JPH08269435A - 充填材含有シリコーンシーラントガスケットの熱炭化水素油による膨潤を減らす方法 - Google Patents

充填材含有シリコーンシーラントガスケットの熱炭化水素油による膨潤を減らす方法

Info

Publication number
JPH08269435A
JPH08269435A JP33323195A JP33323195A JPH08269435A JP H08269435 A JPH08269435 A JP H08269435A JP 33323195 A JP33323195 A JP 33323195A JP 33323195 A JP33323195 A JP 33323195A JP H08269435 A JPH08269435 A JP H08269435A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mixture
silane
weight
methoxyketoximo
combination
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP33323195A
Other languages
English (en)
Inventor
Loren D Lower
デイル ローワー ローレン
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dow Silicones Corp
Original Assignee
Dow Corning Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dow Corning Corp filed Critical Dow Corning Corp
Publication of JPH08269435A publication Critical patent/JPH08269435A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K5/00Use of organic ingredients
    • C08K5/54Silicon-containing compounds
    • C08K5/544Silicon-containing compounds containing nitrogen
    • C08K5/5465Silicon-containing compounds containing nitrogen containing at least one C=N bond
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K3/00Use of inorganic substances as compounding ingredients
    • C08K3/18Oxygen-containing compounds, e.g. metal carbonyls
    • C08K3/24Acids; Salts thereof
    • C08K3/26Carbonates; Bicarbonates
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L83/00Compositions of macromolecular compounds obtained by reactions forming in the main chain of the macromolecule a linkage containing silicon with or without sulfur, nitrogen, oxygen or carbon only; Compositions of derivatives of such polymers
    • C08L83/04Polysiloxanes
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G77/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a linkage containing silicon with or without sulfur, nitrogen, oxygen or carbon in the main chain of the macromolecule
    • C08G77/04Polysiloxanes
    • C08G77/14Polysiloxanes containing silicon bound to oxygen-containing groups
    • C08G77/16Polysiloxanes containing silicon bound to oxygen-containing groups to hydroxyl groups
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G77/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a linkage containing silicon with or without sulfur, nitrogen, oxygen or carbon in the main chain of the macromolecule
    • C08G77/70Siloxanes defined by use of the MDTQ nomenclature

Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱炭化水素油中での膨潤の少なく、自動生産
ラインにおいて現場で形成されるガスケットを提供す
る。 【解決手段】 水酸基末端ポリジメチルシロキサン;炭
酸カルシウム又は炭酸カルシウムと補強性シリカ充填材
との組み合わせ;特に選択されたケトキシモシラン架橋
剤の組み合わせ、例えばビニルトリケトキシモシラン及
びメチルトリケトキシモシラン;並びに触媒、を含む室
温硬化性シリコーンシーラント組成物からガスケットを
作る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、充填材及びケトキ
シモシラン架橋剤を含むシリコーンシーラント組成物か
ら選ばれたガスケットを形成する方法に関する。この生
成ガスケットはビニルトリケトキシモシランを架橋剤と
して含む組成物から作られるものに比べて熱炭化水素油
膨潤が少ない。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】RT
V’sとして知られる、大気中の湿分に曝されたとき室
温で硬化するシリコーン組成物は、多数の産業、とりわ
け、建築、高速道路及び自動車においてシーラントとし
て広い用途を有している。自動車産業において、シリコ
ーンシーラントを使用してガスケットを作ることは公知
である。本発明にとって、熱炭化水素油と接触するガス
ケットは特に興味がある。そのようなガスケットは、数
時間という期間、100℃より高い温度で熱炭化水素油
と接触し、次いでそのような条件を繰り返し体験する間
そのシール性を維持する能力が必要である。
【0003】シリコーンシーラント組成物(RTV’
s)を用いるガスケットの1つのタイプは現場形成ガス
ケット(FIPGとして知られている)である。そのよ
うなガスケットは、もし内燃機関、例えば自動車エンジ
ン、に使用されるならば、長時間に亘って適正に機能す
るために、熱炭化水素油に対する抵抗性を持っている必
要がある。EPA 0050453(1982年4月2
8日発行)は、改善された熱炭化水素油抵抗性を有する
ガスケット材料を記載している。これらのRTV組成物
は、全有機基の少なくとも0.5%をアルケニル基とし
て有する線状ポリオルガノシロキサン;充填材、少なく
とも1つのアミノアルキル基及び少なくとも1つのケイ
素に結合したアルコキシ基又はアミノアルキル基を含む
シラン又はポリシロキサン;少なくとも3つのケイ素に
結合した有機湿分加水分解性基;並びに任意に触媒から
作られた。本発明者等は、アミノアルキル含有ケイ素化
合物は熱炭化水素油耐性にとって実際に有害であり、自
動車エンジンガスケットとして用いる組成物から除外さ
れる必要があることを見出した。
【0004】US−A4514529(1985年4月
30日発行)は、FIPGとして特に有用な組成物は低
モジュラスで、1成分で、RTVシリコーンエラストマ
ーであることを開示している。これらの組成物は、脱蔵
したシラノール末端ジオルガノシロキサンベースポリマ
ー、任意の脱蔵した可塑剤、オキシム架橋剤、有機錫触
媒、及び全水含量の低い疎水性炭酸カルシウム充填材か
ら作られている。これらの組成物は148℃(300°
F)のエンジン充填油中に2週間浸漬した後の引っ張り
強度が40%未満低下する。報告によれば、ビニルトリ
(メチルエチルケトキシモ)シランは、充填材として低
水含量疎水性炭酸カルシウムを使用したとき、メチルト
リ(メチルエチルケトキシモ)シランよりも良好な熱油
抵抗性を与える。本発明者等は意外にも、シーラント配
合物中における複数のケトキシモシランのある種の組み
合わせは、ビニルトリ(メチルエチルケトキシモ)シラ
ン単独の使用に比べたとき、改善された油膨潤を提供す
ることを見出した。
【0005】US−A4657967(1987年4月
14日発行)は、溶媒と自動車における油抵抗性を有す
るFIPGとして有用な一液型RTV組成物を特許請求
している。これらの組成物は、水酸基末端ポリジオルガ
ノシロキサン及び、架橋剤として、四官能性エトキシケ
トキシモシラン混合物を含む。前記四官能性エトキシケ
トキシモシラン混合物は、0〜80wt%のテトラケト
キシモシラン、20〜70wt%のモノエトキシトリケ
トキシモシラン、1〜60wt%のジエトキシジケトキ
シモシラン、及び0〜20wt%のトリエトキシモノケ
トキシモシランからなり、ここにケトキシモ基は式−O
−N=CR’R’(ここに、R’は炭素原子数1〜4の
アルキル基である)で示され、前記ポリジオルガノシロ
キサン上の水酸基1モルあたり少なくとも0.8モルの
四官能性エトキシケトキシモシランがある。充填材、例
えば補強性シリカ、炭酸カルシウム及びこれらの混合物
も存在する。更に、接着促進剤、例えばH2 NCH2
2 NHCH2 CH2 CH 2 Si(OCH3 3 及び
【0006】
【化1】
【0007】が存在してもよい。また、これら組成物を
より早く硬化するための触媒は、非逆転性(non−r
eversion)硬化触媒、例えばオルガノチタネー
トを含み得る。しかしながら、逆転を引き起こす触媒、
例えばカルボン酸錫類及びアミン類は、使用すべきでな
い。
【0008】US−A4673750(1987年6月
16日発行)は、内燃機関中のFIPGとして有用なシ
ーラントを開示しており、これはRTVシリコーンガス
ケット材料として良好な油抵抗性を持ったシーラントで
あると述べている。この自動接着性1成分RTVシリコ
ーンシーラントは、接着促進剤としてグリシドキシアル
キル置換混合アルコキシオキシムシランを含む。この接
着促進剤はグリシドキシアルキルアルコキシシランとオ
キシモシラン架橋剤を反応させることにより作られる。
この特許の発明者らはなんらの油耐性について述べてい
ない。他のシーラント組成物はUS−A4735979
(1988年4月5日発行)及びUS−A484739
6(1989年7月11日発行)に記載されている。こ
れらの特許において、シーラント組成物は油で汚染され
た金属に対しても優れた接着性を有し、高温での優れた
耐油性を有していると記載されている。この接着促進剤
は次式で示される:
【0009】
【化2】
【0010】(ここに、R1 及びR6 は独立に炭素原子
数1〜10の非芳香族ヒドロカルビル基もしくはハロ置
換ヒドロカルビル基又はカルボキシアルキル基であ。R
2 、R 3 、R7 及びR8 は独立にH、ヒドロカルビル又
はハロヒドロカルビルであり、いずれも炭素原子数1〜
10の芳香族又は非芳香族又はカルボキシアルキルであ
る。R4 及びR5 は2価の炭素原子数1〜20の炭化水
素基又はハロ炭化水素基である。下付き文字a,b,f
及びeは独立に0〜3であり、g及びhは0又は1であ
り、a+b+g=f+e+h=3である。)
【0011】US−A4973623(1990年11
月27日発行)は、RTV組成物に関し、これは66.
75〜89.4wt%の水酸基末端ポリジオルガノシロ
キサン;5.5〜10wt%の四官能性エトキシケトキ
シモシラン混合物であって、6〜27wt%のテトラケ
トキシモシラン、9〜39wt%のモノエトキシトリケ
トキシモシラン、38〜60wt%のジエトキシジケト
キシモシラン及び5.5〜25wt%のトリエトキシモ
ノケトキシモシランからなるもの;0〜3wt%の接着
促進剤、特に蒸留されたアミノアルキル官能性シラン;
及び5〜20wt%の補強性シリカから作られている。
これらのRTV組成物は、油及び他の溶剤、例えばグリ
コールと水の混合物に対する耐性の故に、自動車用FI
PGとして有用である。
【0012】US−A5013781(1991年5月
7日発行)は、基体に対する優れた接着性及び炭化水素
油及び冷却剤に曝したときの耐性質劣化性を示すガスケ
ット材料に関する。これらの組成物はポリジメチルシロ
キサン;R’3 SiO0.5 及びSiO2 単位又はR’3
SiO0.5 ,R’2 SiO及びSiO2 単位を有するオ
ルガノポリシロキサン;無機充填材;アルコキシシラン
接着促進剤;並びにケトキシモシラン化合物架橋剤を含
む。それらは、R’3 SiO0.5 及びSiO2単位又は
R’3 SiO0.5 ,R’2 SiO及びSiO2 単位を有
するオルガノポリシロキサンの存在は炭化水素油及び冷
却剤に対する改善された耐性を提供することを教えてい
る。これらの接着促進剤は、上述のオルガノポリシロキ
サンと相乗的に相互作用する多種類のアルコキシシラン
である。前記接着促進性アルコキシシランは、アルコキ
シ基に加えて、アルキル基;アルケニル基;オキシム
基;エポキシ基;アクルオキシ基及びメルカプト基を有
する。前記ケトキシム架橋剤は、各分子中に酸素を介し
てケイ素に結合した少なくとも3つのオキシム基を有
し、例示すれば、メチルトリス(メチルエチルケトキシ
ム)シラン、ビニルトリス(メチルエチルケトキシム)
シラン、フェニルトリス(メチルエチルケトキシム)シ
ラン、メチルトリス(ジエチルケトキシム)シラン及び
テトラキス(メチルエチルケトキシム)シランがある。
これらのケイ素化合物は単独で又は2種もしくはそれ以
上の組み合わせで使用される。これらの物質は熱炭化水
素油及び冷却剤に対する耐性を有し、また、自動車エン
ジン油パン用のガスケット材料、船用ディーゼルエンジ
ン用のヘッドカバー/ガスケット材料、自動車動力伝達
装置用パン、ロータリーエンジン及び自動車用ラジエー
ターとして有用である。それらの例において、この特許
の発明者らは、熱炭化水素油及び冷却剤に曝されたと
き、性質の劣化に対する耐性を与えるために、R’3
iO0.5 及びSiO2 単位又はR’3 SiO0.5 ,R’
2 SiO及びSiO2 単位を有するオルガノポリシロキ
サンが必要であることを示している。
【0013】WO9319130(1993年9月30
日発行)は、改善された耐油性及び接着性を有するRT
V組成物を取り扱っている。このRTV組成物は100
重量部のシラノール末端ジオルガノポリシロキサン;3
〜25重量部のシリカ充填材;80重量部までの炭酸カ
ルシウム;0.5重量部までの錫ベースの触媒;2〜1
5重量部の架橋剤(アルキル、アルケニル、ビニルトリ
ス(ジアルキル−又はジアルケニル−又はアルキルアル
ケニルケトキシモ)−シラン;及び0.1〜4重量部の
γ−アミノプロピルトリエトキシシラン接着促進剤を含
む。ガスケットを熱炭化水素油と接触させるとき、この
ガスケットとして使用するために、架橋剤としてオキシ
モシランを含むシリコーンシーラント組成物中にγ−ア
ミノプロピルトリエトキシシランを存在させるようなこ
とを選んではならないことを、本発明者等は見出した。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、次のことを含
むシリコーンシーラントガスケットの熱炭化水素油によ
る膨潤を減らす方法を提供する: (I)次の成分を含む配合物(但し、この配合物はアミ
ノ官能性ケイ素化合物を除く)からなるシリコーンシー
ラント組成物からガスケット形状のものを作り、 (A)100重量部のポリジメチルシロキサンであっ
て、25℃で測定した粘度が1Pa・s〜300Pa・
sであり、ケイ素に結合した水酸基とケイ素に結合した
水酸基及びトリメチルシロキシ単位の混合物とから選ば
れる末端基を有するもの、 (B)(A)の100重量部を基準として25〜200
重量部の充填材であって25〜200重量部の炭酸カル
シウム及び0〜25重量部の補強性シリカ、 (C)(A)の100重量部を基準として5〜25重量
部の架橋剤であって次の群から選ばれるもの: (a)10〜75wt%のビニルトリケトキシモシラン
及び25〜90wt%のメチルトリケトキシモシランの
組み合わせであって、ビニルトリケトキシモシランとメ
チルトリケトキシモシランの組み合わせ重量が100w
t%であるもの; (b)25〜90wt%のビニルトリケトキシモシラン
及び10〜75wt%のテトラケトキシモシランの組み
合わせであって、ビニルトリケトキシモシランとテトラ
ケトキシモシランの組み合わせ重量が100wt%であ
るもの; (c)25〜90wt%のビニルトリケトキシモシラン
及び10〜75wt%の四官能性エトキシケトキシモシ
ラン混合物の組み合わせであって、ビニルトリケトキシ
モシランと四官能性エトキシケトキシモシラン混合物の
組み合わせ重量が100wt%であり、ここに前記四官
能性エトキシケトキシモシラン混合物は、20〜70w
t%のモノエトキシトリケトキモシラン、20〜60w
t%のジエトキシジケトキシモシラン、1〜20wt%
のトリエトキシモノケトキシモシラン、及び0〜59w
t%のテトラケトキシモシランからなるもの; (d)25〜90wt%のメチルトリケトキシモシラン
及び10〜75wt%の四官能性エトキシケトキシモシ
ラン混合物の組み合わせであって、メチルトリケトキシ
モシランと四官能性エトキシケトキシモシラン混合物の
組み合わせ重量が100wt%であり、ここに前記四官
能性エトキシケトキシモシラン混合物は、20〜70w
t%のモノエトキシトリケトキモシラン、20〜60w
t%のジエトキシジケトキシモシラン、1〜20wt%
のトリエトキシモノケトキシモシラン、及び0〜59w
t%のテトラケトキシモシランからなるもの; (e)ビニルトリケトキシモシラン、メチルトリケトキ
シモシラン、及び四官能性エトキシケトキシモシラン混
合物の組み合わせであって、ここに前記四官能性エトキ
シケトキシモシラン混合物は、20〜70wt%のモノ
エトキシトリケトキモシラン、20〜60wt%のジエ
