JPH06224215A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法

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JPH06224215A
JPH06224215A JP2845093A JP2845093A JPH06224215A JP H06224215 A JPH06224215 A JP H06224215A JP 2845093 A JP2845093 A JP 2845093A JP 2845093 A JP2845093 A JP 2845093A JP H06224215 A JPH06224215 A JP H06224215A
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JP
Japan
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film
region
insulating film
polycrystalline silicon
semiconductor substrate
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JP2845093A
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English (en)
Inventor
Takashi Toida
孝志 戸井田
Hironori Sato
裕則 佐藤
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Citizen Watch Co Ltd
Original Assignee
Citizen Watch Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 半導体基板11に素子分離絶縁膜13を形成
し、不純物を含む多結晶シリコン膜15を形成し、多結
晶シリコン膜をエッチングしてチャネル領域17を開口
し、全面に絶縁膜19を形成し、熱処理を行い多結晶シ
リコン膜中の不純物を半導体基板に拡散させて高濃度領
域21を形成し、チャネルドープを行いチャネル領域に
チャネルドープ領域25を形成する工程と、塗布膜27
を形成し、絶縁膜の一部領域が露出するまで塗布膜をエ
ッチングする工程と、塗布膜をエッチングマスクとして
絶縁膜をエッチングし、開口部29を形成し、イオン注
入により開口部の半導体基板に低濃度領域23を形成す
る工程とを有する。 【効果】 絶縁膜の膜厚を調整することにより、低濃度
領域の長さを制御することが可能となり、低濃度領域の
長さのばらつきを小さくすることができ、特性ばらつき
のないMOSトランジスタを製造することが可能とな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はソースドレイン領域に低
濃度領域と高濃度領域とを有する、いわゆるライトリー
・ドープト・ドレイン(LDD)構造を備えるMOSト
ランジスタの製造方法に関し、とくにチャネル領域に不
純物を導入して形成するチャネルドープ領域を備えるL
DD構造のMOSトランジスタの製造方法に関する。
【0002】
【従来技術とその課題】MOSトランジスタを高耐圧化
する手段として、ソースドレイン領域に低濃度領域と高
濃度領域とを設けるLDD構造のものが知られている。
【0003】このLDD構造を備えるMOSトランジス
タにおいては、チャネル領域に隣接して設ける低濃度領
域により、MOSトランジスタの高耐圧化が達成され、
ホットキャリアの発生を抑え、MOSトランジスタのし
きい値電圧の変動を抑制することが可能となる。
【0004】そしてこのようなLDD構造のMOSトラ
ンジスタのチャネル領域に、イオン注入法により不純物
を導入して、MOSトランジスタのしきい値電圧を制御
している。
【0005】従来技術におけるLDD構造を備え、チャ
ネルドープを行うMOSトランジスタの製造方法を、図
3の工程断面図を用いて説明する。
【0006】まず図3(a)に示すように、導電型がP
型の半導体基板11に素子分離絶縁膜13を形成する。
【0007】その後、素子分離絶縁膜13に囲まれた素
子領域に、半導体基板11表面を保護するために、バッ
ファ酸化膜35を形成する。
【0008】そしてMOSトランジスタのしきい値電圧
