JPH0623008B2 - 自動車の上部車体構造 - Google Patents
自動車の上部車体構造Info
- Publication number
- JPH0623008B2 JPH0623008B2 JP27202085A JP27202085A JPH0623008B2 JP H0623008 B2 JPH0623008 B2 JP H0623008B2 JP 27202085 A JP27202085 A JP 27202085A JP 27202085 A JP27202085 A JP 27202085A JP H0623008 B2 JPH0623008 B2 JP H0623008B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- pillar
- hood
- vehicle body
- retractable
- link
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Body Structure For Vehicles (AREA)
- Seal Device For Vehicle (AREA)
- Superstructure Of Vehicle (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は自動車の後方部分における上部車体構造に関
し、さらに詳しくは、屋根板を取り除くとともにリヤウ
インド部を後方へ折り畳んで、フルオープン状態にする
ことができる形式の上部車体構造に関するものである。
し、さらに詳しくは、屋根板を取り除くとともにリヤウ
インド部を後方へ折り畳んで、フルオープン状態にする
ことができる形式の上部車体構造に関するものである。
(従来技術) オープンカーはフロントウインド部を残して屋根、リヤ
ウインド等がない自動車であり、視界が広く天気の良い
暖かい時などには爽快な走行感が得られるという利点が
ある。しかし、反面雨の日などの天気の悪い時や寒い時
などには走行には適さないという問題がある。このた
め、従来から幌を用いて屋根等を形成し、必要に応じて
この幌を車体後方へ折り畳んでオープンカー状態にでき
るコンバーティブル形式の車や、屋根板を着脱自在にし
たタルガトップ型式の車が実用に供されている。コンバ
ーティブル型式の車の場合には、幌を折り畳めば完全な
オープンカー状態にできるのであるが幌を用いているこ
とから幌で車体上部を覆う時に幌と側部および前部ウイ
ンドとの接合部のシール性が問題になり易く、走行中の
風切音の発生、水漏れの発生等が起こり易い。一方、タ
ルガトップ型式の車の場合には、剛性のある屋根を用い
るので上記のような問題は生じにくいが、屋根部分のみ
が開放されるので視界性等の点で完全なオープンカーよ
り劣るという問題がある。
ウインド等がない自動車であり、視界が広く天気の良い
暖かい時などには爽快な走行感が得られるという利点が
ある。しかし、反面雨の日などの天気の悪い時や寒い時
などには走行には適さないという問題がある。このた
め、従来から幌を用いて屋根等を形成し、必要に応じて
この幌を車体後方へ折り畳んでオープンカー状態にでき
るコンバーティブル形式の車や、屋根板を着脱自在にし
たタルガトップ型式の車が実用に供されている。コンバ
ーティブル型式の車の場合には、幌を折り畳めば完全な
オープンカー状態にできるのであるが幌を用いているこ
とから幌で車体上部を覆う時に幌と側部および前部ウイ
ンドとの接合部のシール性が問題になり易く、走行中の
風切音の発生、水漏れの発生等が起こり易い。一方、タ
ルガトップ型式の車の場合には、剛性のある屋根を用い
るので上記のような問題は生じにくいが、屋根部分のみ
が開放されるので視界性等の点で完全なオープンカーよ
り劣るという問題がある。
このようなことから、例えば英国公開特許出願第208
6316号に開示されているように、車体に回動自在な
可倒ピラーを取付け、この可倒ピラーの後方を可倒ピラ
ーと車体にかけて取り付けたリヤ幌で覆うとともに可倒
ピラー頂部とフロントウインド頂部にルーフパネルを架
け渡すようにした、コンバーティブル形式とタルガトッ
プ型式とを組み合わせたような上部車体構造が提案され
ている。このようにすれば、コンバーティブル型式にお
けるウインドとの接合部のシール性の問題や、タルガト
ップ型式における視界性の問題を共に解決できる。
6316号に開示されているように、車体に回動自在な
可倒ピラーを取付け、この可倒ピラーの後方を可倒ピラ
ーと車体にかけて取り付けたリヤ幌で覆うとともに可倒
ピラー頂部とフロントウインド頂部にルーフパネルを架
け渡すようにした、コンバーティブル形式とタルガトッ
プ型式とを組み合わせたような上部車体構造が提案され
ている。このようにすれば、コンバーティブル型式にお
けるウインドとの接合部のシール性の問題や、タルガト
ップ型式における視界性の問題を共に解決できる。
しかしながら、この場合には幌を支える可倒ピラーを後
方へ回動させてオープンカーの状態にさせるため、幌の
みでなく可倒ピラーも車両のベルトラインよりも下方へ
収納して視界を広くするのが望ましく、このため可倒ピ
ラーの回動機構をこの要望に合致するように工夫する必
要がある。
方へ回動させてオープンカーの状態にさせるため、幌の
みでなく可倒ピラーも車両のベルトラインよりも下方へ
収納して視界を広くするのが望ましく、このため可倒ピ
ラーの回動機構をこの要望に合致するように工夫する必
要がある。
さらに、コンバーティブル型式の場合でも同様の問題が
生じるのであるが、可倒ピラーによって幌を張った状態
での後方視界を確保するため幌の中央部に窓を設ける場
合に、この窓を幌と同様に折り畳みできるように透明な
ビニール材等により作ると、ビニール材等は軟らかいた
め傷付き易く何度も折り畳みを繰返すと傷付等により曇
ってて見えにくくなったり、しわ状にうねりが生じ易い
ため平面度を維持するのが難しく物がゆがんで見えると
いう問題がある。このためリヤウインドはガラスで作る
ことが望ましいのであるが、ガラスは幌のように折り畳
むことができないので、可倒ピラーを後方へ倒すととも
に幌を折り畳んで収納する場合に次のような問題が生じ
る。
生じるのであるが、可倒ピラーによって幌を張った状態
での後方視界を確保するため幌の中央部に窓を設ける場
合に、この窓を幌と同様に折り畳みできるように透明な
ビニール材等により作ると、ビニール材等は軟らかいた
め傷付き易く何度も折り畳みを繰返すと傷付等により曇
ってて見えにくくなったり、しわ状にうねりが生じ易い
ため平面度を維持するのが難しく物がゆがんで見えると