トキシジケトキシモシラン、1〜20wt%のトリエト
キシモノケトキシモシラン、及び0〜59wt%のテト
ラケトキシモシランからなり、ここに前記メチルトリケ
トキシモシランは25〜90wt%の量存在し、この組
み合わせの残りは少なくとも1wt%のビニルトリケト
キシモシラン及び少なくとも1wt%の四官能性エトキ
シケトキシモシラン混合物であり、ビニルトリケトキシ
モシラン、メチルトリケトキシモシラン、及び四官能性
エトキシケトキシモシラン混合物の組み合わせ重量は1
00wt%であるもの; (f)10〜75wt%のビニルトリケトキシモシラン
及び25〜90wt%のメチルトリ(メトキシケトキシ
モ)シラン混合物の組み合わせであって、ビニルトリケ
トキシモシランとメチルトリ(メトキシケトキシモ)シ
ラン混合物の組み合わせ重量が100wt%であり、こ
こに前記メチルトリ(メトキシケトキシモ)シラン混合
物は、50〜90wt%のメチルトリケトキモシラン、
及び10〜50wt%のメチルモノメトキシジケトキシ
モシランからなるもの; (g)10〜75wt%のテトラケトキシモシラン及び
25〜90wt%のメチルトリ(メトキシケトキシモ)
シラン混合物の組み合わせであって、テトラケトキシモ
シランとメチルトリ(メトキシケトキシモ)シラン混合
物の組み合わせ重量が100wt%であり、ここに前記
メチルトリ(メトキシケトキシモ)シラン混合物は、5
0〜90wt%のメチルトリケトキモシラン、及び10
〜50wt%のメチルモノメトキシジケトキシモシラン
からなるもの; (h)10〜75wt%の四官能性エトキシケトキシモ
シラン混合物及び25〜90wt%のメチルトリ(メト
キシケトキシモ)シラン混合物の組み合わせであって、
四官能性エトキシケトキシモシラン混合物とメチルトリ
(メトキシケトキシモ)シラン混合物の組み合わせ重量
が100wt%であり、ここに前記四官能性エトキシケ
トキシモシラン混合物は、20〜70wt%のモノエト
キシトリケトキシモシラン、20〜60wt%のジエト
キシジケトキシモシラン、1〜20wt%のトリエトキ
シモノケトキシモシラン、及び0〜59wt%のテトラ
ケトキシモシランからなり、前記メチルトリ(メトキシ
ケトキシモ)シラン混合物は、50〜90wt%のメチ
ルトリケトキモシラン、及び10〜50wt%のメチル
モノメトキシジケトキシモシランからなるもの; (i)25〜90wt%のメチルトリケトキシモシラン
及び10〜75wt%のビニルトリ(メトキシケトキシ
モ)シラン混合物の組み合わせであって、メチルトリケ
トキシモシランとビニルトリ(メトキシケトキシモ)シ
ラン混合物の組み合わせ重量が100wt%であり、こ
こに前記ビニルトリ(メトキシケトキシモ)シラン混合
物は、50〜90wt%のビニルトリケトキモシラン、
及び10〜50wt%のビニルモノメトキシジケトキシ
モシランからなるもの; (j)10〜75wt%のテトラケトキシモシラン及び
25〜90wt%のビニルトリ(メトキシケトキシモ)
シラン混合物の組み合わせであって、テトラケトキシモ
シランとビニルトリ(メトキシケトキシモ)シラン混合
物の組み合わせ重量が100wt%であり、ここに前記
ビニルトリ(メトキシケトキシモ)シラン混合物は、5
0〜90wt%のビニルトリケトキモシラン、及び10
〜50wt%のビニルモノメトキシジケトキシモシラン
からなるもの; (k)25〜90wt%のビニルトリ(メトキシケトキ
シモ)シラン混合物及び10〜75wt%の四官能性エ
トキシケトキシモシラン混合物の組み合わせであって、
ビニルトリ(メトキシケトキシモ)シラン混合物と四官
能性エトキシケトキシモシラン混合物の組み合わせ重量
が100wt%であり、ここに前記ビニルトリ(メトキ
シケトキシモ)シラン混合物は、10〜50wt%のビ
ニルモノメトキシジケトキシモシラン、及び50〜90
wt%のビニルトリケトキモシランからなり、前記四官
能性エトキシケトキシモシラン混合物は、20〜70w
t%のモノエトキシトリケトキモシラン、20〜60w
t%のジエトキシジケトキシモシラン、1〜20wt%
のトリエトキシモノケトキシモシラン、及び0〜59w
t%のテトラケトキシモシランからなるもの; (l)10〜75wt%のビニルトリ(メトキシケトキ
シモ)シラン混合物及び25〜90wt%のメチルトリ
(メトキシケトキシモ)シラン混合物の組み合わせであ
って、ビニルトリ(メトキシケトキシモ)シラン混合物
とメチルトリ(メトキシケトキシモ)シラン混合物の組
み合わせ重量が100wt%であり、ここに前記ビニル
トリ(メトキシケトキシモ)シラン混合物は、10〜5
0wt%のビニルモノメトキシジケトキシモシラン、及
び50〜90wt%のビニルトリケトキモシランからな
り、前記メチルトリ(メトキシケトキシモ)シラン混合
物は、本質的に50〜90wt%のメチルトリケトキモ
シラン、及び10〜50wt%のメチルモノメトキシジ
ケトキシモシランからなるもの; (D)湿分を含む雰囲気中で(A)、(B)及び(C)
の混合物を硬化するための触媒量の触媒; (E)(A)の100重量部あたり0〜25重量部のト
リメチルシロキシ末端ポリジメチルシロキサン流体であ
って、25℃で測定した粘度が0.01〜100Pa・
sであるもの; (F)任意に、適量の熱老化向上剤、着色剤、難燃性向
上剤、炭酸カルシウム及び補強性シリカ以外の充填材、
並びに接着促進剤からなる群から選ばれる1又はそれ以
上の添加剤;及び (G)(A)の100重量部あたり0〜25重量部の水
酸基末端ポリジオルガノシロキサンであって、25℃で
測定した粘度が0.1Pa・s未満であり、ここに前記
オルガノ基がメチル又はメチルとフェニルの混合物であ
るもの; (II)前記ガスケットの形をしたシリコーンシーラント
組成物を湿分に曝し、このシリコーンシーラント組成物
を硬化して、硬化したシリコーンシーラントガスケット
を形成し、ここに前記硬化性ガスケットは不粘着時間が
100分未満であり、前記硬化したシリコーンシーラン
トガスケットがビニルトリケトキシモシランを単一の架
橋剤として配合された同じ組成物から作られたガスケッ
トに比べて熱炭化水素油中での膨潤が少ないこと。
【0015】熱炭化水素油と接触する内燃機関に使用す
るガスケットは、一液型の、室温硬化性の、シリコーン
シーラント組成物から作り得る。得られるガスケットは
機能するが、これらガスケットの熱炭化水素油に対する
耐性を、コスト高にせずに、より好ましくはコストを減
らして、更に改善する必要性が残っている。
【0016】本発明者等は、熱炭化水素油に対する耐性
を増す鍵は、特定の一液型、RTVシリコーンシーラン
ト組成物を選択し、上記ステップ(I)に更に述べたよ
うにガスケットを形成するためにそれを使用することで
あることを見出した。このシーラント組成物をガスケッ
ト用の適当な形状に形成したのち、これを湿分に曝して
硬化させる。この湿分は最も便利には大気中の湿分であ
る。本発明のシーラント組成物はそれがシールとして機
能する場所でガスケットを形成することにより適用され
る。このガスケットを形成するプロセスは現場形成ガス
ケット(FIPG)と呼ぶ。このシーラント組成物は手
で又は機械的手段でガスケットの形状に成形され、今日
の産業においては、しばしば、ロボットを使用してプロ
グラムされたコンピューターアプリケーターによって成
形される。ガスケットは、本発明におけるシリコーンシ
ーラント組成物をガスケットの形状に成形し、得られた
成形品を湿分に曝して硬化し、その後この硬化したシリ
コーンシーラントガスケットをシールすべき複数の基
体、例えば自動車内のエンジンの複数の表面の間に置く
ことによっても、形成することができる。そのような既
製のガスケットは取り替え用ガスケットとして有用であ
ろう。ガスケットが使い古しになったときガスケットを
取り替えるのにFIPG法を使用できるが、前記既製の
ガスケットは特定の用途にはより適切であるか、又はユ
ーザーにとって好ましい。
【0017】本発明におけるシリコーンシーラント組成
物は、シールさるべき基体表面上で他の基体表面を用い
るなどして、ガスケット形状に成形する。この2つの基
体表面は、その間のガスケット形状のシリコーンシーラ
ント組成物と噛み合わせる。次いで、既にガスケット形
状になったシリコーンシーラント組成物を湿分と接触さ
せ、それによって硬化させることによってガスケットを
形成する。本発明によって作ったガスケットは、それが
ガスケットとして機能する間、例えば内燃機関の運転中
に熱炭化水素油と接触するようにデザインされる。この
基体は、金属、例えば鉄、鋼又はアルミニウム;又は、
シーリング及び熱油耐性の必要な燃焼エンジン及び他の
エンジン部品を作るのに使用される他の物質、例えばビ
ニルエステル及びVitonTMであり得る。
【0018】エンジン及び自動車の製造ラインは素早く
動くように設計されているから、シリコーンシーラント
組成物は充分に急速に硬化して、適切なシーリングガス
ケットが完全に形成され、アセンブリーラインに沿った
その後の段階で形が崩れないことが、更に必要である。
従って、ガスケットは熱炭化水素油に対する耐性を示す
ことが要請されるだけでなく、アセンブリーライン上で
使用するに充分早く硬化しなければならない。ケトキシ
モシラン架橋剤の配合された一液のRTVシリコーンシ
ーラント組成物を使用することは、FIPG材料に使用
するのに特に価値のある性質を提供することを、本発明
者等は見出した。特に、架橋剤としてビニルトリケトキ
シモシランを配合したRTVシリコーン組成物は、急速
に硬化し、良好な熱炭化水素油耐性を有することが見出
された。しかしながら、意外にも、熱炭化水素油中に1
50℃で少なくとも7日浸漬した後の膨潤測定から明ら
かなように、熱炭化水素油耐性は、ケトキシモシラン架
橋剤のある種の組み合わせを適切に選択することによっ
て、更に改善されることが見出された。この改善された
体積膨潤は、不粘着時間の測定から明らかなように充分
に急速な硬化を維持しながら得られる。従って、炭酸カ
ルシウム充填材、又は炭酸カルシウム及び補強性シリカ
充填材の組み合わせを用いて作った一液RTVシリコー
ンシーラント組成物を配合するとき複数のケトキシモシ
ラン架橋剤の組み合わせを選択することによって、単一
の架橋剤としてのビニルトリケトキシモシランを用いて
作った、同様にして配合した一液RTVシリコーンシー
ラント組成物に比べて、体積膨潤を驚くほど減らせるの
である。これらのケトキシモシラン架橋剤の組み合わせ
は、不粘着時間が100分未満、好ましくは50分未満
であるような急速さで硬化するシーラント組成物をも提
供する。本発明のシーラント組成物を作るコストも減
る。それは、ビニルトリケトキシモシランは高価であ
り、使用量を減らしたりそれらを全く使用しないことは
実質的な節約になるからである。加えて、必要な補強性
シリカ充填材の量が対応して減ることは、本発明シーラ
ント組成物の製造及び使用において実質的な節約にな
る。意外な利益は、コスト節減が、未硬化の組成物の及
び硬化生成物の望ましい性質を選択された範囲に維持
し、同時に、熱炭化水素油に対する耐性を増すことを達
成することである。
【0019】ガスケットを作るために本発明で使用され
る一液RTVシリコーンシーラント組成物は、(A)1
00重量部のポリジメチルシロキサン、(B)25〜2
00重量部の充填材、(C)5〜25重量部の以下に更
に詳しく述べる特別の組み合わせから選ばれる架橋剤、
(D)触媒量の触媒、並びに任意に(E)トリメチルシ
ロキシ末端ポリジメチルシロキサン流体、(G)水酸基
末端ポリジオルガノシロキサン流体、並びに(F)適量
の熱老化向上剤、着色剤、難燃性向上剤、接着促進剤及
び、炭酸カルシウム及び補強性シリカ以外の充填材を配
合することによって調合される組成物から選ばれる。
【0020】本発明シリコーンシーラント組成物のポリ
ジメチルシロキサン(A)は、25℃で測定した粘度が
1Pa・s〜300Pa・sであり、末端基はケイ素に
結合した水酸基と、ケイ素に結合した水酸基及びトリメ
チルシロキシ基の混合物とから選ばれる。これらのポリ
ジメチルシロキサンは、好ましくは25℃での粘度が5
〜100Pa・sである。ここで言う粘度は、ASTM
D 1084法Bの方法を用いて回転粘度計、例えば
BrookfieldTM Synchrolectic
Viscoseter (cup and spin
dle), Brookfield Engineer
ing Laboratories,Stoughto
n, Massachusetts によって測定され
る値である。これらのポリマー(A)はポリジメチルシ
ロキサンと記載されているが、少量の他のジオルガノシ
ロキサン単位、モノオルガノシルセスキオキサン単位及
びSiO2 単位も存在することを理解すべきである。好
ましくは、ポリマー中の全単位数を基準として5モル%
未満は非ポリジメチルシロキサンである。ケイ素に結合
した他の有機基は、フェニル、エチル及びビニルを含む
ことができ、好ましくは有機基はメチルであり、これは
ポリマー中の有機基の全数の95%より大きい数で存在
する。このポリジメチルシロキサンは、水酸基で末端停
止されていてもよく、また、それらは水酸基で部分的に
末端停止され且つトリメチルシロキシ基で部分的に末端
停止されていてもよい。本発明にとって特に有用なポリ
ジメチルシロキサンは、80%又はそれ以上の水酸基末
端基及び20%又はそれ以下のトリメチルシロキシ末端
基を有するものである。例えば、そのようなポリジメチ
ルシロキサンはUS−A3274145(1966年9
