JPH036501Y2 - - Google Patents

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JPH036501Y2
JPH036501Y2 JP18631785U JP18631785U JPH036501Y2 JP H036501 Y2 JPH036501 Y2 JP H036501Y2 JP 18631785 U JP18631785 U JP 18631785U JP 18631785 U JP18631785 U JP 18631785U JP H036501 Y2 JPH036501 Y2 JP H036501Y2
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vehicle body
pillar
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は自動車の後方部分における上部車体構
造に関し、さらに詳しくは、屋根板を取り除くと
ともにリヤウインド部を後方へ折り畳んで、フル
オープン状態にすることができる形式の上部車体
構造に関するものである。
(従来技術) オープンカーはフロントウインド部を残して屋
根、リヤウインド等がない自動車であり、視界が
広く天気の良い暖かい時などには爽快な走行感が
得られるという利点がある。しかし、反面雨の日
などの天気の悪い時や寒い時などには走行には適
さないという問題がある。このため、従来から幌
を用いて屋根等を形成し、必要に応じてこの幌を
車体後方へ折り畳んでオープンカー状態にできる
コンバーテイブル形式の車や、屋根板を着脱自在
にしたタルワトツプ型式の車が実用に供されてい
る。コンバーテイブル型式の車の場合には、幌を
折り畳めば完全なオープンカー状態にできるので
あるが幌を用いていることから幌で車体上部を覆
う時に幌と側部および前部ウインドとの接合部の
シール性が問題になり易く、走行中の風切音の発
生、水漏れの発生等が起こり易い。一方、タルワ
トツプ型式の車の場合には、剛性のある屋根を用
いるので上記のような問題は生じにくいが、屋根
部分のみが開放されるので視界性等の点で完全な
オープンカーより劣るという問題がある。
このようなことから、例えば英国公開特許出願
第2086316号に開示されているように、車体に回
動自在な可倒ピラーを取付け、この可倒ピラーの
後方を可倒ピラーと車体にかけて取り付けたリヤ
幌で覆うとともに可倒ピラー頂部とフロントウイ
ンド頂部にルーフパネルを架け渡すようにした、
コンバーテイブル形式とタルワトツプ型式とを組
み合わせたような上部車体構造が提案されてい
る。このようにすれば、コンバーテイブル型式に
おけるウインドとの接合部のシール性の問題や、
タルワトツプ型式における視界性の問題を共に解
決できる。
しかしながら、この場合には幌を支える可倒ピ
ラーを後方へ回動させてオープンカーの状態にさ
せるため、幌のみでなく可倒ピラーも車両のベル
トラインよりも下方へ収納して視界を広くするの
が望ましく、このため可倒ピラーの回動機構をこ
の要望に合致するように工夫する必要がある。
さらに、コンバーテイブル型式の場合でも同様
の問題が生じるのであるが、可倒ピラーによつて
幌を張つた状態での後方視界を確保するため幌の
中央部に窓を設ける場合に、この窓を幌と同様に
折り畳みできるように透明なビニール材等により
作ると、ビニール材等は軟らかいため傷付き易く
何度も折り畳みを繰返すと傷付等により曇つて見
えにくくなつたり、しわ状にうねりが生じ易いた
め平面度を維持するのが難しく物がゆがんで見え
るという問題がある。このためリヤウインドはガ
ラスで作ることが望ましいのであるが、ガラスは
幌のように折り畳むことができないので、可倒ピ
ラーを後方へ倒すとともに幌を折り畳んで収納す
る場合に次のような問題が生じる。