いう問題がある。このためリヤウインドはガラスで作る
ことが望ましいのであるが、ガラスは幌のように折り畳
むことができないので、可倒ピラーを後方へ倒すととも
に幌を折り畳んで収納する場合に次のような問題が生じ
る。
すなわち、第9A図に示すように、取外し自在なルーフ
パネル1を可倒ピラー2の頂部とフロントウインドの頂
部とに架け渡して取付け、可倒ピラー2の後方を幌3で
覆うとともに幌の中央部にウインドガラス4を設けた場
合に、この状態から第9B図に示すように、可倒ピラー
2を後方へ回動させてオープンカータイプにするにはウ
インドガラス4は曲がらないため、幌3の前後方向長さ
1および2をある程度長くする必要がある。このた
め、幌の前後方向長さに対してウインドガラスの長さを
あまり大きくすることができず後方視界が狭くなるとい
う問題がある。
パネル1を可倒ピラー2の頂部とフロントウインドの頂
部とに架け渡して取付け、可倒ピラー2の後方を幌3で
覆うとともに幌の中央部にウインドガラス4を設けた場
合に、この状態から第9B図に示すように、可倒ピラー
2を後方へ回動させてオープンカータイプにするにはウ
インドガラス4は曲がらないため、幌3の前後方向長さ
1および2をある程度長くする必要がある。このた
め、幌の前後方向長さに対してウインドガラスの長さを
あまり大きくすることができず後方視界が狭くなるとい
う問題がある。
この問題は幌3の前後方向長さのみならず、車幅方向長
さについても同様である。すなわち、第9A図の矢印Z
−Zにに沿った断面図である第9C図からわかるよう
に、ウインドガラス4の幅を広くするには、ウインドガ
ラス4の側方部の幌長3を小さくせざるを得ず、3
が小さくなると、第9B図の矢印Y−Yに沿った断面を
示す第9D図からわかるように可倒ピラーを後方へ回動
させた時、幌3のために可倒ピラー2をあまり下方へ移
動させることができず可倒ピラー2がベルトライン(車
体6の上縁6aの線)より上方へ出てしまう恐れがあ
り、ウインドガラス4の幅を広くすることも難しいとい
う問題がある。このため、第9E図に示すようにリヤ幌
3の側端部3aの車体への固定位置を車体上縁6aより
下方に位置せしめることも考えられるが、車体上縁6a
とリヤ幌3との間隙“d”が大きくなりこのままでは外
観上あまり好ましくないという問題がある。
さについても同様である。すなわち、第9A図の矢印Z
−Zにに沿った断面図である第9C図からわかるよう
に、ウインドガラス4の幅を広くするには、ウインドガ
ラス4の側方部の幌長3を小さくせざるを得ず、3
が小さくなると、第9B図の矢印Y−Yに沿った断面を
示す第9D図からわかるように可倒ピラーを後方へ回動
させた時、幌3のために可倒ピラー2をあまり下方へ移
動させることができず可倒ピラー2がベルトライン(車
体6の上縁6aの線)より上方へ出てしまう恐れがあ
り、ウインドガラス4の幅を広くすることも難しいとい
う問題がある。このため、第9E図に示すようにリヤ幌
3の側端部3aの車体への固定位置を車体上縁6aより
下方に位置せしめることも考えられるが、車体上縁6a
とリヤ幌3との間隙“d”が大きくなりこのままでは外
観上あまり好ましくないという問題がある。
このようなことから、本出願人は第9F図に示すよう
に、幌を前部3aと後部3bに2分割するとともにこれ
らをファスナー5で接続し、折り畳む時にはファスナー
5を外すようにしてリヤウインドガラス4を大きくでき
るようにした構造を提案している。しかしながら、ファ
スナーを設けるとこの部分のシール性が問題となり、さ
らに可倒ピラーの回動の度毎にファスナーの締め外しを
しなければならず煩しいという問題がある。
に、幌を前部3aと後部3bに2分割するとともにこれ
らをファスナー5で接続し、折り畳む時にはファスナー
5を外すようにしてリヤウインドガラス4を大きくでき
るようにした構造を提案している。しかしながら、ファ
スナーを設けるとこの部分のシール性が問題となり、さ
らに可倒ピラーの回動の度毎にファスナーの締め外しを
しなければならず煩しいという問題がある。
(発明の目的) 本発明はこのような問題に鑑みたもので、可倒ピラーを
後方へ倒してオープンカー状態にした時に可倒ピラーお
よび幌を完全にベルトラインの下側へ収納でき、且つ可
倒ピラーを立てて幌を張った時に、幌の中央部に取り付
けるウインドガラスの大きさを十分な後方視界を確保で
きる大きさにできるような構造の上部車体構造を提供す
ることを目的とするものである。
後方へ倒してオープンカー状態にした時に可倒ピラーお
よび幌を完全にベルトラインの下側へ収納でき、且つ可
倒ピラーを立てて幌を張った時に、幌の中央部に取り付
けるウインドガラスの大きさを十分な後方視界を確保で
きる大きさにできるような構造の上部車体構造を提供す
ることを目的とするものである。
(発明の構成) 本発明の自動車の上部車体構造は、略逆U字形状で両脚
が車体左右側壁に回動自在に取り付けられた可倒ピラー
と、可倒ピラーの頂部とフロントウインドの頂部との間
に架け渡されて屋根をなすルーフパネルとを備えたオー
プントップ形式の自動車において、 可倒ピラーの車体後方側に可倒ピラーの収納部を形成
し、 可倒ピラーは、上記回動によって、可倒ピラーが起立し
てフロントウインドの頂部との間にルーフパネルを架け
渡すことが可能な状態となす第1位置と、この位置から
後方へ回動して収納部内へ収納される第2位置との間を
移動自在であり、 中央部にウインドガラスを備えたリヤ幌の前端部を可倒
ピラーに固定するとともに側端部および後端部を収納部
周辺部に固定し、可倒ピラーが第1位置にある時にはリ
ヤ幌によって可倒ピラーの車体後方上部を覆うようにな
し、且つリヤ幌の側端部および後端部の収納部周辺部へ
の上記固定位置を収納部の車体上縁部(すなわち、車体
ベルトライン)より下方に設定し、 可倒ピラーが第1位置にある時に、収納部内に配した略
逆U字状の幌張りリンクを車体上縁部に対向させてリヤ
幌の内面に当接させ、リヤ幌を車室外方向へ張り、 可倒ピラーを第1位置から第2位置へ回動させた時に
は、この回動に伴なって幌張りリンクが収納部内で下動
するようになっていることを特徴とするものである。
が車体左右側壁に回動自在に取り付けられた可倒ピラー
と、可倒ピラーの頂部とフロントウインドの頂部との間
に架け渡されて屋根をなすルーフパネルとを備えたオー
プントップ形式の自動車において、 可倒ピラーの車体後方側に可倒ピラーの収納部を形成
し、 可倒ピラーは、上記回動によって、可倒ピラーが起立し
てフロントウインドの頂部との間にルーフパネルを架け
渡すことが可能な状態となす第1位置と、この位置から
後方へ回動して収納部内へ収納される第2位置との間を
