−テトラヒ
ドロベンゾ〔d〕チエピン−3−イル、1,3−ジヒド
ロチエノ〔3,4−c〕ピリジン−2−イル、5,7−ジ
ヒドロチエノ〔3,4−b〕ピラジン−6−イル、5,7
−ジヒドロチエノ〔3,4−d〕ピリダジン−6−イル
など)などを形成していてもよい。
【0008】R8で示される置換基を有していてもよい
低級アルキル基の低級アルキル基としては、例えば炭素
数1〜6のアルキル基(例、メチル、エチル、プロピ
ル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチ
ル、ペンチル、イソペンチル、ヘキシルなど)などが挙
げられる。R8で示される置換基を有していてもよいア
リール基のアリール基としては、炭素数6〜10のアリ
ール基(例、フェニル、ナフチルなど)などが挙げられ
る。 R4で示される置換基を有していてもよい炭化水素基と
しては、上記したR5、R6またはR7で示される置換基
を有していてもよい炭化水素基で詳記したもの等が挙げ
られる。なお、R4で表される炭化水素基がアルケニル
基のときは、無置換のものが好ましい。
【0009】R4で示される置換基を有していてもよい
アシル基としては、それぞれ置換基を有していてもよい
カルボン酸アシル、スルホン酸アシル、カルバモイル、
チオカルバモイル、スルファモイルなどの酸の残基(該
当する酸より導かれるアシル基)などが挙げられ、例え
ば、それぞれ置換基を有していてもよいアルカノイル、
アルケノイル、アロイル、複素環カルボニル、カルバモ
イル、チオカルバモイル、アリールスルホニル、アルキ
ルスルホニル、スルファモイル、アルコキシカルボニ
ル、アリールオキシカルボニルなどが挙げられる。上記
した置換基を有していてもよいアルカノイル基のアルカ
ノイル基としては、炭素数1〜6のアルカノイル基
(例、ホルミル、アセチル、プロピオニル、イソプロピ
オニル、ブチリル、ペンタノイル、ヘキサノイルなど)
などが挙げられる。置換基を有していてもよいアルケノ
イル基のアルケノイル基としては炭素数3〜6のアルケ
ノイル基(例、アクリロイル、メタアクリロイル、ブテ
ノイル、ペンテノイル、ヘキセノイル、2,4−ヘキサ
ジエノイルなど)などが挙げられる。置換基を有してい
てもよいアロイル基のアロイル基としては、炭素数7〜
11のアロイル基(例、ベンゾイル、1−ナフトイル、
2−ナフトイルなど)などが挙げられる。
【0010】置換基を有していてもよい複素環カルボニ
ル基における複素環カルボニル基としては、ヘテロ原子
(例、窒素、酸素、硫黄など)を1〜4個含む5または6
員複素環カルボニル基(例、2−フロイル、2−テノイ
ル、ニコチノイル、イソニコチノイルなど)などが挙げ
られる。置換基を有していてもよいアリールスルホニル
基のアリールスルホニル基としては、炭素数6〜10の
アリールスルホニル基(例、ベンゼンスルホニル、1−
ナフチルスルホニル、2−ナフチルスルホニルなど)な
どが挙げられる。置換基を有していてもよいアルキルス
ルホニル基のアルキルスルホニル基としては、炭素数1
〜6のアルキルスルホニル基(例、メチルスルホニル、
エチルスルホニルなど)などが挙げられる。置換基を有
していてもよいアルコキシカルボニル基のアルコキシカ
ルボニル基としては、炭素数2〜7のアルコキシカルボ
ニル基(例、メトキシカルボニル、エトキシカルボニ
ル、イソブトキシカルボニルなど)などが挙げられる。
【0011】置換基を有していてもよいアリールオキシ
カルボニル基のアリールオキシカルボニル基としては、
炭素数7〜11のアリールオキシカルボニル基(例、フ
ェノキシカルボニル、1−ナフチルオキシカルボニル、
2−ナフチルオキシカルボニルなど)などが挙げられ
る。R3で示される置換基を有していてもよい2−メチ
ル−1−プロペニルまたはイソブチル基の置換基として
は、例えば、ヒドロキシル基、アミノ基、低級
(C1-3)アルキルアミノ基(例、メチルアミノ、エチ
ルアミノ、イソプロピルアミノなど)、ジ低級
(C1-3)アルキルアミノ基(例、ジメチルアミノ、ジ
エチルアミノなど)などが挙げられる。これらのうち、
ヒドロキシル基およびジ低級(C1-3)アルキルアミノ
