JPH06244365A - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

半導体装置およびその製造方法

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JPH06244365A
JPH06244365A JP2553593A JP2553593A JPH06244365A JP H06244365 A JPH06244365 A JP H06244365A JP 2553593 A JP2553593 A JP 2553593A JP 2553593 A JP2553593 A JP 2553593A JP H06244365 A JPH06244365 A JP H06244365A
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JP
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film
region
insulating film
polycrystalline silicon
semiconductor
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JP2553593A
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English (en)
Inventor
Kaori Nakamura
かおり 中村
Shinichiro Kimura
紳一郎 木村
Hideyuki Matsuoka
秀行 松岡
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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  • Metal-Oxide And Bipolar Metal-Oxide Semiconductor Integrated Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】製造プロセスの整合性がよいMOS素子とバイ
ポーラ素子によって、薄膜SOIにCMOSを形成し、
素子面積の縮小、特性向上および製造工程数の減少を実
現する。 【構成】SOI基板に形成されたMOSトランジスタ
の、ソース、ドレイン17,17′上に積上げ拡散層ヲ
設け、コの側部上に側壁絶縁膜34を設けて、微細なチ
ャネル長を得る。横型バイポーラトランジスタの上に形
成されたコレクタ取出し層は、上記積上げ拡散層と同時
に形成された多結晶シリコン膜からなり、この多結晶シ
リコン膜と側壁絶縁膜34をマスクとして用いた不純物
ドープによって、ソース、ドレイン、エミッタおよびベ
ースが形成される。 【効果】MOSトランジスタとバイポーラトランジスタ
の容量が低減されて、スイッチング動作が高速化され
る。さらに、所要面積が縮小されるとともに、製造工程
数が減少して製造が容易になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体装置およびその製
造方法に関し、詳しくは、バイポーラトランジスタおよ
びMOSトランジスタがSOI基板上に形成された半導
体装置およびこの半導体装置を容易に製造することの出
来る半導体装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、バイポーラトランジスタとMOS
トランジスタが同一チップ上に形成された半導体装置
(以下、バイCMOSと略記する)は、例えばインター
ナショナル・エレクトロン・デバイス・ミーティング
(International Electron DeviceMeeting)(1988
年)テクニカクル・ダイジェスト(Technical Digest)第
748〜755ページに記載されているように、バイポ
ーラトランジスタとMOSトランジスタは、同一半導体
基板上において、絶縁膜と拡散層接合を用いて電気的に
互いに分離されていた。
【0003】このバイCMOSのバイポーラトランジス
タは、図2(a)に示すように、p型半導体基板11内
に、ベース層13b、当該ベース層13bの上下にそれ
