JPH06250322A - ハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料

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JPH06250322A
JPH06250322A JP3372293A JP3372293A JPH06250322A JP H06250322 A JPH06250322 A JP H06250322A JP 3372293 A JP3372293 A JP 3372293A JP 3372293 A JP3372293 A JP 3372293A JP H06250322 A JPH06250322 A JP H06250322A
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JP
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silver halide
silver
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substituted
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JP3372293A
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English (en)
Inventor
Kazuki Yamazaki
一樹 山崎
Masaki Okazaki
正樹 岡崎
Yoshinori Fujiwara
淑記 藤原
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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  • Silver Salt Photography Or Processing Solution Therefor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 安定な現像液を用いて超硬調な写真特性を得
ることができ、しかも疲労した現像液を用いても黒ポツ
の発生がすくないハロゲン化銀写真感光材料を提供す
る。 【構成】 ロジウム化合物およびイリジウム化合物を含
有し、化学増感されたハロゲン化銀粒子からなるハロゲ
ン化銀乳剤を、N位に置換アルキル基を持つイミダゾロ
カルボシアニン色素で分光増感し、さらにヒドラジン誘
導体と併用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ハロゲン化銀写真感光
材料に関し、特に写真製版用に用いられる超硬調ハロゲ
ン化銀写真感光材料に関する。
【0002】
【従来の技術】グラフィックアーツの分野においては網
点画像による連続階調の画像の再生あるいは線画像の再
生を良好ならしめるために、超硬調(特にγが10以
上)の写真性を示す画像形成システムが必要である。
【0003】良好な保存安定性を有する処理液で現像
し、超硬調な写真特性が得られる画像形成システムが要
望され、その1つとして米国特許第4,166,742
号、同第4,168,977号、同第4,221,85
7号、同第4,224,401号、同第4,243,7
39号、同第4,272,606号、同第4,311,
781号にみられるように特定のアシルヒドラジン化合
物を添加した表面潜像型ハロゲン化銀写真感光材料を、
亜硫酸保恒剤を0.15モル/リットル以上含むpH1
1.0〜12.3の現像液で処理して、γが10を越え
る超硬調のネガ画像を形成するシステムが提案されてい
る。この新しい画像形成システムには、従来の超硬調画
像形成システムでは塩化銀含有率の高い塩臭化銀しか使
用できなかったのに対して、沃臭化銀や沃塩臭化銀でも
使用できるという特徴がある。また従来のリス現像液が
極微量の亜硫酸保恒剤しか含有できなかったのに対し
て、多量の亜硫酸保恒剤を含有できるため、比較的保存
安定性が良いという点も特徴である。
【0004】しかし、pHが11以上の現像液は空気酸
化され易く不安定で、長期の保存や使用に耐えないた
め、ヒドラジン化合物を含むハロゲン化銀写真感光材料
をより低いpHの現像液で現像し、硬調な画像を作成す
る工夫が試みられている。
【0005】例えば、特開平1−179939号、およ
び同1−179940号には、ハロゲン化銀乳剤粒子に
対する吸着基を有する造核現像促進剤と、同じく吸着基
を有する造核剤とを含む感材を用いて、pH11.0以
下の現像液で現像する処理方法が記載されている。しか
しながら、これらの発明において使用されている乳剤は
臭化銀乳剤、沃臭化銀乳剤であり、現像進行性、あるい
は処理液の組成変動に対する写真性の変化が大きく、安
定性の点で充分とはいえない。
【0006】また、ヒドラジン誘導体を用いた造核硬調
感材は、現像液のpHの変化に伴う写真性の変化幅が大
きい。現像液のpHは、現像液の空気酸化、および水の
蒸発による濃厚化による上昇、または空気中の二酸化炭
素の吸収による低下などにより大きく変動する。従っ
て、写真性能の現像液pH依存性を小さくする工夫が試
みられている。
【0007】また、ヒドラジン誘導体を用いた造核硬調
硬調ネガ画像システムにおいて、改良の望まれている点
の1つが黒ポツ(black spotsまたはpepper fog)とい
う好ましくない現像を引き起こすことであり、写真製版
工程上の問題となっている。黒ポツとは、本来、未露光
で非画像となるべき部分に発生する微少な現像銀ででき
た黒いスポットである。黒ポツは、一般に保恒剤として
現像液に使用されている亜硫酸イオンの減少やpH値の
上昇により多発し、写真製版用感材としての商品価値を
著しく低下させてしまう。このため、黒ポツの改良のた
めの多大な努力がなされているが、黒ポツの改良はしば
しば感度およびガンマ(γ)の低下を伴い、高感硬調化
(例えばγで10以上)を維持して黒ポツを改良するシ
ステムが強く望まれている。
【0008】米国特許4,988,604号、同4,9
94,365号、同5,041,355号には、エチレ
ンオキシドの繰り返し単位を有するヒドラジン化合物、
およびピリジニウム基を有するヒドラジン化合物が開示
されている。しかしながら、実施例の記載からみると、
これらの発明では、硬調性が充分ではなく、実用的な現
像処理条件で硬調性と必要なDmaxを得ることは困難
である。
【0009】ヒドラジン誘導体を用いた系で、化学増感
された塩臭化銀を用いた例は、例えば特開昭53−20
921号、同60−83028号、同60−14033
9号、同63−46437号、同63−103232
号、特願平2−98387号、同2−98391号、同
2−302077号、同3−188230号等に開示さ
れている。一方、ヒドラジン誘導体と、ロジウム、イリ
ジウム等の重金属錯体を含んだハロゲン化銀乳剤を併用
した例は、特開昭60−83028号、同61−479
42号、同61−47943号、同61−29837
号、同62−201233号、同62−235947
号、同63−103232号等に開示されている。
【0010】増感色素を用いてハロゲン化銀写真乳剤の
感光波長を拡大すること、即ち分光増感することはよく
知られている。増感色素には、要求される波長での感
度、および処理後の残色が少ないこと、セーフライト光
に対する安全性が高いことなどが要求される。
【0011】ヒドラジン誘導体を用いた系で、シアニン
色素を含有する例は、5,5’−ジクロロ−9−エチル
−3,3’−ビス(3−スルフォプロピル)オキサカル
ボシアニンのアルカリ塩をはじめとして、多数開示され
ており、例としては、特開昭61−29837号、同6
2−235947号、同62−280733号、同62
−280734号、特開平2−40号、同2−1245
60号、同2−262653号、同3−53549号、
同3−63641号等に記載されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は第一
に、安定な現像液を用いてガンマが10を越える極めて
硬調な写真性を得ることができるハロゲン化銀写真感光
材料を提供することである。本発明の第二の目的は、高
感度で、かつ処理後の残色が少なく、かつセーフライト
安全性が高いハロゲン化銀写真感光材料を提供すること
である。本発明の第三の目的は大量に処理しても性能変
化が小さく、空気酸化の進んだ現像液で処理しても黒ポ
ツの発生の少ないハロゲン化銀写真感光材料を提供する
ことである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明上記目的は、支持
体上に少なくとも一層のハロゲン化銀乳剤層を有するハ
ロゲン化銀写真感光材料において、該ハロゲン化銀乳剤
が銀1モルあたり1×10-8から5×10-6モルのRh
化合物および銀1モルあたり1×10-8から1×10-6
モルのIr化合物を含有する塩化銀含有率50モル%以
上の化学増感されたハロゲン化銀粒子からなり、かつ該
乳剤層もしくは他の親水性コロイド層の少なくとも一層
中に少なくとも一種のヒドラジン誘導体を含有し、かつ
該ハロゲン化銀乳剤が下記一般式[I]、[II]から選
ばれる少なくとも一種の色素により分光増感されている
ことを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料により達成
された。一般式[I]
【0014】
【化6】
【0015】式中、V1、V3は、水素原子または電子吸
引性基を表し、V2、V4は電子吸引性基を表す。R1
2、R3およびR4は同一でも異なっていても良く、総
炭素数10以下の置換されていても良いアルキル基また
はアルケニル基を表し、R1とR2、あるいはR3とR4
組の少なくとも一方はいずれも置換アルキル基である。
1は、電荷を中和するに必要な対イオンを表す。n
1は、0または1を表し、分子内塩の場合は0である。
一般式[II]
【0016】
【化7】
【0017】式中、V21、V22、V23、V24は各々水素
原子、シアノ基、アルキル基、ハロゲン原子、ハロアル
キル基、アルキルチオ基、アルコキシ基、アルコキシカ
ルボニル基、アリール基、または置換もしくは無置換の
カルバモイル基を表す。R21、R23はアルキルまたは−
(CH2)r−CONHSO2−R25または−(CH2)s
−SO2NHCO−R26を表し、R21、R23のうち少な
くとも一方は−(CH2)r−CONHSO2−R25また
は−(CH2)s−SO2NHCO−R26である。ここで
25またはR26はアルキル基を表し、rまたはsは1か
ら5までの整数を表す。R22、R24は各々アルキル基、
アルケニル基、置換アルキル基、置換アルケニル基、ま
たは−(CH2)p−CONHSO2−R27または−(C
2)q−SO2NHCO−R28を表し、R22、R24のう
ち少なくとも一方は−(CH2)p−CONHSO2−R
27または−(CH2)q−SO2NHCO−R28である。
ここでR27はR25と、R28はR26と同義である。
【0018】本発明のハロゲン化銀写真感光材料に用い
るハロゲン化銀乳剤はハロゲン化銀として、塩化銀含有
率50モル%以上を含有する塩臭化銀、沃塩臭化銀であ
る。沃化銀含有率は3モル%以下、より好ましくは0.
5モル%以下である。ハロゲン化銀粒子の形状は、立方
体、十四面体、八面体、不定型、板状いずれでも良い
が、立方体が好ましい。ハロゲン化銀の平均粒径は0.
1μm〜0.7μmが好ましいが、より好ましくは0.
