JPH06248184A - 室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物 - Google Patents

室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物

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JPH06248184A
JPH06248184A JP5035353A JP3535393A JPH06248184A JP H06248184 A JPH06248184 A JP H06248184A JP 5035353 A JP5035353 A JP 5035353A JP 3535393 A JP3535393 A JP 3535393A JP H06248184 A JPH06248184 A JP H06248184A
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JP
Japan
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oil
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filler
weight
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JP5035353A
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English (en)
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Hisayuki Nagaoka
久幸 長岡
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Momentive Performance Materials Japan LLC
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Toshiba Silicone Co Ltd
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Publication date
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L83/00Compositions of macromolecular compounds obtained by reactions forming in the main chain of the macromolecule a linkage containing silicon with or without sulfur, nitrogen, oxygen or carbon only; Compositions of derivatives of such polymers
    • C08L83/04Polysiloxanes
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K9/00Use of pretreated ingredients
    • C08K9/04Ingredients treated with organic substances
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K5/00Use of organic ingredients
    • C08K5/16Nitrogen-containing compounds

Abstract

(57)【要約】 【目的】 防錆油やエンジンオイルなどの炭化水素油の
ような有機油状物で汚染された基材面より、該有機油状
物をぬぐい去ることなしにFIPGシールのような接着
作業を行っても、接着不良箇所が発生しないような、油
汚染面接着性に優れた室温硬化性のポリオルガノシロキ
サン組成物を提供する。 【構成】 (A)末端がシラノール基またはアルコキシ基で
封鎖されたポリオルガノシロキサン 100重量部に対し、
(B) 1分子中にケイ素原子に結合した加水分解可能な基
が平均2個を越えて存在する有機ケイ素化合物 0.1〜30
重量部、(C)(イ)上記(A) 成分と非相溶性ないし一部
相溶性であり且つ有機油状物と相溶性の揮発性有機化合
物を、(ロ)多孔質充填剤に、当該充填剤の1重量%以
上且つ最大含浸可能量を越えない範囲内で予め含浸させ
た吸油性充填剤1〜650 重量部および所望により(D) 硬
化触媒必要量を含有してなる室温硬化性ポリオルガノシ
ロキサン組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、ポリオルガノシロキサン
組成物に関し、さらに詳細には、必須成分として予め特
別の処理を施した吸油性充填剤を配合することにより、