ぞれに配置されたエミッタ層12bおよびコレクタ層1
4b、さらに、n型埋込層15、外部ベース層23、上
記エミッタ層12bからのエミッタ引出し電極21b、
上記外部ベース層13bからのベース引出し電極22
b、および該ベース引出し電極22bと上記エミッタ引
出し電極21b間の分離絶縁膜36を有している。図2
(a)において、記号20は埋込層15へのコンタクト
領域、32は分離酸化膜をそれぞれ表わす。
【0004】一方、MOSトランジスタとしては、図2
(b)に示すように、p型半導体基板11内の、n型埋
込層上15の上部に設けられたn型ウエル24、p型ソ
ース・ドレイン層17’、ゲート絶縁膜35およびゲー
ト電極19’を有するpチャネルMOSと、当該pチャ
ネルMOSとはトランジスタ分離絶縁膜32によって分
離されたp型ウエル25、n型ソース・ドレイン層1
7、ゲート絶縁膜35およびゲート電極19を有するn
チャネルMOSが形成されている。
【0005】また、従来、上記のバイCMOSトランジ
スタを用いたインバータ回路は、図16に示したよう
に、2個のバイポーラトランジスタQ1、Q2と2個の
MOSトランジスタMP、MNから構成されている。こ
のバイCMOSインバータ回路においては、上記MOS
トランジスタMP,MNのドレイン端子Dはバイポーラ
トランジスタQ1,Q2のベース端子B1、B2にそれ
ぞれ接続されており、上記MOSトランジスタMP,M
Nのドレイン電流を上記イポーラトランジスタQ1,Q
2のベース電流として供給し、そのベース電流をバイポ
ーラトランジスタQ1,Q2の電流増幅率倍した大きな
コレクタ電流を得ることによって、負荷容量CLの高速
スイッチングを実現するものである。上記バイCMOS
回路のスイッチング時間tbは、下記数1で近似するこ
とが出来る。
【0006】
【数1】
【0007】ここで、gmはMOSトランジスタの相互
コンダクタンス、CmはMOSトランジスタのドレイン
端子の寄生容量、Vbeはバイポーラトランジスタをオ
ンするのに必要な最小のベース・エミッタ間電圧、Cb
はバイポーラトランジスタのベース・エミッタ間の寄生
容量,Csはバイポーラトランジスタのコレクタ端子の
寄生容量、ftはバイポーラトランジスタの遮断周波
数、Vccは電源電圧を、それぞれ表わす。
【0008】従って、バイCMOSトランジスタの性能
を向上させるためには、各構成トランジスタの基本性能
を向上させるだけではなく、各構成トランジスタの寄生
容量を低減する必要がある。通常、MOSトランジスタ
のドレイン端子の寄生容量Cmは、バイポーラトランジ
スタのベース・エミッタ間の寄生容量Cbに比べて数倍
大きいから、寄生容量Cmを低減することは特に重要で
ある。
【0009】この考えに基づいて、バイCMOSをSO
I基板上に形成することが提案されている。ここでSO
Iとは、Silicon On Insulatorの
略であり、シリコン酸化膜など絶縁物の基板の上に、単
結晶シリコン膜を形成した構造を意味する。
【0010】SOI基板上に形成されたMOSトランジ
スタの場合、SOIの酸化膜上に形成された単結晶シリ
コン膜の厚さが、MOSトランジスタのソース、ドレイ
ン拡散層と同程度もしくはこれより薄い場合は、拡散層
はSOIの酸化膜と直接接触するため、拡散層容量が低
減される。従って、SOI基板にMOSトランジスタと
バイポーラトランジスタを形成して、バイポーラトラン
ジスタと組み合わせれば、ドレイン端子の寄生容量Cm
が大幅に低減されるため、バイCMOS回路のスイッチ
ング動作の高速化が期待できる。
【0011】しかし、SOI基板にバイポーラトランジ
スタを形成する場合、エピタキシャル層を用いる従来の
方法では、基板を薄膜のまま用いることができない。こ
のため、薄膜SOI基板上に形成するのに適したバイポ
ーラトランジスタが、ダイジェスト・オブ・テクニカル
・ペーパー・オン・ブイエルエスアイ・テクノロジー(D
igest Of Technical Paper On VLSI Technology)(19
91)第53−54ページに記載されている。
【0012】この構造を図17に示した。Si基板11
上に形成された下地酸化膜31の上に単結晶Si膜が形
成され、この中にエミッタ層12a,ベース層13a,