2〜0.5μmであり、{(粒径の標準偏差)/(平均
粒径)}×100で表される変動係数が15%以下、よ
り好ましくは10%以下の粒径分布の狭いものが好まし
い。ハロゲン化銀粒子は内部と表層が均一な層からなっ
ていても、異なる層からなっていても良い。本発明に用
いられる写真乳剤は、P.Glafkides著 Chimie et Physi
que Photographique (Paul Montel社刊、1967
年)、G.F.Dufin著 Photographic Emulsion Chemistry
(The Forcal Press刊、1966年)、V.L.Zelikman e
t al著 Making nd Coating Photographic Emulsion(Th
e Focal Press刊、1964年)などに記載された方法
を用いて調製することができる。
【0019】可溶性銀塩と可溶性ハロゲン塩を反応させ
る方法としては、片側混合法、同時混合法、それらの組
み合わせなどのいずれを用いても良い。粒子を銀イオン
過剰の下において形成させる方法(いわゆる逆混合法)
を用いることもできる。同時混合法の一つの形式として
ハロゲン化銀の生成される液相中のpAgを一定に保つ
方法、すなわち、いわゆるコントロールド・ダブルジェ
ット法を用いることもできる。またアンモニア、チオエ
ーテル、四置換チオ尿素等のいわゆるハロゲン化銀溶剤
を使用して粒子形成させることが好ましい。より好まし
くは四置換チオ尿素化合物であり、特開昭53−824
08号、同55−77737号に記載されている。好ま
しいチオ尿素化合物はテトラメチルチオ尿素、1,3−
ジメチル−2−イミダゾリジンチオンである。コントロ
ールド・ダブルジェット法およびハロゲン化銀溶剤を使
用した粒子形成方法では、結晶型が規則的で粒子サイズ
分布の狭いハロゲン化銀乳剤を作るのが容易であり、本
発明に用いられるハロゲン化銀乳剤を作るのに有用な手
段である。また、粒子サイズを均一にするためには、英
国特許第1,535,016号、特公昭48−3689
0、同52−16364号に記載されているように、硝
酸銀やハロゲン化アルカリの添加速度を粒子成長速度に
応じて変化させる方法や、英国特許第4,242,44
5号、特開昭55−158124号に記載されているよ
うに水溶液の濃度を変化させる方法を用いて、臨界飽和
度を越えない範囲において早く成長させることが好まし
い。
【0020】本発明のハロゲン化銀写真感光材料は高コ
ントラスト及び低カブリを達成するために、ロジウム化
合物を含有する。本発明に用いられるロジウム化合物と
して、水溶性ロジウム化合物を用いることができる。た
とえば、ハロゲン化ロジウム(III )化合物、またはロ
ジウム錯塩で配位子としてハロゲン、アミン類、オキザ
ラト等を持つもの、たとえば、ヘキサクロロロジウム
(III )錯塩、ヘキサブロモロジウム(III )錯塩、ヘ
キサアンミンロジウム(III )錯塩、トリザラトロジウ
ム(III )錯塩等が挙げられる。これらのロジウム化合
物は、水あるいは適当な溶媒に溶解して用いられるが、
ロジウム化合物の溶液を安定化させるために一般によく
行われる方法、すなわち、ハロゲン化水素水溶液(たと
えば塩酸、臭酸、フッ酸等)、あるいはハロゲン化アル
カリ(たとえばKCl、NaCl、KBr、NaBr
等)を添加する方法を用いることができる。水溶性ロジ
ウムを用いる代わりにハロゲン化銀調製時に、あらかじ
めロジウムをドープしてある別のハロゲン化銀粒子を添
加して溶解させることも可能である。
【0021】本発明に係わるロジウム化合物の全添加量
は、最終的に形成されるハロゲン化銀1モルあたり1×
10-8〜5×10-6モルが適当であり、好ましくは5×
10 -8〜1×10-6モルである。これらの化合物の添加
は、ハロゲン化銀乳剤粒子の製造時及び乳剤を塗布する
前の各段階において適宜行うことができるが、特に乳剤
形成時に添加し、ハロゲン化銀粒子中に組み込まれるこ
とが好ましい。
【0022】本発明のハロゲン化銀写真感光材料は高感
度および高コントラストを達成するために、イリジウム
化合物を含有する。本発明で用いられるイリジウム化合
物としては種々のものを使用できるが、例えばヘキサク
ロロイリジウム、ヘキサアンミンイリジウム、トリオキ
ザラトイリジウム、ヘキサシアノイリジウム等が挙げら
れる。これらのイリジウム化合物は、水あるいは適当な
溶媒に溶解して用いられるが、イリジウム化合物の溶液
を安定化させるために一般によく行われる方法、すなわ
ち、ハロゲン化水素水溶液(たとえば塩酸、臭酸、フッ
酸等)、あるいはハロゲン化アルカリ(たとえばKC
l、NaCl、KBr、NaBr等)を添加する方法を
用いることができる。水溶性イリジウムを用いる代わり
にハロゲン化銀調製時に、あらかじめイリジウムをドー
プしてある別のハロゲン化銀粒子を添加して溶解させる
ことも可能である。
【0023】本発明に係わるイリジウム化合物の全添加
量は、最終的に形成されるハロゲン化銀1モルあたり1
×10-8〜5×10-6モルが適当であり、好ましくは5
×10-8〜1×10-6モルである。これらの化合物の添
加は、ハロゲン化銀乳剤粒子の製造時及び乳剤を塗布す
る前の各段階において適宜行うことができるが、特に乳
剤形成時に添加し、ハロゲン化銀粒子中に組み込まれる
ことが好ましい。
【0024】本発明に用いられるハロゲン化銀粒子に、
鉄、コバルト、ニッケル、ルテニウム、パラジウム、白
金、金、タリウム、銅、鉛、オスミウム等の金属原子を
含有してもよい。上記金属はハロゲン化銀1モルあたり
1×10-9〜1×10-4モルが好ましい。また、上記金
属を含有せしめるには単塩、複塩、または錯塩の形の金
属塩にして粒子調製時に添加することができる。
【0025】本発明のハロゲン化銀乳剤は化学増感され
る。化学増感の方法としては、硫黄増感法、セレン増感
法、テルル増感法、貴金属増感法などの知られている方
法を用いることができ、単独または組み合わせて用いら
れる。組み合わせて使用する場合には、例えば、硫黄増
感法と金増感法、硫黄増感法とセレン増感法と金増感
法、硫黄増感法とテルル増感法と金増感法等が好まし
い。
【0026】本発明に用いられる硫黄増感は、通常、硫
黄増感剤を添加して、40℃以上の高温で乳剤を一定時
間攪拌することにより行われる。硫黄増感剤としては公
知の化合物を使用することができ、例えば、ゼラチン中
に含まれる硫黄化合物のほか、種々の硫黄化合物、例え
ば、チオ硫酸塩、チオ尿素類、チアゾール類、ローダニ
ン類等を用いることができる。好ましい硫黄化合物は、
チオ硫酸塩、チオ尿素化合物である。硫黄増感剤の添加
量は、化学熟成時のpH、温度、ハロゲン化銀粒子の大
きさなどの種々の条件の下で変化するが、ハロゲン化銀
1モルあたり10-7〜10-2モルであり、より好ましく
は10-5〜10-3モルである。
【0027】本発明で用いられるセレン増感剤として
は、公知のセレン化合物を用いることができる。すなわ
ち通常、不安定型および/または非安定型セレン化合物
を添加して、高温、好ましくは40゜C以上で乳剤を一
定時間攪拌することにより行われる。不安定型セレン化
合物としては特公昭44−15748号、特公昭43−
13489号、特願平2−130976号、同2−22
9300号、同3−121798号等に記載の化合物を
用いることができる。特に特願平3−121798号中
の一般式(VIII)および(IX)で示される化合物を用い
ることが好ましい。
【0028】本発明に用いられるテルル増感剤は、ハロ
ゲン化銀粒子表面または内部に、増感核になると推定さ
れるテルル化銀を生成せしめる化合物である。ハロゲン
化銀乳剤中のテルル化銀生成速度については特願平4−
146739号に記載の方法で試験することができる。
具体的には、米国特許第1,623,499号、同第
3,320,069号、同第3,772,031号、英
国特許第235,211号、同第1,121,496号
同第1,295,462号、同第1,396,696
号、カナダ特許第800,958号、特願平2−333
819号、同3−53693号、同3−131598
号、同4−129787号、J. Chem. Soc. Chem. Comm
un.,635(1980)、同1102(1979),同645(1979)、J. Chem.
Soc. Perkin. Trans.,1,2191(1980)、S.Patai編、The
Chemistry of Organic Serenium and Tellurium Compou
nds, Vol1(1986)、同Vol2(1987)に記載の化合物を用い
ることができる。特に特願平4−146739号中の一
般式(II) 、(III )、(IV)で示される化合物が好ま
しい。
【0029】本発明で用いられるセレンおよびテルル増
感剤の使用量は、使用するハロゲン化銀粒子、化学熟成
条件等によって変わるが、一般にハロゲン化銀1モルあ
たり、10-8〜10-2モル、好ましくは10-7〜10-3
モル程度を用いる。本発明における化学増感の条件とし
ては特に制限はないが、pHとしては5〜8、pAgと
しては6〜11、好ましくは7〜10であり、温度とし
ては40〜95°C、好ましくは45〜85°Cであ
る。
【0030】本発明に用いられる貴金属増感剤として
は、金、白金、パラジウム等が挙げられるが、特に金増
感が好ましい。本発明に用いられる金増感剤としては具
体的には、塩化金酸、カリウムクロレート、カリウムオ
ーリチオシアネート、硫化金などが挙げられ、ハロゲン
化銀1モルあたり10-7〜10-2モル程度を用いること
ができる。
【0031】本発明においては、還元増感を用いること
ができる。還元増感剤としては第一スズ塩、アミン類、
ホルムアミジンスルフィン酸、シラン化合物などを用い
ることができる。
【0032】本発明に用いるハロゲン化銀乳剤にはハロ
ゲン化銀粒子の形成または物理熟成の過程においてカド
ミウム塩、亜硫酸塩、鉛塩、タリウム塩などを共存させ
てもよい。本発明のハロゲン化銀乳剤は、欧州特許(E
P)−293,917号に示される方法により、チオス
ルホン酸化合物を添加しても良い。本発明に用いられる
感光材料中のハロゲン化銀乳剤は、一種だけでもよい
し、二種以上(例えば、平均粒子サイズの異なるもの、
ハロゲン組成の異なるもの、晶癖の異なるもの、化学増
感の条件の異なるもの)併用してもよい。
【0033】次に本発明のハロゲン化銀乳剤を分光増感
するために使用する一般式[I]、[II]で表される増
感色素について説明する。
【0034】一般式[I]において、V1、V3は、水素
原子または電子吸引性基を表し、V 2、V4は電子吸引性
基を表す。好ましい電子吸引性基としてはハロゲン原
子、低級パーフルオロアルキル基(総炭素数5以下がよ
り好ましく、例えば、トリフルオロメチル基、2,2,
2−トリフルオロエチル基、2,2,3,3−テトラフ
ルオロプロピル基等が挙げられる)、アシル基(総炭素
数8以下が好ましく、例えば、アセチル基、プロピオニ
ル基、ベンゾイル基、メシチル基およびベンゼンスルホ
ニル基等が挙げられる)、アルキルスルファモイル基
(総炭素数5以下がより好ましく、例えば、メチルスル
ファモイル基、エチルスルファモイル基等が挙げられ
る)、カルボキシ基、アルキルカルボニル基(総炭素数
5以下がより好ましく、例えば、メトキシカルボニル
基、エトキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基等が
挙げられる)およびシアノ基等が挙げられる。