防錆油やエンジンオイルなどの炭化水素油のような有機
油状物で汚染された基材表面に対しても高い接着性を示
し、特に現場成形ガスケット(以下、FIPGという)
に用いられるシール剤として有用な、室温硬化性ポリオ
ルガノシロキサン組成物に関する。
【0002】
【発明の技術的背景とその問題点】自動車エンジンに用
いる材料に対する耐熱性の要求が高まるにつれて、エン
ジン廻りのシール用として、シリコーンゴムガスケット
が広く用いられている。中でも、ガスケットの在庫管理
およびエンジン製作の工程管理が容易であり、シール性
能も信頼性が高いことから、従来の定形ガスケットに代
えて、室温硬化性の液状シリコーンゴムを利用したFI
PG方式が採用されており、作業性や耐熱性などにおい
て高い評価が得られている。しかしながら、エンジン周
辺のシール部は、しばしば、防錆油で濡れていたり、エ
ンジン部品の組立ての際にその作業を円滑に行うために
エンジンオイルに浸され、濡れているなど、炭化水素油
をはじめ、動植物油、合成油などの有機油状物に汚染さ
れている状態にある。このため、これらの汚染された表
面よりウェスなどで上記炭化水素油などをぬぐい去って
から、この部分にFIPG用シール剤を用いてシールし
ている。しかし、この部分に付着した炭化水素油のよう
な有機油状物が完全に取り除かれてはいないことから、
接着シールが完全には行われず、たとえばオイルパンの
シールにおいて、このような汚染面にFIPGによるシ
ール作業が行われた場合には、使用中にエンジンオイル
の漏洩などのトラブルを発生することがあった。また、
FIPGシール剤はロボットにより自動塗布されている
が、前述のウェスによる拭取り作業は手作業で行われる
ため、これが一連の作業の自動化を阻むという不具合が
あった。このような問題を解決するために、特表昭63
−500178号公報には、室温硬化性ポリオルガノシ
ロキサン組成物に、定着剤としてオキシム(アルコキ
シ)シリルアルキル尿素化合物を含む接着剤が開示され
ている。しかしながら、この化合物を利用しても、組成
物に上記の問題を解消させるような油汚染面接着性を付
与するまでには至っていない。
【0003】
【発明の目的】本発明の目的は、前述のような従来技術
の欠点を克服して、防錆油やエンジンオイルなどの炭化
水素油のような有機油状物で汚染された基材面より、該
有機油状物をぬぐい去ることなしにFIPGシールのよ
うな接着作業を行っても、接着不良箇所が発生しないよ
うな、油汚染面接着性に優れた室温硬化性のポリオルガ
ノシロキサン組成物を提供することである。従って、ま
た、本発明のもうひとつの目的は、そのような組成物を
用い、炭化水素油のような有機油状物で汚染された基材
表面を清浄することなしに接着する方法を提供すること
である。
【0004】
【発明の構成】本発明者は、上記の目的を達成するため
に検討を重ねた結果、縮合反応型の室温硬化性ポリオル
ガノシロキサン組成物に、多孔質充填剤にポリオルガノ
シロキサンに比較し有機油状物に対し選択的な相溶性を
有する揮発性有機化合物を予め含浸処理した吸油性充填
剤を配合することにより、上記の目的に適合し、油汚染
基材表面に対しても良好な接着性を有する組成物が得ら
れることを見出し、本発明を完成するに至った。即ち、
本発明は、 (A) 末端がシラノール基またはアルコキシ基で封鎖され
たポリオルガノシロキサン 100重量部 (B) 1分子中にケイ素原子に結合した加水分解可能な基
が平均2個を越えて存在する有機ケイ素化合物 0.1〜30
重量部 (C) (イ)上記(A) 成分と非相溶性ないし一部相溶性で
あり且つ有機油状物と相溶性の揮発性有機化合物を、
(ロ)多孔質充填剤に、当該充填剤の1重量%以上且つ
最大含浸可能量を越えない範囲内で予め含浸させた吸油
性充填剤1〜650重量部 および必要に応じて (D) 硬化触媒必要量 を含有してなる室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成
物である。
【0005】以下、本発明の組成物に用いられる各成分
について説明する。本発明で用いられる(A) 成分は、通
常この種の室温で硬化しうる縮合型ポリオルガノシロキ
サン組成物に用いられる、末端がシラノール基またはア
ルコキシ基で封鎖されたポリオルガノシロキサンであっ
て、特に硬化前の組成物に適度の押出し性を与えるとと
もに、硬化後のゴム状弾性体に優れた機械的性質を与え
ることから、25℃における粘度が 100〜500,000cStの範
囲であることが好ましい。粘度が100cSt未満では硬化後
のゴム状弾性体の機械的特性が十分でなく、500,000cSt
を越えると良好な機械的特性を得るために無機質充填剤
を配合したときに、均一な組成物が得にくく、押出し作
業性も悪くなる。特に好ましい範囲は2,000 〜100,000c
Stである。(A) 成分のケイ素原子に直接結合する有機基
としては、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ヘキシ
ルのようなアルキル基;ビニル、アリルのようなアルケ