すなわち、第9A図に示すように、取外し自在
なルーフパネル1を可倒ピラー2の頂部とフロン
トウインドの頂部とに架け渡して取付け、可倒ピ
ラー2の後方を幌3で覆うとともに幌の中央部に
ウインドガラス4を設けた場合に、この状態から
第9B図に示すように、可倒ピラー2を後方へ回
動させてオープンカータイプにするにはウインド
ガラス4は曲がらないため、幌3の前後方向長さ
1および2をある程度長くする必要がある。こ
のため、幌の前後方向長さに対してウインドガラ
スの長さをあまり大きくすることができず後方視
界が狭くなるという問題がある。
この問題は幌3の前後方向長さのみならず、車
幅方向長さについても同様である。すなわち、第
9A図の矢印Z−Zに沿つた断面図である第9C
図からわかるように、ウインドガラス4の幅を広
くするには、ウインドガラス4の側方部の幌長
を小さくせざるを得ず、3が小さくなると、第
9B図の矢印Y−Yに沿つた断面を示す第9D図
からわかるように可倒ピラーを後方へ回動させた
時、幌3のために可倒ピラー2をあまり下方へ移
動させることができず可倒ピラー2がベルトライ
ン(車体6の上縁6aの線)より上方へ出てしま
う恐れがあり、ウインドガラス4の幅を広くする
ことも難しいという問題がある。このため、第9
E図に示すようにリヤ幌3の側端部3aの車体へ
の固定位置を車体上縁6aより下方に位置せしめ
ることも考えられるが、車体上縁6aとリヤ幌3
との間隙“d”が大きくなりこのままでは外観上
あまり好ましくないという問題がある。
さらに、この間隙“d”が大きいと雨水がこの
部分に流れ込み易くリヤ幌3の側端3aの固定部
分のシールを強固にしなければならずこの点でも
好ましくない。
このようなことから、本出願人は、第9F図お
よび第9G図に示すように車体上縁部6aに内方
から対向し、幌3を車室外方へ張る幌張りリンク
7を設け、上記間隙“d”を小さくすることを提
案している。この場合においては、可倒ピラー2
を後方へ回動させて収納する時に幌張りリンク7
が邪魔にならないように幌張りリンク7を下動さ
せるのであるが、幌張りリンク7の下方に位置す
る車体面はタイヤハウスを形成するパネルで形成
していることが多い等の理由から完全な平面状に
することが難しく、且つ幌張りリンク7は比較的
長いため、第9H図に示すように幌張りリンク7
を完全に下方へ収納するのが難しい。このため、
可倒ピラー2も幌張りリンク7に邪魔されて車体
上縁より上方に出てしまうおそれがある等、オー
プンカー形式にした時の可倒ピラー2,幌3など
の収納性があまり良くないという問題がある。
(考案の目的) 本考案はこのような問題に鑑みたもので、上述
のように車体上縁部と幌の間隙を小さくするため
の幌張りリンクを備えるとともに、可倒ピラーを
回動させて幌を収納する時にこの幌張りリンクを
収納部下面に沿つて収納でき、可倒ピラーおよび
幌を車体のベルトラインより下方に完全に収納で
きるようになつた上部車体構造を提供することを
目的とするものである。
(考案の構成) 本考案の自動車の上部車体構造は、略逆U字形
状で両脚が車体左右側壁に回動自在に取り付けら
れた可倒ピラーと、可倒ピラーの頂部とフロント
ウインドの頂部との間に架け渡されて屋根をなす
ルーフパネルとを備えたオープントツプ形式の自
動車において、 可倒ピラーの車体後方側に可倒ピラーの収納部
を形成し、 可倒ピラーは、上記回動によつて、可倒ピラー
が起立してフロントウインドの頂部との間にルー
フパネルを架け渡すことが可能な状態となす第1
位置と、この位置から後方へ回動して収納部内へ
収納される第2位置との間を移動自在であり、 中央部にウインドガラスを備えたリヤ幌の前端
部を可倒ピラーに固定するとともに側端部および
後端部を収納部周辺部に固定し、可倒ピラーが第
1位置にある時にはリヤ幌によつて可倒ピラーの
車体後方上部を覆うようになし、且つリヤ幌の側
端部および後端部の収納部周辺部への上記固定位