コレクタ層14aおよびコレクタ引出し層20aが形成
されて、横型バイポーラトランジスタが構成されてい
る。なお、図17において、記号16は半導体膜、33
は酸化膜、32はトランジスタ分離絶縁膜、34は側壁
酸化膜を、それぞれ表わす。この横型バイポーラは、基
板を薄膜のまま用いているため、膜厚制御の困難なエピ
タキシャル成長を用いることなしに形成できる。MOS
トランジスタは、図2(b)に示した従来の構造が、S
OI基板に形成されている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】バイCMOS素子の優
れた特徴を利用するためには、バイポーラおよびMOS
トランジスタの製造工程を出来るだけ共有することがで
き、少ない工程数で容易に形成出来るような構造とする
ことが必要である。しかし、上記従来の技術において
は、この点の配慮に欠けていたために、バイCMOS素
子の製造プロセスが長大になり、コストの増加を招いて
いた。また、これに加えて、MOSトランジスタをさら
に微細化し、性能をさらに向上させるためには、MOS
トランジスタの構造を、短チャネル効果が抑制できるも
のにしなければならない。
【0014】バイCMOS素子は、CMOSから構成さ
れているLSIの一部に、バイポーラトランジスタを組
み込むことにより形成されるため、CMOSプロセスと
の整合性が重要である。また、製造コストを抑えるため
に、バイポーラトランジスタ形成にともなう工程の増加
を極力少なくすることが重要である。このため、薄膜S
OI基板上にバイCMOS素子を形成する場合において
は、薄膜SOI基板上に形成するのに適した構造である
と共に、CMOSの製造プロセスとの整合性が高い製造
プロセスによって製造できる構造とすることが、極めて
重要である。
【0015】本発明の目的は、従来の技術の有する上記
問題を解決し、MOSトランジスタの形成プロセスとの
整合性が高い製造プロセスによって、容易に形成するこ
とのできる構造のバイCMOS素子を提供することであ
る。
【0016】本発明の他の目的は、トランジスタの所要
面積が小さく、高い集積密度を有するバイCMOSをS
OI基板に形成できる構造を有する半導体装置を提供す
ることである。
【0017】本発明のさらに他の目的は、薄膜SOIM
OSトランジスタの形成プロセスとの整合性のよいバイ
ポーラトランジスタ、およびその製造方法を提供するこ
とである。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の、本発明のバイCMOSの要部の構造を図1に示し
た。図2(a)に示した従来のバイポーラトランジスタ
では、ベース層13bの上下にそれぞれエミッタ層12
b、コレクタ層14bが配置されていたが、図1に示し
た本発明では、バイポーラトランジスタは、エミッタ層
12a、ベース層13aおよびコレクタ層14aが、S
OIの単結晶シリコン層内に、横方向に配置されてい
る。また、コレクタ層14a上に半導体膜16が形成さ
れており、半導体膜16の上面上には絶縁膜33が形成
され、側面上には側壁絶縁膜34が形成されていて、こ
の絶縁膜34の下端部はベース層13aに接している。
【0019】このような横型を有するバイポーラトラン
ジスタは、図17に示した従来の構造とやや類似した点
もあるが、後記のように、本発明では半導体膜16から
の拡散によって、MOSトランジスタの拡散層が形成さ
れるため、半導体膜16はSOI基板に直接接してお
り、両者の間に絶縁膜が介在する図17に記載の構造と
は異なっている。また、本発明では、この半導体膜16
はコレクタ引き出し層として用いられるため、半導体膜
16の上部には高濃度の不純物がドープされている。し
かし図17に示した構造では、コレクタは横から引出し
されているため、半導体膜16は高濃度にドープされて
いない。
【0020】また、図2(b)に示した従来のバイCM
OSのMOSトランジスタでは、ゲート電極19、1
9’は、ゲート酸化膜35上に形成された島状領域であ
るのに対し、本発明のバイCMOSのMOSトランジス
タでは、図1に示したように、半導体基板にソース・ド
レインの引き出し電極である一対の第一電極16’、1
6”が形成されており、ゲート電極18、18’は、こ
