JPH07245313A - バイポーラトランジスタの製造方法 - Google Patents

バイポーラトランジスタの製造方法

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JPH07245313A
JPH07245313A JP3276494A JP3276494A JPH07245313A JP H07245313 A JPH07245313 A JP H07245313A JP 3276494 A JP3276494 A JP 3276494A JP 3276494 A JP3276494 A JP 3276494A JP H07245313 A JPH07245313 A JP H07245313A
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bipolar transistor
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JP3276494A
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Yoshihiko Nagayasu
芳彦 長安
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Fuji Electric Co Ltd
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Fuji Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】外部ベース領域をもつバイポーラトランジスタ
において、エミッタ領域、内部ベース領域および外部ベ
ース領域を自己整合することにより、電流増幅率のバラ
ツキを低減する。 【構成】第一導電型半導体層31の上に、窒化膜を被着
し、その端をマスクとして第二導電型の外部ベース領域
37を形成する。その外部ベース領域の表面上に厚い酸
化膜44を形成し、窒化膜を除去して、厚い酸化膜44
の開口部46から第二導電型の内部ベース領域35を形
成する。同じ開口部46上に第一導電型不純物をドープ
した多結晶シリコンを堆積しエミッタ電極40とする。
エミッタ電極40から第一導電型不純物を拡散させてエ
ミッタ領域36を形成する。三つの領域が自己整合し、
フォトリソグラフィ時のプロセス条件等に依存しない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高速動作をするバイポ
ーラトランジスタ、特に高密度集積回路内の外部ベース
領域をもつバイポーラトランジスタおよびそのようなバ
イポーラトランジスタを含むBi−CMOS素子の製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図6は従来技術による高速、高密度のバ
イポーラ集積回路におけるnpnトランジスタ部分の代
表的な構造の斜視断面図である。図の上部に示したよう
にエミッタ金属電極11、ベース電極12およびコレク
タ電極13はストライプ状に構成するのが普通であり、
内部構造は図の下部の断面で説明する方が便利であるの
で以後は断面で説明する。
【0003】半導体のp型サブストレート1上のn型半
導体層3の表面層の一部にp型の内部ベース領域5が形
成され、その内部ベース領域5に接続してその外側に外
部ベース領域7が形成されている。そして、内部ベース
領域5の表面層の一部にn型のn型エミッタ領域6が形
成されている。2はn型不純物を拡散して形成したn型
埋め込み領域、また4はこのnpnトランジスタを他の
素子から分離するp型アイソレーションである。そして
n型エミッタ領域6の表面に接触して、多結晶シリコン
からなるエミッタ電極10が設けられている。また外部
ベース領域7の表面上にはベース電極12が設けられて
いる。外部ベース領域7から離れたn型半導体層3の表
面層にn型の不純物を導入してn型コレクタ領域9が形
成されていて、n型コレクタ領域9の表面にはコレクタ
電極13が設けられている。エミッタ電極10の上に、