基、特にジメチルアミノ基が好ましい。R5、R6または
7で示されるそれぞれ置換基を有していてもよい炭化
水素基または複素環基、R5とR6とが隣接する窒素原子
もしくは硫黄原子と共に縮環していてもよく、置換基を
有していてもよい含窒素または含硫黄複素環基、R8
示されるそれぞれ置換基を有していてもよい低級アルキ
ル基またはアリール基、およびR4で示されるそれぞれ
置換基を有していてもよい炭化水素基またはアシル基
(例、アルカノイル基、アロイル基、複素環カルボニル
基、カルバモイル基、チオカルバモイル基、アリールス
ルホニル基、アルキルスルホニル基、スルファモイル
基、アルコキシカルボニル基、またはアリールオキシカ
ルボニル基など)の置換基の数は1〜3個が好ましい。
【0012】該置換基としては、例えば、C1-6アルキ
ル基(例、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、
ブチル、イソブチル、sec−ブチル、ペンチル、イソペ
ンチル、ヘキシルなど)、C2-6アルケニル基(例、ビニ
ル、アリル、2−ブテニル、メチルアリル、3−ブテニ
ル、2−ペンテニル、4−ペンテニル、5−ヘキセニル
など)、C2-6アルキニル基(例、エチニル、プロパルギ
ル、2−ブチン−1−イル、3−ブチン−2−イル、1
−ペンチル−3−イル、3−ペンチル−1−イル、4−
ペンチル−2−イル、3−ヘキシン−1−イルなど)、
3-6シクロアルキル基(例、シクロプロピル、シクロブ
チル、シクロペンチル、シクロヘキシルなど)、C3-6
クロアルケニル基(例、シクロブテニル、シクロペンテ
ニル、シクロヘキセニル、シクロヘキサジエニルな
ど)、C6-10アリール基(例、フェニル、ナフチルな
ど)、アミノ基、モノC1-6アルキルアミノ基(例、メチ
ルアミノ、エチルアミノ、イソプロピルアミノなど)、
ジC1-6アルキルアミノ基(例、ジメチルアミノ、ジエチ
ルアミノなど)、アジド基、ニトロ基、ハロゲン(例、フ
ッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)、ヒドロキシル基、C
1-4アルコキシ基(例、メトキシ、エトキシなど)、C
6-10アリールオキシ基(例、フェノキシ、ナフチルオキ
シなど)、C1-6アルキルチオ基(例、メチルチオ、エチ
ルチオ、プロピルチオなど)、C6-10アリールチオ基
(例、フェニルチオ、ナフチルチオなど)、シアノ基、カ
ルバモイル基、カルボキシル基、C1-4アルコキシカル
ボニル基(例、メトキシカルボニル、エトキシカルボニ
ルなど)、C7-11アリールオキシカルボニル基(例、フェ
ノキシカルボニル、1−ナフチルオキシカルボニル、2
−ナフチルオキシカルボニルなど)、カルボキシ−C1-4
アルコキシ基(例、カルボキシメトキシ、2−カルボキ
シエトキシなど)、C1-6アルカノイル基(例、ホルミ
ル、アセチル、プロピオニル、イソプロピオニル、ブチ
リル、ペンタノイル、ヘキサノイルなど)、C7-11アロ
イル基(例、ベンゾイル、1−ナフトイル、2−ナフト
イルなど)、C1-6アルキルスルホニル基(例、メチルス
ルホニル、エチルスルホニルなど)、C6-10アリールス
ルホニル基(例、ベンゼンスルホニル、1−ナフチルス
ルホニル、2−ナフチルスルホニルなど)、C1-6アルキ
ルスルフィニル基(例、メチルスルフィニル、エチルス
ルフィニルなど)、C6-10アリールスルフィニル基(例、
ベンゼンスルフィニル、1−ナフチルスルフィニル、2
−ナフチルスルフィニルなど)、ヘテロ原子(例、窒素、
酸素、硫黄など)を1〜4個含む5または6員複素環基
(例、2−フリル、2−チエニル、4−チアゾリル、4
−イミダゾリル、4−ピリジル、1,3,4−チアジアゾ
ール−2−イル、5−テトラゾリルなど)、ヘテロ原子
(例、窒素、酸素、硫黄など)を1〜4個含む5または6
員複素環カルボニル基(例、2−フロイル、2−テノイ
ル、ニコチノイル、イソニコチノイルなど)、ヘテロ原
子(例、窒素、酸素、硫黄など)を1〜4個含む5または
6員複素環チオ基(例、4−ピリジルチオ、2−ピリミ