を制御するために、P型の不純物を半導体基板11に導
入して、チャネルドープ領域25を形成する。
【0009】つぎに図3(b)に示すように、バッファ
酸化膜35を除去した後、素子領域にゲート絶縁膜31
を形成し、さらにゲート電極33を形成する。
【0010】その後、ゲート電極33の整合した領域の
素子領域にN型の不純物を導入することにより、半導体
基板11に低濃度領域23を形成する。
【0011】つぎに図3(c)に示すように、全面に絶
縁性被膜を形成し、この絶縁性被膜を異方性エッチング
して、ゲート電極33の側壁領域に絶縁物側壁37を形
成する。
【0012】その後、ゲート電極33と絶縁性側壁37
との整合した領域に、N型の不純物を導入して、半導体
基板11に高濃度領域21を形成する。この結果、ソー
スドレイン領域に高濃度領域21と低濃度領域23とを
備えるLDD構造で、しかもチャネルドープ領域25に
よりしきい値電圧を制御するMOSトランジスタを形成
することができる。
【0013】図3を用いて説明したMOSトランジスタ
の製造方法においては、N型の低濃度領域23には、P
型のチャネルドープ領域25形成のための不純物が導入
されている。
【0014】このため低濃度領域23の実効的な不純物
濃度は低くなり、低濃度領域23が空乏層化して高抵抗
となり、相互コンダクタンス(gm)が劣化するという
問題点が発生する。
【0015】そこでこの相互コンダクタンスの劣化を防
止するために、たとえば特開平4−276629号公報
に記載のMOSトランジスタの製造方法が提案されてい
る。この公報に記載のMOSトランジスタの製造方法
を、図4の工程断面図を用いて説明する。
【0016】まず図4(a)に示すように、導電型がP
型の半導体基板11に素子分離絶縁膜13を形成し、全
面にN型の不純物を高濃度に含む多結晶シリコン膜15
を形成する。さらにその後、多結晶シリコン膜15上に
酸化シリコン膜からなるキャップ膜39を形成する。
【0017】その後、チャネル領域17が開口するよう
に、キャップ膜39と多結晶シリコン膜15とを一部除
去する。
【0018】その後、ランプアニールを行い、多結晶シ
リコン膜15中の不純物を半導体基板11に拡散させ
て、高濃度領域21を形成する。
【0019】つぎに図4(b)に示すように、全面にN
型の不純物としてリンを含む酸化シリコン膜(PSG
膜)を形成し、異方性エッチングを行い、キャップ膜3
9と多結晶シリコン膜15との側壁に、リンを含む酸化
シリコン膜からなる絶縁物側壁37を形成する。
【0020】その後、MOSトランジスタのしきい値電
圧を制御するために、P型の不純物を絶縁物側壁37と
多結晶シリコン膜15とキャップ膜39との整合した領
域のチャネル領域17に導入し、チャネルドープ領域2
5を形成する。
【0021】その後、図4(c)には図示しないが、ゲ
ート絶縁膜を形成する。このゲート絶縁膜を形成すると
きの酸化処理時の熱工程によって、絶縁物側壁37から
N型の不純物を半導体基板11に拡散させて、低濃度領
域23をチャネルドープ領域25と高濃度領域21との
間に形成する。この結果、ソースドレイン領域に高濃度
領域21と低濃度領域23とを備えるLDD構造で、そ
のうえチャネルドープ領域25によりしきい値電圧を制
御するMOSトランジスタを形成することができる。
【0022】図4を用いて説明したMOSトランジスタ
の製造方法においては、低濃度領域23を形成するため
には、リンを含む酸化シリコン膜を全面に形成し、その
後、異方性エッチングを行い、絶縁物側壁37を形成
し、絶縁物側壁37から不純物を半導体基板11に拡散
している。
【0023】そのためにチャネルドープ領域25の不純
物が低濃度領域23に導入されず、不純物濃度の低下は
発生せず、したがって相互コンダクタンスの劣化も発生
しないという利点を備えている。
【0024】しかしながら、図4を用いて説明したMO
Sトランジスタの製造方法においては、異方性エッチン
グによって形成する絶縁物側壁37のエッチング制御性
が悪い。このため図4(c)に示す絶縁物側壁長さ37
aのばらつきが発生する。
【0025】そのため低濃度領域23の長さもばらつ
き、MOSトランジスタの特性のばらつきが発生すると
いう不都合が生じる。
【0026】本発明の目的は、上記課題を解決して、特
性ばらつきのないMOSトランジスタの製造方法を提供
することにある。
【0027】