エミッタ金属電極11が設けられている。14、15は
それぞれ酸化膜、PSG(燐ガラス)である。
【0004】図6のnpnトランジスタの製造方法を図
7(a)ないし(d)および図8(a)ないし(b)に
示す。以下図によって製造方法を順に説明する。p型サ
ブストレート1の表面の一部にn型埋め込み領域2とな
るn型不純物を導入し、そのp型サブストレート1上の
全面にn型半導体層3をエピタキシャル成長で積層す
る。さらにそのn型半導体層3の表面の一部にp型不純
物を導入し、それらを熱拡散してn型埋め込み領域2お
よびp型アイソレーション4を形成する[図7
(a)]。次に、n型半導体層3の表面に薄い酸化膜1
4を形成し、フォトレジスト17をマスクとして薄い酸
化膜14の一部を除去して開口部16を設ける。同じく
フォトレジスト17をマスクとしてp型不純物のイオン
18の注入および熱処理により、内部ベース領域5を形
成する[同図(b)]。この際、熱処理前にフォトレジ
スト17を除去する必要がある。続いてp型サブストレ
ート1とこの上に積層されたn型半導体層3からなるシ
リコン基板8の表面全面に多結晶シリコンを堆積し、n
型不純物をイオン注入した後、フォトエツチング技術に
より内部ベース領域5の上部のみに前記多結晶シリコン
を残してエミッタ電極10とする。他の多結晶シリコン
は除去し、さらに熱処理してエミッタ電極10からの拡
散によりn型エミッタ領域6を形成する[同図
(c)]。この段階では、内部ベース領域5、n型エミ
ッタ領域6ともに比較的浅い拡散層からなっている。次
にフォトレジスト19を塗布、パターニングし、このフ
ォトレジスト19とエミッタ電極10をマスクとしたp
型不純物のイオン20の注入、熱処理により、外部ベー
ス領域7を形成する[同図(d)]。外部ベース領域7
となる部分の表面にも薄い酸化膜14が有るが不純物の
イオン20はこの酸化膜14を通して注入される。この
時の熱処理により、内部ベース領域5、n型エミッタ領
域6ともに、ほぼ設計値通りの拡散深さとなる。さらに
外部ベース領域7と離れたn型半導体層3の表面層にフ
ォトレジス21をマスクとしてn型不純物イオン22を
注入、熱処理しn型コレクタ領域9を形成する[図8
(a)]。最後にこのシリコン基板8上にPSG15を
堆積し、厚くなった酸化膜14とPSG15をフォトエ
ツチング技術により選択的に開口して、エミッタ金属電
極11、ベース電極12、コレクタ電極13の金属電極
を設けて完成する[同図(b)]。
【0005】以上の工程において内部ベース領域5は、
酸化膜14に開口部16を設ける際のフォトレジスト1
7をマスクとしてイオン注入して形成された。すなわち
実質上は酸化膜の開口部16から不純物イオンを注入し
たのと同じである。一方n型エミッタ領域6は、同じ開
口部16の上に形成した不純物をドープされた多結晶シ
リコンからなるエミッタ電極10からの固相拡散により
形成された。従って、内部ベース領域5とn型エミッタ
領域6とは酸化膜の同一開口部16を通して拡散してい
るため、n型エミッタ領域6と内部ベース領域5との間
の距離は一義的に決定される。すなわちその距離は拡散
条件、例えば不純物濃度や拡散温度、時間によって決め
られ、開口部16の大きさや位置等には依存しない。こ
の状態を自己整合しているといい、このような方法は、
開口部16を加工するときのフォトエツチング工程のプ
ロセス条件などの影響を受けにくいため、特性の均一な
バイポーラトランジスタができるので、高品質の集積回
路の製造に適した方法として一般に広く採用されてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来のバイポー
ラトランジスタの製造方法では、n型エミッタ領域6と
内部ベース領域5とは自己整合している。しかし、多結
晶シリコンのエミッタ電極10と酸化膜の開口部16と
は別の加工となるので、n型エミッタ領域6、内部ベー
ス領域5と外部ベース領域7とは自己整合してはいな
い。図9に酸化膜の開口部16と多結晶シリコンのエミ
ッタ電極10との配置および内部ベース領域5、n型エ