置を収納部の車体上縁部(すなわち、車体ベルト
ライン)より下方に設定し、 可倒ピラーが第1位置にある時に、収納部内に
配した略逆U字状の幌張りリンクを車体上縁部に
対向させてリヤ幌の内面に当接させ、リヤ幌を車
室外方向へ張り、 この幌張りリンクを前後に少なくとも2分割す
るとともにこれらをヒンジ結合して構成し、可倒
ピラーを第1位置から第2位置へ回動させた時に
は、この回動に伴なつて幌張りリンクを下動させ
収納部の形状に合わせてヒンジ結合点を中心に屈
折させて収納部内に収納できるようにしたことを
特徴とするものである。
(実施例) 以下、図面を用いて本考案の好ましい実施例に
ついて説明する。
第1A図は本考案に係る上部車体構造を有する
自動車の1例を示す斜視図である。ドア12の後
部近傍において脚端部13aが車体に回動自在に
支持されて可倒ピラー13が取り付けられてい
る。
可倒ピラー13は略逆U字形状の部材であり、
この図では車体右側部が示されていないが左右両
脚端部13a,13aが車体の左右両側壁に回動
自在に支持されており、可倒ピラー13は図示の
状態から両脚端部13a,13aを中心に後方へ
回動可能になつている。可倒ピラー13の頂部と
フロントウインド11の頂部にわたつてルーフパ
ネル14が脱着自在に取り付けられている。さら
に可倒ピラー13から後部車体18にかけて、中
央部にウインドガラス16を有するリヤ幌15が
取り付けられている。このリヤ幌15を取り外し
た状態の図が第1B図でありこの図からわかるよ
うに、車体後部17のリヤ幌15で覆われる部分
には可倒ピラー13を後方へ回動させた時に可倒
ピラー13およびリヤ幌15を折り畳んで収納す
る収納部18が形成されている。リヤ幌15は、
前端が可倒ピラー13に固定され、後端および両
側端が収納部18の周辺に固定される。第1C図
は可倒ピラー13を後方へ回動させて収納部18
内へ収納した状態を示す斜視図である。可倒ピラ
ー13を後方へ回動させるには、まずルーフパネ
ル14を外し、これをトランクルーム内等へ収納
した後、可倒ピラー13の回動を行なわせる。こ
の結果、可倒ピラー13は収納部18へ収納する
ことができ、ベルトラインより上方へ突出するも
のがなくなるので完全なオープンカーの状態にす
ることができる。なお、以下説明の都合上、第1
A図もしくは第1B図に示すように、可倒ピラー
13が起立した状態を可倒ピラー13が第1位置
にあると言い、第1C図のように可倒ピラー13
が後方に回動されて収納部18内に収納された状
態を可倒ピラー13が第2位置にあるという。
可倒ピラー13が第1位置にあつて、リヤ幌1
5が車体後部を覆つている時に、リヤ幌15を可
倒ピラー13と収納部18周辺の車体に固定する
だけではリヤ幌15の支持は十分でなくこのまま
では走行中にリヤ幌15がバタつくという問題が
生じる。このため、本考案の構造では、リヤ幌1
5がバタつかないように支持するためのリンク等
がリヤ幌15の内側に設けられている。このリン
ク等のリヤ幌張出しのための構造を示すのが第2
図であり、第2図は可倒ピラー13が第1位置に
ある時の状態をリヤ幌15を除いて示す斜視図で
ある。
このリヤ幌張出し構造は、リヤ幌15を可倒ピ
ラー13とウインドガラス16との間で内側から
外方へ張り出す張出部22を有する上部幌張りリ
ンク20と、収納部18の周辺に沿つて配されリ
ヤ幌15の両側端部および後端部近傍を内側から
外方へ張り出すための周辺部幌張りリンク30と
を備えてなり、更にリヤ幌の上面側稜部の補強の
ための一対のバンド41,42が各端部を可倒ピ
ラー13および周辺部幌張りリンク30に固定さ
れるとともに上部幌張りリンク20の張出部22
を通つて配される。この上部幌張りリンク20
は、略逆U字形状で中央部に張出部を有し両脚端
部23,23において可倒ピラー13に回動自在
に連結されたアツパーリンク21と、上端がアツ