【課題を解決するため手段】上記目的を達成するため
に、本発明のMOSトランジスタの製造方法は、下記記
載の工程を採用する。
【0028】本発明のMOSトランジスタの製造方法
は、第1導電型の半導体基板の素子分離領域に素子分離
絶縁膜を形成し、全面に第2導電型の不純物を含む多結
晶シリコン膜を形成し、多結晶シリコン膜をエッチング
してチャネル領域を開口し、全面に絶縁膜を形成し、熱
処理を行い多結晶シリコン膜中の不純物を半導体基板に
拡散させて第2導電型の高濃度領域を形成し、第1導電
型の不純物をチャネル領域に導入するチャネルドープを
行いチャネル領域にチャネルドープ領域を形成する工程
と、全面に塗布膜を形成し、絶縁膜の一部領域が露出す
るまで塗布膜をエッチングする工程と、塗布膜をエッチ
ングマスクとして絶縁膜をエッチングし、多結晶シリコ
ン膜の側壁に開口部を形成し、イオン注入を行うことに
より開口部内の半導体基板に第2導電型の低濃度領域を
形成する工程と、チャネル領域の塗布膜と絶縁膜とを除
去し、ゲート絶縁膜を形成し、さらにゲート電極を形成
する工程とを有することを特徴とする。
【0029】本発明のMOSトランジスタ製造方法は、
第1導電型の半導体基板の素子分離領域に素子分離絶縁
膜を形成し、全面に第2導電型の不純物を含む多結晶シ
リコン膜を形成し、多結晶シリコン膜をエッチングして
チャネル領域を開口し、全面に減圧雰囲気中の化学気相
成長法により気相成長膜を形成し、熱処理を行い多結晶
シリコン膜中の不純物を半導体基板に拡散させて第2導
電型の高濃度領域を形成し、第1導電型の不純物をチャ
ネル領域に導入するチャネルドープを行いチャネル領域
にチャネルドープ領域を形成する工程と、気相成長膜を
エッチングして気相成長膜の平面部と側壁部とのエッチ
ング速度の差を利用して、多結晶シリコン膜の側壁に開
口部を形成し、イオン注入を行うことにより開口部内の
半導体基板に第2導電型の低濃度領域を形成する工程
と、チャネル領域の塗布膜と絶縁膜とを除去し、ゲート
絶縁膜を形成し、さらにゲート電極を形成する工程とを
有することを特徴とする。
【0030】
【実施例】以下図面を用いて本発明の実施例におけるM
OSトランジスタの製造方法を説明する。第1の実施例
におけるMOSトランジスタの製造方法を、図1(a)
から図1(d)を用いて説明する。
【0031】まず図1(a)に示すように、導電型がP
型の半導体基板11に酸化処理を行い、膜厚が30nm
の酸化シリコン膜(図示せず)を形成する。
【0032】その後、化学気相成長装置を用い、ジクロ
ルシラン(SiH2 Cl2 )とアンモニア(NH3 )と
を反応ガスとして使用して、膜厚50nmの窒化シリコ
ン膜(図示せず)を全面に形成する。
【0033】その後、窒化シリコン膜上の全面に回転塗
布法により感光性樹脂(図示せず)を形成し、さらに所
定のフォトマスクを用いて露光、現像処理を行い、素子
領域上に感光性樹脂を形成する。
【0034】その後、このパターニングした感光性樹脂
をエッチングマスクとして用いて、窒化シリコン膜と酸
化シリコン膜とを素子領域上に形成するように、エッチ
ングする。
【0035】その後、窒化シリコン膜を酸化防止膜とし
て用い、素子分離領域に酸化シリコン膜からなる素子分
離絶縁膜13を形成する、いわゆる選択酸化処理を行
う。
【0036】このときの選択酸化処理条件は、水蒸気酸
化雰囲気中で、温度1000℃、時間160分の酸化処
理を行い、膜厚が750nmの素子分離絶縁膜13を形
成する。その後、選択酸化処理に用いた窒化シリコン膜
と酸化シリコン膜とを除去する。
【0037】さらにその後、反応ガスとしてモノシラン
(SiH4 )を用いる化学気相成長法により、膜厚30
0nmの多結晶シリコン膜15を全面に形成する。
【0038】その後、オキシ塩化リン(POCl3 )あ
るいはホスフィン(PH3 )と酸素との混合ガス雰囲気
中で熱処理を行い、多結晶シリコン膜15に、不純物濃
度が1020cm- 3 程度になるように、リンを導入す
る。
【0039】その後、多結晶シリコン膜15上の全面に
感光性樹脂(図示せず)を回転塗布法により形成し、所
定のフォトマスクを用いて露光、現像処理を行い、感光
性樹脂をパターニングする。
【0040】その後、このパターニングした感光性樹脂
をエッチングマスクと用いて、エッチングガスとして六
フッ化イオウ(SF6 )と酸素との混合ガスを用い、反
応性イオンエッチング装置を用いて、多結晶シリコン膜
