JPH06234705A - 1,1−シクロプロパンジカルボン酸ジエステルの製造法 - Google Patents

1,1−シクロプロパンジカルボン酸ジエステルの製造法

Info

Publication number
JPH06234705A
JPH06234705A JP5023985A JP2398593A JPH06234705A JP H06234705 A JPH06234705 A JP H06234705A JP 5023985 A JP5023985 A JP 5023985A JP 2398593 A JP2398593 A JP 2398593A JP H06234705 A JPH06234705 A JP H06234705A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acid diester
reaction
mol
cyclopropanedicarboxylic acid
cyclopropanedicarboxylic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5023985A
Other languages
English (en)
Inventor
Akio Katsuura
章夫 勝浦
Tetsuya Takahara
哲也 高原
Tomoko Ueda
友子 上田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Synthetic Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Nippon Synthetic Chemical Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Synthetic Chemical Industry Co Ltd filed Critical Nippon Synthetic Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP5023985A priority Critical patent/JPH06234705A/ja
Publication of JPH06234705A publication Critical patent/JPH06234705A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

Landscapes

  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 有害性の少ない原料および溶媒を使用した
1,1−シクロプロパンジカルボン酸ジエステルの製造
法を提供する。 【構成】 マロン酸ジエステルと該エステルに対して2.
5 倍モル当量以上の1,2−ジクロルエタンとを相間移
動触媒およびアルカリの存在下に反応させることを特徴
とする1,1−シクロプロパンジカルボン酸ジエステル
の製造法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、1,1−シクロプロパ
ンジカルボン酸ジエステルの製造法に関する。1,1−
シクロプロパンジカルボン酸ジエチルエステルを加水分
解してえられるジカルボン酸は消炎鎮痛剤として、ま
た、還元してえられるジメタノールはロイコトリエン拮
抗剤として有用であるのをはじめとして、1,1−シク
ロプロパンジカルボン酸ジエステルから誘導される化合
物は医薬品中間体として広範囲に利用される。
【0002】
【従来の技術】従来、マロン酸ジエステルから1,1−
シクロプロパンジカルボン酸ジエステルを製造する方法
としては、原料として1,2−ジブロモエタンを用いる
方法が知られている。たとえば、ジャーナル オブ
アメリカン ケミカル ソサイエティ(J.Am.Chem.Soc.)
2097 43(1921)には、ナトリウムエトキシドを用いエタ
ノール中でマロン酸ジエチルと1,2−ジブロモエタン
を反応させることによって1,1−シクロプロパンジカ
ルボン酸ジエチルエステルを製造する方法が記載されて
いる。その他、炭酸カリウムを用いてジメチルホルム
アミド(DMF)中で反応させることによって1,1−
シクロプロパンジカルボン酸ジメチルエステルを製造す
る方法(シンセティック コミュニケーションズ(Synt
h.Commun.)559 1957)、テトラブチルアンモニウム
ブロミドおよび炭酸カリウムを用い、水−ベンゼン中で
反応を行なう方法(特開昭53-149953 号)などがある。
【0003】しかし、これらの反応に用いられる1,2
−ジブロモエタンは発ガン性があり、使用は好ましくな
い。また、、、の方法では収率がそれぞれ40
%、70%、37%と、いずれも低い。そこで、の改