【0035】一般式[I]において、R1、R2、R3
よびR4は同一でも異なっていても良く、総炭素数10
以下の置換されていても良いアルキル基またはアルケニ
ル基を表し、R1とR2あるいはR3とR4の組の少なくと
も一方はいずれも置換アルキル基である。置換アルキル
の置換基としては例えば、カルボキシ基、スルホ基、シ
アノ基、ハロゲン原子(例えばフッ素、塩素、臭素)、
ヒドロキシ基、炭素数8以下のアルコキシカルボニル基
(例えばメトキシカルボニル、エトキシカルボニル、フ
ェノキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル)炭素
数10以下の単環式のアリールオキシ基(例えばフェノ
キシ、p−トリルオキシ)、炭素数3以下のアシルオキ
シ基(例えばアセチル、プロピオニル、ベンゾイル、メ
シル)、カルバモイル基(例えばカルバモイル、N,N
−ジメチルカルバモイル、モルホリノカルボニル、ピペ
リジノカルボニル)、スルファモイル基(例えばスルフ
ァモイル、N,N−ジメチルスルファモイル、モルホリ
ノスルホニル、ピペリジノスルホニル)、炭素数10以
下のアリール基(例えばフェニル、4−クロルフェニ
ル、4−メチルフェニル、α−ナフチル)で置換された
炭素数18以下のアルキル基が挙げられる。R1、R3
うち少なくとも1個は、好ましくは炭素数3以下のアル
コキシ基によって置換された置換アルキル基であり、さ
らに好ましくは、2−メトキシエチル、2−エトキシエ
チル、3−メトキシプロピル、3−エトキシプロピルで
ある。また、R2、R4のうち少なくとも1個は、好まし
くは酸基を有する置換アルキル基であり、より好ましく
はスルホアルキル基である。
【0036】一般式[I]において、X1は、電荷を中
和するに必要な対イオンを表す。n1は、0または1を
表し、分子内塩の場合は0である。
【0037】一般式[I]で表される化合物の代表例を
示すが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0038】
【表1】
【0039】次に一般式[II]で表わされる化合物につ
いて説明する。一般式[II]において、V21、V22、V
23、V24は同一でも異なっていてもよく、各々水素原
子、シアノ基、炭素数1から20までのアルキル基(好
ましくは炭素数8以下、最も好ましくは炭素数4以下の
アルキル基)、ハロゲン原子、ハロアルキル基(総炭素
数5以下がより好ましく、例えば、トリフルオロメチル
基、2,2,2−トリフルオロエチル基、2,2,3,
3−テトラフルオロプロピル基等が挙げられる)、アル
キルチオ基(例えばメチルチオ基、エチルチオ基等が挙
げられる)、アルコキシカルボニル基(例えばエトキシ
カルボニル基、プロポキシカルボニル基等が挙げられ
る)、アリール基(例えばフェニル基、ナフチル基が挙
げられる)、またはカルバモイル基(窒素原子が例え
ば、メチル基、エチル基によって置換されていてもよ
い)を表す。
【0040】一般式[II]において、R21、R23は炭素
数20以下の置換されていてもよいアルキル基を表し、
好ましくは炭素数8以下のアルキル基または−(C
2)r−CONHSO2−R25または−(CH2)s−S
2NHCO−R26を表す。ここで、R25、R26は炭素
数20以下の置換されていてもよいアルキル基を表し、
好ましくは炭素数8以下、さらに好ましくは炭素数4以
下のアルキル基を表す。またr、sは1から5までの整
数を表す。R22、R24は各々アルキル基、アルケニル
基、、または−(CH2)p−CONHSO2−R27また
は−(CH2)q−SO2NHCO−R28を表す。アルキ
ル基としては炭素数20以下の置換されてもよいアルキ
ル基を表し、好ましくは8以下である。アルケニル基と
しては炭素数20以下の置換されてもよいアルケニル基
を表し、好ましくは8以下である。アルキル基、アルケ
ニル基ともに、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、アルコキ
シ基、アルコキシカルバモイル基、カルバモイル基、ジ
アルキルカルバモイル基、カルボキシアルキル基、スル
ホアルキル基、スルファトアルキル基、チオスルファト
アルキル基、スルホアルキルカルバモイルアルキル基、
ホスホノアルキル基で置換されていてもよい。−(CH
2)p−CONHSO2−R27または−(CH2)q−SO2
NHCO−R28においてR27はR25と、R28はR26と同
義である。またpはrと、qはsと同義である。
【0041】一般式[II]において、R22、R24がとも
に解離性基で置換されていない場合には、分子内の電荷
を0に調整するために必要なアニオンが存在する。
【0042】一般式[II]で表される化合物の代表例を
示すが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0043】
【表2】
【0044】一般式[I]、一般式[II]で表わされる
化合物は、一般に下記の経路にて合成することができ
る。
【0045】
【化8】
【0046】また、これらの化合物は、F.M.Hamer著、
「Heterocyclic Compounds-CyanineDyes and Related C
ompounds」 (John Wiley & Sons社 - New York, Londo
n, 1964年刊)、D.M.Stumer著、「Heterocyclic Compoun
ds --- Special topics in heterocyclic chemistry --
-」,第18章,第14節,第482〜515頁,(John
Wiley & Sons社 - New York, London, 1977年刊)、「R
odd's Chemistry of Carbon Compounds」,(2nd. Ed. vo
l.IV, part B, 1977年刊),第15章,第369〜42
2頁;(2nd. Ed. vol.IV, part B, 1985年刊),第15
章,第267〜296頁、(Elsevier Science Publishi
ng Company Inc.社刊 - New York)などに記載の方法に
基づいて合成することができる。
【0047】本発明に用いられる増感色素を本発明のハ
ロゲン化銀乳剤中に添加せしめるには、それらを直接乳
剤中に分散してもよいし、あるいは、水、メタノール、
エタノール、プロパノール、アセトン、メチルセルソル
ブ、2,2,3,3−テトラフルオロプロパノール、
2,2,2−トリフルオロエタノール、3−メトキシ−
1−プロパノール、3−メトキシ−1−ブタノール、1
−メトキシ−2−プロパノール、N,N−ジメチルホル
ムアミド等の溶媒の単独もしくは混合溶媒に溶解して乳
剤に添加してもよい。
【0048】また、米国特許3,469,987号明細
書等に開示されているように、色素を揮発性の有機溶剤
に溶解し、該溶液を水または親水性コロイド中に分散
し、この分散物を乳剤中へ添加する方法、特公昭44−
23389号、同44−27555号、同57−220
91号等に開示されているように、色素を酸に溶解し、
該溶液を乳剤中に添加したり、酸または塩基を共存させ
て水溶液として乳剤中へ添加する方法、米国特許3,8
22,135号、同4,006,025号明細書等に開
示されているように界面活性剤を共存させて水溶液ある
いはコロイド分散物としたものを乳剤中に添加する方
法、特開昭53−102733号、同58−10514
1号に開示されているように親水性コロイド中に色素を
直接分散させ、その分散物を乳剤中に添加する方法、特
開昭51−74624号に開示されているように、レッ
ドシフトさせる化合物を用いて色素を溶解し、該溶液を
乳剤中へ添加する方法を用いることもできる。また、溶
解に超音波を用いることもできる。
【0049】本発明に用いる増感色素をハロゲン化銀乳
剤中に添加する時期は、これまで有用であることが認め
られている、乳剤調整のいかなる工程中であってもよ
い。例えば、米国特許2,735,766号、同3,6
28,960号、同4,183,756号、同4,22
5,666号、特開昭58−184142号、同60−
196749号等の明細書に開示されているように、ハ
ロゲン化銀の粒子形成工程または/および脱塩前の時
期、脱塩工程中および/または脱塩後から化学熟成の開
始前までの時期、特開昭58−113920号等の明細
書に開示されているように、化学熟成の直前または工程
中の時期、化学熟成後塗布までの時期の乳剤が塗布され
る前ならばいかなる時期、工程において添加されてもよ
い。また、米国特許4,225,666号、特開昭58
−7629号等の明細書に開示されているように、同一
化合物を単独で、または異種構造の化合物と組み合わせ
て、例えば、粒子形成工程中と化学熟成工程中または化
学熟成完了後とに分けたり、化学熟成の前または工程中
と完了後とに分けるなどして分割して添加してもよく、
分割して添加する化合物および化合物の組み合わせの種
類をも変えて添加されてもよい。
【0050】本発明においては、増感色素の凝集体がハ
ロゲン化銀粒子表面に形成されることが好ましく、前記
一般式[I]、[II]で示された増感色素のうちでも、
特にいわゆるJ凝集体を形成し易いものが好ましい。ま
た、例えば特公昭49−46,932号公報、特開昭5
8−28,738号公報、米国特許3,776,738
号公報等の明細書に記載された水溶性臭化物、水溶性添
加物(例えば、ビスピリジニウム塩化合物、含メルカプ
トヘテロ環スルホン化物、アルカリ金属塩等)を併用す
ることはJ凝集体を強化し好ましい。これらの化合物は
ハロゲン化銀1モルあたり10-5〜1モル程度用いられ
る。
【0051】本発明に用いる一般式[I]、[II]で表
される分光増感色素の添加量としては、ハロゲン化銀粒
子の形状、サイズにより異なるが、ハロゲン化銀1モル
あたり、4×10-6〜8×10-3モルで用いることがで
きる。例えば、ハロゲン化銀粒子サイズが0.2〜1.
3μmの場合には、ハロゲン化銀粒子の表面積1m2あ
たり、2×10-7〜3.5×10-6モルの添加量が好ま
しく、6.5×10-7〜2.0×10-6モルの添加量が
より好ましい。
【0052】本発明に用いられるヒドラジン誘導体は、
一般式 III 〜 V によって表される化合物が好まし
い。
【0053】まず一般式 III のヒドラジン誘導体につ
いて説明する。一般式 III
【0054】
【化9】
【0055】式中、R1 は脂肪族基または芳香族基を表
し、さらにその置換基の一部として−O−(CH2 CH
2 O)n −、−O−(CH2 CH(CH3 )O)n −ま
たは−O−(CH2 CH(OH)CH2 O)n −(ただ
しnは3以上の整数)の部分構造を含有するか、あるい
は置換基の一部として4級アンモニウムカチオンを含有
する基である。G1 は−CO−基、−COCO−基、−
CS−基、−C(=NG2 2 )−基、−SO−基、−
SO2 −基または−P(O)(G2 2 )−基を表す。
2 は単なる結合手、−O−基、−S−基または−N
(R2 )−基を表し、R2 は脂肪族基、芳香族基または
水素原子を表し、分子内に複数のR2 が存在する場合そ
れらは同じであっても異なっても良い。A1 、A2 の一
方は水素原子であり、他方は水素原子またはアシル基、
アルキルまたはアリールスルホニル基を表す。
【0056】一般式 III についてさらに詳細に説明す
る。一般式 III において、R1 で表される脂肪族基は
好ましくは炭素数1〜30のものであって、特に炭素数
