JPH06235451A - 自動変速機の油圧制御装置 - Google Patents

自動変速機の油圧制御装置

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JPH06235451A
JPH06235451A JP2044693A JP2044693A JPH06235451A JP H06235451 A JPH06235451 A JP H06235451A JP 2044693 A JP2044693 A JP 2044693A JP 2044693 A JP2044693 A JP 2044693A JP H06235451 A JPH06235451 A JP H06235451A
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弘三 石居
Takuji Fujiwara
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 プリチャージを行う自動変速機の油圧制御装
置において、車速によっては、マニュアルシフトダウン
時のクラッチ締結応答性が低下することを解決する。 【構成】 プリチャージの持続時間及びプリチャージ圧
を車速に応じて変更する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自動変速機の油圧制御装
置に関し、より詳細には、マニュアルシフトダウン時に
初期油圧充填を行う自動変速機の油圧制御装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】流体継手のマニュアルによるシフトダウ
ン時(例えば、Dレンジ4速から2レンジ3速へのシフ
トダウン時)においては、クラッチ締結の応答性を向上
させるため、最初に大きな油圧を作用させる初期油圧充
填、すなわち、いわゆるプリチャージが一般的に行われ
ている(例えば、特公昭55−4969号公報記載の液
圧作動摩擦係合装置の液圧供給方式)。
【0003】また、一般に、自動変速機の変速制御はク
ラッチやブレーキなどの摩擦要素の締結または解放の組
み合わせにより行われる。この摩擦要素の中には、ピス
トンまたはドラムにドリフト・オン・ボールを備えて、
突発的な締結動作を防止するものがある。このドリフト
・オン・ボールとは、ピストンまたはドラムの表裏を貫
通する貫通孔と、該貫通孔の弁座に離着座可能なボール
とからなるものである。該摩擦要素の締結時には、その
ピストンに作用する締結圧によりボールを弁座に着座さ
せ、貫通孔を閉じてピストンの所期動作を確保する。一
方、該摩擦要素の解放状態では、該摩擦要素の回転に伴
う遠心力によりボールを弁座から離座させて、ピストン
に作用する油圧を貫通孔を通して逃がす。これにより、
摩擦要素の高回転時にピストンに作用する油圧の上昇を
抑制し、大きな締結圧となることを防止し、該摩擦要素
の突発的な締結を防止している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このドリフト・オン・
ボール機構では、車速が高速になるほど、ドリフト・オ
ン・ボールに作用する遠心力は大きくなるため、このド
リフト・オン・ボールを弁座に着座させるためには遠心
力に対応した大きな油圧が必要となる。しかし、上記公
報記載の装置におけるプリチャージにおいては、プリチ
ャージ圧及びプリチャージ持続時間は車速にかかわらず
一定とされている。
【0005】このため、車速が大きい場合には、ドリフ
ト・オン・ボールが着座しにくくなり、応答性が悪化す
るという問題があった。本発明はこのような問題点に鑑
みてなされたものであり、車速にかかわらず、変速時の
良好な応答性を確保するため、プリチャージ特性を適切
に制御する自動変速機の油圧制御装置を提供することを
目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本発明に係る自動変速機の油圧制御装置は、初期油
圧充填の特性すなわち初期油圧充填の持続時間及びその
