JPH0624034U - マンホールの蓋の施錠および持ち上げ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 マンホールの蓋の施錠装置と持ち上げ装置と
を関連させ、施錠・開錠用の鍵と、持ち上げ用の棒とを
兼用させる。 【構成】 側面に鉤部５を突出させ、前記側面と鉤部５
の前面が一連の弧状面を形成した本体８に、先端に回動
軸１１を有するアーム９を立設し、かつ、本体８に貫通
孔７を設けた鍵４と，周縁部に切り欠き１３を設け、裏
面の、切り欠き１３に近く、かつ、蓋２の中心方向に、
突起１７を設けた蓋２と，内壁面に鍵４の鉤部５を係止
するための突部６を設けた枠１と，屈折した先端部１８
ａに蓋２の裏面の突起１７を挿入しうる孔１９を設けた
パール１８とで，マンホールの蓋２の施錠および持ち上
げ装置を構成する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、マンホールの蓋の施錠および持ち上げ装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来のマンホールの蓋においては、施錠および開錠装置は、持ち上げ装置とは 関係なく鍵を用い、蓋の持ち上げのためには、鍵とは別に、蓋に孔をあけて鉤棒 等をその孔の縁部に引っ掛けて蓋を持ち上げている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従来のマンホールの蓋は、施錠装置と持ち上げ装置とは関連せずに、別個に設 けられているので、施錠・開錠用の鍵と、持ち上げ用の器具と双方を必要とする 。また、開錠および持ち上げに時間がかかる。

【０００４】 この考案は、施錠装置と持ち上げ装置とを関連させ、施錠・開錠用の鍵と持ち 上げ用棒とを兼用させることを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

側面に鉤部を突出させ、前記側面と鉤部前面とが一連の弧状面を形成した本体 に、先端に回動軸を有するアームを立設し、かつ、前記本体に貫通孔を設けた鍵 と、 周縁部に切り欠き、または、孔を設け、裏面の、前記切り欠き、または孔の両 側方部分に、前記鍵の回動軸を回動自在に支承する機構を設け、裏面の、前記切 り欠き、または、孔に近く、かつ、蓋の中心方向に、突起を設けた蓋と、 内壁面に、前記鍵の鉤部を係止するための突部を設けた枠と、 先端部が屈折し、その先端部に、前記蓋の裏面の突起を挿入しうる孔を設けた バールと、 でマンホールの蓋の施錠および持ち上げ装置を構成する。

【０００６】

【作用】

鍵の鉤部と本体側面とよりなる一連の弧状面は、閉蓋時蓋の重みで押されて枠 内面の突起の先端を滑り落ち閉蓋の妨げとならない。

【０００７】 鍵の鉤部は、その上面が、閉蓋時には、枠内面の突起の下方に位置し、蓋を持 ち上げると、鉤部の上面が枠内面の突起の下面に当接して、蓋の持ち上げを妨げ る。

【０００８】 鍵のアーム先端の回動軸は、蓋の裏面の支承機構に回動自在に支持されて、鍵 の回動の軸となり、鍵のアームは、鍵本体において偏った位置に取り付けられて いるので、前記回動軸を支点として、鍵を枠の突起方向に付勢する。

【０００９】 鍵の貫通孔は、バールの先端部の挿入を可能とし、貫通孔に挿入したバールの 先端部は、鍵の貫通孔の内面下部を押して鍵を回動させ、鍵の鉤部の位置を枠の 突起の下方から蓋裏面の突起方向に移動させ、かつ、鍵の貫通孔を蓋の突起の先 端の下方に位置させる。

【００１０】 バールは、前記状態で引き上げることにより先端部の孔に蓋裏面の突起が挿入 され、更にバールを引き上げることにより、蓋を持ち上げる。

【００１１】

【実施例】

この考案の実施例を図面により説明する。マンホールの枠１の内面壁には蓋２ の縁部を支える棚部３と、鍵４の鉤部５と係止する突部６とを設ける。

【００１２】 鍵４は、上下に開口を有する貫通孔７を設けた本体８の周側に、相対向してア ーム９、９を立設する。アーム９、９の相対向する面に直角の側面は、その側面 側の本体８の側面と連なるか、または、近くに位置するようにする。すなわち、 アーム９、９は本体８の重心線にはずれた偏った位置に設ける。この本体８の側 面の下方に、枠１の突部６の下面に係止するための突部である鉤部５を設ける。 またこの面の両サイドに重錘部１０、１０を設ける。

【００１３】 両アーム９、９の先端部には、互いに反対方向に突出する軸部１１、１１を設 ける。

【００１４】 本体８の鉤部５のある周側に対向する周側の上縁に切り欠き１２を設ける。

【００１５】 アーム９、９を一本としてもよい。この場合には、重錘部１０、１０の重りに 差を設けて、バランスを図る。

【００１６】 重錘部１０、１０を特別に設けないで、本体側面部の厚みを厚くすることによ り、同じ効果を求めることができる。

【００１７】 蓋２の周縁に切り欠き１３または孔を設け、その両脇に、軸受け用突部１４、 １４ａを設け、それらの相対向する側面に相対向して開口を有する穴１５、１５ ａを設ける。一方の軸受け用突部１４の穴１５は、鍵４の一方の軸部１１を回動 自在に挿入しうる形状とし、他方の軸受け用突部１４ａの穴１５ａは長孔とする 。