1〜20の直鎖、分岐または環状のアルキル基である。
このアルキル基は置換基を有している。一般式 III に
おいて、R1 で表される芳香族基は単環または2環のア
リール基または不飽和ヘテロ環基である。ここで不飽和
ヘテロ環基はアリール基と縮合してヘテロアリール基を
形成してもよい。例えばベンゼン環、ナフタレン環、ピ
リジン環、キノリン環、イソキノリン環等がある。なか
でもベンゼン環を含むものが好ましい。R1 として特に
好ましいものはアリール基である。
【0057】R1 の脂肪族基または芳香族基は置換され
ており、代表的な置換基としては、例えばアルキル基、
アラルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキ
シ基、アリール基、置換アミノ基、ウレイド基、ウレタ
ン基、アリールオキシ基、スルファモイル基、カルバモ
イル基、アルキルチオ基、アリールチオ基、スルホニル
基、スルフィニル基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、シ
アノ基、スルホ基、アリールオキシカルボニル基、アシ
ル基、アルコキシカルボニル基、アシルオキシ基、カル
ボンアミド基、スルホンアミド基、カルボキシル基、リ
ン酸アミド基などが挙げられ、好ましい置換基としては
直鎖、分岐または環状のアルキル基(好ましくは炭素数
1〜20のもの)、アラルキル基(好ましくは炭素数7
〜30のもの)、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜
30のもの)、置換アミノ基(好ましく炭素数1〜30
のアルキル基で置換されたアミノ基)、アシルアミノ基
(好ましくは炭素数2〜40を持つもの)、スルホンア
ミド基(好ましくは炭素数1〜40を持つもの)、ウレ
イド基(好ましくは炭素数1〜40を持つもの、リン酸
アミド基(好ましくは炭素数1〜40のもの)などであ
る。
【0058】R1 の脂肪族基、芳香族基またはそれらの
置換基は−O−(CH2 CH2 O) n −、−O−(CH
2 CH(CH3 )O)n −または−O−(CH2 CH
(OH)CH2 O)n −を含有しているか、あるいは4
級アンモニウムカチオンを含有している。nは3以上の
整数であり、3以上15以下の整数が好ましい。R1
好ましくは以下の一般式〔H1〕、一般式〔H2〕、一
般式〔H3〕または一般式〔H4〕表される。
【0059】
【化10】
【0060】式中、L1 、L2 は−CONR7 −基、−
NR7 CONR8 −基、−SO2 NR7 −基または−N
7 SO3 NR8 −基を表し、それぞれ同じであっても
異なっていても良い。R7 およびR8 は水素原子または
炭素数1〜6のアルキル基、炭素数6〜10のアリール
基を表し、水素原子が好ましい。mは0または1であ
る。R3 、R4 、R5 は2価の脂肪族基または芳香族基
であり、好ましくはアルキレン基、アリーレン基または
それらと−O−基、−CO−基、−S−基、−SO−
基、−SO2 −基、−NR9 −基(R9 は一般式
(2)、(3)、(4)のR 7 と同義)を組みあわせる
ことによってつくられる2価の基である。より好ましく
はR3 は炭素数1〜10のアルキレン基あるいはそれら
と−S−基、−SO−基、−SO2 −基を組みあわせて
つくられる2価の基であり、R4、R5 は炭素数6〜2
0のアリーレン基である。特にR5 はフェニレン基が好
ましい。R3 、R4 およびR5 は置換されていても良
く、好ましい置換基としてはR1の置換基として列挙し
たものがあてはまる。
【0061】一般式〔H1〕、〔H2〕においてZ1
含窒素芳香環を形成するために必要な原子群を表す。Z
1 と窒素原子で形成される含窒素複素芳香環の好ましい
例としてはピリジン環、ピリミジン環、ピリダジン環、
ピラジン環、イミダゾール環、ピラゾール環、ピロール
環、オキサゾール環、チアゾール環、およびこれらのベ
ンゾ縮合環の他、プテリジン環、ナフチリジン環などを
挙げることができる。一般式〔H2〕、〔H3〕、〔H
4〕においてX- は対アニオンまたは分子内塩を形成す
る場合は、対アニオン部分を表す。一般式〔H2〕、
〔H3〕、〔H4〕においてR6 は脂肪族基または芳香
族基を表す。好ましくはR6 は炭素数1〜20のアルキ
ル基、炭素数6〜20のアリール基である。一般式〔H
3〕における3つのR6 はそれぞれ同じであっても異な
っても良く、また互いに結合して環を形成しても良い。
1 およびR6 は置換されていても良く、好ましい置換
基としてはR1 の置換基として列挙したものがあてはま
る。一般式〔H4〕においてL3 は−CH2 CH2 O−
基、−CH2 CH(CH3)O−基、または−CH2
H(OH)CH2 O−基を表し、nは一般式〔H1〕と
同義である。
【0062】一般式 III におけるG1 としては−CO
−基、−SO2 −基が好ましく、−CO−基が最も好ま
しい。A1 、A2 としては水素原子が好ましい。
【0063】一般式 III においてR2 で表されるアル
キル基としては、好ましくは炭素数1〜4のアルキル基
であり、アリール基としては単環または2環のアリール
基が好ましい(例えばベンゼン環を含むもの)。G1
−CO−基の場合、R2 で表される基のうち好ましいも
のは、水素原子、アルキル基(例えば、メチル基、メト
キシメチル基、フェノキシメチル基、トリフルオロメチ
ル基、3−ヒドロキシプロピル基、3−メタンスルホン
アミドプロピル基、フェニルスルホニルメチル基な
ど)、アラルキル基(例えば、o−ヒドロキシベンジル
基など)、アリール基(例えば、フェニル基、3,5−
ジクロロフェニル基、o−メタンスルホンアミドフェニ
ル基、4−メタンスルホニルフェニル基、2−ヒドロキ
シメチルフェニル基など)などであり、特に水素原子が
好ましい。R2 は置換されていても良く、置換基として
は、R1 に関して列挙した置換基が適用できる。又、R
2 はG1 −R2 の部分を残余分子から分裂させ、−G1
−R2 部分の原子を含む環式構造を生成させる環化反応
を生起するようなものであってもよく、その例としては
例えば特開昭63−29751号などに記載のものが挙
げられる。
【0064】一般式 III のR1 またはR2 はその中に
カプラー等の不動性写真用添加剤において常用されてい
るバラスト基またはポリマーが組み込まれているもので
もよい。バラスト基は8以上の炭素数を有する写真性に
対して比較的不活性な基であり、例えばアルキル基、ア
ルコキシ基、フェニル基、アルキルフェニル基、フェノ
キシ基、アルキルフェノキシ基などの中から選ぶことが
できる。またポリマーとして例えば特開平1−1005
30号に記載のものが挙げられる。
【0065】一般式 III のR1 またはR2 はその中に
ハロゲン化銀粒子表面に対する吸着を強める基が組み込
まれているものでもよい。かかる吸着基としては、チオ
尿素基、複素環チオアミド基、メルカプト複素環基、ト
リアゾール基などの米国特許第4,385,108号、
同4,459,347号、特開昭59−195,233
号、同59−200,231号、同59−201,04
5号、同59−201,046号、同59−201,0
47号、同59−201,048号、同59−201,
049号、同61−170,733号、同61−27
0,744号、同62−948号、同63−234,2
44号、同63−234,245号、同63−234,
246号に記載された基が挙げられる。
【0066】本発明の一般式 III の化合物は例えば特
開昭61−213,847号、同62−260,153
号、米国特許第4,684,604号、特願昭63−8
03号、米国特許第3,379,529号、同3,62
0,746号、同4,377,634号、同4,33
2,878号、特開昭49−129,536号、同56
−153,336号、同56−153,342号、米国
特許4988604号、同4994365号などに記載
されている方法を利用することにより合成できる。以下
に本発明に用いられる化合物の列記するが本発明はこれ
に限定されるものではない。
【0067】
【化11】
【0068】
【化12】
【0069】次に一般式 IV で表わされる化合物につい
てさらに詳細に説明する。一般式 IV
【0070】
【化13】
【0071】R1 は脂肪族基、芳香族基または、複素環
基を表わし、置換されていてもよい。G1 は−CO−
基、−SO2 −基、−SO−基、−COCO−基、チオ
カルボニル基、イミノメチレン基または−P(O)(R
3 )−基を表わし、R2 はGで置換された炭素原子が少
なくとも1つの電子吸引基で置換された置換アルキル基
を表わす。R3 は水素原子、脂肪族記、芳香族基、アル
コキシ基、アリールオキシ基またはアミノ基を表わす。
【0072】次に一般式 IV で表わされる化合物につい
てさらに詳細に説明する。一般式 IV において、R1
表わされる脂肪族基は直鎖、分岐または環状のアルキル
基、アルケニル基またはアルキニル基である。R1 で表
わされる芳香族基としては、単環又は2環のアリール基
であり、例えばフェニル基、ナフチル基があげられる。
1 のヘテロ環としては、N、O、又はS原子のうち少
なくともひとつを含む3〜10員の飽和もしくは不飽和
のヘテロ環であり、これらは単環であってもよいし、さ
らに他の芳香族もしくはヘテロ環と縮合環を形成しても
よい。ヘテロ環として好ましくは、5ないし6員の芳香
族ヘテロ環基であり、例えば、ピリジン基、イミダゾリ
ル基、キノリニル基、ベンズイミダゾリル基、ピリミジ
ル基、ピラゾリル基、イソキノリニル基、チアゾリン
基、ベンズチアゾリル基を含むものが好ましい。R1
して好ましいのは、芳香族基、含窒素複素環および一般
式(b)で表わされる基である。一般式(b)
【0073】
【化14】
【0074】(式中、Xb は芳香族基または含窒素複素
環基を表わし、Rb 1 〜Rb 4 は各々水素原子、ハロゲ
ン原子、またはアルキル基を表わし、Xb およびRb 1
〜R b 4 は可能な場合には置換基を有していてもよい。
rおよびsは0または1を表わす。)R1 としてより好
ましくは芳香族基であり、特にアリール基が好ましい。
1 は置換基で置換されていてもよい。置換基の例とし
ては、例えばアルキル基、アラルキル基、アルケニル
基、アルキニル基、アルコキシ基、アリール基、置換ア
ミノ基、アリールオキシ基、スルファモイル基、カルバ
モイル基、アルキルチオ基、アリールチオ基、スルホニ
ル基、スルフィニル基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、
シアノ基、スルホ基やカルボキシル基、アルキルおよび
アリールオキシカルボニル基、アシル基、アルコキシカ
ルボニル基、アシルオキシ基、カルボンアミド基、スル
ホンアミド基、ニトロ基、アルキルチオ基、アリールチ
オ基などの他、以下の一般式(c)で表わされる基が挙
げられる。一般式(c)
【0075】
【化15】
【0076】式(c)中、Ycは−CO−、−SO
2 −、−P(O)(RC3)−(式中、R C3はアルコキシ
基、または、アリールオキシ基を表わす。)または−O
P(O)(RC3)−を表わし、Lは単結合、−O−、−
S−または−NRC4−(式中、R C4は水素原子、アルキ
ル基、アリール基を表わす。)を表わす。RC1およびR
C2は水素原子、脂肪族基、芳香族基または複素環基を表
わし、同じであっても異なっても良く、また互いに結合
して環形成しても良い。またR1 は一般式(c)を1つ
または複数個含むことができる。