良方法として、原料として1,2−ジブロモエタンの
かわりに有害性の少ない1,2−ジクロルエタンを用い
る方法(シンセシス(Synthesis)738(1987))が提案さ
れ、収率も85%と向上している。しかし、、の方
法では、溶媒として、特定化学物質であり、造血障害、
発ガン性のあるベンゼンを使用しており、作業者の健康
上非常に有害である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記欠点を
克服し、高収率をもたらしかつ安全性の高い1,1−シ
クロプロパンジカルボン酸ジエステルの製造法を提供す
るためになされたものである。
【0005】本発明者らは前記課題を解決するために鋭
意検討を重ねた結果、有害性の少ない1,2−ジクロル
エタンを大過剰に用いて原料兼溶媒とすることによっ
て、1,1−シクロプロパンジカルボン酸ジエステルを
安全に製造することができるとともに、反応時間が短縮
され収率も向上することを見出し、本発明を完成するに
いたった。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、マロン酸ジエ
ステルと該エステルに対して2.5 倍モル当量以上の1,
2−ジクロルエタンとを相間移動触媒およびアルカリの
存在下に反応させることを特徴とする1,1−シクロプ
ロパンジカルボン酸ジエステルの製造法に関する。
【0007】
【実施例】原料となるマロン酸ジエステルとしては、マ
ロン酸ジメチル、マロン酸ジエチル、マロン酸ジn−ブ
チル、マロン酸ジn−プロピルなどがあげられ、好まし
くはマロン酸ジメチル、マロン酸ジエチルが用いられ
る。
【0008】本発明の原料兼溶媒である1,2−ジクロ
ルエタン(以下、EDCという)の使用量は、マロン酸
ジエステルに対して2.5 倍モル当量以上であればとくに
上限はないが、好ましくはマロン酸ジエステルに対して
5〜15倍モル当量である。EDCの使用量がマロン酸ジ
エステルに対して2.5 倍モル当量未満であると、反応液
の粘度が非常に高くなり、したがって撹拌されにくくな
り反応時間が極端に長くなる。
【0009】相間移動触媒としては、たとえばトリエチ
ルベンジルアンモニウムクロリド(またはブロミド)、
トリオクチルメチルアンモニウムクロリド(またはブロ
ミド)、テトラブチルアンモニウム重硫酸塩、テトラメ
チルアンモニウムクロリド(またはブロミド)、テトラ
エチルアンモニウムクロリド(またはブロミド)、テト
ラプロピルアンモニウムクロリド(またはブロミド)、
テトラブチルアンモニウムクロリド(またはブロミ
ド)、ドデシルメチルアンモニウムクロリド(またはブ
ロミド)、ドデシルトリエチルアンモニウムクロリド
(またはブロミド)、セチルトリメチルアンモニウムク
ロリド(またはブロミド)、セチルトリエチルアンモニ
ウムクロリド(またはブロミド)、テトラ−n−ブチル
アンモニウムハイドロジェンサルファイトなどの第4級
アンモニウム塩があげられ、好ましくはテトラブチルア
ンモニウムブロミド、トリエチルベンジルアンモニウム
クロリドなどが用いられる。相間移動触媒の使用量はマ
ロン酸ジエステルに対して0.001〜0.5 倍モル、好まし
くは0.01〜0.4 倍モルであり、0.5 倍モル以上加えても
とくに効果はない。
【0010】アルカリとしては、炭酸ナトリウム、炭酸
カリウムなどの炭酸塩などがあげられ、使用量はマロン
酸ジエステルに対して2.0 〜5倍モル、好ましくは2.2
〜4倍モルである。
【0011】本発明においては、溶媒として、原料と兼
用であるEDCのみでも反応はおこるが、温度が低いば
あいや相間移動触媒の少ない反応系では反応時間が非常
に長く、水少量を加えることにより反応時間が短くな
る。加水量は相間移動触媒の種類・量により異なるが、
使用するマロン酸ジエステルと同重量程度までが好まし
く、これより増えても、反応時間は短くならず、むしろ
副生物が増えてくる。
【0012】本発明におけるマロン酸ジエステルと1,
2−ジクロルエタンとの反応は、前記反応原料、溶媒、
触媒およびアルカリを反応器に入れ、撹拌しながら加熱
して実施される。反応温度は70℃〜還流(83℃)で
あり、ガスクロマトグラフィーで反応液を分析し、マロ
ン酸ジエステルが消失するまで反応を行なう。
【0013】生成される1,1−シクロプロパンジカル
ボン酸ジエステルとしては、ジメチルエステル、ジエチ
ルエステルなどがあげられる。
【0014】以下に実施例をあげて、本発明についてさ
らに詳細に説明するが、本発明は、もとよりこれらに限
定されるものではない。
【0015】比較例1 シンセシス(Synthesis)738(1987)記載の方法 反応器に、マロン酸ジエチル32g(0.2 モル)、ED
C40g(0.4モル) 、炭酸カリウム69.0g(0.5モル)、