パーリンク21の両脚先端に回動自在に連結され
下端が車体側壁に回動自在に連結されたロアリン
ク25,25からなり、一方、周辺部幌張りリン
ク30は、後方に向かつてU字形状のリヤ側リン
ク31と、後端がこのリヤ側リンク31の両端に
それぞれ回動自在に連結され、前端が可倒ピラー
13に回動自在に連結された一対のフロント側リ
ンク32,32からなる。さらに、可倒ピラー1
3と、アツパーリンク21との連結部およびフロ
ント側リンク32,32との連結部を補強するた
めの第1および第2支持プレート8,9が可倒ピ
ラー13の左右脚部にそれぞれ設けられている。
なお、上部幌張りリンク20および周辺部幌張り
リンク30の詳細構造およびその作動については
後述する。
第3図は、上記幌張出し構造にリヤ幌15を取
り付けた状態を示す斜視図である。このリヤ幌1
5の前端部15aは可倒ピラー13に固定され、
側端部15bおよび後端部15cは収納部17の
周辺において車体に固定されるのであるが、これ
ら固定部を示すため図中A〜Dで示す部分の断面
図を第4A図〜第4D図に示す。
第4A図は、リヤ幌15の上部前端15aと可
倒ピラー13の頂部との接合部を示す断面図であ
り、可倒ピラー13は可倒ピラーアウターパネル
13aと可倒ピラーインナーパネル13bとから
形成される閉断面構造を有している。さらに、こ
の閉断面構造の前端部にはシール13dが取り付
けられ可倒ピラー13の頂部とフロントウインド
11の頂部とに架け渡されるルーフパネル14に
シール13dが当接してシール効果を得るように
なつている。閉断面構造の後端部にはボルト13
eによりリヤ幌15の前端15aが固定され、閉
断面構造が内側からガーニツシユ13cによつて
覆われている。
第4B図は、リヤ幌15の後端15cの取付部
を示す断面図である。アウターパネル51とイン
ナーパネル52とからなる閉断面構造が収納部1
8の後側部に位置し、この閉断面構造が収納部1
8の後側壁となる。この閉断面構造の下面には幌
取付プレート54が固着され、この幌取付プレー
ト54にボルト55によつてリヤ幌15後端15
cが取付けられる。この閉断面構造の上縁部には
シール53が取り付けられ、この上縁部が車体の
ベルトラインをなす。この結果、リヤ幌15の後
端15cは車体上縁部(すなわち、ベルトライ
ン)より下方において収納部18の周辺をなす車
体に固定されることになる。このようにベルトラ
インより下方で固定したままでリヤ幌15を斜め
上方に引つ張つたのでは、車体上縁部とリヤ幌と
の間隙が大きくなりすぎるのであるが、図示のよ
うに、可倒ピラー13が第1位置にある状態で
は、周辺部幌張りリンク30のリヤ側リンク31
は車体上縁部と対向する位置にあり、リヤ幌15
を内側から車室外方へ張り出すため、上記間隙を
小さくすることができ、さらにシール53がリヤ
側リンク31によつて張り出されたリヤ幌15に
当接し、この当接部をシールする。なお、幌取付
プレート54とリヤ幌15の後端15cとの接合
部においてもシールがなされているが、シール5
3によつて二重シールを行ない、車室内への水の
侵入防止性を向上させている。
第4C図は、リヤ幌15の側端部15bの取付
部を示す断面図である。フエンダーパネル56と
クウオーターパネル58とで囲まれレインフオー
スメントパネル57により補強された閉断面構造
が収納部18の左右両側部に位置し、この閉断面
構造が収納部18の左右両側壁となる。さらに、
この閉断面構造の下面と接合して車体内方幅方向
に延びるタイヤハウスアウタ59およびタイヤハ
ウスインナ60が収納部18の底面の一部を形成
する。上記閉断面構造の内側側壁には幌取付プレ
ート61が固着され、このプレート61にボルト
62によつてリヤ幌15の側端15bが取り付け
られる。上記閉断面構造の上縁部にもシール63
が取り付けられるとともに、この上縁部が車体の
ベルトラインをなす。この結果、リヤ幌15の側