【0077】一般式(c)において、RC1で表わされる
脂肪族基は直鎖、分岐または環状のアルキル基、アルケ
ニル基またはアルキニル基である。RC1で表わされる芳
香族基としては、単環又は2環のアリール基であり、例
えばフェニル基、ナフチル基があげられる。RC1のヘテ
ロ環としては、N、O、又はS原子のうち少なくともひ
とつを含む3〜10員の飽和もしくは不飽和のヘテロ環
であり、これらは単環であってもよいし、さらに他の芳
香族もしくはヘテロ環と縮合環を形成してもよい。ヘテ
ロ環として好ましくは、5ないし6員の芳香族ヘテロ環
基であり、例えば、ピリジン基、イミダゾリル基、キノ
リニル基、ベンズイミダゾリル基、ピリミジル基、ピラ
ゾリル基、イソキノリニル基、チアゾリル基、ベンズチ
アゾリル基を含むものが好ましい。RC1は置換基で置換
されていてもよい。置換基としては、例えば以下のもの
があげられる。これらの基は更に置換されていてもよ
い。例えばアルキル基、アラルキル基、アルケニル基、
アルキニル基、アルコキシ基、アリール基、置換アミノ
基、アシルアミノ基、スルホニルアミノ基、ウレイド
基、ウレタン基、アリールオキシ基、スルファモイル
基、カルバモイル基、アルキルチオ基、アリールチオ
基、スルホニル基、スルフィニル基、ヒドロキシ基、ハ
ロゲン原子、シアノ基、スルホ基やカルボキシル基、ア
ルキルおよびアリールオキシカルボニル基、アシル基、
アルコキシカルボニル基、アシルオキシ基、カルボンア
ミド基、スルホンアミド基、ニトロ基、アルキルチオ
基、アリールチオ基などである。これらの基は可能なと
きは互いに連結して環を形成してもよい。
【0078】一般式(c)におけるRC2で表わされる脂
肪族基は、直鎖、分岐または環状のアルキル基、アルケ
ニル基またはアルキニル基である。RC2で表わされる芳
香族基としては、単環又は2環のアリール基であり、例
えばフェニル基が挙げられる。RC2は置換基で置換され
ていてもよい。置換基としては例えば一般式(c)にお
けるRC1と置換基として列挙したものが挙げられる。ま
た、RC1とRC2は可能な場合には互いに連結して環を形
成してもよい。RC2としては水素原子がより好ましい。
【0079】一般式(c)におけるYC としては−CO
−、−SO2 −が特に好ましく、Lは単結合および−N
C4−が好ましい。一般式(c)におけるRC4で表わさ
れる脂肪族基は、直鎖、分岐または環状のアルキル基、
アルケニル基またはアルキニル基である。RC4で表わさ
れる芳香族基としては、単環又は2環のアリール基であ
り、例えばフェニル基が挙げられる。RC4は置換基で置
換されていてもよい。置換基としては例えば一般式
(c)におけるRC1の置換基として列挙したものが挙げ
られる。RC4としては水素原子がより好ましい。
【0080】一般式 IV のGとしては−CO−基が最も
好ましい。一般式 IV のR2 は、Gで置換された炭素原
子が少なくとも1つの電子吸引基で置換された置換アル
キル基を表わし、好ましくは2つの電子吸引基で、特に
好ましくは3つの電子吸引基で置換された置換アルキル
基を表わす。
【0081】R2 のGで置換された炭素原子を置換する
電子吸引基は好ましくはδp 値が0.2以上、δm 値が
0.3以上のもので例えば、ハロゲン、シアノ、ニト
ロ、ニトロソ、ポリハロアルキル、ポリハロアリール、
アルキルもしくはアリールカルボニル基、ホルミル基、
アルキルもしくはアリールオキシカルボニル基、アルキ
ルカルボニルオキシ基、カルバモイル基、アルキルもし
くはアリールスルフィニル基、アルキルもしくはアリー
ルスルホニル基、アルキルもしくはアリールスルホニル
オキシ基、スルファモイル基、ホスフィノ基、ホスフィ
ンオキシド基、ホスホン酸エステル基、ホスホン酸アミ
ド基、アリールアゾ基、アミジノ基、アンモニオ基、ス
ルホニオ基、電子欠乏性複素環基を表わす。一般式 IV
のR2 は特に好ましくはトリフルオロメチル基を表わ
す。
【0082】一般式 IV のR1 、R2 はその中にカプラ
ー等の不動性写真用添加剤において常用されているバラ
スト基またはポリマーが組み込まれているものでもよ
い。バラスト基は8以上の炭素数を有する写真性に対し
て比較的不活性な基であり、例えばアルキル基、アルコ
キシ基、フェニル基、アルキルフェニル基、フェノキシ
基、アルキルフェノキシ基などの中から選ぶことができ
る。またポリマーとして例えば特開平1−100530
号に記載のものが挙げられる。
【0083】一般式 IV のR1 、R2 はその中にハロゲ
ン化銀粒子表面に対する吸着を強める基が組み込まれて
いるものでもよい。かかる吸着基としては、チオ尿素
基、複素環チオアミド基、メルカプト複素環基、トリア
ゾール基などの米国特許第4,385,108号、同
4,459,347号、特開昭59−195,233
号、同59−200,231号、同59−201,04
5号、同59−201,046号、同59−201,0
47号、同59−201,048号、同59−201,
049号、同61−170,733号、同61−27
0,744号、同62−948号、同63−234,2
44号、同63−234,245号、同63−234,
246号に記載された基が挙げられる。以下に本発明に
用いられる化合物を列記するが本発明はこれに限定され
るものではない。
【0084】
【化16】
【0085】
【化17】
【0086】
【化18】
【0087】
【化19】
【0088】
【化20】
【0089】
【化21】
【0090】
【化22】
【0091】
【化23】
【0092】
【化24】
【0093】次に一般式 V の化合物について詳細に説
明する。
【0094】
【化25】
【0095】一般式 V において、Ra で表される脂肪
族基は直鎖、分岐または環状のアルキル基、アルケニル
基またはアルキニル基である。Ra で表される芳香族基
としては、単環又は2環のアリール基であり、例えばフ
ェニル基、ナフチル基があげられる。Ra のヘテロ環と
しては、N、O、又はS原子のうち少なくともひとつを
含む3〜10の負の飽和もしくは不飽和のヘテロ環であ
り、これらは単環であってもよいし、さらに他の芳香環
もしくはヘテロ環と縮合環を形成してもよい。ヘテロ環
として好ましくは、5ないし6員の芳香族ヘテロ環基で
あり、例えば、ピリジン基、イミダゾリル基、キノリニ
ル基、ベンズイミダゾリル基、ピリミジル基、ピラゾリ
ル基、イソキノリニル基、チアゾリル基、ベンズチアゾ
リル基などが好ましい。
【0096】R2 は置換基で置換されていてもよい。置
換基としては、例えば以下のものがあげられる。これら
の基はさらに置換されていてもよい。例えばアルキル
基、アラルキル基、アルコキシ基、アリール基、置換ア
ミノ基、アシルアミノ基、スルホニルアミノ基、ウレイ
ド基、ウレタン基、アリールオキシ基、スルファモイル
基、カルバモイル基、アリール基、アルキルチオ基、ア
リールチオ基、スルホニル基、スルフィニル基、ヒドロ
キシ基、ハロゲン原子、シアノ基、スルホ基やカルボキ
シル基などである。
【0097】これらの基は可能なときは互いに連結して
環を形成してもよい。Ra として好ましいのは、芳香族
基、更に好ましくはアリール基である。Rb で表される
基のうち好ましいものは、G1 がカルボニル基の場合に
は、水素原子、アルキル基(例えばメチル基、トリフル
オロメチル基、3−ヒドロキシプロピル基、3−メタン
スルホンアミドプロピル基など)、アラルキル基(例え
ばo−ヒドロキシベンジル基など)、アリール基(例え
ばフェニル基、3,5−ジクロロフェニル基、o−メタ
ンスルホンアミドフェニル基、4−メタンスルホニルフ
ェニル基など)などであり、特に水素原子が好ましい。
またG1 がスルホニル基の場合には、Rb はアルキル基
(例えばメチル基など)、アラルキル基(例えばo−ヒ
ドロキシフェニルメチル基など)、アリール基(例えば
フェニル基など)または置換アミノ基(例えばジメチル
アミノ基など)などが好ましい。
【0098】G1 がスルホキシ基の場合、好ましいRb
はシアノベンジル基、メチルチオベンジル基などであ
り、G1 がホスホリル基の場合には、Rb としてはメト
キシ基、エトキシ基、ブトキシ基、フェノキシ基、フェ
ニル基が好ましく特にフェノキシ基が好適である。G1
がN−置換または無置換イミノメチレン基の場合、好ま
しいRb はメチル基、エチル基、置換または無置換のフ
ェニル基である。Rb の置換基としては、Ra に関して
列挙した無置換基が適用できる他、例えばアシル基、ア
シルオキシ基、アルキルもしくはアリールオキシカルボ
ニル基、アルケニル基、アルキニル基やニトロ基なども
適用できる。これらの置換基は更にこれらの置換基で置
換されていてもよい。また可能な場合は、これらの基が
互いに連結した環を形成してもよい。Ra もしくはRb
に置換できるハロゲン化銀への吸着促進基はX1 −(L
1 q −で表すことができる。ここでX1 はハロゲン化
銀への吸着促進基であり、L1 は二価の連結基である。
qは0または1である。
【0099】X1 で表されるハロゲン化銀への吸着促進
基の好ましい例としては、チオアミド基、メルカプト
基、ジスルフイド結合を有する基または5ないし6員の
含窒素ヘテロ環基があげられる。X1 であらわされるチ
オアミド吸着促進基は、−CS−アミノ−で表される二
価の基であり、環構造の一部であってもよいし、また非
環式チオアミド基であってもよい。有用なチオアミド吸
着促進基は、例えば米国特許4,030,925号、同
4,031,127号、同4,080,207号、同
4,245,037号、同4,255,511号、同
4,266,013号、及び同4,276,364号、
ならびに「リサーチ・ディスクロージャー」(Research
Disclosure)誌第151巻 No.15162(1976年
11月)、及び同第176巻 No.17626(1978
年12月)に開示されているものから選ぶことができ
る。
【0100】非環式チオアミド基の具体例としては、例
えばチオウレイド基、チオウレタン基、ジチオカルバミ
ン酸エステル基など、また環状のチオアミド基の具体例
としては、例えば4−チアゾリン−2−チオン、4−イ
ミダゾリン−2−チオン、2−チオヒダントイン、ロー
ダニン、チオバルビツール酸、テトラゾリン−5−チオ
ン、1,2,4−トリアゾリン−3−チオン、1,3,
4−チアジアゾリン−2−チオン、1,3,4−オキサ
ジアゾリン−2−チオン、ベンズイミダゾリン−2−チ
オン、ベンズオキサゾリン−2−チオン及びベンゾチア
ゾリン−2−チオンなどが挙げられ、これらは更に置換
されていてもよい。X1 のメルカプト基は脂肪族メルカ
プト基、芳香族メルカプト基やヘテロ環メルカプト基
(−SH基が結合した炭素原子の隣りが窒素原子の場合
は、これと互変異性体の関係にある環状チオアミド基と
同義であり、この基の具体例は上に列挙したものと同じ
である)が挙げられる。
【0101】X1 で表される5員ないし6員の含窒素ヘ
テロ環基としては、窒素、酸素、硫黄及び炭素の組合せ
からなる5員ないし6員の含窒素ヘテロ環があげられ
る。これらのうち、好ましいものとしては、ベンゾトリ
アゾール、トリアゾール、テトラゾール、インダゾー
ル、ベンズイミダゾール、イミダゾール、ベンゾチアゾ
ール、チアゾール、ベンゾオキサゾール、オキサゾー
ル、チアジアゾール、オキサジアゾール、トリアジンな
どがあげられる。これらはさら適当な置換基で置換され
ていてもよい。置換基としては、Ra の置換基として述
べたものがあげられる。X1 で表されるもののうち、好
ましいものは現状のチオアミド基(すなわちメルカプト