移動自在であり、 中央部にウインドガラスを備えたリヤ幌の前端部を可倒
ピラーに固定するとともに側端部および後端部を収納部
周辺部に固定し、可倒ピラーが第1位置にある時にはリ
ヤ幌によって可倒ピラーの車体後方上部を覆うようにな
し、且つリヤ幌の側端部および後端部の収納部周辺部へ
の上記固定位置を収納部の車体上縁部(すなわち、車体
ベルトライン)より下方に設定し、 可倒ピラーが第1位置にある時に、収納部内に配した略
逆U字状の幌張りリンクを車体上縁部に対向させてリヤ
幌の内面に当接させ、リヤ幌を車室外方向へ張り、 可倒ピラーを第1位置から第2位置へ回動させた時に
は、この回動に伴なって幌張りリンクが収納部内で下動
するようになっていることを特徴とするものである。
(実施例) 以下、図面を用いて本発明の好ましい実施例について説
明する。
明する。
第1A図は本発明に係る上部車体構造を有する自動車の
1例を示す斜視図である。ドア12の後部近傍において
脚端部13aが車体に回動自在に支持されて可倒ピラー
13が取り付けられている。可倒ピラー13は略逆U字
形状の部材であり、この図では車体右側部が示されてい
ないが左右両脚端部13a、13aが車体の左右両側壁
に回動自在に支持されており、可倒ピラー13は図示の
状態から両脚端部13a、13aを中心に後方へ回動可
能になっている。可倒ピラー13の頂部とフロントウイ
ンド11の頂部にわたってルーフパネル14が脱着自在
に取り付けられている。さらに可倒ピラー13から後部
車体17にかけて、中央部にウインドガラス16を有す
るリヤ幌15が取り付けられている。このリヤ幌15を
取り外した状態の図が第1B図でありこの図からわかる
ように、車体後部17のリヤ幌15で覆われる部分には
可倒ピラー13を後方へ回動させた時に可倒ピラー13
およびリヤ幌15を折り畳んで収納する収納部18が形
成されている。リヤ幌15は、前端が可倒ピラー13に
固定され、後端および両側端が収納部18の周辺に固定
される。第1C図は可倒ピラー13を後方へ回動させて
収納部18内へ収納した状態を示す斜視図である。可倒
ピラー13を後方へ回動させるには、まずルーフパネル
14を外し、これをトランクルーム内等へ収納した後、
可倒ピラー13の回動を行なわせる。この結果、可倒ピ
ラー13は収納部18へ収納することができ、ベルトラ
インより上方へ突出するものがなくなるので完全なオー
プンカーの状態にすることができる。なお、以下説明の
都合上、第1A図もしくは第1B図に示すように、可倒
ピラー13が起立した状態を可倒ピラー13が第1位置
にあると言い、第1C図のような可倒ピラー13が後方
に回動されて収納部18内に収納された状態を可倒ピラ
ー13が第2位置にあるという。
1例を示す斜視図である。ドア12の後部近傍において
脚端部13aが車体に回動自在に支持されて可倒ピラー
13が取り付けられている。可倒ピラー13は略逆U字
形状の部材であり、この図では車体右側部が示されてい
ないが左右両脚端部13a、13aが車体の左右両側壁
に回動自在に支持されており、可倒ピラー13は図示の
状態から両脚端部13a、13aを中心に後方へ回動可
能になっている。可倒ピラー13の頂部とフロントウイ
ンド11の頂部にわたってルーフパネル14が脱着自在
に取り付けられている。さらに可倒ピラー13から後部
車体17にかけて、中央部にウインドガラス16を有す
るリヤ幌15が取り付けられている。このリヤ幌15を
取り外した状態の図が第1B図でありこの図からわかる
ように、車体後部17のリヤ幌15で覆われる部分には
可倒ピラー13を後方へ回動させた時に可倒ピラー13
およびリヤ幌15を折り畳んで収納する収納部18が形
成されている。リヤ幌15は、前端が可倒ピラー13に
固定され、後端および両側端が収納部18の周辺に固定
される。第1C図は可倒ピラー13を後方へ回動させて
収納部18内へ収納した状態を示す斜視図である。可倒
ピラー13を後方へ回動させるには、まずルーフパネル
14を外し、これをトランクルーム内等へ収納した後、
可倒ピラー13の回動を行なわせる。この結果、可倒ピ
ラー13は収納部18へ収納することができ、ベルトラ
インより上方へ突出するものがなくなるので完全なオー
プンカーの状態にすることができる。なお、以下説明の
都合上、第1A図もしくは第1B図に示すように、可倒
ピラー13が起立した状態を可倒ピラー13が第1位置
にあると言い、第1C図のような可倒ピラー13が後方
に回動されて収納部18内に収納された状態を可倒ピラ
ー13が第2位置にあるという。
可倒ピラー13が第1位置にあって、リヤ幌15が車体
後部を覆っている時に、リヤ幌15を可倒ピラー13と
収納部18周辺の車体に固定するだけではリヤ幌15の
支持は十分でなくこのままでは走行中にリヤ幌15がバ
タつくという問題が生じる。このため、本発明の構造で
は、リヤ幌15がバタつかないように支持するためのリ
ンク等がリヤ幌15の内側に設けられている。このリン
ク等のリヤ幌張出しのための構造を示すのが第2図であ
り、第2図は可倒ピラー13が第1位置にある時の状態
をリヤ幌15を除いて示す斜視図である。
後部を覆っている時に、リヤ幌15を可倒ピラー13と
収納部18周辺の車体に固定するだけではリヤ幌15の
支持は十分でなくこのままでは走行中にリヤ幌15がバ
タつくという問題が生じる。このため、本発明の構造で
は、リヤ幌15がバタつかないように支持するためのリ
ンク等がリヤ幌15の内側に設けられている。このリン
ク等のリヤ幌張出しのための構造を示すのが第2図であ
り、第2図は可倒ピラー13が第1位置にある時の状態
をリヤ幌15を除いて示す斜視図である。
このリヤ幌張出し構造は、リヤ幌15を可倒ピラー13
とウインドガラス16との間で内側から外方へ張り出す
張出部22を有する上部幌張りリンク20と、収納部1
8の周辺に沿って配されリヤ幌15の両側端部および後
端部近傍を内側から外方へ張り出すための周辺部幌張り
リンク30とを備えてなり、更にリヤ幌の上面側稜部の
補強のための一対のバンド41、42が各端部を可倒ピ
ラー13および周辺部幌張りリンク30に固定されると
ともに上部幌張りリンク20の張出部22を通って配さ
れる。この上部幌張りリンク20は、略逆U字形状で中
央部に張出部を有し両脚端部23、23において可倒ピ
ラー13に回動自在に連結されたアッパーリンク21
と、上端がアッパーリンク21の両脚先端に回動自在に
連結され下端が車体側壁に回動自在に連結されたロアリ
ンク25、25からなり、一方、周辺部幌張りリンク3
0は、後方に向かってU字形状のリヤ側リンク31と、
後端がこのリヤ側リンク31の両端にそれぞれ回動自在
に連結され、前端が可倒ピラー13に回動自在に連結さ