ニル基;フェニルのようなアリール基、2−フェニルエ
チル、2−フェニルプロピルのようなアラルキル基;お
よびクロロメチル、β−シアノエチル、3,3,3 −トリフ
ルオロプロピルのような1価の置換炭化水素基などが例
示されるが、合成が容易なことからメチル基、ビニル基
またはフェニル基が一般に有利であり、その他の有機基
は、硬化後のゴム状弾性体に耐寒性、耐熱性、耐油性の
ような特殊な性質を与えるときにのみ推奨される。ま
た、中でもメチル基は原料中間体が最も容易に得られる
ばかりでなく、シロキサンの重合度の割に最も低い粘度
を与え、硬化前の組成物の押出し作業性と硬化後のゴム
状弾性体の物性のバランスを有利にするので、全有機基
の85%以上がメチル基であることが好ましく、実質的に
すべての有機基がメチル基であることがさらに好まし
い。ただし、硬化後のゴム状弾性体に耐寒性や耐熱性を
必要とするときにはフェニル基を、また、耐油性を特に
必要とするときは3,3,3 −トリフルオロプロピル基を、
有機基の一部として有することが推奨される。分子末端
のシラノール基またはアルコキシ基は、(B) 成分の加水
分解生成物との反応によって硬化に寄与するもので、ア
ルコキシ基としてはメトキシ基、エトキシ基、イソプロ
ポキシ基などが例示される。これらの末端基のうち、反
応性からシラノール基またはメトキシ基が好ましい。
【0006】本発明で用いられる(B) 成分は、湿気によ
って加水分解し、(A) 成分のシラノール基またはアルコ
キシ基と容易に縮合反応を行うもので、ケイ素原子に結
合した加水分解可能な基が1分子中に平均2個を越えて
存在する有機ケイ素化合物である。加水分解可能な基と
しては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポ
キシ、ブトキシなどのアルコキシ基;プロペノキシなど
のエノキシ基;イソシアナト基;アセトンオキシム、ブ
タノンオキシムなどのオキシム基;ジメチルアミノ、ジ
エチルアミノ、シクロヘキシルアミノ、イソプロピルア
ミノなどのオルガノアミノ基;およびN−メチルアセト
アミドなどのアミド基などが例示される。場合によって
は塩素原子などのハロゲン原子、アセトキシ、ベンゾキ
シなどのアシロキシ基であってもよいが、一般には、加
水分解によって生成するハロゲン化水素や酸の腐食性と
刺激性のために好ましくない。上記の加水分解可能な基
以外の(B) 成分のケイ素原子に結合する基は、(A) 成分
におけるケイ素原子に直接結合する有機基と同様の、置
換または非置換の炭化水素基であるが、この有機ケイ素
化合物自体の合成の容易さと架橋速度から、炭素数1〜
8のアルキル基、炭素数2〜5のアルケニル基、および
フェニル基が好ましい。このような(B) 成分の具体例と
しては、メチルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキ
シシラン、メチルトリエトキシシラン、ビニルトリエト
キシシラン、エチルオルソシリケート、プロピルオルソ
シリケートなどのアルコキシシランおよびその部分加水
分解縮合物;メチルトリイソプロペノキシシランなどの
エノキシシランおよびその部分加水分解縮合物;テトラ
イソシアナトシラン、メチルトリイソシアナトシランな
どのイソシアナトシランおよびその部分加水分解縮合
物;メチルトリス(アセトンオキシム)シラン、メチル
トリス(ブタノンオキシム)シラン、ビニルトリス(ブ
タノンオキシム)シランなどのオキシムシランおよびそ
の部分加水分解縮合物;メチルトリス(ジメチルアミ
ノ)シラン、メチルトリス(ジエチルアミノ)シラン、
メチルトリス(イソプロピルアミノ)シラン、メチルト
リス(シクロヘキシルアミノ)シランのようなアミノシ
ランおよびその部分加水分解縮合物;メチルトリス(N
−メチルアセトアミド)シランなどのアミドシランおよ
びその部分加水分解縮合物などが挙げられる。(B) 成分
の配合量は、(A) 成分中のシラノール基またはアルコキ
シ基の量と、目的とするゴム状弾性体の性質によっても
異なるが、(A) 成分 100重量部に対して 0.1〜30重量
部、好ましくは 0.5〜15重量部である。(B) 成分が 0.1
重量部未満では架橋が十分に行われず、30重量部を越え
ると硬化後の物性が低下するからである。
【0007】本発明に用いられる(C) 成分の吸油性充填
剤は、(イ)(A) 成分と非相溶性ないし一部相溶性であ
り且つ基材を汚染する有機油状物と相溶性の揮発性有機
化合物を、(ロ)多孔質充填剤に、当該充填剤の1重量
%以上且つ最大含浸可能量を越えない範囲内で予め含浸
させたものである。この場合、最大含浸可能量は次のよ
うにして測定する。すなわち、一定量の(ロ)多孔質充
填剤に(イ)揮発性有機化合物をスパチュラ等の器具を
使って掻き混ぜながら添加していき、上記(ロ)成分が
凝集してまとまるようになったときの(イ)成分の添加
量を測定し、これを(ロ)成分の一定重量との和で除す
ることにより最大含浸可能量を重量%に換算できる。
尚、最大含浸可能量は(イ)および(ロ)成分の組合せ