ジルチオ、1,3,4−チアジアゾール−2−イルチオ、
5−テトラゾリルチオなど)などが挙げられ、さらに複
素環チオ基はベンゼン環が縮合して2環性縮合環チオ基
(例、2−ベンゾチアゾリルチオ、8−キノリルチオな
ど)を形成していてもよい。また、R4が、それぞれジ置
換のカルバモイル基、チオカルバモイル基またはスルフ
ァモイル基を示す場合、カルバモイル基、チオカルバモ
イル基またはスルファモイル基はその窒素原子とともに
含窒素複素環〔例、ピロリジン−1−イル、ピペリジ
ノ、モルフォリノ、ピペラジン−1−イル、4−メチル
ピペラジン−1−イル、4−フェニルピペラジン−1−
イルなどのような、窒素原子の他に1〜3個のヘテロ原
子(例、窒素、酸素、硫黄など)を含んでいてもよい4〜
7員環含窒素複素環など〕を形成していてもよい。
【0013】また、R5、R6またはR7で示されるそれ
ぞれ置換基を有していてもよい炭化水素基または複素環
基における置換基、R5とR6とが隣接する窒素原子また
は硫黄原子と共に縮環していてもよく、置換基を有して
いてもよい含窒素または含硫黄複素環基における置換
基、R8で示されるそれぞれ置換基を有していてもよい
低級アルキル基またはアリール基における置換基、およ
びR4で示されるそれぞれ置換基を有していてもよい炭
化水素基またはアシル基(例、アルカノイル基、アロイ
ル基、複素環カルボニル基、カルバモイル基、チオカル
バモイル基、アリールスルホニル基、アルキルスルホニ
ル基、スルファモイル基、アルコキシカルボニル基また
はアリールオキシカルボニル基等)における置換基は、
さらに置換可能な位置に1〜3個の置換基を有していて
もよい。
【0014】該置換基としては、例えば、上記のC1-6
アルキル基、C2-6アルケニル基、C2-6アルキニル基、
3-6シクロアルキル基、C3-6シクロアルケニル基、C
6-10アリール基、アミノ基、モノC1-6アルキルアミノ
基、ジC1-6アルキルアミノ基、アジド基、ニトロ基、
ハロゲン、ヒドロキシル基、C1-4アルコキシ基、C
6-10アリールオキシ基、C1-6アルキルチオ基、C6-10
アリールチオ基、シアノ基、カルバモイル基、カルボキ
シル基、C1-4アルコキシカルボニル基、C7-11アリー
ルオキシカルボニル基、カルボキシC1-4アルコキシ
基、C1-6アルカノイル基、ハロゲノC1-6アルカノイル
基、C7-11アロイル基、C1-6アルキルスルホニル基、
6-10アリールスルホニル基、C1-6アルキルスルフィ
ニル基、C6-10アリールスルフィニル基、5または6員
複素環基、5または6員複素環カルボニル基、5または
6員複素環チオ基等が挙げられる。
【0015】X-で示されるカウンターアニオンとして
は、例えば、ハロゲンイオン(例、ヨードイオン、ブロ
ムイオン、クロルイオンなど)、硫黄イオン、リン酸イ
オン、硝酸イオン、過塩素酸イオン、テトラフルオロボ
レートイオン、メタンスルフェートイオン、p−トリル
スルフェートイオン、ベンゼンスルフェートイオン、水
酸イオン、有機酸のカルボキシレートイオン(例、オキ
ザレートイオン、マレエートイオン、フマレートイオ
ン、サクシネートイオン、シトレートイオン、ラクテー
トイオン、トリフルオロアセテートイオン、ラクトビオ
ネートイオン、アセテートイオン、プロピオネートイオ
ン、タータレートイオン、エチルサクシネートイオンな
ど)などが挙げられる。
【0016】化合物(I)は分子内に不斉中心をもち光学
活性を有するが、その絶対構造は原料のフマギロールに
基づくものであり、特に明示のない場合はフマギロール
の絶対構造と一致するものを意味する。シクロヘキサン
環上の置換基の結合様式は、
【化4】 場合を示す。化合物(I)においては、R1とR2とで結合
手を示すか、R1が水素でR2がN(O)mR56、N+5
67・X-、S(O)nR5またはS+56・X-である
化合物が好ましい。R2がS+56・X-(R5およびR
6は独立して炭化水素基、およびX-はハロゲンイオンで
ある)である化合物がより好ましい。R1とR2とで結合
手を示す化合物が特に好ましい。Aは、酸素原子または
NHが好ましい。とりわけ酸素原子が好ましい。R