れた一対のフロント側リンク32、32からなる。さら
に、可倒ピラー13と、アッパーリンク21との連結部
およびフロント側リンク32、32との連結部を補強す
るための第1および第2支持プレート8、9が可倒ピラ
ー13の左右脚部にそれぞれ設けられている。なお、上
部幌張りリンク20および周辺部幌張りリンク30の詳
細構造およびその作動については後述する。
とウインドガラス16との間で内側から外方へ張り出す
張出部22を有する上部幌張りリンク20と、収納部1
8の周辺に沿って配されリヤ幌15の両側端部および後
端部近傍を内側から外方へ張り出すための周辺部幌張り
リンク30とを備えてなり、更にリヤ幌の上面側稜部の
補強のための一対のバンド41、42が各端部を可倒ピ
ラー13および周辺部幌張りリンク30に固定されると
ともに上部幌張りリンク20の張出部22を通って配さ
れる。この上部幌張りリンク20は、略逆U字形状で中
央部に張出部を有し両脚端部23、23において可倒ピ
ラー13に回動自在に連結されたアッパーリンク21
と、上端がアッパーリンク21の両脚先端に回動自在に
連結され下端が車体側壁に回動自在に連結されたロアリ
ンク25、25からなり、一方、周辺部幌張りリンク3
0は、後方に向かってU字形状のリヤ側リンク31と、
後端がこのリヤ側リンク31の両端にそれぞれ回動自在
に連結され、前端が可倒ピラー13に回動自在に連結さ
れた一対のフロント側リンク32、32からなる。さら
に、可倒ピラー13と、アッパーリンク21との連結部
およびフロント側リンク32、32との連結部を補強す
るための第1および第2支持プレート8、9が可倒ピラ
ー13の左右脚部にそれぞれ設けられている。なお、上
部幌張りリンク20および周辺部幌張りリンク30の詳
細構造およびその作動については後述する。
第3図は、上記幌張出し構造にリヤ幌15を取り付けた
状態を示す斜視図である。このリヤ幌15の前端部15
aは可倒ピラー13に固定され、側端部15bおよび後
端部15cは収納部17の周辺において車体に固定され
るのであるが、これら固定部を示すため図中A〜Dで示
す部分の断面図を第4A図〜第4D図に示す。
状態を示す斜視図である。このリヤ幌15の前端部15
aは可倒ピラー13に固定され、側端部15bおよび後
端部15cは収納部17の周辺において車体に固定され
るのであるが、これら固定部を示すため図中A〜Dで示
す部分の断面図を第4A図〜第4D図に示す。
第4A図は、リヤ幌15の上部前端15aと可倒ピラー
13の頂部との接合部を示す断面図であり、可倒ピラー
13は可倒ピラーアウターパネル13aと可倒ピラーイ
ンナーパネル13bとから形成される閉断面構造を有し
ている。さらに、この閉断面構造の前端部にはシール1
3dが取り付けられ可倒ピラー13の頂部とフロントウ
インド11の頂部とに架け渡されるルーフパネル14に
シール13dが当接してシール効果を得るようになって
いる。閉断面構造の後端部にはボルト13eによりリヤ
幌15の前端15aが固定され、閉断面構造が内側から
ガーニッシュ13cによって、覆われている。
13の頂部との接合部を示す断面図であり、可倒ピラー
13は可倒ピラーアウターパネル13aと可倒ピラーイ
ンナーパネル13bとから形成される閉断面構造を有し
ている。さらに、この閉断面構造の前端部にはシール1
3dが取り付けられ可倒ピラー13の頂部とフロントウ
インド11の頂部とに架け渡されるルーフパネル14に
シール13dが当接してシール効果を得るようになって
いる。閉断面構造の後端部にはボルト13eによりリヤ
幌15の前端15aが固定され、閉断面構造が内側から
ガーニッシュ13cによって、覆われている。
第4B図は、リヤ幌15の後端15cの取付部を示す断
面図である。アウターパネル51とインナーパネル52
とからなる閉断面構造が収納部18の後側部に位置し、
この閉断面構造が収納部18の後側壁となる。この閉断
面構造の下面には幌取付プレート54が固着され、この
幌取付プレート54にボルト55によってリヤ幌15の
後端15cが取り付けられる。この閉断面構造の上縁部
にはシール53が取り付けられ、この上縁部が車体のベ
ルトラインをなす。この結果、リヤ幌15の後端15c
は車体上縁部(すなわち、ベルトライン)より下方にお
いて収納部18の周辺をなす車体に固定されることにな
る。このようにベルトラインより下方で固定したままで
リヤ幌15を斜め上方に引っ張ったのでは、車体上縁部
とリヤ幌との間隙が大きくなりすぎるのであるが、図示
のように、可倒ピラー13が第1位置にある状態では、
周辺部幌張りリンク30のリヤ側リンク31は車体上縁
部と対向する位置にあり、リヤ幌15を内側から車室外
方へ張り出すため、上記間隙を小さくすることができ、
さらにシール53がリヤ側リンク31によって張り出さ
れたリヤ幌15に当接し、この当接部をシールする。な
お、幌取付プレート54とリヤ幌15の後端15cとの
接合部においてもシールがなされているが、シール53
によって二重シールを行ない、車室内への水の浸入防止
性を向上させている。
面図である。アウターパネル51とインナーパネル52
とからなる閉断面構造が収納部18の後側部に位置し、
この閉断面構造が収納部18の後側壁となる。この閉断
面構造の下面には幌取付プレート54が固着され、この
幌取付プレート54にボルト55によってリヤ幌15の
後端15cが取り付けられる。この閉断面構造の上縁部
にはシール53が取り付けられ、この上縁部が車体のベ
ルトラインをなす。この結果、リヤ幌15の後端15c
は車体上縁部(すなわち、ベルトライン)より下方にお
いて収納部18の周辺をなす車体に固定されることにな
る。このようにベルトラインより下方で固定したままで
リヤ幌15を斜め上方に引っ張ったのでは、車体上縁部
とリヤ幌との間隙が大きくなりすぎるのであるが、図示
のように、可倒ピラー13が第1位置にある状態では、
周辺部幌張りリンク30のリヤ側リンク31は車体上縁
部と対向する位置にあり、リヤ幌15を内側から車室外
方へ張り出すため、上記間隙を小さくすることができ、
さらにシール53がリヤ側リンク31によって張り出さ
れたリヤ幌15に当接し、この当接部をシールする。な
お、幌取付プレート54とリヤ幌15の後端15cとの
接合部においてもシールがなされているが、シール53
によって二重シールを行ない、車室内への水の浸入防止
性を向上させている。
第4C図は、リヤ幌15の側端部15bの取付部を示す
断面図である。フェンダーパネル56とクウォーターパ
ネル58とで囲まれレインフォースメントパネル57に
より補強された閉断面構造が収納部18の左右両側部に