端15bも車体上縁部より下方において収納部1
8の周辺をなす車体に固定されることになる。ま
た、第4B図の場合と同様に、可倒ピラー13が
第1位置にある時には、周辺部幌張りリンク30
のフロント側リンク32もしくはリヤ側リンク3
1の脚部側が車体上縁部と対向してリヤ幌15を
内側から車室外方へ張り出すため、車体上縁部と
リヤ幌との隙間を小さくしシール63がリヤ幌1
5の張り出された部分に外側から当接し、この部
分をシールする。これによつて、第4B図の場合
と同様に二重シール構造が得られシール性を向上
させることがきる。
第4D図は、可倒ピラー13の側部とリヤ幅の
側部前端15aとの接合部を示す断面図である。
可倒ピラー13は可倒ピラーアウターパネル13
aと可倒ピラーインナーパネル13bとから形成
される閉断面構造を有し、この閉断面構造の前端
部にはドア12の窓ガラス12aと当接してこの
当接部をシールするシール13fが取付けられ、
後端部にはボルト13gによりリヤ幌15の前端
15aが固定される。この可倒ピラー13の車室
内側および車室外側後部にはそれぞれガーニツシ
ユ13c,13hが配されている。
第5図は本考案に係る上部車体構造を車体左側
から視た側面図で、第6図はこの車体構造を車体
前方から視た正面図であり、両図を併用して両図
に示す実施例について説明する。
第6図から判るように、可倒ピラー13の両脚
端部(第6図では左側脚部のみ図示している)に
それぞれ、ボルト8a,8bによつて第1支持プ
レート8が固定されるとともに、この第1支持プ
レート8に第2支持プレート9が接合される。第
1および第2支持プレート8,9の下端接合部が
軸13aによつて車体(詳しくは車体に固定され
たブラケツト66および当て板65)に回動自在
に支持されており、このため可倒ピラー13はこ
の軸13aを中心に車体前後に回動自在になつて
いる。なお、第5図においては軸13aの位置の
みを示し、第1および第2支持プレート8,9は
図示していない。
この可倒ピラー13と、このバー13の後方の
収納部18の周辺部とに上述の如く固定支持され
て、ウインドガラス16を中央部に有するリヤ幌
15が取付けられるのであるが、可倒ピラー13
が第1位置にある時にリヤ幌15をバタつかない
ように張るための幌張りリンク20,30が図示
の様に配される。すなわち、上部幌張りリンク2
0の張出部22が、リヤ幌15のリヤウインド1
6上端と可倒ピラー13との間におけるリヤウイ
ンド16上端近傍に内側から当接してリヤ幌を外
方に張り出す。これによつてリヤ幌15のうち
の、可倒ピラー13と張出部22の間の部分は、
車体の屋根としての役割を果たし、後方視界には
影響しない。このため、ウインドガラスととも
に、リヤ幌を収納するための幌部分の長さを確保
でき、且つ後方視界に影響する部分は張出部22
より後方部分のリヤ幌のみであるので、この部分
におけるリヤウインド16の占める割合が大きく
なり後方視界を十分確保できる。すなわち、リヤ
幌15の収納のため必要な幌部分の一部を、後方
視界に影響しない屋根の一部として使用すること
により、後方視界に必要なウインドガラス面積を
確保するとともに、オープンカータイプとするた
めのリヤ幌15の良好な収納性も確保できるので
ある。
この上部幌張りリンク20を構成するアツパー
リンク21は、略逆U字形状で且つその両脚端部
23がそれぞれL字状に曲がつている。アツパー
リンク21はこの折れ曲がり点21aにおいて第
2支持プレート9に回動自在に支持され、L字状
脚部23の先端23aはそれぞれロアリンク25
の上端25aと回動自在に連結している。さらに
ロアリンク25の下端25bは車体のブラケツト
66と回動自在に連結している。
一方、周辺部幌張りリンク30は、可倒ピラー
13が第1位置にある時は、図示のように連結点
33でヒンジ結合されたリヤ側リンク31および
フロント側リンク32が収納部18の周辺部にお