【００１８】 鍵４の軸部１１、１１を軸受け用突部１４、１４ａで支えるためには、一方の 軸部１１を先ず穴１５に挿入し、他方の軸部１１を穴１５ａの、蓋２の内部方向 の端から挿入し、穴１５に挿入された軸部１１を支点として、穴１５ａに挿入さ れた軸部を穴１５ａの、蓋２の周縁方向に、移動させ、穴１５ａに軸押さえ１６ を嵌入固定する。

【００１９】 鍵４の蓋２の裏面への取付け構造は、上記の実施例に限定するものではなく、 その他の公知の構造を採用することができる。

【００２０】 蓋２の裏面で、切り欠き１３より少し中心方向に寄った位置に、突起１７を垂 下させる。突起１７は中間が縮径のものが好ましい。

【００２１】 図１（Ｂ）は、開錠および蓋持ち上げ用のバール１８の要部断面図で、（Ｃ） は要部底面図である。バール１８は先端部１８ａは曲がっており、その先端部に 孔１９を設ける。

【００２２】 この考案に係る装置の使用時の作動状態を図４に基づき説明する。 図４（Ａ）に示すとおり、蓋２を枠１に降ろすと、先ず鍵４は、本体８の鉤部 ５のある側面部が曲面をなしていのるで、枠１の突部６の先端に押されて滑り、 鉤部５が突部６の先端から離れると、鍵４は重錘部１０により垂直になろうと作 用し、鉤部５の先端が突部６の下面下方に位置し、蓋２の周縁下端が枠１の棚部 ３で支持され閉蓋が完了する。

【００２３】 閉蓋が完了した状態では、単に蓋２の周縁部を持ち上げただけでは、鉤部５の 上面が枠１の突部６の下面に当接して蓋２の周縁が持ち上がらず、従って、開蓋 できない。

【００２４】 開蓋するためには、図４（Ｂ）に示すとおり、切り欠き１３に、バール１８を 、その先端部１８ａから挿入し、鍵４の貫通孔７に挿入する。

【００２５】 次いで図４（Ｃ）に示すとおり、バール１８の先端部１８ａを回転させて、孔 １９を上下方向に向けると、先端部１８ａが曲がっているので、更に、先端部１ ８ａを押すと、先端部１８ａの先端で鍵４の本体８の、切り欠き１２の下方の、 側部を押して、鍵４は軸部１１を支点として突起１７方向に回動し、鍵４の鉤部 ５の先端は、枠１の突部６の下面下方から離れ、バール１８の孔１９が突起１７ の下方に位置する。

【００２６】 バール１８を持ち上げると、突起１７がバール１８の先端部１８ａの穴１９に 挿入され、更にばール１８を持ち上げると、蓋はその周縁から持ち上げられて開 蓋する。

【００２７】

【考案の効果】

この考案に係るマンホールの蓋の施錠および持ち上げ装置は、蓋を枠に置くだ けで施錠ができ、開錠および蓋の持ち上げは一本のバールで行うことができる。 また、操作が簡単で、あまり力を必要としない。

【図面の簡単な説明】

【図１】（Ａ）はマンホールの要部断面図、（Ｂ）はバ
ールの要部断面図、（Ｃ）はバールの要部底面図であ
る。

【図２】鍵の斜視図である。

【図３】蓋の要部底面図である。

【図４】（Ａ）乃至（Ｄ）は装置の操作段階順の説明図
である。

【符号の説明】

１ 枠 ２ 蓋 ３ 棚部 ４ 鍵 ５ 鉤部 ６ 突部 ７ 貫通孔 ８ 本体 ９ アーム １０ 重錘部 １１ 軸部 １２ 切り欠き １３ 切り欠き １４、１４ａ 軸受け用突部 １５、１５ａ 穴 １６ 軸押さえ １７ 突起 １８ バール １８ａ 先端部 １９ 孔

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 側面に鉤部を突出させ、前記側面と鉤部
   前面とが一連の弧状面を形成した本体に、先端に回動軸
   を有するアームを立設し、かつ、前記本体に貫通孔を設
   けた鍵と、 周縁部に切り欠き、または、孔を設け、裏面の、前記切
   り欠き、または孔の両側方部分に、前記鍵の回動軸を回
   動自在に支承する機構を設け、裏面の、前記切り欠き、
   または、孔に近く、かつ、蓋の中心方向に、突起を設け
   た蓋と、 内壁面に、前記鍵の鉤部を係止するための突部を設けた
   枠と、 先端部が屈折し、その先端部に、前記蓋の裏面の突起を
   挿入しうる孔を設けたバールと、 よりなるマンホールの蓋の施錠および持ち上げ装置。