ミッタ領域6と外部ベース領域7の位置関係を要部拡大
断面図で示した。図9の開口部16の端から多結晶シリ
コンのエミッタ電極10の端迄の距離aを以後外部ベー
ス重なり量と呼ぶことにする。このaが変われば、n型
エミッタ領域6と外部ベース領域7との距離が変わるこ
とになる。このaの変動要因としては、(1)エミッタ
電極10と開口部16とのマスクずれ(マスク合わせ精
度)、と(2)多結晶シリコン電極10の加工精度とが
考えられる。要因(2)は図9の開口部16とエミッタ
電極10のパターン形成の際、エッチング液の濃度、温
度、時間などのフォトエツチング工程におけるプロセス
条件の変動により、距離aが変動するものである。
【0007】図10は、図9の外部ベース重なり量aと
トランジスタの電流増幅率hFEとの関係をn型エピタキ
シャル層3におけるA、B、C、Dの4種の異なる不純
物濃度をパラメータとして示す実験データである。横軸
を外部ベース重なり量a、縦軸は電流増幅率hFEとして
対数目盛りで示した。この図は、aが0.2μmずつ異
なる毎に、トランジスタの電流増幅率が約2.5倍も変
わることを示している。この実験データは、開口部16
の両側で外部ベース重なり量aを変えた場合であるが、
上記の要因(1)のマスクずれの場合にも電流増幅率が
影響されることは容易に察せられる。
【0008】図10に示したようにバイポーラトランジ
スタの電流増幅率(hFE)は、上記の距離aに強い依存
性があり、その距離aが少し変わるだけで大きく変わる
ので、デバイス特性を決める重要なパラメータがフォト
エツチング工程でのプロセス条件の変動などに大きく左
右されることになる。ある集積回路を試作しその中のn
pnトランジスタの電流増幅率のバラツキを調べたとこ
ろ、2〜3倍におよぶものが有った。
【0009】上記の問題は、内部ベース領域と外部ベー
ス領域とをもつバイポーラトランジスタ全体にかかわる
問題であって、個別のトランジスタのみでなくバイポー
ラ集積回路内のそのようなトランジスタや、CMOS素
子と同一チップ上にバイポーラトランジスタを集積した
いわゆるBi−CMOS素子内のそのようなトランジス
タにも共通の問題である。
【0010】とくにBi−CMOS素子の場合は、製造
工程の長さがバイポーラトランジスタのプロセス分とC
MOS素子のプロセス分と合計に近くなり非常に長いと
いう別の問題もあつた。本発明の目的は、上記の問題を
解決し、特性がプロセス条件の変動に大きく左右され
ず、均一な、また製造の容易なバイポーラトランジスタ
の製造方法を提供することにある。
【0011】またとくに、Bi−CMOS素子の場合に
は、工程の長さをできるだけ短くできる製造方法を提供
しようとするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する手段
としては、従来技術では内部ベース領域とエミッタ領域
だけが自己整合していたが、内部ベース領域、エミッタ
領域、外部ベース領域の三つが互いに自己整合すればよ
い。そのためのバイポーラトランジスタを製造する方法
としては、第一導電型半導体層の一主表面の一部に酸化
されにくい薄膜を被着する第一の工程と、その酸化され
にくい薄膜を一部のマスクとして第二導電型不純物をイ
オン注入して外部ベース領域を形成する第二の工程と、
熱酸化により半導体基板の表面上に厚い酸化膜を形成す
る第三の工程と、前記薄膜を除去した第一導電型半導体
層の表面層に厚い酸化膜をマスクとして第二導電型不純
物をイオン注入して内部ベース領域を形成する第四の工
程と、内部ベース領域の表面上に第一導電型不純物を含
む多結晶シリコン層を堆積し、熱処理してエミッタ領域
を形成する第五の工程と、外部ベース領域から離れた第
一導電型半導体層の表面層の一部に第一導電型の不純物
の導入を行う第六の工程とを順次行うものとする。その
後の拡散熱処理時に生じたイオン注入領域の上の酸化膜
の一部に穴を明け多結晶シリコン又は金属膜を蒸着し、
パターン形成する工程は従来通りでよい。
【0013】酸化されにくい薄膜は例えば窒化シリコン
膜が用いられる。また、Bi−CMOS素子の場合に