いて車体上縁部に対向し、リヤ幌15に内側から
当接してこれを車室外方向へ張る。周辺部幌張り
リンク30がこの位置に保持されるのは、フロン
ト側リンク32の前端32aが可倒ピラー13に
固定された第2支持プレートに回動自在に支持さ
れ、且つリヤ側リンク31がベルト41,42
(第2図参照)により、可倒ピラー13の頂部と
連結して引つ張られているからであり、このた
め、可倒ピラー13が後方へ回動されて第2位置
へ移動するのに応じて周辺部幌張りリンク30も
下動する。なお、リヤ幌15の側端部および後端
部の収納部周辺部への固定位置が車体上縁部(ベ
ルトライン)より下方に位置しているので、後方
視界を確保するためリヤウインド16の幅を広く
しても、リヤ幌15の側部幌長(第9C図におけ
る“3”)を充分長くとることができ、側部幌に
よつて可倒ピラー13の収納が妨げられることが
ない。さらに、周辺部幌張りリンク30が下動す
る時には、可倒ピラー13の回動によつてリヤ側
リンク31を引つ張つていたバンド41,42が
緩むため、該リンク30は連結点33を中心に屈
折できるようになる。このため、周辺部幌張りリ
ンク30は、可倒ピラー13の第2位置におい
て、収納部18の下面をなすタイヤハウスパネル
59の曲面に沿つて屈折して収納され、可倒ピラ
ー13の収納性を損うこともなくなる。
上述のように、両幌張りリンク20,30はい
ずれも可倒ピラー13に固定された第2支持プレ
ート9と連結しているため、図示の第1位置から
可倒ピラー13を後方へ回動させて第2位置へ位
置せしめた時、両幌張りリンク20,30も可倒
ピラー13と共に回動されて、図中2点鎖線で示
すように収納部18内に収納されるのであるがこ
の時の両幌張りリンク20,30の動きを第7図
および第8図により説明する。。
第7図は、上部幌張りリンク20のみを取り出
して示す側面図で、可倒ピラー13が第1位置に
ある時はアツパーリンク21は上方に起立して折
れ曲がり点21aにおいて可倒ピラー13に枢着
され、このアツパーリンク21の脚部先端23a
とロアリンク25の上端25aが回動自在に連結
され、ロアリンク25の下端25bは車体に枢着
されている。一方、可倒ピラー13の脚端部13
aは車体に枢着されているため、可倒ピラー13
を第2位置へ移すため脚端部13aを中心として
後方へ回動させる(矢印の方向への回動)とア
ツパーリンク21は折れ曲がり点21aで可倒ピ
ラー13に枢着されているためアツパーリンク2
1も可倒ピラー13とともに回動される。このた
め、ロアリンク25は車体への枢着点である下端
25bを中心として回動するのであるが、ロアリ
ンク25の車体への枢着点25bと可倒ピラー1
3の車体への枢着点13aとの位置が図示の如く
異なり可倒ピラー13の車体への枢着点13aの
方が上方に位置するため、可倒ピラー13の矢印
方向の回動に応じて、ロアリンク25も同方向
に回動しながら、アツパーリンク21との連結点
23aを上方(矢印)の方向へ押す。このた
め、アツパーリンク21は可倒ピラー13ととも
に矢印方向へ回動しながら、可倒ピラー13に
対して折れ曲がり点21aを中心として矢印方
向へ相対的に回動する。この相対的な回動によつ
て、可倒ピラー13が第2位置に移動して収納部
18内に収納された時(図中13′で示す状態),
21′で示すようにアツパーリンクが可倒ピラー
13′と重なつた状態で収納される。
第8図は、周辺部幌張りリンク30のみを取り
出して示す側面図である。8,9は可倒ピラー1
3に固定される第1および第2支持プレートで両
プレート8,9の接合部下端において軸13aを
介して可倒ピラー13が車体に枢着され、プレー
ト9の後方突出部9aに、周辺部幌張りリンク3
0のフロント側リンク32の前端32aが枢着さ
れている。可倒ピラー13が第1位置に位置する
時には、周辺部幌張りリンク30がぼ水平方向に
