JPH06238771A - 泥土の付着防止タイヤの製造方法 - Google Patents
泥土の付着防止タイヤの製造方法Info
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- JPH06238771A JPH06238771A JP5030684A JP3068493A JPH06238771A JP H06238771 A JPH06238771 A JP H06238771A JP 5030684 A JP5030684 A JP 5030684A JP 3068493 A JP3068493 A JP 3068493A JP H06238771 A JPH06238771 A JP H06238771A
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Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B60—VEHICLES IN GENERAL
- B60C—VEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
- B60C11/00—Tyre tread bands; Tread patterns; Anti-skid inserts
- B60C11/03—Tread patterns
- B60C11/13—Tread patterns characterised by the groove cross-section, e.g. for buttressing or preventing stone-trapping
- B60C11/1307—Tread patterns characterised by the groove cross-section, e.g. for buttressing or preventing stone-trapping with special features of the groove walls
- B60C11/1346—Tread patterns characterised by the groove cross-section, e.g. for buttressing or preventing stone-trapping with special features of the groove walls covered by a rubber different from the tread rubber
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Coating Of Shaped Articles Made Of Macromolecular Substances (AREA)
- Tyre Moulding (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 タイヤの駆動力を低下することなしに、泥土
の付着を防止し、とくに圃場脱出時に泥の持ち出しを生
じることのない泥土の付着防止タイヤの製造方法を提供
する。 【構成】 タイヤの成型加硫を経た外表面に、焼付けコ
ーティングの成膜つまり不活性ポリマーの塗布と熱処理
とによって強固に固着し、泥捌け、土離れに寄与させ
る。
の付着を防止し、とくに圃場脱出時に泥の持ち出しを生
じることのない泥土の付着防止タイヤの製造方法を提供
する。 【構成】 タイヤの成型加硫を経た外表面に、焼付けコ
ーティングの成膜つまり不活性ポリマーの塗布と熱処理
とによって強固に固着し、泥捌け、土離れに寄与させ
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は車両用タイヤの製造、と
くに粘結質土壌を含むような泥ねい地帯や湿田の如き圃
場地域でのタイヤ走行の際における、泥土の付着による
弊害を効果的に防止することができるタイヤの有利な製
造のための方法に関するものである。
くに粘結質土壌を含むような泥ねい地帯や湿田の如き圃
場地域でのタイヤ走行の際における、泥土の付着による
弊害を効果的に防止することができるタイヤの有利な製
造のための方法に関するものである。
【0002】近年来、道路整備の急速な拡張進展は、田
園や荒れ地を横切ってのびる幹線ないし主要道路の建設
に加えて一般道路や地方道路の舗装率の拡充に及び、そ
の一方住宅並びに土地開発の情報から、農耕地に隣接す