は、バイポーラトランジスタの外部ベース領域とCMO
S部分のp型フィールド領域、またそれぞれの厚い酸化
膜とフィールド酸化膜、多結晶シリコンのエミッタ電極
とゲート電極、n+ コレクタ領域とソース・ドレイン領
域とをそれぞれ同時に形成するものとする。
【0014】
【作用】上記の製造工程の第一の工程では、酸化されに
くい薄膜により内部ベース領域となる領域が規定され
る。第二の工程では、外部ベース領域が形成される。第
三の工程では内部ベース領域形成のためのイオン注入の
マスクとなる酸化膜が形成される。第四の工程では内部
ベース領域が形成される。第五の工程で形成される多結
晶シリコン層は、エミッタ領域を形成するための拡散源
とエミッタ電極とを兼ねるものである。第六の工程は不
純物の導入により、コレクタ領域が形成される。
【0015】上記の手段を講じれば、最も重要な寸法で
ある第二導電型の外部ベース領域の内側の寸法は、その
イオン注入の前に被着してマスクとした酸化されにくい
薄膜、例えば窒化シリコン膜の形状によって決まる。一
方第二導電型の内部ベース領域および第一導電型のエミ
ッタ領域は、窒化シリコン膜を除去した部分から導入さ
れるので、それらの寸法はやはり窒化シリコン膜の形状
によって決まる。すなわち、これら三つの領域は自己整
合していることになる。従って、従来のエミッタ電極な
どの加工精度などのようにプロセス条件の変動に影響さ
れることはなく、特性の均一なバイポーラトランジスタ
が得られる。
【0016】Bi−CMOS素子の場合には、バイポー
ラトランジスタの外部ベース領域とCMOS部分のp型
フィールド領域を同時に形成したように、バイポーラト
ランジスタの製造工程をCMOS素子の製造工程として
も利用することで工程の増加が最小限に抑えられる。
【0017】
【実施例】以下、図を引用して本発明の実施例について
述べる。図1は本発明の製造方法にかかる高速、高密度
のバイポーラ集積回路内のnpnトランジスタ部分の断
面を示したものである。p型アイソレーションで分離さ
れているnpnトランジスタを例に取り上げた。p型サ
ブストレート31上に一部n型埋め込み領域32を介し
てn型半導体層33が積層され、周囲に素子分離のため
のp型アイソレーション34が設けられている。n型半
導体層33の一部の表面層にリング状の(従って断面図
では二つの)p型の外部ベース領域37が形成され、そ
の外部ベース領域37の表面には厚い酸化膜44が形成
されている。外部ベース領域37に接してその内側には
厚い酸化膜44をマスクとして形成されたやはりp型の
内部ベース領域35が形成されている。厚い酸化膜44
の開口部46の上にはn型不純物をドープされた多結晶
シリコンからなるエミッタ電極40が設けられていて、
そのエミッタ電極40の下の内部ベース領域35の表面
層にn型エミッタ領域36が形成されている。外部ベー
ス領域37から離れたn型半導体層33の表面層にn型
コレクタ領域39が形成されていて、エミッタ電極4
0、外部ベース領域37およびn型コレクタ領域39の
表面上にはそれぞれ金属膜のエミッタ金属電極41、ベ
ース電極42、コレクタ電極43が設けられている。
【0018】酸化膜44の開口部46には以前に開口部
より少し大きい窒化シリコン膜が被着されていて、その
窒化シリコン膜をマスクとして外部ベース領域37が形
成されており、半導体基板38を熱酸化して窒化膜以外
の部分に厚い酸化膜を形成した後、窒化シリコン膜を除
去して厚い酸化膜44をマスクとして内部ベース領域3
5とn型エミッタ領域36とが形成されている。従って
外部ベース領域37はn型エミッタ領域36、内部ベー
ス領域35と自己整合している。
【0019】図1の構成にすれば、先に述べたようにバ
イポーラトランジスタの重要な特性である電流増幅率に
大きな影響を与えるn型エミッタ領域36、内部ベース
領域35と外部ベース領域37とが自己整合しているの
で、開口部46や多結晶シリコンのエミッタ電極40の
加工精度には依存せず、マスク材料やエッチング液の濃
度、温度など、フォトエツチング工程のプロセス条件の
変動に左右されない、特性の均一な、作りやすい半導体