月20日発行)から当技術分野において公知であり、こ
の文献はこれらポリマー及びそれらの調製を示してい
る。(A)は、2又はそれ以上のポリジメチルシロキサ
ンであり得るが、この混合物の平均粘度は上述の範囲の
粘度に属しなければならない。(A)の粘度は2又はそ
れ以上の水酸基末端ポリジメチルシロキサンの混合物か
ら得ることができ、25℃での平均粘度が1〜300P
a・sである限り、ポリマーのあるものは粘度が1Pa
・s未満、例えば0.5Pa・sであり、又は300P
a・s超、例えば1000Pa・sより大きいガム粘度
であってもよい。(A)中のポリジメチルシロキサンの
混合物は、未硬化の組成物に特別有利なレオロジー性を
与え、硬化物に望みの物性を与える。そのような性質
は、未硬化組成物の流動特性であり、ここに低粘度は可
塑性を与え、高粘度はチキソトロープ性を与える。硬化
したシーラントのモジュラスは、トリメチルシロキシで
ある(A)中のポリジメチルシロキサンの末端基の量を
選択することによって調節される。この組成物中の他の
成分が同じであれば、トリメチルシロキシ基であるポリ
ジメチルシロキサンの末端の量を増すとモジュラスが低
下する。
【0021】充填材(B)は(A)100重量部あたり
25〜200重量部存在し、25〜200重量部の炭酸
カルシウム及び0〜25重量部の補強性シリカからな
る。充填材(B)は、炭酸カルシウム単独でもよいし、
また、炭酸カルシウムと補強性シリカの組み合わせであ
ってもよい。熱炭化水素油耐性に関して最良の結果を得
るためには充填材(B)は、好ましくは炭酸カルシウム
又は複数種の炭酸カルシウムの混合物である。この炭酸
カルシウムは沈降炭酸カルシウム又は重質炭酸カルシウ
ムである。ステアレート処理した重質炭酸カルシウム
は、商業的に入手可能であり、例えば、Gama−Sp
erse(R)CS−11, Georgia Mar
ble Company, Kennesaw, Ge
orgia;及びOMYACARB(R)FT(表面積
6m2/gBET法),OMYA Inc, Proct
or Vermontがある。重質炭酸カルシウムの他
の例は、CarbitalTM90S(表面積12m2
g、ステアレート含量1.0wt%で、English
Chiba Clay Internationa
l,St. Austell, U.K.から入手可能
である);並びにPolycarbTM S及びPoly
carbTM SB(両方とも表面積8m2/gで、ステア
レート含量0.9wt%であり、English Ch
ina ClayInternationalによって
販売されている)を含む。Winnofil(R) S
PM(表面積21m2/g)のようなステアレート処理さ
れた沈降炭酸カルシウムは、ICI Chemical
s and Polymers,Great Brit
ainによって製造されている。沈降炭酸カルシウムの
他の例は、CalofortTM S(表面積24m2
g、ステアレート含量3.0wt%で、J.E. St
urge, Ltd, Birmingham, U.
K.によって販売されている);及びSocalTM
1 2 (表面積20m2/g、ステアレート含量2.4〜
3.0wt%で、Solvay and Compan
y, Brussels, Belgiumによって販
売されている)を含む。これらの沈降炭酸カルシウム
は、好ましくは平均粒度が0.1μm 未満である。未処
理の重質炭酸カルシウムはOMYA Incから入手可
能であり、OMYA(商標) Carb UFである。
沈降炭酸カルシウムは、Solvay, Brusse
ls, BelgiumからSocalTM 312Nと
して入手可能である。
【0022】多数の補強性シリカ充填材が商業的に入手
可能である。これらはCabotCorporatio
n, Tuscola, Illinoisから入手可
能であり、Cab−O−SilTM LM−150(表面
積=150m2/g)、Cab−O−SilTM L−90
(表面積=90m2/g);CabotTM TS−530
(ヘキサメチルジシロキサンで処理されたシリカ);及
びCabotTM TS−720(シリコーンで処理され
たシリカ)として知られている。他の補強性シリカは、
Degussa Corporation, Ridg
efieldPark, New JerseyからA
erosilsTMとして知られ、表面積90m2/g〜3
80m2/gに亘るヒュームドシリカ充填材である。他の
補強性シリカは、Wacker Silicones
Corporation,Adrian, Michi
ganから、例えばWacker HDK(R)H20
(オルガノシラン処理され、表面積=170m2/g)と
して入手可能である。上述の補強性シリカは充填材
(B)として使用可能なものの例である。炭酸カルシウ
ム、又は炭酸カルシウム及び補強性シリカの組み合わせ
である充填材(B)に加えて、ガスケットを作るために
使用される本発明における一液型RTVシリコーンシー
ラント組成物中には、他の種類の充填材を存在させるこ
とが有利である。これら他の充填材は珪藻土、二酸化チ
タン、アルミナ、圧潰石英、酸化鉄及びカーボンブラッ
クであり得る。
【0023】架橋剤(C)は、(A)100重量部あた
り5〜25重量部で存在する。成分(C)は一定のケト
キシモシラン又はケトキシモシラン混合物の一群の組み
合わせから選ばれる。以下の架橋剤の組み合わせは熱炭
化水素油に曝したとき、ビニルトリケトキシモシランを
単一の架橋剤として使用する同じ組成物から作られたガ
スケットに比べて、体積膨潤の低い硬化ガスケットを提
供する。これらの架橋剤の組み合わせは、また、不粘着
時間が100分未満、好ましくは50分未満である程に
充分に急速に硬化する組成物を与える。従って、ここに
特定した架橋剤の組み合わせを用いて作った組成物は、
内燃機関及び自動車の組み立てにおいて見出されるよう
な自動化生産ライン上で充分急速に且つ充分な仕方で硬
化するであろう。また、本発明におけるガスケットは、
熱炭化水素油中に浸漬された後に体積膨潤の低いことに
よって証明されるように熱炭化水素油に対する改善され
た耐性を有する。
【0024】それから架橋剤(C)が選択される組み合
わせは以下のように定義される:
【0025】組み合わせ(a)は、10〜75wt%の
ビニルトリ−ケトキシモシラン及び25〜90wt%の
メチルトリケトキシモシランであり、ここにビニルトリ
ケトキシモシラン及びメチルトリケトキシモシランの合
計は100wt%に等しい。好ましくは、組み合わせ
(a)は、40〜60wt%のビニルトリケトキシモシ
ラン及び60〜40wt%のメチルトリケトキシモシラ
ンであり、ここにビニルトリケトキシモシラン及びメチ
ルトリケトキシモシランの合計は100wt%に等し
い。ここで用いている用語「ケトキシモ」は、種々の公
知のケトキシモ基を含み、このケトキシモ基はこれらの
種類のシラン、例えばメチルエチルケトキシモ及びジメ
チルケトキシモであり、ここでメチルエチルケトキシモ
が好ましい。
【0026】組み合わせ(b)は、25〜90wt%の
ビニル−トリケトキシモシラン及び10〜75wt%の
テトラ−ケトキシモシランであり、ここにビニル−トリ
ケトキシモシラン及びテトラケトキシモシランの合計重
量は100wt%である。好ましい組み合わせ(b)
は、25〜75wt%のビニルトリケトキシモシラン及
び60〜75wt%のテトラケトキシモシランであり、
ここにビニルトリケトキシモシラン及びテトラケトキシ
モシランの合計重量は100wt%である。
【0027】組み合わせ(c)は、25〜90wt%の
ビニル−ケトキシモシラン及び10〜75wt%の四−
官能性エトキシケトキシモシラン混合物であり、ここに
ビニルケトキシモシラン及び四官能性エトキシ−ケトキ
シモシラン混合物の合計重量は100wt%であり、前
記四−官能性エトキシケトキシモシラン混合物は、20
〜70wt%のモノメトキシトリケトキシモシラン、2
0〜60wt%のジエトキシジケトキシモシラン、1〜
20wt%のトリエトキシモノケトキシモシラン、及び
0〜59wt%のテトラケトキシモシランからなる。好
ましい組み合わせ(c)は、30〜50wt%のビニル
−ケトキシモシラン及び50〜70wt%の四−官能性
エトキシケトキシモシラン混合物であり、ここにビニル
ケトキシモシラン及び四官能性エトキシ−ケトキシモシ
ラン混合物の合計重量は100wt%である。前記四官
能性エトキシケトキシモシラン混合物は、公知であり、
US−A4657967に記載された方法によって調製
される。この米国特許は一般的にこれら四官能性エトキ
シケトキシモシラン混合物及びそれらの調製を教えてい
る。
【0028】組み合わせ(d)は、25〜90wt%の
メチルトリケトキシモシラン及び10〜75wt%の、
組み合わせ(c)で述べた四官能性エトキシケトキシモ
シラン混合物であり、ここに前記メチルトリケトキシモ
シラン及び前記四官能性エトキシケトキシモシラン混合
物の合計重量は100wt%である。
【0029】組み合わせ(e)はビニルトリケトキシモ
シラン、メチルトリケトキシモシラン及び組み合わせ
(c)で述べた四官能性エトキシケトキシモシラン混合
物である。前記ビニルトリケトキシモシランは少なくと
も1wt%の量で存在する。前記メチルトリケトキシモ
シランは25〜90wt%の量で存在する。前記四官能
性エトキシケトキシモシラン混合物は、少なくとも1w
t%の量で存在する。前記ビニルトリケトキシモシラ
ン、前記メチルトリケトキシモシラン及び前記四官能性
エトキシケトキシモシラン混合物の合計重量は100w
t%である。
【0030】組み合わせ(f)は、10〜75wt%の
ビニル−トリケトキシモシラン及び25〜90wt%の
メチルトリ(メトキシケトシモ)シラン混合物からな
り、ここに前記ビニルトリケトキシモシラン及びメチル
トリ(メトキシケトシモ)シラン混合物の合計重量は1
00wt%であり、前記メチルトリ(メトキシケトシ
モ)シラン混合物は、50〜90wt%のメチルトリケ
トキシモシラン及び10〜50wt%のメチルモノメト
キシジケトキシモシランからなる。前記メチルトリ(メ
トキシケトシモ)シラン混合物は、交換反応を用いて作
り、この反応においては、ケトキシム、例えばメチルエ
チルケトキシムをメチルトリメトキシシランと共に加熱
しメタノールを引き抜く。前記メチルトリ(メトキシケ
トシモ)シラン混合物中に、少量のメチルジメトキシモ
ノケトキシモシランが、通常5wt%未満、好ましくは
1wt%未満存在してもよい。成分(f)の好ましい組
み合わせは、25〜50wt%のビニルトリケトキシモ
シラン及び50〜75wt%の上述のメチルトリ(メト
キシケトシモ)シラン混合物からなり、ここに前記ビニ
ルトリケトキシモシラン及びメチルトリ(メトキシケト
シモ)シラン混合物の合計重量は100wt%である。
ガスケットを作るために選択されたシリコーンシーラン
ト組成物で、充填材(B)として炭酸カルシウムのみを
含むものにとっては、より好ましい組み合わせ(f)
は、35〜65wt%のビニルトリケトキシモシラン及
び35〜65wt%の上述のメチルトリ(メトキシケト
シモ)シラン混合物からなり、ここに前記ビニルトリケ
トキシモシラン及びメチルトリ(メトキシケトシモ)シ
ラン混合物の合計重量は100wt%である。
【0031】組み合わせ(g)は、10〜75wt%の
テトラ−ケトキシモシラン及び25〜90wt%の、組
み合わせ(f)について述べたメチルトリ−(メトキシ
ケトキシモ)シラン混合物であり、ここに前記テトラ−
ケトキシモシラン及び前記メチルトリ−(メトキシケト
キシモ)シラン混合物の合計重量は100wt%であ
る。
【0032】組み合わせ(h)は、10〜75wt%の
組み合わせ(c)で述べた四官能性エトキシケトキシモ
シラン混合物及び25〜90wt%の、組み合わせ
(f)について述べたメチルトリ(メトキシケトキシ
モ)シラン混合物であり、ここに前記四官能性エトキシ
ケトキシモシラン混合物及び前記メチルトリ(メトキシ
ケトキシモ)シラン混合物の合計重量は100wt%で
ある。好ましい組み合わせ(h)は、30〜50wt%
の前記メチルトリ(メトキシケトキシモ)シラン混合物
及び50〜70wt%の前記四官能性エトキシケトキシ
モシラン混合物であり、ここに前記メチルトリ(メトキ
シケトキシモ)シラン混合物及び前記四官能性エトキシ
ケトキシモシラン混合物の合計重量は100wt%であ
る。
【0033】組み合わせ(i)は、25〜90wt%の
メチルトリケトキシモシラン及び10〜75wt%のビ
ニルトリ(メトキシケトキシモ)シラン混合物であり、
ここに前記メチルトリケトキシモシラン及び前記ビニル
トリ(メトキシケトキシモ)シラン混合物の合計重量は
100wt%であり、前記ビニルトリ(メトキシケトキ
シモ)シラン混合物は、50〜90wt%のビニルトリ
ケトキシモシラン及び10〜50wt%のビニルモノエ
トキシジケトキシモシランからなる。前記ビニルトリ
(メトキシケトキシモ)シラン混合物は、ある交換反応
によって作られ、この反応においては、ケトキシム、例
えばメチルエチルケトキシムをビニルトリメトキシシラ
ンと反応させる。
【0034】組み合わせ(j)は、10〜75wt%の
テトラケトキシモシラン及び25〜90wt%の、組み
合わせ(i)で述べたビニルトリ(メトキシケトキシ
モ)シラン混合物であり、ここに、前記テトラケトキシ
モシラン及び前記ビニルトリ(メトキシケトキシモ)シ
ラン混合物の合計重量は100wt%である。