る住宅地の増加動向も著しい。そこで例えば、農耕作業
を終えた耕うん機などの車両が上記のように整備の進ん
だ道路や住宅地近傍の舗装路面上をも通過する際に、タ
イヤに付着した泥土を散乱させて路面を汚す弊害が問題
を起こしたり、また、とくに農耕作業車両にあっては野
菜類の根腐れ病など、農作物の病源で汚染された畑土が
タイヤに付着したまま、別の田畑へ移動してその田畑で
の農耕作業を行う場合、病気のまん延、流行を招いて被
害が拡がることも問題である。
園や荒れ地を横切ってのびる幹線ないし主要道路の建設
に加えて一般道路や地方道路の舗装率の拡充に及び、そ
の一方住宅並びに土地開発の情報から、農耕地に隣接す
る住宅地の増加動向も著しい。そこで例えば、農耕作業
を終えた耕うん機などの車両が上記のように整備の進ん
だ道路や住宅地近傍の舗装路面上をも通過する際に、タ
イヤに付着した泥土を散乱させて路面を汚す弊害が問題
を起こしたり、また、とくに農耕作業車両にあっては野
菜類の根腐れ病など、農作物の病源で汚染された畑土が
タイヤに付着したまま、別の田畑へ移動してその田畑で
の農耕作業を行う場合、病気のまん延、流行を招いて被
害が拡がることも問題である。
【0003】
【従来の技術】ラグ間への泥詰まりによるトラクション
の減少を防ぐことを目的とするものではあるがラグ間の
溝底から薄い長方形のマッドフインをラグと平行にわず
かにラグよりも突出させて配置することにより、泥は
(捌)け性を向上したタイヤについて実開昭60−18
502号公報に提案されている。
の減少を防ぐことを目的とするものではあるがラグ間の
溝底から薄い長方形のマッドフインをラグと平行にわず
かにラグよりも突出させて配置することにより、泥は
(捌)け性を向上したタイヤについて実開昭60−18
502号公報に提案されている。
【0004】しかしマッドフインを配置した車両用タイ
ヤは、限られた土質であればそれなりの泥捌け効果によ
る泥土の付着は防止されるものの、タイヤの沈下深さが
大きくなるような軟弱地域とくに超湿田と呼ばれるよう
な圃場における湿潤土壌については、泥土の付着防止効
果の発揮を期待することができない。
ヤは、限られた土質であればそれなりの泥捌け効果によ
る泥土の付着は防止されるものの、タイヤの沈下深さが
大きくなるような軟弱地域とくに超湿田と呼ばれるよう
な圃場における湿潤土壌については、泥土の付着防止効
果の発揮を期待することができない。
【0005】また、ある程度の泥捌け効果を生じ得るよ
うな土質であっても、マッドフインの間には泥土が詰ま
り勝ちなため、圃場からの脱出後における泥の持ち出
し、ひいては舗装路面上への泥土の散乱や健全な畑地へ
の病源汚染土壌の拡散の解決にはなお不十分であった。
うな土質であっても、マッドフインの間には泥土が詰ま
り勝ちなため、圃場からの脱出後における泥の持ち出
し、ひいては舗装路面上への泥土の散乱や健全な畑地へ
の病源汚染土壌の拡散の解決にはなお不十分であった。
【0006】なお、泥捌け性を改良する別の手段とし
て、ラグタイヤのラグの個数を減らしてラグ間のみぞ幅
を拡げることをタイヤの製造に採り入れる企てもあった
が、ラグピッチの極端な増加は車輪の駆動力の大幅な低
下をもたらすために十分な泥捌け性が得られる程度には
ラグ数を減少し得ない。なおこれらのほかには、泥土の
付着防止を目指したタイヤの製造方法に関する技術文献
は見当たらない。
て、ラグタイヤのラグの個数を減らしてラグ間のみぞ幅
を拡げることをタイヤの製造に採り入れる企てもあった
が、ラグピッチの極端な増加は車輪の駆動力の大幅な低
下をもたらすために十分な泥捌け性が得られる程度には
ラグ数を減少し得ない。なおこれらのほかには、泥土の
付着防止を目指したタイヤの製造方法に関する技術文献
は見当たらない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した農
耕作業車両用タイヤで代表されるような、湿地帯での走
行を経たのちに湿潤土壌を路面上へ持ち出すこととなる
タイヤについて、泥土の付着防止を効果的に実現し得る
タイヤの有利な製造方法を研究した結果達成されたもの
である。
耕作業車両用タイヤで代表されるような、湿地帯での走
行を経たのちに湿潤土壌を路面上へ持ち出すこととなる
タイヤについて、泥土の付着防止を効果的に実現し得る
タイヤの有利な製造方法を研究した結果達成されたもの
である。
【0008】したがって本発明の目的は、車輪の駆動力
の低下の如き不利を伴うことなく、泥土の付着を効果的
に防止し、湿地帯からの脱出時に泥土の持ち出しを事実
