JPH06234832A - 高耐熱性エポキシ樹脂硬化物 - Google Patents

高耐熱性エポキシ樹脂硬化物

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JPH06234832A
JPH06234832A JP4452893A JP4452893A JPH06234832A JP H06234832 A JPH06234832 A JP H06234832A JP 4452893 A JP4452893 A JP 4452893A JP 4452893 A JP4452893 A JP 4452893A JP H06234832 A JPH06234832 A JP H06234832A
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JP
Japan
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epoxy resin
cured product
curing
general formula
formula
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JP4452893A
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English (en)
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Masashi Kaji
正史 梶
Takanori Aramaki
隆範 荒牧
Kazuhiko Nakahara
和彦 中原
Makoto Yamagata
誠 山縣
Noriko Nakayama
紀子 中山
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Nippon Steel Chemical and Materials Co Ltd
Original Assignee
Nippon Steel Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 耐湿性、機械的強度、靭性に優れ、極めて高
い耐熱性を有するエポキシ樹脂硬化物を提供する。 【構成】 一般式1で表されるエポキシ樹脂を下記一般
式2で表される多価ヒドロキシ化合物で硬化して得られ
る高耐熱性エポキシ樹脂硬化物。 (R1 ,R2 は水素原子又はメチル基。Gはグリリジル
基。nは0以上の整数。Aは一般式a又はb。 3 ,R4 は水素原子又は炭素数1〜6の炭化水素基を
示す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電気・電子部品、機械
部品、自動車材料、航空機材料等の分野に積層材料、成
形材料、注型材料、接着材料として使用される耐熱性、
耐湿性、耐磨耗性、耐薬品性、機械的強度、靭性等に優
れたエポキシ樹脂硬化物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電気・電子産業、自動車、宇宙航空分野
等の利用分野の高度化により、よりいそうの耐熱性、耐
湿性、高靭性が強く要請されている。従来、これらの分
野に使用される高耐熱性のエポキシ樹脂硬化物として
は、ノボラック型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エ
ポキシ樹脂等の多官能エポキシ樹脂をベースとしたもの
が知られているが耐熱性の点で十分ではない。そこで、
耐熱性の向上を目的にこれら多官能エポキシ樹脂をジア
ミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホン等
の芳香族アミン類で硬化して得られるエポキシ樹脂硬化
物が使用されているが耐湿性の点で十分ではない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、耐湿性、機械的強度、靭性に優れ、極めて高い耐熱
性を有するエポキシ樹脂硬化物を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、下
記一般式(1)
【化3】 で表されるエポキシ樹脂を下記一般式(2)
【化4】 で表される多価ヒドロキシ化合物で硬化して得られる高
