JP4534267B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は半導体装置の製造方法に関し、特に横型PNPTr(PNPトランジスタ)の構造に起因する寄生トランジスタを除去した構造を有する半導体装置の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
集積回路に組み込まれるバイポーラトランジスタには、一般にNPNTr(NPNトランジスタとも記載する)とPNPTrが必要であり、製造工程の簡略化のためにNPNTrを縦型構造とし、またPNPTrを横型構造とすることが多い。
ところが、横型バイポーラトランジスタは縦型バイポーラトランジスタに比べてhFEが低い等の電気的特性面で劣る他、寄生トランジスタが動作しやすいという問題がある。
【0003】
図7に横型バイポーラトランジスタに関し、特に横型PNPTr(L−PNPTrとも記載する)の代表的な構造を示す。このL−PNPTrは特にダブルポリシリコン自己整合(Double Polysilicon self Align)構造のNPNTrを組み込んだ集積回路で良く用いられている。
【0004】
P型半導体基板(P−subとも記載する)151の例えばトランジスタ等の素子を形成する領域にN+埋め込み層(N+BL)152を形成した後にN−epi層153を成長させ、フィールド酸化膜(Field Ox,LOCOS Ox膜)(154)形成後にP−sub151まで達するP+素子分離層155およびN+BL152まで達するN+シンカー156を形成する。N−epi層153をP+素子分離層155で囲みP−sub151と分離することで、L−PNPTrのベース領域が形成される。
【0005】
N−epi層153の表面にはエミッタ(Emitter)およびコレクタ(Collector)形成領域が開口された絶縁膜157が形成され、開口部を覆ってNPNTrのベースポリシリコン(BasePoly)と同時に形成されるエミッタポリシリコン(EmPoly)158、コレクタポリシリコン(Colpoly)159が形成される。
N−epi層153のベース領域内にはEmPoly158からの不純物拡散によってP+Em層(P+エミッタ拡散層)160が形成される。
【0006】
次に、全面に層間絶縁膜166を堆積した後、エミッタポリシリコン(EmPoly)158,コレクタポリシリコン(ColPoly)159、N+シンカー156上にコンタクトホールを開口し、エミッタ電極(Em電極)165、コレクタ電極(Col電極)163を形成する。
このとき、L−PNPTrのベース表面の電位が不安定とならない様に、エミッタ電極165はP+エミッタ拡散層160とコレクタ拡散層(161)間のN−epi層153をカバーするように形成されている。
【0007】
このL−PNPTrのコレクタ電流はエミッタ拡散層160からN−epi層153のベース領域を介してコレクタ拡散層161に流れるが、この他にエミッタ拡散層160からN−epi層153のベース領域を介してP+素子分離層155もしくはP−sub151に至る寄生PNPTrが形成されていて、図7中の矢印で示される方向へ漏れ電流が流れてしまう。
この漏れ電流によりL−PNPTrのhFEが低下してしまうという問題が発生する。また、この漏れ電流があるために、消費電力を増加させ不利になる。
【0008】
この漏れ電流は、エミッタ拡散層160からN−epi層153のベース領域を介してP+素子分離層155もしくはP−sub151に至る寄生PNPTrのhFEに依存し、このhFEを小さくすることによって、漏れ電流を減少させることができる。
上述した寄生PNPTrのhFEを決める要因の一つには、図7に示すフィールド酸化膜(LOCOS Ox)(154)下のN−epi層153の不純物濃度が挙げられる。この濃度を高くすれば、寄生PNPTrのベース濃度が高くすること、つまり、寄生PNPTrのベース電荷Qbが増やすことが出来、その結果として寄生hFEを下げることができる。
【0009】
一般に、抵抗を下げる目的から、N+埋め込み層(ベース埋め込み層、N+BLとも記載する)152は濃度が高く設定してある。そのため、N+埋め込み層152の不純物が基板(P−sub151)表面方向へ拡散し、P型のエミッタ拡散層160、または、P型のコレクタ拡散層161との距離が近づくことによる耐圧の低下等の問題を避けるため、拡散定数の低い元素、例えばSb、As等が、用いられる。