置換含窒素ヘテロ環で、例えば2−メルカプトチアジア
ゾール基、3−メルカプト−1,2,4−トリアゾール
基、5−メルカプトテトラゾール基、2−メルカプト−
1,3,4−オキサジアゾール基、2−メルカプトベン
ズオキサゾール基など)、又は含窒素ヘテロ環基(例え
ば、ベンゾトリアゾール基、ベンズイミダゾール基、イ
ンダゾール基など)の場合である。
【0102】又、X1 −(L1 q 基は2個以上置換さ
れていてもよく、同じでも異ってもよい。L1 で表され
る二価の連結基としては、C、N、S、Oのうち少なく
とも1種を含む原子又は原子団である。具体的には、例
えばアルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基、
アリーレン基、−O−、−S−、−NH−、−N=、−
CO−、−SO2 −(これらの基は置換基をもっていて
もよい)、等の単独またはこれらの組合せからなるもの
である。これらはさらに適当な置換基で置換されていて
もよい。置換基としてはRa の置換基として述べたもの
が挙げられる。
【0103】A1 、A2 は水素原子、炭素数20以下の
アルキルスルホニル基およびアリールスルホニル基(好
ましくはフェニルスルホニル基又はハメットの置換基定
数の和が−0.5以上となるように置換されたフェニル
スルホニル基)、炭素数20以下のアシル基(好ましく
はベンゾイル基、又はハメットの置換基定数の和が−
0.5以上となるように置換されたベンゾイル基、ある
いは直鎖または分岐状又は環状の無置換及び置換脂肪族
アシル基(置換基としては例えばハロゲン原子、エーテ
ル基、スルホンアミド基、カルボンアミド基、水酸基、
カルボキシ基、スルホン酸基が挙げられる。)であり、
1 、A2 で表されるスルフィン酸残基は具体的には米
国特許第4,478,928号に記載されているものを
表す。A1 、A2 としては水素原子が最も好ましい。一
般式 V のG1 としてはカルボニル基が最も好ましい。
一般式 V で表されるもののうち、好ましいものは一般
式〔V−a〕で表すことができる。一般式〔V−a〕
【0104】
【化26】
【0105】式中、R 'a は一般式 V のRa から水素
原子1個を除いたものである。こで、R 'a 、Rb また
はL1 のうち少なくとも1個はpKa6以上の陰イオン
に解離し得る基あるいはアミノ基を有する。pKa6以
上の陰イオンに解離し得る基のうち、好ましいものはp
Ka8〜13の陰イオンに解離しうる置換基で、中性あ
るいは弱酸性の媒質中ではほとんど解離せず現像液のよ
うなアルカリ性水溶液(好ましくはpH10.5〜1
2.3)中で十分に解離するものであればよく、特定の
ものである必要はない。
【0106】例えば、水酸基、−SO2 NH−で表され
る基、ヒドロキシイミノ基、活性メチレン基、又は活性
メチン基(例えば−CH2 COO−、−CH2 CO−、
−CH(CN)−COO−など)などが挙げられる。
又、アミノ基は1級、2級、または3級のいずれでもよ
く、好ましくは共役酸のpKaが6.0以上のものが好
ましい。A1 、A2 、G1 、Rb 、L1 、X1 およびq
は一般式 V で説明したものと同義である。一般式 V
で表したもののうち、特に好ましいものは一般式〔V−
b〕で表されるものである。一般式〔V−b〕
【0107】
【化27】
【0108】式中、L2 は一般式 V および一般式〔V
−a〕のL1 と同義であり、Y1 は一般式 V のR1
置換基として挙げたものと同義であり、qは0又は1、
1は0、1、又は2を表し、1が2のときはYは同じで
も異ってもよい。A1 、A2 、G1 、Rb 、L1 、X1
は一般式 V 及び〔V−a〕で説明したものと同義であ
る。さらに、好ましくはX1 −(L2 q −SO2 NH
はヒドラジノ基に対しp位に置換したものである。一般
式 V の化合物は、特開昭56−67843、同60−
179734、特願昭60−78182、特願昭60−
111936、特願昭61−115036、などに記載
の方法に準じて合成することができる。一般式 V で示
される化合物の具体例を以下に記す。但し、本発明は以
下の化合物に限定されるものではない。
【0109】
【化28】
【0110】
【化29】
【0111】本発明におけるヒドラジン化合物の添加量
としてはハロゲン化銀1モル当たり1×10-6モルない
し5×10-2モル含有されるのが好ましく、特に1×1
-5モルないし2×10-2モルの範囲が好ましい。本発
明のヒドラジン化合物は、適当な水混和性有機溶媒、例
えば、アルコール類(メタノール、エタノール、プロパ
ノール、フッ素化アルコール)、ケトン類(アセトン、
メチルエチルケトン)、ジメチルホルミルアミド、ジメ
チルスルホキシド、メチルセロソルブに溶解して用いる
ことができる。またすでに良く知られている乳化分散法
によって、ジブチルフタレート、トリクレジルフォスフ
ェート、グリセリルトリアセテートあるいはジエチルフ
タレートなどのオイル、酢酸エチルやシクロヘキサン等
の補助溶媒を用いて溶解し、機械的に乳化分散物を作製
して用いることもできる。あるいは固体分散法として知
られている方法によって、ヒドラジン化合物の粉末を水
の中にボールミル、コロイドミル、あるいは超音波によ
って分散して用いることもできる。
【0112】本発明においては、ヒドラジン誘導体によ
る造核現像を促進する目的で、アミン誘導体、オニウム
塩、ジスルフィド誘導体、またはヒドロキシメチル誘導
体等の造核促進剤を併用してもよい。
【0113】アミン誘導体としては、例えば特開昭60
−140340号、同62−50829号、同62−2
22241号、同62−250439号、同62−28
0733号、同63−124045号、同63−133
145号、同63−286840号等に記載の化合物を
挙げることができる。アミン誘導体としてより好ましく
は、特開昭63−124045号、同63−13314
5号、同63−286840号等に記載されているハロ
ゲン化銀に吸着する基を有する化合物、または特開昭6
2−222241号に記載されている炭素数の和が20
以上の化合物である。
【0114】オニウム塩としては、アンモニウム塩また
はホスホニウム塩が好ましい。好ましいアンモニウム塩
の例としては、特開昭62−250439号、同62−
280733号等に記載されている化合物を挙げること
ができる。また、好ましいホスホニウム塩の例としては
特開昭61−167939号、同62−280733号
等に記載されている化合物を挙げることができる。
【0115】ジスルフィド誘導体としては、例えば特開
昭61−198147号記載の化合物を挙げることがで
きる。
【0116】ヒドロキシメチル誘導体としては、例えば
米国特許第4,693,956号、同4,777,11
8号、EP231,850号、特開昭62−50829
号等記載の化合物を挙げることができ、より好ましくは
ジアリールメタノール誘導体である。
【0117】次に造核促進剤の具体例を示す。但し本発
明は以下の化合物に限定されるものではない。
【0118】
【化30】
【0119】
【化31】
【0120】
【化32】
【0121】
【化33】
【0122】
【化34】
【0123】
【化35】
【0124】
【化36】
【0125】
【化37】
【0126】
【化38】
【0127】
【化39】
【0128】
【化40】
【0129】これらの化合物はその種類によって最適添
加量が異なるがヒドラジン誘導体1モルあたり1.0×
10-2モル〜1.0×102モルの範囲で用いるのが好
ましい。これらの化合物は適当な溶媒(H2O、メタノ
ールやエタノール等のアルコ−ル類、アセトン、ジメチ
ルホルムアミド、メチルセロソルブ等)に溶解して塗布
液に添加される。これらの化合物を複数の種類を併用し
てもよい。
【0130】写真乳剤の結合剤あるいは保護コロイドと
しては、ゼラチンを用いるのが有利であるが、それ以外
の親水性コロイドも用いることができる。たとえばゼラ
チン誘導体、ゼラチンと他の高分子とのグラフトポリマ
ー、アルブミン、カゼイン等の蛋白質、ヒドロキシエチ
ルセルロース、カルボキシメチルセルロース、セルロー
ス硫酸エステル類のごときセルロース誘導体、アルギン
酸ソーダ、澱粉誘導体などの糖誘導体、ポリビニルアル
コール、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリアク
リルアミド、ポリビニルイミダゾール、ポリビニルブチ
ラール等の単一あるいは共重合体のごとき多種の合成親
水性高分子物質を用いることができる。
【0131】本発明のハロゲン化銀感光材料を用いて超
硬調で高感度の写真特性を得るには、従来の伝染現像液
や米国特許2,419,975号に記載されたpH13
に近い高アルカリ現像液を用いる必要はなく、安定な現
像液を用いることができる。すなわち、本発明のハロゲ
ン化銀感光材料は、保恒剤としての亜硫酸イオンを0.
15モル/リットル以上含み、pH9.6〜11.0の
現像液によって充分に超硬調のネガ画像を得ることがで
きる。
【0132】本発明に使用する現像液に用いる現像主薬
には特別な制限はないが、良好な網点品質を得やすい点
で、ジヒドロキシベンゼン類を含むことが好ましく、ジ
ヒドロキシベンゼン類と1−フェニル−3−ピラゾリド
ン類の組合せまたはジヒドロキシベンゼン類とp−アミ
ノフェノール類の組合せを用いる場合もある。本発明に
用いるジヒドロキシベンゼン現像主薬としてはハイドロ
キノン、クロロハイドロキノン、ブロムハイドロキノ
ン、イソプロピルハイドロキノン、メチルハイドロキノ
ン、2,3−ジクロロハイドロキノン、2,5−ジクロ
ロハイドロキノン、2,3−ジブロムハイドロキノン、
2,5−ジメチルハイドロキノンなどがあるが特にハイ
ドロキノンが好ましい。
【0133】本発明に用いる1−フェニル−3−ピラゾ
リドン又はその誘導体の現像主薬としては1−フェニル
−3−ピラゾリドン、1−フェニル−4,4−ジメチル
−4−ピラゾリドン、1−フェニル−4−メチル−4−
ヒドロキシメチル−3−ピラゾリドン、1−フェニル−
4,4−ジヒドロキシメチル−3−ピラゾリドン、1−
フェニル−5−メチル−3−ピラゾリドン、1−p−ア
ミノフェニル−4,4−ジメチル−3−ピラゾリドン、
1−p−トリル−4,4−ジメチル−3−ピラゾリドン
などがある。
【0134】本発明に用いるp−アミノフェノール系現
像主薬としてはN−メチル−p−アミノフェノール、p
−アミノフェノール、N−(β−ヒドロキシエチル)−
p−アミノフェノール、N−(4−ヒドロキシフェニ
ル)グリシン、2−メチル−p−アミノフェノール、p
−ベンジルアミノフェノール等があるが、なかでもN−
メチル−p−アミノフェノールが好ましい。
【0135】現像主薬は通常0.05モル/リットル〜
0.8モル/リットルの量で用いられるのが好ましい。
またジヒドロキシベンゼン類と1−フェニル−3−ピラ
ゾリドン類又はp−アミノ−フェノール類との組合せを
用いる場合には前者を0.05モル/リットル〜0.5
モル/リットル、後者を0.06モル/リットル以下の
量で用いるのが好ましい。
【0136】本発明に用いる亜硫酸塩の保恒剤としては
亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、亜硫酸リチウム、
亜硫酸アンモニウム、重亜硫酸ナトリウム、メタ重亜硫
酸カリウム、ホルムアルデヒド重亜硫酸ナトリウムなど
がある。亜硫酸塩は0.15モル/リットル以上、特に
0.3モル/リットル以上が好ましい。また上限は2.