耐熱性エポキシ樹脂硬化物である。
【0005】上記一般式(1)で表されるエポキシ樹脂
は、下記一般式(3)
【化5】 で表される多価ヒドロキシ化合物をエピクロルヒドリン
と反応させることにより合成される。
【0006】上記一般式(3)で表される多価ヒドロキ
シ化合物は、例えば、ナフタレンジオール類を酸性触媒
の存在下に下記一般式(4)
【化6】 で表される芳香族縮合剤、又は、ジビニルベンゼン、ジ
イソプロペニルベンゼン等の2官能不飽和化合物等の芳
香族架橋剤を反応させることにより得られる。
【0007】ナフタレンジオール類としては、例えば、
1,2−ナフタレンジオール、1,3−ナフタレンジオ
ール、1,4−ナフタレンジオール、1,5−ナフタレ
ンジオール、1,6−ナフタレンジオール、1,7−ナ
フタレンジオール、1,8−ナフタレンジオール、2,
3−ナフタレンジオール、2,6−ナフタレンジオー
ル、2,7−ナフタレンジオール等が例示される。
【0008】芳香族縮合剤としては、o−体、m−体、
p−体のいずれでもよいが、好ましくは、m−体、p−
体である。具体的には、p−キシリレングリコール、
α,α’−ジメトキシ−p−キシレン、α,α’−ジエ
トキシ−p−キシレン、α,α’−ジイソプロピル−p
−キシレン、α,α’−ジブトキシ−p−キシレン、m
−キシリレングリコール、α,α’−ジメトキシ−m−
キシレン、α,α’−ジエトキシ−m−キシレン、α,
α’−ジイソプロポキシ−m−キシレン、α,α’−ジ
ブトキシ−m−キシレン、1,4−ジ(2−ヒドロキシ
−2−エチル)ベンゼン、1,4−ジ(2−メトキシ−
2−エチル)ベンゼン、1,4−ジ(2−ヒドロキシ−
2−エチル)ベンゼン、1,4−ジ(2−エトキシ−2
−エチル)ベンゼン、1,4−ジ(2−イソプロポキシ
−2−エチル)ベンゼン、1,4−ジ(2−ヒドロキシ
−2−プロピル)ベンゼン、1,4−ジ(2−メトキシ
−2−プロピル)ベンゼン、1,4−ジ(2−ヒドロキ
シ−2−プロピル)ベンゼン、1,4−ジ(2−エトキ
シ−2−プロピル)ベンゼン、1,4−ジ(2−イソプ
ロポキシ−2−プロピル)ベンゼン、1,3−ジ(2−
ヒドロキシ−2−エチル)ベンゼン、1,3−ジ(2−
メトキシ−2−エチル)ベンゼン、1,3−ジ(2−ヒ
ドロキシ−2−プロピル)ベンゼン、1,3−ジ(2−
メトキシ−2−プロピル)ベンゼン等が挙げられる。
【0009】上記一般式(1)で表されるエポキシ樹脂
の軟化点は、上記一般式(4)で表される多価ヒドロキ
シ化合物を合成する際のナフタレンジオール類と芳香族
架橋剤との両者のモル比を調整することにより適宜コン
トロールできる。両者のモル比は、ナフタレンジオール
類1モルに対して芳香族架橋剤が1モル以下でなければ
ならず、好ましくは、0.1〜0.9モルの範囲であ
る。エポキシ樹脂の軟化点は、成形作業性の観点より、
120℃以下であることが好ましい。
【0010】上記一般式(2)で表される多価ヒドロキ
シ化合物は、例えば、上記一般式(4)で表される多価
ヒドロキシ化合物と同様に合成できる。また、あるいは
下記一般式(5)
【化7】 で表されるアルデヒド又はケトン類とを酸性触媒の存在
下に反応させることにより得られる。
【0011】上記一般式(5)で表されるアルデヒド又
はケトン類としては、例えば、ホルムアルデヒド、アセ
トアルデヒド、ベンズアルデヒド、アセトン、シクロペ
ンタノン、アセトフェノン等が例示される。
【0012】上記一般式(2)で表される多価ヒドロキ
シ化合物の軟化点は、上記(4)で表される多価ヒドロ
キシ化合物を合成する際のナフタレンジオール類と芳香
族架橋剤、あるいは一般式(5)で表されるアルデヒド
又はケトン類とのモル比を調整することにより適宜コン
トロールできる。両者のモル比は、ナフタレンジオール
類1モルに対して一般式(4)又は一般式(5)の架橋
剤が1モル以下になければならず、好ましくは、0.1
〜0.9モルの範囲である。硬化剤に用いる多価ヒドロ
キシ化合物の軟化点は作業性の観点より、140℃以下
であることが好ましい。
【0013】また、本発明には本発明のエポキシ樹脂以
外に、分子中にエポキシ基を2個以上有する通常のエポ
キシ樹脂を併用してもよい。例えば、ビスフェノール
A、ビスフェノールF、ビスフェノールS、フルオレン
ビスフェノール、4,4’−ビフェノール、2,2’−