3は、(1)ヒドロキシル基または(2)ジ低級(C1
−3)アルキルアミノ基で置換されていてもよい2−メ
チル−1−プロペニル基またはイソブチル基が好まし
い。2−メチル−1−プロペニル基が特に好ましい。
【0017】R4は、置換されていてもよいカルバモイ
ル基が好ましい。該置換基としては、好ましくは上記し
た(1)C1-6アルキル基、(2)C2-6アルケニル基、
(3)C2-6アルキニル基、(4)C3-6シクロアルキル
基、(5)C3-6シクロアルケニル基、(6)C6-10
リール基、(7)アミノ基、(8)モノC1-6アルキル
アミノ基、(9)ジC1-6アルキルアミノ基、(10)
アジド基、(11)ニトロ基、(12)ハロゲン、(1
3)ヒドロキシル基、(14)C1-4アルコキシ基、
(15)C6-10アリールオキシ基、(16)C1-6アル
キルチオ基、(17)C6-10アリールチオ基、(18)
シアノ基、(19)カルバモイル基、(20)カルボキ
シル基、(21)C1-4アルコキシカルボニル基、(2
2)C7-11アリールオキシカルボニル基、(23)カル
ボキシC1-4アルコキシ基、(24)ハロゲンで置換さ
れていてもよいC1-6アルカノイル基、(25)C7-11
アロイル基、(26)C1-6アルキルスルホニル基、
(27)C6-10アリールスルホニル基、(28)C1-6
アルキルスルフィニル基、(29)C6-10アリールスル
フィニル基、(30)ヘテロ原子(例、窒素、酸素、硫
黄など)を1〜4個含む5または6員複素環基、(3
1)ヘテロ原子(例、窒素、酸素、硫黄など)を1〜4
個含む5または6員複素環カルボニル基、(32)ヘテ
ロ原子(例、窒素、酸素、硫黄など)を1〜4個含む5
または6員複素環チオ基等である。特に好ましくはR4
は(1)C1-6アルキル基または(2)ハロゲンで置換
されていてもよいC1-6アルカノイル基で置換されたカ
ルバモイル基である。化合物(I)のうち好ましいもの
としては、例えば、6−O−(N−クロロアセチルカル
バモイル)フマギロール、6α−(N’−クロロアセチ
ルウレイド)−6−デオキシフマギロール、4−(N’
−クロロアセチルウレイド)−2−(1,2−エポキシ
−1,5−ジメチル−4−ヘキセニル)−1−(1,3−
ジヒドロベンゾ〔c〕チオフェン−2−イリオ)−3−
メトキシシクロヘキサノールクロリド、6−O−(N−
メチルカルバモイル)フマギロールなどが挙げられる。
6−O−(N−クロロアセチルカルバモイル)フマギロ
ールおよび6−O−(N−メチルカルバモイル)フマギ
ロールが特に好ましい。
【0018】化合物(I)が分子内に酸性置換基(例、カ
ルボキシルなど)あるいは塩基性置換基(例、アミノ、モ
ノ低級アルキルアミノ、ジ低級アルキルアミノ、含窒素
複素環基など)を有する場合には、生理学的に受容され
る塩を形成していてもよい。その塩の例としては、無機
塩基との塩、有機塩基との塩、無機酸との塩、有機酸と
の塩、塩基性または酸性アミノ酸との塩などが挙げられ
る。これらの塩類を生成させうる無機塩基としてはアル
カリ金属(例、ナトリウム、カリウムなど)、アルカリ土
類金属(例、カルシウム、マグネシウムなど)などが、有
機塩基としては、例えば、トリメチルアミン、トリエチ
ルアミン、ピリジン、ピコリン、N,N−ジベンジルエ
チレンジアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミ
ン、トリスヒドロキシメチルアミノメタン、ジシクロヘ
キシルアミンなどが、無機酸としては、例えば、塩酸、
臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸などが、有機酸として
は、例えば、ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、シュウ
酸、酒石酸、フマル酸、マレイン酸、メタンスルホン
酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸など
が、塩基性または酸性アミノ酸としては、例えば、アル
ギニン、リジン、オルニチン、アスパラギン酸、グルタ