れら一対の第一電極16’、16”の間隙をそれぞれ埋
めるように断面T字型になっている。
【0021】さらに、本発明は、SOI層上に堆積され
た半導体膜16が、MOSトランジスタの拡散層17の
形成およびバイポ−ラトランジスタのコレクター電極に
用いられるという特徴を有している。
【0022】
【作用】バイポーラトランジスタのコレクタ引出し層と
なる半導体膜16と、MOSトランジスタのソース・ド
レインの引出しに用いられる第一電極16’、16”
が、1回のリソグラフィプロセスによって同時に形成さ
る。また、互いに対向する上記第一電極16’、16”
の間の間隔と側壁絶縁膜34の厚さによって、MOSト
ランジスタのゲート長が決まり、上記側壁絶縁膜34の
厚さによってバイポーラトランジスタのベース長が自己
整合的に決定される。さらに半導体膜16の長さと側壁
絶縁膜34の厚さの和によって、バイポーラトランジス
タのコレクタ寸法が決定され、エミッタ12aおよびコ
レクタ14aの引き出し層20aは、n型MOSトラン
ジスタのゲート電極18に高濃度にn型不純物を導入す
る際に、同時に形成される。
【0023】従って、バイポーラトランジスタのベー
ス、エミッタおよびコレクタ領域をすべて自己整合的に
形成することができ、さらに、MOSトランジスタのゲ
ートおよびソース・ドレインを自己整合的に形成するこ
とができる。このため、MOS形成プロセスからの工程
数の増加を最小限に抑えながら、バイポーラトランジス
タの形成をを組合せて、バイCMOSを形成することが
出来る。
【0024】また、コレクタ層の上に積層された半導体
膜16は、不純物がドープされて低抵抗化されているた
め、コレクタ引出し層として用いることができる。その
ため、本発明によれば、図19に平面図を示したよう
に、コレクタ層の上面から半導体膜16を介してコンタ
クトをとることができるので、図18に平面図を示した
上記従来の構造のように、コンタクト引出し層20aを
コレクタ層の側部に設けた場合よりも所要トランジスタ
面積を小さくることができる。また、半導体膜16が分
離領域32上に延在しているため、コンタクトホールを
分離領域32上に形成することもでき、トランジスタの
面積をさらに小さくすることができる。
【0025】また、コレクタ引出し層がコレクタの上部
に設けられるため、本発明のバイポ−ラトランジスタの
電流経路(図20(b)の矢印A)は、従来構造におけ
る電流経路(図20(a)の矢印A´)よりも、はるか
に短くなり、コレクタ抵抗が著しく低下する。
【0026】
【実施例】〈実施例1〉本発明の第1の実施例を、図3
〜図10を用いて説明する。まず、図3に示したよう
に、Si基板11上に形成された膜厚500nmの酸化
膜31および膜厚約200nmのSi膜からなるSOI
基板の、上記Si膜の所定領域に、2×1012/cmの
リンイオンを加速エネルギー40KeVで打ち込んで、
n型Si膜26を形成し、3.5×1013/cmのボロ
ンを加速エネルギー15KeVで打込んでPウェル27
を形成し、さらに周知の選択熱酸化法を用いて上記酸化
膜31に接する酸化膜を形成し、分離領域32とした。
上記n型Si膜26の不純物濃度が、コレクタ層の不純
物濃度となる。
【0027】次に、図4に示したように、厚さ100n
mポリシリコン膜29を、周知のCVD法(Chemical Va
por Deposition法)によって全面に形成した後、n型S
i膜26上方にホトレジストのマスク膜37を形成し、
上記ポリシリコン膜29の露出された部分に、砒素(A
s)イオンを濃度約1×1020/cm3程度になるよう
に加速電圧40KeVでイオン打込みした。
【0028】図5に示したように、上記マスク37を除
去した後、上記Pウェル27の上方にホトレジスト膜か
らなるマスク37´を形成し、バイポーラトランジスタ
のコレクタが形成されるべき領域上の上記ポリシリコン
膜29の露出された部分に砒素(As)イオンを、30
KeVで1×1012/cm2および5〜10KeVで2
×1015/cm2それぞれ打ち込んだ。このように、イ
オンの打込みエネルギーを変えることにより、SOI基
板との界面付近では、n型Si膜26と不純物濃度がほ
ぼ等しくなって、コレクタ濃度に影響を与えないが、ポ
リシリコン膜29の上部の不純物濃度が高くなり、低抵