これにより、フィールド酸化膜(154)下のN−epi層153では、フィールド酸化膜(154)下にN−epi層153の濃度に近い領域が残ることになる。このため、寄生PNPTrのベース濃度は低くなり、hFEは高くなってしまう。
しかし、単純にN−epi層153の濃度を上げることは、寄生Tr(トランジスタ)のhFEを下げるだけでなく、本来のL−PNPTrのベース濃度を高くすること、つまりhFEを下げることにもなり、効果がなくなることになる。
【0010】
また、Double Polisilicon Self Align 構造のNPNTrの特性を向上させるためベースポリシリコン(Basepoly)からP+拡散層を浅接合化することが行われている。この場合、コレクタ拡散層161の浅接合化されているため、前述したP−sub151への漏れ電流が増加する傾向になり、L−PNPTrの特性の点では極めて不利になってしまう。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、半導体装置の製造方法に関し、特に横型PNPTrのベース埋め込み層を2重構造としかつ素子分離の絶縁膜と接する構造とすることにより寄生トランジスタの構造を無くし、それに伴うリーク電流を削減する半導体装置の製造方法を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
横型バイポーラトランジスタと縦型バイポーラトランジスタを有する半導体装置の製造方法において、半導体基板内にリンを導入して前記横型バイポーラトランジスタにおける第1の不純物領域と、前記縦型バイポーラトランジスタにおける第2の不純物領域とを形成する工程と、前記第1の不純物領域内に砒素又はアンチモンを導入して第3の不純物領域を形成する工程と、前記第1の不純物領域及び前記第2の不純物領域上にN型エピタキシャル層を形成する工程と、前記N型エピタキシャル層の一部を熱処理して前記半導体基板上にフィールド酸化膜を形成し、該フィールド酸化膜に前記第1の不純物領域を接するように熱処理する工程と、前記フィールド酸化膜の下部の前記半導体基板にボロンを導入し、前記第1の不純物領域と前記第2の不純物領域とを分離する素子分離層を形成する工程と、前記第2の不純物領域にボロンを導入してコレクタ埋め込み層を形成する工程と、前記コレクタ埋め込み層にリンを導入してベース層を形成する工程と、前記ベース層に砒素を導入してベース層取り出し領域を形成する工程と、前記第3の不純物領域上に第4の不純物領域を形成する工程と、前記N型エピタキシャル層上に、CVD法を用いてSiO 2 を形成する工程と、前記SiO 2 を選択的にエッチングし、前記N型エピタキシャル層及び前記コレクタ埋め込み層上に開口部を形成する工程と、前記露出したN型エピタキシャル層上にそれぞれP型不純物を導入したエミッタポリシリコン及びコレクタポリシリコンを形成し、前記コレクタ埋め込み層上にエミッタポリシリコンを形成するとともに、前記ベース層上にコレクタポリシリコンを形成する工程と、各前記ポリシリコンに導入したP型不純物が前記N型エピタキシャル層に拡散するように熱処理し、該N型エピタキシャル層内に前記横型バイポーラトランジスタにおけるP型のエミッタ及びコレクタ領域を形成し、前記コレクタ埋め込み層内に前記横型バイポーラトランジスタにおけるコレクタ取り出し拡散層を形成するとともに、前記ベース層上に前記横型バイポーラトランジスタにおけるエミッタ拡散層を形成する工程と、を具備する半導体装置の製造方法である。
【0019】
したがって、本発明の横型バイポーラトランジスタは、hFEへの影響を少なくして、P+素子分離層もしくはP−subで等価的に構成される寄生PNPTrのhFEを減少させること、つまり、漏れ電流を減少させ、エミッタ電流の利用効率を上げることが可能となる。
【0020】
なお、本発明で用いるN型の層はP−sub上にN−epi層を堆積する一般的なバイポーラトランジスタ製造方法において、縦型のPNPTr(PNPトランジスタ)を形成するときのP+(P型)コレクタ埋め込み層とP−subを分離するN型層を用いることにより実現できる。