位置し、この閉断面構造が収納部18の左右両側壁とな
る。さらに、この閉断面構造の下面と接合して車体内方
幅方向に延びるタイヤハウスアウタ59およびタイヤハ
ウスインナ60が収納部18の底面の一部を形成する。
上記閉断面構造の内側側壁には幌取付プレート61が固
着され、このプレート61にボルト62によってリヤ幌
15の側端15bが取り付けられる。上記閉断面構造の
上縁部にもシール63が取り付けられるとともに、この
上縁部が車体のベルトラインをなす。この結果、リヤ幌
15の側端15bも車体上縁部より下方において収納部
18の周辺をなす車体に固定されることになる。また、
第4B図の場合と同様に、可倒ピラー13が第1位置に
ある時には、周辺部幌張りリンク30のフロント側リン
ク32もしくはリヤ側リンク31の脚部側が車体上縁部
と対向してリヤ幌15を内側から車室外方へ張り出すた
め、車体上縁部とリヤ幌との隙間を小さくしシール63
がリヤ幌15の張り出された部分に外側から当接し、こ
の部分をシールする。これによって、第4B図の場合と
同様に二重シール構造が得られるシール性を向上させる
ことができる。
断面図である。フェンダーパネル56とクウォーターパ
ネル58とで囲まれレインフォースメントパネル57に
より補強された閉断面構造が収納部18の左右両側部に
位置し、この閉断面構造が収納部18の左右両側壁とな
る。さらに、この閉断面構造の下面と接合して車体内方
幅方向に延びるタイヤハウスアウタ59およびタイヤハ
ウスインナ60が収納部18の底面の一部を形成する。
上記閉断面構造の内側側壁には幌取付プレート61が固
着され、このプレート61にボルト62によってリヤ幌
15の側端15bが取り付けられる。上記閉断面構造の
上縁部にもシール63が取り付けられるとともに、この
上縁部が車体のベルトラインをなす。この結果、リヤ幌
15の側端15bも車体上縁部より下方において収納部
18の周辺をなす車体に固定されることになる。また、
第4B図の場合と同様に、可倒ピラー13が第1位置に
ある時には、周辺部幌張りリンク30のフロント側リン
ク32もしくはリヤ側リンク31の脚部側が車体上縁部
と対向してリヤ幌15を内側から車室外方へ張り出すた
め、車体上縁部とリヤ幌との隙間を小さくしシール63
がリヤ幌15の張り出された部分に外側から当接し、こ
の部分をシールする。これによって、第4B図の場合と
同様に二重シール構造が得られるシール性を向上させる
ことができる。
第4D図は、可倒ピラー13の側部とリヤ幅の側部前端
15aとの接合部を示す断面図である。可倒ピラー13
は可倒ピラーアウターパネル13aと可倒ピラーインナ
ーパネル13bとから形成される閉断面構造を有し、こ
の閉断面構造の前端部にはドア12の窓ガラス12aと
当接してこの当接部をシールするシール13fが取り付
けられ、後端部にはボルト13gによりリヤ幌15の前
端15aが固定される。この可倒ピラー13の車室内側
および車室外側後部にはそれぞれガーニッシュ13c、
13hが配されている。
15aとの接合部を示す断面図である。可倒ピラー13
は可倒ピラーアウターパネル13aと可倒ピラーインナ
ーパネル13bとから形成される閉断面構造を有し、こ
の閉断面構造の前端部にはドア12の窓ガラス12aと
当接してこの当接部をシールするシール13fが取り付
けられ、後端部にはボルト13gによりリヤ幌15の前
端15aが固定される。この可倒ピラー13の車室内側
および車室外側後部にはそれぞれガーニッシュ13c、
13hが配されている。
第5図は本発明に係る上部車体構造を車体左側から視た
側面図で、第6図はこの車体構造を車体前方から視た正
面図であり、両図を併用して両図に示す実施例について
説明する。
側面図で、第6図はこの車体構造を車体前方から視た正
面図であり、両図を併用して両図に示す実施例について
説明する。
第6図から判るように、可倒ピラー13の両脚端部(第
6図では左側脚部のみ図示している)にそれぞれ、ボル
ト8a、8bによって第1支持プレート8が固定される
とともに、この第1支持プレート8に第2支持プレート
9が接合される。第1および第2支持プレート8、9の
下端接合部が軸13aによって車体(詳しくは車体に固
定されたブラケット66および当て板65)に回動自在
に支持されており、このため可倒ピラー13はこの軸1
3aを中心に車体前後に回動自在になっている。なお、
第5図においては軸13aの位置のみを示し、第1およ
び第2支持プレート8、9は図示していない。
6図では左側脚部のみ図示している)にそれぞれ、ボル
ト8a、8bによって第1支持プレート8が固定される
とともに、この第1支持プレート8に第2支持プレート
9が接合される。第1および第2支持プレート8、9の
下端接合部が軸13aによって車体(詳しくは車体に固
定されたブラケット66および当て板65)に回動自在
に支持されており、このため可倒ピラー13はこの軸1
3aを中心に車体前後に回動自在になっている。なお、
第5図においては軸13aの位置のみを示し、第1およ
び第2支持プレート8、9は図示していない。
この可倒ピラー13と、このバー13の後方の収納部1
8の周辺部とに上述の如く固定支持されて、ウインドガ
ラス16を中央部に有するリヤ幌15が取り付けられの
でるあるが、可倒ピラー13が第1位置にある時にリヤ
幌15をバタつかないように張るための幌張りリンク2
0、30が図示の様に配される。すなわち、上部幌張り
リンク20の張出部22が、リヤ幌15のリヤウインド
16上端と可倒ピラー13との間におけるリヤウインド
16上端近傍に内側から当接してリヤ幌を外方に張り出
す。これによってリヤ幌15のうちの、可倒ピラー13
と張出部22の間の部分は、車体の屋根としての役割を
果たし、後方視界には影響しない。このため、ウインド
ガラスとともにリヤ幌を収納するための幌部分の長さを
確保でき、且つ後方視界に影響する部分は張出部22よ
り後方部分のリヤ幌15のみであるので、この部分にお
けるリヤウインド16の占める役割が大きくなり後方視
界を十分確保できる。すなわち、リヤ幌15の収納のた
め必要な幌部分の一部を、後方視界に影響しない屋根の
一部として使用することにより、後方視界に必要なウイ
ンドガラス面積を確保するとともに、オープンカータイ
プとするためのリヤ幌15の良好な収納性も確保できる
のである。
8の周辺部とに上述の如く固定支持されて、ウインドガ
ラス16を中央部に有するリヤ幌15が取り付けられの
でるあるが、可倒ピラー13が第1位置にある時にリヤ
幌15をバタつかないように張るための幌張りリンク2
0、30が図示の様に配される。すなわち、上部幌張り
リンク20の張出部22が、リヤ幌15のリヤウインド