油圧を車速に応じて変更する。この初期油圧充填の特性
の制御においては、タービン回転立ち上がり時と初期油
圧充填の終了時とを一致させるように学習補正を行うこ
とができ、この場合には、初期油圧充填の油圧を時間と
ともに変更することが好ましい。
【0007】さらに、初期油圧充填の特性の制御におい
ては、初期油圧充填の持続時間の増加分は変速段が高速
段であるほど大きくすることが好ましい。
【0008】
【実施例】図1は本発明に係る油圧制御装置の対象とな
る自動変速機の概略図である。図1に示すように、自動
車用の自動変速機ATにはエンジン出力軸1のトルク
(エンジントルク)を変速してタービンシャフト2に伝
達するトルクコンバータ3と、このタービンシャフト2
のトルクをさらに変速し、また、後進段が選択されてい
るときには回転を逆転させて出力ギヤ4から駆動輪側に
出力する変速歯車機構5とが設けられている。ここで、
タービンシャフト2はパイプ状に形成され、その中空部
にはエンジン出力軸1に連結されたポンプシャフト6が
配設され、このポンプシャフト6によって、変速歯車機
構5の後方(図1では左側)に配置されたオイルポンプ
7が回転駆動されるようになっている。
【0009】トルクコンバータ3は、連結部材8を介し
てエンジン出力軸1に連結されたポンプ9と、タービン
シャフト2に連結されたポンプ9から吐出される作動油
によって回転駆動されるタービン10と、タービン10
からポンプ9に還流する作動油をポンプ9の回転を促進
する方向に整流するステータ11とで構成されており、
ポンプ9とタービン10の回転数差に応じた変速比で、
エンジン出力軸1のトルクを変速するようになってい
る。ここで、ステータ11はステータ用ワンウェイクラ
ッチ12を介して変速機ケース13に固定されている。
なお、必要に応じて、エンジン出力軸1とタービンシャ
フト2とを直結させるロックアップクラッチ14が設け
られている。
【0010】変速歯車機構5は公知の一般的な遊星歯車
機構であり、この変速歯車機構5には、タービンシャフ
ト2に遊嵌された比較的小径の小径サンギヤ15と、こ
の小径サンギヤ15より後方でタービンシャフト2に遊
嵌された比較的大径の大径サンギヤ16と、小径サンギ
ヤ15と噛み合う複数のショートピニオンギヤ17(一
つのみ図示)と、前部(図2では右側)がショートピニ
オンギヤ17と噛み合い、後部が大径サンギヤ16と噛
み合うロングピニオンギヤ18と、さらに、このロング
ピニオンギヤ18と噛み合うリングギヤ19と、ショー
トピニオンギヤ17とロングピニオンギヤ18とを回転
自在に支持するキャリア20が設けられている。
【0011】この変速歯車機構5では、変速段に応じて
小径サンギヤ15、大径サンギヤ16またはキャリア2
0がトルク入力部となる一方、どの変速段においてもリ
ングギヤ19がトルク出力部となる。なお、リングギヤ
19は出力ギヤ4に連結されている。変速歯車機構5内
でのトルク伝達経路の切換すなわち変速比の切換、ある
いは、出力ギヤ4の回転方向の切換のために、複数のク
ラッチ及びブレーキが設けられている。
【0012】具体的には、タービンシャフト2と小径サ
ンギヤ15との間には、フォワードクラッチ21と第一
ワンウェイクラッチ22とが直列に介設されるととも
に、両クラッチ21,22に対して並列にコーストクラ
ッチ23が介設されている。タービンシャフト2とキャ
リア20との間には3−4クラッチ24が介設され、タ
ービンシャフト2と大径サンギヤ16との間にはリバー
スクラッチ25が介設されている。大径サンギヤ16と
リバースクラッチ25との間には、所定の変速段で大径
サンギヤ16を固定するための、サーボピストンにより
作動させられるバンドブレーキからなる2−4ブレーキ
26が設けられている。さらに、ギャリア20と変速機
ケース13′との間には、所定の変速段でキャリア20
を固定するローリバースブレーキ27と、キャリア20
の反力を受け止める第二ワンウェイクラッチ28とが並
列に介設されている。
【0013】上記各クラッチ21,23,24,25の
うち、フォワードクラッチ21と3−4クラッチ24と
