JPH06227014A - サーマルヘッド - Google Patents

サーマルヘッド

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JPH06227014A
JPH06227014A JP5286793A JP5286793A JPH06227014A JP H06227014 A JPH06227014 A JP H06227014A JP 5286793 A JP5286793 A JP 5286793A JP 5286793 A JP5286793 A JP 5286793A JP H06227014 A JPH06227014 A JP H06227014A
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JP
Japan
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heat storage
resin
thermal head
storage layer
heat
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Withdrawn
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JP5286793A
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English (en)
Inventor
Kazuo Tozawa
和夫 戸沢
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TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】蓄熱層として樹脂を用いたサーマルヘッドにお
いて、蓄熱層を一定の幅で整然と形成できる構造のもの
を提供する。 【構成】基板1に凸部1aを形成し、凸部1a上に蓄熱
層2として耐熱性を有する樹脂を断面形状が概略円弧状
の凸形をなすように形成する。また、凸部1aを設ける
代わりに、基板に平行に2本の溝あるいは突条を形成
し、これらの溝間あるいは突条の間を蓄熱層の形成面と
する。樹脂層は作製時に表面張力により凸部から流出せ
ず、整然と一定幅に形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、感熱記録あるいは熱転
写記録に使用するサーマルヘッドに係り、特に印字効率
向上のための蓄熱層の構造に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】従来
のサーマルヘッドは、一般に、図6に示すように、アル
ミナ等の絶縁性材料あるいは金属板に絶縁被覆を施して
なる基板1の表面にガラスでなる蓄熱層2を形成し、そ
の上に発熱抵抗体層3を形成し、その上に駆動回路に接
続される多数本のリード電極4aとコモン電極4bを形
成してその間に発熱部5を構成し、これらを耐熱性、耐
摩耗性の保護膜6で覆ってなる。
【0003】上述のように、従来は蓄熱層2としてガラ
スを用いられて来たが、このガラスは熱伝導率が0.7
W/m・K程度であり、印字効率を上げる(すなわち発
熱部5における消費電力を低減する)には熱伝導率の低
いものを用いる必要があるため、低消費電力化を意図し
て、ホリイミド樹脂のように、熱伝導率の低い(一般の
ポリイミド樹脂は0.15W/m・K程度の熱伝導率を
有する)耐熱性樹脂を蓄熱層2に用い、この蓄熱層2を
20μm程度の厚みに形成している。
【0004】しかし図6に示した平面構造のものにおい
ては、感熱紙や転写フィルム等との接触圧力が低いた
め、たとえ上述のような熱伝導率の低いポリイミド樹脂
を蓄熱層2として用いても、それほど印字効率を上げる
ことができなかった。また、一般的な低熱伝導率のポリ
イミド樹脂を用いた場合、蓄熱層2を20μm以上に形
成すると、蓄熱効果が過大となり、「尾引き」や「にじ
み」等印字品質の劣化を来すという問題点もあった。
【0005】一方、特開昭63−64767号公報ある
いは特開平1−93375号公報に記載のように、蓄熱
層としてポリイミド樹脂を断面形状が円弧状をなすよう
に形成したものがある。このような樹脂は、一般に流動
状態の樹脂を基板上に塗布して加熱し硬化させることに
より形成するが、しかしながら、流動状態の樹脂を基板
に塗布する場合、基板上に整然と一定の幅で樹脂を塗布
することが困難であり、蓄熱機能にばらつきを生じるお
それがあるという問題点があった。
【0006】本発明は、上記の問題点に鑑み、蓄熱層と
して樹脂を用いたサーマルヘッドにおいて、蓄熱層を一
定の幅で整然と形成できる構造のものを提供することを
目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため、基板上に蓄熱層を介して発熱部を形成した
サーマルヘッドにおいて、前記基板に凸部を形成し、該
凸部上に前記蓄熱層として耐熱性を有する樹脂を断面形
状が概略円弧状の凸形をなすように形成したことを特徴
とする。また、本発明において、前記凸部を設ける代わ
りに、前記基板に平行に2本の溝あるいは突条を形成
し、これらの溝間あるいは突条の間を蓄熱層の形成面と
してもよい。
【0008】
【作用】本発明は、蓄熱層の形成面を凸部の上面とした
ことにより、流動状態の樹脂を塗布した際、樹脂の表面
張力によって上面に留まり、樹脂形成幅が凸部の幅内に
整然とおさめられる。前記基板に平行に2本の溝あるい
は突条を形成し、これらの溝間あるいは突条の間を蓄熱
層の形成面とした場合も同様である。
【0009】
【実施例】図1(A)は本発明によるサーマルヘッドの
一実施例を示す断面図であり、1aは基板1に切削加工
や一体成形等によって形成された凸部であり、発熱体列
形成方向すなわち紙面に垂直方向に長く形成されるもの
であり、実施例においてはその高さh1を60μmとし
た。該凸部1aの両側は、膜形成を考慮して、垂直面で
はなく、傾斜面1bとして形成される。すなわち、凸部
1aは断面形状が台形をなすように形成される。2は本
発明により該凸部1a上に設けられたポリイミド樹脂で
なる蓄熱層であり、該蓄熱層は、断面形状が概略円弧状