により一応定まるものであるが、特に(ロ)成分に種類
やグレードの違いによる特性の差があるため、結果とし
て、相対的に変化しやすい。従って、その値は品種やそ
の製造ロット毎に、その都度測定して調べる必要があ
る。一方、(C) 成分の吸油性充填剤の調製方法、すなわ
ち(ロ)成分の(イ)成分による含浸処理方法は、特別
な方法は必要ではなく、上記最大含浸可能量を測定する
際の添加方法や、(ロ)成分を(イ)成分に浸漬した
後、濾過分離する方法などが適用できる。浸漬法の場
合、密閉容器中で(ロ)成分が浸るのに十分な量の
(イ)成分と共に、飽和吸収到達に必要な時間(約1
日)静置した後、濾過分離する方法が簡便である。尚、
(C) 吸油性充填剤の配合量と共に、(C) 吸油性充填剤に
おける(イ)成分含浸量の多少によっても、有機油状物
の吸収量がコントロール可能であり、被接着基材の油状
物汚染の程度に応じて(イ)成分の含浸量(処理度)を
変化させることも必要となる。このような場合、(ロ)
多孔質充填剤の最大含浸可能量以内で適宜(イ)揮発性
有機化合物を添加混合すれば良いが、均一な処理を行う
ためには浸漬法により一旦飽和吸収の後、(イ)成分の
揮発性を利用して適当な攪拌下に一部揮散除去すれば良
い。本発明に用いられる(C)(イ)成分の揮発性有機化合
物は、(C)(ロ) 成分の多孔質充填剤に吸収され吸着され
ることによって、組成物としての保存中に該充填剤中の
吸油部位(穴)がシリコーンオイルなどで充填されない
ようにする役割を果たすものであり、沸点は50〜200 ℃
の範囲のものが好ましい。従って、該有機化合物は(A)
成分と非相溶性ないし一部相溶性であり、更には基材を
汚染する有機油状物と相溶性を有することが必要であ
る。このような(C)(イ)成分としてはアセトン、メトル
エチルケトン、メトルイソブチルケトンのようなケトン
類化合物;アセトンオキシム、メチルエチルケトオキシ
ム、メチルイソブチルケトオキシムのようなケトオキシ
ム類化合物;ジオキサン、テトラヒドロフランのような
エーテル類化合物;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロ
ピル、酢酸ブチルのようなエステル類化合物;ベンゼ
ン、トルエン、キシレン、n−ヘキサン、シクロヘキサ
ン、n−ヘプタンのような炭化水素類化合物などが例示
され、これらのうちでもアセトン;アセトンオキシム、
メチルエチルケトオキシム、メチルイソブチルケトオキ
シム;ジオキサン、テトラヒドロフランがより好まし
い。これらはそれぞれ単独で用いても、2種以上を混合
して用いてもよい。本発明で用いられる(C)(ロ)成分の
多孔質充填剤は、本発明の組成物の油汚染面接着性に寄
与する成分の一つであり、汚染面の油を吸収する成分で
ある。該充填剤はこのため多孔質であることが必要であ
り、高い吸油性を有することが好ましい。このような
(C)(ロ)成分としては、ケイ藻土、沈降性炭酸カルシウ
ム、ポーラス炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、ア
ルミナ、タルク、シリカゲル、マイカ、酸化チタン、リ
トポン、亜鉛華、クレー、カオリン、ガラス粉、石こ
う、粉砕シリカ、白雲石、スレート粉末、硫酸バリウム
などが挙げられる。これらは単独で用いても、2種以上
を混合して用いてもよい。これらの中でも、油汚染面へ
の接着性発現効果から、ケイ藻土、ポーラス炭酸カルシ
ウムおよびシリカゲルが好ましい。(イ)成分と(ロ)
成分の配合比は、前述の通り、(イ)成分の含浸量が
(ロ)成分の1重量%以上且つ最大含浸可能量を越えな
い範囲内となるような比率であり、一般には(ロ)成分
100 重量部に対し(イ)成分を1〜200 重量部配合すれ
ばよい。(C) 成分の配合量は、(A) 成分 100重量部に対
して1〜650 重量部、好ましくは2〜400 重量部の範囲
である。1重量部未満では効果がなく、 650重量部を越
えると硬化後のゴム状弾性体の機械的特性が低下する。
【0008】本発明の組成物は、(B) 成分の種類によっ
ては、常温で触媒なしに反応が進行するものもあるが、
大部分は、架橋反応を促進するために(D) 成分として触
媒を添加することが好ましい。触媒としては、ジメチル
ヘキシルアミン、ジエチルヒドロキシルアミン、テトラ
メチルグアニジン、テトラメチルグアニジノプロピルト
リメトキシシランなどのアミン化合物;塩化テトラメチ
ルアンモニウム、塩化トリメチルヘキシルアンモニウム
などの第四級アンモニウム塩類;オクタン酸亜鉛、オク
タン酸スズなどの金属有機酸塩;ジブチルスズジアセテ
ート、ジブチルスズジオクトエート、ジブチルスズジラ
ウレート、ジオクチルスズジラウレート、ジブチルスズ
ジマレエートなどの有機スズ化合物;テトラブチルチタ
ネート、1,3 −ジオキシプロパンチタンビス(エチルア
セトアセテート)などのチタン化合物などが使用され
る。添加量は特に限定されないが、たとえばジブチルス
ズジラウレートの場合、(A) 成分 100重量部に対して0.