5モル/リットルまでとするのが好ましい。pHの設定
のために用いるアルカリ剤には水酸化ナトリウム、水酸
化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、第三リン
酸ナトリウム、第三リン酸カリウムの如きpH調節剤や
緩衝剤を含む。現像液のpHは9.6〜11.0の間に
設定される。
【0137】上記成分以外に用いられる添加剤としては
ホウ酸、ホウ砂などの化合物、臭化ナトリウム、臭化カ
リウム、沃化カリウムの如き現像抑制剤:エチレングリ
コール、ジエチレングリコール、トルエチレングリコー
ル、ジメチルホルムアミド、メチルセロソルブ、ヘキシ
レングリコール、エタノール、メタノールの如き有機溶
剤:1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール、5−
ニトロインダゾール等のインダゾール系化合物、5−メ
チルベンツトリアゾール等のベンツトリアゾール系化合
物などのカブリ防止剤又は黒ポツ(black pepper) 防止
剤:を含んでもよく、更に必要に応じて色調剤、界面活
性剤、消泡剤、硬水軟化剤、硬膜剤、特開昭56−10
6244号記載のアミノ化合物などを含んでもよい。
【0138】本発明の現像液には銀汚れ防止剤として特
開昭56−24,347号に記載の化合物を用いること
ができる。現像液中に添加する溶解助剤として特願昭6
0−109,743号に記載の化合物を用いることがで
きる。さらに現像液に用いるpH緩衝剤として特開昭6
0−93,433号に記載の化合物あるいは特願昭61
−28708号に記載の化合物を用いることができる。
【0139】定着剤としては一般に用いられる組成のも
のを用いることができる。定着剤としてはチオ硫酸塩、
チオシアン酸塩のほか、定着剤としての効果の知られて
いる有機硫黄化合物を用いることができる。定着液には
硬膜剤として水溶性アルミニウム(例えば硫酸アルミニ
ウム、明バンなど)を含んでもよい。ここで水溶性アル
ミニウム塩の量としては通常0.4〜2.0g−Al/
リットルである。さらに三価の鉄化合物を酸化剤として
エチレンジアミン4酢酸との錯体として用いることもで
きる。現像処理温度は通常18℃から50℃の間で選ば
れるがより好ましくは25℃から43℃である。
【0140】本発明の感光材料に用いられる各種添加剤
等に関しては、特に制限は無く、例えば下記に示す該当
箇所に記載された物を好ましく用いることが出来る。 項 目 該 当 箇 所 1)造核促進剤 特願平4−237366号に記載の一般式(I)、 (II)、(III )、(IV)、(V )、(VI)の化合物。 特開平2−103536号公報第9頁右上欄13行 目から同第16頁左上欄10行目の一般式(II−m) ないし(II−p)および化合物II−1ないしII−22 特開平1−179939号公報に記載の化合物。 2)界面活性剤 特開平2−12236号公報第9頁右上欄7行目か 帯電防止剤 ら同右下欄7行目及び特開平2−18542号公報第 2頁左下欄13行目から同第4頁右下欄18行目。 3)カブリ防止剤 特開平2−103536号公報第17頁右下欄19 安定剤 行目から同第18頁右上欄4行目及び同右下欄1行目 から5行目。さらに特開平1−237538号公報に 記載のチオスルフィン酸化合物。 4)ポリマーラテックス 特開平2−103536号公報第18頁左下欄12 行目から同20行目に記載の化合物。 5)酸基を有する化合物 特開平2−103536号公報第8頁右下欄5行目 から同第19頁左上欄1行目及び同2−55349号 公報第8頁右下欄13行目から同第11頁左上欄8行 目に記載の化合物。 6)マット剤、滑り剤、 特開平2−103536号第19頁左上欄15行目 可塑剤 から同第19頁右上欄15行目に記載の化合物。 7)硬膜剤 特開平2−103536号公報第18頁右上欄5目 行 から同17行目に記載の化合物。 8)染料 特開平2−103536号公報第17頁右下欄1行 目から同18行目、同2−39042号公報第4頁右 上欄1行目から第6頁右上欄5行目。さらに特開平2 −294638号公報および特願平3−185773 号に記載の固体染料。 9)バインダー 特開平2−18542号公報第3頁右下欄1行目か ら20行目に記載の化合物。 10)黒ポツ防止剤 米国特許第4,956,257号および特開平1− 118832号公報に記載の化合物。 11)レドックス化合物 特開平2−301743号公報の一般式(I)で表 される化合物(特に化合物例1ないし50)、同3− 174143号公報第3頁ないし第20頁に記載の一 般式(R−1)、(R−2)、(R−3)、化合物例 Iないし75、さらに特願平3−69466号、同3 −15648号に記載の化合物。 12)モノメチン化合物 特開平2−287532号公報記載の一般式(II) の化合物(特に化合物例II−1ないしII−26)。 13)ジヒドロキシベン 特開平3−39948号公報第11頁左上欄から第 ゼン類 12頁左下欄の記載、およびEP452,772A号 公報に記載の化合物。
【0141】以下、本発明を実施例によって具体的に説
明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0142】
【実施例】
実施例1 以下の方法で乳剤を調製した。 乳剤A:0.13Mの硝酸銀水溶液と、銀1モルあたり
1.5×10-7モルに相当するK2Rh(H2O)Cl5
および2×10-7モルに相当するK3IrCl6を含み、
0.04Mの臭化カリウムと0.09Mの塩化ナトリウ
ムを含むハロゲン塩水溶液を、塩化ナトリウムと、1,
3−ジメチル−2−イミダゾリジンチオンを含有するゼ
ラチン水溶液に、攪拌しながら38℃で12分間ダブル
ジェット法により添加し、平均粒子サイズ0.14μ
m、塩化銀含有率70モル%の塩臭化銀粒子を得ること
により核形成を行った。続いて同様に0.87Mの硝酸
銀水溶液と0.26Mの臭化カリウムと、0.65Mの
塩化ナトリウムを含むハロゲン塩水溶液をダブルジェッ
ト法により20分間かけて添加した。
【0143】その後それぞれの乳剤に1×10-3モルの
KI溶液を加えてコンバージョンを行い常法に従ってフ
ロキュレーション法により水洗し、銀1モルあたりゼラ
チン40gを加え、pH6.5、pAg7.5に調製
し、温度を60℃として本発明の増感色素および下記の
比較化合物を表3に示すように添加した。さらに銀1モ
ルあたりベンゼンチオスルホン酸ナトリウム7mgとベ
ンゼンスルフィン酸2mg、塩化金酸8mg、チオシア
ン酸カリウム200mgおよびチオ硫酸ナトリウム5m
gを加え、60℃で45分間加熱し化学増感を施した
後、安定剤として4−ヒドロキシ−6−メチル−1,
3,3a,7−テトラザインデン150mgを加え、さ
らに防腐剤としてプロキセル100mgを加えた。得ら
れた粒子はそれぞれ平均粒子サイズ0.25μm、塩化
銀含有率69.9モル%の沃塩臭化銀立方体粒子であっ
た。(変動係数10%)
【0144】
【化41】
【0145】塗布試料の作成 上記乳剤に、銀1モルあたり3×10-4モルの下記
(a)で示されるメルカプト化合物、4×10-4モルの
(b)で示されるメルカプト化合物、4×10-4モルの
(c)で示されるトリアジン化合物、2×10-3モルの
5−クロル−8−ヒドロキシキノリン、3×10-4モル
の(d)の化合物、表2で示されるヒドラジン誘導体を
銀1モルあたり5×10-3モル添加した。さらに、N−
オレイル−N−メチルタウリンナトリウム塩を30mg
/m2塗布されるように添加し、(e)で示される水溶
性ラテックスを200mg/m2、下記構造式で示され
る造核促進剤およびポリエチルアクリレートの分散物を
200mg/m2、メチルアクリレートと2−アクリル
アミド−2−メチルプロパンスルホン酸ナトリウム塩と
2−アセトアセトキシエチルメタクリレートのラテック
ス共重合体(重量比88:5:7)を200mg/
2、さらに硬膜剤として1,3−ジビニルスルホニル
−2−プロパノールを200mg/m2を加えた。溶液
のpHは6.0に調製した。それらを両面が塩化ビニリ
デンを含む防湿層下塗りからなるポリエチレンテレフタ
レートフィルム上に塗布銀量3.0g/m2になるよう
に塗布した。
【0146】
【化42】
【0147】
【化43】
【0148】
【化44】
【0149】これらの乳剤層の上に保護層としてゼラチ
ン1.0g/m2、平均粒子サイズ約3.5μmの不定
形なSiO2マット剤40mg/m2、メタノールシリカ
0.1g/m2、ポリアクリルアミド100mg/m2
エチルスルホン酸ナトリウム5mg/m2、ハイドロキ
ノン200mg/m2とシリコーンオイル20mg/m 2
および塗布助剤として下記構造式(f)で示されるフッ
素界面活性剤5mg/m2とドデシルベンゼンスルホン
酸ナトリウム100mg/m2を塗布し、表2に示すよ
うな試料を作成した。
【0150】
【化45】
【0151】またバック層およびバック保護層は次に示
す処方にて塗布した。 [バック層処方] ゼラチン 3g/m2 ラテックス ポリエチルアクリレート 2g/m2 界面活性剤 p−ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 40mg/m2
【0152】
【化46】
【0153】 SnO2/Sb(重量比90/10、平均粒径0.20μm) 200mg/m2 染料 染料[a]、染料[b]、染料[c]の混合物 染料[a] 50mg/m2 染料[b] 100mg/m2 染料[c] 50mg/m2
【0154】
【化47】
【0155】 [バック保護層] ゼラチン 0.8mg/m2 ポリメチルメタクリレート微粒子(平均粒径4.5μm) 30mg/m2 ジヘキシル−α−スルホサクシナートナトリウム塩 15mg/m2 p−ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 15mg/m2 酢酸ナトリウム 40mg/m2 こうして得られた試料をステップウェッジを通してタン
グステン光で露光し、現像液として下記処方の現像液
1、定着液としてGR−F1(富士写真フイルム株式会
社製)を使用し、FG−680A自動現像機(富士写真
フイルム株式会社製)を用いて35℃30秒処理を行っ
た。
【0156】現像液1 下記補充液1リットルに下記ス
ターター10mlを加え現像液1を作った。 補充液 1,2−ジヒドロキシベンゼン−3,5−ジスルホン酸ソーダ 0.5g ジエチレントリアミン−五酢酸 2.0g 炭酸ナトリウム 5.0g ほう酸 10.0g 亜硫酸カリウム 85.0g 臭化ナトリウム 6.0g ジエチレングリコール 40.0g 5−メチルベンゾトリアゾール 0.2g ハイドロキノン 30.0g 4−ヒドロキシメチル−4−メチル−1−フェニル −3−ピラゾリドン 1.6g 2,3,5,6,7,8−ヘキサヒドロ−2−チオキソ −4−(1H)−キナゾリノン 0.09g 2−メルカプトベンツイミダゾール −5−スルホン酸ナトリウム 0.3g 水を加えて1リットルとし、水酸化カリウムを加えてp
Hを10.7に合わせる。
【0157】 スターター 酢酸(90%) 366g 水を加えて 1リットル
【0158】評価結果は表3に示した。ここで感度は3
5℃30秒現像における濃度1.5を与える露光量の逆
数の相対値で示した。γは下記式で定義される。
【0159】
【数1】
【0160】残色は35℃30”現像したときの素現部
分を肉眼での観察により5段階に評価したもので「5」
が最も良く「1」が最も悪い品質を表す。「5」または
「4」は実用可能で「3」は粗悪だが何とか実用出来、
「2」または「1」は実用不可である。セーフライト安
全性は、富士写真フイルム株式会社製赤色セーフライト
フィルターNo.6を介して50W白熱電球を20cm
の距離から10分間照射した後に現像処理した際のかぶ
りの上昇で評価した。 黒ポツは35℃30”現
像したときの素現部分を顕微鏡観察により5段階に評価
したもので「5」が最も良く「1」が最も悪い品質を表
す。「5」または「4」は実用可能で「3」は粗悪だが
何とか実用出来、「2」または「1」は実用不可であ
る。
【0161】
【表3】
【0162】表3より、本発明の試料は高感度で残色が
少なく、かつセーフライト安全性が高いことが理解され
る。
【0163】実施例2 乳剤B〜D K2Rh(H2O)Cl5とK3IrCl6の添加を表4に
示すように行った以外は乳剤Aと全く同様にして乳剤B
〜Dを調製した。
【0164】乳剤E 0.13Mの硝酸銀水溶液と、銀1モルあたり1.5×
10-7モルに相当するK2Rh(H2O)Cl5および2
×10-7モルに相当するK3IrCl6を含み、0.09
Mの臭化カリウムと0.04Mの塩化ナトリウムを含む
ハロゲン塩水溶液を、塩化ナトリウムと、1,3−ジメ
チル−2−イミダゾリジンチオンを含有するゼラチン水
溶液に、攪拌しながら38℃で12分間ダブルジェット
法により添加し、平均粒子サイズ0.14μm、塩化銀
含有率30モル%の塩臭化銀粒子を得ることにより核形
成を行った。続いて同様に0.87Mの硝酸銀水溶液と
0.61Mの臭化カリウムと、0.30Mの塩化ナトリ
ウムを含むハロゲン塩水溶液をダブルジェット法により
20分間かけて添加した。
【0165】その後1×10-3モルのKI溶液を加えて
コンバージョンを行い常法に従ってフロキュレーション
法により水洗し、銀1モルあたりゼラチン40gを加
え、pH6.5、pAg7.5に調製し、温度を60℃
として本発明の増感色素I−7を5×10-4モル/Ag
モル添加した。さらに銀1モルあたりベンゼンチオスル
ホン酸ナトリウム7mgとベンゼンスルフィン酸2m
g、塩化金酸8mg、チオシアン酸カリウム200mg
およびチオ硫酸ナトリウム5mgを加え、60℃で45
分間加熱し化学増感を施した後、安定剤として4−ヒド
ロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−テトラザイン
デン150mgを加え、さらに防腐剤としてプロキセル
100mgを加えた。得られた粒子は平均粒子サイズ