素子となる。
【0020】図1の構造のnpnトランジスタを含む集
積回路を試作したところ、トランジスタの電流増幅率の
バラツキが図6の従来のものでは2〜3倍の変動バラツ
キが有ったものが、10%以内のバラツキに抑えること
が可能となり、歩留りの大幅な改善がなされた。以前に
述べた電流増幅率を変動させる要因のうちマスクずれの
ひどい場合は、耐圧の低下も見られたが、そのようなこ
ともなくなった。
【0021】図2(a)ないし(d)および図3(a)
ないし(d)は、本発明のバイポーラトランジスタの製
造方法による製造工程を工程順に便宜的に二つの図に分
けて断面図で模式的に示したものである。また、図2、
3はバイポーラ集積回路内のアイソレーションで分離さ
れているnpnトランジスタの例である。以下、図に基
づいて製造工程を順に説明する。比抵抗0.03オーム
cmのp型サブストレート31の表面の、n型埋め込み
領域32を形成する部分にn型不純物をイオン注入し、
そのp型サブストレート31の表面全面に厚さ10μ
m、比抵抗3オームcmのn型半導体層33をエピタキ
シャル成長により積層する。さらに、このnpnトラン
ジスタを他のデバイス部分と分離する必要の有る場合
は、そのn型半導体層33の表面に選択的にp型不純物
をイオン注入した後、熱処理してp型アイソレーション
34を形成する[図2(a)]。次に、この半導体基板
38の表面に例えば厚さ35nmの薄い酸化膜50を熱
酸化により形成し、その上に減圧CVD(化学気相蒸着
法)法によりにより厚さ150nmの窒化シリコン膜を
堆積する。この窒化シリコン膜をフォトエツチング技術
により、エミッタ領域を形成する部分47のみを残して
除去する[同図(b)]。点線電流示すフォトレジスト
48を塗布し、外部ベース領域37となる部分のパター
ニングを行う。この時、窒化シリコン膜部分47上のフ
ォトレジスト48は窒化シリコン膜部分47の両端より
も少し内側にするか、若しくは窒化シリコン膜部分47
上にはフォトレジスト48は残さないようにして窒化シ
リコン膜部分47の端をマスク端としてp型不純物のイ
オン49を注入する。p型不純物のイオン49の注入条
件としては、例えばBF2 (二フッ化ホウ素)のイオン
を加速電圧50keV(キロエレクトロンボルト)でド
ーズ量5×1013/cm2 で行うか又は、B(ホウ素)
のイオンを10keVで行う。イオン注入後、フォトレ
ジスト48の除去に続いて熱処理を行えば、外部ベース
領域37が形成される[同図(c)]。次に熱酸化を行
い、厚さ400nmの厚い酸化膜44を形成する。この
時、窒化シリコン膜部分47の上下には殆ど酸化膜は成
長しないが、窒化シリコン膜部分47の外周付近の窒化
シリコン膜の下のn型半導体層33の表面は少し酸化さ
れるので、図に描いたように、窒化シリコン膜部分47
の周囲が少し持ち上げられたような形になる。また外部
ベース領域37の拡散深さが少し深くなる[同図
(d)]。窒化膜シリコン膜部分47と薄い酸化膜50
を除去して、厚い酸化膜44をマスクとして、B(ホウ
素)のイオン51を加速電圧30keVでドーズ量1×
1013/cm2 でイオン注入し、熱処理を行って内部ベ
ース領域35を形成する[図3(a)]。減圧CVD法
により、厚さ1μmの多結晶シリコン層を全面に堆積
し、P(燐)イオンを加速電圧50keVでドーズ量1
×1016/cm2 でイオン注入し、熱処理を行い、フォ
トエツチング技術によりパターニングして、厚い酸化膜
44の開口部46より片側1μm程度大きく残して多結
晶シリコンのエミッタ電極40とする。多結晶シリコン
として、燐を4×1019個/cm3 含んだいわゆるドー
プド多結晶シリコンとして堆積することもでき、その場
合は、Pイオンの注入工程が不要になる。熱処理を加え
て、n型不純物を、厚い酸化膜44の開口部46から拡
散させ、n型エミッタ領域36を形成する[同図
(b)]。さらにフォトレジスト52をマスクとして外
部ベース領域37から離れた位置の厚い酸化膜44に開
口し、As(砒素)イオン53を加速電圧50keVで
ドーズ量5×1015/cm2 でイオン注入し、熱処理を