16上端と可倒ピラー13との間におけるリヤウインド
16上端近傍に内側から当接してリヤ幌を外方に張り出
す。これによってリヤ幌15のうちの、可倒ピラー13
と張出部22の間の部分は、車体の屋根としての役割を
果たし、後方視界には影響しない。このため、ウインド
ガラスとともにリヤ幌を収納するための幌部分の長さを
確保でき、且つ後方視界に影響する部分は張出部22よ
り後方部分のリヤ幌15のみであるので、この部分にお
けるリヤウインド16の占める役割が大きくなり後方視
界を十分確保できる。すなわち、リヤ幌15の収納のた
め必要な幌部分の一部を、後方視界に影響しない屋根の
一部として使用することにより、後方視界に必要なウイ
ンドガラス面積を確保するとともに、オープンカータイ
プとするためのリヤ幌15の良好な収納性も確保できる
のである。
この上部幌張りリンク20を構成するアッパーリンク2
1は、略逆U字形状で且つその両脚端部23がそれぞれ
L字状に曲がっている。アッパーリンク21はこの折れ
曲がり点21aにおいて第2支持プレート9に回動自在
に支持され、L字状脚部23の先端23aはそれぞれロ
アリンク25の上端25aと回動自在に連結している。
さらにロアリンク25の下端25bは車体のブラケット
66と回動自在に連結している。
1は、略逆U字形状で且つその両脚端部23がそれぞれ
L字状に曲がっている。アッパーリンク21はこの折れ
曲がり点21aにおいて第2支持プレート9に回動自在
に支持され、L字状脚部23の先端23aはそれぞれロ
アリンク25の上端25aと回動自在に連結している。
さらにロアリンク25の下端25bは車体のブラケット
66と回動自在に連結している。
一方、周辺部幌張りリンク30は、可倒ピラー13が第
1位置にある時は、図示のように連結点33でヒンジ結
合されたリヤ幌リンク31およびフロント側リンク32
が収納部18の周辺部において車体上縁部に対向し、リ
ヤ幌15に内側から当接してこれを車室外方向へ張る。
周辺部幌張りリンク30がこの位置に保持されるのは、
フロント側リンク32の前端32aが可倒ピラー13に
固定された第2支持プレートに回動自在に支持され、且
つリヤ側リンク31がベルト41、42(第2図参照)
により、可倒ピラー13の頂部と連結して引っ張られて
いるからであり、このため、可倒ピラー13が後方へ回
動されて第2位置へ移動するのに応じて周辺部幌張りリ
ンク30も下動する。なお、リヤ幌15の側端部および
後端部の収納部周辺部への固定位置が車体上縁部(ベル
トライン)より下方に位置しているので、後方視界を確
保するためリヤウインド16の幅を広くしても、リヤ幌
15の側部幌長(第9C図における“3”)を充分長
くとることができ、側部幌によって可倒ピラー13の収
納が妨げられることがない。さらに、周辺部幌張りリン
ク30が下動する時には、可倒ピラー13の回動によっ
てリヤ側リンク31を引っ張っていたバンド41、42
が緩むため、該リンク30は連結点33を中心に屈折で
きるようになる。このため、周辺部幌張りリンク30
は、可倒ピラー13の第2位置において、収納部18の
下面をなすタイヤハウスパネル59の曲面に沿って屈折
して収納され、可倒ピラー13の収納性を損うこともな
くなる。
1位置にある時は、図示のように連結点33でヒンジ結
合されたリヤ幌リンク31およびフロント側リンク32
が収納部18の周辺部において車体上縁部に対向し、リ
ヤ幌15に内側から当接してこれを車室外方向へ張る。
周辺部幌張りリンク30がこの位置に保持されるのは、
フロント側リンク32の前端32aが可倒ピラー13に
固定された第2支持プレートに回動自在に支持され、且
つリヤ側リンク31がベルト41、42(第2図参照)
により、可倒ピラー13の頂部と連結して引っ張られて
いるからであり、このため、可倒ピラー13が後方へ回
動されて第2位置へ移動するのに応じて周辺部幌張りリ
ンク30も下動する。なお、リヤ幌15の側端部および
後端部の収納部周辺部への固定位置が車体上縁部(ベル
トライン)より下方に位置しているので、後方視界を確
保するためリヤウインド16の幅を広くしても、リヤ幌
15の側部幌長(第9C図における“3”)を充分長
くとることができ、側部幌によって可倒ピラー13の収
納が妨げられることがない。さらに、周辺部幌張りリン
ク30が下動する時には、可倒ピラー13の回動によっ
てリヤ側リンク31を引っ張っていたバンド41、42
が緩むため、該リンク30は連結点33を中心に屈折で
きるようになる。このため、周辺部幌張りリンク30
は、可倒ピラー13の第2位置において、収納部18の
下面をなすタイヤハウスパネル59の曲面に沿って屈折
して収納され、可倒ピラー13の収納性を損うこともな
くなる。
上述のように、両幌張りリンク20、30はいずれも可
倒ピラー13に固定された第2支持プレート9と連結し
ているため、図示の第1位置から可倒ピラー13を後方
へ回動させて第2位置へ位置せしめた時、両幌張りリン
ク20、30も可倒ピラー13と共に回動されて、図中
2点鎖線で示すように収納部18内に収納されるのであ
るがこの時の両幌張りリンク20、30の動きを第7図
および第8図により説明する。
倒ピラー13に固定された第2支持プレート9と連結し
ているため、図示の第1位置から可倒ピラー13を後方
へ回動させて第2位置へ位置せしめた時、両幌張りリン
ク20、30も可倒ピラー13と共に回動されて、図中
2点鎖線で示すように収納部18内に収納されるのであ
るがこの時の両幌張りリンク20、30の動きを第7図
および第8図により説明する。
第7図は、上部幌張りリンク20のみを取り出して示す
側面図で、可倒ピラー13が第1位置にある時はアッパ
ーリンク21は上方に起立して折れ曲がり点21aにお
いて可倒ピラー13に枢着され、このアッパーリンク2
1の脚部先端23aとロアリンク25の上端25aが回
動自在に連結され、ロアリンク25の下端25bは車体
に枢着されている。一方、可倒ピラー13の脚端部13
aは車体に枢着されているため、可倒ピラー13を第2
位置へ移すため脚端部13aを中心として後方へ回動さ
せる(矢印IIの方向への回動)とアッパーリンク21は
折れ曲がり点21aで可倒ピラー13に枢着されている
ためアッパーリンク21も可倒ピラー13とともに回動
される。このため、ロアリンク25は車体への枢着点で
ある下端25bを中心として回動するのであるが、ロア
リンク25の車体への枢着点25bと可倒ピラー13の
車体への枢着点13aとの位置が図示の如く異なり可倒
ピラー13の車体への枢着点13aの方が上方に位置す
るため、可倒ピラー13の矢印II方向の回動に応じて、