テトラブチルアンモニウムブロミド2.0 g(6ミリモ
ル)、水1ml(50ミリモル)およびベンゼン100ml を
仕込み、80℃にてベンゼン還流下に12時間撹拌を行
なった。反応液を濾過し、濾液を蒸留に付し、97℃/
9.5mmHg の留出分を集め、31.6g(0.17モル)の1,1
−シクロプロパンジカルボン酸ジエチルエステルをえ
た。マロン酸ジエチルに対する収率は85%であった。
【0016】実施例1 マロン酸ジエチル128 g(0.8モル)、EDC 660g(6.7
モル)、炭酸カリウム276 g(2モル)およびテトラブ
チルアンモニウムブロミド77.4g(0.24モル)を反応器
に仕込み、82℃にて還流下に7時間撹拌を行なった。
反応終了後、室温まで冷却したのち600ml の水を加え、
有機層を分液し水層は100ml のEDCで2回抽出した。
EDC層をすべて合わせこれを蒸留に付し、97℃/9.
5mmHg の留出分を集め、143.3 g(0.770 モル)の1,
1−シクロプロパンジカルボン酸ジエチルエステルがえ
られた。収率はマロン酸ジエチルに対して96.2%であっ
た。
【0017】
【数1】
【0018】実施例2 実施例1のマロン酸ジエステルのかわりにマロン酸ジメ
チル105.7 g(0.8 モル)を用いた以外は同様に反応を
行なった。蒸留により95℃/19.5mmHgの留出分を集
め、123.1 g(0.778モル)の1,1−シクロプロパンジ
カルボン酸ジメチルエステルがえられた。マロン酸ジメ
チルに対する収率は97.3%であった。
【0019】実施例3〜10 相間移動触媒、マロン酸ジエステルに対する相間移動触
媒と炭酸カリウムの量および反応時間を表1のように変
更させた以外は実施例1と同様に反応を行ない、その結
果を表1に示す。
【0020】比較例2 相間移動触媒を用いずに炭酸カリウム442 g(3.2 モ
ル)を用いた以外は実施例1と同じモル比で仕込み、還
流下に30時間反応を行なったが、1,1−シクロプロ
パンジカルボン酸ジエチルエステルは痕跡量しか生成し
なかった。
【0021】
【表1】
【0022】実施例11 炭酸カリウムのかわりに炭酸ナトリウム339 g(3.2モ
ル)を用い、反応時間を7時間から17時間に変えた以
外は、実施例1と同様に反応を行なったところ、1,1
−シクロプロパンジカルボン酸ジエチルエステル 131.5
g(0.706モル)がえられた。収率はマロン酸ジエチルに
対して88.3%であった。
【0023】実施例12 実施例1の仕込みにおいて水18ml(1モル)を加えた
以外は実施例1と同様に反応を行なった。収率は96.2%
であり、実施例1の結果と同じであった。
【0024】実施例13 反応温度を70℃に変えた以外は実施例3と同様に反応
を行なったところ、反応時間は62時間で、収率は82.5
%であった。
【0025】実施例14 実施例13の仕込みにおいて水4ml(0.22モル)を加え
た以外は実施例13と同様の反応を行なったところ、反
応時間は50時間に短縮され、収率は82.7%であった。
【0026】実施例15 実施例3の仕込みにおいて水18ml(1モル)を加えた
以外は実施例3と同様の反応を行なったところ、反応時
間は24時間に短縮され、収率は86.5%であり、実施例
3よりも高収率であった。
【0027】
【発明の効果】本発明によれば、安全かつ短時間に、高
収率で1,1−シクロプロパンジカルボン酸ジエステル
を製造することができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マロン酸ジエステルと該エステルに対し
    て2.5 倍モル当量以上の1,2−ジクロルエタンとを相
    間移動触媒およびアルカリの存在下に反応させることを
    特徴とする1,1−シクロプロパンジカルボン酸ジエス
    テルの製造法。
JP5023985A 1993-02-12 1993-02-12 1,1−シクロプロパンジカルボン酸ジエステルの製造法 Pending JPH06234705A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5023985A JPH06234705A (ja) 1993-02-12 1993-02-12 1,1−シクロプロパンジカルボン酸ジエステルの製造法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5023985A JPH06234705A (ja) 1993-02-12 1993-02-12 1,1−シクロプロパンジカルボン酸ジエステルの製造法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06234705A true JPH06234705A (ja) 1994-08-23