行い、n型コレクタ領域39を形成する[同図
(c)]。最後にPSG(燐ガラス)45をプラズマC
VD法により堆積し、各電極用のコンタクトホールを開
けて、金属膜を蒸着し、パターニングしてエミッタ金属
電極41、ベース電極42、コレクタ電極43を設けて
完了する[同図(d)]。
【0022】このような製造方法を取ることにより、外
部ベース領域37の形成が窒化シリコン膜部分47の端
をマスクとしてなされ、一方内部ベース領域35および
n型エミッタ領域36の形成は、半導体基板38の熱酸
化後その酸化膜をマスクとして窒化シリコン膜部分47
を除去したn型半導体層33の表面からなされるので、
これら三つの領域は完全に自己整合している。
【0023】図4(a)ないし(d)および図5(a)
ないし(d)は、本発明のBi−CMOS素子に含まれ
るバイポーラトランジスタの製造方法による製造工程を
工程順に便宜的に二つの図に分けて断面図で模式的に示
したものであり、CMOSトランジスタとバイポーラト
ランジスタとが同一チップの上に構成されている。以
下、図に基づいて製造工程を順に説明する。図の左側の
バイポーラトランジスタ部分は図2および図3の製造工
程と同じであるので、バイポーラトランジスタ部分につ
いては、詳しい説明を繰り返すことをしない。図の右側
のCMOSトランジスタ部分にも、図の左側のバイポー
ラトランジスタ部分と同時に、p型サブストレート31
上にn型埋め込み領域62用のイオン注入およびn型半
導体層63の積層、さらに、このCMOSトランジスタ
を他のデバイス部分と分離する必要の有る場合は、その
n型半導体層63の表面に選択的にp型不純物をイオン
注入した後、熱処理してp型アイソレーション34を形
成する。またこの例ではCMOS部分には、nチャンネ
ルトランジスタを形成しようとするので、n型半導体層
63の表面に選択的にp型不純物をイオン注入した後、
熱処理してp型ウェル領域64を形成する[図4
(a)]。次に、この半導体基板の表面に薄い酸化膜5
0を形成し、その上に窒化膜を堆積し、この窒化膜をフ
ォトエツチング技術により、CMOSトランジスタの活
性領域を形成する部分75のみを残して除去する[同図
(b)]。バイポーラトランジスタの外部ベース領域3
7の形成のために行うフォトレジスト48の塗布、パタ
ーニング後のp型不純物のイオン49の注入、熱処理
は、CMOSトランジスタ部分ではp型フィールド領域
65の形成となる。すなわち、CMOSトランジスタの
フィールド領域(活性領域でない領域)のうち、p型に
しておくべき所(nチャンネルトランジスタ周囲のpウ
ェル上)のフォトレジスト48を開口して、窒化シリコ
ン膜端をマスクとしたp型イオン注入により、p型フィ
ールド領域65を形成する[同図(c)]。次の熱酸化
で厚い酸化膜44を形成する。この酸化膜44はCMO
Sトランジスタの活性領域のまわりでは、フィールド酸
化膜73として使用する[同図(d)]。バイポーラト
ランジスタの内部ベース領域35の形成時には、CMO
Sトランジスタ部分では、特に加工する部分は無く、フ
ォトレジスト74と厚い酸化膜73をマスクとして、B
(ホウ素)のイオン51をCMOSトランジスタ部分
に、入れないようにする[図5(a)]。バイポーラト
ランジスタのエミッタ電極40用の多結晶シリコン層を
CMOSトランジスタのゲート電極68用としても残す
[同図(b)]。この後バイポーラトランジスタでのn
型エミッタ領域36の形成に熱処理を行うが、CMOS
トランジスタのゲート電極68用の多結晶シリコンの下
には、開口を形成していないので、チャンネル領域にn
型不純物が拡散することはない。さらにバイポーラトラ
ンジスタのn型コレクタ領域39と同時に、フォトレジ
スト52をマスクとしてn型不純物のイオン53を注入
して、CMOSトランジスタのn型ソース領域66、n
型ドレイン領域67を形成する[同図(c)]。最後に
PSG(燐ガラス)45をプラズマCVD法により堆積
し、バイポーラトランジスタの各金属電極と同時にソー
ス電極70、ドレイン電極71、ゲート金属電極69を
設けて完了する[同図(d)]。