上、なくすことができて耐久性にも難点のない、泥土の
付着防止タイヤの製造方法を提供することにある。
の低下の如き不利を伴うことなく、泥土の付着を効果的
に防止し、湿地帯からの脱出時に泥土の持ち出しを事実
上、なくすことができて耐久性にも難点のない、泥土の
付着防止タイヤの製造方法を提供することにある。
【0009】本発明は、生ゴムとコード材料とによって
シェーピングを行ったグリーンタイヤを、金型内で加硫
成型し、加硫成型を終えたタイヤ外表面に不活性ポリマ
ーを塗布し、その後加熱処理により不活性ポリマーをタ
イヤ外表面上に固着させることを特徴とする泥土の付着
防止タイヤの製造方法であり、ここに加硫成型を終えた
タイヤ外表面を研掃加工した後不活性ポリマーを塗布す
ること、研掃加工がショットブラストであること、不活
性ポリマーの塗布がこれに先立つ接着剤の塗布を経るこ
と、不活性ポリマーがふっ素化合物であること、不活性
ポリマーがシリコン化合物であることが好適である。
シェーピングを行ったグリーンタイヤを、金型内で加硫
成型し、加硫成型を終えたタイヤ外表面に不活性ポリマ
ーを塗布し、その後加熱処理により不活性ポリマーをタ
イヤ外表面上に固着させることを特徴とする泥土の付着
防止タイヤの製造方法であり、ここに加硫成型を終えた
タイヤ外表面を研掃加工した後不活性ポリマーを塗布す
ること、研掃加工がショットブラストであること、不活
性ポリマーの塗布がこれに先立つ接着剤の塗布を経るこ
と、不活性ポリマーがふっ素化合物であること、不活性
ポリマーがシリコン化合物であることが好適である。
【0010】泥土のタイヤ表面への付着を防止すること
の困難さを解決するため発明者らはさきにふっ素化合物
やシリコン化合物などの不活性ポリマによりタイヤ外表
面を予めコーティングしておくことで泥付着が防止でき
ることの知見を得た。しかしながら、単にタイヤ外表面
上に例えばふっ素コーティングを施してもそれだけでは
実使用時にタイヤからコーティングがはずれてしまう場
合がある。従ってふっ素コーティングは焼付け工程で従
来の温度条件でタイヤに焼きつけるとタイヤそのものの
機能が損なわれてしまう。
の困難さを解決するため発明者らはさきにふっ素化合物
やシリコン化合物などの不活性ポリマによりタイヤ外表
面を予めコーティングしておくことで泥付着が防止でき
ることの知見を得た。しかしながら、単にタイヤ外表面
上に例えばふっ素コーティングを施してもそれだけでは
実使用時にタイヤからコーティングがはずれてしまう場
合がある。従ってふっ素コーティングは焼付け工程で従
来の温度条件でタイヤに焼きつけるとタイヤそのものの
機能が損なわれてしまう。
【0011】従って、本発明は実使用状態に耐え得て有
効に泥土付着防止機能を持続し得るようにしたタイヤの
製造方法を確立したものである。ここでタイヤ外表面に
塗布する不活性ポリマーとしてはふっ素樹脂やシリコン
樹脂を主成分とする、例えばふっ素GL−251(ダイ
キン工業社製)のような塗料が適合する。
効に泥土付着防止機能を持続し得るようにしたタイヤの
製造方法を確立したものである。ここでタイヤ外表面に
塗布する不活性ポリマーとしてはふっ素樹脂やシリコン
樹脂を主成分とする、例えばふっ素GL−251(ダイ
キン工業社製)のような塗料が適合する。
【0012】次にこの塗布のあと、不活性ポリマーをタ
イヤ外表面に固着する加熱処理は温度160℃以下、好
ましくは80〜150℃の大気雰囲気中で30〜120
分間程度の養生を行うことが耐久性の面で重要である。
またこの固着をより完全にするためには、不活性ポリマ
ーの塗布に先立って加硫済みタイヤ外表面を研掃し粗面
化をしておくことが好ましい。
イヤ外表面に固着する加熱処理は温度160℃以下、好
ましくは80〜150℃の大気雰囲気中で30〜120
分間程度の養生を行うことが耐久性の面で重要である。
またこの固着をより完全にするためには、不活性ポリマ
ーの塗布に先立って加硫済みタイヤ外表面を研掃し粗面
化をしておくことが好ましい。
【0013】ここに研掃はブラッシングによるほかとく
にショッブラストを行うことがのぞましい。シリコーン
化合物塗布の場合タイヤ表面の研掃を施した後、プライ
マーとしてX−33−013(信越化学工業社製)を室
温で塗布した後、シリコーン化合物としてYE5942
(東芝シリコン社製)を室温で塗布し室温〜120℃の
温度条件下において1時間〜60日の養生を行う。また
必要によってはその上に重ねてシリコーン化合物TSR
144(信越化学工業社製)を室温で塗布し、室温〜1