伸びて位置し、この位置でフロント側リンク32
がこれ以上上方へ回動しないように連結点33で
ロツクされ、且つリヤ側リンク31とフロント側
リンク32とが水平になつた状態で保持されるよ
うに、リヤ側リンク31の後端が可倒ピラー13
とつながる一対のバンド41,42(第2図参
照)によつて引つ張られる。
この状態から、可倒ピラー13を後方へ回動さ
せて第2位置へ移動させると、第1および第2支
持プレート8,9は8′,9′で示すように、軸1
3aを中心として回動して収納部18内に位置す
る。このため、リヤ側リンク31およびフロント
側リンク32も下方へ移動して収納部内に位置す
る。この時、バンド41,42が緩むため両リン
ク31,32は連結部33を中心に上方に凸状に
折れ、両リンクは31′,32′で示すようにタイ
ヤハウスアウタープレート59の曲面に沿つて収
納されるようになつている。
(考案の効果) 以上説明したように、本考案によれば車体前後
に回動自在な可倒ピラーを備え、可倒ピラーを起
立させた状態でフロントウインドの頂部との間に
ルーフパネルを脱着自在に取り付け、且つ可倒ピ
ラーの後方をリヤ幌で覆うようになしているの
で、ルーフパネルの脱着及び可倒ピラーの回動に
よつて、通常の屋根付タイプにもオープンカータ
イプにもすることができる。さらに、可倒ピラー
を後方に倒した時、リヤ幌とともに可倒ピラーを
収納する収納部を設けているので、可倒ピラーお
よびリヤ幌を車両のベルトラインより下方に完全
に収納することができ、乗員の視界が広く、且つ
外観も良くなる。
また、リヤ幌の前端部を可倒ピラーに固定し、
側端部および後端部を収納部周辺部における車体
上縁部より下方において車体に固定するととも
に、可倒ピラーを起立させて第1位置に位置せし
めた時に周辺部幌張りリンクを車体上縁部に対向
して位置せしめこの部分のリヤ幌を車体外方に張
るようにしているので、車体上縁部とリヤ幌との
間隙を小さくすることができるとともに、ウイン
ドガラスの幅を広くして後方視界を確保する場合
においてもリヤ幌の側部幌長を充分長くとること
ができ、可倒ピラーを回動して第2位置に位置せ
しめた時に可倒ピラーを完全に収納部内へ収納す
ることができる。
さらに、本考案においては、周辺部幌張りリン
クを前後方向に少なくとも2分割してこれらをヒ
ンジ結合しているので、可倒ピラーを第2位置に
位置せしめるため周辺部幌張りリンクを下動させ
て収納部下部に収納させる時に、ヒンジ結合点を
中心に該幌張りリンクを屈折させて収納部下面形
状に沿つて収納させることができ、該幌張りリン
クが可倒ピラーの収納を妨げることが少なく、該
幌張りリンクのみならず可倒ピラーの収納性も向
上する。
【図面の簡単な説明】
第1A図から第1C図は本考案に係る上部車体
構造を有する自動車の斜視図で、第1A図はリヤ
幌を張つた状態、第1B図は第1A図の状態でリ
ヤ幌を除いた状態、第1C図はリヤ幌および可倒
ピラーを収納部に収納した状態を示し、第2図は
本考案に係る上部車体構造でのリヤ幌張り出しの
ためのリンク構造を示す斜視図、第3図は第2図
のリンク構造にリヤ幌を取付けた状態を示す斜視
図、第4A図から第4D図は、第3図のA部から
D部におけるリヤ幌の取り付け構造をそれぞれ示
す断面図、第5図は本考案に係る上部車体構造を
車体左側から視た側面図、第6図は本考案に係る
上部車体構造を車体前方から視た正面図、第7図
は、第5図の構造における上部幌張りリンクを示
す側面図、第8図は、第5図の構造における周辺
部幌張りリンクを示す側面図、第9A図から第9
H図は従来での上部車体構造を示す斜視図であ
る。 11……フロントウインド、13……可倒ピラ
ー、14……ルーフパネル、15…リヤ幌、16
…ウインドガラス、18……収納部、20……上
部幌張りリンク、21……アツパーリンク、25
……ロアリンク、30……周辺部幌張りリンク、
31……リヤ側リンク、32……フロント側リン