05〜1重量部が適当である。
【0009】上記の (A)〜(C) または (A)〜(D) 成分を
含む本発明の組成物には、硬化後のゴム状弾性体に機械
的強度や硬さを付与する目的で、通常、無機質充填剤が
併用される。無機質充填剤としては、当業者の間で公知
なものでよく、たとえば煙霧質シリカ、沈澱シリカ、カ
ーボンブラック、グラファイト、金属粉、金属酸化物な
どが挙げられる。これらの無機質充填剤は、単独で用い
ても2種以上を混合して用いてもよく、また、そのまま
用いても、表面をポリジメチルシロキサン、オクタメチ
ルシクロテトラシロキサン、ヘキサメチルジシラザンの
ような有機ケイ素化合物で処理して用いてもよい。この
ような充填剤の配合量は、充填剤の種類や組成物の使用
目的によっても異なるが、(A) 成分 100重量部に対して
150重量部以下が好ましい。 150重量部を越えると、未
硬化の状態における作業性が悪く、また、硬化後の組成
物が十分な機械的性質を示さない。
【0010】本発明の組成物に、接着性向上剤を併用し
ても差支えない。また、油希釈剤や撥油剤を配合しても
差支えない。本発明の組成物は、 (A)〜(C) 成分や、必
要に応じて無機質充填剤、触媒、および/または各種の
添加剤を、湿気を遮断した状態で混合することにより調
製できる。
【0011】本発明の組成物は、湿気を通さない密閉容
器に保存し、使用の際に、容器よりノズルを経て処理す
べき基材面に塗布することができる。たとえばペール缶
に保存し、高粘性物用のペールポンプにより、吐出装置
(ディスペンサ)を用いて塗布してもよい。また、少量
を使用する場合は、カートリッジに保存し、コーキング
ガンによって塗布してもよい。基材面に塗布された本発
明の組成物は、常温で放置すると、空気中の水分と接触
して硬化し、前述のように、基材面が油汚染面であって
も接着性を発現する。したがって、一方の基材面に塗布
した後、未硬化の状態で他方の基材面を圧着し、放置す
ることにより、油汚染面用接着剤として用いることがで
きる。
【0012】
【発明の効果】本発明の組成物は、(C) 成分を含有する
ことにより、防錆油やエンジンオイルなどの炭化水素油
のような有機油状物で濡れた基材面に対して優れた接着
耐久性を示す。特に本発明の組成物をFIPGシール剤
として用いることによって、このような有機油状物で汚
染された基材表面を、ウェスなどで清浄することなくF
IPGシール作業を行っても、接着不良のない完全な接
着シールが可能になった。このため、基材表面の清浄作
業を省略できるので、エンジン製造などにおける工程の
合理化に、きわめて有効である。
【0013】
【実施例】以下、実施例により、本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。尚、実施例および比較例中、部はすべて重量部を
意味する。 実施例1 25℃における粘度が10,000cSt であり、シラノール基で
両末端を封鎖されたポリジメチルシロキサン 100部に、
ジメチルジクロロシランで表面処理された煙霧質シリカ
(比表面積約 200m2/g )11部、ケイ藻土(不定形、平
均粒子径40μ)15.5部にメチルエチルケトオキシム25部
(最大含浸可能量27.1部に対し、92%含浸に相当)を含
浸させたものを加えて、均一になるまで混練し、次いで
湿気を遮断した状態で、ビニルトリス(ブタノンオキシ
ム)シラン9部、およびジブチルスズジマレエート0.2
部を加えて混練することにより、室温硬化性ポリオルガ
ノシロキサン組成物を得た。また、長さ8cm、幅2.5cm
、厚さ0.2cm のアルミニウム被着体とスチール被着体
のそれぞれにSAE規格5W−30エンジンオイルを0.05
g ずつ塗布した。これらの被着体を使って、上記組成物
を被着体のエンジンオイル塗布面で挟み込むようにし
て、図1に示すようなアルミニウムとスチールとの剪断
接着試験体を作製した。試験体を20℃、55%RHで7日間
養生した後、引張試験によって引張速度50mm/min で剪
断接着試験を行い、剪断接着強さ(LSS)および凝集
破壊率(CF)を求めた。その結果を表1に示す。ま
た、5W−30エンジンオイルを塗布しないで同様の試験
を行なった結果も、表1に併記する。 実施例2、比較例1〜3 表1のように(C) (イ)成分、(ロ)成分を配合した以