リバースクラッチ25とは、所定の変速段で直接的にト
ルクを受け渡しをする。これに対して、コーストクラッ
チ23は、所定の変速段でエンジンブレーキを得るため
に設けられたクラッチであって、直接的にはトルクの受
け渡しを行わない。
【0014】各クラッチ21,23,24,25と各ブ
レーキ26,27のオン・オフパターンを適当な油圧機
構を用いて組み替えることによって、各種レンジないし
変速段を得ることができるようになっている。図2は、
図1に示した自動変速機においてプリチャージが行われ
るときの変速特性を示すものである。図2では、Dレン
ジ4速から2レンジ3速へマニュアルシフトダウンを行
った場合のタービン回転数G1 、前後加速度G2 、コー
スト圧G3 、ライン圧G4 、レンジ信号G5 の時間に対
する特性を示してある。
【0015】図2に示すように、時刻t=t1 において
マニュアルシフトダウンが開始されると、タービン回転
数G1 が低下を始め、時刻t=t4 においてタービン回
転数G1 が上昇に転じ、時刻t=t5 においてタービン
回転数G1 が基準回転数を超え、時刻t=t6 において
変速が終了している。図2に示すように、ライン圧G4
に対してはシフトダウンと同時にプリチャージが行われ
ている。ライン圧は時刻t=t1 (マニュアルシフトダ
ウン開始時)において所定値(例えば、9kg/c
2 )まで高められ、時刻t=t4 においてシフトダウ
ン前のライン圧(例えば、5kg/cm2 )よりも低い
所定値(例えば、4kg/cm2 )まで下げられ、時刻
t=t5 以降は差回転制御により徐々に圧力が高められ
ている。このように、マニュアルシフトダウン時には、
プリチャージ時間Pt(Pt=t4 −t1 )及びプリチ
ャージ圧Paの特性を有するプリチャージが行われる。
【0016】図3は本発明に係る自動変速機の油圧制御
装置の一実施例の概略構成図である。プリチャージ特性
を制御するプリチャージコントローラ30は、タービン
回転数センサ32からタービン回転数を表す信号aを、
車速センサ34から車速を表す信号bを、油温センサ3
6から油温を表す信号cを、マニュアルシフトセンサ3
8からマニュアルシフトダウンが行われたことを表す信
号dをそれぞれ受信する。
【0017】プリチャージコントローラ30はROMを
内蔵しており、このROMには図4及び図5に示すよう
なマップが格納されている。図4に示すマップは車速と
プリチャージ圧Paとの関係を定めたものであり、車速
が大きくなるほど、プリチャージ圧も高くなるように設
定されている。図5に示すマップは車速とプリチャージ
時間Ptとの関係を定めたものであり、車速が大きくな
るほど、プリチャージ時間は小さくなるように設定され
ている。プリチャージコントローラ30は、信号dを受
信したときに、信号bが表す車速に対応するプリチャー
ジ圧Paとプリチャージ時間Ptとをマップから読み取
る。次いで、プリチャージコントローラ30は、この読
み取ったプリチャージ圧Paとプリチャージ時間Ptと
を表す信号を油圧制御機構40に送り、油圧制御機構4
0は所望のプリチャージ圧Paとプリチャージ時間Pt
とにより決定されるプリチャージを実行する。
【0018】さらに、プリチャージコントローラ30
は、以下に述べるように、タービン回転立ち上がり時と
プリチャージ終了時とを一致させるような学習補正を行
う機能も有する。図2のタービン回転数G1 の波形に示
すように、時刻t=t1 においてレンジ信号が発せられ
てから、実際にタービン回転数が立ち上がる時刻t=t
4 までの間に時間TR (TR =t4 −t1 )の応答遅れ
が生じている。
【0019】プリチャージコントローラ30はプリチャ
ージ時間Ptを調整してタービン回転数が立ち上がると
きにプリチャージが終了するようにしている。このよう
に、タービン回転数が立ち上がるときにプリチャージを
終了させることにより、タービン回転数の立ち上がりと
クラッチの締結とがほぼ同時に行われることになり、応
答性を向上させることができる。
【0020】この場合、応答遅れ時間TR は短いほど、