【0024】図5(a)において、CMOSトランジス
タ部分にp型ウェル領域64の形成をせず、以降の工程
を適宜変更することにより、CMOSトランジスタをp
チャンネル型とすることができる。こうすることによ
り、バイポーラトランジスタの電流増幅率の安定性が高
められることは勿論のこと、バイポーラトランジスタの
工程より工程数を殆ど増やすこと無くBi−CMOS素
子の製造が可能になった。
【0025】上の例ではp型サブストレート31を用い
たが、n型半導体層33、63をp型アイソレーション
34で分離して多数のnpnトランジスタやその他の素
子を集積するのに適している。勿論目的によって、n型
のサブストレートやあるいは絶縁膜の上に薄い半導体層
を積層したSOI基板を使ってもよい。また導電型を逆
にしたpnpトランジスタでも全く同じように構成およ
び製造できることはいうまでもない。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のバイポー
ラトランジスタの製造方法によれば、従来のトランジス
タで見られたフォトエツチング工程でのプロセス条件の
変動などに起因する電流増幅率のバラツキが、回避でき
ることが明らかになった。すなわち、酸化されにくい薄
膜を被着してその外側に外部ベース領域を形成し、その
薄膜を除去した部分に内部ベース領域とエミッタ領域を
形成することにより、三つの領域が互いに自己整合して
いるので、フォトエツチング工程でのプロセス条件の変
動などに依存しないバイポーラトランジスタになる。そ
の結果、電流増幅率が影響を受けないので電流増幅率の
バラツキは、1/20以下に低減できる。
【0027】このように、従来のトランジスタの問題は
解決され、著しい性能の向上が得られるとともに、常に
安定した再現性の高い半導体の製造方法とすることで、
歩留りの改善がなされる。また、Bi−CMOS素子に
おいて本発明の製造方法をとれば、外部ベース領域とM
OSトランジスタのpフィールドなど多くの工程を同一
にすることによって工程数の増加を最小にでき、Bi−
CMOSデバイスを容易に製造することができて、工業
的なメリットが大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造方法にかかる高速、高密度バイポ
ーラ集積回路内のnpnトランジスタ部分の断面図
【図2】本発明のバイポーラトランジスタの製造方法に
よる高速、高密度バイポーラ集積回路内のnpnトラン
ジスタ部分の製造工程を(a)から(d)の順に示す断
面図
【図3】図2に続く、高速、高密度バイポーラ集積回路
内のnpnトランジスタ部分の製造工程を(a)から
(d)の順に示す断面図
【図4】本発明のBi−CMOS素子に含まれるバイポ
ーラトランジスタの製造方法によるBi−CMOS素子
の製造工程を(a)から(d)の順に示す部分断面図
【図5】図4に続くBi−CMOS素子の製造工程を
(a)から(d)の順に示す部分断面図
【図6】従来の製造方法による高速、高密度バイポーラ
集積回路内のnpnトランジスタ部分の斜視断面図
【図7】従来の高速、高密度バイポーラ集積回路内のn
pnトランジスタ部分の製造工程を(a)から(d)の
順に示す断面図
【図8】図7に続く従来の高速、高密度バイポーラ集積
回路内のnpnトランジスタ部分の製造工程を(a)か
ら(b)の順に示す断面図
【図9】従来の高速、高密度バイポーラ集積回路内のn
pnトランジスタ部分の外部ベース重なり量を説明する
【図10】従来の高速、高密度バイポーラ集積回路内の
npnトランジスタの外部ベース重なり量と電流増幅率
FEとの関係を示す図
【符号の説明】
31 p型サブストレート 32 n型埋め込み領域 33 n型半導体層 34 p型アイソレーション 35 内部ベース領域 36 n型エミッタ領域 37 外部ベース領域 38 シリコン基板 39 n型コレクタ領域 40 エミッタ電極 41 エミッタ金属電極 42 ベース電極 43 コレクタ電極 44 酸化膜 45 PSG 46 開口部 47 窒化シリコン膜部分 48 フォトレジスト 49 p型不純物のイオン 50 薄い酸化膜 51 p型不純物のイオン 52 フォトレジスト 53 n型不純物のイオン 62 n型埋め込み領域 63 n型半導体層 64 p型ウェル領域 65 p型フィールド領域 66 n型ソース領域 67 n型ドレイン領域 68 ゲート電極 69 ゲート金属電極 70 ソース電極 71 ドレイン電極 72 ゲート酸化膜 73 フィールド酸化膜 74 フォトレジスト