外は実施例1と同様にして、組成物を調製した。すなわ
ち、実施例1に対して、実施例2は(イ)成分としてシ
リカゲル(球状、平均粒子径15μ)を、そして(ロ)成
分としてアセトンを用いたもの、また、比較例1は
(イ)成分、(ロ)成分を配合しないもの、比較例2お
よび3は実施例1に用いた(イ)成分、(ロ)成分のそ
れぞれ一方のみを用いたものである。これらの組成物を
使って、実施例1と同様にしてそれぞれ剪断接着試験体
を作製し、剪断接着試験を行なった。その結果を表1に
示す。
【0014】
【表1】
【0015】 (注)LSS:剪断接着強さ CF:凝集破壊率 実施例3 25℃における粘度が40,000cSt であり、シラノール基で
両末端を封鎖されたポリジメチルシロキサン 100部に、
ポリジメチルシロキサンで表面処理された煙霧質シリカ
(比表面積約 200m2/g )18部、およびケイ藻土(不定
形、平均粒子径20μ)20部にジオキサン25部(最大含浸
可能量39.4部に対し、63%含浸に相当)を含浸させたも
のを加えて、均一になるまで混練し、次いで湿気を遮断
した状態で、メチルトリイソプロペノキシシラン 8.5
部、およびテトラメチルグアニジノプロピルトリメトキ
シシラン 0.5部を加えて混練することにより、ポリオル
ガノシロキサン組成物を調製した。これを用いて、実施
例1と同様な方法により、剪断試験体(n=8)を作製
して養生した。作製した試験体のうち、半数(n=4)
については10W−30エンジンオイルに浸漬して、120 ℃
で10日間の劣化試験を行ない、その後、実施例1と同様
にして、剪断接着試験を行なった。得られた結果を表2
に示す。また、残りの半数(n=4)の試験体について
は、10W−30エンジンオイルによる浸漬劣化を行なわず
に、同様の剪断接着試験を実施した。得られた結果(平
均値)を表2に併記する。
【0016】
【表2】
【0017】(注) LSS:剪断接着強さ
CF:凝集破壊率 実施例4 25℃における粘度が 20,000cStであり、メチルジメトキ
シシリル基で両末端を封鎖されたポリジメチルシロキサ
ン 100部に、ヘキサメチルジシラザンで表面処理された
煙霧質シリカ(比表面積約 180m2/g )13.5部、および
炭酸カルシウム(針柱状ポーラス、平均粒子径 2.3μ)
25.5部にメチルエチルケトン36部(最大含浸可能量38.3
部に対し、94%含浸に相当)を含浸させたものを加え
て、均一になるまで混練し、次いで湿気を遮断した状態
で、フェニルトリエトキシシラン 4.5部、およびジブチ
ルスズジラウレート 0.1部を加えて混練することによ
り、組成物を得た。これを用いて、被着体をガラス同士
および不飽和ポリエステル樹脂同士に組合せて作製する
以外は実施例1と同様にして剪断接着試験体を作製し、
養生した試験体について実施例1と同様の剪断接着試験
を行ない、得られた結果を表3に示す。
【0018】
【表3】
【0019】(注) LSS:剪断接着強さ
CF:凝集破壊率
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例で用いた剪断接着試験用の試験体の斜
視図である。
【符号の説明】
1、2…同種又は異種の被着体 3 …エンジンオイル塗布面 4 …ポリオルガノシロキサン組成物

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A) 末端がシラノール基またはアルコキシ
    基で封鎖されたポリオルガノシロキサン 100重量部 (B) 1分子中にケイ素原子に結合した加水分解可能な基
    が平均2個を越えて存在する有機ケイ素化合物 0.1〜30
    重量部 (C) (イ)上記(A) 成分と非相溶性ないし一部相溶性で
    あり且つ有機油状物と相溶性の揮発性有機化合物を、
    (ロ)多孔質充填剤に、当該充填剤の1重量%以上且つ
    最大含浸可能量を越えない範囲内で予め含浸させた吸油
    性充填剤1〜650重量部 および必要に応じて (D) 硬化触媒必要量 を含有してなる室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成
    物。
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