抗になるため、コンタクト引出し層として用いることが
出来る。
【0029】次に、マスク37´を除去した後、ポリシ
リコン膜29上に厚さ50nmのタングステンシリサイ
ド膜71を周知の方法によって形成した。厚さ100n
mの酸化膜33をCVD法によってその上に形成し、さ
らにホトレジストのマスク(図示せず)を用いたドライ
エッチングによって、図6に示したような形状に加工
し、半導体膜16およびMOS型半導体トランジスタの
一対の第一電極16´を形成した。
【0030】図7に示したように、ホトレジストのマス
ク37´´を形成し、エミッタ層およびベース層が形成
される領域に、加速エネルギー15KeV、打込み量
3.5×1013/cm2という条件でボロンを打込んだ。
【0031】次に、上記マスク37´´を除去した後、
周知のCVD法を用いて厚さ100nmの酸化膜を形成
した後、全面異方性ドライエッチングを行なって、図8
に示したように、半導体膜16、第一電極16´、シリ
サイド膜71および酸化膜33からなる積層膜の側面上
のみに側壁絶縁膜34として残し、他の部分からは除去
した。この側壁絶縁膜34をの厚さによってバイポーラ
トランジスタのベース長が決定され、また、半導体膜1
6の長さと側壁絶縁膜34の厚さの和によってコレクタ
長が決定される。さらに、一対の第一電極16´に形成
された対向する側壁絶縁膜34の間隔によってMOSト
ランジスタのチャネル長が決定される。なお、この図8
において記号28はボロン打込みによって形成されたP
型層を示している。
【0032】基板表面を洗浄した後、酸化性雰囲気中で
850℃の熱処理によって、厚さ約5nmのゲート酸化
膜35を形成した。次に、厚さ約100nmのポリシリ
コン膜を全面に形成し、ホトレジストパターン(図示せ
ず)をマスクとして用いるドライエッチングを行ない、
図9に示したようにゲート電極18を形成した。
【0033】ベース引き出し層となる部分を、ホトレジ
スト膜からなるマスク(図示せず)で覆い、ヒ素をイオ
ン打込みして、図9に示したように、エミッタ層12
a、コレクタ引き出し層20aおよびn型MOSトラン
ジスタのゲート電極18を同時に低抵抗化した。この際
のヒ素の濃度は5〜10×1019/cm3程度になるよ
うに調整した。
【0034】最後に熱処理を行なって、一対の第一電極
16’からSOI基板に不純物を拡散させて、ソース・
ドレイン層17を形成し、図10に示した半導体装置を
形成した。この際の熱処理の温度と時間は、ソース・ド
レイン層17の底面が図10に示したように下地酸化膜
31に接するように、設定した。こうすることによりソ
ース・ドレイン層17の接合容量は大幅に低減される。
【0035】本実施例では、説明を簡単にして理解を容
易にするために、PチャネルMOSの形成は記載を省略
したが、n型のSOI基板を用いてPチャネルMOSを
作ることができる。
【0036】〈実施例2〉実施例1と同様に、膜厚50
0nmの下地酸化膜31および膜厚約200nmのSi
層が、Si基板11上に積層して形成されているSOI
基板に、n型Si層26、Pウェル27および素子分離
領域32を形成し、さらに、厚さ100nmの多結晶シ
リコン膜29を周知のCVD法によって全面に形成した
後、ホトレジスト膜37をマスクにして、Asを濃度約
1×1020/cm3程度になるようにイオン打込みし
て、図5に示す構造を形成した。
【0037】上記ホトレジスト膜37を除去した後、上
記多結晶シリコン膜29上に、厚さ100nmの酸化シ
リコン膜をCVD法によって堆積した後、ホトレジスト
膜からなるマスク(図示せず)を用いたドライエッチン
グを行なって、図11に示したように、バイポーラ素子
のエミッタ引き出し電極21c、コレクタ引き出し電極
20cおよびMOS型半導体素子の一対の第一電極1
6’を形成した。
【0038】厚さ100nmの酸化シリコン膜をCVD
法によって全面に形成した後、全面異方性ドライエッチ
ングを行ない、上記エミッタ引き出し電極21c、コレ
クタ引き出し電極20cおよび一対の第一電極16’の
側部上のみに、上記酸化シリコン膜をそれぞれ残し、他
の部分からは除去して、図12に示したように、側壁絶
縁膜34を形成した。
【0039】コレクタ引き出し電極20cの側部上に形