また、バイポーラトランジスタとMOSトランジスタを形成するプロセスにおいては、NMOSトランジスタのp−well(ウェル)とP−subを分離するN型層を用いることによっても実現できる。したがって、製造工程数を増加させることなく、高性能の横型バイポーラトランジスタを形成することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態につき図面を参照して説明する。
【0022】
図1に、バイポーラトランジスタの半導体装置に関し、特に横型PNPパイポーラトランジスタ(L−PNPTr)の主要部の断面構造を示す。
P−sub1にN+埋め込み層(N+BL)2とこのN+BL2を取り囲むようにN型の第1の不純物拡散層15が形成されている。このN型の第1の不純物拡散層15の上部にN型のエピタキシャル層(N−epi層)3が堆積されていて、その両端部がフィールド酸化膜(LOCOS Ox;Local Oxidation of Silicon 膜)4で構成されて素子間の分離を行っている。
【0023】
さらにこのフィールド酸化膜4の下側の内周部は上述したN型の第1の不純物拡散層15と接している。また下側の中央部付近にはp+(P型)の不純物で形成されたp+素子分離層5が構成されていて素子分離をより完全なものにしている。
【0024】
N−epi層3内にL−PNPTrのエミッタ(10)とコレクタ(11)を構成するp+(P型)不純物領域10,11が形成されていて、コレクタ(11)がエミッタ(10)の両端に構成され、実際はエミッタ(10)で囲まれたパターン形状になっている。
図1中、N−epi層(3)内でコレクタ(11)とベース(6)間はフィールド酸化膜(LOCOS Ox)4で構成されて分離されると共にベース(6)−コレクタ(11)間の耐圧を向上させている。
【0025】
+BL(N+埋め込み層)2とこれを取り囲むN型の第1の不純物拡散層15にN−epi層3を介してN+領域のN+シンカー6が構成されベース取り出し電極に用いられる。
【0026】
エミッタとコレクタ拡散層(10,11)上にポリシリコン膜の電極(8,9)がそれぞれ堆積され、さらにAl等の電極膜のエミッタ電極12やコレクタ電極13構成されている。またベース電極取り出し用N+領域(N+シンカー6)上にも同様にAlなどの電極膜で形成されたベース電極14が構成されている。
【0027】
このように、本発明の半導体装置のL−PNPTrはN+BL2をN型の第1の不純物拡散層15で取り囲むと共にフィールド酸化膜4に接するよう構成していて、フィールド酸化膜(LOCOS Ox)4とN+BL2の間隙16をなくすることにより、寄生PNPトランジスタのhFEを小さくし、これに伴うリーク電流の発生を防止できる。
【0028】
次に、他の実施の形態である半導体装置の製造方法について図2と3を参照しながら説明する。
例えばP型のシリコン<100>基板(P−sub34)上に330nmの絶縁膜例えば、SiO2膜35を熱酸化により形成する。この後、(フォト)レジスト膜を全面に塗布し、このレジスト膜を素子形成領域に対応してパターニングし、SiO2膜35を開口し開口部を形成する。
【0029】
SiO2膜35の開口部を通してリンイオンp+を、例えばイオン注入エネルギー300kevでイオン注入し、ドーズ量1×1012〜1×1014個/cm2をP−sub34へ導入し、第1の不純物拡散層(36a、36b)を形成する。
【0030】
なお、この第1の不純物拡散層(36a、36b)の不純物は後に形成する第2の不純物拡散層38の不純物よりも拡散定数が大きく、またその濃度は低くなるように形成する。その後、レジストパターンを除去し、さらに別のレジストパターン(図示せず)を形成し、SiO2膜35をRIE( Reactive Ion Etching )法を用いて除去する。
【0031】
次に、例えば、酸化アンチモン(Sb23)を固体拡散源とした気相拡散法を用いて、1200℃、約1時間の条件で第2の不純物拡散層38である埋め込み層を形成する。この埋め込み層(38)は例えばシート抵抗が20〜50Ω/□、深さ1〜2μm程度にしてある。
【0032】
この際、P−sub34は露出表面から約50nmの深さで酸化され、この露出表面上に約100nm程度の膜厚のSiO2膜が形成される。このSiO2膜と上述した埋め込み層(領域)(38)以外の表面に存在するSiO2膜35をフッ酸等を用いたウエットエッチング法で除去し、その後従来のエピタキシャル技術により、抵抗率0.3〜5Ωcm、厚さ0.7〜2μmのN型のエピタキシャル層(N−epi層)39を堆積する。