ミン酸などが用いられる。これらの塩のうち塩基との塩
(すなわち、無機塩基との塩、有機塩基との塩、塩基性
アミノ酸との塩)は化合物(I)の置換基中のカルボキシ
ル基と、また、酸との塩(すなわち無機酸との塩、有機
酸との塩、酸性アミノ酸との塩)は化合物(I)の置換基
中のアミノ基、モノ低級アルキルアミノ基、ジ低級アル
キルアミノ基、含窒素複素環基などと形成しうる塩を意
味する。
【0019】また、化合物(I)が分子内にジ低級アルキ
ルアミノ基、含窒素複素環基または含窒素芳香族複素環
基などを有する場合にはこれらの基中の窒素原子がさら
にアルキル化されて4級アンモニオ基(例、トリメチル
アンモニオ、N−メチルピリジニル、N−メチルピロリ
ジン−1−イリウムなど)を形成していてもよく、カウ
ンターアニオンとしては上記のX-で示したカウンター
アニオンと同様のカウンターアニオンが挙げられる。一
般式(I)で表される化合物またはその塩は、微生物の生
産するフマギリン(fumagillin)の加水分解産物フマギロ
ール(fumagillol)〔ターベル、ディー・エス(Tarbell,
D. S. )ら、ジャーナル オブ アメリカン ケミカル
ソサイエティ(J. Am. Chem. Soc. ) 83、3096
(1961)〕を出発物質として用いることによって製造
でき、例えば特開平1−279828号(EP−A−3
25,199)、特開平3−7270号(EP−A−3
59,036)、特開平3−7222号(EP−A−3
57,061)、特開平3−14571号(EP−A−
386,667)、特開平3−7271号(EP−A−
387,650)、特開平3−279376号(EP−
A−415,294)、特開平2−76866号(EP
−A−354,787)、EP−A−354,787公報
などに記載の方法またはこれらに準じた方法により製造
できる。
【0020】本発明で用いるフマギロール誘導体は、そ
の塩としてもよく、また公知の製剤学的製造法に準じて
製剤化された複合体としてもよい。例えば水に対する溶
解度を高めて吸収を促進し、薬理活性を高める目的で該
フマギロール誘導体をシクロデキストリン誘導体との複
合体として使用してもよい。上記フマギロール誘導体ま
たはその塩とシクロデキストリン誘導体との複合体の製
造法としては、例えば特開平4−297,469公報に
記載の方法(例、フマギロール誘導体またはその塩およ
びシクロデキストリン誘導体を水に溶解し、室温(−1
0℃〜35℃)〜80℃で撹拌する方法など)またはそ
れに準じた方法が採用される。
【0021】本発明の腎炎治療薬は、通常、これらの有
効成分を薬理学的に許容され得る担体もしくは賦形剤と
混合してなる医薬組成物として経口または非経口的に用
いられる。例えば、有効成分をあらかじめ水溶液とした
もの、有効成分を凍結乾燥することによって固型状の混
合物としたもの、有効成分の水溶液としたものを凍結乾
燥することによってそれぞれ固型状としたものなどの形
態が挙げられる。いずれの投与方法を採用する場合にお
いても、本発明の腎炎治療薬の有効成分であるフマギロ
ール誘導体またはその塩を2回以上対象物に投与する。
【0022】本発明の腎炎治療薬が溶液である場合は、
水性溶剤(例えば、蒸留水等)、水溶性溶剤(例えば、生
理的食塩水,リンゲル液等)、油性溶剤(例えば、ゴマ
油,トウモロコシ油,オリーブ油等)等の溶剤を用い
て、常套手段により調製される。この際、所望により溶
解補助剤(例えば、サリチル酸ナトリウム,酢酸ナトリ
ウム等)、緩衝剤(例えばクエン酸ナトリウム,グリセリ
ン等)、等張化剤(例えば、ブドウ糖,転化糖等)、安定
剤(例えばヒト血清アルブミン,ポリエチレングリコー
ル等)、保存剤(例えばベンジルアルコール,フェノール
等)、無痛化剤(例えば、塩化ベンザルコニウム,塩酸プ
ロカイン等)等の添加剤を用いることもできる。製剤中
におけるTNPの含量は調剤により種々異なるが、例え
ば溶液におけるTNPの濃度は好ましくは約0.1〜1
00mg/mlである。TNPの濃度は、皮下または静脈内
投与の場合、約5〜50mg/mlが、点滴の場合、約0.