50℃の温度条件下で養生を行うことにより目的とする
タイヤを得ることができる。
にショッブラストを行うことがのぞましい。シリコーン
化合物塗布の場合タイヤ表面の研掃を施した後、プライ
マーとしてX−33−013(信越化学工業社製)を室
温で塗布した後、シリコーン化合物としてYE5942
(東芝シリコン社製)を室温で塗布し室温〜120℃の
温度条件下において1時間〜60日の養生を行う。また
必要によってはその上に重ねてシリコーン化合物TSR
144(信越化学工業社製)を室温で塗布し、室温〜1
50℃の温度条件下で養生を行うことにより目的とする
タイヤを得ることができる。
【0014】ちなみに、グリーンタイヤの外表面に予め
不活性ポリマーの層を形成してその後に加硫成型をする
と工程上はより便宜と考えられるが、その加硫成型中に
トレッドゴム内に不活性ポリマーがくい込むようなゴム
流動を生じこれがクラックをタイヤの使用中に生じさせ
るような不具合の発生が懸念される。
不活性ポリマーの層を形成してその後に加硫成型をする
と工程上はより便宜と考えられるが、その加硫成型中に
トレッドゴム内に不活性ポリマーがくい込むようなゴム
流動を生じこれがクラックをタイヤの使用中に生じさせ
るような不具合の発生が懸念される。
【0015】そこで本発明では、まず空気入りタイヤと
して成型加硫し、品質上問題のない状態として完成させ
た後に、タイヤ外表面上に不活性ポリマーを塗布し、そ
の後加熱処理により固着することで、製造上の理由によ
るクラックの発生を最小限に押さえることができる。適
度な温度の加熱処理による固着は、この加熱処理をしな
い場合に比べてより強大な接着力が得られタイヤの実用
中の耐久性を向上させることができる。しかし高温長時
間で加熱するとタイヤそのものの機能が損なわれる。
して成型加硫し、品質上問題のない状態として完成させ
た後に、タイヤ外表面上に不活性ポリマーを塗布し、そ
の後加熱処理により固着することで、製造上の理由によ
るクラックの発生を最小限に押さえることができる。適
度な温度の加熱処理による固着は、この加熱処理をしな
い場合に比べてより強大な接着力が得られタイヤの実用
中の耐久性を向上させることができる。しかし高温長時
間で加熱するとタイヤそのものの機能が損なわれる。
【0016】
【作用】発明者等の知見によると、泥土がタイヤ外表面
に付着する現象は、軟弱な土壌及び粘結質土壌などが何
れもその含水率の高い30〜70%程度にて多発する。
それというのは一般のタイヤの外表面を形成するゴムコ
ンパウンドは、上記高含水率土壌との親和性がかなりに
高く、そのため雪だるま式に泥土の付着量が増し、その
結果付着した泥土が舗装道路上まで持出されてタイヤか
ら振り飛ばされ、上述したような不具合を招いていたの
である。
に付着する現象は、軟弱な土壌及び粘結質土壌などが何
れもその含水率の高い30〜70%程度にて多発する。
それというのは一般のタイヤの外表面を形成するゴムコ
ンパウンドは、上記高含水率土壌との親和性がかなりに
高く、そのため雪だるま式に泥土の付着量が増し、その
結果付着した泥土が舗装道路上まで持出されてタイヤか
ら振り飛ばされ、上述したような不具合を招いていたの
である。
【0017】しかるに、本発明においては、タイヤの外
表面を濡れにくくすることつまり、土壌が含有する水分
をはじくよう、タイヤ外表面に高撥水性層の成膜を具備
させることで、泥土の付着を防止し、たとえその付着を
生じたにしてもその場で落ち易くする。
表面を濡れにくくすることつまり、土壌が含有する水分
をはじくよう、タイヤ外表面に高撥水性層の成膜を具備
させることで、泥土の付着を防止し、たとえその付着を
生じたにしてもその場で落ち易くする。
【0018】このためには車両用タイヤのトレッド上に
トレッド陸部を区画するみぞないしはくぼみの全表面並
びにこれらに隣接する少なくともショルダ域の全表面に
高撥水性層の成膜を具備させる。この撥水性層の成膜は
測定温度35℃での表面滴形法によるイオン交換水の接
触角計測にて80゜以上、なかでも85゜以上であるこ
と、またこの高撥水性層表面は動摩擦係数0.3以内の物
性を有することが何れも望ましい。
トレッド陸部を区画するみぞないしはくぼみの全表面並
びにこれらに隣接する少なくともショルダ域の全表面に
高撥水性層の成膜を具備させる。この撥水性層の成膜は
測定温度35℃での表面滴形法によるイオン交換水の接
触角計測にて80゜以上、なかでも85゜以上であるこ
と、またこの高撥水性層表面は動摩擦係数0.3以内の物