の凸形をなすように形成される。具体的には、ポリイミ
ド樹脂を溶媒としてのN−メチル−ピロリドン中に30
wt%程度溶解させて粘度が10000cps 程度の溶液
とし、これを凸部1a上にシリンジにより塗布した。こ
のように、凸部1a上に溶液状の樹脂を塗布した際、凸
部1aの上面と両側傾斜面1bとのなす角度α(図1
(B)参照)が180度を超えることにより、表面張力
によって傾斜面1bを流下せず、角部でとどまり、その
結果樹脂の断面形状が円弧状になる。
【0010】このように樹脂を塗布したものについて、
実施例においては、100℃で30分加熱することによ
り溶媒を除き、次に200℃で40分加熱、400℃で
60分のキュアを行って硬化させることにより、底幅W
が1.5mm、最大膜厚h2が60μmの蓄熱層を形成し
た。ポリイミド樹脂としては、−Si−O−による架橋
によって熱伝導率を従来のものより高く、0.4W/m
・K程度にしたものを用いた。
【0011】その後、発熱抵抗体層、電極層を蒸着(ス
パッタリング、CVD法等であってもよい)によって積
層し、フォトリソグラフィにより、発熱抵抗体層3およ
びリード電極4a、コモン電極4bを形成し、その上に
保護層6を形成し、リード電極4a、コモン電極4bの
外部回路との接続部を露出させた。前記発熱抵抗体層3
の形成においては、該発熱抵抗体層3が該蓄熱層2、凸
部1aの両側傾斜面1bおよび基板1の他の面を覆うよ
うに形成した。また、リード電極4a、コモン電極4b
は、図示のように、これらの先端が凸部1aの頂部の両
側に位置して互いに対向するように形成した。
【0012】なお、発熱体駆動用IC(図示せず)は基
板1あるいは該基板1と別の基板に搭載してそのICと
リード電極4aの露出部とをワイヤボンディング等によ
り接続し、その他必要な部品を実装してサーマルヘッド
を作製した。
【0013】図2(A)は発熱体の平面形状を縦横の寸
法が350μm×167μmとしたときの電力と光学濃
度との関係を、蓄熱層2としてポリイミド樹脂を使用し
た図6に図示の従来品と本発明品とについて示すもの
で、本発明による場合、従来例と同じ濃度を出すのに電
力を従来品の約60%に低下させることができた。
【0014】図2(B)は赤外線放射温度計による発熱
部駆動時の温度測定の結果を、ガラスを蓄熱層として使
用した場合と本発明品とについて比較して示す図であ
り、温度の降下は蓄熱層としてのガラスを用いた場合と
同等で、「尾引き」や「にじみ」等の画質劣化は見られ
なかった。
【0015】本発明において、図1(A)に示す蓄熱層
2の底部の幅Wは、0.8mm〜4mmに設定することが好
ましい。この幅Wが0.8mm未満になると、円形状に蓄
熱層2が形成できず、また4mmを超えると、蓄熱層2の
上面が平坦化する傾向が生じ、所望の形状が得られな
い。また、蓄熱層2の熱伝導率は、印字効率を上げ、し
かも過度の蓄熱がなされないように、材質の選定によっ
て0.2W/m・K〜0.6W/m・Kとすることが好
ましく、また、最大膜厚h2は適正な蓄熱効果を得る上
で20μm〜120μmとすることが好ましい。
【0016】図3(A)、(B)、図4(A)、(B)
は本発明の他の実施例を適用した平面型サーマルヘッド
をそれぞれ示すもので、図3(A)の例は、二酸化珪素
等の凸部1cを例えば蒸着、スパッタリング、CVD、
スクリーン印刷、ディスペンス等の方法で形成した例で
ある。また、図3(B)の例は、前記(A)と同様の膜
形成方法によって金属でなる凸部1dを形成し、その両
側を発熱抵抗体層3との絶縁のために絶縁膜1eで覆っ
たものである。また、図4(A)は前記蓄熱層2を溝1
f、1fの間に形成した例、図4(B)は凸条1g、1
g間に蓄熱層2を形成した例である。
【0017】さらに、図5(A)、(B)の例は、端面
型のサーマルヘッドに本発明を適用した例であり、図5
(A)の例は、前記同様に加工あるいは膜形成によって
凸部1aを形成し、その上に蓄熱層2を形成した例であ
り、図5(B)は基板1の端面の角部を利用して樹脂の
回り込みを防止して蓄熱層2を形成した例である。
【0018】本発明を実施するに当たり、蓄熱層2を形
成する樹脂としては、所望の熱伝導率が得られれば、ポ
リイミド樹脂以外の樹脂を用いてもよい。
【0019】
【発明の効果】請求項1によれば、基板に凸部を形成
し、その上に樹脂でなる蓄熱層を形成したので、蓄熱層
を断面が円弧形をなすように一定幅で整然と形成するこ
とが可能となり、発熱列方向について蓄熱機能を一定に
揃えることができる。また、発熱部が突出するため、大
型のプラテン使用が可能となる。
【0020】請求項2、3によれば、請求項1と同様に
蓄熱層を一定幅に整然と形成可能となり、発熱列方向に
ついて蓄熱機能を一定に揃えることができる。
【0021】請求項4、5によれば、好適な蓄熱効果が
得られる蓄熱層が形成できる。
【0022】請求項6によれば、ポリイミド樹脂は、架
橋度合等を変えることによって熱伝導率を容易に調整で
きるので、設計が容易となる。
【0023】請求項7によれば、熱伝導率を好適な値に
設定したことにより、好適な蓄熱効果が得られる蓄熱層
が形成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は本発明によるサ−マルヘッドの一実施
例を示す断面図、(B)はその部分拡大図である。
【図2】(A)は本発明品と従来品の電力と印字濃度と
の関係を対比して示す図、(B)は、本発明品と従来品
の発熱体の駆動時の温度変化を対比して示す図である。
【図3】(A)、(B)はそれぞれ平面型のサ−マルヘ
ッドについて本発明を適用した他の実施例を示す断面図
である。
【図4】(A)、(B)はそれぞれ平面型のサ−マルヘ
ッドについて本発明を適用した他の実施例を示す断面図
である。
【図5】(A)、(B)は端面型のサ−マルヘッドにつ
いて本発明を適用した他の実施例を示す断面図である。
【図6】従来のサーマルヘッドの一例を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1 基板 1a、1c、1d 凸部 1b 傾斜面 1e 絶縁膜 1f 溝 1g 凸条 2 蓄熱層 3 発熱抵抗体層 4a リード電極 4b コモン電極 5 発熱部 6 保護層