1〜4mg/mlが好ましい。
【0023】経口投与のための組成物としてはさらに、
錠剤、丸剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤、シロップ剤、
乳剤、懸濁剤などが挙げられる。かかる組成物は自体公
知の方法によって製造され、担体もしくは賦形剤とし
て、乳糖、でんぷん、ショ糖、ステアリン酸マグネシウ
ムなどが用いられる。非経口投与のためには、例えば、
注射剤、坐剤、外用剤などとすることができ、注射剤と
しては例えば、静脈注射剤、皮下注射剤、筋肉内注射
剤、点滴注射剤などとして用いられる。注射剤は通常適
当なアンプルに充填されて提供される。坐剤としては例
えば、直腸坐剤、膣坐剤等が挙げられ、外用剤としては
例えば経鼻投与製剤、経皮製剤等が挙げられる。
【0024】たとえば外用剤とするには、自体公知の方
法に従い、本発明の組成物を固状、半固状または液状の
外用剤とすることができる。たとえば、上記固状のもの
としては、本発明の組成物をそのまま、あるいは賦形剤
(例、グリコール、マンニトール、デンプン、微結晶セ
ルロースなど)、増粘剤(例、天然ガム類、セルロース
誘導体、アクリル酸重合体など)などを添加、混合して
粉状の組成物とする。上記液状のものとしては、注射剤
の場合とほぼ同様で、油性あるいは水性懸濁剤とする。
半固状の場合は、水性または油性のゲル剤がよい。ま
た、これらはいずれも、pH調節剤(例、炭酸、リン
酸、クエン酸、塩酸、水酸化ナトリウムなど)、防腐剤
(例、パラオキシ安息香酸エステル類、クロロブタノー
ル、塩化ベンザルコニウムなど)などを加えてもよい。
たとえば坐剤とするには、自体公知の方法にしたがい、
本発明の組成物を油性または水性の固状、半固状あるい
は液状の坐剤とすることができる。
【0025】本発明の腎炎治療薬は腎炎を発症する哺乳
動物(例えば、マウス,ラット,家兎,ネコ,イヌ,ウ
シ,ウマ,ヤギ,サル,ヒト等)の治療に有用であり、
これら腎炎発症動物の腎炎の慢性化抑制に著効を奏す
る。かかる腎炎としては糸球体腎炎が挙げられる。中で
も糸球体腎炎の95%を占めるメサンギウム増殖性腎炎
の治療に特に有効である。
【0026】本発明の腎炎治療薬は低毒性であり、ヒト
を含む哺乳動物に経口的または非経口的に投与すること
ができる。なお、所望により前記したと同様に薬理学
的、製剤学的に許容され得る添加剤(例えば、希釈剤、
賦形剤、結合剤、崩壊剤、着色剤、安定化剤など)を混
合またはこれらを用いて製剤化したものを使用すること
もできる。本発明の腎炎治療薬の投与量は剤形、投与方
法によっても異なるが、例えばマウスに注射剤として投
与する際にはTNP量として1日当たり、約0.1〜2
00mg/kgが好ましい。またマウス以外の哺乳動物には
TNP量として1日当たり約0.001〜100mg/kg
投与するのが好ましい。さらに好ましい投与量は、TN
P量として1日当たり約1〜100mg/kgである。
【0027】
【実施例】以下に参考例、実施例および実験例を示し、
本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定さ
れるものではない。 参考例1 6−O−(N−クロロアセチルカルバモイル)フマギロ
ールとマルトシル−β−シクロデキストリンとの包接化
合物の調製 水に、マルトシル−β−シクロデキストリン 719g
を溶解したのち、6−O−(N−クロロアセチルカルバ
モイル)フマギロール(以下、化合物Aと略記すること
もある)99gを加え、撹拌機を用い25℃で3時間撹
拌し水溶液4950mlを得た。。化合物Aがほとんど
溶解したことを確認後、0.22μm のポアサイズを有
するフィルターでろ過し、得られた水溶液を5mlずつバ
イアルに充填し、凍結乾燥し、包接化合物が得られた。