【0035】組み合わせ(k)は、25〜90wt%の
組み合わせ(i)で述べたビニルトリ(メトキシケトキ
シモ)シラン混合物及び10〜75wt%の組み合わせ
(c)で述べた四官能性エトキシケトキシモシラン混合
物であり、ここに前記ビニルトリ(メトキシケトキシ
モ)シラン混合物及び前記四官能性エトキシケトキシモ
シラン混合物の合計重量は100wt%である。
【0036】組み合わせ(l)は、10〜75wt%の
組み合わせ(i)で述べたビニルトリ(メトキシケトキ
シモ)シラン混合物及び25〜90wt%の組み合わせ
(f)について述べたメチルトリ(メトキシケトキシ
モ)シラン混合物であり、ここに前記ビニルトリ(メト
キシケトキシモ)シラン混合物及び前記メチルトリ(メ
トキシケトキシモ)シラン混合物の合計重量は100w
t%である。
【0037】本発明者等の好ましいシリコーンシーラン
ト組成物は、架橋剤(C)として、組み合わせ(a)、
組み合わせ(b)、組み合わせ(c)、組み合わせ
(f)又は組み合わせ(h)を使用するものである。こ
れらの組み合わせは優れた不粘着時間と熱炭化水素油中
における優れて低い体積膨潤を有するシリコーンシーラ
ント組成物を提供する。例によって示すが、ビニルトリ
ケトキシモシラン、テトラケトキシモシラン及び四官能
性エトキシケトキシモシラン混合物の架橋剤は、他の種
類のケトキシモシラン架橋剤に比べて短い不粘着時間を
有するシリコーンシーラント組成物を生じるであろう。
【0038】従って、架橋剤(C)について上に述べた
ように、本発明者等の組み合わせを使用する本発明者等
のシリコーンシーラント組成物は、不粘着時間100分
未満、好ましくは50分未満であろう。もし、本発明者
等の方法で使用されるシリコーンシーラント組成物が、
100分より多い不粘着時間を有するならば、このシリ
コーンシーラント組成物はガスケットを作るプロセスに
おいて硬化するのが遅すぎて、自動車組み立て生産ライ
ンにおけるFIPG法にとって経済的有用性を失う。自
動車産業における耐膨潤性のシリコーンシーラントガス
ケットの現在の標準は、架橋剤として、ビニルトリケト
キシモシランを使用する組成物から作られるものであ
る。従って、架橋剤として、ここに述べる複数の組み合
わせの内の1つを有するシリコーンシーラント組成物を
用いて、本発明方法で作られたガスケットは、従来受け
入れられていた産業標準から作られるガスケットより
も、膨潤(熱炭化水素油中に浸漬した後獲得する体積%
で測定する)が低い。1%ポイントより多くの体積膨潤
の減少は、大幅な減少であると考えられる。我々の特定
の架橋剤の組み合わせの使用は不粘着時間及び熱炭化水
素油中における膨潤の特異な性質分布(propert
y profile)を与えるが、シリコーンシーラン
ト組成物中の他の成分の存在はこれらの性質を高めるか
も知れず、それらに有害な影響を与えるかも知れず、ま
たこれらの性質を肯定的にも否定的にも変えないかも知
れない。従って諸成分を組み合わせるときは、ここに更
に述べるように注意をしなければならない。
【0039】ガスケットを作るための本発明方法のシリ
コーンシーラント組成物は、湿分を含む雰囲気、例えば
空気に曝すとき、(A)、(B)及び(C)の混合物に
対する硬化時間を減らすための触媒を含む。これらの触
媒は、そのような組成物を硬化させるものとして公知の
ものであり、有機錫化合物及び有機チタニウム化合物を
含む。これらの硬化性触媒は、比較的速い硬化を与えて
有用であり、これは比較的短い不粘着時間及び大気に曝
したとき表面に触って比較的速い乾燥を得ることによっ
て証明される。従って、硬化触媒は金属カルボキシレー
ト、例えば錫カルボシレート(これが好ましい)であり
得、ジアルキル錫ジアシレート、例えばジブチル錫ジラ
ウレート、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジ−2
−エチルヘキソエート及びジメチル錫ビス−ネオデカノ
エートを含む。他の金属カルボキシレートも、もしそれ
らがFIPG型のようなガスケットを作るのに必要であ
る急速な硬化を与えるならば、添加することができる。
使用される有機チタン触媒は、テトラアルキルチタネー
ト、例えばテトラブチルチタネート又はテトライソプロ
ピルチタネート;キレート化されたチタネート、例えば
US−A3334067及び3689454に開示され
たものを含む。ガスケットの製造に有用な殆どのシリコ
ーンシーラント組成物にとって、硬化触媒の量は、
(A)100重量部あたり、通常0.01〜2重量部で
ある。好ましい硬化触媒は錫触媒である。
【0040】本発明のガスケット作るために選択される
シリコーンシーラント組成物は任意に追加の成分を含む
ことができる。1つのそのような追加の成分は(E)
(A)100重量部あたり、0〜25重量部のトリメチ
ルシロキシ末端ポリジメチルシロキサン流体で、25℃
で測定した粘度0.01〜100Pa・s、好ましくは
0.1〜1Pa・sのものである。このものの好ましい
量は100重量部の(A)あたり5〜25重量部の
(E)である。これらのポリジメチルシロキサン流体
は、硬化したガスケットのモジュラスを調節するのに有
用であり、シリコーンシーラント組成物のレオロジーを
変化するのにも使用できる。これらポリジメチルシロキ
サン流体の使用から得られる追加の利点は、それらは、
架橋剤の組み合わせ(C)と共に使用したとき、相乗的
に体積膨潤を減らすことである。これらのトリメチルシ
ロキシ末端ポリジメチルシロキサン流体は、種々の粘度
のものが商業的に入手可能である。
【0041】ガスケットを作る本発明方法において使用
されるシリコーンシーラント組成物は、他の添加剤
(F)を含みうる。この添加剤(F)は、熱老化向上
剤、例えばカーボンブラック、酸化鉄、酸化セリウム、
及び二酸化チタン;着色剤、例えば無機酸化物顔料、有
機顔料及びアルミニウム粉末;難燃剤、例えば白金化合
物又は炭酸マンガン;炭酸カルシウム及び補強性シリカ
以外の充填材、例えば炭酸亜鉛、酸化マグネシウム、水
酸化アルミニウム、酸化亜鉛及び粉末状雲母;並びにエ
ポキシ官能性シランのような接着促進剤、例えばγ−グ
リシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシド
キシプロピルメチルジメトキシシラン、及びγ−メタク
リロキシトリメトキシシランを含み得る。本発明者等の
シリコーンシーラント組成物は、これら他の添加物の1
又はそれ以上を含みうる。受け入れることのできる添加
剤は、ガスケットを熱炭化水素油膨潤を増すことなく、
即ち熱炭化水素油耐性を減らさない。各添加剤の量は、
シリコーンシーラントの技術分野で通常用いられる量で
ある。これらの添加剤の内、エポキシ官能性シランが特
に有用であり、特に(A)100重量部あたり0.1〜
2重量部の量のγ−グリシドキシプロピルトリメトキシ
シランが有用である。
【0042】ガスケットを作るために選択されたシリコ
ーンシーラント組成物であって、補強性シリカを充填材
の一部として含むものは、任意に(A)100重量部あ
たり0〜25重量部の水酸基末端ポリジオルガノシロキ
サン(25℃で測定した粘度0.1Pa・s未満を有す
る)を含み得る。これらのポリジオルガノシロキサン
は、ケイ素に結合した有機基として、メチル、フェニル
又はメチル及びフェニルの両方の混合物を有する。これ
らの水酸基末端ポリジオルガノシロキサンは、補強性シ
リカが使用されるとき起こり得るクレープ硬化(cre
pe hardening)の開始を防ぐのに有用であ
る。好ましい量は、(A)100重量部あたり10〜2
5重量部のポリジオルガノシロキサンである。
【0043】本発明のシリコーンシーラント組成物は、
シリコーンシーラントの技術分野で用いられるプロセス
に従って、上述の成分を混合することによって作ること
ができる。シリコーンシーラント組成物の特別な配合
は、以下の例に説明する。
【0044】
【実施例】以下の例は、本発明を説明するために提供す
るものであり、本発明は特許請求の範囲に、より適正に
記載されている。これら例において、粘度は25℃で測
定したものであり、「部」は重量部である。
【0045】(例1)湿分の不存在下に以下の成分を混
合することにより、シリコーンシーラント組成物を調製
した。得られた組成物を、硬化製品を作るために使用す
るために、湿分の進入からそれらを保護するために、容
器中に貯蔵した。この成分は次のようであった:粘度が
16.5Pa・sであり、85%の末端基はケイ素に結
合した水酸基であり、末端基の15%はトリメチルシリ
ル基であるポリジメチルシロキサン100部;粘度1P
a・sのトリメチルシロキシ末端ポリジメチルシロキサ
ン流体20部;高純度の微細な、湿式粉砕した、ステア
レート処理した天然炭酸カルシウムで表面積6m2/gの
もの〔OMYACARB(R) FT〕74.7部;表
面積90m2/gの補強性ヒュームドシリカ〔Cab−O
−Sil(R)L−90〕10.9部;γ−グリシドキ
シプロピルトリメトキシシラン1.0部;ジメチル錫ビ
ス−ネオデカノエート;及び表1に示す部と種類のケト
キシモシラン架橋剤。各組成物を、試験サンプルを室温
(20℃)で相対湿度50%の大気中に曝した後、AS
TM D−412によって、破断点引張り強さ、破断点
伸び、及び100%でのモジュラス;並びにASTM
D−2240によってショアA目盛りでのジュロメータ
ーを測定することによって、ガスケットを作るのに使用
するための適性に関して試験した。
【0046】ポリエチレンフィルムのストリップを硬化
性シリコーンシーラント組成物の表面に軽く張り付け、
このポリエチレンフィルムが最小の圧力でこの表面上で
湿るようにして、乾燥した、不粘着性の表面が得られる
まで、組成物を大気に曝した時間を測定することによ
り、各組成物について、不粘着時間(TFT)も評価し
た。次いでこのポリエチレンフィルムを180°で引き
剥がした。引き剥がしたとき、ポリエチレンフィルムス
トリップ上に肉眼で観察してシーラントが全く無くなる
まで、新しいポリエチレンフィルムストリップで、この
手順を繰り返した。このポリエチエレンフィルムストリ
ップを頻繁に、例えば5分毎に張り付け、シリコーンシ
ーラント組成物が硬化しTFTが近づくに従ってストリ
ップの張り付けの頻度は、例えば1分毎、又は2分毎の
ように増した。
【0047】シリコーンシーラントのタブ(tab)を
150℃の5W30モーターオイル(炭化水素油)に7
日浸漬し、その後サンプルを油浴から取り出し、ジュロ
メーター、破断点引張り強さ、破断点伸び、及び100
%モジュラスを測定して、各組成物のサンプル熱炭化水
素油中の体積膨潤を測定した。各タブは1.9cm×3.
8cm×0.18cm(厚さ)であった。各タブを室温(2
2.2℃)の水中に浸漬し、排水量を測定してその初期
体積を測定した。次いでこれらタブをペーパータオルで
拭って乾燥させ、150℃の炭化水素油中に7日浸漬し
た。タブと油とを22.2℃に冷却し、タブを油から取
り出し、ワイプ(wipe)で拭き取り、クロロエテン
(chlorothene)でリンスし、数分後にタブ
上のクロロエテン(chlorothene)は無くな
り、このタブを水中に浸漬し排水量を測定することによ
りその最終体積を測定した。膨潤体積は次式で決定され
る:
【0048】〔(最終体積)−(初期体積)〕×100
/(初期体積)=%膨潤
【0049】試験の結果を表1に示す。
【0050】 〔表1〕 初 期 物 性 架橋剤 引張り ジュロ 100% VTO* MTO** TFT 強さ 伸び メーター モジュラスサンプル kPa ショアA kPa A*** 10.9 0 35 2048 415 34 752 B 6.5 4.4 40 1882 317 35 821 C 4.4 6.5 55 2144 375 35 841 D*** 0 10.9 150 1862 311 36 848 油 浸 漬 後 の 物 性 引張り ジュロ 100% 強さ 伸び メーター モジュラス 膨潤サンプル kPa ショアA kPa A*** 1379 473 15 496 34 B 1158 369 17 510 32 C 1338 422 17 531 30 D*** 1255 437 17 510 26 * VTO=ビニルトリ(メチルエチルケトキシモ)シラン ** MTO=メチルトリ(メチルエチルケトキシモ)シラン *** 比較例
【0051】表1において、比較サンプルAは35分と
いう低いTFTを有し、これはガスケットを作るのに受
け入れることができるものであり、150℃のモーター
オイル中7日浸漬後の体積膨潤は34%であった。比較
サンプルDは150℃のモーターオイル中7日浸漬後の
体積膨潤が34%であったが、TFTは150℃であ
り、これは自動生産ラインでガスケットを作るのには長
すぎると考えられる。サンプルB及びCは、それぞれ受
入れることのできるTFT40分及び55分を持ってお
り、サンプルAの体積膨潤34%に比べたとき、それよ
り低い体積膨潤32%及び30%を持っていた。サンプ
ルAは単一の架橋剤ビニルトリ(メチルエチルケトキシ
モ)シランを使用したもので、これは工業標準であり、
比較のために利用した。
【0052】(例2)炭酸カルシウム充填材〔OMYA
CARB(R)FT〕を80.1部のステアレート表面
処理重質炭酸カルシウム〔Gamasperse(R)
CS−11〕に置き換え、補強用ヒュームドシリカCa
b−O−Sil(R)L−90を表面積200m2/gの
補強用ヒュームドシリカCab−O−Sil(R)MS