性を有することが何れも望ましい。
【0019】この接触角の計測は、エルマ光学(株)製
ゴニオメータを用いて、高撥水性層表面上に滴下した約
0.04mlのイオン交換水の液滴の接触角を測定する。ま
た動摩擦係数は、オリエンテック(株)製動摩擦係数測
定機を用いる鉄球径10mmφ、荷重1kg、速度16cm/
min の条件で摩擦抵抗に基づく計算値で求められる。接
触角が80゜より小さいときまた動摩擦係数が0.3より
も大きいときは、撥水性が不十分で、泥土の付着を適切
に回避し得る泥捌け性を発揮し難い。
ゴニオメータを用いて、高撥水性層表面上に滴下した約
0.04mlのイオン交換水の液滴の接触角を測定する。ま
た動摩擦係数は、オリエンテック(株)製動摩擦係数測
定機を用いる鉄球径10mmφ、荷重1kg、速度16cm/
min の条件で摩擦抵抗に基づく計算値で求められる。接
触角が80゜より小さいときまた動摩擦係数が0.3より
も大きいときは、撥水性が不十分で、泥土の付着を適切
に回避し得る泥捌け性を発揮し難い。
【0020】高撥水性表面は、シリコーン樹脂またはふ
っ素樹脂などの不活性ポリマーのコーティングより成
り、このコーティングは、膜厚2μm以上、120μm
以下、また破断伸び50%〜380%の範囲内とするこ
とがのぞましい。
っ素樹脂などの不活性ポリマーのコーティングより成
り、このコーティングは、膜厚2μm以上、120μm
以下、また破断伸び50%〜380%の範囲内とするこ
とがのぞましい。
【0021】コーティングの膜厚が120μmをこえて
厚すぎると、元来のトレッド部の接地域におけるゴム動
きに対して追従し切れずクラックが発生し易くなる。ま
たコーティングはタイヤ稼働中土壌との接触摩擦にさら
されて摩耗を生じるので、使用寿命の間に泥土の付着防
止の機能を維持するために最低でも2μm、好ましくは
10μm以上の膜厚を有することがのぞましい。なお、
実際上のコーティング膜厚は、上述した農耕作業車両や
建設作業車両用タイヤの場合、50〜80μmまたモト
クロスサイクルやラリー車の如きにあっては8〜20μ
mが好適である。
厚すぎると、元来のトレッド部の接地域におけるゴム動
きに対して追従し切れずクラックが発生し易くなる。ま
たコーティングはタイヤ稼働中土壌との接触摩擦にさら
されて摩耗を生じるので、使用寿命の間に泥土の付着防
止の機能を維持するために最低でも2μm、好ましくは
10μm以上の膜厚を有することがのぞましい。なお、
実際上のコーティング膜厚は、上述した農耕作業車両や
建設作業車両用タイヤの場合、50〜80μmまたモト
クロスサイクルやラリー車の如きにあっては8〜20μ
mが好適である。
【0022】コーティングの破断伸びは、50%未満だ
と膜厚の厚すぎるときと同じようにして短期間でクラッ
クを起こし易く、逆に380%をこえる程に柔らかすぎ
ると耐磨耗性が不十分となる。
と膜厚の厚すぎるときと同じようにして短期間でクラッ
クを起こし易く、逆に380%をこえる程に柔らかすぎ
ると耐磨耗性が不十分となる。
【0023】コーティングは、加硫済みタイヤの表面に
おける上記したような不活性ポリマーの塗布を経た焼付
層よりなり、撥水性ポリマーは予め溶剤に溶解希釈して
刷毛塗り、スプレー噴霧その他、適当な塗装法を利用で
きる。
おける上記したような不活性ポリマーの塗布を経た焼付
層よりなり、撥水性ポリマーは予め溶剤に溶解希釈して
刷毛塗り、スプレー噴霧その他、適当な塗装法を利用で
きる。
【0024】以上のようにして本発明のタイヤ製造法
は、先ず農耕作業車両用タイヤとしてとくに理想的な性
能を具備させ得るが他にも、泥ねい地を走行するその他
の車両用タイヤ、たとえばラリー用タイヤ(主として乗
用車用)モトクロス用タイヤ及びダンプトラック用タイ
ヤなどであっても、泥土の付着防止を必要とする場合の
タイヤ製造方法として適合する。
は、先ず農耕作業車両用タイヤとしてとくに理想的な性
能を具備させ得るが他にも、泥ねい地を走行するその他
の車両用タイヤ、たとえばラリー用タイヤ(主として乗
用車用)モトクロス用タイヤ及びダンプトラック用タイ
ヤなどであっても、泥土の付着防止を必要とする場合の
タイヤ製造方法として適合する。
【0025】
【実施例】以下、図面にしたがって本発明の車両用タイ
ヤの実施例をラグタイヤに適用した場合について、詳細
に説明する。
ヤの実施例をラグタイヤに適用した場合について、詳細
に説明する。
【0026】図1および図2に示した実施例において、
本発明製造方法によって得られたタイヤ1は、トレッド