ロアリンク25も同方向に回動しながら、アッパーリン
ク21との連結点23aを上方(矢印III)の方向へ押
す。このため、アッパーリンク21は可倒ピラー13と
ともに矢印II方向へ回動しながら、可倒ピラー13に対
して折れ曲がり点21aを中心として矢印IV方向へ相対
的に回動する。この相対的な回動によって、可倒ピラー
13が第2位置に移動して収納部18内に収納された時
(図中13′で示す状態)、21′で示すようにアッパ
ーリンクが可倒ピラー13′と重なった状態で収納され
る。
側面図で、可倒ピラー13が第1位置にある時はアッパ
ーリンク21は上方に起立して折れ曲がり点21aにお
いて可倒ピラー13に枢着され、このアッパーリンク2
1の脚部先端23aとロアリンク25の上端25aが回
動自在に連結され、ロアリンク25の下端25bは車体
に枢着されている。一方、可倒ピラー13の脚端部13
aは車体に枢着されているため、可倒ピラー13を第2
位置へ移すため脚端部13aを中心として後方へ回動さ
せる(矢印IIの方向への回動)とアッパーリンク21は
折れ曲がり点21aで可倒ピラー13に枢着されている
ためアッパーリンク21も可倒ピラー13とともに回動
される。このため、ロアリンク25は車体への枢着点で
ある下端25bを中心として回動するのであるが、ロア
リンク25の車体への枢着点25bと可倒ピラー13の
車体への枢着点13aとの位置が図示の如く異なり可倒
ピラー13の車体への枢着点13aの方が上方に位置す
るため、可倒ピラー13の矢印II方向の回動に応じて、
ロアリンク25も同方向に回動しながら、アッパーリン
ク21との連結点23aを上方(矢印III)の方向へ押
す。このため、アッパーリンク21は可倒ピラー13と
ともに矢印II方向へ回動しながら、可倒ピラー13に対
して折れ曲がり点21aを中心として矢印IV方向へ相対
的に回動する。この相対的な回動によって、可倒ピラー
13が第2位置に移動して収納部18内に収納された時
(図中13′で示す状態)、21′で示すようにアッパ
ーリンクが可倒ピラー13′と重なった状態で収納され
る。
第8図は、周辺部幌張りリンク30のみを取り出して示
す側面図である。8、9は可倒ピラー13に固定される
第1および第2支持プレートで両プレート8、9の接合
部下端において軸13aを介して可倒ピラー13が車体
に枢着され、プレート9の後方突出部9aに、周辺部幌
張りリンク30のフロント側リンク32の前端32aが
枢着されている。可倒ピラー13が第1位置に位置する
時には、周辺部幌張りリンク30がほぼ水平方向に伸び
て位置し、この位置でフロント側リンク32がこれ以上
上方へ回動しないように連結点33でロックされ、且つ
リヤ側リンク31とフロント側リンク32とが水平にな
った状態で保持されるように、リヤ側リンク31の後端
が可倒ピラー13とつながる一対のバンド41、42
(第2図参照)によって引っ張られる。
す側面図である。8、9は可倒ピラー13に固定される
第1および第2支持プレートで両プレート8、9の接合
部下端において軸13aを介して可倒ピラー13が車体
に枢着され、プレート9の後方突出部9aに、周辺部幌
張りリンク30のフロント側リンク32の前端32aが
枢着されている。可倒ピラー13が第1位置に位置する
時には、周辺部幌張りリンク30がほぼ水平方向に伸び
て位置し、この位置でフロント側リンク32がこれ以上
上方へ回動しないように連結点33でロックされ、且つ
リヤ側リンク31とフロント側リンク32とが水平にな
った状態で保持されるように、リヤ側リンク31の後端
が可倒ピラー13とつながる一対のバンド41、42
(第2図参照)によって引っ張られる。
この状態から、可倒ピラー13を後方へ回動させて第2
位置へ移動させると、第1および第2支持プレート8、
9は8′、9′で示すように、軸13aを中心として回
動して収納部18内に位置する。このため、リヤ側リン
ク31およびフロント側リンク32も下方へ移動して収
納部内に位置する。この時、バンド41、42が緩むた
め両リンク31、32は連結部33を中心に上方に凸状
に折れ、両リンクは31′、32′で示すようにタイヤ
ハウスアウタープレート59の曲面に沿って収納される
ようになっている。
位置へ移動させると、第1および第2支持プレート8、
9は8′、9′で示すように、軸13aを中心として回
動して収納部18内に位置する。このため、リヤ側リン
ク31およびフロント側リンク32も下方へ移動して収
納部内に位置する。この時、バンド41、42が緩むた
め両リンク31、32は連結部33を中心に上方に凸状
に折れ、両リンクは31′、32′で示すようにタイヤ
ハウスアウタープレート59の曲面に沿って収納される
ようになっている。
(発明の効果) 以上説明したように、本発明によれば車体前後に回動自
在な可倒ピラーを備え、可倒ピラーを起立させた状態で
フロントウインドの頂部との間にルーフパネルを着脱自
在に取り付け、且つ可倒ピラーの後方をリヤ幌で覆うよ
うになしているので、ルーフパネルの着脱及び可倒ピラ
ーの回動によって、通常の屋根付タイプにもオープンカ
ータイプにもすることができる。さらに、可倒ピラーを
後方に倒した時、リヤ幌とともに可倒ピラーを収納する
収納部を設けているので、可倒ピラーおよびリヤ幌を車
両のベルトラインより下方に完全に収納することがで
き、乗員の視界が広く、且つ外観も良くなる。
在な可倒ピラーを備え、可倒ピラーを起立させた状態で
フロントウインドの頂部との間にルーフパネルを着脱自
在に取り付け、且つ可倒ピラーの後方をリヤ幌で覆うよ
うになしているので、ルーフパネルの着脱及び可倒ピラ
ーの回動によって、通常の屋根付タイプにもオープンカ
ータイプにもすることができる。さらに、可倒ピラーを
後方に倒した時、リヤ幌とともに可倒ピラーを収納する
収納部を設けているので、可倒ピラーおよびリヤ幌を車
両のベルトラインより下方に完全に収納することがで
き、乗員の視界が広く、且つ外観も良くなる。
また、リヤ幌の前端部を可倒ピラーに固定し、側端部お
よび後端部を収納部周辺部における車体上縁部より下方
において車体に固定するとともに、可倒ピラーを起立さ
せて第1位置に位置せしめた時に周辺部幌張りリンクを
車体上縁部に対向して位置せしめこの部分のリヤ幌を車
体外方に張るようにしているので、車体上縁部とリヤ幌
との間隙を小さくすることができるとともに、ウインド
ガラスの幅を広くして後方視界を確保する場合において
もリヤ幌の側部幌長を充分長くとることができ、可倒ピ
ラーを回動して第2位置に位置せしめた時に可倒ピラー
を完全に収納部内へ収納することができる。
よび後端部を収納部周辺部における車体上縁部より下方
において車体に固定するとともに、可倒ピラーを起立さ