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上に蓄熱層を介して発熱部を形成した
    サーマルヘッドにおいて、前記基板に凸部を形成し、該
    凸部上に前記蓄熱層として耐熱性を有する樹脂を断面形
    状が概略円弧状の凸形をなすように形成したことを特徴
    とするサーマルヘッド。
  2. 【請求項2】基板上に蓄熱層を介して発熱部を形成した
    サーマルヘッドにおいて、前記基板に平行に2本の溝を
    形成し、該2本の溝の間に前記蓄熱層として耐熱性を有
    する樹脂を断面形状が概略円弧状の凸形をなすように形
    成したことを特徴とするサーマルヘッド。
  3. 【請求項3】基板上に蓄熱層を介して発熱部を形成した
    サーマルヘッドにおいて、前記基板に平行に2本の突条
    を形成し、該2本の突条の間に前記蓄熱層として耐熱性
    を有する樹脂を断面形状が概略円弧状の凸形をなすよう
    に形成したことを特徴とするサーマルヘッド。
  4. 【請求項4】請求項1ないし3のいずれかにおいて、前
    記樹脂の底部の幅が0.8mm〜4.0mmであることを特
    徴とするサーマルヘッド。
  5. 【請求項5】請求項1ないし4のいずれかにおいて、前
    記樹脂の中央部の最も厚い部分の膜厚が20μm〜12
    0μmであることを特徴とするサーマルヘッド。
  6. 【請求項6】請求項1ないし5のいずれかにおいて、前
    記樹脂としてポリイミド樹脂を用いたことを特徴とする
    サーマルヘッド。
  7. 【請求項7】請求項1ないし6のいずれかにおいて、前
    記樹脂の熱伝導率が0.2〜0.6W/m・Kであるこ
    とを特徴とするサーマルヘッド。
JP5286793A 1993-01-29 1993-01-29 サーマルヘッド Withdrawn JPH06227014A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021011021A (ja) * 2019-07-03 2021-02-04 ローム株式会社 サーマルプリントヘッドおよびその製造方法
JP2021030547A (ja) * 2019-08-22 2021-03-01 ローム株式会社 サーマルプリントヘッド
WO2024029148A1 (ja) * 2022-08-01 2024-02-08 ローム株式会社 絶縁基板、絶縁基板の製造方法及びサーマルプリントヘッド

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Legal Events

Date Code Title Description
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Effective date: 20000404