ク。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 1 略逆U字形状をなし、両脚端部を中心に車体
    前後方向へ回動可能に車体両側壁間に架け渡さ
    れた可倒ピラーと、 該可倒ピラーの頂部とフロントウインドの頂
    部との間に架け渡されて車体屋根を形成するル
    ーフパネルとを備えたオープントツプ形式の自
    動車において、 前記可倒ピラーの車体後方側には該可倒ピラ
    ーの収納部が形成されており、 前記可倒ピラーは、該可倒ピラーの頂部と前
    記フロントウインドの頂部との間に前記ルーフ
    パネルを架け渡して車体屋根を形成可能にする
    第1位置と、前記両脚端部を中心に車体後方へ
    回動して前記収納部内に収納される第2位置と
    の間を少なくとも回動可能であり、 中央部にウインドガラスを備えたリヤ幌の前
    端部が前記可倒ピラーに固定されるとともに、
    側端部および後端部が車体の前記収納部周辺部
    に固定されて、前記第1位置において前記リヤ
    幌が前記可倒ピラーの車体後方上部を覆うよう
    になつており、 前記リヤ幌の側端部および後端部の前記収納
    部周辺部への固定位置が、該収納部の車体上縁
    部より下方に設定され、 前記可倒ピラーが前記第1位置にある時に、
    前記収納部内において前記車体上縁部と対向し
    て前記リヤ幌の内面に当接し、該リヤ幌を車室
    外方向へ張る略逆U字形状の幌張りリンクが設
    けられ、 該幌張りリンクは前後方向に少なくとも2分
    割されてヒンジ結合されており、前記可倒ピラ
    ーが前記第1位置から前記第2位置へ回動され
    るのに伴なつて前記収納部内で下動し、該収納
    部の形状に合わせて前記ヒンジ結合点を中心に
    屈折して該収納部内に収納されるようになつて
    いることを特徴とする自動車の上部車体構造。 2 前記幌張りリンクの前記ヒンジ部にはストツ
    パが設けられるとともに、前記幌張りリンクの
    後端部には、前記リヤ幌の内面に沿つて前後に
    延び前端が前記可倒ピラーの頂部に固定された
    バンドの後端が固定されており、 前記可倒ピラーが前記第1位置にある時に、
    前記ストツパによる阻止と、前記バンドによる
    引つ張りを受けて、前記幌張りリンクが前記車
    体上縁部と対向して保持されるようになつてい
    ることを特徴とする実用新案登録請求の範囲第
    1項記載の自動車の上部車体構造。
JP18631785U 1984-12-03 1985-12-03 Expired JPH036501Y2 (ja)

Priority Applications (1)

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JP18631785U JPH036501Y2 (ja) 1984-12-03 1985-12-03

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18345984 1984-12-03
JP18631785U JPH036501Y2 (ja) 1984-12-03 1985-12-03

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS628820U JPS628820U (ja) 1987-01-20
JPH036501Y2 true JPH036501Y2 (ja) 1991-02-19

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ID=31497482

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