15をエッチングする。その結果、チャネル領域17の
半導体基板11が露出する。
【0041】その後、反応ガスとしてモノシラン(Si
4 )と酸素との混合ガスを用いる化学気相成長法によ
り、膜厚200nmの酸化シリコン膜からなる絶縁膜1
9を全面に形成する。
【0042】その後、ランプアニール装置を用いて、温
度1000℃、時間20秒の熱処理を行い、多結晶シリ
コン膜15中に含む不純物のリンを半導体基板11に拡
散させて、導電型がN型の高濃度領域21を形成する。
【0043】その後、イオン注入法により、半導体基板
11にP型の不純物としてボロンを導入し、チャネル領
域17にチャネルドープ領域25を形成する。
【0044】なおこのチャネルドープ領域25形成のた
めのイオン注入工程におけるイオン注入量は、MOSト
ランジスタの要求されるしきい値により変化させ、注入
エネルギーは絶縁膜19を貫通して半導体基板11に注
入されるエネルギーを選択すれば良い。
【0045】このチャネルドープ領域25は、図1
(a)に示すように、絶縁膜19が多結晶シリコン膜1
5の開口端においては、実効的に膜厚が厚くなっている
ので、高濃度領域21から離間した領域に形成すること
ができる。
【0046】つぎに図1(b)に示すように、回転塗布
法により全面にポリメチルメタアクリレートからなる塗
布膜27を形成する。この塗布膜27はある程度厚く形
成することにより、塗布膜27の表面をほぼ平坦な形状
に形成することができる。
【0047】その後、塗布膜27を、酸素を用いる反応
性イオンエッチング装置によりエッチングし、絶縁膜1
9の一部が露出するまでエッチングする。
【0048】その結果、図1(b)に示すように、チャ
ネル領域17上の絶縁膜19の凹部に塗布膜27を埋め
込むように形成する。
【0049】つぎに図1(c)に示すように、塗布膜2
7をエッチングマスクとして用い、絶縁膜19をエッチ
ングする。この酸化シリコン膜からなる絶縁膜19のエ
ッチングは、反応性イオンエッチング装置を用いて、エ
ッチングガスとして三フッ化メタン(CHF3 )と酸素
との混合ガスを用いて行う。
【0050】その結果、多結晶シリコン膜15の端部の
チャネル領域17上に開口部29を形成することができ
る。
【0051】その後、イオン注入法により、N型の不純
物としてリンあるいは砒素をイオン注入量1011から1
12cm- 2 、注入エネルギー35keVで、開口部2
9内の半導体基板11に導入して、低濃度領域23を形
成する。
【0052】すなわち低濃度領域23の長さ制御ために
は、絶縁膜19の膜厚を変化させれば良い。
【0053】つぎに図1(d)に示すように、チャネル
領域17上に残存する塗布膜27と絶縁膜19とを除去
する。
【0054】その後、酸素と窒素との混合ガス雰囲気中
で温度1000℃、時間50分の熱処理を行い、膜厚3
0nmの酸化シリコン膜からなるゲート絶縁膜31を半
導体基板11に形成する。
【0055】このゲート絶縁膜31形成のための酸化処
理において、多結晶シリコン膜15表面に前述の膜厚よ
り厚い膜厚を有する酸化シリコン膜が形成される。
【0056】その後、反応ガスとしてモノシラン(Si
4 )を用いる化学気相成長法により、ゲート電極33
材料としてポリシリコン膜を、膜厚が400nmで全面
に形成する。
【0057】その後、オキシ塩化リン(POCl3 )あ
るいはホスフィン(PH3 )と酸素との混合ガス雰囲気
中で熱処理を行い、ポリシリコン膜中にリンを高濃度に
導入する。
【0058】その後、回転塗布法により感光性樹脂(図
示せず)をポリシリコン膜上の全面に形成し、所定のフ
ォトマスクを用いて露光、および現像処理を行い、感光
性樹脂をパターニングする。
【0059】その後、パターニングした感光性樹脂をエ
ッチングマスクとして用い、エッチングガスとして六フ
ッ化イオウ(SF6 )と酸素との混合ガスを用いる反応
性イオンエッチングにより、ポリシリコン膜をエッチン
グして、ゲート電極33を形成する。
【0060】その後は図示しないが、層間絶縁膜を化学
気相成長法により形成し、感光性樹脂をエッチングマス
クとして用いて層間絶縁膜をエッチングしてコンタクト
ホールを形成し、その後スパッタリング法によりシリコ
ンと銅とを含むアルミニウムからなる配線材料を形成
し、感光性樹脂をエッチングマスクとして用いて配線材
料をエッチングして、配線を形成して、ソースドレイン
領域に高濃度領域と低濃度領域とを有するLDD構造を