ビフェノール、ハイドロキノン、レゾルシン等の2価の
フェノール類、あるいは、トリス−(4−ヒドロキシフ
ェニル)メタン、1,1,2,2−テトラキス(4−ヒ
ドロキシフェニル)エタン、フェノールノボラック、o
−クレゾールノボラック等の3価以上のフェノール類、
又は、テトラブロモビスフェノールA等のハロゲン化ビ
スフェノール類から誘導されるグルシジルエーテル化物
等がある。これらのエポキシ樹脂は、1種又は2種以上
を混合して用いることができるが、本発明に関わるエポ
キシ樹脂の配合量はエポキシ樹脂全体中、50%以上用
いることが好ましい。
【0014】さらに、本発明の硬化剤としては、本発明
に用いる硬化剤以外に一般にエポキシ樹脂の硬化剤とし
て知られているものが併用できる。好ましくは、フェノ
ール性水酸基を有するものであり、例えば、ビスフェノ
ールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、フルオ
レンビスフェノール、4,4’−ビフェノール、2,
2’−ビフェノール、ハイドロキノン、レゾルシン、ナ
フタレンジオール等の2価のフェノール類、あるいは、
トリス−(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1,
2,2−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタ
ン、フェノールノボラック、o−クレゾールノボラッ
ク、ナフトールノボラック、ポリビニルフェノール等に
代表される3価以上のフェノール類、さらにはフェノー
ル類、ナフトール類又は、ビスフェノールA、ビスフェ
ノールF、ビスフェノールS、フルオレンビスフェノー
ル、4,4’−ビフェノール、2,2’−ビフェノー
ル、ハイドロキノン、レゾルシン、ナフタレンジオール
等の2価のフェノール類のホルムアルデヒド、アセトア
ルデヒド、ベンズアルデヒド、p−ヒドロキシベンズア
ルデヒド、p−キシリレングリコール等の縮合剤により
合成される多価フェノール性化合物がある。また、場合
によっては、無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル
酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無
水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、メチル
無水ハイミック酸、無水ナジック酸、無水トリメリット
酸等の酸無水物類、あるいは、ジアミノジフェニルメタ
ン、ジアミノジフェニルスルホン等のアミン類を用いる
ことができる。これら硬化剤は1種又は2種以上を混合
して用いることができるが、本発明に用いる多価ヒドロ
キシ化合物が硬化剤中50%以上であることが好まし
い。
【0015】本発明のエポキシ樹脂硬化物は、通常、硬
化促進剤を用いることにより得られる。硬化促進剤とし
ては、例を挙げれば、アミン類、イミダゾール類、有機
ホスフィン類、ルイス酸等がある。添加量としては、通
常、エポキシ樹脂100重量部に対して、0.2〜5重
量部の範囲である。
【0016】さらに、本発明のエポキシ樹脂硬化物中に
は、必要に応じて充填剤を使用できる。充填剤として
は、例えば、球状あるいは、破砕状の溶融シリカ、結晶
シリカ等のシリカ粉末、アルミナ粉末、ガラス粉末、タ
ルク、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化
鉄等の金属酸化物、水酸化カルシウム、水酸化マグネシ
ウム等の金属水酸化物、あるいは、カーボンブラック、
黒鉛粉等の炭素系粉末等の粉体状充填剤が挙げられる。
また、さらに、本発明に使用できる充填剤には、繊維
状、ウィスカー状のものも含まれる。繊維状充填剤とし
ては、一般的に用いられる無機系、有機系のものであ
り、例えば、ガラス繊維、ボロンナイトライト、炭化珪
素、炭素繊維、あるいは、綿フロック、セルロース、大
麻、綿毛粉、アラミド繊維、ポリエステル、ポリイミド
等の有機繊維が挙げられる。これらの充填剤は単独ある
いは2種以上を混合して使用される。
【0017】さらに、本発明の成形材料中には、滑剤、
離型剤、カップリング剤、難燃剤、着色剤、等を含有さ
せることができる。
【0018】本発明のエポキシ樹脂硬化物は、トランス