せて第1位置に位置せしめた時に周辺部幌張りリンクを
車体上縁部に対向して位置せしめこの部分のリヤ幌を車
体外方に張るようにしているので、車体上縁部とリヤ幌
との間隙を小さくすることができるとともに、ウインド
ガラスの幅を広くして後方視界を確保する場合において
もリヤ幌の側部幌長を充分長くとることができ、可倒ピ
ラーを回動して第2位置に位置せしめた時に可倒ピラー
を完全に収納部内へ収納することができる。
第1A図から第1C図は本発明に係る上部車体構造を有
する自動車の斜視図で、第1A図はリヤ幌を張った状
態、第1B図は第1A図の状態でリヤ幌を除いた状態、
第1C図はリヤ幌および可倒ピラーを収納部に収納した
状態を示し、 第2図は本発明に係る上部車体構造でのリヤ幌張り出し
のためのリンク構造を示す斜視図、 第3図は第2図のリンク構造にリヤ幌を取り付けた状態
を示す斜視図、 第4A図から第4D図は、第3図のA部からD部におけ
るリヤ幌の取り付け構造をそれぞれ示す断面図、 第5図は本発明に係る上部車体構造を車体左側から視た
側面図、 第6図は本発明に係る上部車体構造を車体前方から視た
正面図、 第7図は、第5図の構造における上部幌張りリンクを示
す側面図、 第8図は、第5図の構造における周辺部幌張りリンクを
示す側面図、 第9A図から第9F図は従来での上部車体構造を示す斜
視図である。 11……フロントウインド、13……可倒ピラー 14……ルーフパネル、15……リヤ幌 16……ウインドガラス、18……収納部 20……上部幌張りリンク 21……アッパーリンク、25……ロアリンク 30……周辺部幌張りリンク 31……リヤ側リンク 32……フロント側リンク
する自動車の斜視図で、第1A図はリヤ幌を張った状
態、第1B図は第1A図の状態でリヤ幌を除いた状態、
第1C図はリヤ幌および可倒ピラーを収納部に収納した
状態を示し、 第2図は本発明に係る上部車体構造でのリヤ幌張り出し
のためのリンク構造を示す斜視図、 第3図は第2図のリンク構造にリヤ幌を取り付けた状態
を示す斜視図、 第4A図から第4D図は、第3図のA部からD部におけ
るリヤ幌の取り付け構造をそれぞれ示す断面図、 第5図は本発明に係る上部車体構造を車体左側から視た
側面図、 第6図は本発明に係る上部車体構造を車体前方から視た
正面図、 第7図は、第5図の構造における上部幌張りリンクを示
す側面図、 第8図は、第5図の構造における周辺部幌張りリンクを
示す側面図、 第9A図から第9F図は従来での上部車体構造を示す斜
視図である。 11……フロントウインド、13……可倒ピラー 14……ルーフパネル、15……リヤ幌 16……ウインドガラス、18……収納部 20……上部幌張りリンク 21……アッパーリンク、25……ロアリンク 30……周辺部幌張りリンク 31……リヤ側リンク 32……フロント側リンク
Claims (2)
- 【請求項1】略逆U字形状をなし、両脚端部を中心に車
体前後方向へ回動可能に車体両側壁間に架け渡された可
倒ピラーと、 該可倒ピラーの頂部とフロントウインドの頂部との間に
架け渡されて車体屋根を形成するルーフパネルとを備え
たオープントップ形式の自動車において、 前記可倒ピラーの車体後方側には該可倒ピラーの収納部
が形成されており、 前記可倒ピラーは、該可倒ピラーの頂部と前記フロント
ウインドの頂部との間に前記ルーフパネルを架け渡して
車体屋根を形成可能にする第1位置と、前記両脚端部を
中心に車体後方へ回動して前記収納部内に収納される第
2位置との間を少なくとも回動可能であり、 中央部にウインドガラスを備えたリヤ幌の前端部が前記
可倒ピラーに固定されるとともに、側端部および後端部
が車体の前記収納部周辺部に固定されて、前記第1位置
において前記リヤ幌が前記可倒ピラーの車体後方上部を
覆うようになっており、 前記リヤ幌の側端部および後端部の前記収納部周辺部へ
の固定位置が、該収納部の車体上縁部より下方に設定さ
れ、 前記可倒ピラーが前記第1位置にある時に、前記収納部
内において前記車体上縁部と対向して前記リヤ幌の内面
に当接し、該リヤ幌を車室外方向へ張る略逆U字形状の
幌張りリンクが設けられ、 該幌張りリンクは前記可倒ピラーが前記第1位置から前
記第2位置へ回動されるのに伴なって前記収納部内で下
動するようになっていることを特徴とする自動車の上部
車体構造。 - 【請求項2】前記幌張りリンクは、車体前方側に位置す
る両脚部がそれぞれ前記可倒ピラーの両脚部に回動自在
に連結されるとともに、前記可倒ピラーにバンドを介し
て連結され、 前記可倒ピラーが前記第1位置にある時は、前記幌張り
リンクが前記可倒ピラーの両脚部との連結および前記バ
ンドによる前記可倒ピラーとの連結によって前記車体上
縁部に対向する位置に保持され、 前記可倒ピラーが前記第1位置から前記第2位置に回動
されると、この回動に応じた前記幌張りリンクと前記可
倒ピラーの両脚部との連結点の下動および前記バンドの
たるみによって前記幌張りリンクが下動するようになっ
ていることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の自
動車の上部車体構造。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25522384 | 1984-12-03 | ||
JP59-255223 | 1984-12-03 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS61268521A JPS61268521A (ja) | 1986-11-28 |
JPH0623008B2 true JPH0623008B2 (ja) | 1994-03-30 |
Family
ID=17275735
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27202085A Expired - Lifetime JPH0623008B2 (ja) | 1984-12-03 | 1985-12-03 | 自動車の上部車体構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0623008B2 (ja) |
-
1985
- 1985-12-03 JP JP27202085A patent/JPH0623008B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS61268521A (ja) | 1986-11-28 |
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