プリチャージは早く終了し、従って、クラッチは早期に
締結し、応答性が向上する。このため、プリチャージコ
ントローラ30は応答遅れ時間TR が最短になるよう
に、プリチャージ毎に図5のマップの補正を行う。な
お、プリチャージ圧は一定値に固定することは必ずしも
必要ではなく、時間の関数である変数とすることも可能
である。例えば、時間の経過とともに、直線的に変化さ
せてもよいし、もしくは、ステップ状に変化させてもよ
く、または、直線変化とステップ状変化とを組み合わせ
てもよい。
【0021】図10はその一例である。プリチャージ開
始後、時間T1 の間においてはプリチャージ圧は一定値
に維持されるが、その後の時間T2 においてはプリチャ
ージ圧は直線的に低下するように設定されている。この
ようにプリチャージ開始の当初のみプリチャージ圧を大
きくすることにより良好な応答性を確保できるととも
に、所定時間経過後は徐々に低下させることによりクラ
ッチ締結時のショックを低減することができる。
【0022】図6は本実施例に係る自動変速機の油圧制
御装置を作動させる際のフローチャートの一例である。
まず、プリチャージコントローラ30はタービン回転数
センサ32からの信号aに基づいてタービン回転数NT
を読み取る(ステップ10)。次いで、プリチャージコ
ントローラ30は、フラグが0または1の何れであるか
を判定する(ステップ20)。ここで、フラグ=1は変
速信号を受信して変速中であることを表し、フラグ=0
は変速信号が出力されず、変速中ではないことを表す。
【0023】フラグ=0である場合には、本制御は行わ
れない。これに対して、フラグ=1である場合には、そ
の時点でのタービン回転数NTを変速開始時のタービン
回転数NT0に、応答時間TR を0に各々設定する(ステ
ップ30)。ここで、応答時間TR とは、図2のタービ
ン回転数の波形において示した時間TR =t4 −t1
ある。
【0024】次いで、時間t=0に設定した後(ステッ
プ40)、t>TS が成り立つか否かを判定する(ステ
ップ50)。ここで、TS はプリチャージ時間の設定値
である。t>TS が成り立つ場合にはプリチャージが終
了したことを表し、逆に、t≦TS である場合には現在
プリチャージ中であることを表す。また、プリチャージ
設定値TS と変速開始時のタービン回転数NT0とは図7
に示すような比例関係にある。
【0025】判定結果がNOである場合、すなわち、t
≦TS である場合(現在プリチャージ中である場合)に
は、ライン圧のデューティ率DYをプリチャージ用のデ
ューティ率DY1(NT0)で置き換える(ステップ6
0)。ここで、DY1 はプリチャージ用デューティ率を
表す。このプリチャージ用デューティ率DY1 は図9に
示すようにタービン回転数NT の関数として設定されて
おり、この場合は、変速開始時のタービン回転数NT0
応じたデューティ率になるようにDY1(NT0)を用い
る。
【0026】ステップ50における判定結果がYESで
ある場合、すなわち、t>TS である場合(プリチャー
ジが終了している場合)には、ライン圧のデューティ率
DYを変速中のデューティ率DY2(NT0)で置き換える
(ステップ70)。ここで、DY2 は変速中デューティ
率を表す。この変速中デューティ率DY2 も、プリチャ
ージ用デューティ率DY1 と同様に、図9に示すように
タービン回転数NT の関数として設定されており、変速
開始時のタービン回転数NT0に応じたデューティ率にな
るようにDY2(NT0)が用いられる。
【0027】なお、図9に示すように、同じタービン回
転数NTOの値に対しては、変速中デューティ率DY2
方がプリチャージ用デューティ率DY1 よりも大きい値
に設定されている。また、ライン圧とライン圧デューテ
ィ率DYとは図8に示すような関係に設定されており、
デューティ率DYが小さいほどライン圧は大きい。
【0028】プリチャージコントローラ30はステップ
50における判定を行った後、応答時間TR を算出する
ルーチンを実行する(ステップ80〜100)。まず、
プリチャージコトローラ30はその時点でのタービン回