−7Dに置き換えた他は例1に記載されたのと同様にし
てシリコーンシーラント組成物を調製した。使用したケ
トキシモシラン架橋剤の部と種類を表2に示す。この表
はまた、例1と同様にして行った試験評価の結果を示
す。
【0053】 〔表2〕 初 期 物 性 架橋剤 引張り ジュロ 100% VTO* MTO** TFT 強さ 伸び メーター モジュラスサンプル kPa ショアA kPa E*** 11.0 0 50 1489 540 28 565 F 4.4 6.6 95 1606 492 30 641 油 浸 漬 後 の 物 性 引張り ジュロ 100% 強さ 伸び メーター モジュラス 膨潤サンプル kPa ショアA kPa E*** 1096 482 13 427 33 F 1138 486 14 441 29 * VTO=ビニルトリ(メチルエチルケトキシモ)シラン ** MTO=メチルトリ(メチルエチルケトキシモ)シラン *** 比較例
【0054】この例は、シリコーンシーラント組成物を
作るのに例1で用いたのと異なる炭酸カルシウム及び補
強性シリカ充填材を使用しても、単一の架橋剤としてV
TOを使用して作ったシリコーンシーラント組成物に比
べてVTO及びMTOの混合物を使用したとき、より低
い熱モーター油中膨潤が得られたことを示している。
【0055】(例3)74.7部の炭酸カルシウム充填
材を87部に変え、10.9部の補強性ヒュームドシリ
カCab−O−Sil(R)L−90を表面積110m2
/gの補強用ヒュームドシリカAerosilTMR97
2に置き換えた他は例1で述べたようにしてシリコーン
シーラント組成物を調製した。使用したケトキシモシラ
ン架橋剤の部と種類を表3に示す。この表はまた、例1
と同様にして行った試験評価の結果を示す。
【0056】 〔表3〕 初 期 物 性 架橋剤 引張り ジュロ 100% VTO* MTO** TFT 強さ 伸び メーター モジュラスサンプル kPa ショアA kPa G*** 11.4 0 45 1710 310 32 807 H 4.6 6.8 40 1903 349 33 855 油 浸 漬 後 の 物 性 引張り ジュロ 100% 強さ 伸び メーター モジュラス 膨潤サンプル kPa ショアA kPa G*** 1076 358 14 469 31 H 1255 365 15 524 28 * VTO=ビニルトリ(メチルエチルケトキシモ)シラン ** MTO=メチルトリ(メチルエチルケトキシモ)シラン *** 比較例
【0057】表3は、更に、炭酸カルシウム充填材及び
補強性シリカ充填材を変えると、単一の架橋剤としての
VTOに比べて、MTO及びVTOの混合物を使用した
ときは、より低い熱炭化水素油中膨潤を与えたことを示
している。
【0058】(例4)前記MTOを、72wt%のメチ
ルトリ(エチルメチルケトキシモ)シラン、21wt%
のメチルジ(エチルメチルケトキシモ)メトキシシラ
ン、0.5wt%のメチルジメトキシ(エチルメチルケ
トキシモ)シラン及び6.5wt%のプロセスシラン及
びシロキサン不純物を有するメチルトリ(メトキシケト
キシモ)シラン混合物(MTMO)で置き換えた他は、
例1、サンプルCに記載したようにしてシリコーンシー
ラント組成物を調製した。架橋剤の部と種類は表4にし
めした通りである。この表はまた、例1に記載したよう
にして行った試験評価の結果も含む。比較のために、例
1からのサンプルA及びDを表4に含める。
【0059】 〔表4〕 初 期 物 性 架橋剤 引張り ジュロ 100% VTO* MTO MTMO TFT 強さ 伸び メーター モジュラスサンプル kPa ショアA kPa A*** 10.9 0 0 35 2048 415 34 752 I 4.4 0 6.5 50 2027 319 36 869 D*** 0 10.9 0 150 1862 311 36 848 油 浸 漬 後 の 物 性 引張り ジュロ 100% 強さ 伸び メーター モジュラス 膨潤サンプル kPa ショアA kPa A*** 1379 473 15 496 34 I 1310 385 17 552 29 D*** 1255 437 17 510 26 * VTO=ビニルトリ(メチルエチルケトキシモ)シラン *** 比較例
【0060】例1〜3に示されたVTO及びMTOの組
み合わせの代わりにVTOとメチルトリ(メトキシケト
キシモ)シラン混合物の組み合わせを使用することによ
って、有用なTFTを維持する一方で熱炭化水素油中で
の膨潤が低下することを、表4は示している。
【0061】湿分の不存在下に次の複数の成分を混合
し、得られた組成物を容器中に貯蔵して、硬化生成物を
作るのに使用するまで湿分の進入から保護した。前記複
数の成分を次にしめす。
【0062】サンプルJ − 粘度が16.5Pa・s
で、末端基の85%がケイ素に結合した水酸基であり、
末端基の15%がトリメチルシロキシであるポリジメチ
ルシロキサン100部;高純度で、微細な、湿式粉砕、
ステアレート処理した天然の炭酸カルシウムで表面積が
6m2/gのもの〔OMYACARB(R)〕95.8
部;表面積150m2/gの補強性ヒュームドシリカ〔C
ab−O−Sil(R)LM−150〕9.8部;γ−
グリシドキシプロピルトリメトキシシラン1.2部;ジ
メチル錫ビス−ネオデカノエート0.2部;並びに表5
に示す部及び種類のケトキシモシラン架橋剤を調製し
た。
【0063】サンプルK − 粘度が16.5Pa・s
で、末端基の85%がケイ素に結合した水酸基であり、
末端基の15%がトリメチルシロキシであるポリジメチ
ルシロキサン100部;粘度が1Pa・sのトリメチル
シロキシ末端ポリジメチルシロキサン流体20部;高純
度で、微細な、湿式粉砕、ステアレート処理した天然の
炭酸カルシウムで表面積が6m2/gのもの〔OMYAC
ARB(R)FT〕95.8部;表面積90m2/gの補
強性ヒュームドシリカ〔Cab−O−Sil(R)L−
90〕10.9部;γ−グリシドキシプロピルトリメト
キシシラン1.0部;ジメチル錫ビス−ネオデカノエー
ト0.2部;並びに表5に示す部及び種類のケトキシモ
シラン架橋剤を調製した。
【0064】サンプルL − 粘度が16.5Pa・s
で、末端基の85%がケイ素に結合した水酸基であり、
末端基の15%がトリメチルシロキシであるポリジメチ
ルシロキサン100部;粘度が1Pa・sのトリメチル
シロキシ末端ポリジメチルシロキサン流体20部;高純
度で、微細な、湿式粉砕、ステアレート処理した天然の
炭酸カルシウムで表面積が6m2/gのもの〔OMYAC
ARB(R)FT〕95.8部;表面積00m2/gの補
強性ヒュームドシリカ〔Cab−O−Sil(R)L−
90〕10.9部;γ−グリシドキシプロピルトリメト
キシシラン1.0部;ジメチル錫ビス−ネオデカノエー
ト0.2部;並びに表5に示す部及び種類のケトキシモ
シラン架橋剤を調製した。
【0065】表5において、MTMOは例4に述べたよ
うに、メチルトリ(メトキシケトキシモ)シランであ
り、TEOSは四官能性(エトキシケトキシモ)シラン
混合物である。この混合物は、47wt%のエトキシト
リ(エチルメチルケトキシモ)シラン、36wt%のジ
エトキシジ(エチルメチルケトキシモ)シラン、7wt
%のトリ(エトキシ)エチルメチルケトキシモシラン、
8wt%のテトラ(エチルメチルケトキシモ)シラン並
びに2wt%のシラン及びシロキサンプロセス不純物を
有する。各組成物を例1に記載したようにして試験し
た。この試験の結果を表5に示す。比較のために、例1
のサンプルAを表5に再現した。
【0066】 〔表5〕 初 期 物 性 架橋剤 引張り ジュロ 100% VTO* MTMO TEOS TFT 強さ 伸び メーター モジュラスサンプル kPa ショアA kPa A*** 10.9 0 0 35 2048 415 34 752 J++ 0 4.9 7.4 36 1806 182 -- --- K 4.4 0 6.5 45 1882 242 37 1020 L 4.4 0 6.5+ 6 1655 281 35 889 油 浸 漬 後 の 物 性 引張り ジュロ 100% 強さ 伸び メーター モジュラス 膨潤サンプル kPa ショアA kPa A*** 1379 473 15 496 34 J++ 1276 235 -- --- 23 K 1069 199 22 669 21 L 1076 295 20 579 23 * VTO=ビニルトリ(メチルエチルケトキシモ)シラン + TEOS=6.5部のトルエンに溶解したテトラ(エチルメチルケトキ シモ)シラン ++ 熱炭化水素油浸漬結果は14日後に得られた。 *** 比較例
【0067】表5は、架橋剤としてVTOのみを含む組
成物に比べて熱炭化水素油中での膨潤を低くする複数の
架橋剤の種々の組み合わせを示している。
【0068】(例6)シリコーンシーラント組成物サン
プルM、N、O、P及びQを調製するにあたって、最初
に次の成分を混合することによってベース組成物を作っ
た:例1で述べたヒドロキシ末端基及びトリメチルシロ
キシ末端基の両方を有するポリジメチルシロキサン10
0部、粘度1Pa・sを有するトリメチルシロキシ末端
ポリジメチルシロキサン24部、例1で述べた炭酸カル
シウム76.4部、例5で述べた補強性シリカ11.1
部、及び水酸基含量4.5wt%で水酸基で末端停止し
たポリメチルフェニルシロキサン2.6部。このベース
混合物に、湿分の進入を防ぐ条件下に、次の成分を加え
た:表6に示す部及び種類の架橋剤、1.1部のγ−グ
リシドキシプロピルトリメトキシシラン並びに0.2部
のジブチル錫ジラウレート。
【0069】組成物の各々を例1のようにして試験し
た。得られた結果を表6に示す。
【0070】 〔表6〕 初 期 物 性 架橋剤 引張り ジュロ 100% VTO* MTO MTMO TFT 強さ 伸び メーター モジュラスサンプル kPa ショアA kPa M*** 10.9 0 0 60 1889 519 27 538 N 6.4 4.3 0 80 1848 459 28 586 O*** 4.3 6.4 0 120 1765 442 27 565 P*** 2.1 8.6 0 180 1958 506 27 572 Q*** 0 10.7 0 220 1820 484 28 558 油 浸 漬 後 の 物 性 引張り ジュロ 100% 強さ 伸び メーター モジュラス 膨潤サンプル kPa ショアA kPa M*** 1165 598 8 296 39 N 1172 465 10 365 35 O*** 1103 510 9 338 35 P*** 1179 522 10 345 33 Q*** 1055 582 8 303 33 * VTO=ビニルトリ(メチルエチルケトキシモ)シラン *** 比較例
【0071】サンプルN、O及びPは、VTO及びMT
Oの混合物を用いることによって体積膨潤が低下するこ
とを示している。しかしながら、水酸基末端ポリメチル
フェニルシロキサン流体は、VTOが5部より少ないと
きはTFTを大幅に増すことも示している。従って、サ
ンプルO及びPはFIPGの用途に有用な範囲の外側で
あると考えられた。比較サンプルMは熱炭化水素油中で
高い膨潤を示し、比較サンプルQは低い膨潤を有してい
たが、TFTは非常に高かった。
【0072】(例7)シリコーンシーラント組成物サン
プルR及びSを、湿分の進入を防ぐ条件下で次の成分を
混合することにより調製した:例1に述べたヒドロキシ
末端基及びトリメチルシロキシ末端基の両方を有するポ
リジメチルシロキサン100部、粘度0.1Pa・sで
トリメチルシロキシ末端のポリジメチルシロキサン流体
23.2部、例1で述べた炭酸カルシウム74.3部、
例5のサンプルJに付いて述べた補強性シリカ8.7
部、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン1.
1部、ジメチル錫ビス−ネオデカノエート0.2部、並
びに表7に示す部及び種類の架橋剤。
【0073】各組成物を例1に記載したようにして試験
した。得られた結果を表7に示す。
【0074】 〔表7〕 初期性質 油浸漬後の性質 架橋剤 引張り 引張り VTO* MTMO TEOS TFT 強さ 伸び 強さ 伸び 膨潤サンプル kPa kPa R*** 10.9 0 0 47 1862 456 1027 551 41 S 0 4.4 6.6 37 1882 244 931 295 28 * VTO=ビニルトリ(メチルエチルケトキシモ)シラン *** 比較例
【0075】サンプルSは、トリメチルシロキシ末端ポ
リジメチルシロキサン流体(例1に比べて)を比較的低
い粘度の流体に変えることによって、TFT及び熱炭化
水素油中の膨潤%の両方を低下させることができること
を示している。
【0076】(例8)以下の成分を湿分の不存在下に混
合することにより複数のシリコーンシーラント組成物を
調製し、得られた組成物を容器中に貯蔵し、これら組成
物を使用して硬化組成物を作るまで、それらを湿分の進
入から保護した。前記混合成分は次の通りである:例1
に記載したポリジメチルシロキサン100部;例1に記
載したトリメチルシロキシ末端ポリジメチルシロキサン
流体12部;ステアレート処理された表面を持ち、ステ
アレート含量が2.8wt%であり、表面積が22m2
g(ICI,Runcorn, U.K.によって販売
されている)の沈降炭酸カルシウム82.2部;ステア
レートで表面処理された重質炭酸カルシウム(Gama
sperse(R)CS−11)11.1部;ジメチル