0.25μm、塩化銀含有率29.9モル%の沃塩臭化
銀立方体粒子であった。(変動係数10%)
【0166】得られた乳剤を実施例1の1と全く同様に
して塗布試料を作成した。こうして得られた試料をステ
ップウェッジを通してタングステン光で露光し、現像液
として下記処方の現像液、定着液としてGR−F1(富
士写真フイルム株式会社製)を使用し、FG−680A
自動現像機(富士写真フイルム株式会社製)を用いて3
5℃30秒処理を行った。評価結果は表4に示した。
【0167】現像液2 下記濃縮液1に対して水2の割
合で希釈してpH10.5の現像液2を作った。 濃縮液 メタ重亜硫酸ナトリウム 145g 水酸化カリウム(45%) 178g ジエチレントリアミンペンタ酢酸五ナトリウム塩 15g 臭化ナトリウム 12g ハイドロキノン 65g 1−フェニル−4−ヒドロキシメチル−4−メチル −3−ピラゾリドン 2.9g ベンゾトリアゾール 0.4g 1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール 0.05g 水酸化ナトリウム(50%) 46g ほう酸 6.9g ジエチレングリコール 120g 炭酸カリウム(47%) 120g 水を加えて 1リットル
【0168】現像液3 現像液1を用いて大全換算で3
0枚に相当する量の露光後の各試料(黒化率100%)
を無補充でランニングし、現像液3を作った。 現像液4 現像液1を試料を処理せずに無補充で35℃
で1カ月放置し、現像液4を作った。
【0169】
【表4】
【0170】表4より明らかなように本発明の試料は現
像液組成変動に対しても良好な性能を維持することが理
解される。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年8月9日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正内容】
【化1】 式中、V1、V3は、水素原子または電子吸引性基を表
し、V2、V4は電子吸引性基を表す。R1、R2、R3
よびR4は同一でも異なっていても良く、総炭素数10
以下の置換されていても良いアルキル基またはアルケニ
ル基を表し、R1とR2、あるいはR3とR4の組の少なく
とも一方はいずれも置換アルキル基である。X1は、電
荷を中和するに必要な対イオンを表す。n1は、0また
は1を表し、分子内塩の場合は0である。一般式[II]
【化2】 式中、V21、V22、V23、V24は各々水素原子、シアノ
基、アルキル基、ハロゲン原子、ハロアルキル基、アル
キルチオ基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、
アリール基、または置換もしくは無置換のカルバモイル
基を表す。R21、R23はアルキルまたは−(CH2)r−
CONHSO2−R25または−(CH2)s−SO2NHC
O−R26を表し、R21、R23のうち少なくとも一方は−
(CH2)r−CONHSO2−R25または−(CH2)s
−SO2NHCO−R26である。ここでR25またはR26
はアルキル基を表し、rまたはsは1から5までの整数
を表す。R22、R24は各々アルキル基、アルケニル基、
置換アルキル基、置換アルケニル基、または−(C
2)p−CONHSO2−R27または−(CH2)q−S
2NHCO−R28を表し、R22、R24のうち少なくと
も一方は−(CH2)p−CONHSO2−R27または−
(CH2)q−SO2NHCO−R28である。ここでR27
はR25と、R28はR26と同義である。X21は、電荷を中
和するに必要な対イオンを表す。n21は、0または1を
表し、分子内塩の場合は0である。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】ヒドラジン誘導体を用いた系で、シアニン
色素を含有する例は、5,5’−ジクロロ−9−エチル
−3,3’−ビス(3−スルフォプロピル)オキサカル
ボシアニンのアルカリ金属塩をはじめとして、多数開示
されており、例としては、特開昭61−29837号、
同62−235947号、同62−280733号、同
62−280734号、特開平2−40号、同2−12
4560号、同2−262653号、同3−53549
号、同3−63641号等に記載されている。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正内容】
【0014】
【化6】
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正内容】
【0016】
【化7】
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正内容】
【0017】式中、V21、V22、V23、V24は各々水素
原子、シアノ基、アルキル基、ハロゲン原子、ハロアル
キル基、アルキルチオ基、アルコキシ基、アルコキシカ
ルボニル基、アリール基、または置換もしくは無置換の
カルバモイル基を表す。R21、R23はアルキルまたは−
(CH2)r−CONHSO2−R25または−(CH2)s
−SO2NHCO−R26を表し、R21、R23のうち少な
くとも一方は−(CH2)r−CONHSO2−R25また
は−(CH2)s−SO2NHCO−R26である。ここで
25またはR26はアルキル基を表し、rまたはsは1か
ら5までの整数を表す。R22、R24は各々アルキル基、
アルケニル基、置換アルキル基、置換アルケニル基、ま
たは−(CH2)p−CONHSO2−R27または−(C
2)q−SO2NHCO−R28を表し、R22、R24のう
ち少なくとも一方は−(CH2)p−CONHSO2−R
27または−(CH2)q−SO2NHCO−R28である。
ここでR27はR25と、R28はR26と同義である。X
21は、電荷を中和するに必要な対イオンを表す。n
21は、0または1を表し、分子内塩の場合は0である。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0034
【補正方法】変更
【補正内容】
【0034】一般式[I]において、V1、V3は、水素
原子または電子吸引性基を表し、V 2、V4は電子吸引性
基を表す。好ましい電子吸引性基としてはハロゲン原
子、低級パーフルオロアルキル基(総炭素数5以下がよ
り好ましく、例えば、トリフルオロメチル基、2,2,
2−トリフルオロエチル基、2,2,3,3−テトラフ
ルオロプロピル基等が挙げられる)、アシル基(総炭素
数8以下が好ましく、例えば、アセチル基、プロピオニ
ル基、ベンゾイル基、メシチル基およびベンゼンスルホ
ニル基等が挙げられる)、アルキルスルファモイル基
(総炭素数5以下がより好ましく、例えば、メチルスル
ファモイル基、エチルスルファモイル基等が挙げられ
る)、カルボキシ基、アルキルカルボニル基(総炭素数
5以下がより好ましく、例えばメチルカルボニル基、エ
チルカルボニル基、ブチルカルボニル基等が挙げられ
る)、アルコキシカルボニル基(総炭素数5以下がより
好ましく、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカ
ルボニル基、ブトキシカルボニル基等が挙げられる)お
よびシアノ基等が挙げられる。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0038
【補正方法】変更
【補正内容】
【0038】
【表1】
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0043
【補正方法】変更
【補正内容】
【0043】
【表2】
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0092
【補正方法】変更
【補正内容】
【0092】
【化24】
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0169
【補正方法】変更
【補正内容】
【0169】
【表4】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03C 1/36 5/30

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に少なくとも一層のハロゲン化
    銀乳剤層を有するハロゲン化銀写真感光材料において、
    該ハロゲン化銀乳剤が銀1モルあたり1×10-8から5
    ×10-6モルのロジウム化合物および銀1モルあたり1
    ×10-8から1×10-6モルのイリジウム化合物を含有
    する塩化銀含有率50モル%以上の化学増感されたハロ
    ゲン化銀粒子からなり、かつ該乳剤層もしくは他の親水
    性コロイド層の少なくとも一層中に少なくとも一種のヒ
    ドラジン誘導体を含有し、かつ該ハロゲン化銀乳剤が下
    記一般式[I]、[II]から選ばれる少なくとも一種の
    色素により分光増感されていることを特徴とするハロゲ
    ン化銀写真感光材料。一般式[I] 【化1】 式中、V1、V3は、水素原子または電子吸引性基を表
    し、V2、V4は電子吸引性基を表す。R1、R2、R3
    よびR4は同一でも異なっていても良く、総炭素数10
    以下の置換されていても良いアルキル基またはアルケニ
    ル基を表し、R1とR2、あるいはR3とR4の組の少なく
    とも一方はいずれも置換アルキル基である。X1は、電
    荷を中和するに必要な対イオンを表す。n1は、0また
    は1を表し、分子内塩の場合は0である。一般式[II] 【化2】 式中、V21、V22、V23、V24は各々水素原子、シアノ
    基、アルキル基、ハロゲン原子、ハロアルキル基、アル
    キルチオ基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、
    アリール基、または置換もしくは無置換のカルバモイル
    基を表す。R21、R23はアルキルまたは−(CH2)r−
    CONHSO2−R25または−(CH2)s−SO2NHC
    O−R26を表し、R21、R23のうち少なくとも一方は−
    (CH2)r−CONHSO2−R25または−(CH2)s
    −SO2NHCO−R26である。ここでR25またはR26
    はアルキル基を表し、rまたはsは1から5までの整数
    を表す。R22、R24は各々アルキル基、アルケニル基、
    置換アルキル基、置換アルケニル基、または−(C
    2)p−CONHSO2−R27または−(CH2)q−S
    2NHCO−R28を表し、R22、R24のうち少なくと
    も一方は−(CH2)p−CONHSO2−R27または−
    (CH2)q−SO2NHCO−R28である。ここでR27
    はR25と、R28はR26と同義である。
  2. 【請求項2】 ヒドラジン誘導体が下記一般式[III
    ]、[IV]、[V ]から選ばれることを特徴とする請
    求項1に記載のハロゲン化銀写真感光材料。一般式[II
    I ] 【化3】 式中、R1は脂肪族基または芳香族基を表し、さらにそ
    の置換基の一部として−O−(CH2CH2O)n−また
    は−O−(CH2CH(OH)CH2O)n−(ただしn
    は3以上の整数)の部分構造を含有するかあるいは置換
    基の一部として4級アンモニウムカチオンを含有する基
    である。G1は−CO−基、−COCO−基、−CS−
    基、−C(=NG22)−基、−SO−基、−SO2
    基または−P(O)(G22)−基を表す。G2は単な
    る結合手、−O−基、−S−基または−N(R2)−基
    を表し、R2は脂肪族基、芳香族基、または水素原子を
    表し、分子内に複数のR2が存在する場合それらは同じ
    であっても異なっても良い。A1、A2の一方は水素原子
    であり、他方は水素原子またはアシル基、アルキル基ま
    たはアリールスルホニル基を表す。一般式[IV] 【化4】 式中、R1は脂肪族基、芳香族基または、複素環基を表
    し、置換されていても良い。Gは−CO−基、−SO2
    −基、−SO−基、−COCO−基、チオカルボニル
    基、イミノメチレン基または−P(O)(R3)−基を
    表し、R2はGで置換された炭素原子が少なくとも1つ
    の電子吸引基で置換された置換アルキル基を表す。R3
    は水素原子、脂肪族基、芳香族基、アルコキシ基、アリ
    ールオキシ基またはアミノ基を表す。一般式[V ] 【化5】 式中、A1、A2はともに水素原子または一方が水素原子
    で他方はスルフィン酸残基またはアシル基を表し、Ra
    は脂肪族基、芳香族基、またはヘテロ環基を表し、Rb
    は水素原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、
    アリールオキシ基、またはアミノ基を表し、G1はカル
    ボニル基、スルホニル基、スルホキシ基、ホスホリル基
    またはイミノメチレン基を表す。ここでRa、Rbのうち
    少なくともどちらか一方はハロゲン化銀への吸着促進基
    を有する。
  3. 【請求項3】 ハロゲン化銀乳剤層もしくは他の親水性
    コロイド層中の少なくとも一層中に造核促進剤として、
    アミン誘導体、オニウム塩、ジスルフィド誘導体および
    ヒドロキシメチル誘導体から選ばれる化合物を少なくと
    も一種以上含有することを特徴とする請求項2に記載の
    ハロゲン化銀写真感光材料。
  4. 【請求項4】 請求項1から3のいずれかに記載のハロ
    ゲン化銀写真感光材料をpH9.6以上11.0未満の
    現像液を用いて現像処理することを特徴とする画像形成
    方法。
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