T上にトレッド陸部を区画するみぞの全面、換言すると
図示例でラグLの全表面とこれに隣接するショルダ域S
h、ケースボディのスキッドベース域Sk及び要すれば
さらにサイドウォールSの全表面にも高撥水製の焼付け
コーティング2を有する。この例でラグLはほぼ八の字
型にタイヤ1の左右で互い違いの配列をなす。なお図中
3はカーカス、4はビードコアである。
本発明製造方法によって得られたタイヤ1は、トレッド
T上にトレッド陸部を区画するみぞの全面、換言すると
図示例でラグLの全表面とこれに隣接するショルダ域S
h、ケースボディのスキッドベース域Sk及び要すれば
さらにサイドウォールSの全表面にも高撥水製の焼付け
コーティング2を有する。この例でラグLはほぼ八の字
型にタイヤ1の左右で互い違いの配列をなす。なお図中
3はカーカス、4はビードコアである。
【0027】トレッド陸部の接地にあずかるラグLの頂
面すなわちトレッドTを除いたタイヤの全表面にコーテ
ィング2を形成してもよく、ここに泥の付着が最も著し
いラグL間のみぞ壁及びみぞ底のスキッドベースSk
と、ショルダ域Sh及びサイドウォールSの全表面に撥
水加工され、そのために、これらの部分に対する泥の付
着が効果的に抑制されて、軟弱土壌や粘結質土壌の如き
が圃場からの脱出時に、持ち出されるうれいが軽減され
る。
面すなわちトレッドTを除いたタイヤの全表面にコーテ
ィング2を形成してもよく、ここに泥の付着が最も著し
いラグL間のみぞ壁及びみぞ底のスキッドベースSk
と、ショルダ域Sh及びサイドウォールSの全表面に撥
水加工され、そのために、これらの部分に対する泥の付
着が効果的に抑制されて、軟弱土壌や粘結質土壌の如き
が圃場からの脱出時に、持ち出されるうれいが軽減され
る。
【0028】上述した実施例では、トレッドTがラグパ
ターンに成る場合について説明したが、ブロックパター
ンなどの他のパターンを有するタイヤにあっても本発明
の製造方法を適用し得るのはいうまでもない。
ターンに成る場合について説明したが、ブロックパター
ンなどの他のパターンを有するタイヤにあっても本発明
の製造方法を適用し得るのはいうまでもない。
【0029】
【発明の効果】本発明のタイヤ製造方法によるとタイヤ
に必要な駆動力の低下を事実上伴うことなく、泥土の付
着を効果的に防止することができ、とくに圃場や泥ねい
地域からの脱出時に泥土を持ち出して舗装道路を汚した
り、農地の病源汚染を拡大したりする不具合を大幅に低
減し得て耐久性も十分な、泥土の付着防止タイヤを容易
に製造できる。
に必要な駆動力の低下を事実上伴うことなく、泥土の付
着を効果的に防止することができ、とくに圃場や泥ねい
地域からの脱出時に泥土を持ち出して舗装道路を汚した
り、農地の病源汚染を拡大したりする不具合を大幅に低
減し得て耐久性も十分な、泥土の付着防止タイヤを容易
に製造できる。
【図1】図1は本発明の第1実施例を示す断面図であ
る。
る。
【図2】図2は同じくトレッドの部分平面図である。
T トレッド Sh ショルダ域 Sk スキッドベース部 S サイドウォール L ラグ 1 車両用タイヤ 2 焼付けコーティング 3 カーカス 4 ビードコア
Claims (6)
- 【請求項1】 生ゴムとコード材料とによってシェーピ
ングを行ったグリーンタイヤを、金型内で加硫成型し、 加硫成型を終えたタイヤ外表面に不活性ポリマーを塗布
し、 その後加熱処理により不活性ポリマーをタイヤ外表面上
に固着させることを特徴とする泥土の付着防止タイヤの
製造方法。 - 【請求項2】 加硫成型を終えたタイヤ外表面を研掃加
工した後不活性ポリマーを塗布する請求項1に記載した
泥土の付着防止タイヤの製造方法。 - 【請求項3】 研掃加工がショットブラストである請求
項2に記載した泥土の付着防止タイヤの製造方法。 - 【請求項4】 不活性ポリマーの塗布がこれに先立つ接
着剤の塗布を経る請求項1又は2に記載した泥土の付着
防止タイヤ。 - 【請求項5】 不活性ポリマーがふっ素化合物である請
求項1,2,3又は4に記載した泥土の付着防止タイヤ
の製造方法。 - 【請求項6】 不活性ポリマーがシリコン化合物である
請求項1,2,3又は4に記載した泥土の付着防止タイ