ファー成形、射出成形、圧縮成形、等により任意の形状
の成形物とすることができるし、繊維状充填剤とプリプ
レグとした後、任意の形状の硬化物とすることができ
る。
【0019】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳しく説
明する。 参考例1(エポキシ樹脂の合成例) 500mlの4口フラスコに、1,6−ナフタレンジオ
ール160g(1.0モル)、p−キシリレングリコー
ル69.0g(0.5モル)及びシュウ酸1.6gを仕
込み、窒素気流下、攪拌しながら150℃で4時間反応
させた。この間、生成する水は系外に除き、OH当量1
10の褐色状樹脂203gを得た。
【0020】得られた樹脂100gをエピクロルヒドリ
ン400gに溶解し、さらにトリエチルアンモニウムク
ロライド0.3gを加え、減圧下(約150mmHg)
70℃にて48%水酸化ナトリウム水溶液75gを3時
間かけて滴下した。この間、水はエピクロルヒドリンと
の共沸により系外に除き、溜出したエピクロルヒドリは
系内に戻した。滴下終了後、さらに30分間反応を継続
した。その後、濾過により生成した塩を除き、さらに水
洗したのちエピクロルヒドリンを留去し、エポキシ樹脂
142gを得た。エポキシ当量は165であり、軟化点
は、JIS K2548に基づいて測定したところ78
℃であった。
【0021】参考例2(硬化剤用多価ヒドロキシ化合物
の合成例) 500mlの4口フラスコに、1,6−ジヒドロキシナ
フタレン160g(1.0モル)、p−キシリレングリ
コール48.3g(0.35モル)を仕込み、さらにシ
ュウ酸0.8gを加え、窒素気流下、攪拌しながら15
0℃で4時間反応させた。この間、生成する水は系外に
除き、褐色状樹脂186gを得た。得られた樹脂のOH
当量は106であり、軟化点は90℃であった。150
℃における溶融粘度は3ポイズであった。
【0022】参考例3(硬化剤用多価ヒドロキシ化合物
の合成例) 2,7−ジヒドロキシナフタレン160g(1.0モ
ル)を用いて、参考例1と同様に反応を行い、褐色状樹
脂188gを得た。得られた樹脂のOH当量は107で
あり、軟化点は93℃であった。
【0023】参考例4(硬化剤用多価ヒドロキシ化合物
の合成例) 500mlの4口フラスコに、1,6−ジヒドロキシナ
フタレン160g(1.0モル)、37%ホルマリン水
溶液32.4g(0.4モル)を仕込み、さらにシュウ
酸1.6gを加え、窒素気流下、攪拌しながら100℃
で8時間反応させた後、脱水し褐色状樹脂160gを得
た。得られた樹脂のOH当量は94であった。
【0024】実施例1 エポキシ樹脂として、参考例1で得たエポキシ樹脂を用
い、硬化剤として参考例2で得た樹脂を用いて表1に示
す配合で混練し、エポキシ樹脂組成物を調製した。本樹
脂組成物を用いて150℃で成形し、180℃で12時
間ポストキュアを行い、エポキシ樹脂硬化物の試験片を
得た後、物性測定に供した。結果を第1表にまとめて示
す。線膨張係数は熱機械測定装置により、昇温速度10
℃/分にて測定した。また、エポキシ樹脂硬化物の粘弾
性スペクトル(周波数;11Hz、昇温速度;3℃/m
in)を図1に示す。
【0025】実施例2、3 硬化剤として参考例3、参考例4で得た樹脂を用いて第
1表に示す配合で混練しエポキシ樹脂組成物を調製し、
実施例1と同様にエポキシ樹脂硬化物試験片を得た後、
物性測定に供した。結果を表1にまとめて示す。
【0026】比較例1 エポキシ樹脂としてo−クレゾールノボラック型エポキ
シ樹脂を用い、硬化剤としてフェノールノボラック樹脂
を用いた以外は、実施例1と同様にしてエポキシ樹脂硬
化物試験片を得た後、物性測定に供した。結果を表1に
まとめて示す。また、エポキシ樹脂硬化物の粘弾性スペ
クトルを図1に示す。
【0027】
【表1】
【0028】実施例4 表2に示す配合に従い、球状溶融シリカ(電気化学工業
社製、FB−48)750重量部、三酸化アンチモン粉
末(住友金属鉱山社製)10重量部に、シランカップリ
ング剤(日本ユニカー社製、A−186)3重量部を加
え、ミキサーで混合した。さらに参考例1で得たエポキ
シ樹脂をx重量部、参考例2で得た硬化剤をy重量部、
臭素化エポキシ(大日本インキ社製、エピクロン−15
2S)10重量部、硬化促進剤のトリフェニルホスフィ
ン(ケーアイ化成社製、PP−360)z重量部、着色