成された側壁絶縁膜34の厚さによって、バイポーラ素
子のベース長が決定され、また、エミッタ引き出し電極
21cの幅と側壁絶縁膜34の厚さの和によってエミッ
タ長が、コレクタ引き出し電極20cの幅と側壁絶縁膜
34の厚さの和によってコレクタ長が、それぞれ決定さ
れる。さらに、一対の第一電極16´の側部上に形成さ
れた互いに対向する側壁絶縁膜34の間隔によって、M
OS素子のチャネル長が決定される。
【0040】基板表面を洗浄した後、酸化性雰囲気中で
850℃の熱処理を行なって、厚さ約5nmのゲート酸
化シリコン膜35および酸化シリコン膜35’を形成
し、さらに図13に示したように、MOS素子が形成さ
れる領域をホトレジスト膜37で覆い、エミッタ引き出
し電極21cとコレクタ引き出し電極20cの間隙を通
して、Bイオンを基板に垂直に打込んで、ベース層13
cを形成した。次に、基板表面に対して45°の角度で
砒素(As)イオンを、濃度が5〜10×1019/cm
3程度になるように打ち込んで、エミッタ引き出し電極
21cの側部上に形成されている側壁絶縁膜34の下の
領域のみに、エミッタ層の一部となるn型不純物層12
cを形成した。その後、異方性ドライエッチングを行な
って、酸化シリコン膜35’をSi基板が露出するまで
エッチングして除去した。
【0041】上記ホトレジスト膜37を除去した後、厚
さ約100nmの多結晶シリコン膜を形成し、ホトレジ
スト膜からなるマスク(図示せず)を用いたドライエッ
チンによって不要部分を除去して、図14に示したよ
に、バイポーラ素子のベース引出し電極22cおよびM
OS素子のゲート電極18を形成した。次に、ホトレジ
スト膜をマスクに用いたイオン打込みによって、バイポ
ーラ素子のベース引き出し電極22cにボロンイオン
を、ゲート電極18にAsイオンを、それぞれドープし
た。不純物濃度は、それぞれ5〜10×1019/cm3
程度とした。
【0042】最後に、熱処理を行なって、一対の第一電
極16’、ベース引出し電極、エミッタ引き出し電極2
1cおよびコレクタ引き出し電極20cから、SOI基
板にそれぞれ不純物を拡散させて、ソース・ドレイン層
17、エミッタ層12cおよびコレクタ引き出し層20
cを形成し、図15に示した構造を有する半導体装置を
形成した。この際の熱処理の温度および時間は、図15
に示したように、ソース・ドレイン層17の底面が下地
酸化シリコン膜31に接し、さらに、コレクタ引き出し
層20cとベース層13cが接触しないように調節す
る。このとき、ベース引き出し電極22cから横方向の
不純物拡散が、上記側壁絶縁膜34によって防止される
ので、ベース層13cとコレクタ引き出し層20cの間
に短絡が生ずる恐れはない。
【0043】本実施例によれば、製造工程数が大幅に減
少して製造が従来よりはるかに容易になり、しかも、ソ
ース・ドレイン層の接合容量が大幅に低下して、動作速
度が極めて大きいバイCMOSが得られた。
【0044】
【発明の効果】本発明によれば、バイポーラ素子とMO
S素子をともに薄膜SOI基板上に作成できる。さら
に、両者の導電層、例えば積み上げ型の拡散層とエミッ
タ取りだし層を共通化し、異なる領域への同一導電型不
純物の導入を、同時に行うことができるので、バイCM
OSの製造工程は、従来より大幅に低減できる。さら
に、薄膜SOI基板を用いることで、MOS素子の寄生
容量が大幅に低減し、バイCMOSの大幅な性能向上が
達成された。また、コレクタ引出し層がコレクタの上面
に設けられているので、素子面積は縮小されて、コレク
タ抵抗も著しく低下した。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の半導体装置の要部の構造を示す断面
図。
【図2】従来の半導体装置の構造を示す断面図。
【図3】実施例1を説明するための工程図。
【図4】実施例1を説明するための工程図。
【図5】実施例1を説明するための工程図。
【図6】実施例1を説明するための工程図。
【図7】実施例1を説明するための工程図。
【図8】実施例1を説明するための工程図。
【図9】実施例1を説明するための工程図。
【図10】実施例1において形成された半導体装置の要
部の構造を示す断面図。
【図11】実施例2を説明するための工程図。