転数が微小時間Δtだけ前のタービン回転数よりも大き
くなっているか否かを判定する。すなわち、NT (t) >
T (t−Δt)が成り立つか否かを判定する(ステップ
80)。このような判定を行うのは、タービン回転数が
上昇開始した時点を応答開始の時点と判定するためであ
る。
【0029】この判定結果がNOである場合には、応答
時間算出ルーチンは終了し、ステップ110に進む。ス
テップ80における判定結果がYESである場合、すな
わち、すでに応答を開始している場合には、応答時間T
R =0であるか否か、すなわち、タービン回転数NT
立ち上がり始めたか否かを判定する(ステップ90)。
なお、一番最初の判定では、ステップ30においてTR
=0と設定しているので、判定結果はYESである。
【0030】このステップ90における判定結果がNO
である場合には、応答時間算出ルーチンは終了し、ステ
ップ110に進む。ステップ90における判定結果がY
ESである場合には、応答時間TR =tに設定する(ス
テップ100)。このステップ100において応答時間
算出ルーチンは終了する。
【0031】次いで、プリチャージコントローラ30
は、変速フラグが0または1の何れであるかを判定する
(ステップ110)。フラグ=1である場合、すなわ
ち、変速中である場合には、時間t=t+Δtに設定し
(ステップ120)、ステップ50に戻る。フラグ=0
である場合、すなわち、変速がすでに終了している場合
には、プリチャージコントローラ30は学習ルーチンを
実行する(ステップ130〜180)。
【0032】まず、プリチャージコントローラ30はT
R −TS >TSSが成り立つか否かを判定する(ステップ
130)。ここで、(TR −TS )は応答時間とプリチ
ャージ時間との差であり、図2で言えば、(TR −P
t)に相当する(ただし、図2ではTR −Pt=0であ
る)。また、TSSは学習判定定数である。判定結果がY
ESである場合、すなわち、TR −TS >TSSである場
合には、プリチャージ時間が短いと判定できるので、プ
リチャージ時間を長くするような補正がなされる(ステ
ップ140)。すなわち、応答時間TS をΔTS だけ長
くする。具体的には、プリチャージ時間設定値TS をT
S (NTO)+ΔTS に設定する。ここで、ΔTS は学習
により得た応答時間TS の増分である。
【0033】このようにして、応答時間TR を早めるこ
とと、プリチャージ時間設定値TSを大きくすることの
双方の学習を行うことにより、双方の時間差(TR −T
S )を小さくする。なお、この学習における応答時間T
S の増分ΔTS は一定値であるが、これを各変速段ごと
に異なる値にすることも可能である。例えば、変速段毎
にマップを設定しておき、変速段に応じて増分ΔTS
選定するようにすることも可能である。その際、増分Δ
S は変速段が高速段になるほど大きく設定しておくこ
とが好ましい。
【0034】このステップ140においては、プリチャ
ージ時間の補正に加えて、ライン圧を大きくする補正、
すなわち、プリチャージ用デューティ率DY1 をΔDY
1 だけ小さくする補正も同時に行われる。具体的には、
プリチャージ用デューティ率DY1 をDY1(NTO)−Δ
DY1 に設定する。ΔDY1 は学習により得たプリチャ
ージ用デューティ率DY1 の増分である。このように、
プリチャージ時間及びライン圧の双方について学習補正
がなされて、ステップ140は終了する。
【0035】一方、ステップ130におけるTR −TS
>TSSか否かの判定がNOである場合には、さらに、T
R −TS <0が成り立つか否かの判定を行う(ステップ
150)。この判定結果がYESである場合には、ター
ビン回転数が応答を開始し上昇を始めているのに、まだ
プリチャージを行っている状態であることを表している
から、プリチャージ時間を短くする制御を行う(ステッ
プ160)。
【0036】すなわち、プリチャージ時間設定値TS
S (NTO)−ΔTS に補正することにより、プリチャ
ージ時間が長すぎることを解消させる。このようにステ
ップ160において短く設定したプリチャージ時間設定