剤のカーボンブラック(三菱化成社製、MA−600)
3重量部、離型剤(ヘキスト社製、ヘキストOP/ヘキ
ストS=1/1)4重量部を加え、混合したのち、コニ
ーダで混練し、半導体封止用低圧トランスファ成形材料
を得た後、各種評価を行った。結果を表にに示す。
【0029】実施例5 硬化剤として参考例3で得た樹脂を用いて、実施例4と
同様に、半導体封止用低圧トランスファ成形材料を得た
後、各種評価を行った。結果を表にに示す。
【0030】実施例6 硬化剤として参考例4で得た樹脂を用いて、実施例4と
同様に、半導体封止用低圧トランスファ成形材料を得た
後、各種評価を行った。結果を表にに示す。
【0031】比較例2 エポキシ樹脂としてo−クレゾールノボラック型エポキ
シ樹脂(日本化薬社製、EOCN−1020(軟化点6
5℃))を用い、硬化剤としてフェノールノボッラク樹
脂(群栄化学社製、PSM−4324)を用いて、実施
例4と同様に、半導体封止用低圧トランスファ成形材料
を得た後、各種評価を行った。結果を表にに示す。
【0032】
【表2】
【0033】評価方法 流動性:EMMI−I−66に準じたスパイラルフロー
測定用金型を用い、低圧トランスファ成形機にて、17
5℃、70kg/mm2 、120秒の条件で、成形した
時の成形品の長さを判定した。 ガラス転移温度:低圧トランスファ成形機にて、175
℃、70kg/mm2 、120秒の条件で、成形したテ
ストピースを、175℃で12時間ポストキュアして試
験片とし、曲げ荷重による粘弾性測定を行った。tan
δのピーク温度をガラス転移温度とした。 高温曲げ強度:低圧トランスファ成形機にて、175
℃、70kg/mm2 、120秒の条件で、成形したテ
ストピースを、175℃で12時間ポストキュアして試
験片とし、JIS K6911記載の方法に従って、2
50℃にて曲げ強度測定を行った。 成形性:得られた成形材料をタブレット化し、低圧トラ
ンスファ成形機にて、175℃、70kg/mm2 、1
20秒の条件で、14×20×2.2mmのQFP−8
0に7×7×0.4mmのアルミ配線模擬素子(TE
G)を封止した。未充填を目視で、金線変形、アイラン
ド変形、ボイドを軟X線透視装置を用いて検査し、いず
れかの不良が発生していれば不良パッケージと判定し
た。 はんだクラック性:前項の成形性試験で用いたと同じQ
FP−80を、175℃で12時間ポストキュアし、8
5℃85%RHの環境下100時間吸湿させた後、26
0℃のはんだ浴に10秒浸漬した時に発生するクラック
を目視検査し不良を判定した。 はんだ後耐湿性:前項の成形性試験で用いたと同じQF
P−80を、175℃で12時間ポストキュアし、85
℃85%RHの環境下24時間吸湿させた後、260℃
のはんだ浴に10秒浸漬し、さらに、121℃100%
RHの環境下に300時間放置した時に発生する回路の
オープンをテスタを用いて検査し不良を判定した。
【0034】
【発明の効果】本発明のエポキシ樹脂硬化物は優れた耐
熱性を有しており、高温状態においても優れた物性を保
持でき、耐熱性が要求される複合材料、電気・電子、機
械部品用マトリックス樹脂、半導体封止用低圧トランス
ファ成形材料として好適に使用される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1及び比較例1のエポキシ樹脂硬化物
の粘弾性スペクトル図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中山 紀子 千葉県君津市八重原172 B−5−21

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1) 【化1】 で表されるエポキシ樹脂を下記一般式(2) 【化2】 で表される多価ヒドロキシ化合物で硬化して得られる高
    耐熱性エポキシ樹脂硬化物。
  2. 【請求項2】 電子部品を封止してなる請求項1記載の
    高耐熱性エポキシ樹脂硬化物。
JP4452893A 1993-02-09 1993-02-09 高耐熱性エポキシ樹脂硬化物 Pending JPH06234832A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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