備え、チャネルドープ領域によりしきい値電圧を制御す
るMOSトランジスタが完成する。
【0061】図1を用いて説明したMOSトランジスタ
の製造方法においては、絶縁膜19の膜厚に対応する開
口部29を多結晶シリコン膜15の端部に形成し、そし
てこの開口部29内の半導体基板11に不純物を導入し
て、低濃度領域23を形成している。
【0062】このため低濃度領域23の長さばらつきを
小さく抑えることが可能となる。したがって、MOSト
ランジスタの特性ばらつきは、きわめて小さくすること
ができる。
【0063】さらに低濃度領域23の不純物濃度が低く
なることもなく、相互コンダクタンス(gm)の劣化も
発生しない。
【0064】つぎに本発明のMOSトランジスタの製造
方法における第2の実施例を図2を用いて説明する。
【0065】まず図2(a)に示すように、第1の実施
例と同様な製造工程により、半導体基板11に酸化シリ
コン膜からなる素子分離絶縁膜13を形成し、チャネル
領域17が開口した不純物を高濃度に含む多結晶シリコ
ン膜15を形成する。
【0066】その後、全面に減圧雰囲気による化学気相
成長法により、酸化シリコン膜からなる気相成長膜20
を、膜厚200〜300nmで形成する。
【0067】その後、ランプアニール装置を用いて熱処
理を行い、多結晶シリコン膜15から不純物を半導体基
板11に拡散させて、高濃度領域21を形成する。
【0068】その後、イオン注入法により、半導体基板
11と同じ導電型の不純物を、気相成長膜20を貫通し
て半導体基板11に注入して、チャネルドープ領域25
を形成する。
【0069】つぎに図2(b)に示すように、気相成長
膜20の全面エッチングを行う。気相成長膜20のエッ
チングは、フッ酸系のエッチング液を用いる、湿式エッ
チングにより行う。
【0070】減圧雰囲気中の化学気相成長法で形成した
気相成長膜20は、平面部20aと側壁部20bとで
は、エッチング速度が10倍以上異なり、このため多結
晶シリコン膜20の側壁に、側壁部20bに対応する開
口部29を形成することができる。
【0071】この気相成長膜20が平面部20aと側壁
部20bとで、エッチング速度が大きく異なるのは、下
記の理由による。
【0072】減圧雰囲気中の化学気相成長法による被膜
形成に関与する活性種が、一定方向から半導体基板11
に到達する。
【0073】このため平面部20aと側壁部20bとで
は、気相成長膜20の被膜堆積機構が大きく異なり、気
相成長膜20の全面エッチングにおけるエッチング速度
は、平面部20aと側壁部20bとで大きく異なる。
【0074】この結果、前述のように多結晶シリコン膜
15の側壁に開口部29を形成することができる。この
気相成長膜20の膜厚を調整することにより、開口部2
9の開口寸法を制御することができる。
【0075】その後、開口部29内に、イオン注入法に
より、N型の不純物を導入して低濃度領域23を形成す
る。その後、気相成長膜20を除去する。
【0076】その後は第1の実施例と同様な工程によ
り、ゲート絶縁膜を形成し、ゲート電極を形成し、さら
に層間絶縁膜を形成し、コンタクトホールを形成し、配
線を形成してMOSトランジスタを完成する。
【0077】図2を用いて説明した第2の実施例におい
ては、第1の実施例と同様に、低濃度領域23の長さば
らつきが小さくなり、MOSトランジスタの特性ばらつ
きを小さくすることができる。
【0078】さらに第2の実施例では開口部29の形成
が、第1の実施例より簡単であるという効果を備えてい
る。
【0079】なお塗布膜27として、ポリメチルメタア
クリレートを用いた実施例で説明したが、ポリメチルメ
タアクリレート以外に、そのほかの有機高分子材料や、
感光性樹脂や、塗布ガラス膜であるスピンオングラスな
ど、その表面がほぼ平坦な形状で形成できる材料であれ
ば塗布膜27として適用できる。
【0080】さらに絶縁膜19としては、酸化シリコン
膜以外に、窒化シリコン膜や酸窒化シリコン膜も適用可
能である。
【0081】さらに気相成長膜20も酸化シリコン膜以
外に、窒化シリコン膜や酸窒化シリコン膜も適用可能で
ある。
【0082】
【発明の効果】以上の説明で明らなように、本発明のM
OSトランジスタの製造方法においては、多結晶シリコ
ン膜の側壁に開口部を形成し、この開口部を利用して半
導体基板に低濃度領域を形成している。
【0083】このため絶縁膜や気相成長膜の膜厚を調整
することにより、低濃度領域の長さを制御することが可