【0033】
次に、通常行われるリセスドLOCOS法により、400〜1500nm程度のフィールド酸化膜40を形成し、850〜900℃の熱酸化により厚さ15〜50nmの酸化膜(SiO2膜47)等を堆積する。その後、酸化膜の加工や不純物拡散等を用いて種々の素子を形成することができる。
【0034】
このように、N型層の第1の不純物拡散層(36a,36b)を、N+の埋め込み層である第2の不純物拡散層38と同じ大きさ、もしくはそれ以上に大きさでイオン注入または拡散して、N+の埋め込み層を覆うように形成している。
また、この第1の不純物拡散層(36a,36b)を形成する際、第2の不純物拡散層38の不純物よりも拡散定数の大きい元素を用いることにより、第1の不純物拡散層を構成する不純物を上方拡散することにより、フィールド酸化膜の下部のN−epi層39の不純物濃度をあげることが可能となる。
【0035】
上述した第1と第2の不純物拡散層(36a,36b,38)を形成するための不純物として、As,SbやP等があり、例えば900℃における拡散係数(D)はそれぞれ、
As ;√D=〜4×10-3(μm/hour1/2
Sb ;√D=〜6×10-3(μm/hour1/2
P ;√D=〜2×10-2(μm/hour1/2、Cs=1019cm-3
であり、一般に用いられるN+埋め込み層(第2の不純物拡散層38)の不純物、SbやAsに対して、N層の第1の不純物拡散層(36a,36b)をリンPで形成すれば良い。
【0036】
このとき、N層の第1の不純物拡散層(36a、36b)の上方拡散は、N−epi層39の厚さが十分あること、また不純物濃度を低くすることにより、表面まで達しない。
この結果、単純にN−epi層39の不純物濃度を上げる必要が無い場合に有効であり、種々の素子を形成するとき電気的特性や耐圧の劣化を防止できる。
【0037】
実施例1
次に、本発明の実施例であるバイポーラトランジスタの半導体装置の製造方法について図を参照しながら説明する。
図2(a)と図2(b)、図3(c)と図3(d)、図4(e)と図4(f)にNPNTr(NPNトランジスタ)、L−PNPTr(横型PNPトランジスタ)とV−PNPTr(縦型PNPトランジスタ)で構成される半導体装置の製造工程を示す。
【0038】
図2(a)に示すように、P型のシリコン<100>基板(P−sub)(34)上に330nmのSiO2膜35を熱酸化により形成する。この後、フォトレジスト膜を全面に塗布し、このフォトレジストにNPNTr形成領域31、L−PNPTr形成領域32とV−PNPTr形成領域33の一部をパターニングしてSiO2膜35開口し開口部を形成する。
【0039】
SiO2膜35の開口部を通してリンイオンp+をイオン注入エネルギー300kev、ドーズ量1×1012〜1×1014個/cm2の条件でイオン注入し、V−PNPTrのN型の埋め込み領域(第1の不純物拡散層36a)、及びL−PNPTrに対しては後工程で形成されるベース埋め込み領域と重なるN型の第1の不純物拡散層36bを形成する。
ここでN型の第1の不純物拡散層36a,36bにイオン注入した不純物の拡散定数(D)は、例えば900℃において、√D=〜2×10-2(μm/hour1/2)であり、他の不純物SbやAsに比べると大きい。
【0040】
なお、このN型の第1の不純物層36a、36bの不純物は後に形成するベース埋め込み層38の不純物よりも拡散定数が大きく、またその濃度は低くなるように形成する。その後、レジストパターンを除去し、さらに別のレジストパターン(図示せず)を用いて、NPNTr形成領域31のコレクタ埋め込み層(第2の不純物拡散層)37、L−PNPTr形成領域のベース埋め込み層(第2の不純物拡散層)38以外の領域に堆積されているSiO2膜35をRIE( Reactive Ion Etching )法を用いて除去する。
【0041】
次に、図2(b)に示すように、酸化アンチモン(Sb23)を固体拡散源とした気相拡散法を用いて、1200℃、約1時間の条件でNPNTrのコレクタ埋め込み層37,及びL−PNPTrのベース領域のベース埋め込み層(38)を形成する。このコレクタ埋め込み層(37),及びL−PNPTrのベース埋め込み層(第2の不純物拡散層38)は例えばシート抵抗が20〜50Ω/□、深さ1〜2μm程度にしてある。