【0028】実施例1 参考例1の方法に従って得られた包接化合物170mg
(化合物Aを約20mg含有)と、生理食塩水(商品
名、大塚生食注、大塚製薬(株))20mlとを混合し、
バイアルに封入後、凍結乾燥し、化合物Aを含有する製
剤を得た。
【0029】実施例2 化合物Aの濃度がミグリオール812〔MIGLYOL812、カ
プリル酸/カプリン酸トリグリセリド、ヒルス社(HULS
AKTIENGESELLSCHAFT)、ドイツ〕にたいして10mg
/ml(0.1% w/v)となるように溶解させ、均一な
溶液を調製した。この溶液20mlを窒素置換したバイ
アルに封入して、化合物Aを含有する製剤を得た。
【0030】実験例1 ウイスターラットの胸腺細胞をフロインドのコンプリー
トアジュバントとともにニュージーランド白色家兎に、
1×108個、2週および4週後にそれぞれ1×106
静脈内投与することにより免疫し、5週後に胸腺細胞抗
原Thy−1.1の抗体が含まれる抗血清を得た。各群
6匹ずつからなる体重140−170gの雄性ウイスタ
ーラットに、上記の方法で作成した抗血清を体重100
gあたり0.3ml静脈内投与した。投与2および4日
目に腎臓組織の一部をバイオプシーにより採取し、6日
目には動物を屠殺後それぞれ組織学的に観察した。メサ
ンギウム細胞は、平滑筋型α−アクチン染色(ASM−
1、ドイツ、プロゲンバイオテクニク社)、bFGF
(MA−031−5、アメリカ、アウストラルバイオロ
ジカル)およびフィブロネクチン(CBL 181、イ
ギリス、シンプスバイオサイエンス)はそれらの抗体に
よる染色陽性によってそれぞれ判定した。化合物Aは5
%のエタノールおよび5%のアラビアゴムを含む生理食
塩水に懸濁し、胸腺細胞抗原Thy−1.1の抗体を含
む抗血清の投与4時間前に、後は翌日より連日、合計6
日間20mg/kgを皮下投与した。統計処理はステュ
ーデントのt−検定で行った。
【0031】胸腺細胞抗原Thy−1.1の抗体を含む
抗血清を投与したラットにおいては、投与2、4および
6日後と経時的に糸球体中のα−平滑筋アクチン陽性メ
サンギウム細胞、bFGFおよびフィブロネクチン抗体
染色陽性の占有率を測定し、占有率ごとにスコアーで分
類した。占有率0−5%はスコアー0、5−25%はス
コアー1、25−50%はスコアー2、50−75%は
スコアー3、75%以上はスコアー4とした。対照群で
は経時的にメサンギウム細胞の占有率は顕著に上昇した
が、化合物A投与によりいずれの日数後においても対照
と比較してその占有率が有意に減少した(図1)。ま
た、bFGF染色陽性占有率およびフィブロネクチン染
色陽性占有率も対照群では経時的に顕著に上昇したが、
化合物A投与により対照と比較してその占有率の増加が
顕著に抑制され(図2,3)、腎炎の発症や増悪に関与
するbFGFおよびメサンギウム細胞の細胞外成分(マ
トリックス)の低下が観察された。なお、この対照群に
おけるメサンギウム細胞の占有率上昇が、同細胞の増殖
によるかどうかを、増殖中の細胞が発現するマーカーで
あるPCNA(DNA polymerase delta の補助蛋白質)
染色(デンマーク、ダコ社)で検討した結果、PCNA
染色陽性の細胞が対照群では増加し、処置群では対照と
比較して有意に減少していた(表1)。この際、糸球体
に浸潤する細胞、マクロファージおよび単球の数をそれ
らのマーカーであるED1陽性染色(イギリス、セロテ
ィック社)で調べたが、マクロファージおよび単球の数
は対照および処置群の間で差がなく、化合物Aはこれら
の細胞の浸潤に影響したのではなく、メサンギウム細胞
の増殖を阻害したことが確認された。
【表1】 化合物Aの投与によりマクロファージあるいは単球では
なく、増殖しつつある細胞の数が減少した。