【図12】実施例2を説明するための工程図。
【図13】実施例2を説明するための工程図。
【図14】実施例2を説明するための工程図。
【図15】実施例2において形成された半導体装置の要
部の構造を示す断面図。
【図16】バイCMOSを用いたインバータ回路を示す
図。
【図17】従来の半導体装置の構造を示す断面図。
【図18】従来の半導体装置における平面配置を示す
図。
【図19】本発明の半導体装置における平面配置を示す
図。
【図20】従来および本発明の半導体装置における電流
経路を示す図。
【符号の説明】
10……p型半導体基板、 11……Si基
板、12a,b,c,c’……エミッタ層、13a,
b,c……ベース層、14a,b、c……コレクタ層、
15……n型埋込層、16……半導体膜、
16’……n型第一電極、16”……p型
第一電極、 17……n型ソース・ドレイン
層、31……下地酸化シリコン膜、 17’……
p型ソース・ドレイン層、32……素子分離領域、
18,18’……ゲート電極、33……酸化
シリコン膜、 19、19’……ゲート電
極、34……側壁酸化シリコン膜、 20、20
c……コレクタ引き出し層、35……ゲート酸化シリコ
ン膜、 21b,c……エミッタ引き出し電極、3
5’……酸化シリコン膜、 22a,b、c…
…ベース引き出し電極、36……分離絶縁膜、
23……外部ベース、37……ホトレジスト
膜、 24……n型ウェル、71……タング
ステンシリサイド膜、 25、27……p型ウェル、2
6……n型Si層、 28……p型領
域、29……多結晶シリコン膜。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】絶縁膜と、当該絶縁膜上に積層して形成さ
    れた単結晶半導体膜と、当該単結晶半導体膜を複数の領
    域に互いに分離する分離用絶縁膜と、当該分離用絶縁膜
    によって規定された第1導電型を有する第1の領域内
    に、所定の間隔を介して互いに対向して配置された上記
    第1導電型とは逆の第2導電型を有するソース領域およ
    びドレイン領域と、当該ソース領域とドレイン領域の間
    の上記単結晶半導体膜上にゲート絶縁膜を介して形成さ
    れたゲート電極と、上記ソース領域とドレイン領域の上
    面にそれぞれ接続された低抵抗の半導体膜と、当該半導
    体膜と上記ゲート電極の間に介在し、上記ソース領域と
    ドレイン領域の上面にそれぞれ接する側壁絶縁膜を少な
    くとも具備したことを特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】上記分離用絶縁膜によって規定された、上
    記第1の領域とは異なる第2の領域内に形成されたベー
    スと、当該ベースの横方向の一方の側および当該一方の
    側とは反対の側の上記第2の領域内にそれぞれ形成され
    た、上記ベースとは逆の導電型を有するエミッタおよび
    コレクタと、当該コレクタの上面に接して形成された低
    抵抗の半導体膜と、当該半導体膜の側部上に形成され上
    記ベースの上端部に接する側壁絶縁膜をさらに具備した
    ことを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
  3. 【請求項3】上記分離用絶縁膜によって規定された上記
    第2導電型を有する第3の領域内に、所定の間隔を介し
    て互いに対向して配置された上記第1導電型を有するソ
    ース領域およびドレイン領域と、当該ソース領域とドレ
    イン領域の間の上記単結晶半導体膜上にゲート絶縁膜を
    介して形成されたゲート電極と、上記ソース領域とドレ
    イン領域の上面に接続された低抵抗の半導体膜と、当該
    半導体膜の側部と上記ゲート電極の間に介在し、上記ソ
    ース領域およびドレイン領域の上面にそれぞれ接する側
    壁絶縁膜をさらに具備したことを特徴とする請求項1若
    しくは2記載の半導体装置。
  4. 【請求項4】上記半導体膜は、上記ソース領域、ドレイ
    ン領域およびコレクタとそれぞれ同じ導電型を有し、上
    記分離用絶縁膜上に延在していることをている特徴とす
    る請求項1若しくは2に記載の半導体装置。