ここで用いた不純物アンチモンSbの拡散定数(D)は、例えば900℃において、√D=〜6×10-3(μm/hour1/2)であり他の不純物リンPに比べると小さく、上方へ拡散する早さがリンPに比べて遅い。そのため熱処理などにより加熱されたとき、N型の埋め込み層である第1の不純物拡散層36aがベース埋め込み層(38)より早く拡散してN−epi層(39)中にまで広がっている。
【0042】
この際、P−sub34は露出表面から約50nmの深さで酸化され、この露出表面上に約100nm程度の膜厚のSiO2膜35が形成される。このSiO2膜と上述したNPNTr形成領域のコレクタ埋め込み層(37)、L−PNPTr形成領域のベース埋め込み層(38)の開口部を形成したSiO2膜35をフッ酸等を用いたウエットエッチング法で除去し、その後従来のエピタキシャル技術により、抵抗率0.3〜5Ωcm、厚さ0.7〜2μmのN型のエピタキシャル層(N−epi層)39を堆積する。
【0043】
次に、図3(c)に示すように、通常行われるリセスドLOCOS法により、400〜1500nm程度のフィールド酸化膜(LOCOS Ox)40を形成する。その後、30nm程度のSiO2膜を熱酸化により形成し、リンイオンP+をイオン注入エネルギー180kev、ドーズ量1×1014〜1×1016個/cm2の条件でイオン注入し、900〜1000℃、30分程度の熱拡散によりNPNTrのコレクタ取り出し部、L−PNPTrのベース取り出し部にそれぞれN+シンカー41,42を形成する。
【0044】
その後、ボロンイオンB+をイオン注入しP+素子分離層43、及びV−PNPTrのコレクタ埋め込み層44を形成し、さらにリンイオンP+をイオン注入して、V−PNPTrのベース層47、また砒素イオンAs+をイオン注入してV−PNPTrのベース層取り出し領域46をそれぞれ形成する。
【0045】
次に、SiO2膜を除去し、再度850〜900℃の熱酸化により厚さ15〜50nmの酸化膜を形成し、その後CVD法を用いて全面に50〜200nmのSiO2膜47を成膜する。
【0046】
図3(d)に示すように、レジストマスクを用いてRIE法によりSiO2膜47を窓開けし、NPNTrのベース領域開口部(48)とL−PNPTrのエミッタ領域開口部(49)及びコレクタ領域開口部(50)、V−PNPTrのエミッタ領域開口部(51)及びコレクタ領域開口部(52)を形成した後、全面にCVD法により150〜300nmのポリシリコン膜(polySi)53を堆積する。
【0047】
さらに図4(e)に示すように、全面にBF2イオンをイオン注入エネルギー30〜70kev、ドーズ量1×1015〜1×1016個/cm2の条件でイオン注入する。その後、レジストパターンを用いて、ポリシリコン膜(polySi膜)53をCl2/CH22/SF6ガス系のエッチングガスでドライエッチングし、NPNTrのベースポリシリコン54、L−PNPTrのエミッタポリシリコン55、コレクタポリシリコン56さらにV−PNPTrのエミッタポリシリコン57、コレクタポリシリコン58を形成する。そして全面に膜厚が約400nmのSiO2(膜)59をCVD法を用いて形成する。
【0048】
その後、図4(f)に示すように、一般的なダブルポリシリコン構造のNPNTrの製造方法における熱処理によって、ポリシリコン膜(53)内のP型不純物がN−epi層(39)内へ拡散し、NPNTrのグラフトベース領域70、L−PNPTrのエミッタ拡散層71、コレクタ拡散層72またV−PNPTrのエミッタ拡散層76,コレクタ取り出し拡散層74をそれぞれ形成する。
そして電極配線層を堆積し加工した後層間絶縁膜などを形成して最終的に、NPNTr65、L−PNPTr66,V−PNPTr67が形成される。
【0049】
本実施例のL−PNPTrの製造方法では、ベース埋め込み層(第2の不純物拡散層)38とフィールド酸化膜40の間の領域において、N型の第1の不純物拡散層36aから基板表面方向へN型の不純物が拡散するため、N型不純物の濃度を高くすることができる。その結果、L−PNPTrのエミッタ拡散層71からN−epi層39のベース領域を介してP+素子分離層43もしくはP−sub34に至る寄生トランジスタのhFEを小さくすること、つまりエミッタ拡散層71からN−epi層39のベース領域を介してP+素子分離層43へ流れる漏れ電流を減少させ、エミッタ電流の利用効率を上げることが可能となる。
【0050】