ヤの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5030684A JPH06238771A (ja) | 1993-02-19 | 1993-02-19 | 泥土の付着防止タイヤの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5030684A JPH06238771A (ja) | 1993-02-19 | 1993-02-19 | 泥土の付着防止タイヤの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06238771A true JPH06238771A (ja) | 1994-08-30 |
Family
ID=12310520
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5030684A Pending JPH06238771A (ja) | 1993-02-19 | 1993-02-19 | 泥土の付着防止タイヤの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06238771A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7497240B2 (en) | 2001-12-19 | 2009-03-03 | The Goodyear Tire & Rubber Company | Tire including projections having sides of unequal length and an undercut extending beneath the apex |
JP2013095334A (ja) * | 2011-11-02 | 2013-05-20 | Bridgestone Corp | タイヤ |
WO2014022463A1 (en) * | 2012-07-31 | 2014-02-06 | Bridgestone Americas Tire Operations, Llc | Tire with laminate |
WO2015172998A1 (fr) * | 2014-05-13 | 2015-11-19 | Compagnie Generale Des Etablissements Michelin | Bande de roulement de pneumatique pour vehicule a usage agricole |
WO2021020575A1 (ja) * | 2019-07-31 | 2021-02-04 | ダイキン工業株式会社 | タイヤ、その表面改質剤及び表面改質方法 |
-
1993
- 1993-02-19 JP JP5030684A patent/JPH06238771A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7497240B2 (en) | 2001-12-19 | 2009-03-03 | The Goodyear Tire & Rubber Company | Tire including projections having sides of unequal length and an undercut extending beneath the apex |
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RU2616479C2 (ru) * | 2012-07-31 | 2017-04-17 | БРИДЖСТОУН ЭМЕРИКАС ТАЙР ОПЕРЕЙШНС, ЭлЭлСи | Шина с ламинированным слоем |
WO2015172998A1 (fr) * | 2014-05-13 | 2015-11-19 | Compagnie Generale Des Etablissements Michelin | Bande de roulement de pneumatique pour vehicule a usage agricole |
FR3020990A1 (fr) * | 2014-05-13 | 2015-11-20 | Michelin & Cie | Bande de roulement de pneumatique pour vehicule a usage agricole |
WO2021020575A1 (ja) * | 2019-07-31 | 2021-02-04 | ダイキン工業株式会社 | タイヤ、その表面改質剤及び表面改質方法 |
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