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 27/06 9055−4M H01L 27/06 321 C

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体基板の最上層の第一導電型半導体層
    の表面層に第二導電型の内部ベース領域と、この領域に
    連結され、かつ、この領域より不純物濃度の高い外部ベ
    ース領域とを有し、その内部ベース領域の表面層に、そ
    の表面上の不純物を含ませた多結晶シリコン層からの不
    純物拡散により形成された第一導電型のエミッタ領域を
    有するバイポーラトランジスタの製造方法において、第
    一導電型半導体層の表面の一部に薄い酸化膜を介して酸
    化されにくい薄膜を被着する工程と、その薄膜を一部の
    マスクとして第二導電型不純物をイオン注入して外部ベ
    ース領域を形成する工程と、その半導体基板上に熱酸化
    により厚い酸化膜を形成する工程と、前記酸化されにく
    い薄膜を除去した第一導電型半導体層の表面層に、前記
    厚い酸化膜をマスクとして第二導電型不純物をイオン注
    入して内部ベース領域を形成する工程と、その内部ベー
    ス領域の表面上に第一導電型不純物を含む多結晶シリコ
    ン層を堆積し、熱処理してエミッタ領域を形成する工程
    と、前記外部ベース領域から離れた第一導電型半導体層
    の表面層に第一導電型不純物をイオン注入してコレクタ
    領域を形成する工程とを順次行うことを特徴とするバイ
    ポーラトランジスタの製造方法。
  2. 【請求項2】酸化されにくい薄膜が窒化シリコン膜であ
    ることを特徴とする請求項1に記載のバイポーラトラン
    ジスタの製造方法。
  3. 【請求項3】請求項1または2に記載のバイポーラトラ
    ンジスタの製造方法によってバイポーラトランジスタを
    製造する際に、同時に分離領域を介して隣接するCMO
    S素子を形成するように、前記製造方法の熱酸化膜を形
    成する工程においてフィールド酸化膜を形成し、多結晶
    シリコン層を形成する工程においてゲート電極を形成
    し、不純物の導入工程においてソース領域、ドレイン領
    域の形成を行うことを特徴とするバイポーラトランジス
    タの製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999003151A3 (en) * 1997-07-11 1999-04-01 Ericsson Telefon Ab L M A process for manufacturing ic-components to be used at radio frequencies
JP2008520088A (ja) * 2004-11-10 2008-06-12 インターナショナル・ビジネス・マシーンズ・コーポレーション 自己整合されたレトログレード外部ベース注入プロファイル及び自己整合されたシリサイドを有するバイポーラ・トランジスタ

Cited By (3)

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JP2008520088A (ja) * 2004-11-10 2008-06-12 インターナショナル・ビジネス・マシーンズ・コーポレーション 自己整合されたレトログレード外部ベース注入プロファイル及び自己整合されたシリサイドを有するバイポーラ・トランジスタ

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