また、L−PNPTrのアクティブ領域でN型の不純物拡散層36aからの拡散は、不純物濃度を低くしてあること、及び、この領域でのN−epi層39の厚さが、フィールド酸化膜40の下の領域よりも厚くなっていることもあり、L−PNPTrのアクティブ領域への影響は少なくなる。
このため、本来のL−PNPTrのベース濃度への影響は少なく、結果として、単純にN−epi層39の濃度を上げた場合のような、hFEの低下は生じないだけでなく、エミッタ、またはコレクタとベースとの耐圧が大きく低下する等の特性上の問題も生じにくい。
【0051】
実施例2
次に、本発明の実施例であるL−PNPトランジスタを有するBiCMOSトランジスタの半導体装置の製造方法について図5と図6を参照しながら説明する。図5(a)に示すように、p型のシリコン<100>基板(P−sub)104に330nmのSiO2膜105を熱酸化により形成する。NMOSTr形成領域103、及びL−PNP形成領域102のSiO2膜105をレジストパターンを用いて開口し、開口部を通してリンイオンp+を300〜600kev、1×1012〜1×1014個/cm2の条件でイオン注入し、NMOSTrのp−well106b及び、L−PNPTrに対して後工程で形成されるベース埋め込み層と重なるN型の第1の不純物拡散層106aを形成する。
【0052】
上述した第1の不純物拡散層106aの不純物は、後に形成する(ベース)埋め込み層である第2の不純物拡散層108の不純物よりも拡散定数が大きいものを選択し、熱処理するため第1の不純物拡散層106aの濃度は低くなるように形成する。
次に、レジストパターンを除去する。また、別のレジストパターンを塗布し所定のパターンに加工して、L−PNPTrのベース埋め込み層(108)以外のSiO2膜105をRIE法により除去する。
【0053】
その後、図5(b)に示すように、1200℃程度で酸化アンチモンSbO3を固体拡散源としたアンチモンSbを気相拡散法を用いて、L−PNPTrのベース埋め込み層(第2の不純物拡散層)108を形成し、SiO2膜105をフッ酸等を用いたウエットエッチングで除去し、1〜5Ωcm、0.7〜2.0μmのN−epi層109を堆積する。
【0054】
続いて、図6(c)に示すように、通常行われるリセスドLOCOS( recessed LOCOS )法を用いて400〜1500nm程度のフィールド酸化膜(LOCOS Ox)110を形成する。その後、30nm程度のSiO2膜を熱酸化により形成し、リンイオンp+を30〜180kev、ドーズ量1×1014〜1×1016個/cm2の条件でイオン注入する。
【0055】
イオン注入後1000℃、30分程度で熱拡散し、L−PNPTrのベース取り出し部にN+シンカー112を形成する。その後、ボロンをイオン注入してp+素子分離層113を形成し、素子間の電気的アイソレーションを良くする。 続いて、ボロンB+、BF2等のイオンをイオン注入法を用いて、NMOSTrのp−well114を形成する。
次に、SiO2膜を除去し、再度850〜900℃の熱酸化によって、厚さ15〜50nmのゲート酸化膜(Gate Ox)117を形成する。
【0056】
その後、図6(d)に示すように、一般的なBiCMOSの工程におけるL−PNPTr、NMOSTrの形成工程を経て、L−PNPTr128、NMOSTr129を形成する(ここでは詳細な説明は省略する)。
【0057】
なお、上述したように実施例1では、L−PNPTr領域に導入するN型の第2の不純物拡散層をV−PNPTrのコレクタ埋め込み層の分離領域と兼用していたが、本実施例2で示したように、バイポーラトランジスタとMOSトランジスタを形成する製造工程(プロセス)の場合、NMOSTrのp−wellとP−subを分離するN型層と兼用することもできる。
またL−PNPTr領域に、実施例1におけるN型の第1の不純物拡散層36aに相当するN型の不純物拡散層106aが形成されるために、実施例1と同様の効果を得ることができる。
【0058】
さらに、上述した実施例1,2は共にL−PNPTrをリンイオンp+をポリシリコンから拡散して、エミッタ及びコレクタ拡散層を形成しているが、本発明の主旨はこれに限らず、例えばPMOSTrのソース/ドレインのイオン注入により、エミッタ及びコレクタ拡散層を形成することもできる。
【0059】
【発明の効果】