錫ビス−ネオデカノエート0.22部、並びに表8に示
す部及び種類の架橋剤。シリコーンシーラント組成物
を、例1に述べたようにして硬化し試験した。得られた
結果を表8に示す。
【0077】 〔表8〕 初 期 物 性 架橋剤 引張り ジュロ 100% VTO* MTO MTMO TFT 強さ 伸び メーター モジュラスサンプル kPa ショアA kPa T*** 15.5 0 0 40 1786 622 30 531 U 11.1 4.44 0 40 1896 582 32 552 V 6.66 8.88 0 50 1744 557 31 545 W 6.66 0 8.88 45 1993 582 31 565 X 2.2 13.3 0 70 1793 544 31 572 Y+++ 5.9 7.9 0 50 1703 485 35 648 Z*** 0 15.5 0 105 1855 577 31 558 油 浸 漬 後 の 物 性 引張り ジュロ 100% 強さ 伸び メーター モジュラス 膨潤サンプル kPa ショアA kPa T*** 1655 367 15 517 34 U 1662 346 16 545 31 V 1427 433 14 476 30 W 1565 432 16 517 29 X 1572 471 16 503 28 Y+++ 1710 378 18 593 32 Z*** 1737 412 19 593 26 * VTO=ビニルトリ(メチルエチルケトキシモ)シラン *** 比較例 +++ この例においては他の組成物とは成分の量を変えており、次のようであ る:0.0部のトリメチルシロキシ末端ポリジメチルシロキサン、0. 99部のγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、0.20部の ジメチル錫ビス−ネオデカノエート、73.4部の沈降炭酸カルシウム 、及び9.9部の重質炭酸カルシウム。
【0078】サンプルU、V、W、X及びYは、架橋剤
の組み合わせの変化を示し、これらはサンプルTに比べ
て熱炭化水素油中での膨潤%を低下させ、また許容でき
るTFTを維持する。しかしながら、架橋剤の組み合わ
せが使用されないときは、比較的高い膨潤%が得られ、
許容できない程に高いTFTがもたらされる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次のことを含むシリコーンシーラントガ
    スケットの熱炭化水素油による膨潤を減らす方法: (I)次の成分を含む配合物(但し、この配合物はアミ
    ノ官能性ケイ素化合物を除く)からなるシリコーンシー
    ラント組成物からガスケット形状のものを作り、 (A)100重量部のポリジメチルシロキサンであっ
    て、25℃で測定した粘度が1Pa・s〜300Pa・
    sであり、ケイ素に結合した水酸基とケイ素に結合した
    水酸基及びトリメチルシロキシ単位の混合物とから選ば
    れる末端基を有するもの、 (B)(A)の100重量部を基準として25〜200
    重量部の充填材であって25〜200重量部の炭酸カル
    シウム及び0〜25重量部の補強性シリカ、 (C)(A)の100重量部を基準として5〜25重量
    部の架橋剤であって次の群から選ばれるもの: (a)10〜75wt%のビニルトリケトキシモシラン
    及び25〜90wt%のメチルトリケトキシモシランの
    組み合わせであって、ビニルトリケトキシモシランとメ
    チルトリケトキシモシランの組み合わせ重量が100w
    t%であるもの; (b)25〜90wt%のビニルトリケトキシモシラン
    及び10〜75wt%のテトラケトキシモシランの組み
    合わせであって、ビニルトリケトキシモシランとテトラ
    ケトキシモシランの組み合わせ重量が100wt%であ
    るもの; (c)25〜90wt%のビニルトリケトキシモシラン
    及び10〜75wt%の四官能性エトキシケトキシモシ
    ラン混合物の組み合わせであって、ビニルトリケトキシ
    モシランと四官能性エトキシケトキシモシラン混合物の
    組み合わせ重量が100wt%であり、ここに前記四官
    能性エトキシケトキシモシラン混合物は、20〜70w
    t%のモノエトキシトリケトキモシラン、20〜60w
    t%のジエトキシジケトキシモシラン、1〜20wt%
    のトリエトキシモノケトキシモシラン、及び0〜59w
    t%のテトラケトキシモシランからなるもの; (d)25〜90wt%のメチルトリケトキシモシラン
    及び10〜75wt%の四官能性エトキシケトキシモシ
    ラン混合物の組み合わせであって、メチルトリケトキシ
    モシランと四官能性エトキシケトキシモシラン混合物の
    組み合わせ重量が100wt%であり、ここに前記四官
    能性エトキシケトキシモシラン混合物は、20〜70w
    t%のモノエトキシトリケトキモシラン、20〜60w
    t%のジエトキシジケトキシモシラン、1〜20wt%
    のトリエトキシモノケトキシモシラン、及び0〜59w
    t%のテトラケトキシモシランからなるもの; (e)ビニルトリケトキシモシラン、メチルトリケトキ
    シモシラン、及び四官能性エトキシケトキシモシラン混
    合物の組み合わせであって、ここに前記四官能性エトキ
    シケトキシモシラン混合物は、20〜70wt%のモノ
    エトキシトリケトキモシラン、20〜60wt%のジエ
    トキシジケトキシモシラン、1〜20wt%のトリエト
    キシモノケトキシモシラン、及び0〜59wt%のテト
    ラケトキシモシランからなり、ここに前記メチルトリケ
    トキシモシランは25〜90wt%の量存在し、この組
    み合わせの残りは少なくとも1wt%のビニルトリケト
    キシモシラン及び少なくとも1wt%の四官能性エトキ
    シケトキシモシラン混合物であり、ビニルトリケトキシ
    モシラン、メチルトリケトキシモシラン、及び四官能性
    エトキシケトキシモシラン混合物の組み合わせ重量は1
    00wt%であるもの; (f)10〜75wt%のビニルトリケトキシモシラン
    及び25〜90wt%のメチルトリ(メトキシケトキシ
    モ)シラン混合物の組み合わせであって、ビニルトリケ
    トキシモシランとメチルトリ(メトキシケトキシモ)シ
    ラン混合物の組み合わせ重量が100wt%であり、こ
    こに前記メチルトリ(メトキシケトキシモ)シラン混合
    物は、50〜90wt%のメチルトリケトキモシラン、
    及び10〜50wt%のメチルモノメトキシジケトキシ
    モシランからなるもの; (g)10〜75wt%のテトラケトキシモシラン及び
    25〜90wt%のメチルトリ(メトキシケトキシモ)
    シラン混合物の組み合わせであって、テトラケトキシモ
    シランとメチルトリ(メトキシケトキシモ)シラン混合
    物の組み合わせ重量が100wt%であり、ここに前記
    メチルトリ(メトキシケトキシモ)シラン混合物は、5
    0〜90wt%のメチルトリケトキモシラン、及び10
    〜50wt%のメチルモノメトキシジケトキシモシラン
    からなるもの; (h)10〜75wt%の四官能性エトキシケトキシモ
    シラン混合物及び25〜90wt%のメチルトリ(メト
    キシケトキシモ)シラン混合物の組み合わせであって、
    四官能性エトキシケトキシモシラン混合物とメチルトリ
    (メトキシケトキシモ)シラン混合物の組み合わせ重量
    が100wt%であり、ここに前記四官能性エトキシケ
    トキシモシラン混合物は、20〜70wt%のモノエト
    キシトリケトキシモシラン、20〜60wt%のジエト
    キシジケトキシモシラン、1〜20wt%のトリエトキ
    シモノケトキシモシラン、及び0〜59wt%のテトラ
    ケトキシモシランからなり、前記メチルトリ(メトキシ
    ケトキシモ)シラン混合物は、本質的に50〜90wt
    %のメチルトリケトキモシラン、及び10〜50wt%
    のメチルモノメトキシジケトキシモシランからなるも
    の; (i)25〜90wt%のメチルトリケトキシモシラン
    及び10〜75wt%のビニルトリ(メトキシケトキシ
    モ)シラン混合物の組み合わせであって、メチルトリケ
    トキシモシランとビニルトリ(メトキシケトキシモ)シ
    ラン混合物の組み合わせ重量が100wt%であり、こ
    こに前記ビニルトリ(メトキシケトキシモ)シラン混合
    物は、50〜90wt%のビニルトリケトキモシラン、
    及び10〜50wt%のビニルモノメトキシジケトキシ
    モシランからなるもの; (j)10〜75wt%のテトラケトキシモシラン及び
    25〜90wt%のビニルトリ(メトキシケトキシモ)
    シラン混合物の組み合わせであって、テトラケトキシモ
    シランとビニルトリ(メトキシケトキシモ)シラン混合
    物の組み合わせ重量が100wt%であり、ここに前記
    ビニルトリ(メトキシケトキシモ)シラン混合物は、5
    0〜90wt%のビニルトリケトキモシラン、及び10
    〜50wt%のビニルモノメトキシジケトキシモシラン
    からなるもの; (k)25〜90wt%のビニルトリ(メトキシケトキ
    シモ)シラン混合物及び10〜75wt%の四官能性エ
    トキシケトキシモシラン混合物の組み合わせであって、
    ビニルトリ(メトキシケトキシモ)シラン混合物と四官
    能性エトキシケトキシモシラン混合物の組み合わせ重量
    が100wt%であり、ここに前記ビニルトリ(メトキ
    シケトキシモ)シラン混合物は、10〜50wt%のビ
    ニルモノメトキシジケトキシモシラン、及び50〜90
    wt%のビニルトリケトキモシランからなり、前記四官
    能性エトキシケトキシモシラン混合物は、20〜70w
    t%のモノエトキシトリケトキモシラン、20〜60w
    t%のジエトキシジケトキシモシラン、1〜20wt%
    のトリエトキシモノケトキシモシラン、及び0〜59w
    t%のテトラケトキシモシランからなるもの; (l)10〜75wt%のビニルトリ(メトキシケトキ
    シモ)シラン混合物及び25〜90wt%のメチルトリ
    (メトキシケトキシモ)シラン混合物の組み合わせであ
    って、ビニルトリ(メトキシケトキシモ)シラン混合物
    とメチルトリ(メトキシケトキシモ)シラン混合物の組
    み合わせ重量が100wt%であり、ここに前記ビニル
    トリ(メトキシケトキシモ)シラン混合物は、10〜5
    0wt%のビニルモノメトキシジケトキシモシラン、及
    び50〜90wt%のビニルトリケトキモシランからな
    り、前記メチルトリ(メトキシケトキシモ)シラン混合
    物は、本質的に50〜90wt%のメチルトリケトキモ
    シラン、及び10〜50wt%のメチルモノメトキシジ
    ケトキシモシランからなるもの; (D)湿分を含む雰囲気中で(A)、(B)及び(C)
    の混合物を硬化するための触媒量の触媒; (E)(A)の100重量部あたり0〜25重量部のト
    リメチルシロキシ末端ポリジメチルシロキサン流体であ
    って、25℃で測定した粘度が0.01〜100Pa・
    sであるもの; (F)任意に、適量の熱老化向上剤、着色剤、難燃性向
    上剤、炭酸カルシウム及び補強性シリカ以外の充填材、
    並びに接着促進剤からなる群から選ばれる1又はそれ以
    上の添加剤;及び (G)(A)の100重量部あたり0〜25重量部の水
    酸基末端ポリジオルガノシロキサンであって、25℃で
    測定した粘度が0.1Pa・s未満であり、ここに前記
    オルガノ基がメチル又はメチルとフェニルの混合物であ
    るもの; (II)前記ガスケットの形をしたシリコーンシーラント
    組成物を湿分に曝し、このシリコーンシーラント組成物
    を硬化して、硬化したシリコーンシーラントガスケット
    を形成し、ここに前記硬化性ガスケットは不粘着時間が
    100分未満であり、前記硬化したシリコーンシーラン
    トガスケットがビニルトリケトキシモシランを単一の架
    橋剤として配合された同じ組成物から作られたガスケッ
    トに比べて熱炭化水素油中での膨潤が少ないこと。
  2. 【請求項2】 前記ポリジメチルシロキサン(E)が
    (A)の100重量部あたり5〜25重量部の量存在す
    る請求項1の方法。
  3. 【請求項3】 前記添加剤(F)がγ−グリシドキシプ
    ロピルトリメトキシシランであり、(A)の100重量
    部あたり0.1〜2重量部の量存在する請求項1又は2
    の方法。
  4. 【請求項4】 前記触媒(D)が錫触媒である請求項1
    〜3のいずれかの方法。
  5. 【請求項5】 前記架橋剤(C)が、組み合わせ
    (a)、組み合わせ(b)、組み合わせ(c)、組み合
    わせ(f)及び組み合わせ(h)からなる群から選ばれ
    る、請求項1〜4のいずれかの方法。
JP33323195A 1994-12-22 1995-12-21 充填材含有シリコーンシーラントガスケットの熱炭化水素油による膨潤を減らす方法 Withdrawn JPH08269435A (ja)