能となり、低濃度領域の長さのばらつきをきわめて小さ
くすることができる。この結果、特性ばらつきのないM
OSトランジスタを製造することが可能となる。
【0084】さらに本発明のMOSトランジスタの製造
方法においては、低濃度領域や高濃度領域にチャネルド
ープ領域の不純物が導入されることは発生しないので、
相互コンダクタンスの劣化も発生しない。
【0085】さらにゲート電極下の領域に低濃度領域を
形成することが可能になるため、絶縁物側壁にホットキ
ャリアが捕獲されることによる、低濃度領域の抵抗値が
高くなることを防止することが可能となり、信頼性が高
い半導体装置が得られるという効果も有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例における半導体装置の製造方法
を示す断面図である。
【図2】本発明の他の実施例における半導体装置の製造
方法を示す断面図である。
【図3】従来例における半導体装置の製造方法を示す断
面図である。
【図4】従来例における半導体装置の製造方法を示す断
面図である。
【符号の説明】
15 多結晶シリコン膜 17 チャネル領域 19 絶縁膜 20 気相成長膜 21 高濃度領域 23 低濃度領域 25 チャネルドープ領域 27 塗布膜 29 開口部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1導電型の半導体基板の素子分離領域
    に素子分離絶縁膜を形成し、全面に第2導電型の不純物
    を含む多結晶シリコン膜を形成し、多結晶シリコン膜を
    エッチングしてチャネル領域を開口し、全面に絶縁膜を
    形成し、熱処理を行い多結晶シリコン膜中の不純物を半
    導体基板に拡散させて第2導電型の高濃度領域を形成
    し、第1導電型の不純物をチャネル領域に導入するチャ
    ネルドープを行いチャネル領域にチャネルドープ領域を
    形成する工程と、全面に塗布膜を形成し、絶縁膜の一部
    領域が露出するまで塗布膜をエッチングする工程と、塗
    布膜をエッチングマスクとして絶縁膜をエッチングし、
    多結晶シリコン膜の側壁に開口部を形成し、イオン注入
    を行うことにより開口部内の半導体基板に第2導電型の
    低濃度領域を形成する工程と、チャネル領域の塗布膜と
    絶縁膜とを除去し、ゲート絶縁膜を形成し、さらにゲー
    ト電極を形成する工程とを有することを特徴とする半導
    体装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 第1導電型の半導体基板の素子分離領域
    に素子分離絶縁膜を形成し、全面に第2導電型の不純物
    を含む多結晶シリコン膜を形成し、多結晶シリコン膜を
    エッチングしてチャネル領域を開口し、全面に減圧雰囲
    気中の化学気相成長法により気相成長膜を形成し、熱処
    理を行い多結晶シリコン膜中の不純物を半導体基板に拡
    散させて第2導電型の高濃度領域を形成し、第1導電型
    の不純物をチャネル領域に導入するチャネルドープを行
    いチャネル領域にチャネルドープ領域を形成する工程
    と、気相成長膜をエッチングして気相成長膜の平面部と
    側壁部とのエッチング速度の差を利用して、多結晶シリ
    コン膜の側壁に開口部を形成し、イオン注入を行うこと
    により開口部内の半導体基板に第2導電型の低濃度領域
    を形成する工程と、チャネル領域の塗布膜と絶縁膜とを
    除去し、ゲート絶縁膜を形成し、さらにゲート電極を形
    成する工程とを有することを特徴とする半導体装置の製
    造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6531363B2 (en) * 1998-03-05 2003-03-11 Nec Corporation Method for manufacturing a semiconductor integrated circuit of triple well structure
JP2007273507A (ja) * 2006-03-30 2007-10-18 Oki Electric Ind Co Ltd 高耐圧半導体素子の製造方法

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