従って、本発明で用いるN型の層は、P−sub上にN−epi層を堆積する一般的なバイポーラトランジスタの製造方法において、縦型のPNPトランジスタを形成するときP+(P型)コレクタ埋め込み層とP−subを分離するN型層を用いることによっても実現できるため、新規な工程を追加することなく本発明を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る半導体装置の概略断面構造図である。
【図2】本発明の実施例に係るバイポーラトランジスタの半導体装置の製造方法を示す概略断面構造図である。
【図3】本発明の実施例に係るバイポーラトランジスタの半導体装置の製造方法を示す概略断面構造図である。
【図4】本発明の実施例に係るバイポーラトランジスタの半導体装置の製造方法を示す概略断面構造図である。
【図5】本発明の実施例に係るBiMOSトランジスタの半導体装置の製造方法を示す概略断面構造図である。
【図6】本発明の実施例に係るBiMOSトランジスタの半導体装置の製造方法を示す概略断面構造図である。
【図7】従来例のバイポーラトランジスタの半導体装置の概略断面構造図である。
【符号の説明】
1,34,104,151…P−sub(シリコン<100>基板)、2,152…N+埋め込み層(N+BL)、3,39,109,153…N−epi層、4,40,110,154…フィールド酸化膜(LOCOS Ox)、5,43,113,155…不純物層(P+素子分離層)、6,41,42,112,156…N+シンカー(ベース)、7,35,59,105…SiO2膜、10,73…エミッタ(P+不純物領域、エミッタ拡散層)、11,72,161…コレクタ(P+不純物領域、コレクタ拡散層)、15,36a,36b,106a,106b…第1の不純物拡散層、37,38,108…第2の不純物拡散層(ベース埋め込み層、(NPNTr)コレクタ埋め込み層)、53…ポリシリコン膜(polySi膜)、70…グラフトベース、160…(p+)エミッタ拡散層

Claims (1)

  1. 横型バイポーラトランジスタと縦型バイポーラトランジスタを有する半導体装置の製造方法において、
    半導体基板内にリンを導入して前記横型バイポーラトランジスタにおける第1の不純物領域と、前記縦型バイポーラトランジスタにおける第2の不純物領域とを形成する工程と、
    前記第1の不純物領域内に砒素又はアンチモンを導入して第3の不純物領域を形成する工程と、
    前記第1の不純物領域及び前記第2の不純物領域上にN型エピタキシャル層を形成する工程と、
    前記N型エピタキシャル層の一部を熱処理して前記半導体基板上にフィールド酸化膜を形成し、該フィールド酸化膜に前記第1の不純物領域を接するように熱処理する工程と、
    前記フィールド酸化膜の下部の前記半導体基板にボロンを導入し、前記第1の不純物領域と前記第2の不純物領域とを分離する素子分離層を形成する工程と、
    前記第2の不純物領域にボロンを導入してコレクタ埋め込み層を形成する工程と、
    前記コレクタ埋め込み層にリンを導入してベース層を形成する工程と、
    前記ベース層に砒素を導入してベース層取り出し領域を形成する工程と、
    前記第3の不純物領域上に第4の不純物領域を形成する工程と、
    前記N型エピタキシャル層上に、CVD法を用いてSiO 2 を形成する工程と、
    前記SiO 2 を選択的にエッチングし、前記N型エピタキシャル層及び前記コレクタ埋め込み層上に開口部を形成する工程と、
    前記露出したN型エピタキシャル層上にそれぞれP型不純物を導入したエミッタポリシリコン及びコレクタポリシリコンを形成し、前記コレクタ埋め込み層上にエミッタポリシリコンを形成するとともに、前記ベース層上にコレクタポリシリコンを形成する工程と、
    各前記ポリシリコンに導入したP型不純物が前記N型エピタキシャル層に拡散するように熱処理し、該N型エピタキシャル層内に前記横型バイポーラトランジスタにおけるP型のエミッタ及びコレクタ領域を形成し、前記コレクタ埋め込み層内に前記横型バイポーラトランジスタにおけるコレクタ取り出し拡散層を形成するとともに、前記ベース層上に前記横型バイポーラトランジスタにおけるエミッタ拡散層を形成する工程と、
    を具備する半導体装置の製造方法。
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