  5. 【請求項5】上記ソース領域とドレイン領域、およびコ
    レクタにそれぞれ接続された上記半導体膜は、同一の半
    導体膜からなることを特徴とする請求項1、2若しくは
    4のいずれかに記載の半導体装置。
  6. 【請求項6】上記半導体膜は、多結晶シリコンの単層膜
    若しくは多結晶シリコン膜と金属シリサイド膜の積層膜
    であることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記
    載の半導体装置。
  7. 【請求項7】絶縁膜上に積層して形成されてある単結晶
    シリコン膜に、分離用絶縁膜によって互いに分離され
    た、MOSトランジスタが形成されるべき第1導電型を
    有する第1の領域と、バイポーラトランジスタが形成さ
    れるべき上記第1導電型とは逆の第2導電型を有する第
    2の領域を形成する工程と、多結晶シリコン膜を全面に
    形成する工程と、上記第2導電型を有する不純物を上記
    多結晶シリコン膜にドープする工程と、当該多結晶シリ
    コン膜上に絶縁膜を形成した後、当該多結晶シリコン膜
    と絶縁膜をエッチして開口部を形成する工程と、上記第
    2の領域の露出された部分に上記第1導電型を有する不
    純物をドープする工程と、上記多結晶シリコン膜の側部
    上に側壁絶縁膜を形成した後、上記第2の領域の露出さ
    れた部分に上記第2導電型を有する不純物をドープする
    工程と、上記多結晶シリコン膜の側部上に側壁絶縁膜を
    形成する工程と、上記第1の領域の露出された表面に薄
    い絶縁膜を形成する工程と、加熱して上記多結晶シリコ
    ン膜内に含まれる上記第2導電型を有する不純物を、上
    記第1の領域内に拡散して、MOSトランジスタのソー
    スとドレインを形成する工程を含むことを特徴とする半
    導体装置の製造方法。
  8. 【請求項8】上記多結晶シリコン膜に不純物をドープす
    る工程は、イオン打込みによって行なわれ、上記第1の
    領域上の上記多結晶シリコン膜に対するイオン打込み
    は、上記第2の領域上の上記多結晶シリコン膜に対する
    イオン打込みよりも、高いドーズ量で行なわれることを
    特徴とする請求項7に記載の半導体装置の製造方法。
  9. 【請求項9】上記第2の領域上の上記多結晶シリコン膜
    に対するイオン打込みの加速弾圧とドーズ量は、30K
    eVで2×1015/cm2および5〜10KeVで1×
    101 2/cm2であることを特徴とする請求項8に記載
    の半導体装置の製造方法。
  10. 【請求項10】上記イオン打込みは、ヒ素を打込む工程
    であることを特徴とする請求項8若しくは9に記載の半
    導体装置の製造方法。
  11. 【請求項11】上記多結晶シリコン膜上に上記絶縁膜を
    形成する工程は、上記多結晶シリコン膜上に金属シリサ
    イド膜を形成した後に行なわれることを特徴とする請求
    項7から10のいずれかに記載の半導体装置の製造方
    法。
  12. 【請求項12】上記側壁絶縁膜を形成する工程は、絶縁
    膜を全面に形成した後、全面異方性エッチングを行なっ
    て、上記絶縁膜を上記多結晶シリコン膜の側部上のみに
    残すことによって行なわれることを特徴とする請求項7
    から11のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100335800B1 (ko) * 2000-07-04 2002-05-08 박종섭 시모스(cmos) 트랜지스터 및 그 제조 방법
KR100332116B1 (ko) * 1995-12-07 2002-07-31 주식회사 하이닉스반도체 바이폴라트랜지스터제조방법
US8222703B2 (en) 2007-03-28 2012-07-17 Oki Semiconductor Co., Ltd. Semiconductor device with bipolar transistor

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