値TSが限界値であるTSSよりも短くなっていては逆に
無意味になってしまうので、プリチャージ時間設定値T
S の補正に続いて、TS ( NTO)<TSSが成り立つか否
かの判定を行う(ステップ170)。
【0037】この判定結果がYESである場合には、プ
リチャージ時間が短すぎるということになるので、ライ
ン圧を小さくする(ステップ180)。すなわち、プリ
チャージ用デューティ率DY1 をDY1(NTO)+ΔDY
1 に補正し、学習ルーチンを終了する。一方、ステップ
170におけるTS ( NTO)<TSSか否かの判定がNO
である場合には、プリチャージ時間が適正な時間である
ことを意味しており、そのまま学習ルーチンを終了す
る。
【0038】ステップ150におけるTR −TS <0か
否かの判定結果がNOである場合は応答時間TS および
プリチャージ用デューティ率DY1 は適正な値であり、
換言すれば、プリチャージ時間およびライン圧は適正値
であることになるので、そのまま学習ルーチンを終了す
る。なお、本実施例においては、図4及び図5のマップ
に示すように、プリチャージ圧Paとプリチャージ時間
Ptはともに車速の関数として設定されているが、プリ
チャージPaは車速の関数として設定し、プリチャージ
時間Ptは油温の関数として設定することも可能であ
る。
【0039】
【発明の効果】本発明においては、車速に応じてプリチ
ャージ特性が適切に制御されるので、マニュアルシフト
ダウン時のエンジンブレーキ作動によるショックを軽減
することができるとともに、エンジンブレーキ作動の応
答性を良好にすることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】自動変速機の概略構成図である。
【図2】マニュアルシフトダウン時の変速特性を表すグ
ラフである。
【図3】本発明の一実施例の構成を示すブロック図であ
る。
【図4】プリチャージ圧と車速との関係を示すグラフで
ある。
【図5】プリチャージ時間と車速との関係を示すグラフ
である。
【図6】本発明の一実施例のフローチャートである。
【図7】応答時間とタービン回転数との関係を示すグラ
フである。
【図8】ライン圧とデューティ率との関係を示すグラフ
である。
【図9】デューティ率とタービン回転数との関係を示す
グラフである。
【図10】時間とともに変化するプリチャージ圧の一例
を示す波形図である。
【符号の説明】
1 エンジン出力軸 2 タービンシャフト 3 トルクコンバータ 4 出力ギヤ 5 変速歯車機構 7 オイルポンプ 10 タービン 11 ステータ 12 タービンシャフト 15 小径サンギヤ 16 大径サンギヤ 17 ショートピニオンギヤ 18 ロングピニオンギヤ 19 リングギヤ 20 キャリア 21 フォワードクラッチ 23 コーストクラッチ 30 プリチャージコントローラ 32 タービン回転数センサ 34 車速センサ 36 油温センサ 38 マニュアルシフトセンサ 40 油圧制御機構

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マニュアルシフトダウン時にライン圧を
    所定時間上昇させる初期油圧充填を行う自動変速機の油
    圧制御装置において、前記初期油圧充填の持続時間及び
    油圧を車速に応じて変更することを特徴とする自動変速
    機の油圧制御装置。
  2. 【請求項2】 タービン回転立ち上がり時と前記初期油
    圧充填の終了時とを一致させるように学習補正を行うこ
    とを特徴とする請求項1に記載の自動変速機の油圧制御
    装置。
  3. 【請求項3】 前記初期油圧充填の圧力を時間とともに
    変更することを特徴とする請求項2に記載の自動変速機
    の油圧制御装置。
  4. 【請求項4】 前記初期油圧充填の持続時間の増加分を
    高速段ほど大きくすることを特徴とする請求項1に記載
    の自動変速機の油圧制御装置。
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