【0032】実験例2 上記実験例1で、胸腺細胞抗原Thy−1.1の抗体を
含む抗血清投与6日目の雄性ウイスターラット糸球体に
おいて、メサンギウム細胞の細胞外成分(マトリック
ス)が占める面積比を光学スキャナー(GT6000、
日本、セイコーエプソン社)およびNIHイメージ・ソ
フトウェアーを用いて計測した。統計処理はステューデ
ントのt−検定で行った。その結果、化合物Aの20m
g/kg皮下投与により糸球体の細胞外成分は、対照に
比べ有意に低下した(図4)。
【0033】
【発明の効果】フマギロール誘導体またはその塩を含有
してなる腎炎治療薬は、腎炎に対し優れた治療効果を示
し、副作用はほとんどない。
【0034】
【図面の簡単な説明】
【図1】糸球中のα−平滑筋アクチン陽性メサンギウム
細胞の占有率に対する、化合物Aの減少作用。
【図2】糸球体におけるbFGF陽性占有率に対する化
合物Aの抑制作用。
【図3】糸球体におけるフィブロネクチン陽性占有率に
対する化合物Aの抑制作用。
【図4】糸球体メサンギウムの細胞外成分(マトリック
ス)の集積に対する化合物Aの阻害作用。
【符号の説明】
【化5】
フロントページの続き (71)出願人 000002934 武田薬品工業株式会社 大阪府大阪市中央区道修町四丁目1番1号 (72)発明者 金山 良春 大阪府豊中市本町8丁目2番26号 (72)発明者 武田 忠直 大阪府大阪市東住吉区桑津2丁目5番25号 シャトー楠401号 (72)発明者 岡村 幹夫 大阪府八尾市中田5丁目160番地 (72)発明者 須藤 勝一 大阪府高槻市安岡寺町5丁目47番22号

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 【化1】 〔式中、R1は水素を、R2はハロゲン、N(O)mR
    56、N+567・X-、S(O)nR5またはS+56
    ・X-(式中、R5、R6およびR7はそれぞれ置換基を有
    していてもよい炭化水素基もしくは複素環基を、X-
    カウンターアニオンを、mは0または1を、n は0ない
    し2の整数を示す。またR5とR6とは隣接する窒素原子
    もしくは硫黄原子と共に縮環していてもよい含窒素また
    は含硫黄複素環基を形成していてもよく、これらの縮環
    していてもよい含窒素または含硫黄複素環基は置換基を
    有していてもよい。)を示すか、またはR1とR2とで結
    合手を示し、R3は置換基を有していてもよい2−メチ
    ル−1−プロペニル基または置換基を有していてもよい
    イソブチル基を示し、Aは酸素原子または NR8(式
    中、R8は水素または置換基を有していてもよい低級ア
    ルキル基もしくはアリール基を示す。)を示し、R4
    水素、置換基を有していてもよい炭化水素基またはアシ
    ル基を示す。〕で表されるフマギロール誘導体を含有し
    てなる腎炎治療薬。
  2. 【請求項2】R1とR2とで結合手を示す請求項1記載の
    腎炎治療薬。
  3. 【請求項3】Aが酸素原子である請求項1記載の腎炎治
    療薬。
  4. 【請求項4】R3が2−メチル−1−プロペニル基であ
    る請求項1記載の腎炎治療薬。
  5. 【請求項5】R4が置換基を有するカルバモイル基であ
    る請求項1記載の腎炎治療薬。
  6. 【請求項6】R4がハロゲンで置換されていてもよいC
    1-6アルカノイル基で置換されたカルバモイル基である
    請求項1記載の腎炎治療薬。
  7. 【請求項7】フマギロール誘導体が6−O−(N−クロ
    ロアセチルカルバモイル)フマギロールである請求項1
    記載の腎炎治療薬。
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