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US36207194A 1994-12-22 1994-12-22
US362071 1994-12-22
US50947995A 1995-07-31 1995-07-31
US509479 1995-07-31

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08269435A true JPH08269435A (ja) 1996-10-15

Family

ID=27001548

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP33323195A Withdrawn JPH08269435A (ja) 1994-12-22 1995-12-21 充填材含有シリコーンシーラントガスケットの熱炭化水素油による膨潤を減らす方法

Country Status (3)

Country Link
EP (1) EP0718369A1 (ja)
JP (1) JPH08269435A (ja)
CA (1) CA2164566A1 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009249494A (ja) * 2008-04-07 2009-10-29 Kaneka Corp 硬化性組成物および硬化物
WO2020017940A1 (ko) * 2018-07-20 2020-01-23 주식회사 이에스디웍 전자파 차폐용 가스켓 제조용 조성물 및 전자파 차폐용 가스켓

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6114438A (en) * 1995-09-08 2000-09-05 Dow Corning Corporation Oil resistant silicone sealants
JP2003535152A (ja) * 1999-11-17 2003-11-25 ロックタイト コーポレイション マグネシウム合金コンポーネントシール用の流体耐性シリコーン組成物
JP2003516458A (ja) * 1999-12-10 2003-05-13 ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ 室温硬化性シリコーンシーラント
FR2869619B1 (fr) * 2004-04-30 2006-06-09 Rhodia Chimie Sa Compositions polyorganosiloxanes reticulables en elastomeres utilisables notamment pour la fabrication de revetements anti-adherents.
CN102559047B (zh) * 2011-12-26 2014-05-14 成都拓利化工实业有限公司 一种有机硅弹性涂料及其制备方法

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3274145A (en) 1962-09-04 1966-09-20 Dow Corning Novel siloxane compositions
US3334067A (en) 1966-04-08 1967-08-01 Dow Corning Method of making one component room temperature curing siloxane rubbers
US3689454A (en) 1971-01-06 1972-09-05 Gen Electric Curable compositions
JPS5770176A (en) 1980-10-21 1982-04-30 Toray Silicone Co Ltd Oil-resistant gasket packing material
US4514529A (en) 1984-03-27 1985-04-30 Loctite Corporation Oil resistant low modulus silicone sealant composition
US4735979A (en) 1985-04-04 1988-04-05 Loctite Corporation Auto-adhering one-component RTV silicone sealant composition utilizing an adhesion promoter
US4847396A (en) 1985-04-04 1989-07-11 Loctite Corporation Auto-adhering one-component RTV silicone sealant composition utilizing an adhesion promoter
US4673750A (en) 1985-04-04 1987-06-16 Loctite Corporation Auto-adhering one-component RTV silicone sealant composition utilizing glycidoxyalkyl substituted alkoxy-oxime silane as an adhesion promoter
US4657967A (en) 1986-04-07 1987-04-14 Dow Corning Corporation Room temperature curing compositions containing tetrafunctional ethoxy-ketoximo silane crosslinkers
JPH0830181B2 (ja) 1986-08-25 1996-03-27 東レ・ダウコ−ニング・シリコ−ン株式会社 ガスケツト・パツキング材組成物
US4973623A (en) 1989-05-26 1990-11-27 Dow Corning Corporation Fast curing oximo-ethoxy functional siloxane sealants
DE69323960T2 (de) * 1992-11-25 1999-11-11 Gen Electric Bei Raumtemperatur vulkanisierende Einkomponentenzusammensetzung

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009249494A (ja) * 2008-04-07 2009-10-29 Kaneka Corp 硬化性組成物および硬化物
WO2020017940A1 (ko) * 2018-07-20 2020-01-23 주식회사 이에스디웍 전자파 차폐용 가스켓 제조용 조성물 및 전자파 차폐용 가스켓

Also Published As

Publication number Publication date
EP0718369A1 (en) 1996-06-26
CA2164566A1 (en) 1996-06-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA2033655C (en) Adhesion of silicone sealants
JP4554036B2 (ja) 室温速硬化型シリコーン組成物
JP4860971B2 (ja) 有機ケイ素化合物を基礎とする架橋可能なコンパウンド
JP4811562B2 (ja) 室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物
JP2007106944A (ja) 室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物
JPH0830181B2 (ja) ガスケツト・パツキング材組成物
US5346940A (en) Two-part fast curing RTV silicone for formed-on-part automotive gasket
JP2007314627A (ja) 室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物
JP2009007553A (ja) 室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物
JP2003516458A (ja) 室温硬化性シリコーンシーラント
GB2287248A (en) Masterbatch process for RTV silicones
WO2001036537A1 (en) Fluid resistant silicone compositions for sealing magnesium alloy components
JP2006316186A (ja) 室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物
JP2010037507A (ja) 油面接着性室温硬化型オルガノポリシロキサン組成物及びシール
JPH08269435A (ja) 充填材含有シリコーンシーラントガスケットの熱炭化水素油による膨潤を減らす方法
JPH0834922A (ja) 室温硬化性シリコーンエラストマー組成物
JPH07166077A (ja) 空気中の湿気に暴露されると硬化する架橋性重合体のための新規な促進剤系
JPH0845604A (ja) コネクタ防水用シール部品
JP5266788B2 (ja) 油面接着性室温硬化型オルガノポリシロキサン組成物及びその硬化物
JP4781810B2 (ja) 室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物
JP2010132865A (ja) 難燃性オルガノポリシロキサン組成物
JP4410452B2 (ja) 室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物
JP7327212B2 (ja) 二成分型室温縮合硬化性オルガノポリシロキサン組成物
JPH09118826A (ja) 耐油性シリコーンシーラント
JP3970484B2 (ja) 自動車用室温硬化性シール材組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20030304