Family

ID=12125873

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5023985A Pending JPH06234705A (ja) 1993-02-12 1993-02-12 1,1−シクロプロパンジカルボン酸ジエステルの製造法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06234705A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0918047A1 (de) * 1997-11-24 1999-05-26 Hüls Aktiengesellschaft Verfahren zur C-Alkylierung von Malonsäureestern
US6462224B2 (en) 1999-12-24 2002-10-08 Degussa Ag Process for the preparation of 1,1-cyclopropanedicarboxylic diesters

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0918047A1 (de) * 1997-11-24 1999-05-26 Hüls Aktiengesellschaft Verfahren zur C-Alkylierung von Malonsäureestern
CN1113847C (zh) * 1997-11-24 2003-07-09 德古萨公司 丙二酸酯的碳烷基化方法
US6462224B2 (en) 1999-12-24 2002-10-08 Degussa Ag Process for the preparation of 1,1-cyclopropanedicarboxylic diesters
DE19963115B4 (de) * 1999-12-24 2009-04-09 Evonik Degussa Gmbh Verfahren zur Herstellung von Cyclopropan-1,1-dicarbonsäurediestern

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH01301636A (ja) 1,2,2,2−テトラフルオロエチルジフルオロメチルエーテルの製造法
KR101185278B1 (ko) 2-옥소-1-페닐-3-옥사비시클로[3.1.0]헥산의 제조 방법
JPH06234705A (ja) 1,1−シクロプロパンジカルボン酸ジエステルの製造法
JPH03184938A (ja) エチレン性ケトンの製造方法
JP3663229B2 (ja) 4−ハロ−2′−ニトロブチロフエノン化合物の製造方法
WO2016132805A1 (ja) 含フッ素α-ケトカルボン酸エステル類の実用的な製造方法
JPH0616613A (ja) 2−クロル−4,5−ジフルオルベンゾニトリル及び その製法
JP7175472B2 (ja) アリールフルオレン誘導体の製造方法
JP3771334B2 (ja) 2−メチル−3−(3,4−メチレンジオキシフェニル)アクリルアルデヒドの製法
KR101404616B1 (ko) 키랄 감마-플루오로 케톤 화합물의 제조방법
JP3019528B2 (ja) β−ラクトンおよび大環状ケトンの製造法
JP2797211B2 (ja) ベンゾ―1,3―ジオキソールの製造方法
JPH0662489B2 (ja) バルプロ酸の製造法
JP3814943B2 (ja) 炭酸ジアルキルの製法
JP2706554B2 (ja) 4―トリフルオロメチルアニリン誘導体及びその製造法
JPS5858335B2 (ja) アルフア − チカンアセトンノセイゾウホウ
JP3057146B2 (ja) 2−ハロゲノ−4,5−ジフルオロベンゾイルフルオリド類の製造方法
JPH0672980A (ja) 3,4−ジフルオロベンゾニトリルの製造方法
JPS59184161A (ja) 塩化スルホニル類の製造方法
JPS6314693B2 (ja)
JPH111465A (ja) トロポン誘導体の製造方法
JPH03106849A (ja) 2‐エトキシメチレンアセト酢酸アルキルの製造方法
JPS615060A (ja) 2−置換のゲラニル酢酸エステルの製造方法
JPS6328896B2 (ja)
JPH0159266B2 (ja)